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原著論文

ファッションのデザインシルエットおよび 感情変化の関係性についての研究

A Study on t h e  R e l a t i o n s h i p  between A f f e c t i v e  Changes and  S i l h o u e t t e  o f  F a s h i o n  D e s i g n  

Bunka F a s h i o n  G r a d u a t e   U n i v e r s i t y   Kazuyuki  Mishina 

Shinichi  Kushigemachi 

文化ファッション大学院大学 助 手 三 品 和 之

教授 櫛 下 町 伸 一

要旨:現代社会は情報が溢れ、も のへの関心と執着心が薄くなってきている為に、却 ってそこに関心を向けさせる行為自体が重要視されてきている。ファッションクリエイタ ーは、その構造を理解する必要性がある。本研究ではものを認知する構造と、美しさを感 じる仕組みを理解し、クリエイションの要素となる幾つかの要因のうち、シルエットに着 円、感情との関係性の考察を図る。シルエット別の感情の変化をアンケート調査し、更に、

シルエットの変化による印象評価実験を行った。分析結果から感情とシルエットによる関 係性を考察する。

1.はじめに

多種多様な情報社会になり、情報を自分の必要 とする時に、いつでも受け取れるようなテクノロ ジーが発達した反面、人のものへの執着心の低下 や、関心の低さが感じられるようになってきてい る。しかし、矛盾しているようだが、依然として、

トレンドに対しては変わらず敏感であり、ファス トファッションには、メディアの影響もあり、や はり関心は高いと感じられる。安価で手軽に買え てしまう環境が整うにつれ、高いお金を支出して までハイブランドの服を買う必要性や関心が薄く なってきている。安さ故に買い 直す事も可能な為、

「必要なくなれば捨てても構わない」といった思 考に陥りやすいであろう。

私たちにとってファッションは、都市生活にお

提出年月日: 2 0 1 1 年 1 2 月 1 5 日 受理年月日: 2 0 1 2 年 l 月 1 0 日

いてはなくてはならず、日々当たり前のように着 る・脱ぐという行為を繰り返し行っている。服は 着て当たり前のもので、日本においては、街中に 洋服屋も溢れている。最近は、テクノロジーの著 しい発達もあり、以前には考えれない程高機能で 低価格なものまで増えてきている。テクノロジー の発達の結果、現代を集約した言葉で表すと、ユ ビキタス社会とは少し違うが「いつでも・どこで も・誰とでも」が表現として妥当ではないだろう か 。

iPhone に代表される、スマートフォンが普及し、

それに伴うアプリケーションの開発が著しく進み、

自分の為に必要なものを自分なりにカスタマイズ する事が可能になっている。

また、無線通信などでどこでも簡単にインター

ネットを使える環境が整い、近年の社会現象とも

言える、 Facebookや

ffilXl

等の SN S ( S o c i a l  

(2)

Networking S e r v i c e ) を利用することにより、個 人の投稿をいつでも閲覧することができる。

以上のように、利便性が追求され便利な物が普 及するにつれて、複雑で煩わしいものを嫌う傾向 が加速し、今日においては「手軽感」が重要視さ れるようになっていると思われる。「手軽感」は、

テクノロジーを主に扱う業種だけに限ったもので はなく、ファッションにおいては、イ ン ターネッ

トを介して利用する e コマースサイトや、安価で 手軽に買う事の出来るファストファッションを例 に挙げることができるであろう。その他に、駅構 内や空港内等の主要交通拠点地にも庖舗を構える ブランドもあることから 、利便性の追求を図って いる 。

しかし、現代におけるファッションの性質上の 問題点を挙げるならば、製品を市場に出した時点 で、ある意味でイメージ戦略は完結してしまうと いう点である。仮に、その製品に不具合が見つか れば、回収という措置がとられ、ブランドイメー ジが極端に悪くなるであろう。プログラムを構築 して発信されるメディアとは違い、修正という手 段で問題を解決することが難しいファッションの システムは、現代においては性質的に適していな いようにも思われる。このような時代においても、

