原著論文
ファッションのデザインシルエットおよび 感情変化の関係性についての研究
A Study on t h e R e l a t i o n s h i p between A f f e c t i v e Changes and S i l h o u e t t e o f F a s h i o n D e s i g n
Bunka F a s h i o n G r a d u a t e U n i v e r s i t y Kazuyuki Mishina
Shinichi Kushigemachi
文化ファッション大学院大学 助 手 三 品 和 之
教授 櫛 下 町 伸 一
要旨:現代社会は情報が溢れ、も のへの関心と執着心が薄くなってきている為に、却 ってそこに関心を向けさせる行為自体が重要視されてきている。ファッションクリエイタ ーは、その構造を理解する必要性がある。本研究ではものを認知する構造と、美しさを感 じる仕組みを理解し、クリエイションの要素となる幾つかの要因のうち、シルエットに着 円、感情との関係性の考察を図る。シルエット別の感情の変化をアンケート調査し、更に、
シルエットの変化による印象評価実験を行った。分析結果から感情とシルエットによる関 係性を考察する。
1.はじめに
多種多様な情報社会になり、情報を自分の必要 とする時に、いつでも受け取れるようなテクノロ ジーが発達した反面、人のものへの執着心の低下 や、関心の低さが感じられるようになってきてい る。しかし、矛盾しているようだが、依然として、
トレンドに対しては変わらず敏感であり、ファス トファッションには、メディアの影響もあり、や はり関心は高いと感じられる。安価で手軽に買え てしまう環境が整うにつれ、高いお金を支出して までハイブランドの服を買う必要性や関心が薄く なってきている。安さ故に買い 直す事も可能な為、
「必要なくなれば捨てても構わない」といった思 考に陥りやすいであろう。
私たちにとってファッションは、都市生活にお
提出年月日: 2 0 1 1 年 1 2 月 1 5 日 受理年月日: 2 0 1 2 年 l 月 1 0 日
いてはなくてはならず、日々当たり前のように着 る・脱ぐという行為を繰り返し行っている。服は 着て当たり前のもので、日本においては、街中に 洋服屋も溢れている。最近は、テクノロジーの著 しい発達もあり、以前には考えれない程高機能で 低価格なものまで増えてきている。テクノロジー の発達の結果、現代を集約した言葉で表すと、ユ ビキタス社会とは少し違うが「いつでも・どこで も・誰とでも」が表現として妥当ではないだろう か 。
iPhone に代表される、スマートフォンが普及し、
それに伴うアプリケーションの開発が著しく進み、
自分の為に必要なものを自分なりにカスタマイズ する事が可能になっている。
また、無線通信などでどこでも簡単にインター
ネットを使える環境が整い、近年の社会現象とも
言える、 Facebookや
ffilXl等の SN S ( S o c i a l
Networking S e r v i c e ) を利用することにより、個 人の投稿をいつでも閲覧することができる。
以上のように、利便性が追求され便利な物が普 及するにつれて、複雑で煩わしいものを嫌う傾向 が加速し、今日においては「手軽感」が重要視さ れるようになっていると思われる。「手軽感」は、
テクノロジーを主に扱う業種だけに限ったもので はなく、ファッションにおいては、イ ン ターネッ
トを介して利用する e コマースサイトや、安価で 手軽に買う事の出来るファストファッションを例 に挙げることができるであろう。その他に、駅構 内や空港内等の主要交通拠点地にも庖舗を構える ブランドもあることから 、利便性の追求を図って いる 。
しかし、現代におけるファッションの性質上の 問題点を挙げるならば、製品を市場に出した時点 で、ある意味でイメージ戦略は完結してしまうと いう点である。仮に、その製品に不具合が見つか れば、回収という措置がとられ、ブランドイメー ジが極端に悪くなるであろう。プログラムを構築 して発信されるメディアとは違い、修正という手 段で問題を解決することが難しいファッションの システムは、現代においては性質的に適していな いようにも思われる。このような時代においても、
クリエイターは自らを表現し続けていかなくては ならないのである。
現代のテクノロジーの発達は、デメリットだけ を与えているだけでなく、クリエイターにとって は良い環境になったとも言える。 SNS やブログ を利用する事で、様々な国へ行かずとも、世界中 の人々に自分の作品をアピールすることが容易に なっているのである。 しかし、気を付けなくては ならないのは、誰でも簡単に利用する事ができる もの程、人々に関心を向けさせる事が、非常に重 要であるという事である。どれだけ考えられた、
