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南硫 黄 島のオガサ ワラオオ コウモ リ

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(1)

南硫 黄 島のオガサ ワラオオ コウモ リ

鈴 木 創1*、 堀 越 和 夫1、 堀 越 宙1、 飴 田洋 祐1、 村 田悠 介1

Bor血flyingfoxofMinami‑lwo一TbIsland,theVolcanoIslandsin2017

HajimeSUZUKI'",KazuoHORII〈OSHI',SoraHORIKOSHIi,YosUkeAMEDAi

&YusUkeMURATAi

1.特 定 非 営 利 活 動 法 人 小 笠 原 自然 文 化研 究 所(〒100‑2101東 京 都 小 笠 原 村 父 島西 町)

InstitUteofBo血ology,NPO,Nishi‑Machi,Chichiづ ㎞aOgasawara‑mura,Tokyo,100‑2101

*h句ime@ogasawara .orjp(authorforcorrespondence)

要 旨

南 硫 黄 島 のオ オ コ ウモ リの 生 息 状 況 を明 らか にす る と と もに 、生 態 晴報 、遺 伝 時報 を得 る 目的 で 、2017年6.月13日 〜28日 の期 間 に現 地 で調 査 を行 っ た。 そ の 結 果 、過 去 に 生 息分 布 が 確 認 され て い た オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リP脚 ρ鰐 ρ5礁 ψoη が確 認 され 、個 体数 に お い て も特 に大 き な変 動 は ない もの と考 え られ た 。1982年 調 査 で は 「昼 行 性」、2007年 調 査 で は 「 間及 び 夜間 に も活 発 に活 動 す る」と され た 日周 行 動 は 、 「夜 間活 発 に活 動 し、昼 間 は特 に 午後 か ら活 発 に活 動 す る」 こ とが観 察 され た。1982年 、2007年 調 査 にお い て 、他 地域 よ り明 る い とされ た 本 種 の 体 毛 色 は、本 調 査 で も観 察 され た。 体 毛 色 は 明 るい 赤 さび 色(鉄 さび 色)で あ った 。 同 時 に乳 幼 獣 の体 毛色 が黒 色 で あ っ た こ とか ら、 後 天 的 に環 境 的 な影 響 に よっ て赤 さび 色 に変 色 して い る こ とが 明 らか にな り、他 地域 の個 体群 とは 異 な る昼 間 を含 む活 動 時 間 に よ る影 響 が 考 え られ た 。食 性 で は、新 た に ス ス キ の採 食 が 山頂 域 の地 表 近 くで 確 認 され た 。 また 、 南硫 黄 島特 有 の行 動 様 式 と して 、上 昇 気 流 及 び 高 度 差 を利 用 した 帆 翔 や 、 翼 を 畳 ん だ 急 降 下 の ほか 、は ば た か な い 滑 空飛 行 を 多用 す る移 動 行 動 が観 察 され た。 さ らに、UAVに る調 査 で は、主 要 な 餌 植 物 で あ る タ コ ノキ に お い て 島 の斜 面 方位 に よ り開花 状 況 に違 い が認 め られ 、オ オ コ ウモ リが 餌植 物 の フ ェ ノ ロジ ー の 島 内 変 異 を利 用 して い る可 能性 が示 唆 され た 。 捕 獲 調 査 で 得 られ た 個 体 は成 獣 ♂2頭 、 同93頭 、乳 幼 獣 の♂1頭 で あ っ た。 授 乳 中 の親 子 個 体 の確 認 に よ り、6月 下 旬 が 同 島 の オ オ コ ウモ リの 育 児期 間 で あ る こ とが 明 らか に な っ た 。 ま た 、捕 獲 され た成 獣 の歯 で は 、全 個 体 で 著 しい 摩 耗 が 確 認 され た 。 人為 的擁 乱 が最 小 限 に抑 え られ た 南 硫 黄 島個 体群 の 存 続 は 、本 種 の保 全 上 極 め て重 要 で あ る。今 後 これ ら本 種 の個 体 群 推 移 につ い て モ ニ タ リン グ を続 け る必 要 が あ る。

キー ワー ド:オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リ、 固 有 種 、 体 毛 色 、 飛 行 形 態 、繁 殖 期

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1.は じめ に

オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リ(Pteropusρselaphon)は 小 笠 原 諸 島 に分 布 す る唯 一 の 固有 哺 乳 類 で あ る(Yoshiyuki,1989)。 同諸 島 内 の 分布 は 父 島列 島 、母 島列 島 、火 山列 島 と され て お り

(黒 田、1930)、 火 山列 島 で は 南硫 黄 、硫 黄 島(中 硫 黄 島)、 北 硫 黄 島 で 記 録 が あ る(黒 田、1940;石 井 、1983;蓮 尾 、1969;稲 葉 、2001;鈴 木 ら、2008)。 近 年 、小 笠 原 群 島 にお い て は父 島で300頭 以 上 が観 察 され て い るが(鈴 木 ら、2010)、 母 島 で は少 数 頭 が観 察 され る のみ で 安 定 した 個 体 群 は確 認 され て い な い。 小 笠原 諸 島 に お け る主 要 な 生 息場 と考 え ら れ る父 島で は、 人 間 生 活 との 軋礫 が 本 種 の 生 存 を脅 か す 要 因 とな っ て い る。 同 日寺に 、近 年 大 型 化 す る台 風 等 に よ って 、 個 体 群 が 小 さい こ とか らカ タス トロ フ ィー に よ る絶 滅 の危 険 性 を 日常 的 に抱 えて い る(鈴 木 ら、2010)。 これ らの背 景 か ら、絶 滅 危 唄IB類(耳N)等 に指 定 され 、 近 い 将 来 にお け る野 生 下 で の 絶 滅 が 危 惧 され て い る(環 境 省 、2017;東 京 都 、 2011)。

本 種 の保 全 上 、火 山列 島 に お け る分 布 、生 態 等 の把 握 、 小 笠原 群 島 と火 山 列 島 の個 体群 間 の 遺 伝 的 距 離 の解 明 が 極 めて 重 要 にな って い る。

1982年 調 査 で は 、オ ガ サ ワラ オ オ コ ウモ リは 唯一 の哺 乳 類 と して生 息 が報 告 され 、推 定 生 息 数 は100頭 以 上 と され て い る。 さ らに昼 行 性 で あ る こ と、他 地域 に く らべ て体 色 が 明 る い こ とな ど、 他 の 島 にお け る知 見 とは 異 な る特 性が 報 告 され て い る(石 井 、1983)。2007年 調 査 で は、100頭 以 上 の生 息 が確 認 され 、4個 体 の遺 伝 サ ンプル が採 取 され た。 また 、夜 行 性 で あ るが 昼 間 も活 動 す る こ とや 、体 色 が 明 るい こ と等 、1982年 調 査 と同様 に、他 の 島 に お け る 知 見 とは異 な る特 性が 報 告 され て い る(鈴 木 ら、2008)。 南 硫 黄 島 は、小 笠 原 諸 島 全 体 で ネ ズ ミ類 等 の外 来 哺 乳 類 の 影 響 を受 けて い な い 唯 一 の 島 で あ る可 能性 が 高 く、本 種 の本 来 の 生 息 環 境 や 行 動 を知 る上 で 貴 重 な 生 息 域 で あ る。そ こで 本 調 査 で は、2017年 時 点 に お け る大 ま か な南 硫 黄 島 の生 息 数 の 推 定 、昼 行 性等 の 日周 行 動 の観 察 、体 毛 色 の観 察 、 さ らに 南硫 黄 島 産 オ オ コ ウモ リの遺 伝 サ ンプ ル の 採 取 を 目的 に調 査 を実施 した。 調 査 は2017年6.月17日 〜27

日の 間 に行 わ れ た 。

2.調 査方 法 2‑1.捕 獲 調 査

南 硫 黄 島 のオ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リ(以 下 、オ オ コ ウモ リ)の 遺 伝 情 報 を得 るた め、ま た 、 体 色 や 歯 の状 態 な ど、形 態 的 な特 徴 を把 握 す る 目的 で 、オ オ コ ウモ リの 捕 獲 を行 っ た 。 オ オ コ ウモ リの捕 獲 は、人 工 的 に設 置 した餌 場 に誘 引 した飛 来 個 体 及 び 、踏 査 中 に樹 上等 で確 認 され た 個 体 を対 象 と して 、捕 獲 箱 及 び 手 捕 りに よ り捕 獲 した 。捕 獲 個 体 は外 部 計 測 を行 った 。 測 定 部 位 は、生 体 捕 獲 、屋 外 の 夜 間 作 業 環 境 等 の 条 件 を考 慮 して 、体 重 、前腕 長 、第1指 長 、 第3指 長 、 第5指 長 、 下腿 長 、最 大 個 体 長 、最 大 個 体 幅 と した 。 歯 の 状 態 を観 察 の 上 、撮 影 した 。成 獣 に お い て ♂の 場 合は 睾 丸 サ イ ズ 、メ ス の場 合は乳 頭 サ イ ズ を計 測 した。DNA解 試 料 と して 皮 膜 の一 部 を採 取 し、 エ タ ノール で保 存 した(現 在 解 析 中)。 体 重400g以 上 の捕

(3)