クリエイターは自らを表現し続けていかなくては ならないのである。

現代のテクノロジーの発達は、デメリットだけ を与えているだけでなく、クリエイターにとって は良い環境になったとも言える。 SNS やブログ を利用する事で、様々な国へ行かずとも、世界中 の人々に自分の作品をアピールすることが容易に なっているのである。 しかし、気を付けなくては ならないのは、誰でも簡単に利用する事ができる もの程、人々に関心を向けさせる事が、非常に重 要であるという事である。どれだけ考えられた、

ビジネスプランや細部にまで凝ったディティール

の服を作ったとしても、他人の目に留まり、関心 を惹くものでなければ、その後の「売れる」とい う部分に繋がらないであろう。そして、クリエイ ターはその構造や原理を知る必要性があるのでは ないだろうか。

2 . 視覚構造について

ものを認知する機能の、入り口とも言える目の 構造について触れておく 。脳科学を専門に扱うの ではないが、視覚処理の構造はファッションに限 らず、認知という観点から必要不可欠なのである。

最初に、外界から入ってくる光は角膜・水晶 体・ガラス体を通り、網膜へ達する。その後左右 の目から出て頭の中心で交わり、左右反対の脳へ 伝わる。これは視交叉と呼ばれ、その後、外側膝 状態を通り、視覚野に達し分析処理される。

視覚野での画像は、線分処理を検出する仕組み を持つ、一次視覚野・二次視覚野を経て、映像情 報の中のモノの輪郭・色・奥行き・動き・全体の 形などを脳の各領野が分担して処理を行う。更に 情報がまとめられ、記憶と照らし合わせた後に、

られ、総合的に「もの」と認識している。各領野 ではそれぞれが特化した働きをし、それぞれの刺 激によってその部位が活性化されると言われてい る。

図 . 1 ・ 1 視覚構造図 1

(3)

図 . 1

2 視覚構造図 2

2 . 1 錯視について

次に、視覚の現象として起こる錯視について、

一部だが触れていく。

図 2 は、上下の水平直線分は同じ大きさだが、

線分の両端に内向きに伸びる線分を付けるものと、

外向けに伸びる線分を付けたものとで、水平直線 分の長さが異なって見え、「ミュラーニリヤー錯 視」と呼ばれている。図 3 は、左右の中央の円は 同じ大きさだが、その円の周りを囲う円の大きさ によって大きさが異なって見え、「エビングハウス 錯視」と呼ばれている。

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図 . 2 ミュラー=リヤー錯視

5 診 0 0 0   000 

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図 . 3 エビングハウス錯視

その他に周囲の視覚の明るさの違いによって 中心にある四角の中の明るさが違って見える明る

さの錯視や、四角の中の色が変わって見えるもの と彩度が変わって見える錯視がある。

2 . 2 視覚構造とファッションの関係

服は人間という立体物が纏うもので、先程まで の錯視をそのまま服の柄として用いても、平面上 のままで得られたような錯視効果というのは発揮 されにくいのではないかと思われる。ファッショ ンにおいては、トロンプルイユ(仏 τ ' r ompe‑ l ' o e i l ) と言われる手法で強く関わってきている。しかし、

ト口ンプルイユはあくまで、付けている・着てい るように見せるといった、人の目をごまかす事で、

柄として遊ぶ、あるいはそれをコンセプトとして 成り立たせているようなものである。また、プロ ポーションが変わって見えるものには、服の切り 替え線の位置によるものや、膨張色や収縮色とい った色彩効果を利用したものもある。

そして、視覚構造とファッションのもう一つの 特徴として、ファッションは、見た目である程度 のことを決められてしまうという性質がある。フ ァッションデザインとファッションビジネスが両 立しない場合も多いが、二つに共通して言える絶 対的な事は、人が判断することにより、成り立つ ものであること。単純で当たり前のように思うか もしれないが、一番重要なところではないだろう か。それはファッションが、本人の意思とは関係 のないところで、第三者が自分の記憶等から、そ の人の人物像を作ってしまうからである。例えば、

