中長距離走に適した舗装に関する研究 中長距離走に適した舗装に関する研究 中長距離走に適した舗装に関する研究 中長距離走に適した舗装に関する研究
Road pavements considering middle and long-distance runners
土木工学専攻
22号 佐伯佳純
SAEKI Yoshizumi1.1.
1.1.背景背景背景背景
現在の道路が有している安全,円滑,快適に走行 させるための機能は車両のみを対象としており,設 計条件や道路の条件,交通の状況など,これら機能 を満足させるための道路設計が行われている.
2007年度から開催されている東京マラソンでは,応募者 数が年々増加し,2007 年度と比較すると今年度は約
3.5倍となるなどランニングへの関心が高まってい る.競技人口の
83%がアスファルト舗装上を走行しており,スポーツ障害の約
18%は舗装路面が影響していることから,安全な舗装路面が求められている.
また,近年のマラソン競技のハイスピード化によっ て,競技の高速化が可能な舗装が求められている.
このような背景から,ジョガーが安全に,そしてア スリートが高速で走行できる道路舗装が必要とされ ているが,中長距離競技は,既存の道路を使用せざ るを得ない.そこで,中長距離競技に適した舗装で,
競技者(ジョガー及びアスリート)側の視点に立った 維持管理を行うための指標を検討する必要がある.
2.
2.
2.
2.研究目的研究目的研究目的研究目的
中長距離競技に適した道路舗装を
2つの観点から 検討した.ジョガーに適した舗装,すなわち「安全 性」と,競技の高速化が可能な舗装の「競技成績向 上性」という
2つの観点から検討することにより,
既存の道路に関してどのような路面が中長距離競技 に適しているのか,この
2つの機能から検討する.
これら機能の性能評価方法を構築することにより,
車両を中心とした道路の維持管理だけではなく,中 長距離競技を含めた維持管理を提案する.
3.
3.
3.
3.本研究の対象本研究の対象本研究の対象本研究の対象
道路の線形や起伏なども走りやすさにおいて重要 な対象要素ではあるが,本研究では現存する道路の 維持管理での対応が可能であるかという観点から,
舗装のみを対象要素とする.
また舗装種類は,アスコン舗装,陸上競技場に用 いられるウレタン舗装,ブロック舗装,土系舗装,
ウッドチップ舗装などを対象とする.アスコン舗装 は,
図-1に示す箱根駅伝のコースでは,ほぼ全てを 占めている.また,図-2 の中央大学陸上競技中長距 離部員
30名に対して実施したアンケート調査より,
アスコン舗装が走りやすいという結果を得た.これ らを考慮し,排水性や密粒度(密粒度ストアス・密粒 度改質)など
5種類に細分化し,計
9種類の舗装の安 全性,成績向上性の検討を行った.
4.
4.4.
4.評価方法の検討評価方法の検討評価方法の検討 評価方法の検討
表-1
は皇居周辺のジョガー,中央大学陸上競技中 長距離部員を対象にしたアンケート結果,また
2009年度土木学会研究討論会により判明した目的別の中 長距離走に求められる舗装性能である. 現在,中長 距離競技に適した舗装性能評価法は存在しない.そ こで表-2 に,舗装に求められる性能を新たに設定し た性能評価方法を追加した.ここで既存の性能評価 方法は,歩道の性能評価に用いられる方法である.
目的 舗装に求められる性能 根拠,出典
安全性
足への衝撃が少ない 足への衝撃が少ない 足への衝撃が少ない
足への衝撃が少ない 皇居アンケート,討論会 路面がすべらない
路面がすべらない 路面がすべらない
路面がすべらない 皇居アンケート 平坦である
平坦である 平坦である
平坦である((((段差 段差 段差 段差が が がない が ない ない ない)))) 皇居アンケート,討論会 競技成績
向上性
シューズが路面をつかみやすい シューズが路面をつかみやすい シューズが路面をつかみやすい
シューズが路面をつかみやすい 中大アンケート,討論会 適度に硬い
適度に硬い 適度に硬い
適度に硬い((((推進力を得やすい 推進力を得やすい 推進力を得やすい 推進力を得やすい)))) 中大アンケート,討論会 図-1 箱根駅伝コースの舗装の種類 図-2 走りやすさに関する
中大陸上部アンケート結果
表-1 求められる舗装性能
5.5.