獲 個 体 を対象 と して 、 自作 首 輪 式 のGPS記 録 計 を と りつ け個 体 探 索 を試 み た。個 体 の定 位 ・ 追 跡 は洋 上 の海 洋 調 査 船 か ら行 った(詳 細 は 「2‑3.GPSを 使 っ た オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ

リの行 動観 察 」 を参 照)。

また 、 捕 獲 個 体 の 糞 を採 取 し、採 食 物 を調 べ るた め糞 中DNA分 析 用 の試 料 と した。 糞 は コ ン タ ミの な い よ うに採 取 して 、 コバル トフ リー シ リカゲル を入 れた密 閉容器 に保存 した (現在 解 析 中)。ま た 、体 毛 に 付着 した花 粉 等 を調 べ る た め に 、口吻部 付 近 の 体 毛へ の付 着 物 を粘 着 テ ー プ に よ り採 取 した 。使 用 後 の粘 着 テ ー プ は、 清浄 な ポ リプ ロ ピ レン シ ー トに貼 り 付 けた 後 、 コバ ル トフ リー シ リカ ゲ ル を入 れ た密 閉 容器 内 で保 管 した(現 在 角斬 中)。

捕 獲 個 体 に お い て各 部 の計 測 を行 っ た。さ らに 、捕 獲 個 体 に外 部 寄 生 虫 を発 見 した場 合に は、採 取 し液 浸標 本 とす る こ と と した。 これ らの計 測 後 、 速 や か に 放 獣 した 。保 定 中 は捕 獲 個 体 の脱 水 等 に気 を付 け作 業 を行 った 。誘 引捕 獲 の た め の誘 引餌 は 、視 覚 的 誘 引 物 を 基本 と して 、 タ コ ノキ果 実 レプ リカ(自 作)等 の模 擬 果 実 を用 い た 。 ま た 、誘 引 を促 進 す る た め の 補 助 的 な仕 掛 け と して 、黄 色 か ら榿 色 系 の視 覚 的 効 果 物 、2007年 調 査 で録 音 した 南硫 黄 オ オ コ ウモ リの音 声 を再 生 した聴 覚 的誘 引 、 自生 タ コ ノキ の 落 下果 実 を含 む複 数 因子 の 嗅覚 に よ る誘 引 を利 用 した 。 調 査 地 は、 島 南 東 の海 岸 林 縁(標 高20m;図1‑A地 点)、 登墓 ル ー ト上 の谷 地 形 内ガ レ場 の 灌 木 林(標 高300m;図1‑C地 点)及 び 、 コル 上 の灌 木 林(標 高500m;

図1‑E地 点)付 近 の3箇 所 と した 。A地 点 で は6H26日 に誘 引 物 を設 置 し捕 獲 を試 み た ※。

B地 点 で は6月23日 一24日 ま で の 間 、誘 引 物 を 設 置 し捕 獲 を試 み た。C地 点 で は6月24日 一25日 ま で の 問、誘 引物 を設置 し捕獲 を試みた。

※A地 点 で は、海 況 の 悪 化 に よ り予 定 して い た夜 間調 査 を 中止 した。

2‑2.直 接 観 察 に よ る調 査

直接 観 察

南 硫 黄 島滞 在 中、A〜Hお い て オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リを観 察 し、 時刻 、個 体数 、行 動 等 を記 録 した 。観 察 に は、 目視 、 カ メ ラ、 ノ ク トビジ ョン を使 用 した。 ま た 、A〜Hを つ な ぐ 登 禁 ・移 動 ル ー ト上 で観 察 され た個 体 盾報 も同様 に記 録 した。 さ らに、 食 痕 や ペ レッ ト、 糞 等 を確 認 した 場 合 に は記 録 ・採 取 等 の 上 、 可 能 な 限 り餌 種 の 特 定 を した。

滞 在 観 察 日日寺は以 下 で あ る。A地 点 は 島 南東 の海 岸 林 縁 で6月26日9:54〜12:07/17:30〜

19:18の 問 、B地 点 は 島 南 の 崩 壊 地 上 の灌 木 林 で6月15日14:40〜16:30/6月21日10:00〜

13:30の 間、C地 点 は 島南 の 谷 地 形 内 登 禁 ル ー ト上 の ガ レ場 に あ る灌 木 林 で6月24日15:30

〜25日5:00の 、D地 点 は 同 登 墓 ル ー ト上 の 急傾 草 地 と森 林 の 境 で6月23日13:30〜14:30 の 間、E地 点 は標 高500mコ ル で6月23日14:30〜16:00/17:00〜24日5:00の 間、F地 点 は コル 上 の登 肇 ル ー ト付 近 で も っ と もま とま っ た 林 分 とな っ て い る標 高650m付 近 の コブ ガ シ 林 で 、6月23日ll:30〜12:30の 間 、G地 点 は標 高750m付 近 の ノ ボ タ ン草 地で6月24日6:40

〜7:15の 問、H地 点 は標 高916mの 山頂 ス ス キ原 及 び 雲 霧 林 で6H24日8:30〜9:30の 間 で あ った 。 ま た登 禁 ル ー トの移 動 日時 は 、海 岸 部 〜500mコ ル 間(標 高Om;図1点 線 ルー ト下

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部 端 〜 標 高500m;図1‑E地 点)が 、6H23日5:50〜10:23(往 路)、6.月24日ll:06〜15:10 (往 路)、500m〜 山 頂 付 近(標 高500m;図1‑E地 点 〜 標 高916m;図1‑H地 点 付 近)が6月 24日5:50〜8:06(往 路)/9:30〜ll:06(往 路)で あ っ た 。

② 観 察記 録 の ま とめ

登 禁 ル ー ト上 で 調 査 隊 員 に撮 影 され た オ オ コ ウモ リの 全 映 像(静 止 画 及 び 動 画)か ら、撮 影 状 況 の 特 定 が 可 能 な 記 録 及 び 、 ① 直 接 観察 の 記 録 を加 えた 全記 録(但 しUAVに よ る観 察 を除 く)を 集 計 し、延 べ 個 体 、観 察 位置 、観 察 時 間、 採 餌 対象 等 を整 理 した 。 さ らに 、 可能 な場 合、 個 体 特徴(性 別 ・性 成 熟 ・体 毛色 ・妊 娠 の有 無 等)や 、 行 動 様 式(摂 食 様 式 、飛 行 様 式)に お い て 特 徴 的 な 事 例 を書 き出 した。

な お 、観 察記 録 の集 計 に 当 た っ て は 、観 察 時 間 、調 査行 程 や バ デ ィ編 成 か ら明 らか に 同一 個 体 で あ る場 合 は重 複 と して排 除 した 。 た だ し、往 路 復 路 に よ る重 複 や 、 異 な る場 所 に飛 来 し た 同一 個 体 等 が 重 複 す る可 能 性等 は含 ま れ た デ ー タ とな っ て い る。

2‑3.GPSを 使 った オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リの 行 動観 察

捕 獲 調 査 に お け る捕 獲 個 体 にGPS記 録 計 を と りつ け 、個 体 探 索 を試 み た 。GPS記 録 機 に つ い て は個 体 へ の 影 響 や 取 得 デ ー タの 有 用性 を考 慮 して 、身 体 測 定 デ ー タ を基 に、基 本 的 に 400g以 上 の 両 性 を選 択 し、GPS記 録 器(ECOTONETELEMETRY社 製Uria‑400)を 縫 い つ けた 皮 製 首 輪 ※ を装 着 す る方 法 で と りつ けた。(※ 首 輪 自作 方 法及 び 首輪 の 取 り付 け 手順 の 策 定 、作 業 の安 全 性 の確 保 につ い て は、 小 笠 原 自然 文化 研 究所 に お い て 学術 実験 及 び教 育 普 及 目的 で 飼養 して い る個 体 の 活 用 に よっ て 知 見 を蓄積 しプ ロ トコル 化 して い る。 また 、小 笠 原 群 島 内の オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リ70個 体 以 上 、火 山 列 島 北硫 黄 島 の オ ガ サ ワラ オ オ コ ウ モ リ1個 体 にお い て 追跡 実 績 が あ る)。GPSの 測位 ス ケ ジ ュール は 、昼夜 活 動 す る 南硫 黄 島 のオ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リに合 わ せ 、また 、南 硫 黄 島周 辺 で の追 跡 可 能 期 間 を考 慮 して24時 間連 続 で30分 間 毎 と した。

対 象 は、6.月24日20時31分 に、 島 南 の登 禁 ル ー ト上 の谷 地 形 内(標 高350m地 点)で 捕 獲 した 個 体 と した 。GPS記 録 機(首 輪)の 装 着 後 、動 作 の 妨 げや 、 首輪 のず れ 等 の不 具 合 が 生 じない こ と を確 認 し、個 体 の安 全 、健 全 性 を確 認 した 上 で 放 獣 した 。放 獣 個 体 が飛 去 す る

の を確 認 した 後 で 、 人 員 は 現 場 を離 れ た。

個 体 の 定位 ・追跡 は 、6.月25日 午 後 か ら6.月27日 午 前 中 に 、FM電 波(自 作 首輪 式 に包 埋)の 探 索 に よ り、洋 上 の海 洋 調 査 船 か ら行 っ た。 さ らに、FM電 波 が受 信 され た地 点 に お い て 、GPSデ ー タの 遠 隔 ダ ウ ン ロー ドを試 み た 。

