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Title
南会津保健所にみる『健康日本21』二次医療圏計画策定の試み
Author(s)
加藤, 清司; 増渕, 映子Citation
福島県立医科大学看護学部紀要. 5: 69-80Issue Date
2003-03URL
http://ir.fmu.ac.jp/dspace/handle/123456789/20Rights
© 2003 福島県立医科大学看護学部DOI
Text Version
publisherB u l l e t i n o f Fukushima School o f Nursing
圃 資 料 圃南会津保健所にみる『健康日本
2 1 j
二次医療圏計画策定の試み加 藤 清 司
1)
増 測 映 子1)
A H e a l t h y Nippon 21" l o c a l p l a n f o r Minamiaizu s e c o n d a r y m e d i c a l s e r v i c e a r e a
K i y o s h i KATOH 1 ) E i k o MASUBUCHI 1 )
1
.はじめに国では2
0 0 1
年を初年度とする第3
次国民健康づくり運 動を「健康日本21
計画」の名のもと 一次予防を重視し たヘルスプロモーション対策として1 0
年後の数値目標を 設定して推進しようとしている.各都道府県には都道府 県版の計画を作ることが義務付けられており,福島県は2 0 0 1
年5
月に「健康ふくしま2 1
計画」を策定した.市町 村には健康日本21
地方計画の策定は義務付けられていな いが,全国の多くの市町村で策定に向けた準備がなされ ている.福島県の方針としては原則として二次医療圏の健康日 本2
1
地方計画は策定しないことになっていたが,南会津 保健所( 2 0 0 2
年4
月より組織統合により南会津保健福祉 事務所)では例外的に二次医療圏としての健康日本21
地 方計画である「健康南会津21
事業計画J
(以下本計画)を 策定した.この背景として南会津保健所管内の町村は規 模が小さく,各町村で健康日本21
地方計画を独自に策定 するよりも二次医療圏計画を基礎に各町村の独自性を加 味することで地方計画を策定する方が効率的である,と の保健所の判断があった.本計画は2000年度には管内の実態調査,
2 0 0 1
年度には 計画策定作業を行い2002
年3月に完成した.策定作業 の特徴として,計画書の原案を作成する「健康南会津21
推進事業作業部会J
(以下作業部会)に管内町村の保健婦 ないし栄養士が参加していることが挙げられる.策定作 業を通して町村職員の計画策定能力の向上を図ることも 保健所側の意図のひとつであった.本論文では計画策定過程の概要を観察し,計画策定上
1
)福島県立医科大学看護学部環境・保健学領域の問題点を明らかにするとともに,計画完成時点での計 画進行上の課題や,本計画と町村保健事業や町村保健計 画との関連について検討する.
ll. 調査方法
2 0 0 1
年8月および1 0
月に,南会津保健所を訪問し,本 計画に関する会議開催案内や復命書等の文書を閲覧する ことにより計画策定過程を復元した.また,保健所の計 画策定担当者に対し聞き取り調査を行い,計画策定の過 程について確認するとともに 計画の意図等についての 情報を得た.2 0 0 1
年12
月に 保健所の計画策定担当者が 行った管内町村での保健担当者との打ち合わせを傍聴す ることにより,保健所の計画策定や計画進行管理および 町村計画との関係に関する考え方等についての情報を得 た.作業部会最終回終了後の2002
年3月に,作業部会に
参加した町村職員に対する聞き取り調査を行い,作業部 会に参加したことに関する感想等についての情報を得 た.保健所担当者や作業部会参加町村職員に対する聞き取 り,および打ち合わせの傍聴にあたっては,対象者の同 意の上テープに録音し内容を再現した.
m .
結 果 1.地区概要南会津保健所の管轄する南会津地域は,福島県の最西 南に位置し,新潟県,群馬県および栃木県と接する地域 である.管内面積約
2
,3 0 0
平方キロの93%
は森林によって 占められ, I豪雪jないし「特別豪雪地帯」となってい る.管内7
町村全てが過疎・山村振興地域に指定され,k e y w o r d s : H e a l t h y N i p p o n 2 1 l o c a l p l a n f o r s e c o n d a r y m e d l c a l s e f V I c e a r e a , P u b h c H e a l t h C e n t e r
,MU n I C l p a l g o v e r n m e n t s ' h e a l t h s t a f f
,Mmaml a I Z U a r e a
キーワード:健康日本2 1
二次医療圏計画 保健所,町村保健担当職員,南会津地域
受付日:2 0 0 2 . 1 0 . 2 1 受理日:2 0 0 3 . 1 . 9
7 0 福 島 県 立 医 科 大 学 看 護 学 部 紀 要 6 9 ‑ 8 0 , 2 0 0 3
人口の減少と高齢化が進行し, 1 9 9 8 年現在管内人口約 3
万5 千人,高齢化率 28.6% となっている.産業は農林業 が主であるが,日光国立公園尾瀬への福島県側の玄関口 として,またスキー場やゴルフ場の整備により民宿を中 心に観光関連産業も盛んである 1 )
表 1 健康南会津 2 1 計画策定の経緯
2 . 計画策定経緯
本計画策定過程を表 l に示した. 1 9 9 9 年から 2 0 0 1 年ま でを年度毎に振り返る.
月 日
1 9 9 9 年 度
8 月中
8 月 ~9 月
1 0 月 i月2 8
日保 健 所 内 の う ご き │ 作 業 部 会 ・ 検 討 会
地 域 保 健 医 療 推 進 特 別 事 業 に 関 す る 照 会 ( 県 よ り )
内 部 で の 検 討 ・ 応 募 決 定 調 書 提 出 ( → 2 0 0 0 . 8 決定) 地 域 保 健 医 療 推 進 特 別 事 業
(健康南会津 2 1 推 進 事 業 ) 第 I 回 事 前 学 習 会
2 月 ~3 月 i 事前学習会第 2tm~ 第 5 回2 0 0 0 年 度 !