5.5.新たな評価手法新たな評価手法新たな評価手法新たな評価手法
表-2
で示す路面のすべりに関する性能評価方法を 提案する.一般的にジョガーは厚底,アスリートは 薄底のシューズを着用するので,それぞれのシュー ズに対してアスコン舗装との静摩擦係数を測定する.
安全面に関して,すべりによる転倒は接地時に多い と考えシューズ後部底面の静摩擦係数を測定する.
また,競技成績向上面でのシューズが路面をつかみ やすいという性能に関しては,シューズが路面から 離れる瞬間であるので,競技者が着用するレース用 シューズを使用し,シューズ前部底面の静摩擦係数 を測定する.
次に,路面の硬さについて検討する.安全面の足 への衝撃が少ないという性能は,かかとが着地した 際の衝撃加速度.競技成績向上面での適度に硬いと いう性能は,つま先で路面を蹴る際の衝撃加速度で ある.したがって,写真-1 のように,加速度計を被 験者の足に装着し,衝撃加速度を測定する.
図-3は,
足が路面に接地してから離地するまでの足への衝撃 力を示したものであり,垂直分力のピーク値は
2点 存在する.安全面では
1つ目のピーク時,競技成績 向上面では
2つ目のピーク時の衝撃加速度を測定す ることで性能を評価することを提案する.これらの 新たな評価手法を用いることで,安全性面,競技成 績向上性面から,中長距離走に適した舗装性能を評 価する.
6.6.6.
6.試験結果試験結果試験結果 試験結果 6.1.6.1.6.1.
6.1.既存既存既存既存((((歩道用歩道用歩道用歩道用))))の評価方法の評価方法の評価方法の評価方法による試験結果による試験結果による試験結果 による試験結果 6.1.1.GBSB
6.1.1.GBSB6.1.1.GBSB
6.1.1.GBSB 試験結果試験結果試験結果試験結果
GB SB
試験結果を図-4,図-5 に示す.
アスコン舗装は,その他の舗装と比べて衝撃吸収 性が高い数値を示すが,ウレタン舗装,ウッドチッ プ舗装を除いた各舗装とあまり変わらない数値を示 すことから,安全性に大きな課題はなく競技成績向 上性を有している.
6.1.2.BPN 6.1.2.BPN6.1.2.BPN
6.1.2.BPN 試験試験試験試験結果結果結果結果
振り子式すべり抵抗試験機により求めた
BPN値は,
図-6
に示す.
ブロック舗装以外の各種舗装は,
60以上の
BPN値 を有している.アンケートから得られた走りやすい 舗装は,密粒度舗装と排水性舗装であることから,
BPN
値が
60程度であれば,走りやすい舗装であるこ とがいえる.
6.1.3.
6.1.3.6.1.3.
6.1.3.小型小型小型小型 FDWFDWFDWFDW 試験試験試験結果試験結果結果 結果
小型
FDW試験より求めた弾性係数を図-7 に示す.