2‑4.UAVを 使 っ た オ ガ サ ワ ラ オ オ コ ウ モ リの 行 動 観 察

調 査 期 間 中 に 、UAV(UnmannedAerialVehicle:D皿lnspire)に よ り撮 影 さ れ た オ オ コ ウ モ リ の 映 像 か ら、 出 現 場 所 の 環 境 を 調 べ た 。

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3.結 3‑1.捕 獲 調 査

オ ガ サ ワ ラ オ オ コ ウ モ リ ーPteroρuspselaphonは 、 島 南 東 の 海 岸 林 縁(標 高20m;図1‑A地 点)で2個 体 、 登 禁 ル ー ト上 の 谷 地 形 内 ガ レ場 の 灌 木 林(標 高300m;図1‑B地 点)で1個 体 、 コ ル 上 の 灌 木 林(標 高500m;図1‑C地 点)付 近 で3個 体 の 合 計6個 体 を 捕 獲 し た(図 2)。

a.外 部 計 測

南 硫 黄 島で 捕 獲 した6個 体 につ い て 、外 部 計 測 を行 っ た。 表1に 測 定 結果 を示 す 。6個 体 の 性 別 の 内訳 は、 オ ス2頭 、 メ ス2頭 、 不 明(乳 幼 獣)1頭 で あ っ た。 乳 幼 獣 は 、母 親 個 体 の胴 に しが み つ い た 状 態 で捕 獲 した。 全 個 体 の測 定 幅 は 、体 重400‑444g(メ ス 成 獣 、 乳幼 獣 を除 く4個 体)、 前腕 長130.0‑142.Omm(乳 幼 獣 除 く5個 体)、 第1指 長32.4‑35.2㎜(乳 幼 獣 除 く5個 体)、 第3指 長250‑261㎜(メ ス 成 獣 、乳 幼 獣 を除 く4個 体)、 第5指 長173‑185.㎜

(メス 成 獣 、乳 幼 獣 を 除 く4個 体)、 頭 長66‑68㎜(メ ス成 獣 、乳幼 獣 を 除 く4個 体)、 頭 幅 34.6‑39.2㎜(メ ス成 獣 、乳 幼 獣 を除 く4個 体)と な っ た。 ま た 、 オ ス の睾 丸 サ イ ズ は39.0‑

40.0㎜ とな り、 オ ス2個 体 と もに精 巣 の 下垂 が認 め られ た。 乳 幼 獣 の前 腕 長 は49.6㎜ あ った 。

歯 は、乳 幼 獣 を 除 く全5個 体 で 、著 しい 摩 り減 りが 認 め られ た 。 ま た柔 らか い葉 由来 と思 わ れ る汚 れ が 目立 った 。

b.体 毛 色

体 毛 色 は、乳 幼 獣 を 除 く全5個 体 で 、身 体 の 上 下 面 とも に一 様 に明 るい 褐 色 が 多 く、部 分 的 に 白〜 銀 白色 等 の 毛 が 交 じ り、全 体 と して 淡 〜 赤 褐 色 を呈 して い た(図2)。 皮 膜 及 び 、露 出 して い る前腕 、 口吻 部 な どの皮 膚 は黒 色 で あ った 。母 親 の腹 部 に しが みつ い た状 態 で捕 獲 され た 乳 幼 獣1個 体 で は 、身 体 の上 面 は黒 色 で 、部 分 的 に 白〜 銀 白色 等 の 毛 が 交 じ り、全 体 と して 黒 色 を呈 して い た(図2‑5)。 成 獣 、乳 幼 獣 とも に後 肩 及 び 、腰 の 毛 は 、他 の 部位 よ り 毛 が 長 か った 。

3‑2.直 接 観 察(撮 影 含 む)に よ る調 査 3‑2‑1.直 接 観 察

A、B、C、D、E、F、Hの 各 地 点 及 び 登 墓 ル ー ト上(0〜916m)に お い て(図1及 び 表1)、

延 べ67個 体(重 複 の 可 能 性 あ り)の オ オ コ ウモ リ を 観 察 し た 。

a.地 点 別 の観 察 記録

島 南東 の海 岸 林 縁 のA地 点 で は 、6H26日 午 前 の観 察 時 に はオ オ コ ウモ リは観 察 され ず 、 同 日 日没 前2時 間 弱 の 間 に、誘 引 物 に接 近す るオ オ コ ウモ リを 目視 及 び 自動 撮 影機 に よ り確

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認 した 。 同個 体 は樹 上 を移 動 中 の母 親 個 体 で乳 幼 獣 を抱 え てお り、同 所 で 捕 獲 した(個 体1青 報 は、 「3‑1.捕 獲 調 査 」 を参 照)。 また 、 同所 で は 食 痕 、 ペ レッ ト、 糞 な どオ オ コ ウモ リ

の痕 跡 は認 め られ なか った 。

島南 の崩 壊 地 のB地 点 で は、6.月15日 午 後 の観 察 に お い て 、16時 頃 に タ コ ノ キPandanws boninenstS樹 上 で 休 息 中 の1個 体 が 目視 確 認 され 、観 察 中 に飛 去 した。個 体 盾報(性 別 、成 ・ 亜 成 獣 の別 等)は 不 明 で あ った 。 近 く にア カ テ ツPouten'aobovata(結 実 中)、 ヤ エ ヤ マ ア オ

キM∂ 肋 ぬd勿 糖 α(開 花 中)が 認 め られ 、 アカ テ ツ の葉 上 に は糞 が 確 認 され た 。 ま た、 同所 の タ コ ノ キ林 床 で 、 一 部 が 崩積 土 に埋 ま った 状 態 で オ オ コ ウモ リ1体 の死 体 が確 認 され た 。 死 体 に 内臓 は な く骨 と皮 の み で 干 か らび て お り、 死 後1週 間 〜1ヶ 月 以 内程 度 と思 われ た。

死 体 に は タ コ ノ キ果 実 の ペ リッ トが 付 着 し、至 近位 置 に食 痕 の あ るタ コ ノキ果 実 が確 認 され た 。 さ らに 、6月21日 の 日中観 察 にお い て 、崩 壊 地 よ り上部 の標 高150m程 度 の崖 地 上 空 を 西 へ 向か って 、 水 平 方 向 に は ばた きな が ら移 動 す る1個 体 が観 察 され た。

谷 地 形 内登 肇 ル ー ト上 の ガ レ場 に あ る灌 木 林 のC地 点 で は 、6月23日 午 後15時 頃 よ り翌 24日 の夜 明 け に か け て、延 べ18個 体 が観 察 され た。 内訳 は23日 午 後 の 日没 ま で に 、谷 内 の ガ レ場 に生 育 す る タ コ ノ キ ・ トキ ワイ ヌ ビ ワ樹 上 に3頭 と、谷 内 を飛 行 す る6個 体 の延 べ9 個 体 が 観 察 され た 。夜 間 に は誘 引場 所(樹 上)へ3個 体 の 飛 来 が 確 認 され 、 うち1個 体 を捕 獲 した(個 体 晴報 は 、 「3‑1.捕 獲 調 査 」 を参 照)。 捕 獲 個 体 以 外 の 個 体 晴報(性 別 、性 成 熟 別 等)は 不 明 で あ った 。

同登 禁 ル ー ト上 の 急傾 斜 の 草 地 と森 林 との境 に あ るD地 点 で は 、6.月24日 午 後 に谷 中 を飛 行 す る7個 体 が 観 察 され た 。飛 行 様 式 に 多様 性が認 め られ 、 ソア リン グ(上 昇 気 流 を利 用 し て 羽 ばた か ず に上 昇)に よ り垂 直移 動 す る2個 体 、谷 内 を水 平 方 向 に グ ライ デ ィ ン グ(滑 空 飛 行)し 、ター ン 時 に は ば た く2個 体 、谷 内 をは ば た き 飛行 しな が ら樹 木 に着 陸 した1個 体 、 翼 を半 開 き に した 状 態 で 垂 直 方 向へ 急 降 下 す る2個 体 が観 察 され た。

標 高500mコ ル でE地 点 で は、6月23日 午 後 に、 延 べ27個 体 が観 察 され た。 す べ て が飛 行 個 体 で 、2個 体 は飛 行 後 に樹 木 着 地 し、 うち1個 体 を捕 獲iした(個 体 情報 は 「3‑1.捕 獲 調 査 」を参 照)。観 察 場 所 か らの 限 られ た視 界範 囲 に お け る観 察 時 間 内 の飛 行 形 態 は 、ほ と ん どは ばた か ず に飛 行(グ ライ デ ィ ン グや ソア リン グ等)す る16個 体 、 は ば た き飛 行 をす

る4個 体(う ち2個 体 は滑 空 飛 行 も行 っ た)、 翼 を 半 開 き に した 状 態 で垂 直方 向 へ急 降 下す る4個 体 で あ った 。飛 行 す る1個 体 の腹 部 に幼 獣1個 体 が しがみ つ い て い た 。 同 コル の あ る 尾 根 の両 側 下 方 は、崩 壊 を と もな う南 に 向い た 急 峻 谷 で 、 特 に海 岸 部 か らの 上昇 気 流 が発 生

