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したところ, 術後 1 カ月以内の外転運動が植え込み側にわずかに低下を認めたが, 経過とともに差は解消した.PMと,ICD/CRTD 群の間でデバイスサイズによる影響があるかも検討したが, 有意な差はなかった 1). 以上を踏まえて, 術後の上肢安静は短縮可能な可能性が高い. 一方で, デバイスサイ

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Academic year: 2021

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心臓リハビリテーションの最新の動向

デバイス治療(ICD,CRT,CRTD)後の

心臓リハビリテーション

白石裕一  白山武司  中村 猛  山野哲弘  松室明義  沢田尚久  

松原弘明

京都府立医科大学循環器内科 はじめに  近年,心室性不整脈の 2 次予防目的のみならず, MADITⅡ試験が低左室機能心筋梗塞後症例への植 込み型除細動器(implantable cardioverter defibrilla-tor;ICD)が突然死予防に有効であるという報告を踏 まえて,ICD症例も増加の一途をたどっている.ま た,心不全治療の一環としての両心室ペースメーカー (cardiac resynchronization therapy;CRT)治療も 広く行われるようになり,両者の機能を持った植込み 型除細動器付き両心室ペースメーカー(cardiac resyn-chronization therapy difibrillator;CRTD)も盛んに 用いられている.デバイス植込み(device implanta-tion;DI)治療を受ける患者の背景には心筋梗塞や心 筋症,心不全などの器質的心疾患がある症例が多く, 術後の心臓リハビリテーション(心臓リハビリ)を行 う症例も増加している.本稿では,DI患者における 運動負荷試験,心臓リハビリにおける注意点につい て概説する.  DIの目的として,①徐脈に対するペーシング,②心 室性不整脈への治療(ショック,抗頻拍ペーシング), ③心不全へ両室ペーシングの 3 者があり,種類によっ て目的が異なることから運動における注意点も変わる ため,背景疾患を把握することが大切である.次に, 設定の確認〔DDD,VVIなどのモード,rate response (RR)機能〕,設定レート(lower rate,max tracking

rate,RR機能のupper rate,VT,Vfゾーン),患者 の状態として調律,ペーシング依存か,ペーシング 率にも注意する.ショックデバイスにおいては,頻 拍治療の設定の確認は必須であり,運動に伴う洞性 頻拍や心房性の不整脈により不適切な頻拍治療が生 じないよう,運動時の最大心拍数が設定を超えない ように注意する. デバイス術後の上肢の運動について  DI患者の上肢の安静度については,かつてpassive fixationリードが主であったこと,胸郭外穿刺での リード挿入が少なかったために上肢挙上に伴うリー ドのdislodgementを防ぐ目的で,おおむね 1 週間の 90°外転以内に制限している施設が多い.しかし,現 在,active fixationリードの使用,胸郭外穿刺が一般 化し上肢運動に伴うリード牽引のリスクも減少した.  われわれは,DI患者の急性期および慢性期の肩関 節可動域(range of motion;ROM)について検討し た.植え込み術直後に透視を確認しながら肩の他動 的外転(170°まで),屈曲(90°まで)運動を行った.上 肢の運動に伴うリード先端移動は認めなかったが,外 転90°を超えて挙上するとジェネレータが牽引され挙 上した.  次に,外来通院しているDI患者58名(年齢70±13歳 で,男性45名.PM/ICD/CRT/CRTD:24/21/3/10. 術式は,全例胸郭外穿刺法.術後平均日数は462±530 日)を対象に両肩関節の自動運動によるROMをDI側, 非DI側の間で計測した.運動方向は屈曲,伸展,外 転,外旋,水平屈曲,水平伸展について,術後 1 カ 月以内,3 ,6 ,12カ月以上の症例ごとに分けて検討

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行った(平均年齢65±10歳,男44名,PM/ICD/CRT/ CRTD:9/14/2/25,基礎心疾患:DCM 15,D-HCM 2,OMI 13,弁膜症術後 4 ,SSS 4,完全AVブロッ ク 3 ,ASD術後 3 ,心アミロイドーシス 3 ,心サル コイドーシス 3 ,HCM 3,AP 2).心不全合併:40名 (NYHA class Ⅰ:7,Ⅱ:26,Ⅲ:7),投薬:β遮断 薬35名,RA系阻害薬37名,amiodarone 29名.安静 時リズム:洞調律37名,心房細動12名,心房ペーシン グ 1 名.CPXはエルゴメータを用いて行い(ML6500; フクダ電子株式会社,東京). 4 分間ウオームアップ, 5 〜10W/分のランプ負荷,症候限界.呼気ガス分 析はbreath by breath法でAE300S(ミナト医科学株 式会社,大阪)にて解析.Peak V4 O(mg/kg/分)は負2 荷終了直前の20秒の平均値とし嫌気性代謝閾値(an-aerobic metabolic threshold;AT)の決定はV slope

法5)を用いた.