ビジネスプランや細部にまで凝ったディティール
の服を作ったとしても、他人の目に留まり、関心 を惹くものでなければ、その後の「売れる」とい う部分に繋がらないであろう。そして、クリエイ ターはその構造や原理を知る必要性があるのでは ないだろうか。
2 . 視覚構造について
ものを認知する機能の、入り口とも言える目の 構造について触れておく 。脳科学を専門に扱うの ではないが、視覚処理の構造はファッションに限 らず、認知という観点から必要不可欠なのである。
最初に、外界から入ってくる光は角膜・水晶 体・ガラス体を通り、網膜へ達する。その後左右 の目から出て頭の中心で交わり、左右反対の脳へ 伝わる。これは視交叉と呼ばれ、その後、外側膝 状態を通り、視覚野に達し分析処理される。
視覚野での画像は、線分処理を検出する仕組み を持つ、一次視覚野・二次視覚野を経て、映像情 報の中のモノの輪郭・色・奥行き・動き・全体の 形などを脳の各領野が分担して処理を行う。更に 情報がまとめられ、記憶と照らし合わせた後に、
られ、総合的に「もの」と認識している。各領野 ではそれぞれが特化した働きをし、それぞれの刺 激によってその部位が活性化されると言われてい る。
図 . 1 ・ 1 視覚構造図 1
図 . 1
・2 視覚構造図 2
2 . 1 錯視について
次に、視覚の現象として起こる錯視について、
一部だが触れていく。
図 2 は、上下の水平直線分は同じ大きさだが、
線分の両端に内向きに伸びる線分を付けるものと、
外向けに伸びる線分を付けたものとで、水平直線 分の長さが異なって見え、「ミュラーニリヤー錯 視」と呼ばれている。図 3 は、左右の中央の円は 同じ大きさだが、その円の周りを囲う円の大きさ によって大きさが異なって見え、「エビングハウス 錯視」と呼ばれている。
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図 . 2 ミュラー=リヤー錯視
5 診 0 0 0 000
000
図 . 3 エビングハウス錯視
その他に周囲の視覚の明るさの違いによって 中心にある四角の中の明るさが違って見える明る
さの錯視や、四角の中の色が変わって見えるもの と彩度が変わって見える錯視がある。
2 . 2 視覚構造とファッションの関係
服は人間という立体物が纏うもので、先程まで の錯視をそのまま服の柄として用いても、平面上 のままで得られたような錯視効果というのは発揮 されにくいのではないかと思われる。ファッショ ンにおいては、トロンプルイユ(仏 τ ' r ompe‑ l ' o e i l ) と言われる手法で強く関わってきている。しかし、
ト口ンプルイユはあくまで、付けている・着てい るように見せるといった、人の目をごまかす事で、
柄として遊ぶ、あるいはそれをコンセプトとして 成り立たせているようなものである。また、プロ ポーションが変わって見えるものには、服の切り 替え線の位置によるものや、膨張色や収縮色とい った色彩効果を利用したものもある。
そして、視覚構造とファッションのもう一つの 特徴として、ファッションは、見た目である程度 のことを決められてしまうという性質がある。フ ァッションデザインとファッションビジネスが両 立しない場合も多いが、二つに共通して言える絶 対的な事は、人が判断することにより、成り立つ ものであること。単純で当たり前のように思うか もしれないが、一番重要なところではないだろう か。それはファッションが、本人の意思とは関係 のないところで、第三者が自分の記憶等から、そ の人の人物像を作ってしまうからである。例えば、
ユニホームを着ていれば職業・性別を決定してし
まうし、身体のバランス・年齢層なども見た瞬間
に頭の中で、何かしらの判断を下しているであろ
う。服を着ているからといって、ブランド名、コ
ンセプト、値段といった情報は見ただけではわか
りづらく、後で、入ってくる情報であろう。まず最
初に感じるものは、人の姿ではないだろうか。都
市生活において、人の姿というのは倫理上、服を
纏っている姿ということになり、その姿こそがシ ルエットであると言える。
3 . 研究方法
今回は、シルエットの違いによる、受け手の感 情の違いを調べる為、下記の内容によるアンケー
ト調査及び、実験を行った。
3‑
1.アンケート調査
1 回目のアンケート調査では、図 . 5 ‑ 1 ・ 2 の質問 用紙を作成して、主に 1 8 ' " ' ‑ ' 2 4 歳のファッション を学ぶ学生男女計 3 5 5 人を対象とし、一般的な傾 向を知る為に量的調査を行った。 Q 1 ' " ' ‑ ' Q 3 は二者 択一、 Q4 は Q2 に関するもので、購買時を想定し て、ファッションの要因となるそれぞれの要素の 重要度を「最も高い 最も低い」までの 5 段階評 価 。 Q5 は 、 Q3 に関するもので、着用時を想定し て Q4 と同じく 5 段階評価による回答を求めた。
