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大腸癌先進部における

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題 目

大腸癌先進部における Laminin-332 各鎖発現と その臨床的意義に関する研究

深澤 智美

(外科系プライマリーケア学専攻)

防衛医科大学校

平成 27 年度

(2)

目 次

第1章 緒 言 1

第2章 大腸癌先進部におけるLaminin-332発現の意義

―組織マイクロアレイによる検証 5 1. 背景と目的 5 2. 対象と方法 6 3. 結 果 8 4. 小 括 8

第3章 Laminin-β3, γ2の免疫組織化学染色所見とmRNA発現の相関 9 1. 目 的 9 2. 対象と方法 9 3. 結 果 11

4. 小 括 12

第4章 癌先進部におけるLaminin-β3, γ2発現の予後因子としての意義 13 1. 目 的 13 2. 対象と方法 13

3. 結 果 14

4. 小 括 16

(3)

第5章 Stage III大腸癌におけるLaminin-β3, γ2発現と術後補助化学療法の

効果 17 1. 目 的 17 2. 対象と方法 17 3. 結 果 18

4. 小 括 19

第6章 考 察 20

第7章 結 論 24

謝 辞 25

引用文献 26

図 表 35

(4)

第1章 緒 言

本邦では大腸癌診療の均てん化を目的として、2005年に大腸癌治療ガイドラ インが刊行された。その後、4度の改訂がなされ、現在は2014年版1)が広く利 用されている。ガイドラインは深達度・リンパ節転移・遠隔転移からなる進行 度分類を基準として治療方針を分別し、手術術式や術後補助化学療法を含め推 奨される標準治療を提示している。また、大腸癌取扱い規約2)には進行度ととも に癌の悪性度の指標として、主組織型・間質量・浸潤様式・脈管侵襲などが規 定されている。しかしながら、いずれも組織形態学的に評価されたもので、癌 の性質に関連するタンパクの発現など分子学的側面からの評価は悪性度の指標 として示されていない。

腫瘍先進部に観察される簇出は、腫瘍浸潤の最前線において癌細胞が能動的 に間質内へ進展する像をとらえた組織所見で、これまでに我々は大腸癌悪性度 規定因子としての有用性について報告してきた3-6)。また、基底膜の主要構成成 分であるLaminin (LN)-3323種のサブユニット(α3鎖・β3 鎖・γ2鎖)から成 るヘテロトリマーであり、上皮細胞の接着、遊走に必須の役割を果たしている

7)(図1)。サブユニットの中でもLN-γ2鎖はLN-332に特異的であるため、LN-332 のマ-カ-として広く使用され、その発現検索から多様な癌種の腫瘍先進部や 簇出部位の癌細胞に発現するとともに8)、大腸癌においては予後不良因子として 報告している9-11)。しかし、LN-γ2と同じくLN-332固有のアイソフォームであ る LN-β3 の発現を検索することの意義について言及している報告は少ない。確 かに大腸癌や胃癌でβ3 鎖とγ2 鎖が癌細胞の細胞質に共発現するという報告が

あり12-14)、それらの発現が一致するのであればβ3 鎖を検索する意義は乏しい。

しかしながら、胃癌や肺腺癌で癌細胞の細胞質に発現しているのは、γ2 鎖単体

(5)

であり、β3鎖発現は認めなかったという報告もあり15, 16)β3鎖とγ2鎖の発現 の解離が示唆されている。機能的には、LN-β3 鎖のドメイン V-IIIVII 型コラ ーゲンと結合し、phosphoinositol-3-kinase (PI3K)を活性化することで腫瘍浸潤 を促進すると報告されている17)。一方、LN-γ2は癌進展に関わるpathwayであ

WNT/β-catenin経路に属するタンパクであり、β-cateninの核内集積により転

写が促進され、発現が亢進する18, 19)。さらに、matrix metalloproteinase (MMP)-2 またはmembrane type (MT) 1-MMPによってLN-γ2鎖のドメインIIIが分離され、

epidermal growth factor receptor (EGFR)を介して細胞の遊走を促進することが 明らかとなっている 20)。すなわち、癌細胞において β3 鎖、γ2 鎖は様々な形態 で存在し、かつ異なる働きを担っている可能性も考えられ、γ2 鎖のみの検討に とどまらず、β3 鎖についても別個に検索し、その意義について解明する必要が あると考えられた。

近年、大腸癌に対する化学療法は、新規抗癌剤や分子標的薬の開発により多 様化し、補助療法においては再発率の低下、進行再発大腸癌に対しては腫瘍縮 小に伴う症状の緩和や余命延長といった利益をもたらした。その反面、化学療 法の進歩は、治療期間の長期化、副作用の多様化や経済的負担の増加を招いて いる。事実、厚生労働省大臣官房統計情報部 21)から公表されている本邦におけ る傷病分類別医科診療医療費によると、平成24年度に悪性新生物に対して費や された医療費33267億円のうち、結腸・直腸の悪性新生物に対する医療費は 5474億円を占めており、他の悪性新生物よりも高額で、その抑制が課題となっ ている。