目的 舗装に求められる性能 新たな性能評価方法 新たな性能評価方法 新たな性能評価方法 新たな性能評価方法
(中長距離走用中長距離走用 中長距離走用 中長距離走用)
既存の性能評価方法
(歩道用)安全性 安全性 安全性 安全性
足への衝撃が少ない 足への衝撃が少ない 足への衝撃が少ない
足への衝撃が少ない かかと着地時の 衝撃加速度測定試験
GB SB試験
小型FWD試験 路面がすべらない
路面がすべらない 路面がすべらない
路面がすべらない ジョガー用 シューズの
静摩擦係数測定試験 すべ り 抵抗試験 テクスチャ測定試験 平坦である
平坦である 平坦である
平坦である((((段差がない 段差がない 段差がない 段差がない)))) プロファイル測定試験
競技成績 競技成績 競技成績 競技成績 向上性 向上性 向上性 向上性
シューズが路面を シューズが路面を シューズが路面を シューズが路面を つかみやすい つかみやすい つかみやすい つかみやすい
アスリート用 シューズの 静摩擦係数測定試験
すべ り 抵抗試験 テクスチャ測定試験 適度に硬い
適度に硬い 適度に硬い 適度に硬い
((((推進力を得やすい
推進力を得やすい 推進力を得やすい 推進力を得やすい))))
つま先で路面を蹴る際 の加速度の測定試験
GB SB試験
小型FWD試験
0000 10 1010 10 20 2020 20 30 3030 30 40 4040 40 505050 50 60 6060 60 70 7070 70 808080 80 90 9090 90 100 100 100 100
GB係数(%)GB係数(%)GB係数(%)GB係数(%)
舗装の種類 舗装の種類 舗装の種類 舗装の種類
ストアス(密粒度) 排水性 カラー排水性
遮熱性(密粒度) ウレタン ブロック 土系 ウッドチップ
改質型(密粒度)
Ⅱ
0000 10101010 20202020 30303030 40404040 50505050 60606060 70707070 80808080 9090 1009090 100100100 0000
1010 1010 20 20 20 20 3030 3030 40 40 40 40 50 50 50 50 6060 6060 70 70 70 70 8080 8080 90 90 90 90 100100 100100
SB係数(%)SB係数(%)SB係数(%)SB係数(%)
GB係数(%) GB係数(%)GB係数(%) GB係数(%) ストアス(密粒度) 排水性(カラー) 改質Ⅱ型(密粒度) ウレタン 遮熱性(密粒度) ウッドチップ ブロック 土系舗装 排水性
000 0 101010 10 20 2020 20 30 3030 30 40 4040 40 50 5050 50 606060 60 707070 70 808080 80 90 9090 90 100 100100 100
BPN値BPN値BPN値BPN値
舗装の種類 舗装の種類舗装の種類 舗装の種類
ストアス(密粒度) 排水性 カラー排水性
遮熱性(密粒度) ウレタン ブロック 土系 ウッドチップ
改質型(密粒度)
Ⅱ
0 00 0 100 100 100 100 200200 200200 300300 300300 400400 400400 500 500 500 500
弾性係数(MPa)弾性係数(MPa)弾性係数(MPa)弾性係数(MPa)
舗装の種類 舗装の種類 舗装の種類 舗装の種類
ストア
ス(
密粒
度)
排水性 カラー排水性
遮熱
性(
密粒
度)
ウレタン ブロック 土系 ウッドチップ
改質
型(
密粒
度)
Ⅱ
表-2 求められる舗装性能と性能評価
図-4 各路面の GB 係数 図-5 GB SB 相関
図-6 各舗装の BPN 値 写真-2 振子式すべり抵抗試験機
写真-1 加速度計の装着例 図-3 路面接地から
離地までの足への衝撃力 図-7 各舗装の弾性係数 写真-3 小型 FWD 試験機
ウレタン舗装とウッドチップ舗装は,弾性係数が 低い値を示す.このことから,足への衝撃が小さい ことが分かり,安全性を有している.改質Ⅱ型(密粒 度)舗装と排水性舗装は,弾性係数が高い値を示して いることから,競技成績向上性を有している.
GBSB
試験と
BPN試験,小型
FWD試験の既存(歩 道用)の評価方法より,安全性に関しては,足への衝 撃が少ない,路面がすべらないという点から,ウレ タン舗装とウッドチップ舗装が適している.競技成 績向上性に関しては,路面がつかみやすい,適度に 硬いという点から,各種アスコン舗装と土系舗装が 適している.安全性・競技成績向上性の
2つ観点か ら,ブロック舗装は,衝撃吸収性が小さく,低い
BPN値を有しており,中長距離競技には適していない.
6.2.6.2.