Q6 は、それぞれのシルエットの絵を見て、感じ た感情に近いまたは、該当する言葉を語群の 1 1 項目の中から選択してもらった。今回の、アンケ ート調査の際に用いた感情群は、ロパート・プル チック
iが提唱した円環モデル(図
6)と、人間の 基本的感情と呼ばれる 6 感情(1.怒り 2 . 悲しみ 3 . 軽蔑 4 . 嫌悪 5 . 幸福 6 . 驚き)を参考にし、 1 1 項目
を作成した。
また、今回の調査に用いたシルエットは、クリ スチャン・ディオールが打ち出したシルエットを 主に用いている。彼の作品を用いた理由は、 1 人 のデザイナーの中でデザインと様々なシルエット に歴史的背景のみならず、視覚的にも人々を魅了 する要因があったのではないかと考えたからであ る 。
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はい いいえ
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以下の表. 1 は Q.6 のアンケート調査の集計結果 となる。表 . 1 中の左の行には、各シルエットの絵
円環モデル 図. 6
1 1 項目名を記した 。各マスの左上に 星印が示しであるも のは 、その シルエッ ト の中で を、列には、
一番票が集まった項目である 。但し、 1 1 項目 全体 的に平均的なものや、他の項目とあまり差がない ものには星印を入れていない。
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デンドログラム
図. 8
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主成分分析結果分布図
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図 . 7
1 回目アンケート集計結果 表 . 1
ョ
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デンドログラム 図 . 7 でクラスター分析を行い、
ョ
1データの集計内容から と呼ばれる樹形図により、
ョ1
分析し、近い要素を持っているものを判別するこ .,
クラスター併合の距離感を考慮した これらを 6 グループ とができる。
図 7 の破線の位置でくぎり、
ョ1
ョ
1に分けた。図. 8 の主成分結果の分布図と合わせて 見ると、図 . 7 で分けた 6 グループが図のような区 分で見ることできた。
表. 1 では、ネガティブな項目よりもポジティブ な項目に票が多く集まっているのが見て取れる。
列項目 1 2 . 幸せ」に着目すると、 a1 、 a4 、 a9 のシ ルエットが票を得ていて、ウエストを境にスカー トの裾が広がっているのが共通点として考えるこ とができ、得票(感情)との関係性があると仮定 した。
3
・2 . 実験調査方法
次に、シルエットの特徴と感情の変化を結びつ ける為に、グループ内での共通のシルエットを抽 出する。
方法として、アンケート調査では、シルエット のポージング自体にも結果が影響されていた可能 性がある為に、絵をそのままの形で残し、図. 7 で 分けたグループ内の絵同士を重ねる(図
.9)。次に、
グループに共通したシルエットを見つける為に、
服周辺の重なる部分を残した(図 . 1 0 ) 。そして、
合成したラインから、平均化したシルエットを作 成した(図 . 1 1 ) 。この方法を、 6 グループ全てに 行い、それぞれのグループの特徴を抽出した
( 表
.2)。
グ す
/戸、吉
、 一 ー、
r図. 9 共通シルエット抽出イメージ
図. 1 0 共通シルエット合成図
図. 1 1 抽出されたシルエット
表 . 2 グループ別抽出シルエット表
この方法により、抽出したデザインを、アンケ ート調査で、 1 1 1 . 無関心」の項目に票が多く集ま った 2 種類のシルエット a3 、 a10 に組み合わせた。
この方法によって、 1 2 体分のシルエットを作成し た。更にデ、イティールを細かく見る為に、その他 にアンケート調査から、特徴的な部分を抽出して 8体分を増やし、調査の比較対象を広げた。そう することで図 . 1 2 のような計 2 0 体分のシルエット を作成。実験調査では、アンケート調査の改善点 を生かし、ポージングに動きのあるものではなく、
直立に近い a lOのシルエットを用いて実験調査を
行う事とした。また、 a lOのシルエットを、デザ
インを組み込む基準にした理由として、 1 1 1 . 無関
心」の項目が一番高く、他の項目との差が大きい
点からも、適していると考えた。
II't ・ ・ 8
b1 b2 b3 b4 b5 b6 b7