ユニホームを着ていれば職業・性別を決定してし

まうし、身体のバランス・年齢層なども見た瞬間

に頭の中で、何かしらの判断を下しているであろ

う。服を着ているからといって、ブランド名、コ

ンセプト、値段といった情報は見ただけではわか

りづらく、後で、入ってくる情報であろう。まず最

初に感じるものは、人の姿ではないだろうか。都

市生活において、人の姿というのは倫理上、服を

(4)

纏っている姿ということになり、その姿こそがシ ルエットであると言える。

3 . 研究方法

今回は、シルエットの違いによる、受け手の感 情の違いを調べる為、下記の内容によるアンケー

ト調査及び、実験を行った。

3‑

1.アンケート調査

1 回目のアンケート調査では、図 . 5 ‑ 1 ・ 2 の質問 用紙を作成して、主に 1 8 ' " ' ‑ ' 2 4 歳のファッション を学ぶ学生男女計 3 5 5 人を対象とし、一般的な傾 向を知る為に量的調査を行った。 Q 1 ' " ' ‑ ' Q 3 は二者 択一、 Q4 は Q2 に関するもので、購買時を想定し て、ファッションの要因となるそれぞれの要素の 重要度を「最も高い 最も低い」までの 5 段階評 価 。 Q5 は 、 Q3 に関するもので、着用時を想定し て Q4 と同じく 5 段階評価による回答を求めた。

Q6 は、それぞれのシルエットの絵を見て、感じ た感情に近いまたは、該当する言葉を語群の 1 1 項目の中から選択してもらった。今回の、アンケ ート調査の際に用いた感情群は、ロパート・プル チック

i

が提唱した円環モデル(図

6)

と、人間の 基本的感情と呼ばれる 6 感情(1.怒り 2 . 悲しみ 3 . 軽蔑 4 . 嫌悪 5 . 幸福 6 . 驚き)を参考にし、 1 1 項目

を作成した。

また、今回の調査に用いたシルエットは、クリ スチャン・ディオールが打ち出したシルエットを 主に用いている。彼の作品を用いた理由は、 1 人 のデザイナーの中でデザインと様々なシルエット に歴史的背景のみならず、視覚的にも人々を魅了 する要因があったのではないかと考えたからであ る 。

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図 . 5 ・ 1 質問用紙表

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図 . 5 ・ 2 質問用紙裏

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以下の表. 1 は Q.6 のアンケート調査の集計結果 となる。表 . 1 中の左の行には、各シルエットの絵

円環モデル 図. 6

1 1 項目名を記した 。各マスの左上に 星印が示しであるも のは 、その シルエッ ト の中で を、列には、

一番票が集まった項目である 。但し、 1 1 項目 全体 的に平均的なものや、他の項目とあまり差がない ものには星印を入れていない。

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デンドログラム

図. 8

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主成分分析結果分布図

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図 . 7

1 回目アンケート集計結果 表 . 1

1

1

デンドログラム 図 . 7 でクラスター分析を行い、

1

データの集計内容から と呼ばれる樹形図により、

1

分析し、近い要素を持っているものを判別するこ .,

 

クラスター併合の距離感を考慮した これらを 6 グループ とができる。

図 7 の破線の位置でくぎり、

1

1

(6)

に分けた。図. 8 の主成分結果の分布図と合わせて 見ると、図 . 7 で分けた 6 グループが図のような区 分で見ることできた。

表. 1 では、ネガティブな項目よりもポジティブ な項目に票が多く集まっているのが見て取れる。

列項目 1 2 . 幸せ」に着目すると、 a1 、 a4 、 a9 のシ ルエットが票を得ていて、ウエストを境にスカー トの裾が広がっているのが共通点として考えるこ とができ、得票(感情)との関係性があると仮定 した。

3

2 . 実験調査方法

次に、シルエットの特徴と感情の変化を結びつ ける為に、グループ内での共通のシルエットを抽 出する。

方法として、アンケート調査では、シルエット のポージング自体にも結果が影響されていた可能 性がある為に、絵をそのままの形で残し、図. 7 で 分けたグループ内の絵同士を重ねる(図

.9)