 検討項目:安静時lower rateペーシング依存,運 動時upper tracking rate(UTR)到達,CRTにおい ては自己QRS出現の有無,CIに関して,①ATレベ ルでの運動において,安静時からの心拍上昇が10% 未満と定義しその割合,②運動時最大HRが<80% (MaxPPHR),③CI indexが80%未満である症例の 割合を検討した.また,β遮断薬の有無による差も 検討した(Student t検定.p<0.05.).  結果:全例で著明なリスクを伴うことなく症候限 界に負荷試験を終了した.運動負荷時にUTR到達例 (図 1 ,2 )を 2 名,CRTの自己QRS波出現を 3 名に 認め設定調整を要した.UTRの適正な設定は運動耐 容能の上限と直結する問題であり,特に,若年齢者 や,NHYA2など比較的軽度の心不全例などでは症候 限界の負荷をかけて確認することは重要である.ま た,心房細動下CRT症例(VVI設定)の場合,房室結 節伝導が保たれていれば,運動により自己の房室伝 導が促進しRR機能を用いていてもCRT維持が難しい ことがあり得る.その場合,房室伝導抑制薬や房室 ブロック作成術が選択されるが,その方針決定にも 役立つ. したところ,術後 1 カ月以内の外転運動が植え込み側 にわずかに低下を認めたが,経過とともに差は解消し た.PMと,ICD/CRTD群の間でデバイスサイズによ る影響があるかも検討したが,有意な差はなかった1)  以上を踏まえて,術後の上肢安静は短縮可能な可 能性が高い.一方で,デバイスサイズの拡大,大胸 筋下から皮下への植え込みへ移行,抗血小板薬や抗 凝固薬の併用が増加したことから血腫や創部治癒遅 延例には,ジェネレータの移動しない90°外転以内に 制限する必要がある.慢性期の肩ROM評価結果から は必ずしも上肢の機能訓練導入は必要ないと考えら れた.実際の現場では退院時に上肢の運動について 指導をしないことが多く,過度の上肢の安静は可動 域制限につながる危険があり,当院では術後 2 〜 3 週間を過ぎれば 1 日 1 回肩の全可動域を回すよう指 導している. デバイスの至適設定について  デバイスの設定(チェック)は安静時の状態をみな がら行うため,運動時の状態を想定していないことが 多い.日本循環器学会慢性心不全治療ガイドライン 2010改定版の心肺運動負荷試験の適応の中には,DI 患者の至適プログラム決定が目的として掲げられて いるが,実臨床ではDI後の患者に積極的な運動負荷 は行われていないのが現状である.  DI 患者の多くはβ遮断薬や抗不整脈薬の投薬に より,運動時の心拍応答が低下した患者変時性不全 (chronotropic incompetence;CI)が多い.CIの診断 は,Astrand式maximum age predicted peak heart

rate(Max PPHR)=220−Age2)を用いた運動時最大

HRが<80〜85%(MaxPPHR)3),またはchronotropic

indexとしてpercentage heart rate reserve(% HRR) =(運動時最大心拍数−安静時心拍数)/(MaxPPHR− 安静時心拍数)×100が80%未満4),Wilkoffs formula を用いた方法もある.  われわれは,2008年 4 月から2011年 1 月までに当 院心臓リハビリに参加したDI患者103名のうち,症候 限界CPX施行可能であった50名を対象として検討を

