平 成 2 9 年 7 月
•
農村では都市部に先駆けて⾼齢化や⼈⼝減少が進⾏し、農業就業者が⾼齢化、減少するとともに、集
落を構成する⼈⼝も減少。
•
⾼齢者のリタイア等による農地の荒廃や、担い⼿の不⾜等による⽣産基盤の脆(ぜい)弱化等が進
⾏。このような状況は、特に中⼭間地域において顕著。
•
農業就業者が著しく減少し、農業経営が次の世代に継承されず、貴重な資源や技術の伝承が途絶え
てしまうおそれ。
•
農村の集落⼈⼝の減少が、農地・農業⽤⽔等の地域資源の維持管理や、⽣活サービスの提供等の継
続に⽀障を及ぼすことも懸念。
資料:2010年までは総務省「国勢調査」、2015年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」の出生中位・死亡中位仮定による推計結果)、 「『日本の都道府県別将来推計人口』(平成24年1月推計)」より 50% 55% 60% 65% 70% 75% 80% 85% 90% 1970 1980 1990 2000 2010 2020 2030 2040 50% 55% 60% 65% 70% 75% 80% 85% 90% 1970 1980 1990 2000 2010 2020 2030 2040総人口に占める割合
【生産年齢人口(15~64歳)の割合】
【15~74歳人口の割合】
(年) ←実績値 推計値→ ←実績値 推計値→ 三大都市圏※2 三大都市圏以外の地域 ※ 三大都市圏:東京圏(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)、名古屋圏(岐阜県、愛知県、三重県)、大阪圏(京都府、大阪府、兵庫県、奈良県)の合計。我が国の食料・農業・農村を取り巻く状況
1
0 100 200 300 400 500 600 700 S31 36 41 46 51 56 61 H3 8 13 18 23 28
農地⾯積は、主に宅地等への転⽤や荒廃農地の発⽣等により、農地⾯積が最⼤であった昭和36年に⽐
べて、約162万ha減少。
⼀⽅、荒廃農地(客観ベース)の⾯積は、平成27年には28万4千haであり、そのうち再⽣利⽤可能な
ものが12万4千ha(43.7%)、再⽣利⽤困難なものが16万ha(56.3%)。
耕作放棄地(主観ベース)の⾯積は、平成27年には42万3千ha。
○農地(耕地)面積の推移
資料:農林水産省「耕地及び作付面積統計」畑
田
(万ha) 339万ha 243万ha 270万ha 204万ha 約162万ha減少 609万ha(計) (S36 最大値) 447万ha(計) 0 20 40 60 S50 55 60 H2 7 12 17 22 27 総農家 土地持ち非農家 (万ha) 資料:農林水産省「荒廃農地の発生・解消状況に関する調査」、「農林業センサス」42.3
○荒廃農地面積の推移
注:1 「荒廃農地」とは、「現に耕作に供されておらず、耕作の放棄により荒廃し、通常の農作業では作物の栽培が客観的に 不可能となっている農地」。 2 「A分類(再生利用が可能な荒廃農地)」とは、「抜根、整地、区画整理、客土等により再生することにより、通常の農作 業による耕作が可能となると見込まれる荒廃農地」。 3 「B分類(再生利用が困難と見込まれる荒廃農地)」とは、「森林の様相を呈しているなど農地に復元するための物理的 な条件整備が著しく困難なもの、又は周囲の状況から見て、その土地を農地として復元しても継続して利用することがで きないと見込まれるものに相当する荒廃農地」。 4 「耕作放棄地」とは、「以前耕作していた土地で、過去1年以上作物を作付けせず、この数年の間に再び作付けする意 思のない土地」。 13.1 12.3 13.5 21.7 24.4 34.3 38.6○耕作放棄地面積の推移
2
39.6 14.9 15.1 14.8 14.8 14.7 13.8 13.2 12.4 13.5 13.7 14.4 13.0 12.5 13.5 14.4 16.0 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 再生利用可能 再生利用困難 (万ha) 28.4 28.7 29.2 27.8 27.2 27.3 27.6 28.40