6.2.6.2.新たな評価手法による試験結果新たな評価手法による試験結果新たな評価手法による試験結果新たな評価手法による試験結果 6.2.1.
6.2.1.
6.2.1.
6.2.1.摩擦係数測定摩擦係数測定摩擦係数測定摩擦係数測定結果結果結果結果
各舗装の上に
2kgの粘土を詰めたアスリート用シ ューズと一般的なジョガー用シューズをばねばかり で引っ張ることにより,静摩擦係数を測定した.測 定結果を図-8 に示す.
路面がすべらないという競技成績向上性に求めら れる性能は,図-8 より,静摩擦係数が
1.0を超える 各種アスコン舗装,ウレタン舗装,ウッドチップ舗 装であるといえる.安全性に関しても同様の結果が 得られた.また,路面に遮熱材やカラー材を塗布し ている舗装の摩擦係数が大きいことから,競技成績 向上性,安全性の両面から有用であるといえる.そ の他舗装に比べてブロック舗装は,どちらのシュー ズを使用しても摩擦係数が低いことがいえる.この 結果は,アンケートによって得られた走りづらい理 由と一致し,数値的に示された.
6.2.2.
6.2.2.
6.2.2.
6.2.2.加速度計を用いた試験結果加速度計を用いた試験結果加速度計を用いた試験結果加速度計を用いた試験結果
各舗装において,前後方向,上下方向,左右方向 の
3軸から,加速度を測定した.路面の硬さや足へ
の衝撃の観点から上下方向加速度,路面がすべらな いという観点から前後方向加速度を採用する.本発 表では上下方向加速度での結果を考察することとす る.また,被験者はアスリート用シューズを使用し た場合と一般的なジョガー用シューズを使用し,約
10秒間走行し衝撃加速度を測定した.各舗装上を走 行した際の衝撃加速度波形の一部,また得られた衝 撃加速度波形から抽出した路面接地時,離地時の平 均衝撃加速度を以下に示す.
ランニング用シューズでの ランニング用シューズでの ランニング用シューズでの
ランニング用シューズでの上下 上下 上下方向 上下 方向 方向 方向衝撃加速度 衝撃加速度 衝撃加速度 衝撃加速度
上記の図より,安全性に関して改質Ⅱ型(密粒度),
排水性舗装(カラー材塗布含む),土系舗装,ウッドチ ップ舗装が安全性を有している.ウレタン舗装の衝 撃加速度がブロック舗装以上に大きいため,競技者 への負担も大きくなり,課題を有している.
静摩擦係数と路面接地時の衝撃加速度の
2つを考 慮した場合においても,上記
4種類の舗装が高い安
0.00.00.0 0.0 0.2 0.20.2 0.2 0.40.40.4 0.4 0.6 0.60.6 0.6 0.8 0.80.8 0.8 1.01.01.0 1.0 1.2 1.21.2 1.2 1.4 1.41.4 1.4
静摩擦係数(静摩擦係数(静摩擦係数(静摩擦係数(μ)μ)μ)μ)
舗装の種類 舗装の種類 舗装の種類 舗装の種類
ストアス(密粒度) 排水性 カラー排水性
遮熱性(密粒度) ウレタン ブロック 土系 ウッドチップ
改質型(密粒度)
Ⅱ
0 0 0
0 1 1 1 1 2 2 2 2 3 3 3 3 4 4 4 4 5 5 5 5
-800-800-800-800 -600-600 -600-600 -400-400 -400-400 -200 -200 -200 -200 0 0 0 0 200 200 200 200 400 400 400 400 600 600 600 600 800 800 800 800 10001000 10001000
加速度(m/s加速度(m/s加速度(m/s加速度(m/s2222 ))))
時間(s) 時間(s) 時間(s) 時間(s) ストアス(密粒度)ストアス(密粒度)ストアス(密粒度)ストアス(密粒度) 改質Ⅱ型(密粒度)改質Ⅱ型(密粒度)改質Ⅱ型(密粒度)改質Ⅱ型(密粒度) 遮熱性(密粒度)遮熱性(密粒度)遮熱性(密粒度)遮熱性(密粒度) 排水性排水性排水性排水性 排水性(カラー)排水性(カラー)排水性(カラー)排水性(カラー)
6 6 6 6