本邦での大腸癌の再発率は、大腸癌研究会の集計の結果、Stage II 症例で

13.3%、Stage III症例で30.8%とされ、欧米より低率であることが示されている

1)。しかし、フルオロウラシル(5-FU)/ロイコボリン(LV)を用いた術後補助化学療

(6)

法によって、Stage III大腸癌の再発率は9-16%低下すると報告され22-24)Stage III 大腸癌に対して術後補助化学療法を行うことが標準治療として位置づけられ た1)。さらに、欧米の無作為化比較試験(RCT)で5-FU/LVに新規抗癌剤であるオ キサリプラチンを加えたレジメンの再発抑制および生存期間に対する上乗せ効 果が証明され25-28)、本邦でも補助化学療法として2009年に保険収載された。し かし、これらの抗癌剤適応拡大は更なる医療費高騰の一因となっていると指摘 されている。

再発の危険性が高い症例に対し、化学療法を行うという考え方が広く浸透し ている一方で、個々の癌の抗癌剤感受性を考慮した個別化治療へ向けての研究 も積極的に行われている。癌の個別化治療によって、奏効率や生存期間の改善 につながるだけではなく、十分な治療効果が得られないまま副作用や経済的負 担を被るといった不合理な化学療法を回避することが期待される 29)。また、抗 癌剤を効果ある人のみに投与できるとすれば、医療費抑制の面からも好都合で ある。しかし、癌化学療法の個別化を実現させるには治療効果が予測可能な分 子マーカーの解明が必須であるが、現行の大腸癌取扱い規約2)で規定されている 病理学的指標は、予後因子としての意義に主眼が置かれ、治療効果予測に基づ く治療方法を選択するマーカーにはなり得ていない。

今回注目したLN-332発現は上皮間質転換(EMT)マーカーとしても報告されて いる30)。実際、関連するPI3K/AKT経路とWNT経路はともにEMTにおいても 重要な役割を果たしている31)EMTの過程で上皮細胞は細胞接着と極性を失い、

間葉系細胞の性質を獲得するとともに、癌細胞の浸潤能や転移能が増大するこ とが知られ32)EMTマーカー発現は予後不良因子であると考えられている。さ らに、近年、EMT と化学療法抵抗性の関連が注目され、基礎的な研究報告がな されている33-37)。しかし、EMTマーカー発現と化学療法抵抗性の相関を示す臨

(7)

床研究の報告はない。そこで、当研究では、組織マイクロアレイの手法を用い、

癌先進部におけるLN-β3およびLN-γ2発現の重要性を明確にした後、先進部に おける発現のそれぞれの予後因子としての意義、化学療法抵抗性との関連を明 らかにすることを目的とし、主に免疫組織化学法の手法を用いて臨床的検討を 行った。

(8)

第2章 大腸癌先進部における

Laminin-332

発現の意義

―組織マイクロアレイによる検証

1 背景と目的

上皮細胞の接着、遊走に必須の役割を果たすLN-332の構成成分であるLN-γ2 は多種類の癌において癌浸潤先進部の分化度の低下する領域の細胞質に局在す ることが報告されている8, 14, 38)が、LN-β3 発現の報告は少なく、発現部位につ いて言及されていない。LN-332は最初にβ3/γ2ダイマーが形成されたのちにα3 鎖が結合し、ヘテロトリマーに合成される39)。しかし、α3鎖が欠損する場合に は、β3鎖、γ2鎖はモノマーもしくはヘテロダイマーとして存在する40)。つまり、

β3鎖、γ2鎖は様々な形態で存在する可能性があり、それぞれの発現の意義を別 個に検討する必要があると考えられた。

組織マイクロアレイ(TMA)は多数の組織包理ブロックから微小円柱状に組織 を採取し、新しいパラフィンブロックに配列することで、新たなTMAブロック を作製するもので、その切片を使用し同時に大量の結果を得る方法として紹介 された 41)。長所としては、簡便に多数の検体を扱えること、組織が小さく判定 が容易なこと、1つのプレパラートに多数の組織をのせるので均一な条件で大量 の検索が可能なことが指摘されている。しかし、大腸癌における有用性の報告 は少なく、これは、大腸癌は腫瘍の大半を占める中央部の組織所見より浸潤先 進部における所見が腫瘍の生物学的悪性度を反映するにも関わらず、TMA 作製 にあたり組織採取部位が勘案されていないためと推測できる。そこで、浸潤先 進部から採取した組織によりTMA を作製することで、利用価値の高いTMA を 作製することが可能であると考え、我々は組織採取部位を明確にしたTMAを考 案し、部位によりタンパク発現の意義に違いがあること、さらには多くのタン

(9)

パクで先進部における発現が癌悪性度と相関することを示してきた11)

