中国における住宅のエネルギー消費に関する調査研究 [ PDF
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(2) 0∼50㎡. は 82 ㎡であった。これは日本の平均値である 87 ㎡(戸 建約 122 ㎡、集合約 60 ㎡)に比べやや小さい。築年数. 大連市. については、10 年以内の住宅が瀋陽市では約 50%、大. 瀋陽市. 連市では 70%強を占めており、比較的新しい住宅が多. 日本. い。日本では約半数以上が 10 年以内である。瀋陽市の. 50∼75㎡. 0%. 75∼100㎡. 100∼125㎡. 20%. 125∼150㎡. 40%. 150∼175㎡. 175∼200㎡. 60%. 200㎡以上. 80%. 100%. kal _`ab. 世帯人数は 3 人が約 40%、次いで 2 人が約 20%、平均. 5年以内 31∼40年以内. 世帯人数は 3.2 人となっている。一方、大連市の世帯. 6∼10年以内 41年以上. 11∼15年以内. 16∼20年以内. 21∼25年以内. 26∼30年以内. 大連市. 人数は 3 人が約 60%、2 人が約 20%、平均世帯人数は 瀋陽市. 2.9 人であり、日本の平均世帯人数 3.1 人(戸建 3.7 人、. 日本. 集合 2.7 人)に比べ少ない。住宅構造は瀋陽市、大連. 0%. 20%. 40%. 60%. 80%. 100%. 80%. 100%. kbl mng. 市ともコンクリートブロック造と RC 造がほとんどで 1人. あった。日本では戸建住宅の約 65%が木造、集合住宅 の約 75%が RC 造である。また住戸形態は戸建と集合. 大連市. の比がおおよそ 2:3 である。年間所得に関しては、瀋. 瀋陽市. 陽市では 60 万円までの所得者が全体の 79%、大連市. 日本. では 90 万円までの所得者が全体の 84%を占めている。. 0%. 2人. 3人. 20%. 4人. 40%. 5人. 6人. 7人. 8人. 60%. kcl defg. 日本では 1000 万円までの所得者が全体の 84%であり、. 集合( コンクリートブロック造) 集合(RC造) 集合( 鉄骨造). それに比べ約 1/10 となっている。 大連市. 5 *+,-./0\)]^ 中国のエネルギー消費量を分析する際は表 4 の 2 次. 瀋陽市. エネルギー換算値を用いた。. 0%. 20%. 5-1 _`abc*+,-./0\. 40%. 60%. 図 2 に大連市、瀋陽市、日本全国 1)の延床面積別エ. 100%. 日本. 0%. ネルギー消費量を示す。延床面積が増加するにつれて. 面積 175 ㎡以上の住宅がなかったため、延床面積別エ. 0%. 30万∼60万円まで 150万∼300万円まで. 20% 250万円まで 1000万∼1250万円まで. 0%. 20%. 60万∼90万円まで 300万∼600万円まで. 40%. 60%. 250万∼500万円まで 1250万∼1500万円まで. 40%. W 18 R 48. ネルギー消費量が多い。中国と日本の結果を比較する. 80%. 500万∼750万円まで 1500万円超. 100%. 750万∼1000万円まで. 60%. 80%. 100%. MNO)PQ. 2 X*+,-.YZ[ 3.6MJ!kWh. wxy. 5-2 defgc*+,-./0\. 90万∼120万円まで. kel nqrs. 考えられる。瀋陽市は平均気温が低いため、暖房用エ. 日本の平均値の約 3 倍である。. 100%. 日本. 査世帯では LP ガスを使用している住戸がないことが. と、中国東北地域の住宅のエネルギー消費量が大きく、. 80%. 瀋陽市. 市と大連市の分析結果を比較すると、大連市の年間都 原因として大連市のガス料金が安いこと、大連市の調. 60%. 大連市. ネルギー消費量は 175 ㎡までしか計算してない。瀋陽 市ガス消費量が多く、瀋陽市の約 2 倍になっている。. 40%. 30万円まで 120万∼150万円まで. りのエネルギー消費量は延床面積が増加するにつれて 減少している。大連市のアンケート調査結果では延床. 20%. kdl '(op. エネルギー消費量も増加しているが、単位床面積当た. 図 3 に大連市、瀋陽市、日本全国. 80%. 戸建(木造) 戸建(その他) 集合(RC造) 集合(その他). ガス. tEuv. 33.49MJ!Nm. 3. LPGuv. 50.24MJ!Nm. 3. 4 人以上の場合、世帯人数の増加に伴って 1 人当たり 1). の世帯人数別エ. のエネルギー消費量の減少度合いが小さくなっている。. ネルギー消費量を示す。世帯人数の増加に伴って、エ. これより、少子化・高齢化・個別化などに伴う世帯人. ネルギー消費量が増加している。ここで、1 人当たり. 数の減少は、人口比ではエネルギー消費量の増加要因. のエネルギー消費量に着目すると、世帯人数の増加と. として注意を要することが分かる。. ともに減少する傾向がある。瀋陽市では暖房用エネル. 5-3 *+,-./0hij. ギー消費量が多いため、世帯人数別エネルギー消費量. 表 5 に瀋陽市と大連市のエネルギー消費量原単位を. は大連市より大きい。中国でも日本でも、世帯人数が. 示す。1 ㎡当たりのエネルギー消費量及び 1 人当たり. 37- 2.