4 月1 7 日
I 1健 康 南 会 津 2 H f t 進 事 業
J課 内 打 ち 合 わ せ
6 月中旬 1 1 健 康 南 会 津 2 1 推 進 事 業
J説 明 (対管内各町村)
7 月1 0
日第 1 回 作 業 部 会
8 月 1 日 !地域保健医療推進事業(内示)
7~8 月│グループインタビュー 8 月中 │ 生 活 実 態 調 査 説 明 会 9 月1 4
日1 0 月 2
日1 0
月6
日1 0
月3 0
日1 0 月3 1
日1 1月中
第 2 @)作業部会
第 3 @)作業部会
第 1 回 健 康 づ く り 対 策 あ り 方 検 討 会 第 4 回 作 業 部 会 南 会 津 地 区 健 康 づ く り 提 案 会 議
各 地 区 説 明 会 調 査 実 施
集 計 作 業 2 月1 5
日2 月2 8
日 同内
容
1 . 事 業 内 容 峰 認 健 康 南 会 津 2 1 推 進 事 業 概 要 健 康 日 本 2 1 の 概 要
2 . 事 業 の 検 討 内 容 1 ) ス ケ ジ ュ ー ル の 確 認 2 ) 実 態 調 査 , 栄 養 調 査 に つ い て
所 管 課 長 に 対 す る 事 業 説 明 作 業 部 会 委 員 の 依 頼 ・ 承 諾 事 業 検 討 委 員 と し て 所 管 課 長 を 依 頼 ・ 承 諾
1)健康日本 2 1 の 概 要 説 明
2 ) 健 康 南 会 津 2 1 推 進 事 業 に つ い て 説 明 事 業 名 「 健 康 南 会 津 2 1 推進事業」
全 9 回 , 計 1 6 0 名
調 査 対 象 地 区 の 区 長 へ の 調 査 概 要 説 明 ・ 協 力 依 頼
1) グ ル ー プ イ ン タ ビ ュ ー を 利 用 し た 社 会 診 断 の 説 明 2 ) 生 活 習 慣 ア ン ケ ー ト 調 査 票 栄 養 摂 取 状 況 調 査 票 検 討 3 ) 経 過 報 告 及 び 調 査 日 程 の 調 整
1 ) 生 活 習 慣 ア ン ケ ー ト 調 査 票 , 栄 養 摂 取 状 況 調 査 票 検 討 2 ) 統 計 資 料 検 討
1 ) 健 康 南 会 津 2 1 推 進 事 業 計 画 の 承 認
2 ) 南 会 津 地 域 の 特 性 と 生 活 実 態 調 査 票 等 の 検 討 調 査 票 の 書 き 方 , チ ェ ッ ク 項 目 等 の 説 明 参加者 1 2
名調 査 対 象 家 庭 に 対 す る 調 査 説 明
栄 養 摂 取 状 況 調 査 , 生 活 習 慣 ア ン ケ ー ト 回 収 身 体 状 況 の 実 測
第
5回 作 業 部 会
I 1)各 調 査 結 果 の 概 要 の 説 明
2 ) 調 査 の 個 人 結 果 の 提 示 に つ い て の 検 討
3 ) 実 態 調 査 結 果 の ダ イ ジ ェ ス ト 版 の 概 要 に つ い て 検 討 4 ) 平 成 1 3 年 度 事 業 計 画 の 検 討
( イ ベ ン ト : み ん な で 進 め る 健 康 南 会 津 2 1 研 修 会 )
第
2回 健 康 づ く り 対 策 I
1)調 査 結 果 の 検 討
あ り 方 検 討 会 I 2) 1 3 年 度 健 康 南 会 津 2 1 推 進 事 業 計 画 の 審 議 2 0 0 1 年 度
6 月 1
日8 月2 6 日 ! 事 前 作 業 シ ー ト 作 成 依 頼 9 月1 8
日9 月2 0
日9 月 2 8
日1 0 月 1
日1 1
月1 6
日1 2 月中旬
1 2
月2 7
日1 月 2 3
日~3 月
第 1 回 作 業 部 会 第 2 回 作 業 部 会
調 査 か ら 計 画 策 定 へ の 部 会 の 方 向 変 換 に つ い て 説 明 事 前 作 業 シ ー ト 作 成 ( 各 町 村 毎 , 図 l 参照)
1
) 計 画 書 作 成 の タ イ ム ス ケ ジ ュ ー ル の 検 討
2) 計 画 書 骨 子 の 検 討
3 ) 作 業 シ ー ト の 検 討
集
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l d I 進 ち 推 打 画の
計 と計 画 書 ( 案 ) 手 直 し , 完 成
1) 1999
年度(策定準備期)
本計画策定に至る契機としては「地域保健医療推進 特別事業 J があった.この事業に関する予算は国が 1 0 0
%支出するものであり 保健所として新規事業に取り 組むためには重要な財源となるものである.
1999年
8月に県から同事業についての照会があり,一職員の
「健康日本 2 1 二次医療圏計画として同事業に応募した い
jという提案をめぐり
8月から
9月にかけ,健康 日本 2 1 二次医療圏計画の必要性について所内で議論が あった. I 計画策定の有無にかかわらず管内の状況把握 のために実態調査が必要だ」との共通認識のもと,地 域保健医療推進特別事業に応募する準備をした.当初 は実態調査を主体に考えていたが,事業としての採択 され易さもあり, I 管内の町村の規模が小さく,各町村 で健康日本 2 1 地方計画を独自に策定するよりも二次医 療圏計画を基礎に各町村の独自性を加味することで地 方計画を策定する方が効率的である」ことから, I 健康 日本 2 1 二次医療圏計画策定事業」として応募すること になった.なお,この時点で二次医療圏計画と町村計 画との関連についての議論は十分ではなかった.事業 の採択を前提に, 2 0 0 0 年 1 月以降,所内での事前学習 会を行い,事業の内容の検討を行った.