1ft". ,
b8 b9 b10 b11 b12 b13 b14
a
b15・
b16・
b17・ ・
b18 b19 b20図. 1 2 シルエット展開図
次に、 20 体分のシルエットを実験調査として、
図. 1 3のようにプロジェクターを使用し、画像を スクリーン投影して、被験者にアンケートを行っ た。方法としては、画像を 1 体ずつ1. 2 秒スクリ ーンに投影 。 その後、 40 秒の回答時間を設け、次 の画像が出る際に音で知らせるようにパソコン上 で設定をし、これを全 20 体分繰り返した。被験 者には、画像が出る前には音が出るという旨を伝 え、前聞が終わっていなくても次問に移ってもら うように実験前に指定をした。今回の被験者は、
男子 4 名(留学生 1 名)、女子 3 名(留学生 1 名) の合計 7 名という割合である 。また、今回は、 S D 法
11で 、 2 対言語の 7 段階評価による官能調査を 行った。評価段階は
r3、
2、
1、
O、
‑1、
‑2、
‑3Jとし、自分が感じた感情に最も当てはまれば 3 を 、 そうでないものには
‑3を対になる言語のどちら でもないものには O をつけるよう依頼した。
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図. 1 3 実験図
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図. 1 4 実験に用いた尺度
実験の際に用いたシルエットの絵を、見かけに よるグループ分けを行い、実験から得られた平均 点の結果を比較する為に、グループ毎に考察を行 った。
以下の、それぞれの図中には、図. 1 4の尺度の 言語のうちポジティブな言語のみを表記し、ネガ ティブな言語は省いて表記した。図中においてプ ラスの得点であれば、ポジティブな表現言語を、
マイナスの値であればネガティブな表現言語と解
釈していただきたい。(例と し て、項目「強しり値
2= 強い、値 ‑2= 弱い)
11A
b1 b7 b15
女 性 医 叢 や
か
憧れ
4
寄付︑
医 師 会
美 し
3lu︐ し
図 . 1 5 平均点比較図(第 1 グループ) .シルエットの特徴点
1 . bL b7 と b15 間の肩のライン 2 . ウエストのくびれの見え方
‑項目の特徴点
1 . b1 と b7 、 b15 問の「強い」項目差 2.b1 の「強しリ項目のみマイナス値
治 港
b2 b8
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‑'.5
図 . 1 6 平均点比較図(第 2 グループ)
‑シルエットの特徴点
1.体の外側へ全方向的に広がっている。
.項目の特徴点
1 . I 強い
JI 安心する」項目の正負最大値に近い 値
2.8 項目中 6 項目がネガティブな値
" b 3 b9
b3 b9
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.2剖‑Q
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幸せ
一 凶 一 恵 る 一・ 一
一凶一美しい
一 関 一
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女 性 的
事やか安心する
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一 一 一 一 一
図 . 1 7 平均点比較図(第 3 グループ) .シルエ ットの特徴点
l 丸みと凹凸を含んだ肩のライン 2 . ウエストの くびれ と裾丈の違い .項目の特徴点
1 . I 幸せ」項 目の値差
2 . I 安心する」項目のマイナス値
‑シルエットの特徴点
1.丈の長さと裾のデザイン 2 .袖丈のデザイン違い
,
令
,項目の特徴点
1 . b5 が全項目で最大値
b4 bl0
2.b6 が全項目で最低値
「憧れる」項目が 3 体共マ
「強い」
3 . I 華やか」
安 心 す
る イナス値
憧 れ る 幸せ
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女 性 的 華 や か
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安 心 す る 慣れる 幸 せ 思る
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一 一 一 一
平均点比較図(第 4 グループ)
‑シルエットの特徴点 図 . 1 8
1.上から右下へ流れる肩のライン 2 . ウエストのくびれと裾丈の違い
‑項目の特徴点
「強い」項目の値差 2 . I 安心する」項目のマイナス値