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
7,000
S31
S36
S41
S46
S51
S56
S61
H03
H08
H13
H18
H23
H28
-150
-100
-50
0
50
100
150
200
耕地面積の推移(千ha)
耕地の拡張・かい廃面積(千ha/年)
耕地のかい廃面積 耕地の拡張面積 耕地面積609
万
ha(S36)
:ピーク
11.3万
ha
(S46)
5.6万ha(S46)
3.3万ha(H23)
447万ha(H28)
(S36より△162万ha)
農 地 面 積 の 推 移
※1:出典「耕地及び作付面積統計」 ※2:耕地のかい廃は、自然災害、転用、荒廃農地等の面積の合計農地面積の推移
① 我が国の農地⾯積は、昭和37年〜平成28年の55年間に、約108万haが農⽤地開発や⼲拓等で拡張
された⼀⽅、⼯場⽤地や道路、宅地等への転⽤や耕作放棄等により270万haがかい廃されたため、
609万haから447万haへと減少。
② 国際的な⾷料事情が⼀層不安定化する中、国内農業⽣産の基礎となる農地の確保が喫緊の課題。
3
農地面積の減少要因
① 農地⾯積の減少要因として⼤半を占める耕作放棄と⾮農業⽤途への転⽤⾯積は、平成14年に約3万ha、
その後、約2万ha程度で推移ないし減少傾向にあったものの、平成25年から増加に転じている。
なお、平成23年の⾃然災害は、東⽇本⼤震災によるものである。
② 今後、優良農地の確保と有効利⽤を進めるためには、農地転⽤制度等の適切な運⽤を図るとともに、
荒廃農地の発⽣抑制・再⽣利⽤を着実に推進する必要がある。
農 地 面 積 の 減 少 要 因
単位:ha
資料:農林水産省「耕地及び作付面積統計」 注1:「かい廃」とは、田又は畑が他の地目に転換し、作物の栽培が困難になった状態の土地をいう。4
平14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
かい廃計
33,200 28,100 27,100 27,500 24,300 23,700 23,900 21,200 17,700 33,400 17,400 19,800 26,200 25,900 29,900
自然災害
189
30
1,380
2,640
52
56
23
49
186 16,800
1,400
1
335
82 1,430
耕作放棄
(荒廃農地)
17,000 14,300 11,400 11,100 11,400 10,400
9,760
9,770
7,790
7,870
6,940
9,530 13,000 13,500 16,200
非農業用途
への転用
12,810 11,190 10,500
9,760 10,510 11,210 11,910
9,066
7,983
6,996
7,119
8,382
9,894 10,165 9,860
植林・農林道
等への転用
3,272
2,591
2,600
3,415
2,294
2,058
2,205
2,254
1,753
1,737
1,916
1,845
2,901
2,181 2,408
基盤整備がなされてない 高齢化・労働力不足 離農 土地持ち非農家の増加 農産物価格の低迷 米生産調整の際の適当な代替作物がない 鳥獣被害が大きいため 傾斜地・湿田等自然的条件が悪い 地域内に引き受け手がいない 資産的保有意識が高く、農地を貸したがらない 不在村地主の農家 収益の上がる作物がない かんきつ園地転換の際の適当な代替作物がない
荒廃農地の発生原因
資料:全国農業会議所「平成14年地域における担い手・農地利用・遊休農地の実態と 農地の利用集積等についての農業委員調査結果」荒 廃 農 地 の 発 生 原 因
資料:農林水産省農村振興局調べ「耕作放棄地に関する意向及び実態把握調査(平成26年)」 注:平成26年2月に全市町村を対象に調査したもの(回収率91.9%)。平成26年における調査によれば荒廃農地の発⽣原因は、全ての農業地域で「⾼齢化、労働⼒不⾜」が最
も多く、次いで「⼟地持ち⾮農家の増加」が多い。また、「農作物価格の低迷」と「収益の上がる作物が
