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小学校低学年における遊戯的体操の試案と保護者に対する意識調査

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Academic year: 2021

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小学校低学年における遊戯的体操の試案と保護者に対する意識調査

小山 勇気(201011913、体操コーチング論)

指導教員:長谷川 聖修、遠藤 卓郎、本谷 聡

キーワード:体力低下、習い事、自由遊び、遊具、保護者

【目的】

近年、子ども達が抱える問題として体力低下や「運 動する子としない子」の二極化が挙げられる。その 原因の一つに室内遊びや習い事の増加によって、遊 ぶ時間や遊ぶ仲間が減少したことが考えられる。室 内遊びの代表格はテレビゲームである。ヴァーチャ ルな世界の中で自由に遊び回る事の方が、実際に身 体を動かして遊ぶよりも魅力的であると感じられて いるのが現状である。

しかしながら、バランスのとれた身体発達のため には、幼少期にスポーツ種目の枠組みやルールにと らわれない、自発的で夢中になって取り組むことの できる遊戯的な体験が必要1)であると考える。

そこで、本研究は小学校低学年を対象とし、遊戯 的な観点を重視した体操教室でのプログラム内容を 試案すると共に、教室の指導内容に関する保護者の 意見を調査することで、子どもの自発的な身体活動 を誘発する体操教室の在り方についての基礎的知見 を得ることを目的とした。

【方法】

小学校低学年を対象として、子どもにとっての親 しみのあるゲームの世界を体験することをコンセプ トとした運動プログラムを実施した。遊戯的な観点 を重視するにあたって、運動意欲や多様な動きを引 き出す「遊具」の 重要性に着目し、「ウォーミング アップ」「Gボール」「JPクッション」「トランポリ ン」「肋木」 「滑車遊び」「ブランコ」の7項目の プログラムを考案し、実施した。

さらに、本教室の最終回における最後の25分間は 自由遊びとした。この自由遊びの時間では、参加者 自身が遊び方や遊びに伴う危険から身を守る方法を 考えることができるよう、指導員は最小限の補助を 行なった。 また、参加者の保護者に対して指導内容 に関する意識調査を行なった。

【結果と考察】

保護者への調査の結果、以下のことが明らかにな った。

1) 「本教室以外での運動に対する姿勢が積極的にな ったかどうか」という問いに対して、「いいえ」とい う回答は 0 件(0%)で、「はい」が 10 件(45%)を占めた。

このことから、運動に対する姿勢が積極的になった と評価する傾向が明らかになった。

2) 「新しい友達ができたかどうか」という問いに対 して、「はい」という回答が 6 件(27%) に留まり、「ど ちらとも言えない」が 13 件(59%)であった。このこ とから、新しい友達ができたと評価する保護者は少 数である傾向が明らかになった。

3)「行動する前に危険でないか考えるようになった かどうか」という問いに対して、「はい」が 10 件(45%) を占めていた。このことから、半数の保護者が危険 を予知する姿勢が身に付いたと評価している傾向が 明らかになった。

4) 最終回において設定した自由遊びでは、どの遊具 でもこれまで指導員が指導してきた約束やルールを 守りながら楽しそうに遊ぶ様子が観察された。また、

指導員の介入が減少した中で、互いに協力し合う関 係性も観察された。

写真 1 自由遊びの様子

【結論】

従来の体操教室では、「できるようになる」 こ とが求められてきた。しかし、体力を向上させるこ とや、技術を身に付けさせることだけが子ども達に とって重要ではないと考えられる。子ども達の運動 離れが問題視されている今こそ、勝負や結果ではな く、自分のペースで取り組むプロセスを大切にする べきであるといえよう。「動くことが楽しい」と感じ られるような体操指導こそが、生涯に渡り健やかな 人生にする鍵であると考える。

【参考文献】

1)中村 和彦(2002)子どものライフスタイルから 見えるもの,体育科教育 50(3):10−13

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