(3) 1,000 100 900. 0. kalGHE 暖房. 電力. 1人当たりのエネルギー消費量 100. 160. 80. 120. 60. 80. 40. 40. 20. 0. 0 1人. 2人. 3人. 4人. 5人. 6人. 7人. エネルギー消費量[GJ/世帯・年]. 都市ガス. 1人当たりのエネルギー消費量[GJ/世帯・年・人]. 1200. 200. 1000. 150. 800. 100. 600. 50. 400. 0. ∼75m2 ∼100m2 ∼125m2 ∼150m2 ∼175m2 ∼200m2 200m2∼. 200 ∼25m2 ∼50m2 ∼75m2 ∼100m2 ∼125m2 ∼150m2 ∼175m2 ∼200m2 200m2∼. 都市ガス. LPガス. 暖房. kclz{|" 電力. 1人当たりのエネルギー消費量. 200. 100. 160. 80. 120. 60. 80. 40. 40. 20. 0 2人. kalGHE. 3人. 4人. 5人. 6人. 都市ガス. 灯油. 1人当たりのエネルギー消費量 20. 160 15 120. 80 10 40. 0. 7人. 5 1人. 2人. kblCDE W 38. LPガス. 200. 0 1人. 3人. 4人. 5人. 6人. 7人. kclz{|". defgc*+,-./0\. のエネルギー消費量は、瀋陽市、大連市ともほぼ同じ. R 58 CDEFGHE)'()*+,-./0hij. である。1 世帯当たりのエネルギー消費量は、瀋陽市 の世帯人数が多いため、大連市より瀋陽市のほうが大 きく、約 1.2 倍となっている。日本の集合住宅の平均. 一世帯当たりのエネルギー. 1㎡当たりのエネルギー. 1人当たりのエネルギー. 消費量(GJ/ 年・世帯). 消費量(MJ/ 年・㎡). 消費量(GJ/ 年・人). 瀋陽市. 101.0. 1058.0. 30.6. 大連市. 86.9. 1058.7. 30.0. 1世帯当たりの暖房用エネルギー消費量[GJ/年・世帯]. 5-4 }~•*+,-./0\ 現在中国東北地域では、暖房方式として地域暖房を. エネルギー消費量[GJ/年・ 世帯]. 値 31.7GJ/(世帯・年)1)に比べ約 3 倍である。. 70. 200. 60. 160. 50. 120. 40. 80. 30. 40. 20. 積極的に推進しているため、地域暖房の普及率が高い。 しかし、地域暖房のエネルギー消費量計測システムが. 0. 10 ∼50m2. ∼75m2. は住戸の延床面積か建築面積で暖房エネルギーの年額. 70 60. 200. 50 160 40 120 30 80 20 40. 10. 0. 0 ∼50m2. ∼100m2 ∼125m2 ∼150m2 ∼175m2 ∼200m2 200m2∼. 電力. が決まってしまう固定料金制度を採用している。この. ∼75m2. ∼100m2 ∼125m2 ∼150m2 ∼175m2 ∼200m2 200m2∼. 都市ガス. LPガス. 灯油. 石炭(暖房). エネルギー消費量[GJ/年・世帯]. 120. ような料金制度を採用しているため、延床面積が増え るにつれて、暖房用エネルギー消費量も大きくなって いる。図 4 にそれぞれ瀋陽市と大連市の暖房用エネル ギー消費量を示す。 5-5 €•c*+,-./0\ 図 5 に日本(九州)1)や中国(瀋陽市と大連市)の 種類別エネルギー消費量を示す。瀋陽市、大連市では. 100 80 3.1 倍. 60 2.7 倍. 40 20 0. 九州地域のエネルギー消費量の 2.7∼3.1 倍を消費して. 瀋陽市. いる。その多くを占めるのが暖房用に使用するエネル. W 58. 消費量や暖房用エネルギー消費量は大連市より大きく、 消費量はほぼ同じである。. 大連市. 九州. €•c*+,-./0\. 140. 140. 120. 120 エネルギー消費量[GJ/年・世帯]. ギー消費量で、全体の 81%、79%を占めている。また、. それぞれ 1.4 倍、1.2 倍となっている。