-800 -800 -800 -800 -600 -600 -600 -600 -400-400 -400-400 -200-200 -200-200 0 0 0 0 200 200 200 200 400400 400400 600600 600600 800 800 800 800 1000 1000 1000 1000
加速度(m/s加速度(m/s加速度(m/s加速度(m/s2222 ))))
時間(s) 時間(s) 時間(s) 時間(s)
ウッドチップウッドチップウッドチップウッドチップ ウレタンウレタンウレタンウレタン ブロックブロックブロックブロック 土系土系土系土系
0 0 0
0 1 1 1 1 2 2 2 2 3 3 3 3 4 4 4 4 5 5 5 5 6 6 6 6
0000 100100 100100 200 200 200 200 300 300 300 300 400 400 400 400 500 500 500 500 600 600 600 600
平均加速度(m/s平均加速度(m/s平均加速度(m/s平均加速度(m/s2222))))
舗装の種類 舗装の種類 舗装の種類 舗装の種類
ストアス(密粒度) 排水性 カラー排水性
遮熱性(密粒度) ウレタン ブロック 土系 ウッドチップ
改質型(密粒度)
Ⅱ
0000 202020 20 404040 40 60 6060 60 80 8080 80 100 100100 100 120 120120 120 140 140140 140 160 160160 160 180180180 180 200200200 200
平均加速度(m/s平均加速度(m/s平均加速度(m/s平均加速度(m/s2222))))
舗装の種類 舗装の種類 舗装の種類 舗装の種類
ストアス(密粒度) 排水性 カラー排水性遮熱性(密粒度) ウレタン ブロック 土系 ウッドチップ
改質型(密粒度)
Ⅱ
図-8 各舗装の静摩擦係数摩 写真-4 静摩擦係数測定例
図-9.1 As 系路面の衝撃加速度波形
図-9.2 As 系路面以外の衝撃加速度波形
図-9.3 接地時の衝撃加速度 図-9.4 離地時の衝撃加速度
全性を有している.ウッドチップ舗装や土系舗装は 歩道などのジョギングコースに用いて安全性を高め ることが可能である.一方で,改質Ⅱ型(密粒度)舗装 やカラー材を含む排水性舗装に関しては,一般ジョ ガーが走行する市民マラソンなどのコースに適用す ることにより,安全性を高めることに寄与できる.
アスリート用シューズでの上下方向衝撃加速度 アスリート用シューズでの上下方向衝撃加速度 アスリート用シューズでの上下方向衝撃加速度 アスリート用シューズでの上下方向衝撃加速度
図-10.3,10.4
から,路面接地時の衝撃加速度が大 きいほど,路面離地時の衝撃加速度が大きくなる.
路面離地時の衝撃加速度はストアス(密粒度)舗装が 高い数値を示し,競技成績向上性を有している.反 対にウレタン舗装では,路面接地時の衝撃加速度に 比べ,離地時の衝撃加速度が小さく競技成績向上性 を求めることには適さない.
動摩擦係数と衝撃加速度の
2つを考慮した場合,
ストアス(密粒度)舗装,ウッドチップ舗装が競技成績 向上性を有している.しかし車道に用いることを考
慮した場合,ウッドチップ舗装は耐久性が低く,非 現実的である.一方,ストアス(密粒度)舗装は,多く の車道に用いられていることから,レース用のコー スに適用でき,競技成績向上に寄与できる.
既存(歩道用)の評価方法と新たな評価方法の
2つ を考慮すると,ストアス(密粒度)舗装,土系舗装が競 技成績向上性を有している.ブロック舗装に関して は各評価手法において,すべり抵抗性の面から競技 成績向上を有していないことがいえる.また,カラ ー排水性舗装,ウッドチップ舗装が安全性を有して いる.ウッドチップ舗装は車道に用いることは,耐 久性がなく非現実的だが,競技ではなく一般のジョ ガーが走行する歩道などのジョギングコースには有 用である.ブロック舗装は,競技成績向上性同様,
安全性に課題を有していることが数値的に示された.