本章では大腸癌先進部などの腫瘍内部位を区別して評価するのに適した上記 の TMA を用いて、癌先進部におけるLN-β3 および LN-γ2 発現の頻度と各種臨 床病理学的因子との相関を検討した。

2 対象と方法

1)対象

200809年に原発巣切除を行った進行大腸癌 52(男性30例、女性22例;

平均年齢66.7)を対象とした。患者背景の詳細は表1に示した。本研究は学内 倫理委員会の承認を受けて行った(承認番号1131)

2)方法 ア.TMA

Hematoxylin‐eosin (HE)染色スライドを観察しながら、代表的切片における 癌の粘膜下層内水平先進部(SM)、垂直先進部(VF)、腫瘍中央部(Ce)、周堤(Ro)

4カ所(図2)より直径 2mmの円柱状組織を採取し、新しいパラフィンブロッ

クへ配列、TMAブロックを作製した(3)

イ.免疫組織化学法(IHC)

TMA の 切 片 を 4μm に 薄 切 し 、 抗 LN-β3 モ ノ ク ロ ー ナ ル 抗 体(mouse monoclonal anti-human LN-5 β3 chain; clone Human LN β3-short arm; BD Oriental Yeast Co., Tokyo, Japan)または抗 LN-γ2 モノクローナル抗体(mouse monoclonal anti-human LN-5 γ2 chain; clone D4B5; Chemicon, Temecula, CA,

(10)

USA)を用いて染色を行った。

キシレンで脱パラフィン後、エタノール濃度を次第に漸減し親水処理を行っ た。抗原賦活としてLN-β3の場合は5分間のプロテナーゼKによる処理、LN-γ2 の場合はオートクレーブにて 121 度、15 分間の熱処理(トリス-EDTA バッファ ーpH 9.0)を施行後、3%過酸化水素を用いて内因性ペルオキシダーゼの抑制を行 った。非特異反応の抑制にはスキムミルクを使用した。50倍希釈した抗LN-β3 モノクローナル抗体または200倍希釈した抗LN-γ2モノクローナル抗体を一次 抗体とし、4℃で一晩反応させた。二次抗体はEnvision system anti-mouse (Dako, Grostrup, Denmark) を使用し、室温で 2 時間反応後、0.1%diaminobenzidine

(DAB)溶液で10分間発色の後、ヘマトキシリンで核染色を施行した。

TMA 組織中に含まれる全癌細胞のうち細胞質に染色性を認める癌細胞の割合 から、30%以上を高発現、30%未満を低発現と判定した(図4)。悪性腫瘍におけLN-γ2 発現に関する過去の報告が 20-30%にcut-off 値を設定していたため、

当研究のcut-off値を30%とした10, 11, 42)

3)簇出の評価

各症例の代表的切片のHE染色スライドで評価した。大腸癌取扱い規約に従い、

簇出を「癌発育先進部間質に浸潤性に存在する単個または 5 個未満の構成細胞 からなる癌胞巣」と定義し、20×10 倍視野で 1 視野あたり、簇出が 0-4 個を Grade 15-9個をGrade 210個以上をGrade 3とした2)

4)統計学的手法

LN-β3またはLN-γ2発現と臨床病理学的因子との関連は、χ2検定にて検討し、

母集団が少なく期待値が 5 未満となる場合にはフィッシャー直接確率法を用い

(11)

た。p値が0.05以下を有意とし、各統計計算はJMP 9.0.2 software (SAS Institute, Cary, NC, USA)を用いて行った。

3 結果

1)各部位のLN-β3およびLN-γ2発現状況と相関

各部位のLN-β3高発現症例の割合はSM 19%、VF 23%、Ce 13%、Ro 0%で あり、有意にSM, VFで高率であった(p = 0.0027)LN-γ2発現も同様にSM, VF で高発現症例が高率であった(p = 0.0095)SM, VF, CeにおけるLN-β3発現と LN-γ2発現の一致率はそれぞれ69%, 83%, 83%であり、有意な相関を認めた(p = 0.0007, p <0.0001, p <0.0001) (2)

2)各鎖発現と臨床病理学的因子との関連

LN-β3 および LN-γ2 の発現と各種臨床病理学的因子との関連について、発現 部位別に検討した結果を表3、4に示す。SM, VF, CeにおけるLN-β3発現(p = 0.011, p <0.0001, p = 0.0098)、LN-γ2発現(p <0.0001, p <0.0001, p = 0.0059)は ともに簇出と強い相関を認めた。また、VFにおけるLN-β3発現(p = 0.0030)お よびSM, VFにおけるLN-γ2発現(p = 0.026, p = 0.011)はリンパ節転移の有無と も有意な相関を認めた。

4 小括

大腸癌において、LN-β3およびLN-γ2は先進部の癌細胞の細胞質に高発現し、

SMVFでの発現がCeRoに比べ癌悪性度と相関すると考えられた。

(12)