表 2 健康南会津 2 1 計画策定組織
2) 2 0 0 0 年度(組織形成期および実態調査実施期) (1)策定組織の形成
2 0 0 0 年 4 月に担当課内で「健康南会津 2 1 推進事業 打ち合わせ」を行い 2000 年度に実態調査を行い 2 0 0 1 年度に計画策定を行うという事業の概要を決定 するとともに,策定組織として審議機関としての役 割を担う「健康南会津 2 1 推進事業南会津管内におけ る健康づくり対策あり方検討会 J (以下健康づくり対 策あり方検討会)および実働組織としての役割を担 う作業部会の組織構成および人選案を作成した(表 2 ) . 6 月に各町村の所管課長に対し推進事業に関す る説明,および作業部会員と健康づくり対策あり方 検 討 会 の メ ン バ ー の 依 頼 を 行 い , 了 解 を 得 た . な お,作業部会員の人選は町村からの推薦ではなく,
保健所内の担当者の間で検討した.実態調査の内容 として栄養の部分が多くなることが予想されたこ と,管内の栄養士は若手が多く経験を積む好機であ ること,から優先的に栄養士を指名した.栄養士が いない町村では保健婦を また 規模の大きい
l町 では栄養士と保健婦の 2 人指名した.第 1 回の作業 部会を 7 月に開催し 事業内容について周知した.
「健康南会津 2 1 推進事業」南会津管内における健康づくり対策あり方検討会 (健康づくり対策あり方検討会)
学 識 経 験 者 ( 3 名)
関係団体等
(4名)
事 業 関 連 者 ( 8 名)
公衆衛生学専門家 栄養学専門家 病院長 医師会代表 歯科医師会代表 保健委員会連合会代表
食生活改善推進連絡協議会代表 保健所長
管内各町村担当課長または保健センター長( 7 名)
健康南会津 2 1 推進事業作業部会 (作業部会)
保 健 所 ( 7 名)
管内 7 町 村 ( 8 名)
担当課長
担 当 係 長 ( 2 名) 担 当 係 員 (
4名) 保健婦 ( 4 名) 栄養士 ( 4 名)
:健康課
:地域保健係,健康推進係
:保健婦( 2 名),栄養士,事務吏員
:若手( 1
名), 中 堅 ( 3
名):若手( 3
名), 中 堅 ( 1
名)7 2
福島県立医科大学看護学部紀要6 9 ‑ 8 0 , 2003
(2)
調査の準備および実施
第
1回作業部会前に,保健所内の担当者で調査計 画の概要を決め,予算との兼ね合い等から,調査対 象を選択することとした.各町村を町型,農村型,
観光地型に分け,その型を代表する行政区を各一ケ 所選び,それぞれの行政区毎にランダムに選択した 各 20 戸の家庭の全構成員を対象者とすることとし た. 8 月中に調査対象各行政区の区長に対し説明会 を行い協力を要請した.また
7月から
8月にか け,調査票の内容を検討する資料を得るために,保 健所職員が町村の事業の機会をとらえて「こんなこ
とができたら,もっと健康になれる J をテーマにグ ループインタビューを実施した.実施回数は
9回で あり計 1 6 0 名を対象にした.
9
月の第
2回作業部会では生活習慣アンケート調 査票の内容の検討を行った. 1 0 月 2 日の第 3 回作業 部会では,生活習慣アンケート調査票と栄養摂取状 況調査票を見直した. 1 0 月 6 日の第 l 回健康づくり 対策あり方検討会に調査票(案)を提出するため,
同月 3 日から 5 日にかけ担当毎に集まって調査票 (案)を完成させた.第
1回健康づくりあり方検討会 で計画の概要と各調査票の内容について審議し承認 された. 1 0 月初日には第
4回作業部会で調査票の具 体的な書き方やチェック項目の説明が行われた.
調査は 1 1 月中に行われた.各地区で調査対象家庭 の代表者に対する説明会を行った.説明会当日調査 票を配布し,指定した調査日の栄養摂取状況を記入 してもらうとともに,回収日に身長・体重・体脂肪 率‑血圧値なとぐの身体状況調査を行った.集計は保 健所担当者が行った.
第 5 回作業部会は 2 月 1 5 日に行われ,調査結果の 概要についての説明および結果の検討が行われた.
2 月
28日には関係者に対する研修会に引き続き,第 2 回健康づくり対策あり方検討会で調査結果の検討ー と 2 0 0 1 年度計画の審議が行われ,本計画の策定方針 が確認、された.
3) 2 0 0 1 年度(計画策定期) (1)実態調査から目標設定へ
2 0 0 1 年度第 1 回の作業部会は 6 月 1 日に行われ,
保健所から作業部会の役割を前年度の「調査に関す る作業」から, r 計画書(案)策定作業」へ変更する ことについての説明がなされた. 8 月下旬には,保 健所より 2 0 0 0 年度のグループインタビューおよび実 態調査等で指摘された問題点を羅列した資料が,町 村の作業部会員や検討会学識者等に提示され,優先 課題や目標,具体的対策等について記入した作業シ
ート(図
1)の提出を求められた.町村の作業部会 員には,各町村内の関係各課の意見を集約し,町村 としての優先課題等を取りまとめることが期待され た. 9 月 1 8 日の第 2 回作業部会では,各町村からの 作業シートを用いて,各分野別に現状,課題,目標 についての作表作業を開始した.その後,各分野毎 に 1
~2 度集まり,作業を継続し, 1 0 月 l日の第 l 回健康づくりあり方検討会に骨子案を提出した.