しや す い 地 形 と な って い た 。 上方 は 、 山頂 に至 る上 部 の 急 傾 斜 尾 根 に続 く、傾 斜 の変 化 点 と な って お り、 コル のす ぐ上及 び 下方 に それ ぞれ 切 りたつ 岩 峰 が あ っ た。 急 降 下 個 体 で は 、 山 頂 方 向か ら上 方 の岩 峰 を越 えて 落 下 して く る個 体 や 、 下方(ピ ナ クル)付 近 か ら下方 に落 下 す る個 体 が 認 め られ た 。 同所 は 、捕 獲 の た めの 誘 引 場 所 と した た め、飛 翔 す る オ オ コ ウモ リ が 視 認 しや す レ位 置 に、視 覚 的誘 引物 を設 置 して い た。 観 察 個 体 数 につ い て 、連 続 的 な観 察

にお い て 明 らか に 同一 個 体 と判 断 され る もの は 除外 した が 、例 え ば、誘 引 され た個 体 が 間 隔

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を隔 て て 飛 来 を繰 り返 した 場 合 には 重 複 の 可 能 性が あ る。 また 、 コル よ り50m程 度 上 の誘 引 場 所 の タ コ ノ キ林 内で は、6月23日 夜 か ら24日 明 け方 ま で に7個 体 が観 察 され た。 す べ て が林 内か ら観 察 で きた 飛 行 個 体 で 、 うち4個 体 が 同林 分 に着 地 して林 内 に滞 在 、 この うち2 個 体(オ ス1,メ ス1)を 捕 獲 した(個 体 情 報 は、 「3‑1.捕 獲 調 査 」 参 照)。 も う2個 体

は、 メス 成 獣 と抱 きつ く幼 獣(性 別不 明)で あ っ た。 母 親(メ ス 個 体)の 体 毛 は 明 る い褐 色 で、 幼 獣 の体 毛 は暗 く黒 色 で あ った 。

標 高650m付 近 の コブ ガ シMachiluskobu林 のF地 点 で は 、6月23日 の昼 前 後 に2個 体 が 観 察 され た 。1個 体 は樹 冠 部 で コブ ガ シ果 実 を採 食 中 で あ った 。 また 、1個 体 は成 獣 メ ス で 枝 にぶ ら下 が り休 息 しなが ら調 査 隊 員 を注 視 して い た 。

山頂 付 近 のH地 点 で は 、6.月24日 の午 前 中 に飛 行 す る2個 体 を観 察 した 。1個 体 は 、南斜 面 下 よ りソア リン グ に よ り急 上 昇 し、 山頂 部 に 出 る と 旧火 口の す りば ち縁 の 上 空 を 時 計 回 り

に グ ライ デ ィ ン グで 水 平 旋 回 した 後 、羽 ば た きな が らV字 タ ー ン して観 察者 上 空 ま で 直線 的 に飛 来 した 。 上 空 か ら観 察 者 を視 認 しな が ら、 は ばた き飛 行 で 通 過 して 西 斜 面 に出 た 後 、 グ ライ デ ィ ン グ飛 行 を した ま ま 下 降 姿 勢 に入 り西斜 面 下 ヘ ロス トした。1個 体 は 南斜 面 下 よ り ソ ア リン グ に よ り出現 し、 時計 回 りに グ ライ デ ィ ン グ で水 平 旋 回 した 後 、 グ ラ イ デ ィ ン グ飛 行 を した ま ま下 降 体 制 に入 り北 西斜 面 下 ヘ ロス トした。

b.飛 行 形 態

直 接 観察 にお い て 、 次 に示 す 多 様 な 飛 行 形 態 が認 め られ た。

・ソア リン グ:上 昇 気 流 を利 用 して、羽 ば た かず に垂 直方 向又 は斜 面上 方 へ 移 動(図3〜5)。

・グ ライ デ ィ ン グ:羽 ばた か ず に水 平 方 向又 は斜 面 下 方 へ 滑 空移 動(図3 ,4)。

・フ ラ ッ ピ ン グ:羽 ば た き な が ら水 平 方 向、斜 面 上 方 又 は下 方 へ の 移 動 。着 地 直 前 に は ば た く。 飛 び 立 ち時 に は ばた く。

・急 降 下:身 体 を 前 方 に傾 け、通常 の飛行(グ ライダー、 はばたき)時 よ り、前腕 をたて、

手(甲)及 び肘 の位 置 をや や 前 方 に 出 した状 態 で 、翼 を半 開 又 は 、 ほ ぼ 閉 じて 重 力 落 下 的 に 行 う垂 直 又 は斜 面 下 方 向へ の 急 激 な移 動 。 ほ ぼ直 線 的 に落 ちて い く場 合 と、身 体 を 大 き く左 右 に振 り続 け なが ら落 ち る場 合等 が あ った 。急 降下 の際 に は、 翼 が震 え る 大 き な振 動 音 が 聞

こ え る(図3,6)。

さ らに、 以 下 の よ うな 飛 行 形 態 の 連続 的 変化 も認 め られ た。

・水 平 方 向 に往 復 す る グ ライ デ ィ ン グ 中 に、往 復 の 両 端 で フ ラ ッ ピン グ して 方 向 を変 えて 、 グ ライ デ ィ ン グ に戻 る(図4)。

・水 平 方 向 に往 復 す る グ ライ デ ィ ン グ 中 に、往 復 の両 端 で 、振 り子 式 に 上 方 に 体位 反 転 させ て 減 速 の後 に、 グ ライ デ ィ ン グ に戻 る(図4)。

・フ ラ ッ ピ ン グで 旋 回 上 昇 しな が ら上 昇気 流 を探 し、 ソア リングに入 る。または、上昇気流 に入 って も フ ラ ッ ピ ン グ を続 けて 、 一 気 に急 上 昇 す る。

・グ ライ デ ィ ン グ日寺に、はばたき加速 を した後 で、上方へ き りもみ ター ン して、グライデ ィ

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ン グ の速 力 を得 る。

・ソア リン グ後 に、 下 方 へ き りもみ ター ン して グ ライ デ ィ ン グの速 力 を得 る。

3‑2‑2.観 察 記録 の ま とめ a.観 察数 及 び場 所

登禁 ル ー ト上 で全 調 査 隊員 に よ り記 録 され た オ オ コ ウモ リ情 報 を表2に ま とめ た。 目視 (ノ ク トビ ジ ョン含 む)及 び 撮 影 機 器(UAVを 除 く)に よ り観 察 され た オ オ コ ウモ リは226 個 体 で あ った 。往 路 復 路 に よ る重 複 や 、再 飛 来 した 同 一個 体 の繰 り返 し重 複等 の 可能 性 を考 慮 す る と、観 察 実 数 は約68〜ll3個 体程 度(約3〜5割 程 度)と 考 え られ た 。

島南 東 を始 点 とす る登 禁 ル ー ト上 で は 、海 岸 部 〜山腹〜山頂 ま で 全行 程 で オ オ コ ウモ リが観 察 され た 。標 高 区分 別 にみ る と海 岸 付 近(標 高0〜20m)で2個 体 、谷 地 形 下 部 海 蝕 崖 帯(標 高2(ト・200m)で6個 体 、谷 地 形 中〜 上 部(標 高30(MOOm)で77個 体 、コル 周 辺(標 高400〜600 rn)で78個 体 、斜 面 上 部(標 高600〜800m)で49個 体 、 山頂 部(標 高800m以 上)で は14 個 体 で あ った(表3)。

観 察 数 を割 合 で 見 る と、 コル 周 辺(標 高400〜600m)と 、谷 地 形 中〜 上 部(標 高300‑400 m)が 約34%と 突 出 して 高 く、標 高300〜600mの 問 で7割 近 くを 占め た。 つ い で 、斜 面 上部

(標高600〜800m)が22%、 山頂 部(標 高800m以 上)で は6%と な っ た。 海 蝕 崖 の発 達す る標 高200m以 下(海 岸 付 近+谷 地 形 下 部 海 蝕 崖 帯)で は4%以 下 とな った。

観 察 時 間 につ い て は、 夜 間 は捕 獲 調 査 時(2晩 の 林 内 待機)を 除 き観 察機 会 が な い こ と、

さ らに 日中 の観 察 日寺問 は調 査 隊 員 の 活 動 時 間 に大 き く依 存 す る こ とか ら、参 考 と して 隊員 の 活 動 が 活 発 な7時 〜17時 に 限定 す る と(図7)、 午 前 の観 察 事 例 は 少 な く、午 後 に集 中 した。

b.性 別 及 び 行 動

性 別 が 確 認 され た28個 体(♂ll個 体 、g17個 体)で は 、 雌 雄 と も標 高300m以 上 の 全 て の 区間 で観 察 され た 。

観 察 され た個 体 の約80%(179個 体)が 飛 行 個 体 で あ り、地 上 で観 察 され た個 体 は約21%

(47個 体)と な った 。地 上 で観 察 され た個 体 の うち89%(42/47個 体)は 樹 上 で 、ll%(5/47 個 体)は 地 表 近 くで観 察 され た 。樹 上 及 び 地 表 近 くで 観 察 され た 個 体 の そ れ ぞ れ29%(12/42 個 体)、40%(2/5個 体)が 採 餌 中 の個 体 で あ った 。