第3章

Laminin-β3, γ2

の免疫組織化学所見と

mRNA

発現の相関

1 目的

IHC は、抗原抗体反応を組織切片上で行い、その免疫反応を可視化したもの で、組織や細胞中の特定の物質を特異的に検出する手段として広く普及してい る。その適切な結果判定のためには、その染色が目的の抗原を検出したものか、

非特異的反応かを検証する必要がある。臨床検体を用いた大腸癌におけるLN-γ2 発現の報告は過去に散見され、本研究と同じ抗 LN-γ2 抗体を使用した検討も存 在する11)。一方、LN-β3発現の報告は少なく、本研究で使用する抗LN-β3抗体 の特異性をあらかじめ検討する必要があると考えられる。

そこで、本章ではLN-β3, γ2IHC所見とそれぞれのmRNA発現の相関を検 討することで、IHC所見の特異性を確認した。

2 対象と方法 1)対象

2002~2003年に初回手術を行ったStage II/ III大腸癌113例を対象とした(表 5)。術前補助療法を施行した症例は除外した。本研究は学内倫理委員会の承認を 受け(承認番号902)、対象患者に対しては、術前に書面による同意を取得した。

2)方法

ア.IHC

代表的切片に第2章に示した方法でLN-β3およびLN-γ2IHCを施行した。

判定は癌先進部において、細胞質に染色性を認める癌細胞の割合から、30%以 上染色されたものを高発現、30%未満を低発現と判定した(図5, 6)。

(13)

イ.total RNAの抽出およびcDNA合成

対 象 症 例 の 癌 先 進 部 お よ び 正 常 粘 膜 の 凍 結 切 片 を 使 用 し 、quantitative real-time polymerase chain reaction (qPCR)を施行した。

手術標本の摘出直後に切り出された正常粘膜および腫瘍先進部を含む一割面 分の標本をTissue Tek OCT CompoundTM (Sakura, Tokyo, Japan)を用いて包埋 し、液体窒素で急速凍結を施行した後、-80℃下にて保存した。保存した標本 から4μ厚の連続凍結切片を作成し、風乾した。同切片のHE染色スライドを観 察しながら、凍結切片の腫瘍先進部(3mm 幅、図 5)および正常粘膜からそれ ぞれ細胞を採取した。

total RNAの抽出はRNeasy mini kitTM (Qiagen, Tokyo, Japan)を用いて行っ た。抽出したRNAの精度管理および定量はRNA 6000 Nano LabChipTMまたは RNA 6000 Pico LabChipTM を使用して Agilent 2100 BioanalyzerTM (Agilent

Technologies, Tokyo, Japan)にて行った。単鎖cDNAの合成には前述の方法で抽

出したtotal RNAを鋳型としてPrime Script RT-reagent KitTM (Takara Bio Inc, Otsu, Japan)を用いた。

ウ.qPCR

6に示すPCRプライマー(Perfect Real Time Support SystemTM, Takara Bio Inc)を用いてLN-β3 (LAMB3) LN-γ2 (LAMC2)qPCRを行った。リファレン ス遺伝子としてβ actin (ACTB)glyceraldehyde 3-phosphate dehydrogenase

(GAPDH) を使用した。

Thermal Cycler Dice Real Time System TP800 (Takara Bio Inc)および、試薬 としてSYBR Premix Ex Taq II (Takara Bio Inc)を用いてcDNAを鋳型に次のプロ

(14)

トコールでqPCRを行った。

PCRプロトコール: (初期変性) 95℃、30

(アニーリング・伸長) 95℃、5秒 → 60℃、30秒 (40サイクル) 全ての反応はduplicateで施行し、平均値をもって結果とした。

PCR 反応終了後、融解曲線分析にて増幅産物の特異性を確認した。反応後の解 析 は 複 数 の リ フ ァ レ ン ス 遺 伝 子 に よ る 解 析 が 可 能 で あ る Multiplate RQTM

(Takara Bio Inc)ソフトウェアーを用いてΔΔCt法にてmRNAの相対的発現量を

評価した。

正常粘膜細胞のmRNAレベルで除外基準を設定した。LN-β3またはLN-γ2そ れぞれにおいて、最小値を基準とした正常粘膜細胞のmRNAレベルを常用対数 で返して、平均±標準偏差×3からはずれた症例は解析から除外した。

腫瘍先進部(T)における mRNA 発現強度はそれぞれの正常粘膜(N)における mRNA発現量に対する比(T/N 比)で評価した。

3)統計学的手法

mRNA 発現強度と IHC によるタンパク発現程度の関連を Wilcoxon 順位和検 定にて検討した。解析はp値が0.05以下を有意とし、JMP 9.0.2 software (SAS Institute, Cary, NC, USA)を用いて行った。

3 結果

113症例のうち、除外基準に従い LN-β3 およびLN-γ2 の解析からそれぞれ 2 例と3例を除外した。

IHCにおけるLN-β3高発現は13例(12%)、LN-γ2高発現は24例(22%)に認め

(15)