(2)
計画書の管内町村の合意と推進への協力要請 1 2 月中旬には,保健所担当者が各町村を訪問し,
本計画に関する打ち合わせを行った.この打ち合わ せでは,保健所側から計画策定状況および計画の意 義の説明を行い,本計画に対する理解を求めた.進 行管理体制については保健所側の考えを示し協力を 求めた.また,健康日本 2 1 町村計画への取り組みを はじめ,各町村の状況についてヒアリングを行っ
た.( 3 ) 計画の完成
1 2 月 2 7 日の第 3 [11]作業部会で計画書の最終作成作 業を行い, 2 0 0 2 年 1 月 2 3 日の第 2 [1'i]健康づくりあり 方検討会に計画書(案)を提出した.健康づくりあ り方検討会で検討された計画(案)は所内事務局で 官[)手直しされた後
3月末計画書として公表され た(資料
l参照).3 園進行管理体制
保健所が 2 0 0 1 年 1 2 月の時点で町村に対して説明した計 画進行管理の概要および,計画書に最終的に記載された 内容について示す.
1 ) 1 2 月時点での進行管理組織(案)
進行管理の仕組みとして,保健医療協議会への進 捗・計画の報告,担当者・課長会議での推進計画・評 価の協議,作業部会のような推進・評価組織活動,の
3
つの段階の組織が考えられていた.
( 1 ) 地域保健医療福祉協議会への報告
南会津地域保健医療福祉協議会は管内各町村長を 委員とする二次医療園で、の保健医療福祉に関する最 高機関である.本計画は,南会津地域保健医療福祉 協議会の健康づくり分野の計画であることから,同 協議会で年度始めには計画の報告,年度終わりには 実施結果・進捗状況の報告をする.
( 2 ) 担当者会議による進行管理
南会津地域保健医療福祉協議会の会議の他に年 2
回ほど,独自の連絡会議を聞き,担当者会議として
進行管理をする.保健所内の各担当部署が開催する
会議で協議し,進行状況を観察し・評価する.これ
l.現状の欄
先に配布した生活実態調査の統計資料や今回配布したアンケートから,重要と思われるものを
5つ程度に絞 って書いてください.
2 . 課題の欄
住民の立場などいろいろな観点から記入してください.
3 . 目標の欄
数値目標となりますので どのように評価していくかも考えながら,記入してください.
4 . 施策の方向性の欄
基本計画の部分となり,実施計画が見えるような表現で記入してください.
5 . 具体的対策欄
実施計画の部分になり,できるだけ具体的に,実現可能なものとして記入してください.
作業ペーパー記入例
現 状
課題 目 標 施行の方向性 具体的対策
胃がん死はな│住民はがん検診の必要性│がんの正し│がんを正しく知│専門家の話
関係機関 保健所 くならない │を理解していない │い理解 │る教育 │を聞く
胃がん死亡者│がんで死にたくないが健│健診受診率 が多い │診は面倒
i向上
受けやすい体制づくり,簡 I J A 易人間ドック
塩分摂取量が│塩分の取りすぎで胃がん│塩分摂取量│正しい食生活の│減塩教育にがん予防教育の│市町村 多い │が増える │の減少 │確立 │導入,食生活実態調査
計画書
00 保 健 現状の問題点 現在の実施事業 課題
目標
施行の方向性=基本計画 具体的な取り組みニ実施計画
予算獲得 住民への周知
関係機関(保健所等)
図1
作業シート作成要領
を実質的には最上位の会議とする.なお,担当者が 課長レベルあるいは係員レベルになるかは未定で、あ る.この会議には行政だけでなく,商工会,農協,
流通,学校など,取り組みを周知するべき部署にも 参加を要請したい.
( 3 ) 作業機関による進行管理
計画策定の作業部会のような形で,評価・調査機
能をもっ作業機関を作る.ここでは評価の具体的方 法などを検討・実施していく.作業部会‑あり方検 討会のメンバーが,引き続き協議する場が望ましい.
( 4 ) 中間期での見直し
本計画は,最終年度を国・県計画と同様 2 0 1 0 年度
としたので,計画期間は
9年計画である.毎年,会
議で計画を見直し・評価する.そして 2 0 0 6 年度の県
7 4
福島県立医科大学看設学部紀W 6 9 ‑ 8 0
,2 0 0 3
計画の中間評価にあわせて,中間見直しのための予 算を伴う大規模な調査を実施したい.
2
)計画書に示された進行管理体制(1) 各年度終了後に,進捗状況を取りまとめ「南会津 地域保健医療福祉協議会」へ報告するとともに住民 に公表する.
( 2 ) r
各町村担当者等会議」および「各町村健康担当課 長会議」において,①計画の進行管理・評価・見直 しを行い,②健康指標把握のための情報収集・評価 システム等を確立するとともに,目標達成状況を評 価するためのモニタリングシステムを検討し,③現 在目標数値設定のための基礎資料がないものについ ては,その獲得方j
去について検討し,目標値を設定 する.(3) 平成
1 7
年度( 2 0 0 5
年度)に中間評価および見直し を行うとともに,平成2 2
年度( 2 0 1 0
年度)に最終評 価を行う.4 .
健康南会津2 1
事業計画と町村計画との関連 本計画完成時点では,本計画と町村の保健事業や健康 日本2 1
町村計画との関係について合意が得られているわ けではない.以下 は保健所担当者の発言にみる保健所と しての考えである.1 )本計画と町村計画との関連についての著者の質問に 対する
2 0 0 1
年1 0
月段階での保健所担当者の回答7
町村を包含した形で地方計画としてはどうか,と いう考えはあるが,具体的にどうするか,という点で はまとめきれていない.形に残らなくとも,意識の中 にそれがあれば計画書は活用できるのかな,という風 に考えているが,各町村の合意もまだとっていない し,所内の合意もまだ十分ではない.町村計画ではな いが,町村が白分の事業の整備をするだけに使えるよ うな数値目標として見てもらえる,町村が利用できる ものにしたい.2 ) 1 2
月各町村での打ち合わせでの保健所の説明内容 町村計画はーから作るのではなく,本計画の評価・白標・数値設定等を利用して欲しい.南会津の計画i書 を組み替えて,町村版の重点事業として大きくするな ど,町村独自の工夫ができるのではないかと思ってい
る.