飛 行 行 動 が 観 察 され た179個 体 に お い て 、 同 一個 体 の複 数 飛 行 形 態 を含 め て 、246例(判 別 不 能10例 を 除 く)の 飛 行 形 態 が観 察 され た(表3)。 最 も多 く観 察 され た 飛 行 形 態 は グ ラ イ デ ィ ン グでll7例 、 つ ぎ は フ ラ ッ ピン グ で95例 、 さ らに ソア リン グ21例 、急 降 下13例

とな っ た。 グ ライ デ ィ ン グ及 び ソア リン グに よ る 「は ば た か な い移 動 」 合 計 は138例 で 、観 察 され た 飛 行 形 態 例 の56%と な っ た。さ らに下 降 時 の 翼 を広 げ な い 急 降 下 を加 え る と151例

とな り、 観 察 され た 飛 行 形 態 例 の61%を 占 め た。

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c.採 餌 対 象

採 餌 個 体 の 餌 対 象 と して(表4、 図8)、 タ コ ノ キPandanwsboninensis実 の 採 食 確 認7例 コ ブ ガ シMachiluskObu実6例 、ピ サ カ キ ーEuryal'aponica実1例 、ハ チ ジ ョ ウ ス ス キMiscanthus condensatus茎2例 が 確 認 され た 。 さ ら に 、採 食 し て い た 可 能 性 が 高 い 対 象 と し て ナ ン バ ン カ

ラ ム シBoehmen'anivea1例 と、 オ オ タ ニ ワ タ リAspleniumantiquumが あ げ ら れ た 。 ハ チ ジ ョ ウ ス ス キ 茎 の 採 食 は 山 頂 部 ス ス キ 群 落 の 地 表 近 く で 複 数 回 観 察 され 、本 調 査 が 初 確 認 と な っ た 。 タ コ ノ キ 実 の 採 食 は 標 高0〜20m及 び300〜400mで 、 コ ブ ガ シ 実 は 標 高300‑400m及 600〜800mで 、 ヒ サ カ キ 実 及 び ハ チ ジ ョ ウ ス ス キ 茎 は 標 高800m以 上 で 確 認 され た 。 こ の ほ か 採 餌 対 象 に な っ て い る 可 能 性 の 高 い 植 物 と して 、オ オ トキ ワ イ ヌ ビ ワ 朽 α翻 酌 伽 醐 αε実 、タ

コ ノ キ 花 、 チ ギElaeocarpuszollingerivanpachycaipus実 及 び 花 が 観 察 さ れ た 。

d.繁 殖 に 関 わ る情報

本 調 査 に お い て 、 南硫 黄 島 に お け る本 種 の繁 殖 に 関 わ る情 報4件 が 得 られ た(表5)。 海 岸 林(標 高20m)及 び コル(標 高500m)の タ コ ノ キ林 内 で 各1組 、 計2組 の親 子 が確 認 され た 。 いず れ も母 親 の腹 部 に しが みつ く、生 後 数 数 十 日程 度 と推 定 され る乳 幼 獣 で あ った 。 ま た 、コル(標 高500m)の 上 空 で は 、腹 部 に 幼 獣 を か か え て飛 行 す る母 親個 体 が観 察 され た。

こ の他 、 山頂 部 にお い て 、腹 部 が大 き く、生 殖 器 外 部 が脱 出気 味 で 出 産 前 後 と思 わ れ る掌の 成 獣 が 観 察 され た 。

3‑3.GPS使 った オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リの 行 動観 察

6.月24日 夜 にGPS記 録 機(首 輪)を 装 着 して放 獣 した個 体 を、6月25日 午 後 か ら6.月 27日 午 前 に か け てFM電 波(自 作 首 輪 式 に包 埋)探 索 した 結果 、次 の 地 点 でFM電 波 に よ っ

て個 体 位 置 を定位 した(表6、 図9)。

6H25日15:3(M6:00北 西側300mH/16:30南 側 登 禁 ル ー ト谷 地 形 内400mH/18:45南 側 馨 レー ト谷 地形 内(標 高 推 定 出来 ず)/20:30西 側or馨 レー ト(※ 南 西3.7㎞ の洋 上

よ り)

6.月26日8:30〜8:50南 側 登 禁 ル ー ト400mH/9:15登 禁 ル ー ト400mH/10:15東 側/ll:30 北 東 側/18:00南 側 登 禁 ル ー ト/21:00南 側 登 禁 ル ー ト

6月27日6:00南 側 登 墓 ル ー ト/8:50南 側 登 墓 ル ー ト

なお 、FM電 波 に よ るオ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リの 定位 地 点 に お い て 、GPSデ ー タ の遠 隔 ダ ウ ン ロー ドを試 み た が 、全 て の 定 点 でデ ー タ 回収 が 出来 な か っ た。 この た め、本 調 査 で得 ら れ た オ オ コ ウモ リの 移 動 盾報 はFMに よ る定位1青報 の み とな っ た。

得 られ た 定位 晴報 を連 続 的 に観 る と以 下 の 通 りで あっ た。

6.月24日20時 台 に 島 南側350m(登 禁 ル ー ト上)に 飛 来 した(捕 獲 され た)個 体 は 、放 獣 翌 日の25日15:30に は 島北 西 側300m付 近 に、 そ の後16:30に は 再 び 島 南側400m(登 ル ー ト上)に 戻 り、18:45に も 同 島南 側(登 禁 ル ー ト上)で 確 認 され た。 放 獣 翌 々 日の26日

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8:30に 前 夜 の定 位 位 置 と同 じ南 側 登 墓 ル ー ト400mで 確 認 され た 後 、10:15に 島東 側 、 さ ら に、ll:30に 島北 東 側 で確 認 され た。 そ の後 定位 で きず 、18:00に は 島 南側 に 戻 っ て い るの が 確 認 され た 。そ の後 、同 日21:00、 放 獣3日 目の27日6:00及 び8:00に 島 南側 で確 認 され た。

こ の よ うに、夜 〜翌 朝 にか けて は 島 の 南側 の 谷 内 で 活 動 し、朝 か ら夕 方 ま で は 島 の東 、北 西 、 西 側 で 活 動 して い た こ とが 明 らか にな った 。た だ し、GPSデ ー タ が入 手 で き な か っ た こ とか

ら、 これ らの定位 地 点 の 問 の移 動 や 、捕 捉 で きて い な い 時 間 帯 の行 動 は 不 明 で あ っ た。

3‑4.UAVを 使 った オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リの 行 動 観 察

UAVに よ り、 島 の 南側 を 除 く3方 位 に お い て オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リが確 認 され た(表 7、 図10)。 島北 側 の斜 面 で は飛 行 通 過 す る個 体 、 島東 側 の標 高300〜350mで は飛 来 して樹 木 に降 りる個 体 、 西 側 で は飛 行 個 体 が複 数 回確 認 され た。 ま た 、 島外 周(お よそ標 高400m 以 下)で は 、各 所 に分 布 す る タ コノ キ にお い て、 この 時 期 、 南 西 か ら西側 で 開花 個 体 が集 中

して い る こ とが 明 らか にな った(表7、 図ll)。

4.考 4‑1.個 体 数

す べ て の調 査 時(UAV含 む)に お け るオ オ コ ウモ リの確 認 は全 島 に及 ん だ 。観 察 地 点及 び 登 禁 ル ー ト上(標 高0〜916m)に お け るオ オ コ ウモ リ調 査 で は延 べ67個 体(重 複 の 可能 性 あ り)が 観 察 され た。 また 、 登 禁 ル ー ト上 で 全調 査 隊員 に よっ て記 録 され た オ オ コ ウモ リ情 報 か ら、 重 複 等 の 可 能 性 を考 慮 した観 察 実数 は約68〜ll3個 体 程度(約3〜5割 程 度)と 考 え ら れ た 。 これ らか ら、 島南 側 で 少 な く とも100個 体 程 度 は生 息 して い る もの と考 え られ 、1983 年 及 び2007年 の推 定値 と同程 度 の値 とな っ た。

UAVに よ る観 察 で は、西 斜 面 や 北 斜 面 で もオ オ コ ウモ リが確 認 され て お り、FM追 跡 個 体 は 島 の南 〜 西〜北 東 を移 動 した 。 しか しな が ら、UAVに よ る観 察 で も多数 の 目撃 盾報 が あ っ た 島南 の谷(登 墓 ル ー ト)の よ うに 、集 中 的 な 出 現 が観 察 され た地 域 は認 め られ な か った 。

2007年 調 査 で は 、島 の 南側 以外 に も比較 的密 度 の 高 い生 息 場 が あ っ た場 合 を想 定 し、未 調 査 の 島 の3/4程 度 の 森 林 地 域 等 に お い て も南側 同様 な 生 息 分布 を仮 定 した場 合の 生 息 可能 頭 数 を100〜300頭 程 度 と予想 して い る。本 調 査 に お い て 、厳 しい 生 息環 境 が再 確 認 され 、さ ら