「 女性的」
1 . I 華やか」
, •
• ‑シルエットの特徴点 1.丈の長さ 図. 2 0 平均点比較図(第 6 グループ) 2 .丸い肩のライン
1
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くびれ感の違い 3 .袖の形状の違いによる、
‑項目の特徴点
安 心 す る
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凶 ・ 凶 口
b131「 強 し リ 項目のマイナス値 2 . I 華やか」項目を除く項目の得票傾向
1 . I 華やか」
慣 れ 牽 る せ 昂
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0 4寸 寸
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平均点比較図(第 5 グループ)
図. 1 9
‑シルエットの特徴点
1.全項目で似た得票傾向 1.肩の形状の違い 2 . 裾の形状が同じ
‑項目の特徴点
「安心する」項目の値差
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「女性的」 ( . ︐
‑ J
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‑1.143 r 0.571
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2 . I 華やか」
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1 .
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1431里坦~舘8
0.143 ・0.714 b20 1.286 1.2861 . 1
43 1 ‑0.714 0.429 0.143引
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慣れる
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女 性 的 革 や か 5 0 5 0 5 0 5 0 6 0 5 2 2 1 1 0 o o
‑
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‑ ・ 開
平均点比較図(第 7 グループ) .シルエットの特徴点
1.ボトムのボリューム感の近似
2 . 袖の有無を含めた全体のバランスの違い 図 . 2 1
‑項目の特徴点
「女性的J項目の得票傾向 1 . I 華やかJ
項目の値差 2 . I 美しい」
平均点比較図(第
9グループ) 図 . 2 3
3 . I 安心する」項目のマイナス値
‑シルエットの特徴点
' • 1.肩の形状と裾の形状が同じ
2 . くびれ方の違い
‑項目の特徴点
「強い」項目の似た得票傾向
「憧れる 」項 目のマイナス
﹂
︑ ︑ } ν
品 虫
司 コ﹁lll
1 . I 華やか」
2 . I 華やか」
b17 b16
値
安
聾 憧 心
し 昂 幸 れ す
い る せ る る
女性 的 聾 や
か 強
い 3 . I 女性的」項 目のプラス値
いく グループ内での共通点は、
以上の事から、
っか挙げるとこはできたのだが、見かけの考察で 得られたものをデータで見た場合に、確実に正し
5 0 5 n M E B E D S D 5 2 2 1 1 0 0 0 1 1 2 2
一 ‑
‑ 一 明
いと言えることかどうかをデータ聞の有意差を求 め、立証する。
平均点比較図(第 8 グループ)
図 . 2 2
1 つの項目を除いた、ほぼ全ての項目において ポジティブな値を示した、第
1グループの b
,lb 7
を中心に、見かけの判断とデータとの聞に確証を 得ることができるのかを調査する為に、対応のあ る
t検定 m を行 った。 b
,lb 7 と比較した図は、各 項目で最低値を示したものを用いている。但し、
「 強 い 」 項目 のみ b l がマイナス値を示して いた 為、比較対象 の図はプラス値となっている 。
の民
ー、 ー
j工U
1 .~10 05
。 。
‑() E,
10
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20
‑:.1';
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2.00
伺2'4
図bl
・
b6数値は平均値 !
図 . 2 4
t検定項目比較図「華やか J ["女性的
j‑1.00
,2.5
2
∞
20
ー
15 10 05 .
。 。
‑05 .