ない」を合わせると全体の2割。
⼀⽅、平成14年に⾏った調査においても、「⾼齢化・労働⼒不⾜」、 「価格の低迷」 、「農地の受け
⼿がいない」が主な原因としてあげられており、荒廃農地の発⽣原因に⼤きな変化はみられない。
5
③ また、平成16年に⾏った別の調査によると、基盤整備事業が実施された地区においては、耕作放棄
地の発⽣が極めて少ない状況(受益⾯積の0.2%)。
④ 農産物価格が低迷する中、農業従事者が⾼齢化し、農地の引受⼿が不⾜している状況の下で、ほ場
が未整備、あるいは⼟地条件が悪い農地を中⼼に、耕作放棄地が増⼤しているものと推測。
資料:農林水産省「農林業センサス」(2000年)及び農林水産省農村振興局調べ 注:ほ場整備事業完了地区の耕作放棄地率は、平成5年に完了したすべての ほ場整備事業実施地区146地区(ほ場整備事業が完了して約10年を経過し た地区)の事業実施主体への聞き取り調査(平成16年実施)による。 3.6 0.2 0 1 2 3 4 水 田 全 国 平 均 耕作放棄地率(%) ※ 3.6 0.2 0 1 2 3 4 水 田 全 国 平 均 耕作放棄地率(%) ※23,953ha
45ha
受 益 面 積
耕 作 放 棄 地
23,953ha
45ha
受 益 面 積
耕 作 放 棄 地
23,953ha
45ha
受 益 面 積
耕 作 放 棄 地
ほ 場 整 備 事 業 完 了 地 区
3.6 0.2 0 1 2 3 4 水 田 全 国 平 均 耕作放棄地率 ( % ) 3.6 0.2 0 1 2 3 4 水 田 全 国 平 均 耕作放棄地率 ( % )23,953ha
45ha
受 益 面 積
耕 作 放 棄 地
23,953ha
45ha
受 益 面 積
耕 作 放 棄 地
ほ 場 整 備 事 業 完 了 地 区
基盤整備実施地区における耕作放棄地の発生状況
6
新たな食料・農業・農村基本計画における荒廃農地対策の位置づけ
農業者等が⾏う、荒廃農地を再⽣利⽤する取組を推進するとともに、再⽣利⽤可能な荒廃農地の農地中
間管理機構への利⽤権設定を進めることにより、荒廃農地の発⽣防⽌と解消に努める。
また、有効かつ持続的に荒廃農地対策を進めるため、関連施策との連携のあり⽅について総合的に検討
し、必要な施策を実施。
農地・荒廃農地について
○耕作放棄地
以前耕作していた土地で、過去1年以上作物を作付けせず、この数年の間に再び作付けする考えのない土地(農家の自己申告によるもので、場所が特定されていない)耕作放棄地 42.3万ha(H27)
○荒廃農地
現に耕作に供されておらず、耕作の放棄により荒廃し、通常の農作業では作物の栽培が客観 的に不可能となっている農地 ○再生利用が可能な 荒廃農地 ○再生利用が困難と 見込まれる荒廃農地耕地 450万ha(H27)
荒廃農地 28.4万ha(H27・推計値)
28.3万ha(H27・実績値)
荒廃農地(再生困難)
15.9万ha(実績値)
荒廃農地のうち、抜根、整地、区画整理、客土等により再生することにより、通常の農作業に よる耕作が可能となると見込まれるもの 荒廃農地のうち、森林の様相を呈しているなど農地に復元するための物理的な条件整備が著 しく困難なもの、又は周囲の状況からみて、その土地を農地として復元しても継続して利用す ることができないと見込まれるものに相当するもの 出典:「平成27年 耕地及び作付面積統計」、「平成27年 荒廃農地の発生・解消状況に関する調査」、「平成27年 農地の利用状況調査」、「2015年農林業センサス」○遊休農地
○1号遊休農地 ○2号遊休農地 現に耕作の目的に供されておらず、かつ、引き続き耕作の目的に供されないと見込まれる農 地 (再生利用が可能な荒廃農地) その農業上の利用の程度がその周辺の地域における農地の利用の程度に比し著しく劣って いると認められる農地遊休農地 13.5万ha(H27)
市町村・農業委員会調査:現地調査 による客観ベースの毎年の調査 農林業センサス:調査票による農家等 の主観ベースの5年毎の調査1号遊休農地
荒廃農地(再生可能)
12.4万ha(実績値)
2号遊休農地1.1万ha
7
農地の見通しと確保
