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-第9回予測調査総合レポート-

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Academic year: 2021

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報 道 発 表

科学技術政策研究所

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平成 23 年 1 月 13 日

NISTEP REPORT No.145

科学技術の将来社会への貢献に向けて

-第9回予測調査総合レポート-

科学技術政策研究所(所長 桑原輝隆)は、2010年6月に「将来社会を支える科学技術 の予測調査」として3つの報告書を公表しました。本報告書は、約1500頁にわたる3つの報 告書の内容について、さらに総合的な分析を行ったものです。

総合分析の結果、①エネルギー・資源・環境関連及び健康・医療関連は日本の望ましい将 来社会像の実現に当たって推進すべきイノベーションの大きな方向性であり、ICT を始めと する共通基盤とともに推進すべき、②制度設計やサービス提供形態など社会的要素まで含 めたシステム化技術に注力すべき、③研究開発の初期段階から国際展開を念頭に置くべ き、などのメッセージが抽出されました。

科学技術政策研究所では、5年ごとに今後30年を見通した科学技術予測調査を継続実施し てきました。今回は9回目に当たる「将来社会を支える科学技術の予測調査」を実施し、2010 年6月に「将来社会を支える科学技術の予測調査」として3つの報告書を公表しました(NISTEP REPORT No.140~142)。「将来社会を支える科学技術の予測調査」は、グローバル課題や国 民的課題を解決していくための学技術を見出すため、既存分野の概念を排除した学際的議論 による、今までとは大きく主旨の異なる予測調査です。本報告書は約1500頁にわたるこれら3 つの報告書の内容について、さらに総合的な分析を行い、将来の社会に向かって科学技術が どのように貢献できるかを念頭に、イノベーションの方向性とその推進要件について総合的な 分析を行ったものです。主な結果は次のとおりです。

※ 本報告書につきましては、科学技術政策研究所ホームページ

(http://www.nistep.go.jp/index-j.html の「報告書」欄)に掲載されますので、そちらで電子 媒体を入手することが可能です。

(お問い合わせ)

科学技術政策研究所 科学技術動向研究センター 担当:横尾 TEL:03-3581-0605 FAX:03-3503-3996

e-mail:[email protected] ホームページ:www.nistep.go.jp

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1.科学技術の進展がもたらす将来の社会像

専門家へのアンケート(デルファイ調査)結果を集約すると、2025 年頃には科学技術の進展 により以下の点において現在より進んだ社会となると予測されています。

○各種診断技術・システムが生活の中に適切に埋め込まれ、個人による健康維持が進み 始めた社会

○様々なエネルギーを、各個人が選択的に、あるいは総合的に価値判断して、利用するこ とが可能になり、温暖化防止や環境保全に人々が積極的に関わるようになった社会

○環境変化がもたらす様々な災害に対応しはじめた社会

2.グローバル課題・国民的課題の解決に向けて鍵となる科学技術

課題解決の鍵となる科学技術は何かとの問いに対し、多くの専門家は、エネルギー・資源・環 境関連、健康・医療関連、人材問題やマネジメントなどの社会科学関連、及び ICT 関連を挙 げました。なかでも、エネルギー関連の科学技術と情報の社会化(情報化による新しい社会 システムの構築)の重要性が強く認識されています。

3.大きな社会貢献が期待できる科学技術領域

専門家グループが作成した将来への道筋を示すシナリオのうち、健康情報インフラ、医療環 境、資源の安全保障、食料安定供給、スマートグリッドの 5 テーマは、要素となる科学技術と の関係が明確であり、今後は社会システムとして発展させることで、1に挙げた将来社会像の 進展に大きく貢献すると期待されます。

4.大きなイノベーションが期待される方向性

デルファイ調査の科学技術トピックと専門家グループシナリオのテキスト全体の類似性をもと に関連性を示すマップを生成したところ、イノベーションが期待される方向性として以下の二 つが浮かび上がりました。

○エネルギー・資源・環境関連:ゆるい関係をもつ大きなグリーンイノベーションのグループ

○健康・医療関連:もう一つの異なる特徴をもつライフイノベーションのグループ

この二つの方向性は、ICT やインフラなどの基盤的技術、およびマネジメント、ライフスタイル などの社会科学的要素を共通基盤とすることがわかりました。特に ICT は全体を左右する重 要な位置を占めており、イノベーションを考えていく上で必須の基盤と考えられます。

5.調査全体から見えるイノベーションの推進要件

○グリーンイノベーションにおいては、国際展開が推進策の柱であり、統合化・システム化を 促進できる広い視野と国際感覚を持った人材育成を早急に進める必要があります。

○ ライフイノベーションにおいては、個人の健康・医療情報に基づく個別化健康管理・医療

を通じて予防医療を促進することが推進策の柱であり、他分野人材の積極的な参入を進

める必要があります。

参照

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