に南 硫 黄 島個 体 群 が 同島 内だ けで 生 息 して い る仮 定 に立 つ と、単 純 な 面積 計算 か らは300頭 程 度 の生 息 が 試 算 可 能 で は あ るが 、現 在 の餌 環 境 等 に よ り、 百数 十頭 程 度 が 生 息規 模 の 上 限

とな って い る可 能 性 が あ る。 さ らに 、一様 に 歯 の 磨 り減 りが観 られ る南硫 黄 島個 体 群 の個 体 の生 存 年 数 は、他 の 島 の 個 体 群 よ り短 い 可 能性 が あ る。今 後 は アル ゴ スやGPS追 跡 等 を利 用 して 、 ね ぐ ら位 置 の探 索 、 島 内行 動 の様 式 の把 握 を行 い 、 よ り詳 細 な 南硫 黄 島 の個 体 群 の 生 息 状 況 を把 握 す る必 要 が あ る。

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4‑2.形 a.外 部 計 測値 、歯

本 調 査 にお け る外 部 計 測 値 は 、小 笠 原 群 島父 島及 び 、火 山列 島南 硫 黄 島 ・北 硫 黄 島 ・硫 黄 島 にお け る本 種 の 計 測 値 幅 の 範 囲 内 で あ った。 捕 獲 した6個 体 の性 別 の 内訳 は 、 オ ス2頭 メ ス2頭 、 不 明1頭(乳 幼 獣)で あ った 。

乳 幼 獣 を除 く全5個 体 で 、歯 の著 しい摩 り減 りが認 め られ た(乳 幼 獣 は未確 認)。 ま た 、柔 らか い 葉 由来 と思 わ れ る汚 れ が 目立 った 。成 獣 の著 しい 歯 の磨 り減 りは、2007年 の 南硫 黄 島 調 査 で 捕 獲 され た 全5個 体や 、2008年 〜2015年 の 北硫 黄 島調 査 で捕 獲 され た 同 島個 体群 に お い て も観 察 され て お り、栄 養 不 足 や 、タ コ ノキ 実 な ど固 い食 物 の頻 繁 な採 食 に よ る影 響 の 可 能 性 が 指 摘 され て い る。本 調 査 にお い て も、捕 獲 され た全 成獣 で歯 の 著 しい磨 り減 りが認 め られ た こ とか ら、南 硫 黄 島 のオ ガサ ワ ラオ オ コ ウモ リは、 限 定 的 な餌 資源 の 中 で慢 性 的 な 餌 不 足 状 態 に あ り、未 熟 果 等 の 固い 食 物 も積 極 的 に利 用 す るた め に、 一様 に歯 の摩 耗 が 生 じ て い る も の と考 え る。植 物 の果 実 、花 、葉 を主 要 な 食 物 と して 、 口腔 内 で 咀噛 して水 分 だ け を飲 み こみ ペ リッ トを吐 き 出す 本 種 にお い て 、歯 の摩 耗 は 生 存 に影 響 す る 要 因 の ひ とつ と考 え られ る こ とか ら、小 笠 原 群 島 の個 体 群 と南 硫 黄 島 な どの個 体 群 で は、 平均 的 な 生存 年 数 が 異 な る可 能 性 も あ る。 同 日寺に 、厳 しい 環 境 下 にお い て、 磨 り減 っ た 歯 で も咀 囑 しや す い 、や

わ らか い 草 本 類 が よ り積 極 的 に利 用 され て い る可 能性 も考 え られ た。

b.体

本種 の従 来 記 載 の 体 色 は、[身 体 は上 下 面 とも に暗 褐 色 で 、背 ・腰 ・胸 ・腹 に は光 沢 の あ る 銀 白色 の毛 が 散 生 す る。頸 側 で は毛 端 の灰 白色 部 が長 く、 た め に 不 明 瞭 な頸 側 斑 を形 成 す る (黒 田、1940;今 泉 、1970ほ か)]と され て い る。1983年 調 査(石 井 、1983)及 び 、2007年 調 査(鈴 木 ら、2007)で は 、他 島 の個 体 群 と異 な る 「明 るい 体 色 」 が確 認 され て い る。 本 調 査 で は 、捕 獲 個 体及 び 多 くの 観 察 個 体 か ら、 「赤 褐 色 を 帯 び た 明 るい 体 色 」 が 再 確 認 され 、 1983年 、2007年 調 査 を追 認 す る結 果 とな った 。2007年 調 査 で は 、 南硫 黄 島個 体群 の 特徴 的 な体 色 の成 因 と して 、 同 島 特有 の 日中行 動 に よ る 日焼 け 、慢 性 的 な餌(栄 養)不 足 等 の 可能 性 して お り、体 色 変 化 は後 天 的 で あ る とす る考 え を述 べ て い る。 本 調 査 で 初 め て 、 南硫 黄 島 個 体 群 の乳 幼 獣 が捕 獲 され(母 親 個 体 と伴 に)、 体 色 が従 来記 載 の 通 り黒 色 で あ る こ とが確 認 され た 。 この こ とか ら、 「明 る い体 色 」 は生 後 の変 化 で あ る こ とが結 論 づ け られ た。

c.乳 幼 獣等 の確 認

本 調 査 に お い て 、乳 幼 獣 につ い て3例 の情 報(捕 獲 個 体1、 観 察 事 例2)が 得 られ た 。 ま た 、 妊 娠 中 と考 え られ る成 獣gが1例 観 察 され た。 オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リの繁 殖 生態 に つ い て は未 解 明 な部 分 が 多 く、特 に 南硫 黄 島 個 体 群 で は これ ま で ほ とん ど 盾報 が得 られ な か っ た 。父 島 で は 、冬 期 に形 成 され る集 団ね ぐ ら等 にお け る繁 殖 行 動 が 知 られ て い る(Sugitaetal., 2009)。 ま た 乳幼 獣 の脱 落保 護 事例 か ら出 産期 は6〜8月 頃 と考 え られ る(鈴 木 未 発 表)。 本

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調 査 に よ り初 めて 得 られ た 南 硫 黄 島 の 繁 殖 晴報(出 産 及 び 育 児 初 期)か ら、 同 島個 体 群 が父 島 とほ ぼ 同様 な繁 殖 ス ケ ジ ュー ル を持 って い る可 能性 が 高 い。 今 後 、火 山列 島 の他 の 島 々 と とも に、 繁 殖 ス ケ ジ ュー ル の 調 査 を進 め る必 要 が あ る。

4‑3.日 周 行 動

オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リが 分布 す るの は 、小 笠 原 群 島 の父 島お よび 母 島、火 山列 島 の 北硫 黄 島、硫 黄 島お よび 南硫 黄 島(鈴 木 ら、2010ほ か)で あ る。 父 島 に お け るオ ガ サ ワラ オ オ コ ウモ リの 日周 行 動 は典 型 的 な 夜 行 性で あ り(稲 葉 ほか 、2002)、 北硫 黄 島 と硫 黄 島 で も夜 行 性 で あ る こ とが 確 認 され た(鈴 木 ら、2012;東 京 都 環 境 局 、2008)。 さ らに 、過 去 に 分布 が確 認 され て い た 母 島で も夜 行 性 で あ った(蓮 尾 、1969)。 な お 、父 島 や 北 硫 黄 島 で は 、限 定 的 な 日 中活 動 が観 察 され る場 合 が あ るが 、 ね ぐ らが 形 成 され て い る森 林 内 や 周 辺 に 限 られ て い る

(鈴木 、 未 発 表)。

南 硫 黄 島 のオ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リは 、 日中 、夜 間 とも に島 内 広 域 を使 い 、活 発 に活 動 す る こ とが 確 認 され て い る。前 回調 査 で は 、昼 間 は明 瞭 な 休 止 時 間 を持 た ず 、休 息 と餌 探 しを 繰 り返 しなが ら活 動 して い る可 能 性が 示 唆 され て い る(鈴 木 ら、2008)。 本調 査 に お い て観 察

され た 日中活 動 は、山頂 域 まで の上 昇 飛 行 や 低 標 高 域 へ の 急 降 下 、島 内反 対 側 との 往 復(FM 追 跡 個 体)な ど、大 移 動 を含 ん だ 非 常 に活 発 な もの で あ り、他 島 に お い て散 見 され る 日中活 動 とは 明 らか に異 質 の もの で あ る。

南 硫 黄 島 の オ オ コ ウモ リが 昼 間 も活 動 して い る要 因 と して は、 慢 性 的 な餌 不 足 に よっ て 、 長 い 餌 探 索 時 間 が 必 要 な 可 能 性 一特 に2007年 調 査 時 は 、 直 前 に 南硫 黄 島 に 襲 来 した 台風 影 響 に よ っ て極 度 の餌 不 足 状 態 に あ った 可 能 性 一、 昼 間 行 動 す る猛 禽 類 な どの天 敵 不 在 等 が 指 摘 され て い る。 これ ら南 硫 黄 島 の 日周 行 動 を評 価 す るた め に は、 同様 な環 境 の 北硫 黄 島 に お け る本 種 の 日周 行 動 との 把 握 お よび 、南 硫 黄 島 との比 較 を行 う必 要 が あ る と され て い た(鈴 木 ら2008)。