農地の見通しと確保 ○ 平成37年における農地面積の見込み ○ これまでのすう勢を踏まえ、荒廃農地の発生抑制・再生等の効果を織り込んで、農地面積の 見込みを推計 平成26年現在の農地面積 452万ha これまでのすう勢が 今後も継続した場合の 平成37年時点の農地面積 420万ha(すう勢) すう勢 平成 37 年まで の農地の増減 施策効果 平成 37 年まで の農地の増減 農地の転用 荒廃農地の発生 △11万 ha △21万 ha 荒廃農地の発生抑制 荒廃農地の再生 東日本大震災からの復旧 +14万 ha + 5万 ha + 1万 ha 平成37年時点で確保される農地面積 440万ha 452 440 420 400 410 420 430 440 450 460 470 480 490 500 H10 H15 H21 H26 H32 H37 (万ha) すう勢 資料:平成10年から26年の農地面積は「耕地及び作付面積統計」による。 農地面積の推移 農地面積の見通し 施策の効果 荒廃農地の発生抑制 荒廃農地の再生 東日本大震災からの 復旧 ▲32万ha +20万ha農地面積の推移と見通し
8
農地中間管理機構の仕組み
資料:農林水産省作成農地中間管理機構の整備・活用 (法整備・予算措置・現場の話合いをセットで推進)
貸付け
貸付け
(転貸)
信頼できる
農地の
中間的受け皿
の整備
機構に貸し付けた人に
協力金を交付
まとまりのある形で農地を利
用できるよう
配慮して貸し付け
都道府県
農地中間管理機構
(都道府県の第3セクター)
必要な場合には、
大区画化等
の条件
整備を実施
A
農地の集積・集約化
農地を
貸したい人
農地を
借りたい人
B
C
各都道府県に整備された農地中間管理機構をフルに稼働させ、担い⼿への集積・集約化を推進。
この場合、地域の状況に応じ、
① 各地域の⼈・農地プランと連動した取組
② 新規参⼊企業など公募に応募した受け⼿のニーズに対応した取組
③ 農業法⼈等が分散した農地を交換により集約化するための取組
④ 基盤整備事業と連携した取組
という4つのアプローチを推進し、農地中間管理機構をフル稼働。
<参考>農地中間管理機構による担い手への集積・集約化
9
耕作放棄地再生利用緊急対策交付金(耕作放棄地再生利用基金)の概要
荒れている農地をいきかえらせる取組を支援
事業概要
荒廃農地を引き受けて作物生産を再開する農業者、農地中間管理機構、農業者組織、農業へ参入する法人等が行う再生作業や土壌改
良、作付・加工・販売の試行、必要な施設の整備等の取組を総合的に支援。
実施主体
耕作放棄地対策協議会(都道府県協議会) (※地方公共団体、農業団体等により構成)
① 荒廃農地を再生利用する活動への支援
ア 再生作業(雑木の除去、併せて行う土壌改良等) 【5万円/10a
※】
※ 再生作業に併せて中心経営体に集約化(面的集積)する場合 【6万円/10a】
※ 重機を用いて行う等の場合 【1/2以内、沖縄県にあっては2/3以内、
併せて行う土壌改良は2.5万円/10a】
イ 土壌改良(肥料、有機質資材の投入等、2年目に必要な場合) 【2.5万円/10a】
ウ 営農定着(再生農地への作物の導入等) 【2.5万円/10a】
エ 経営展開(加工・販売の試行、実証ほ場の設置・運営等) 【定額】
② 施設等の整備への支援
・基盤整備(農業用用排水施設、農道の整備等)、農業体験施設(市民農園等)、
農業用機械・施設の整備
【1/2以内、沖縄県にあっては2/3以内】
・小規模基盤整備 【2.5万円/10a】
③ 附帯事業への支援 【定額】
・広域利用調整:都道府県域を越えて行う農地利用調整活動への支援
・交付金執行事務:交付事務、地域における農地利用調整、普及啓発活動等への支援
荒廃農地(再生前) 再生作業後 作物の作付け【交付金(基金)の流れ】
府 県 協 議 会 取組主体 ・農業者 ・農地中間管理機構、 ・農業者等の組織する団体 ・農業へ参入する団体 等 地 域 協 議 会 国( 農政局等 )10
※ 東日本大震災復興特別会計で措置していた、被災者営農継続支援耕作放棄地活用 事業の取組については、本交付金(基金)により引き続き支援。事業の内容
土づくり(土壌改良)【事業メニュー】
事業期間:平成21年度~30年度
再生作業(障害物除去・深耕・整地等)【対 象 者】