。次に、

グループに共通したシルエットを見つける為に、

服周辺の重なる部分を残した(図 . 1 0 ) 。そして、

合成したラインから、平均化したシルエットを作 成した(図 . 1 1 ) 。この方法を、 6 グループ全てに 行い、それぞれのグループの特徴を抽出した

( 表

.2)

グ す

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、 一 ー、

図. 9 共通シルエット抽出イメージ

図. 1 0 共通シルエット合成図

図. 1 1 抽出されたシルエット

表 . 2 グループ別抽出シルエット表

この方法により、抽出したデザインを、アンケ ート調査で、 1 1 1 . 無関心」の項目に票が多く集ま った 2 種類のシルエット a3 、 a10 に組み合わせた。

この方法によって、 1 2 体分のシルエットを作成し た。更にデ、イティールを細かく見る為に、その他 にアンケート調査から、特徴的な部分を抽出して 8体分を増やし、調査の比較対象を広げた。そう することで図 . 1 2 のような計 2 0 体分のシルエット を作成。実験調査では、アンケート調査の改善点 を生かし、ポージングに動きのあるものではなく、

直立に近い a lOのシルエットを用いて実験調査を

行う事とした。また、 a lOのシルエットを、デザ

インを組み込む基準にした理由として、 1 1 1 . 無関

心」の項目が一番高く、他の項目との差が大きい

点からも、適していると考えた。

(7)

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b1  b2  b3  b4  b5  b6  b7 

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b8  b9  b10  b11  b12  b13  b14 

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b15 

b16 

b17 

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b18  b19  b20 

図. 1 2 シルエット展開図

次に、 20 体分のシルエットを実験調査として、

図. 1 3のようにプロジェクターを使用し、画像を スクリーン投影して、被験者にアンケートを行っ た。方法としては、画像を 1 体ずつ1. 2 秒スクリ ーンに投影 。 その後、 40 秒の回答時間を設け、次 の画像が出る際に音で知らせるようにパソコン上 で設定をし、これを全 20 体分繰り返した。被験 者には、画像が出る前には音が出るという旨を伝 え、前聞が終わっていなくても次問に移ってもら うように実験前に指定をした。今回の被験者は、

男子 4 名(留学生 1 名)、女子 3 名(留学生 1 名) の合計 7 名という割合である 。また、今回は、 S D 法

11

で 、 2 対言語の 7 段階評価による官能調査を 行った。評価段階は

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2

1

O

‑1

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とし、自分が感じた感情に最も当てはまれば 3 を 、 そうでないものには

‑3

を対になる言語のどちら でもないものには O をつけるよう依頼した。

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図. 1 3 実験図

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図. 1 4 実験に用いた尺度

実験の際に用いたシルエットの絵を、見かけに よるグループ分けを行い、実験から得られた平均 点の結果を比較する為に、グループ毎に考察を行 った。

以下の、それぞれの図中には、図. 1 4の尺度の 言語のうちポジティブな言語のみを表記し、ネガ ティブな言語は省いて表記した。図中においてプ ラスの得点であれば、ポジティブな表現言語を、

マイナスの値であればネガティブな表現言語と解

釈していただきたい。(例と し て、項目「強しり値

2= 強い、値 ‑2= 弱い)

(8)

11A 

b1  b7  b15 

女 性 医 叢 や

憧れ

4

寄付︑

医 師 会

美 し

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︐  し

図 . 1 5 平均点比較図(第 1 グループ) .シルエットの特徴点

1 .   bL b7 と b15 間の肩のライン 2 . ウエストのくびれの見え方

‑項目の特徴点

1 .   b1 と b7 、 b15 問の「強い」項目差 2.b1 の「強しリ項目のみマイナス値

治 港

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図 . 1 6 平均点比較図(第 2 グループ)

‑シルエットの特徴点

1.体の外側へ全方向的に広がっている。

.項目の特徴点

1 .   I 強い

J

I 安心する」項目の正負最大値に近い 値

2.8 項目中 6 項目がネガティブな値

b 3   b9 

b3  b9 

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一凶一美しい

一 関 一

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女 性 的

事やか

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2 .