本計画の町村計画への具体的利用法の例を図
2
に示 す.南会津計画書をそのまま左側に縮小コピーし,空 いた右端に空欄を付け足す.その空欄の中に町村の事 業名・具体的内容・成果を列挙すれば,町村版ができあがる.空欄に,例えば糖尿病教室・ヘルシー何とか 教室など,町村の事業名,その具体的な進め方,評価 の方法・成果を書く.記入された用紙は,町村の保健 事業をすべて書:き表した町村保健計画一覧表となり,
見やすく,分かりやすいものになると思われる.fHJ~.寸
計画を作るために 南会津計画の取り組みや数値目標 をどのように利用しでもいい.南会津と比較して多少 違うところは,町A村独自の数値を作らなくてはいけな いものもある.
r
南会津の考え方のままでいいJ r
う ちはここの段階から進まなくてはいけないJなど検討 することで町村計画が推進されると考える.5 .
町村職員の作業部会に参加したことに対する 感想等最終作業部会終了後の
2 0 0 2
年3
月に行った,作業部会 参加市町村職員に対する聞き取り調査の結果を表3
に示 す.作業部会員に指名されて「どちらかというと気が重 くJ
,また活動を通して「どちらかというと負担だったJ
者が多かった.具体的な意見としては「初期の段階で目 的を理解するのに時間がかかった
J
,r
特に( 2 0 0 2
年度第2
回作業部会のための)作業シートを町村の庁舎内の意 見をまとめて提出するという課題が負担だった」などが 挙げられた.作業の楽しさ・苦痛さに関しては,楽し さ・苦痛ほほ同様であった.楽しかったことの理由とし て「たくさんの方と意見交換できたJr
みんな(各町村)で話し合う機会をもてた
J
ことが挙げられていたが,中 堅職員からは「町判'が行うだろう計画作成のための作業 につながっていることが楽しかった」との意見があっ た.作業部会に参加したことの意義については,すべて の参加者が「どちらかというと意義があった」と評価し ていた.具体的には「町村のなかだけではできなかった 情報収集や計画策定の方法が学べたJことを挙げてい た.参加者の上司の反応としては,過半数が「どちらか というと積極的に参加させた」としていたが,r
あまり参 加させたくないようだったJ町村もあった.一方「判断 のしょうがない」は「保健所から依頼があれば参加する のが当然という考え」のためであった.その他の感想と しては「調査の企画から関わりたかったJr
問題点の洗い 出しをもう少し丁寧にすべきだった.最後のまとめがち ょっと甘かった気がするJr
作業部会の流れの中で,ごく 一部しか参加していないように忍う.やはり保健所が主 になって作業が進められていたように思うj
など,計画 策定そのものに関する内容がみられた.身体活動・運動 数値目標(健康南会津
2 1
計画)数 値 項 日 基 準 値 日 標 直イ
運動習慣の割合
1 8 . 1 % 30%
(健康南会津
2 1
調査:成人)意識的に体を動かす等の運動が 基準値なし *増やす
必要だと思っている人の割合
意識的に体を動かす等の運動を
ク ク
している人の割合
l日当たりの歩数 男性:
6
,1 7 8
歩7 . 2 0 0
歩 女性:5
,5 4 7
歩6
,5 0 0
歩 (健康南会津2 1
調査)*目標値については,平成
1 4
年度以降の調査により設定する.↓ ↓
00
村 健 康2 1
計画数 値 項 日 基 準 値 目標値 町村の事業名 具体的内容・成果 運動習慣の割合
1 8 . 1 % 30%
(例)ヘルシー教室 年5
回開催 意識的に体を動かす等の運動が 基準値なし *増やす必要だと思っている人の割合
意識的に体を動かす等の運動を
ク ク
している人の割合
1
日当たりの歩数 男性:6
,1 7 8
歩7
,2 0 0
歩 女性:5
,5 4 7
歩6
,5 0 0
歩図
2
健康南会津2 1
計画を利用した町村計画の例表
3
健康南会津2 1
計画策定作業部会参加町村職員の作業部会に参加しての感想等 回 答 者 作 業 部 会 参 加 者8
名中7
名1
.作業部会員に指名されたときの気持ちどちらかというと気が重かった
5
とても気が重かった
2
2 .
作業部会に参加したことの負担とても負担だ、った l
どちらかというと負t旦だった
6 3 .
作業部会に参加しての楽しさ,苦痛どちらかというと楽しかった
2
楽しくも苦痛でもなかった
3
どちらかというと苦痛だ、った
2
楽しくもあり苦痛でもあった
1
4 .
作業部会に参加したことの意義どちらかというとあった
7
5 .
作業部会に参加させることについての上司の理解どちらかというと積極的に参加させた
4
積極的な面と参加させたくない両面があった l あまり参加させたくないようだった l判断のしょうがない l
7 6
福島県立医科大学看誰学部紀要6 9 ‑ 8 0
,2 0 0 3
N .