た。

IHCにおけるLN-β3高発現群は、低発現群に比べ有意に高いLN-β3 mRNA発 現レベルを示した(それぞれの T/N 比:中央値 1.45 (0.14-4.06)、中央値 0.56 (0.012-5.00)、p = 0.042)。同様にIHCにおけるLN-γ2高発現群のmRNA発現 レベル(T/N比:中央値2.03 (0.31-70.77))は、LN-γ2低発現群(T/N比:中央値0.79 (0.020-11.39))より有意に高値であった(p <0.0001) (図7)。

4 小括

LN-β3LN-γ2ともにIHCによるタンパク発現とmRNA発現は相関した。

(16)

第4章 癌先進部における

Laminin-β3, γ2

発現の予後因子としての 意義

1 目的

LN-332の構成成分のうち、LN-γ2発現とその臨床的意義に関しては多くの報

告がなされているが、LN-β3 の癌細胞における発現の意義について言及してい る報告は皆無である。第2章において、LN-β3およびLN-γ2発現の意義をTMA を用いて検討したところ、両者とも癌先進部の発現が癌悪性度と相関すること、

およびそれらの発現が相関するものの、一部の症例では解離することが示され た。

そこで、本章ではLN-β3およびLN-γ2の癌先進部における発現の予後因子と しての意義をIHCを用いて検討した。

2 対象と方法

1) 対象

3章で使用した113例を含み、1997~2005年に根治切除を施行したStage

II/III大腸癌555例(男性319例、女性236例;平均年齢65歳)を対象とした。術

前補助療法を施行した症例は除外した。術後の平均観察期間は78ヵ月(4-207ヵ 月)であり、この間に111 例の再発を認めた。本研究は学内倫理員会の承認を受 け(承認番号・簡-126)、対象患者に対しては、術前に書面による同意を取得した。

2) 方法

3章で示した方法と同様にIHC を行い、評価した。染色の評価は深澤、神 藤の2人により独立して行われ、その評価者間の判定一致の程度はCohenκ

(17)

統計量 43, 44)により判定した。κ 統計量は偶然による一致を考慮した一致性の尺 度であり、完全な一致が見られる場合に最大値 1 をとり、偶然と同程度の一致 の場合は0となる。κ統計量を<0.00, 0.00–0.20, 0.21–0.40, 0.41–0.60, 0.61–0.80, 0.81–1.00に分類し、それぞれの一致性はpoor, slight, fair, moderate, substantial, almost perfectと評価する。45)

3)統計学的手法

LN-β3またはLN-γ2発現と臨床病理学的因子との関連は、χ2検定にて検討し、

母集団が少なく期待値が 5 未満となる場合にはフィッシャー直接確率法を用い た。

無再発生存率(Relapse-free-survival rate: RFS)は再発のみを event とし、

Kaplan-Meier法で算出、Log-rank testにて有意差を検定した。さらにLog-rank testにてp <0.1となった因子に関してはCox’s proportional hazard modelによ る多変量解析を行い、再発における寄与度を検討した。

各解析はp値が0.05以下を有意とし、JMP 9.0.2 software (SAS Institute, Cary, NC, USA)を用いて行った。

3 結果

1IHC判定の評価者間一致率および信頼性

555 症例中、LN-β3 高発現は 52(9.4%)LN-γ2 高発現は 86(15.5%) であった。

評価者間一致率はLN-β388% (κ = 0.70)LN-γ292% (κ 0.80)であり、

双方ともに“substantial”であった。

(18)

2)臨床病理学的因子との相関

IHCにおけるLN-β3またはLN-γ2発現と臨床病理学的因子との相関を表7に 示した。

LN-β3発現とリンパ節転移の有無に有意な相関を認めた(p=0.015)が、腫瘍深 達度との相関は認めなかった。LN-β3高発現症例、LN-γ2高発現症例は簇出高度

6)の割合が有意に高率であった(それぞれp <0.0001, p <0.0001)。また、LN-β3 発現とLN-γ2発現は有意に相関した(p <0.0001)

3LN-β3LN-γ2発現の予後因子としての意義

IHC における LN-β3 高発現群と低発現群では RFS に有意差を認めた(5RFS: 67.0% vs. 82.4%, p = 0.0070) (8A)。一方、LN-γ2高発現群は、低発現 群に比べRFSにおいて生存率が不良の傾向を認めたが有意差には至らなかった (5RFS:74.9% vs. 82.1%, p = 0.069) (図8B)。

LN-β3 発現と LN-γ2 発現を組み合わせて 4 群に分類した際の RFS 曲線を図 8C に示した。LN-β3 高発現かつ LN-γ2 高発現群は、LN-β3 低発現かつ LN-γ2 低発現群に比較して、有意にRFSが不良であった(5年RFS: 82.6% vs. 66.7%, p