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z

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一 一 一 一 一

図 . 1 7 平均点比較図(第 3 グループ) .シルエ ットの特徴点

l 丸みと凹凸を含んだ肩のライン 2 . ウエストの くびれ と裾丈の違い .項目の特徴点

1 .   I 幸せ」項 目の値差

2 .   I 安心する」項目のマイナス値

(9)

‑シルエットの特徴点

1.丈の長さと裾のデザイン 2 .袖丈のデザイン違い

, 

,項目の特徴点

1 .   b5 が全項目で最大値

b4  bl0 

2.b6 が全項目で最低値

「憧れる」項目が 3 体共マ

「強い」

3 .   I 華やか」

安 心 す

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憧 れ る 幸せ

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女 性 的 華 や か

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安 心 す る 慣れる 幸 せ 思る

愛しい

女 性 的 事 や か

a

u e a n U E a n u E a n u E a n U R U

E 2 1 1 0 0 0 1 1 2 2  

一 一 一 一

平均点比較図(第 4 グループ)

‑シルエットの特徴点 図 . 1 8

1.上から右下へ流れる肩のライン 2 . ウエストのくびれと裾丈の違い

‑項目の特徴点

「強い」項目の値差 2 .   I 安心する」項目のマイナス値

「 女性的」

1 .   I 華やか」

,  •

‑シルエットの特徴点 1.丈の長さ 図. 2 0 平均点比較図(第 6 グループ) 2 .丸い肩のライン

1

. 2

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くびれ感の違い 3 .袖の形状の違いによる、

‑項目の特徴点

安 心 す る

z

凶 ・ 凶 口

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「 強 し リ 項目のマイナス値 2 .   I 華やか」項目を除く項目の得票傾向

1 .   I 華やか」

慣 れ 牽 る せ 昂

美しい 強い 主 性 的

華 や か

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コ う

3

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3 3 2 1

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平均点比較図(第 5 グループ)

図. 1 9

(10)

‑シルエットの特徴点

1.全項目で似た得票傾向 1.肩の形状の違い 2 . 裾の形状が同じ

‑項目の特徴点

「安心する」項目の値差

瓜 W

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「女性的」 ( . ︐

‑ J 

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2 .   I 華やか」

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女 性 的 革 や か 5 0 5 0 5 0 5 0 6 0 5   2 2 1 1 0 o o

‑ 2 2  

‑ ‑

‑ ・ 開

平均点比較図(第 7 グループ) .シルエットの特徴点

1.ボトムのボリューム感の近似

2 . 袖の有無を含めた全体のバランスの違い 図 . 2 1

‑項目の特徴点

「女性的J項目の得票傾向 1 .   I 華やかJ

項目の値差 2 .   I 美しい」

平均点比較図(第

9

グループ) 図 . 2 3

3 .   I 安心する」項目のマイナス値

‑シルエットの特徴点

'  • 1.肩の形状と裾の形状が同じ

2 . くびれ方の違い

‑項目の特徴点

「強い」項目の似た得票傾向

「憧れる 」項 目のマイナス

︑ ︑ } ν

品 虫

  司 コ

lll

1 .   I 華やか」

2 .   I 華やか」

b17  b16 

憧 心

し 昂 幸 れ す

い る せ る る

い 3 .   I 女性的」項 目のプラス値

いく グループ内での共通点は、

以上の事から、

っか挙げるとこはできたのだが、見かけの考察で 得られたものをデータで見た場合に、確実に正し

5 0 5 n M E B E D S D 5   2 2 1 1 0 0 0 1 1 2 2  

一 ‑

‑ 一 明

いと言えることかどうかをデータ聞の有意差を求 め、立証する。

平均点比較図(第 8 グループ)

図 . 2 2

(11)

1 つの項目を除いた、ほぼ全ての項目において ポジティブな値を示した、第

1

グループの b

,l

b 7  

を中心に、見かけの判断とデータとの聞に確証を 得ることができるのかを調査する為に、対応のあ る

t

検定 m を行 った。 b

,l

b 7 と比較した図は、各 項目で最低値を示したものを用いている。但し、

「 強 い 」 項目 のみ b l がマイナス値を示して いた 為、比較対象 の図はプラス値となっている 。

ー、 ー

j

工U

.~

10  0

。 。

() E, 

10 

1!i 

20 

:.1'; 

~ ~

2.00 

2'4

図bl

b6

数値は平均値 !