考 察上 策 定 過 程
健康日本 2 1 の誕生の背景として,地方自治体が健康日 本 2 1 地方計画を策定しその推進を図っていく際の指針と して示された「地域における健康日本 2 1 実践の手引き J 2 )
では,①国民健康づくり対策の流れ,②地方分権の動 き,③政策評価の動き,
I情報公開
JIアカウンタピリテ イ(説明責任)
J I政策評価
J,④科学的根拠に基づく施策 と評価の必要性,⑤生活習慣病対策の重要性,⑥住民参 加の重要性,を挙げている.この中でも特に,③政策評 価の動きについては,保健福祉行政に限らず行政全体にわ たるものであり
n今後の保健福祉行政では不可欠のもの となっていくものと思われる.すなわち,どのような根 拠にもとづき,どのような到達目標を定め,どのような 活動を行っていくのか,を住民に明らかにし,住民の理 解の
l二で、施策を進め,評価するという一連の過程が行政 に必要とされている.住民参加に関しては,
I地域におけ る健康日本 2 1 実践の手引き
J1 ) では,第 l 段階「知らせ る
J,第
2段階「相談・協議
J,第
3段階「パートナーシ ップ J ,第
4段階「権限の委譲 J ,第
5段階「市民自主管 理 J ,の 5 段階があり,第 3 段階が本来の住民参加であろ うと述べている.また,住民参加の手法として,①計画 策定組織に住民代表を加える,②住民の意識調査を行 う,③原案の作成の時点で県政モニタ一等住民からの意 見を開く,④各種住民団体の要望事項の中から実現可能 なものを採り入れる,を挙げている.本計画では,健康 づくりあり方検討会に地区保健委員会連合会代表,食生 活改善推進連絡協議会代表を加えることにより①および
④,グループインタビューを実施することにより②およ び③の手法が用いられ,住民参加による計画策定がおこ なわれたと評価できる.なお,工藤はう)
I地域における 健康日本 2 1 実践の手引き」で強調された住民参加につい て ,
I市町村の健康日本 2 1 地方計画はどのような方法を用 いても自由であり,市町村が利用しやすい策定方法を用 いるのが重要である.住民参加にこだわる必要はない. J
と述べている.
計画策定期の 2 0 0 1 年 8 月に作業部会町村職員が依頼さ れた事前作業シートの作成は,本計画策定上重要な意義 を持っていた.保健所としては,町村職員がそれぞれの 町村において,庁内横断的に意見を聴取する機会を持 ち , r='f内全体で各町村ーのそれぞれの健康問題について共 通埋解をする機会と捉えていた.また,庁内横断的な意 見の聴取により,各町村が健康日本 2 1 町村計画を策定す る場合に全庁的な取り組みができる基盤をつくる,とい う意図があった.結果として,ほとんどの町村で,保健
担当者間の話合いのみ,または作業部会員だけでの事前 作業シートの作成に終わっていた.これは,保健所から の作業の依頼からシートの提出締め切りまでの期間が短 かったことに加え,自治体内で担当部署を超えて議論す る風土が培われていなかったためと思われる. 2 0 0 2
年 4月の福島県の機構改革にみるように,今後は組織に合わ せ業務内容を決定するのではなく,業務内容に合わせれ 1
業グループを形成して行く,庁内横断的な行政運営が主 体となっていくことが予想される.今回は保健所の意図 は達成されなかったものの,健康日本 2 1 町村計画策定を はじめ町村の行政運営にあたっては意識して庁内横断的 な活動を行う必要があるものと考える.
2 . 計画策定・進行管理に関する組織 1 )健康づくり対策あり方検討会
本計画策定の審議組織として,健康づくり対策あり 方 検 討 会 が つ く ら れ て い た が , メ ン バ ー は 学 識 経 験 者,関係団体として地区医師会,歯科医師会,保健委 員会連合会および食生活改善推進連絡協議会の代表,
事業関連者として保健所長と各町村の所管課長となっ ていた.本計画は現行の保健事業を継承しつつ,二次 予防対策から,一次予防およびヘルスプロモーション に重点を置き換えていくものである.これまで地域で 保健事業を支えてきた保健委員や食生活改善推進委員 の代表者に健康づくりあり方検討会の委員として参加 要請したことは,本計画を推進して行くボランティア として,今後も保健委員や食生活改善推進委員がその 主力を担うことを期待していることの現れであり,妥 当なことである. しかしながら,本計画は,保健所や 町村といった地域保健関連行政機関のみならず学校や 職域なども含めた包括的活動を行おうとするものであ る.この点から,健康づくりあり方検討会の委員とし て学校保健や職域保健関係者にも参加を要請しておく べきであったと思われる.
2 )進行管理組織
本計画では,地域医療保健福祉協議会,各町村担当
者会議および各町村担当者会議で進捗管理をすること
とした.これまで,保健関係の行政計画として市
Il I J 付
において母子保健計画等が策定されてきた. しかしな
がら,計画策定が行政指導で行われたこともあり,実
践のための計画というより,むしろ計画策定そのものが
目的化し,策定のための進行管理をする組織‑機能が
なく,
Iっくり放しの計画 J と部撤される自治体もあっ
た.計画策定の段階で進行管理体制について明らかに
することは,計画を実践していく t で必須のことであ
る.計画書に進行管理体制を明示できたことは,本計
画が「絵に描いた餅」に終わらず 実践を伴うもので あることを保障するものとして評価できる.今後の課 題は進行管理を実質的に担う各町村担当者会議が,管 内の健康指標把握のための情報収集‑評価システムや 目標達成状況を評価するためのモニタリングシステム を構築していくことが課題であろう.
3 .
町村計画との関連本計画策定にあたっては その準備期間から保健所内 で健康日本2
1
二次医療圏計画そのものの意義を巡って議 論がなされていた.最終的に 南会津保健所管内の町村 の規模が小さく,各町村で健康日本21
地方計画(以下地 方計画)を独自に策定するよりも二次医療圏計画を基礎 に各町村の独自性を加味することで地方計画を策定する 方が効率的である との判断がなされた.健康日本2
1
地方計画の策定にあたって保健所に期待さ れる役割として「地域における健康日本21実践の手引 き」では6)
,市町村計画の策定・推進・評価の支援,実 態調査への協力・資料提供,検討委員会やワーキンググ ループへの参加,研修会・セミナーの開催,専門家の紹 介,などさまざまな段階での協力・支援が挙げられてい る . さ ら に 単 独 で 計 画 の 策 定 推 進 評 価 を 行 う こ と が 困難な場合,保健所が中心となって市町村をまとめ,保 健所と市町村の協働作業によって 二次医療圏の地方計 画の策定,推進,評価と各市町村の地方計画の策定,推 進,評価をある程度一体的に進めていくことも検討に値 すると指摘している.南会津計画策定にあたっては,町村支援という観点か らは作業部会参加町村職員の力量形成に重点がおかれ,
町村計画との関係の整理は策定の進行とともにおこなわ れていた.