= 0.018)。また、LN-β3高発現かつLN-γ2低発現群もLN-β3低発現かつLN-γ2 低発現群に比較して、RFSが不良の傾向を認めた(5RFS: 82.6% vs. 67.1%, p

= 0.10)が、LN-β3低発現かつLN-γ2高発現群との間には有意差を認めなかった

(5RFS: 82.6% vs. 80.9%, p = 0.47) (8C)

Stage III症例に限定して検討すると、LN-β3高発現群のRFSは低発現群より

有意に低率であった(5RFS: 52.3% vs. 70.7%, p = 0.038)が、Stage II症例で は両群間に有意差を認めなかった(5年RFS: 86.4% vs. 90.3%, p = 0.62) (図9A, B)。LN-γ2発現における解析では、Stage II症例、Stage III症例ともにRFS

(19)

有意差を認めなかった(それぞれp = 0.16, p = 0.24) (9C, D)

Log-rank testp <0.1となった因子におけるRFSに関する多変量解析を行う

と、Stage III症例において、LN-β3高発現は独立した予後因子として選択されな

かった(p = 0.10, hazard risk ratio (HR): 1.68) (表8)。

4 小括

本章ではStage II/ III大腸癌の浸潤先進部におけるLN-β3およびLN-γ2発現の 臨床病理学的因子との相関と予後因子としての意義を検討した。その結果、以 下のことが明らかになった。

1LN-β3発現とLN-γ2発現は互いに相関し、いずれも簇出と関連した。

2)LN-β3、LN-γ2 ともに低発現の群と比較し、両者が高発現している群は有意

に予後不良であった。さらに、LN-β3単独高発現群においてRFSが不良の傾向 を認めたが、LN-γ2単独高発現群では差を認めなかった。

3)Stage III大腸癌を対象とした場合、単変量解析でLN-β3高発現は予後不良因

子としての意義を認めた。

(20)

第 5 章

Stage III

大 腸 癌 に お け る

Laminin-β3, γ2

発 現 と 術後補助化学療法の効果

1 目的

癌細胞におけるEMTは悪性度との関連のみならず、化学療法抵抗性との関連 についても基礎的な研究が進められ、これまで、fluorouracil (5-FU) 33, 34, 36)oxaliplatin 37)gemcitabine33, 35)抵抗性が認められたとして研究結果が報告され ている。しかし、EMT マーカー発現と化学療法抵抗性の相関を示す臨床研究の 報告はない。

そこで、本章ではStage III大腸癌におけるLN-β3およびLN-γ2発現と術後補 助化学療法の効果との関連について検討した。

2 対象と方法 1)対象

3章で用いた症例のうちStage III大腸癌232症例を対象とした(表9)。この うち手術単独で加療された92例を手術単独群、術後補助化学療法が施行された 140例を術後補助化学療法施行群(AC施行群)とした。

2)術後補助化学療法

術後補助化学療法に使用した各レジメンを図10に示す。レジメンの内訳は経 静脈的5-FU/LV投与法であるMayo46) 62例、Roswell Park Memorial Institute (RPMI)47)12 例 、simplified bimonthly regimen with leucovorin and 5-fluorouracil (sLV5FU2) 7 例 、 経 口 投 与 法 で あ る oral tegafur-uracil/

leucovorin (UFT/LV)48, 49)59例であった。Mayoは6サイクル、RPMIは5

(21)

イクル、sLV5FU212サイクル、UFT/LV5サイクル施行した。Stage II/III 大腸癌の術後補助化学療法における、経口投与法(UFT/LV)と静脈的 5-FU/LV 投 与法(RPMI)の治療効果の同等性がランダム化比較試験から報告されている50)

3)方法

3章におけるIHCの結果を利用し、Stage III症例をLN-β3およびLN-γ2発 現程度別に分類した。RFS を指標として術後補助化学療法の予後改善効果につ いて検討した。

4)統計学的手法

3章と同様の手法を用いた。

3 結果

1)手術単独群とAC施行群のRFSの比較

11LN-β3発現またはLN-γ2発現程度別にみた手術単独群とAC施行群の RFS曲線を示す。LN-β3低発現症例では、手術単独群はAC施行群に比較しRFS が低い傾向を認めたが(5年RFS:62.8% vs. 75.8%, p = 0.096)、LN-β3高発現 症例では2群間に差を認めなかった(5RFS54.6% vs. 50.6%, p = 0.99)。同 様に、LN-γ2低発現症例では手術単独群はAC施行群に比較しRFSが低い傾向 を認めたが(5RFS61.9% vs. 75.2%, p = 0.086)LN-β3高発現症例では2 群間に差を認めなかった(5RFS61.6% vs. 58.0%, p = 0.69)

2)RFSに関する多変量解析

RFSに関する多変量解析の結果を表10に示す。LN-β3低発現症例では、腫瘍

(22)