ガスエネルギー. 1人当たりの暖房用エネルギー消費量. 240. kalGHE kblCDE W 48 }~•*+,-./0\. 整備されていないため、各住戸の地域暖房による料金. 暖房用エネルギー源に違いが見られる。瀋陽市の電力. 1世帯当たりの暖房用エネルギー消費量[GJ/年・世帯]. 1人当たりの暖房用エネルギー消費量. 240. エネルギー消費量[GJ/年]. エネルギー消費量[GJ/世帯・年]. 電力 200. 250. kblCDE _`abc*+,-./0\. W 28. 1㎡当たりのエネルギー消費量 1400. 800 ∼50m2. ∼75m2 ∼100m2 ∼125m2 ∼150m2 ∼175m2 ∼200m2 200m2∼. 灯油. 1㎡当たりのエネルギー消費量[MJ/世帯・年・㎡]. 150. 50. 800 ∼50m2. 1,100. LPガス. 1人当たりの暖房用エネルギー消費量[GJ/年・人]. 0. 1,200. 200. 都市ガス. 300. 1人当たりのエネルギー消費量[GJ/世帯・年・人]. 50. 電力. 1,300. エネルギー消費量[GJ/年・世帯]. 900. 1㎡の当たりエネルギー消費量. 1人当たりの暖房用エネルギー消費量[GJ/年・人]. 1,000 100. 暖房(石炭). エネルギー消費量[GJ/世帯・ 年]. 150. LPガス. 250 エネルギー消費量[GJ/世帯・年]. 1,100. 1㎡当たりのエネルギー消費量[MJ/世帯・年・㎡]. 1,200. 200. 都市ガス. 300. 1,300. 250 エネルギー消費量[GJ/世帯・年]. 電力. 1㎡の当たりエネルギー消費量. 1㎡当たりのエネルギー消費量[MJ/世帯・年・㎡]. 暖房(石炭). エネルギー消費量[GJ/世帯・年]. 都市ガス. 1人当たりのエネルギー消費量[GJ/世帯・年・人]. 電力 300. 100 80 60 40 20. 5-6 •‚c*+,-./0\. 100. 60 40 20. 0. 0 戸建01. 都市部における住宅のエネルギーは、主に暖房、冷 37- 3. その他 家事・衛生 娯楽・情報 冷蔵庫 照明 給湯+厨房 冷房 暖房. 80. 戸建02. 戸建03. 戸建04. W 68. 戸建05. 戸建06. 集合01. 集合02. 集合03. •‚c*+,-./0\. 大連市. 瀋陽市.
(4) 房、厨房・給湯、照明、冷蔵庫、娯楽・情報、家事・. 冷蔵庫 4% 照明 5%. 衛生、その他に消費され、その主要なエネルギー源は. 娯楽・情報 1%. 家事・ 衛生 1%. 冷蔵庫 3% 照明 3%. その他 1%. 給湯+厨房 26%. 給湯+厨房 24%. 都市ガス、LP ガス、電力、熱供給である。用途別エネ ルギー消費量の分析はアンケート調査から得られた毎. 暖房 63%. 冷房 1%. 月エネルギー消費量データでは、計算できないため、. 家事・衛生 1% その他 1%. 娯楽・ 情報 1%. 暖房 65%. 冷房 0%. kalGHE kblCDE W 78 •‚c*+,-./0\••. 電気機器別エネルギー消費原単位、各種電気機器の保 有率、住宅延床面積、世帯人数などのデータに基づい. できる. て、エネルギー消費量の用途別の分析を行った。各住. 冷房時間や期間を減らす. 戸の各種電気機器の保有率によって、エネルギー消費. 冷房設定温度を高めにする. 多少できる. どちらともいえない. あまりできない. できない. 持っていない・使っていない. 冷房する部屋数を減らす. 暖房設定温度を低めにする. 量を推計したため、総エネルギー消費量は実際のアン. 風呂の回数を減らす 風呂のお湯の使用量を減らす. ケート調査値から得られた消費量に比べやや高くなっ. シャワー使用の際に節水する 節水シャワーヘッドを使用する. ている。図 6 に瀋陽市と大連市の用途別エネルギー消. 洗濯はまとめ洗いする 調理の湯の使用量を減らす. 費量推定値及び九州地域(戸建 6 戸、集合 3 戸)の実 測値. 1). 洗面の湯の使用量を減らす 風呂の残り湯を洗濯に使う. を示す。