一 中国農業の現代化の経緯
二一世紀において中国は継続して農業現代化を国家戦略 としてみなしているとき︑農業現代化が一九五六年以降何 度も提唱された背景︑およびその変遷過程に注意を向ける 者は少ない︒
「文件
」︵公文書︶の起草者は歴史に関心を寄せ る時間がないにしても︑我々は学術研究に従事しており︑ 客観的立場を強調する学者として︑その経緯を明らかにす る責任がある︒
農業現代化を目指すという基本的な意味・内容は︑主に 西欧の発展の経験からきている︒すなわち植民地化がもた らす大規模化と工業化がもたらす産業化である︒
「大 規 模 農 地 の 経 営
」が 農 業 現 代 化 の 基 本 的 な 意 味・ 内 容であるということは︑西欧諸国の植民地化によって生ま れたものであることを知らなくてはならない︒ 一六世紀から西欧諸国は南北アメリカ大陸に移住を推し 進め︑宗主国の王権から 命
めいを受けた外来植民者の政権は先 住民の土地とその他の財産権を認めず︑先住民を人として さえ認めなかった︒西欧の教義によると︑神︵キリスト教 の神︶を信じない者は霊魂がなく︑人ではないので︑植民 者は大量に先住民を殺戮でき︑罪を懺悔する必要もない︒ 南北アメリカ大陸︑オーストラリア大陸︑アフリカ大陸を 占領した外来植民者は︑先住民の権利を全く認めず︑基本 的人権さえ認めない状況のもとで︑ヨーロッパの伝統的・ 封 建 的 な 荘 園 モ デ ル に 基 づ い て 南 北 ア メ リ カ 大 陸 を 占 領 農業現代化の 発展過程とその方向 温 鉄軍・張 俊娜・杜 潔 ︵翻訳=高橋真理子︶
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