占居部位(直腸/結腸:p = 0.028, HR = 1.75)N因子(N2, 3/N1p = 0.0005, HR = 2.42)、術後補助化学療法の有無(手術単独/AC施行:p = 0.035, HR = 1.66)RFS に関する独立した予後因子であった。一方、LN-γ2低発現症例においても、腫瘍 占居部位(直腸/結腸:p = 0.044, HR = 1.78)、N因子(N2, 3/N1:p = 0.0027, HR =

2.38)、術後補助化学療法の有無(手術単独/AC施行:p = 0.015, HR = 1.92)が独

立した予後因子であった。

4 小括

本章では、LN-β3LN-γ2発現程度別に、術後補助化学療法の再発抑制効果を 解析することで、LN-β3 発現および LN-γ2 発現と化学療法抵抗性の関連を臨床 的に検討した。その結果、以下のことがあきらかになった。

1)単変量解析では LN-β3 低発現症例や LN-γ2 低発現症例を対象とした場合、

AC 施行群のRFS は手術単独群より良好である傾向を認めた。一方、LN-β3 高 発現症例、LN-γ2高発現症例では術後補助化学療法による予後改善効果は認めら れなかった。

2)多変量解析においては、LN-β3低発現症例あるいはLN-γ2低発現症例では術

後補助化学療法による治療が予後改善につながる独立した因子として選択され た。

(23)

第6章 考 察

簇出は、癌発育先進部間質に浸潤性に存在する単個または 5 個未満の構成細 胞からなる癌胞巣と定義され2)、癌細胞の細胞間接着の喪失と間質への浸潤促進 を捉えた組織像と考えられている 51)。癌先進部における低分化を示す形態学的 な指標であり、その程度は大腸癌の予後不良因子のひとつとして認識されてい る 3)。今回、免疫組織化学染色による検討を行ったところ、LN-β3LN-γ2 は 先進部の癌細胞の細胞質に発現し、その程度は簇出と強い相関を認めた。機能 的にLN-β3 ドメインV-IIIは、7型コラ-ゲンと結合することでPI3K/AKT経路 を活性化し17)、細胞増殖と浸潤を促進することが明らかになっており52)LN-γ2 ドメインIIIEGFRを介して細胞の遊走を刺激することが知られている20)。つ まり、大腸癌において、この2種類のLN鎖は、細胞の運動性を促進する働きを 担うとともに簇出形成への関与が示唆され、癌悪性度を示す分子的指標となる 可能性があると考えられた。

Akimoto12)は腫瘍先進部の癌細胞の細胞質においてLN-β3LN-γ2は共発 現すると報告している。本研究でもLN-β3発現とLN-γ2発現に有意な相関が認 められ、多くの場合、これらは結合しダイマーもしくはトリマーとして存在し ていると考えられた。しかし、最近のin vivoの研究では、TNF-αTGF-βなど の炎症性サイトカインが癌細胞中の LN-γ2 モノマー発現を促進し、その LN-γ2 がオートクライン作用により自身の浸潤を活性化すると報告されている 53)。さ らに、細胞質における LN-γ2 単独発現が肺腺癌の脱分化の指標であるとの報告 も見うけられる15)。いずれもLN-γ2単独発現の意義に関連する研究であり、興 味深い。しかし、本研究では、LN-β3 発現と LN-γ2 発現が乖離する症例の存在 が示され、LN-β3 高発現が LN-γ2 発現よりも大腸癌の再発と強く関連している

(24)

との結果が得られた。大腸癌では、LN-β3 も腫瘍進展促進に関連した独自の機 能を発揮していることおよび LN-γ2 よりもより癌悪性度に寄与している可能性 のあることを示唆している結果であると考えられる。

これまで、癌細胞におけるLN-β3発現の報告は少なく、今回IHCに用いた抗 LN-β3 抗体も広く普及している製品ではない。このため、この抗 LN-β3 抗体の 精度を確認する目的でmRNA発現との相関について解析した。その結果、LN-β3、

LN-γ2ともにmRNA発現とIHCによるタンパク発現解析結果との間に有意な相 関を認め、これらの抗体はそれぞれのLN鎖に特異的に結合している可能性が高 いと考えられた。しかし、一致しない症例も存在し、その原因としては、IHC で用いたパラフィン切片と qPCR で用いた凍結切片が同一の部位ではないこと があげられる。さらに qPCR で用いた標本には間質も含まれており、不一致の 原因となっている可能性もある。しかし、図3-2で示したように、IHCではLN-β3, γ2 ともに癌細胞のみに発現し、間質での発現は僅かである。このため、間質細 胞の混入による影響は少ないと考える。

LN-332EMT マーカーとしても知られ30)、基礎的研究により EMT は化学

療法抵抗性を示すとの報告がある34)。さらにLN-β3PI3K/AKT経路を活性化 する 17)が、この経路の活性化は 5-FU への抵抗性を引き起こすと報告されてい