図 . 2 4

t

検定項目比較図「華やか J ["女性的

j

‑1.00 

2.5 

2

∞ 

20 

1 1 05 .

。 。

‑05 .

10  100 

15 .

‑20 

2

図 b 1 . b 8   数値は平均値

図 . 2 5 t 検定項目比較図「強い」

2. 20  1. 0. 00 

05 

1

1.5 

2

25 

b 1

b 8

1 .

86 

29 

数値は平均値 図 . 2 6

t

検定項目比較図「安心する J

25  2. 1 10  0. 0. 05 

1.

‑ 1 .

20 

25 

b 7 ・ b 2 0

7

‑07

 

数 値

l

ま平均値 図 . 2 7

t

検定項目比較図「美しい

J

2.5  2.

1 .

1.0

1 .

0.

協務務~

日 日

‑ 1 .

0.57 

, 

1.

2. 25 

園ー 一 一 一

b 7

一 一 目 一

b 6

数値は平均値

図 . 2 8 t 検定項目比較図「憧れる J

(12)

4 . 結果

図 2 4 " ‑ ' 図 2 8 は、「有意差 p く 0 . 0 0 1Jを示した事 から、個人の見かけ上の感性のものと、回答によ り得られた結果の数字データとの関連性を裏付け ることを証明している。 b1 は、弱さを感じさせる が、華やかで女性的であり、安心するシルエット であると言える。逆に、 b6 のくびれもなく丈の短 いシルエットは、地味で女性らしさもなく、憧れ る要素が低いという事が言える。 b1とb6 のシル エットの違いから、くびれや裾の広がるシルエッ トは、華やかで女性的な印象を与える事がわかっ た。

また、 a1 はクリスチャン・ディオールの通称ニ ュールックで、 b1 はニュールックにほぼ近いシル エットをしており、視覚的な観点から考察しても、

人々を魅了する要因を十分に備えていたと考える ことができる。また、ニュールックは戦後の社会 背景に影響を受けているが、本研究では視覚的な 観点を重要視した為に、シルエットに焦点を当て、

研究を進めた。

5 考察・今後の課題

今回の研究で、感性という暖昧なものと、数値 という不変的なものとの聞に関係性を見出すこと ができたのだが、細かいラインや線分の傾きによ る感情の違いまでを調べるには至らなかった。

今後の課題としては、今回は被験者の事も考え、

調査対象を 2 0 体に絞ったが、シルエットのバリ エーションは数百にも増やすことが可能であり、

より部分的なデザインシルエットにおける感情の 違いを知ることができる。線分の傾きによる感情 の違いを調べることにより、今後の研究課題へと 繋げていきたい。

また、今回は、最小単位での研究を進めること に意義があると感じ、シルエットという要因のみ に絞って研究を進めていたが、普段生活している

上では、ファッションに視線を向かわせる際、全 てを総合して判断されてしまう。したがって最初 に述べたような、ファッションを構成する要因の 全てを含んだ研究を行うことも必要であると考え られる 。但し、調査対象とするデザインは、限り なく多く、それに比例して被験者のコンディショ ンも関係してくる為、調査対象に制限をかけた上 で調査を行うべきであろう。

謝辞

本研究を進めるにあたり、様々なご指導を頂き ました日本電信電話株式会社 N T T コミュニケ ーション科学基礎研究所人間情報研究部感覚情 動研究グループリサーチスペシャリスト渡謹淳 司博士に感謝致します。また、アンケート調査に 協力して頂いた名古屋学芸大学のファッション造 形学科学科長安藤文子先生、同学科研究室の先生 方、文化ファッション大学院大学の学生の皆様に 感謝申し上げます。

6 . 参考文献・ウェブサイト

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錯視のカタログ

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「一流デザイナーになるまで

j

六月社

‑ 小 泉 英 明 ( 2 0 0 1 . 7 )  