図 7 には瀋陽市と大連市の用途別エネ. 冷蔵庫を効率的に利用する. ルギー消費量の割合を示す。瀋陽市の住宅全体の年間 エネルギー消費量は約 124.5GJ で、暖房用エネルギー. 炊飯器の保温を止める テレビの使用時間を減らす 使わない家電のコンセントを抜く 照明をこまめに消す. 消費量が全体の 65%を占め、次いで、給湯・厨房用エ. 省エネ型照明を選ぶ. ネルギー消費量が約 26%を占める。照明用エネルギー. 温水便座を季節により調節する. 消費量、冷蔵庫用エネルギー消費量はそれぞれ 3%と. 省エネ型家電を選ぶ. ガスコンロ火力を控えめにする 0%. W 88. なっている。大連市の住宅全体の年間エネルギー消費. 20%. できる. 量は約 108.2GJ で、暖房用エネルギー消費量が 69.3GJ. 40%. 60%. 80%. 100%. CDE)ƒ*+,-.„…#S2&†‡ 多少できる. どちらともいえない. 20%. 40%. あまりできない. できない. 持っていない・使っていない. 冷房時間や期間を減らす. で全体の 63%と最も高い割合を占め、次いで、給湯・. 冷房する部屋数を減らす 冷房設定温度を高めにする. 厨房用エネルギー消費量が約 26.4GJ で全体の 24%を. 暖房設定温度を低めにする. 占める。照明用エネルギー消費量、冷蔵庫用エネルギ. 風呂のお湯の使用量を減らす. ー消費量はそれぞれ 5%と 4%となった。. 節水シャワーヘッドを使用する. 風呂の回数を減らす. シャワー使用の際に節水する. 洗濯はまとめ洗いする. 6 ƒ*+,-.ˆ„‰Š‹Œ. 調理の湯の使用量を減らす 洗面の湯の使用量を減らす. 本研究では瀋陽市と大連市における市民の省エネ. 風呂の残り湯を洗濯に使う 冷蔵庫を効率的に利用する. ルギー行動に対する意識について調査を行った。図 8、 図 9 にそれぞれ瀋陽市と大連市の省エネルギー行動に. 炊飯器の保温を止める テレビの使用時間を減らす 使わない家電のコンセントを抜く. 対する意識を示す。 「現状より更に省エネルギーを行え. 照明をこまめに消す 省エネ型照明を選ぶ. るか?」という質問対して、ほとんどの項目で「でき. 省エネ型家電を選ぶ 温水便座を季節により調節する. る」、 「多少できる」と回答している世帯が多い。 「風呂. ガスコンロ火力を控えめにする. のお湯の使用量を減らす」、「シャワー使用の際に節水. 0%. 60%. 80%. する」、「テレビの使用時間を減らす」、「使わない家電. W 98 GHE)ƒ*+,-.„…#S2&†‡ 今後は各種の統計資料やエネルギー供給会社のデータ. のコンセントを抜く」、「照明をこまめに消す」や「省. を基にして、エネルギー消費アンケート調査によって. エネ家電を選ぶ」などの比較的簡単に行なえる項目は. 中国全国の居住環境と住宅のエネルギー消費実態を明. 「できる」と回答している世帯が多い。現在中国東北. らかにする。また、住宅のエネルギー消費のシミュレ. 部にはお風呂の保有率がまだ低いため、シャワーを用. ーションモデルを作成するため詳細な調査を実施し、. いている世帯が多い。したがって、 「風呂の残り湯を洗. 建物情報及び都市の気象データの整理を行う。さらに、. 濯に使う」にはできないと答える世帯が約半分を占め. その結果と数値計算に基づき、中国における住宅のエ. ている。また、現在の中国東北地域に温水便座の普及. ネルギー消費の将来予測を行っていく予定である。. 率が低いことが分かる。. <参考文献> 1) 日本建築学会,<第 4 回住宅エネルギーシンポジウム> 住宅用エネルギー消費と温暖化対策,2005 年 6 月. 7 $•Ž# 本研究ではアンケート調査による中国東北地域の 住宅の居住環境とエネルギー消費実態の分析を行った。 37- 4. 【謝辞】 アンケート調査にご協力いただいた対象住戸の居住者の方々 に深く感謝いたします。. 100%.
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