○ 「人・農地プラン」の中心経営体等に位置付けられた農業者、農業 者等が組織する団体(任意組織、法人組織、参入企業等)のほか、農 地中間管理機構、農業協同組合等の農業団体。 ※「中心経営体等」には、「今後、地域の中心経営体となることが見込まれる」と市 町村が認めた者を含む。また、東日本大震災復興のため耕作放棄地再生利用緊急対 策交付金で措置していた「被災者支援型」は、本交付金によって引き続き支援。【対象農地】
国 都道府県 市町村 ・ 整地等の低コスト整備。 ・ 荒廃農地等を活用して放牧事業(※1) に取り組む際に牧柵等を整備。 再生利用活動 ・ 再生作業(雑木の除去等)、土壌改良、 営農定着、加工・販売の試行等の取組。 施設等の整備 ・ 再生農地の暗きょ・農道等の基盤整備、 生産再開に必要な収穫機やハウス等の農 業用機械・施設、農業体験施設の整備。 荒廃農地(再生前) 2号遊休農地への支援 ・ 1号遊休農地の支援と同じ。【交付金の流れ】
【その他実施要件】
【主な支援内容】
○ 農業者や農業者組織等が、荒廃農地等を引き受けて作物⽣産を再開するために⾏う、再⽣作業、⼟壌改良、営農定着、
加⼯・販売の試⾏、施設等の整備を総合的に⽀援します。
1号遊休農地(荒廃農地<A分類>)への支援 連携事業 ※1「地域づくり放牧事業」(生産局所管) ※2「果樹農業好循環形成総合対策事業」(同上) ・ 2号遊休農地を対象として、農地中間 管理機構が果樹の改植事業(※2)を行う 際に果樹棚等を整備。 荒廃農地を活用した放牧 ○総事業費が200万円/件未満。 ○補助率:定額(1/2相当(再生利用活動 5万円/10a、発生防止活動 2万円/10a等)) 1/2、55%等(重機を用いて行う再生作業、施設等の整備) ○再生された農地において5年間以上耕作されること。 1号遊休農地(荒廃農地<A分類>) ・ 農地法第32条第1項第1号に規定する 農地で、再生作業の実施によって耕作が 可能となる荒廃農地(市町村等が実施す る荒廃農地調査においてA分類に区分さ れた農地)。 2号遊休農地 ・ 農地法第32条第1項第2号に規定する 農地で、周辺の地域における農地の利用 の程度と比較して著しく劣っている農地。 再生作業後、作物を作付け 基盤整備等の実施により再生利用が可能 果樹棚の整備 ・附帯事業への支援 都道府県・市町村が行う農地利用調整等の取組を支援。 交付対象者 農業者組織 参入法人 等 農 業 者 農地中間管理機構 発生防止活動 施設等の整備 ○ 農振農用地区域内の以下の農地を対象(農業体験施設の場合は除く)。 ※附帯事業の場合は、都道府県・市町村 低コスト整備により耕作再開が可能 整地を行っている農地 遊休農地 農業用機械 農業用ビニールハウス11
荒廃農地等利活用促進交付金の概要
事業期間:平成29年度~33年度
地元農業生産法人による取組事例(荒廃農地を再生し新規産業を興す)〔北海道雄武町〕
○ 雄武町は、北海道の東北 部に位置し、オホーツク海 に面する冷涼な地で、町の 主産業は広大な土地を活か した酪農やホタテを始めと する漁業である。 ○ 近年の乳価低迷や飼料穀物高騰などの経営環境悪化に よる離農や農家の高齢化に伴い、平成20~25年度の5年 間に422haの荒廃農地が確認され、町は酪農以外の農地 活用を検討していた。○
雄武町上幌内地区は、酪農家の離農により消滅集落となり、約190haの農
地が荒廃していた。このような中で町は、当該地区を始めとした町の活性
化のため、農研機構北海道農業研究センターが開発したダッタンソバ「満
天きらり」を地域の特産品とすることとし、前町長が立ち上げた農業生産
法人(現在の「(株)神門」)が同地区をはじめ、町内の荒廃農地約150ha
を国の交付金により再生し、作付けを開始した。
○
「満天きらり」は、「血圧安定に効果のあるルチンが豊富な健康食材」と
して注目され、全国展開する食品業者や道内飲食店から引合いがあった。
これを受けて、同法人では、地域における6次産業化への取組強化や需要
の増加に対応するため自社製粉施設を整備し、付加価値化を図るとともに
町の特産物として事業展開することにより、町の活性化に大きく貢献して
いる。
○
過疎化・高齢化・離農が理由で消滅した地区で発生した大規模な荒廃農