2017年(本 調 査)で は調 査 前 の台 風 通 過 等 は な く、小 笠 原 群 島 で 顕 著 で あ っ た 渇 水 の影 響 も 目立 た なか った 。植 生 に 強 い 自然 擁 乱 等 は認 め られ ず 、 ほぼ 健 全 な 状 態 と考 え られ 、 オ オ コ ウモ リが コブ ガ シ実 、 タ コ ノ ミ実(熟 果)等 の 優 占木 本 類 を利 用 す るの が観 察 され た。 両 調 査 を比 較 す る と、2007年 調 査 は、台 風 後 の 強 い 擁 乱 状 況 下 で の行 動観 察 事例 で あ り、2017 年 調 査 は、南 硫 黄 島 にお け る本 来 の夏 季 の観 察 事 例 と して 再 整 理 す る こ とが で き る。 これ に よ り、 昼夜 を通 した活 動 、特 に昼 間 の活 発 な行 動 は、 一 時 的 な 自然 擁 乱 に よ らな い 、 南硫 黄 島 のオ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リの 定 常 的 な 行 動 と評 価 で き る。 さ らに 、前 調 査(2007年)以 に、 同 じ火 山列 島 の硫 黄 島 、北硫 黄 島 の オ オ コ ウモ リの 主 要 な行 動 時 間 帯 が夜 間 で あ る こ と が 確 認 され て い る こ とか ら(鈴 木 ら、2012;東 京 都 環 境 局 、2008)、 昼 間 の活 発 な活 動 は 、本 種 にお い て 南 硫 黄 個 体 群 が 持 つ 固 有 な 行 動 で あ る こ とが 明 らか に な っ た。

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4‑4.食 性 お よび 採 餌 行 動

オ オ コ ウモ リの 採 食 が 確 認 され た もの は 、 タ コ ノキ実 、 コ ブガ シ実 、 ヒサ カ キ 実 、ハ チ ジ ョウス ス キ茎 で あ った 。 タ コノ キ の果 実 は過 去 調 査 で も採 食 が 確 認 され て お り、南 硫 黄 島 に お け る主 要 な餌 資 源 と され て い る(石 井 、1983;鈴 木 ら、2008)。 捕 獲調 査 の た め の誘 引 で は 日中、タ コ ノ キ実 の レプ リカ を視 認 した飛 行 個 体 が 接 近 ・着 地 す る のが た び た び 確 認 され た 。 餌 の探 索 や 定位 に他 の 島 よ りも 日中の視 覚 を使 って い る可 能 性が あ る。視 認 対 象 とな り うる 植 物 と して タ コ ノ キの 白色 房 状 の 花 が観 察 され た 。特 に 、調 査 隊員 の オ オ コ ウモ リ目撃 頻 度 が高 か った 島南 の 登 禁 ル ー トの標 高200m以 上 で は 、 タ コ ノキ 群 落 が連 続 し、 開花 ・結 実 中 の個 体 が 多 数 確 認 され て い た 。調 査 期 間 中 に 、 同所 に採 食 可 能 な タ コ ノ キ花 ・実 の餌 資源 が 比 較 的 集 中 して い た と考 え られ る。ま た 、UAVに よ り、島 の 全 斜 面 方位 に 分布 す るタ コ ノキ 群 落 の 中で 、 西斜 面 に は 開花 個 体 が集 中 して い る こ とが 明 らか に な り、 さ らに、 日中 に 同斜 面 中腹 の タ コ ノ キ群 落 に飛 来 す るオ オ コ ウモ リが観 察 され た。

南 硫 黄 島 は、周 囲7.5㎞ 、面 積3.54k㎡ と、小 笠 原 諸 島 の主 要 島 の 中 で は特 にノJ・さい。植 物 の 固有 性 は非 常 に高 い が 、基 本的 な種 多様 性 は低 く、 島全 体 の バ イ オ マ ス も小 さい 。最 近 の MtDNA及 び マ イ ク ロサ テ ライ ト解 析 に よ り、 南硫 黄 島 、 北硫 黄 、 父 島 の オ ガ サ ワラ オ オ コ ウモ リはそ れ ぞ れ 特 徴 的 な遺 伝 子 タイ プ を持 つ こ とが確 認 され 、近 年 の 島 問 交流 が欠 如 して い る と考 え られ て い る(Okadaetal.,2014)。 す な わ ち 、南 硫 黄 島 の オ ガ ワ ラオ オ コ ウモ リは 、 台 風 常 習 地 域 に位 置 し、餌 植 物 の多 様 性 の低 い 小 さな 島 内で 、 通年 して 生存 して い る こ とに な る。 南 硫 黄 島の6.6倍 以 上 の 面 積 を持 ち、 外 来植 物 ・栽 培種 も含 め た植 物 の 多様 性 が 高 い 父 島 のオ オ コ ウモ リ個 体 群 の 行 動 圏(採 餌 範 囲)は 、 通 年 、 父 島列 島 内 の周 辺 属 島 に及 ん で い る(東 京 都 、2015)。 南 硫 黄 島 の オ オ コ ウモ リが 、島 問移 動 をせ ず に個 体群 を維 持 す るた め に は、 資源 の少 な さ(小 面 積)や 餌 種 の 多 様 性の 低 さ を補 う工 夫 が 必 要 だ と思 わ れ る。父 島 と南 硫 黄 島 の面 積 以 外 の 大 きな 違 い は 、後 者 が1000m近 い 山 岳 島 で あ る こ とだ。両 島 で広 域 に分 布 す る代 表 的 な 固有 木 本 で 、オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リの 主 要 な餌 資源 とな っ て い る タ コ ノ キ の分 布 は海 岸 か ら山頂 部 に及 び 、 父 島 で は海 岸 部 か ら標 高326m付 近 ま で 、 南硫 黄 島 で は標 高916mま で続 く。標 準 大気 の気 温減 率(6.49℃/1000m)に 従 え ば父 島 の標 高326m地 と海 岸 部 の気 温 差 は約2.12℃ で あ る が 、南 硫 黄 島の 海 岸 部 と 山頂 の 気 温 差 は約5.94℃ とな り、

植 物 の生 育 環 境 と して の違 い は よ り大 きい 。 な お 、父 島の 山間 部 で は 、標 準 大気 の気 温減 率 を大 き く上 回 る気 温 差 が観 測 され て い る こ とか ら、雲 霧 の か か る南 硫 黄 島 山域 で は、海 岸 部 に比 較 して 更 に大 き な気 温 差 が あ る可 能 性 も あ る(飯 島 、2017;吉 田 ら、2002)。

さ らに、南 硫 黄 島 は起 立 した単 純 円錐 形 の 山体 で あ る が 、西側 に は深 く切 り立 つ 大規 模 な 谷 地 形 が集 中 し、 北 凍 側 で は比 較 的 均 質 な大 面積 斜 面 が 覆 うな ど、 斜 面 方 位 に よ る 地形 差 も大 きい 。 従 っ て 、方 位 や 地 形 に よっ て も、 日照 時 間 や 気温 、 湿 度 等 に 大 き な 差 異 が 予想 さ れ る。 これ らの 局 所 気 象 の 差 異 に対 応 して 、分 布 す る 同一 種 内 で フ ェ ノ ロジ ー が 多 様 化 し、

一 例 え ば 、コブガ シ、ピサ カキ、タ コノキ等 の重要 な餌植物 の花期及び結実期 が、斜 面方位 、 高 度 、地 形 等 で大 き く変 異 し一 、結 果 と して オ オ コ ウモ リの餌 利 用 可 能 な期 間 が増 え て い る

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可 能 性が 考 え られ る。

加 えて 、南 硫 黄 島 の オ オ コ ウモ リは 、 日中 も活 発 に活 動 す る こ とに よっ て昼 間 に 開花 す る 植 物 を利 用 し、昼 間活 動 す る 陸 鳥 とも餌 競 争 を行 うこ とで 、夜 行 性の他 島 の個 体 群 と比 較 し て 採 餌 機 会 を広 げて い る可 能 性が あ る。

本 調 査 で 初 めて ハ チ ジ ョウス ス キ茎 の採 食 が確 認 され た。 また 、採 餌 の 可能 性 が 高 い対 象 と して ナ ンバ ンカ ラ ム シ、 オ オ タ ニ ワタ リが あ げ られ た。 これ ま で 、 オ ガ サ ワラ オ オ コ ウモ リで は、31科42属105種 の採 食 が確 認 され て い るが 、草 本類 の利 用 情 報 は少 ない(鈴 木 ら、

2014)。 父 島 にお け る外 来 種(栽 培種 バ ナ ナ類 とオ ウム バ ナ 科観 葉 植物)の 利 用 を 除 く と、自 生 種 で は ナ ンバ ンカ ラム シ、 オ オ タ ニ ワタ リ、本 調 査 に よ るハ チ ジ ョ ウス ス キ に 限 られ る。