2 0 0 1
年1 2
月に保健所側から町村へ利用の仕方 についてアドバイスがあったが 町村側として町村計画 に二次医療圏計画をどのように利用するかについての意 思決定はなされていない.二次医療圏計画策定開始時に 町村計画との関係を整理し,管内町村との共通理解を得 ておく必要があったものと思われる.また,福永7)は健 康日本21
二次医療圏計画段階の計画について,明確に市 町村支援計画でなければならない.つまり,市町村計画 を支援するために保健所および保健所管内広域にわたる 各セクターが何をするかを記載したものでなければならない としている.
工藤は健康日本
2 1
市町村計画の考え方8
)として,行政 評価,情報公開,説明責任を3
つのキーワードにおいて いる.このような発想から 地方計画の具体的なスタン スを,①市町村で、行っている保健福祉サービス事業を整 理する,②各保健福祉サービス事業分野で優先順位をつ ける,③最も充実している事業は伸ばす方向で,最も弱い事業は補強する方向で考える,④各保健福祉サービス 事業について中期(
5
年)と長期(10
年)の数値目標あ るいは指標化目標をl
事業について約3
種類設置す る,⑤目標の数値化指標化には根拠を持たせる,マンパ ワーと予算措置を想定して設定し,明確に示せないとき は,上位,中位,下位推計を考慮する,⑥保健福祉サー ビス事業全体で,その市町村の指標となるものを 3~5 個選ぴ,それを全体の保健福祉サービスの水準とする,⑦以上のような中長期の計画案を首長,他の部局部門に 公表し意見を求める かっ住民にわかりやすく提示する ように考慮する,③これらの計画は常に進行管理を行 い,見直しと改善を行う,としている.今後,保健所と しては,工藤の示すスタンスを基本に,本計画のより具 体的な利用法を管内町村に示し 町村独自の健康日本2
1
地方計画策定支援を行っていくことが求められている.4 .
町村職員の力量形成保健所側には,計画策定の作業部会に町村職員を参加 させることにより,各町村での各種保健計画策定のため の能力を向上させるという意図があった.
自分自身の町村の事業に追われている身で,作業部会 に参加したことに対し,指名された時に「どちらかとい うと気が重く
j
また活動を通して「どちらかというと負 担だったj
ことは予想どおりであった.特に,初期の段 階で「目的を理解するのに時間がかかったj
との意見が あったことから,初期の段階では「二次医療計画を作成 すると同時に参加者の計画策定能力を養成していく」と いう保健所の意図が明確に伝わっていなかったことが伺 える.I作業の負担が苦痛だ、った」と言う意見はほとんど の参加者がもっていたが,それにも拘わらず, Iその他の 意見jの中で「調査の企画から関わりたかったjと計画 策定作業そのものに主体的に参加したい思いがあり,そ のため「問題点の洗い出しをもう少し丁寧にすべきだ、っ た.最後のまとめがちょっと甘かった気がするJ
I作業部 会の流れの中で,ごく一部しか参加していないように思 う.やはり保健所が主になって作業が進められていたよ うに思うJ
など,達成感の上で不満を残していることが 伺えた.これは保健所主導の事業の中である程度やむを 得ないものであり,この「やり残している」という意識 が,自分達の町村の計画策定時に有効に作用することが 期待される.すべての参加者が「町村のなかだけではできなかった 情報収集や計画策定の方法が学べJIどちらかというと意 義があった
j
と評価しており,作業部会員として町村職 員を指名した目的はほぼ達成されたものと考えられる.しかしながら, Iどちらかというと
j
という条件付きであ り,先に述べた達成感の上での不満が影響しているもの7 8
福島県立医科大学看護学部紀要6 9 ‑ 8 0
,2 0 0 3
と思われた.なお,作業部会に参加したことによる資料 整理能力,調整能力,計画策定能力など客観的な力量の 変化については,評価指標の開発も含めて今後観察する 必要がある.
V回おわりに
南会津保健所における本計画の策定過程を観察研究し た.その結果,初期の段階で町村の保健事業ないし健康 日本
21
町村計画との関連が不鮮明なまま計画策定が開始 されたこと,策定組織の構成員に実際に計画が実践され る場合に活躍が期待される学校や職域等の関係者が入っ ていなかったことなど,若干の問題点が指摘された.一 方,住民参加のもとに計画が策定され,進行管理体制が 明らかにされるなど,実効性のある計画が策定されたも のと評価された.南会津保健所管内町村は人口規模が小さく,各保健事 業の対象者が少ないこともあり管内町村共同で事業を行 うことが効率的なことが多い.二次医療圏の計画策定に 関しても町村の保健担当者を参加させることで,各町村 の課題をどのように計画に反映させることができ,町村 が具体的にどのような行動計画をつくればよいか,策定 過程で検討することができる.二次医療閣での計画策定 に各町村が参加し,これを踏まえて各町村の計画を策定 していくプロセスは南会津保健所管内のように規模の小 さい町村が多い二次医療圏のひとつのモデルとなるかも しれない.
現在,地域において多くの対人保健サービスの担い手 は保健所から市町村へと変わった.本計画においても実 際の活動は町村を主体として行われない限り成果は期待
できない.本計画の目標達成のためにも,町村計画への 本計画の利用法を明確に示すとともに,町村独自の計画 策定への支援を強力に行うことが保健所に与えられた使 命と考える.