7.7.7.
7.まとめまとめまとめ まとめ
本研究では,競技者(ジョガー及びアスリート)に着 目した舗装の性能評価手法を構築した.得られた知 見を以下に示す.
アンケートおよび文献調査の結果,安全性,競技 成績向上性それぞれについて,舗装に求められる 性能の設定が可能となった.
新たな評価手法では,カラーを含む排水性舗装や ウッドチップ舗装が安全性を有しており,排水性 舗装をジョガーが走行する市民マラソンなどの コース,また,ストアス(密粒度)が競技成績向上 性を有していることから,高速レースが展開され るコースに用いることを提案する.
既存(歩道用)の評価手法では,ウレタン舗装とウ ッドチップ舗装が安全性,各種アスコン舗装と土 系舗装が競技成績向上性を有している.
ブロック舗装は,各性能評価方法において中長距 離競技には不向きである.
8.
8.8.
8.今後の展望
今後の展望 今後の展望 今後の展望
路面温度別に試験を行い,時期の違いによる結果 の検討を行う.
新たな評価手法と既存(歩道用)の評価手法の相関 関係を検討し,各評価方法における性能評価規準 値を設定する.
-800 -800-800 -800 -600-600-600 -600 -400 -400-400 -400 -200 -200-200 -200 0 0 0 0 200 200 200 200 400 400 400 400 600 600 600 600 800800 800800 1000 10001000 1000
加速度(m/s加速度(m/s加速度(m/s加速度(m/s2222 ))))
時間(s) 時間(s) 時間(s) 時間(s) ストアス(密粒度)ストアス(密粒度)ストアス(密粒度)ストアス(密粒度) 改質Ⅱ型(密粒度)改質Ⅱ型(密粒度)改質Ⅱ型(密粒度)改質Ⅱ型(密粒度) 遮熱性(密粒度)遮熱性(密粒度)遮熱性(密粒度)遮熱性(密粒度) 排水性排水性排水性排水性 排水性(カラー)排水性(カラー)排水性(カラー)排水性(カラー)
0 0 0
0 1 1 1 1 2 2 2 2 3 3 3 3 4 4 4 4 5 5 5 5 6 6 6 6
-800 -800 -800 -800 -600-600 -600-600 -400-400 -400-400 -200 -200 -200 -200 0 0 0 0 200 200 200 200 400 400 400 400 600 600 600 600 800800 800800 10001000 10001000
加速度(m/s加速度(m/s加速度(m/s加速度(m/s2222 ))))
時間(s) 時間(s)時間(s) 時間(s)
ウッドチップウッドチップウッドチップウッドチップ ウレタンウレタンウレタンウレタン ブロックブロックブロックブロック 土系土系土系土系
00
00 1111 2222 3333 4444 5555 6666
0000 100 100 100 100 200 200 200 200 300300 300300 400 400 400 400 500500 500500 600600 600600
平均加速度(m/s平均加速度(m/s平均加速度(m/s平均加速度(m/s2222))))
舗装の種類 舗装の種類 舗装の種類 舗装の種類
ストアス(密粒度) 排水性 カラー排水性
遮熱性(密粒度) ウレタン ブロック 土系 ウッドチップ
改質型(密粒度)
Ⅱ
0000 202020 20 40 4040 40 60 6060 60 80 8080 80 100 100100 100 120 120120 120 140140140 140 160160160 160 180 180180 180 200 200200 200
平均加速度(m/s平均加速度(m/s平均加速度(m/s平均加速度(m/s2222))))
舗装の種類 舗装の種類 舗装の種類 舗装の種類
ストアス(密粒度) 排水性 カラー排水性
遮熱性(密粒度) ウレタン ブロック 土系 ウッドチップ
改質型(密粒度)
Ⅱ