54-56)。本研究では、多変量解析によりLN-β3低発現症例またはLN-γ2低発現

症例では術後補助化学療法による予後改善効果を認めるが、LN-β3 高発現症例 または LN-γ2 高発現症例では予後改善を認めないとの結果が得られた。臨床デ

ータから LN-332 発現と化学療法抵抗性の関連を初めて示したものであり意義

深いと考えられる。これらの結果は術後補助化学療法の対象患者選別に臨床応 用が期待できるものの、化学療法抵抗性の機序として、細胞周期撹乱 57)、薬剤 抵抗性遺伝子発現 58)またはアポトーシス抑制や成長促進に関与する遺伝子の高

(25)

発現 59)なども関与していると報告されており、これらの因子を含めた検討が今 後必要と考えられた。

術後補助化学療法はStage III大腸癌症例の標準治療であり1)、生存率は9-16%

改善するとされている22-24)。本研究では、LN-β3低発現症例およびLN-γ2低発 現症例の5RFS5-FUを軸としたレジメによる術後補助化学療法によって

それぞれ 13.0%もしくは 13.3%の改善を認めたが、LN-β3 高発現症例または

LN-γ2 高発現症例では予後改善は認められなかった。この結果は、LN-β3LN-γ2 発現検索により術後補助化学療法が奏効する症例を選別できる可能性を 示唆している。すなわち、現行のガイドラインではStage III症例に対する術後 補助化学療法が推奨されているが、LN-β3 高発現もしくは LN-γ2 高発現の症例 には最も頻用される5-FUを軸としたレジメは無効と推察でき、漫然と同種の化 学 療 法 を 行 う こ と は 控 え る べ き と 考 え ら れ る 。 ま た 、 現 在 は よ り 強 力 な

Oxaliplatinを含むレジメも術後補助化学療法として承認されており、今後これら

のレジメについての検討をすすめ、当該患者に対する層別化した治療方針を確 立する必要がある。

本研究では IHC により LN 鎖発現を評価した。しかし、今回の検討ではタン パク結合を含めた3次元構造は評価できていない。LN-β3LN-γ2はモノマー、

ダイマー、トリマーとして存在しうる分子であり、機能の一部はその結合様式 に依存している可能性がある。このため、今後、構造を考慮した各LN鎖の機能 に関する研究をすすめる必要があろう。また、この研究は後方視的検討であり、

無作為割り付けではないため、手術単独群と補助化学療法施行群の患者背景が 異なる。手術単独群には併存症、年齢などの理由により化学療法の適応になら なかった症例が含まれ、結果に影響を与えている可能性が否定できない。しか し、死亡をエンドポイントとした解析は再発後の治療に大きく影響されるため、

(26)

今回のように患者の状態に差がある場合の群間比較には不向きであることを考 慮すると、RFSによる検討はこれらと比較してより妥当性があると考えられる。

大腸癌浸潤先進部における LN-β3 発現、LN-γ2 発現は、高悪性度の形態学的 指標である簇出と相関するとともに、LN-β3 高発現は予後不良因子である可能 性が示された。また、両者の高発現症例では 5-FU を軸としたレジメに対して、

化学療法抵抗性を示すことが示唆された。このことから、LN-β3 発現は化学療 法効果予測および術後補助化学療法の選択に応用できる可能性がある。また、

LN-β3 が癌の浸潤過程で重要な機能を果たす分子であることや、化学療法抵抗 性に直接関与する分子であることが確立されれば、今後の大腸癌治療発展につ ながる新たな治療薬の標的分子マーカーになりうると考えられる。

(27)

第7章 結 論

LN-332のサブユニットであるLN-β3は、周堤や腫瘍中央部に比べ癌先進部

癌細胞中に高率に発現するとともに、大腸癌の予後不良因子となることが示さ れた。

LN-β3もしくはLN-γ2が高発現する症例では5-FUを軸とする化学療法に対し て抵抗性を示し、臨床的に化学療法の対象となる患者の選別に応用できる可能 性が示唆された。

(28)

謝 辞

稿を終えるにあたり、ご指導、ご高閲を賜りました防衛医科大学校外科学講 座の長谷和生教授に甚大なる感謝の意を表します。また、終始ご教示を頂きま した防衛医科大学校外科学講座の神藤英二講師に深く感謝致しますとともに、

ご協力を頂きました講座の諸先生方に感謝致します。

本研究の主旨は、以下の学会等において発表した。

1. 68回日本消化器外科学会総会(20137月、宮崎) 2. 11回日本消化器外科学会大会(201310月、東京) 3. 68回日本大腸肛門病学会学術集会(2013年11月、東京) 4. 114回日本外科学会定期学術集会(2014年4月、京都) 5. 69回日本消化器外科学会総会(2014年7月、郡山) 6. 69回日本大腸肛門病学会学術集会(2014年11月、横浜) 7. 115回日本外科学会定期学術集会(2015年4月、名古屋) 8. 70回日本消化器外科学会総会(2015年7月、浜松)

(29)

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