羽 田 追 z = ロ
u
ロ
本論文は平成
1 3
年度厚生科学研究費,健康科学総合研 究事業「市町村の指標化された中長期サービス政策立案 に関する研究J
(主任研究者 宮城大学工藤啓)の分担研 究「市町村の保健計画策定に対する保健所の支援のあり 方に関する研究」の一部をまとめたものである.本論文 の要旨は第5 0
回東北公衆衛生学会および第6 1
回日本公衆 衛生学会において発表した.引 用 文 献
1
)福島県南会津保健所編:保健衛生年報,平成1 1
年度版.2
)健康・体力づくり事業団編:地域における健康日本2 1
実践 の手引き,健康・体力づくり事業団,3 ‑5
,2 0 0 2 . 3
)小野達也, mì~~ 雪子:行政評価ハンドブック,東洋経済新;版社, 3 ‑4 , 2 0 0 1 . 4 )前掲 2) 1 4 .
5
)工藤啓:I健康日本2
lJと地方計画の考え方一特に市町村 で の 対 応 に つ い て 一 平 成1 3
年度厚生科学研究費・健康科学 総合研究事業研究報告書「市町村の指標化された中長期サービス政策立案に関する研究J,
60‑67
,2 0 0 2 . 6
)前掲2) 1 3 .
7)福永一郎,住民参加を得た地方計画を進めていくために,
保健婦雑誌,
5 7 ( 5 )
,388‑395. 2 0 0
1.8
)前掲5) 52‑59.
資料
(従肱づくりポスタ 政優秀品作品)
平成
14
年3月
福島県南会津保健所
0職場における食生,~の実践、給食による健庫に配置した食事の提供や童事の栄葺 成分表示を働きかけますa
。身近に適正な食品が流通するように、関係機関団体等に働きかけます.
。高齢者に対する配食サ ヒス等が充実されるよう、関普機関団体等に働きかけま す
ことができるよう、個人が
品 健 康 南 会 津2 1 計画の特徴は何ですか?
I 健康南会津2 1 計画の期間以いつまでですか?
。 平 成
14
年(2002
年)度を初'H
J!:とし、平成22
年(2010
斗)度を釘換とする9
年間です。O平成 17 苛 (2005 年)度を回途に.まI~司の中 llijJ宇{抽と内容を tUt します.
80
福島県立医科大学看護学部紀要6 9
司80 , 2 0 0 3
該当主務麗議~t調産初軍事長
酷 憧 項 目 葺
l%
傭一
議 基 It
%
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{現減、豆翻輯黄色野里) 乳頭
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/ 九 ①昧の付いていない魚介類を選んで食べるようにしましょう。
I B ¥ ( 2 )遜鐙のみそ 3 十を飲むようCし E ましょう。
隊司③カルシウムの多い食品として、牛乳、乳製畠、海筆入小魚、豆腐類をしっかり食べま 際 総 選 認 しよう。
i 程調④緑黄色野菜を十分 i 之食べましょう。
[$:溺⑤主食、主菜、霞 l t 菜が揃ったバランスのとれた食事をとるようk:>らがけましょう。
際増俗)食品を購入する際Cl el:、栄鍵成分表示を参考仁しましょう。
> : . . : ; , ヴ)健康的な食文化(我が家の味、伝漁料理)を犬切乞しましょう。
f c l 0 成人
ぷ議 ⑦ 18 平均歩数をさきより 1 . 0 0 0 歩 ( 1 0 分)鎗やしましょう。
出品奇仲間をつくって一緒 C 運動をしましょう。
隠岐 (3) 日頃から日常生活の中で意識して身体~動かすよう氾しましょう。
開 講 腕
ぼ
,
l ①貿い物や散歩など、積極的!之外出をしましょう。
駒市@レクレーシヨンやスポーツなど巨額纏的│之取り組みましょう o
T 汚 ③楽しく安全で長続きする運動を
Jらがけましょう。
‑ i i
ナ!?2 十分な極限で休畿を問しよう。
趣味を溶かし主主活動主主どで、生きがいを搭ちE ましょう。
③クヨク 3 考えず前向きな考え方をしましょう。
。紡 t 聖
①喫煙11健康IZ及1ます~饗lこついての知畿をおつようiこしましょう。
。分緩
①公共の湯所怠ど人j J 集まる所での喫態 l e t ルールを守りましよう。
②妊婦や予供のいるところではタパコを吸わないよう C しましよう。
α 祭燈
行〕主主ばこをやめだいと思う人は、保健室療機関や喜専門家 1 之相談し 5 ましょう。
惜 出 滋 お お お 都 銀 出 総 出 獄 総 掛 端 な お 臨 時 出 師 お お 捌 綜 ぷ 訟 宮 本 泌 離 間 窃 臨 時 認 潟 認 躍 蹴 出 諸 窓 口 広 払 措 翁 続 出 撤 為 品 誌 な 忠 誠 芯 お お お お 定 問 邸
O 成人
①「節度ある飲酒」として、 1 臼平均純アルコールで約 20 日(j商港で 1 合)程度!こしま しよう。
c 。乳幼児 u おやつの隠簡を決めましょう。
②砂糖を含む包昧飲食、飲料を摂取する之とを減らし E ましょう。
窃歯みがきを習慣化しましょう。
O~宅1霊・生徒
①正しい富島みがきを習績化しましよう。
@規則正しい食生活習慣を身!こ付けましょう G 成人・高高齢者
(1)自分の口の中の状慾君主知りましよう。
@口腔内 l 之何らかの悩みを持つ人 l e t 、早期!こ受診し E ましょう。
③ 183 窃(食後 C) 翁みがきをしましよう。
ii往路:相覧]
世 倒 吟
蕊持する