地を再生し、酪農に代わる地域農業の転換をめざす取組が高く評価され、
同法人は「第8回耕作放棄地発生防止・解消活動表彰事業」(平成28年5
月)において、農林水産大臣賞を受賞している。
2.荒廃農地再生利用の取組
149.05ha (経営面積163ha) 再生面積 (株)神門 ダッタンソバ 取組主体 作付作物 北雄武地区、中雄武地区、上幌内地区 地区名 平成25年~平成27年 取組年次 全国の食品メーカー等 販路1.地域農業の状況
活用した支援策 H25~27 耕作放棄地再生利用緊急対策交付金(国)(再生作業、土壌改良、施設等補完整備) お う む ち ょ う 荒廃農地(再生前) 再生後、ダッタンソバを作付け 収穫期の「満天きらり」 酪農跡地の広大な荒廃農地を再生し、地域農業の転換 ダッタンソバを酪農に代わる地域特産へ、地域に競争力のある新産業を興す 焼酎 「満天きらり」を配合したパンや羊羹 製粉機器 焼酎12
新規就農者による取組事例(能登島に移り住み、夫婦で力を合わせ、二人三脚で野菜のおいしさを伝える)
〔石川県七尾市〕
な な お し ○ 七尾市の能登島地域は、石川県七 尾市の七尾湾中央部に位置する島。 (面積46.78km²、周囲長71.9km) ○ 一島一町(能登島町)だったが、 平成16年10月1日の市町村合併によ り七尾市となり、地域は能登半島 国定公園に含まれる。1.地域農業の状況
2.荒廃農地解消の取組
〈位置図〉 石川県 七尾市 (能登島) 能登島に移り住み、夫婦で力を合わせ、荒廃農地を再生し農業で大成 ○ 能登島で有機野菜を生産するNOTO高農園は、石川県金沢市出身の夫と、鹿児島県出身 の妻が平成12年に設立し、安全性と味にこだわった有機栽培を実践している。周りを穏やか な海に囲まれた能登島に脱サラして移り住んで新規就農して以来、2年目には石川県からエ コファーマーの認定、その翌年には有機JASの認定を受け、平成18年には認定農業者と なった。そして、平成24年には「人・農地プラン」の中心経営体に位置付けられている。 ○ 約2haの荒廃農地を借り受けて経営をスタートした当初から、国の交付金を始め、「いし かわ産業化資源活用推進ファンド(県単独事業)」や「いしかわ農林漁業人材雇用創出事業 (同)」の支援を受け、着実に規模を拡大し、現在の経営面積は約22haとなっている。 3.8ha(経営面積22ha) 再生面積 新規就農者(現在はNOTO高農園) じゃがいも、黒キャベツ等 取組主体 作付作物 能登島地区 地区名 平成22~26年 取組年次 レストランや飲食店等 販路 H21~26 耕作放棄地再生利用緊急対策交付金(国)(再生作業、施設等補完整備) H21 いしかわ産業化資源活用推進ファンド(県)(試験栽培、レストランへの試供品の提供 H21,23 いしかわ農林漁業人材雇用創出事業(農業分野)(県)(スタッフ雇用) 活用した支援策 ○ 葉たばこ栽培が盛んな地域であったが、喫煙人口の減少 等による需要の減少により廃作と離農が増加し、これに代 わる新たな作物が見いだせない中で荒廃農地が増加してい た。 ○ 看板商品のじゃがいもを中心に、ミネラル豊富な 能登の赤土で育った 黒キャベツ、赤ダイコン等の カラー野菜等の栽培に力を入れているが、特に料理 を美しく彩るエディブル・フラワー(食用花)や カラー野菜は、ウエディングを手がけるフレンチや イタリアン等のシェフからの引き合いも多くなって いる。 ○ 高さん夫婦は、「育てた野菜を全て食べてほしい」との思いを込め、日々、二人三脚での 有機栽培の充実に一層の磨きをかけており、このような取組が評価され、「第41回毎日農業 記録賞」(平成25年)において、最優秀賞・新規就農大賞を受賞している。 ミネラル豊富な能登島の赤土を生かした農法で、「お客様のニーズに合わせる」農業スタイル 再生されたミネラル豊富な農地 新規就農された高さん夫婦 左から:黒キャベツ、パープルヘイズ゙、ルタバガ、ちりめんキャベツ 看板商品のじゃがいも 大根(能登むすめ) 収穫された野菜13
24.3 28.2 32.3 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 H17 H22 H27 耕作放棄地面積の推移(山口県周南市) (ha) (%)