‑10 ‑100
1
‑15 .
‑20
‑25
図 b 1 . b 8 数値は平均値
図 . 2 5 t 検定項目比較図「強い」
2.5 20 1 5 1.0 0.5 00
‑05
‑10
‑1.5
‑20
‑25
園
b 1
園b 8
1 .
86a
1 29
数値は平均値 図 . 2 6
t検定項目比較図「安心する J
25 2.0 15 10 0.5 0.0 05
‑1.0
‑ 1 .
5‑20
‑25
圏
b 7 ・ b 2 0
1 71
1
‑071
数 値
lま平均値 図 . 2 7
t検定項目比較図「美しい
J2.5 2.0
1
1 .
51.00
1 .
00.5
協務務~
日 日
‑ 1 .
0 0.57,
‑
1.5‑2.0 25
園ー 一 一 一
b 7
一 一 目 一・ b 6
一数値は平均値
図 . 2 8 t 検定項目比較図「憧れる J
4 . 結果
図 2 4 " ‑ ' 図 2 8 は、「有意差 p く 0 . 0 0 1Jを示した事 から、個人の見かけ上の感性のものと、回答によ り得られた結果の数字データとの関連性を裏付け ることを証明している。 b1 は、弱さを感じさせる が、華やかで女性的であり、安心するシルエット であると言える。逆に、 b6 のくびれもなく丈の短 いシルエットは、地味で女性らしさもなく、憧れ る要素が低いという事が言える。 b1とb6 のシル エットの違いから、くびれや裾の広がるシルエッ トは、華やかで女性的な印象を与える事がわかっ た。
また、 a1 はクリスチャン・ディオールの通称ニ ュールックで、 b1 はニュールックにほぼ近いシル エットをしており、視覚的な観点から考察しても、
人々を魅了する要因を十分に備えていたと考える ことができる。また、ニュールックは戦後の社会 背景に影響を受けているが、本研究では視覚的な 観点を重要視した為に、シルエットに焦点を当て、
研究を進めた。
5 考察・今後の課題
今回の研究で、感性という暖昧なものと、数値 という不変的なものとの聞に関係性を見出すこと ができたのだが、細かいラインや線分の傾きによ る感情の違いまでを調べるには至らなかった。
今後の課題としては、今回は被験者の事も考え、
調査対象を 2 0 体に絞ったが、シルエットのバリ エーションは数百にも増やすことが可能であり、
より部分的なデザインシルエットにおける感情の 違いを知ることができる。線分の傾きによる感情 の違いを調べることにより、今後の研究課題へと 繋げていきたい。
また、今回は、最小単位での研究を進めること に意義があると感じ、シルエットという要因のみ に絞って研究を進めていたが、普段生活している
上では、ファッションに視線を向かわせる際、全 てを総合して判断されてしまう。したがって最初 に述べたような、ファッションを構成する要因の 全てを含んだ研究を行うことも必要であると考え られる 。但し、調査対象とするデザインは、限り なく多く、それに比例して被験者のコンディショ ンも関係してくる為、調査対象に制限をかけた上 で調査を行うべきであろう。
謝辞
本研究を進めるにあたり、様々なご指導を頂き ました日本電信電話株式会社 N T T コミュニケ ーション科学基礎研究所人間情報研究部感覚情 動研究グループリサーチスペシャリスト渡謹淳 司博士に感謝致します。また、アンケート調査に 協力して頂いた名古屋学芸大学のファッション造 形学科学科長安藤文子先生、同学科研究室の先生 方、文化ファッション大学院大学の学生の皆様に 感謝申し上げます。
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注 3: 大 沢 光 ・ 神 宮 英 夫 ( 2 0 1 1 . 3 )
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1
ロパート・プルチック ( P l u t c h i k , R )
感情の心理進化説を唱えた人物。人の行動には 適応的な働きのある 8 種類の基本的感情がある と考え、それらの行動に対応する 8 種類の基本 感情を対極のある円環に配置した。あらゆる感 情を基本感情や混合感情で分類できると考え た。
ii
SD 法 ( S e m a n t i cD i f f e r e n t i a l 法)
米国心理学者のオズグッドが開発したイメー ジを測定するための方法
III