「脳図鑑 2 1 ‑ 育つ・学ぶ・癒す

J 工作舎

‑ 小 泉 英 明 ( 2 0 0 8 . 1 1 )

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「脳の中の身体地図,ボディ・マップのおかけで、

たいていのことがうまくいくわけ司J 株式会社インターシフト

‑セミール・ゼキ著、河内 十郎監訳 ( 2 0 0 2 . 2 )

「脳は美をいかに感じるかーピカソやモネが見 た世界ー」日本経済新聞社

‑デカルト著、谷川 多佳子訳 ( 2 0 0 8 . 1 )

「情念論」岩波書庖

.  N  ewton  , 8

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(14)

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「 認知心理学」有斐閣

‑ポーポー・ポロダクション ( 2 0 0 9 . 3 )

「デザインを科学する 人はなぜその色や形 に惹かれるのか ?J

ソフトパンククリエイティブ

増 山 英 太 郎 ( 1 9 9 6 . 4 )

「 心に浮かぶイメージをはかる ‑SD 法の理論と 応用・」産業科学システムズ

‑マリー = フランス・ポシュナ著、高橋 洋 一 ( 1 9 9 7 . 9 )  

「クリスチャ ン ・ディオール」講談社

口パート L.ソルソ著、

鈴 木 光 太 郎 ・ 小 林 哲 生 共 訳 ( 1 9 9 7 . 1 1 )

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引用文献・ウェブサイト

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3DCG でみる視覚・聴覚の構造とし くみ/高等 学校用

h t t p : / / r i k a n e t 2 . j s t . g o . j p ¥ c o n t e n t s / c p 0 0 4 0 f l c o n   t e n t s l h i g h / e y e ̲ 0 5 / i n d e x 0 1 . html  ( 2 0 1 1 . 1 2 . 1 4   確認)

‑図 . 2 : 北 岡 明 佳 ( 2 0 1 1 . 4 )

「 知覚心理学・心の入り口を科学する・」 いちば んはじめに読む心理学の本⑤ミネルヴァ書房 p22 

図 . 3 :同書 p23

注 1 : 無 藤 隆 ・ 森 敏 昭 ・ 池 上 知 子 ・ 福 丸 由佳 ( 2 0 0 9 . 2 )

「 よ く わ か る 心 理 学 」 、 ミ ネ ル ヴ ァ 書 房 p . 2 0 4 ‑ p . 2 0 5  

注 2: 増 山 英 太 郎 ( 1 996 . 4 )

「心に浮かぶイメージをはかる ‑SD 法の理論と 応用ー」産業科学システムズ p . 5

注 3: 大 沢 光 ・ 神 宮 英 夫 ( 2 0 1 1 . 3 )

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1

ロパート・プルチック ( P l u t c h i k , R )  

感情の心理進化説を唱えた人物。人の行動には 適応的な働きのある 8 種類の基本的感情がある と考え、それらの行動に対応する 8 種類の基本 感情を対極のある円環に配置した。あらゆる感 情を基本感情や混合感情で分類できると考え た。

ii 

SD 法 ( S e m a n t i cD i f f e r e n t i a l 法)

米国心理学者のオズグッドが開発したイメー ジを測定するための方法

III 

t 検 定

平均値を比較するさいに、特に 2 つの平均値の 差の有意性の検定を行う方法のこと 。

※対応のある t 検定 :2 つの平均値のデータに 対応関係がある 。

※対応のない t検定 :2 つの平均値のデータが

それぞれ独立している

図 . 1 ・ 2 視覚構造図 2 2 . 1 錯視について 次に、視覚の現象として起こる錯視について、 一部だが触れていく。 図 2 は、上下の水平直線分は同じ大きさだが、 線分の両端に内向きに伸びる線分を付けるものと、 外向けに伸びる線分を付けたものとで、水平直線 分の長さが異なって見え、「ミュラーニリヤー錯 視」と呼ばれている。図 3 は、左右の中央の円は 同じ大きさだが、その円の周りを囲う円の大きさ によって大きさが異なって見え、「エビングハウス 錯視」と呼ばれている。 / / ¥ ¥   \\~

参照

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