うち、ナ ンバ ンカ ラ ム シ とハ チ ジ ョ ウス ス キ は南 硫 黄 島(鈴 木 ら、2008)、 オ オ タ ニ ワタ リは 南 ・北硫 黄 島及 び 父 島 に お け る確 認 で あ る(中 村 ら、2008)。 これ ま で 南硫 黄 島 及 び 北硫 黄 島 で 捕 獲 され た オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リで は 、す べ て の個 体 で 著 しい歯 の摩 耗 が確 認 され て お り、慢 性 的 な 餌 不 足 下 で タ コ ノキ 未 熟 果 な どの 固 い食 物 を積 極 的 に利 用 して い る影 響 が考 え られ て い る。 南硫 黄 島 で複 数 確 認 され て い る草 本 類 は 、い ず れ も資 源 量 が 多 く、 島 の 山岳 域 で も 出現 す る種 類 で あ る。 オ オ タ ニ ワタ リは 、林 冠 閉鎖 した 林 分 の 林 床 や 谷 地 形 の 底 部 、 ナ ンバ ンカ ラ ム シ は岩盤 や ガ レ場 な どの 不 安 定 な 環境 、ハ チ ジ ョウス ス キ は 山頂 部 を は じめ各 所 の尾 根 地 形 の縁 な ど に 出現 す る。父 島 で は確 認 の少 な い 草 本類 が餌 利 用 され て い る理 由 と して 考 え られ る の は、慢 性 的 な餌 不 足 状 況 下 にお い て 、通 年 して 利 用 可 能 で 、 か つ 台風 等 の 擬 乱 時 に も残 存 、又 は再 生 の早 い草 本類 を利 用 す る こ とに よ って 、食 い つ な ぎ 資源 を広 げ て い る可 能 性で あ る。加 え て 、歯 の磨 り減 りは生 存 にか か わ るた め、摩 耗 した歯 で も咀噛 しや す い 、 草 本類 の柔 らか い 葉 を必 然 的 に利 用 して い る可 能性 も考 え られ る。

4‑5.飛 行 形 態

観 察 個 体 の 飛 行 形 態 は 多 い順 か ら、 グ ライデ ィン グ 、 フ ラ ッ ピン グ、 ソア リン グ、急 降 下 とな った 。 グ ライ デ ィ ン グ及 び ソア リング に よ る、は ば た か な い飛 行 合 計 は56%と な り、急 降 下 を加 え る と61%を 占 め た。 は ばた き動 作 の な い 、 あ るい は 、は ば た き動 作 と連 続 的 に行 うグ ライ デ ィ ン グ、 ソア リン グや 急 降下 の多 用 は、 南硫 黄 島個 体群 が持 っ 大 き な行 動 的特 徴 と考 え られ る。特 に興 味深 い の は 、 グ ライ デ ィ ン グや ソア リン グ に よ る急 上 昇 と、 半 開翼 を 調 整 しなが 行 う急 降 下 に よ って 、一 気 に、高 度 差 数 百 メー トル 以 上 の移 動 を行 うこ とで あ る。

この よ うな飛 行 形 態 が発 達 した要 因 と して 、南 硫 黄 島 の オ オ コ ウモ リが 、限定 的(面 積 ・ 種 数)な 餌 条件 下 で採 餌 機 会 を確 保 す るた め に 、 同島 の 地 形 、気 象 に合 う飛 行 手段 を適 応 進 化 させ た 可 能 性 が 考 え られ る。す な わ ち 、種 内 フ ェ ノ ロジ ー の 島 内 変 異 を最 大 限利 用 す る た め に、海 岸 部 か ら 山頂 域 に 至 る、高 度 、方 位 、 地 形 等 の 異 な る地 点 に 自在 に移 動 す る飛 行 形 態 の獲 得 で あ る。 南硫 黄 島 は 洋 上 の 山岳 島 で 、 北 回 帰 線 に近 く、周 辺 海 域 は熱 帯 域 に近 い 。 一 方 で、 山頂 部 には 伊 豆 諸 島 と共 通 の 温 帯 域 の植 物種 が 出 現す る標 高 差 を持 つ本 格 的 な 山岳

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島 とな って い る。 つ ま り、熱 対 流 に よ る上 昇 気 流 が 発 生 しや す い 緯 度 帯 に位 置 す る、地 形 性 上 昇 気 流 が 発 生 しや す い 山岳 地 形 を持 つ 島 で あ る。 こ の よ うに、 上昇 気 流 の発 生条 件 が揃 っ た 環 境 にお い て 、 同条 件 を移 動 に利 用 す る こ とは合 理 的 で あ る。 上 昇 移 動 に加 えて 、水 平移 動 や 、移 動 の た め の 速 力 確 保 等 にお い て も島 内各 所 で 発 生 してい る上 昇 気 流 を 巧 み に 使 い 、 効 率 的 な移 動 を して い るオ オ コ ウモ リが観 察 され て い る。 山頂 域 の観 察 で は、 南斜 面 よ り ソ

ア リン グで 急 上 昇 した 個 体 が 、 山頂 域 で旋 回飛 行 後 に、他 斜 面 下 に 降 下す る の が観 察 され て い る。 父 島 で は 、 は ば た き飛 行 に よ り水 平 方 向 に移 動 す る個 体 が 頻 繁 に観 察 され るが 、本 調 査 で は、水 平方 向 の は ば た き飛 行 の観 察 の頻 度 は低 か っ た。 これ らか ら、 島 内 の別 斜 面 に移 動 す る際 に、 山頂 や 島 上部 を経 由地 と して 、上 昇 気 流 を使 った 急 上 昇 と、急 降 下 に よ る垂 直 方 向移 動 の組 み 合 わ せ を多 用 して い る可 能性 が 高 い(図12)。 餌 環境 が厳 し く、 か つ 大 き な 標 高 差 の移 動 が 必 要 な島 で 、エ ネ ル ギ ー 消 費 量 の 大 き い は ば た き飛 行 を減 ら した移 動 形 態 を

とる こ とは、 生 存 上 も蕎1」で あ る と考 え られ る。

南 硫 黄 島 は 、 高標 高 域 で は 雲 霧 とな る こ とが 多 く、 山頂 部 に は雲 霧 林 が形 成 され て い る。

オ オ コ ウモ リが 雲霧 帯 に入 る急 上 昇 を した 場 合、全 身(体 毛 や 皮 膜)は び し ょ濡 れ 」 に な る こ とが 予 想 され る。 オ ガサ ワ ラオ オ コ ウモ リは 日常 的 に グル ー ミン グ を絶 や さず 、特 に皮 膜 内側 は入 念 に行 う。父 島 で は 、雨 や 朝 露 で濡 れ た 身 体 を 念入 りに舐 め と る姿 が観 察 され て い る。意 識 的 な行 動 で あ るか ど うか は別 に して 、南 硫 黄 島 で は 、雲 霧 帯 へ の 出入 りを含 む オ オ コ ウモ リの急 激 な垂 直 方 向の 飛 行 が 、 グル ー ミング を 通 じた 水 分摂 取 に役 立 っ て い る 可能 性 が あ る。

4‑6.南 硫 黄 島 の生 息 環 境 と飛 行 形 態 及 び 活 動 時 間 の 関係 につ い て

2007年(前 回調 査)に 続 き 、南硫 黄 島 の オ ガ サ ワ ラオ オ コ ウモ リが昼 間 ・夜 間 と もに活 発 に活 動 す る こ とが 明 らか にな った 。2007年 調 査 で は 、昼 間 に は休 息 と活 動 を 交 互 に繰 り返 す こ とが 報 告 され て い るが 、 本 調 査 にお い て6時 〜17時 に 限定 した オ オ コ ウモ リの確 認 で は、

午 前 の観 察 事 例 は少 な く、 午 後 に観 察 事 例 が集 中 して い た。 ま た 、FM追 跡 個 体 で は 、得 ら れ た 打 点 は限 定 的 で あ る もの の 、 夜 間 か ら朝(9時 過 ぎ)ま で は 、 南域 の谷 地形 付 近 で確 認 され 、昼 間(10時 以 降 〜16時 頃)は 、南 域 を離 れ 、北 ・北 西 斜 面 等 で確 認 され た。 南硫 黄 島 にお け る上 昇 気 流 の 発 生 状 況 の 詳 細 は 不 明 で あ るが 、一般 的 に 上昇 気 流 が発 生 しや す い と考 え られ る 日中 に大 きな 移 動 が観 られ 、夜 間 か ら朝 に は 南域 内 に確 認 地 点 が留 ま っ た こ とは興 味 深 い 。

南 硫 黄 島 は未 だ 外 来 ネ ズ ミ類 の侵 入 が 見 られ て お らず 、全 島 が海 鳥類 の 大繁 殖 地 とな っ て い る。 シ ロハ ラ ミズ ナ ギ ドリ、セ グ ロ ミズ ナ ギ ドリ、 ク ロ ウ ミツ バ メ等 が 山腹 か ら山頂 に 至 る各 所 林 内で 営 巣 して お り、 日没 か ら数 時 間 、 また 夜 明 け前 の 数 時 間 は 、 営巣 地林 内及 び そ の周 辺 上 空 に は、飛 来 ・飛 去 す る警 しい 海 鳥 類 が集 中す る。 さ らに 、 同3種 は飛 来 時 に は樹 冠 に降 り、飛 去 前 に は樹 幹 を 登 り、飛 来 直 前 、飛 去 直 後 には 一 時 上 空 で 集 団 化 す るな ど、繁 殖 地 の森 林 及 び 上 空 を一 時 的 に 占拠 した 状 態 にな る。 これ ら海 鳥 集 団 の、極 端 に集 中す る飛

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