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は10%未満であった.また,最大負荷時のHRも70% の症例で予測HRの80%未満でありCI indexも低値で 多くの症例でCIと診断された.β遮断薬は 7 割の症 例に使用されており,使用症例ではCIが有意に悪化 変時性不全(CI)について  表のように,48%の症例で安静時にペーシング依存 し,そのうちの42%でATレベルの負荷でもHR増加 A B mV bpm (分) 0.4 0.2 0 −0.2 −0.4 200 160 120 80 40 0 0 3 6 9 12 15 18 心 拍 数 図 1  運動負荷時UTR到達例 42歳,心サルコイドーシス,完 全房室ブロック,CRTD植え 込み.設定はDDD 60/130.心 房感知心室ペースで作動.Aに 心拍数の推移を示し,BにⅡ誘 導の心電図波形を示す.CPX にて負荷が増強するに従い洞 調律レートが上昇,負荷開始10 分過ぎにupper tracking rate (UTR) 130bpmに到達し,以 後 2:1 ブロック様に心室ペー シングレートが低下. ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○○○○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○○ ○○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○○ ○ ○○○○ ○○ ○ ○ ○ ○○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ▽▽▽▽▽▽▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △ △ △ △△△ △△△ △ △△ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △△ △△ △ △ △ △ △ △ △ △△ △ △△ △△ △ △ △ △ △ △ △ △△△ △ △ △ △ △ △△ △ △ △△ △△ △ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △△ △△ △ △ △ △ △ △△ △△ △ △ △△ △ △△ △ △ △ △ △ △ △ △△ △△ △ △ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △△ △ △ △△ △ △ △△ △ △ △ △ △ △△ △ △ △△ △ △ △ △△ △ △ △△ △ △△ △△△ △ △△△ △ △ △ △△△ △ △△△ △△ △ △△ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △△ △ △△△ △ △△ △ △ △ △ ×× × × × × × × × × ×× ×× ×× × × × × × × × ×× ×× × × × × × × ×× ×× ×× ×× ×× ×× × × ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× × × × × ×× ×× ×× ×× × ×× ×× ×× × ×× ×× × × ×× ×× × × × × × × ×× × × ×× ×× ×× × × ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× × ×× ×× ×× × × ×× ×× ×× ×× ×× ×× × ×× ×× × ×× ×× ×× × × × × × × ×× ×× ×× × × × ×× ×× ×× × ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× × ×× ×× ×× ×× ×× ×× □ □□ □ □ □ □ □ □ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □ □ □ □ □□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □□□□□ □□□ □□□ □□□ □□ □ □ □ □□ □ □ □ □□ □□□□□ □ □ □□ □ □ □ □□ □ □ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □□ □ □□ □□ □ □ □ □□ □ □□ □ □ □□ □ □ □ □ □ □ □ □ □□ □ □ □□□□□ □□□ □ □□□□□ □ □□□ □ □ □□ □ □ □ □ □ □ □□□□□□ □ □□ □ □ □ □ □ □ □ □□ □□ □ □ □□ □ □□ □ □□ □ □□ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □ □ □ □□ □ □□ □□□ □□ □ □ □ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □□ □ □□ □ □□ □ □□□ □ □□□ □ □ □□□ □□□□ □ □ □ □□□ □□ □ □ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □□ ○ ○ □ □ ■ ■ △ △ ▽ ▽ × × 150 120 90 60 30 0 2.0 1.7 1.4 1.1 0.8 0.5 2000 1600 1200 800 400 0 200 160 120 80 40 0 70 58 46 34 22 10 70 58 46 34 22 10 移動平均 8 データ 時間 0 5 10 15 HR(beat/分) R V·O(mL/分)2 V·E/V·O(mL/mL)2 V·E/V·CO(mL/mL)2 LOAD(watt)

図 2  図 1 例のCPX推移 心拍数130bpmに達して(矢印) 急に心拍半減するとともにV4 O2 上昇も下降に転じた.UTRの 適切な設定が重要である.

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RR機能のセンサーに相違があり,加速度,分時換気 量+加速度,closed loop systemなどである.われわ れの検討では,加速度ではエルゴメータ負荷で駆動 せず歩行負荷での評価が必要であり,分時換気量は エルゴメータ負荷で適切な心拍応答を得られたが心 不全例には過換気に反応する可能性があり,ショッ クデバイスでは搭載されていない.ショックデバイス ではRR機能の評価や適切な設定のためには,トレッ ドミルによるランプ負荷試験を行う必要がある.  DAVID研究で示されたように,不必要な右心室ペー シングを増やすことは心機能を悪くするため9)10),低 心機能例においてのRR機能は選択を慎重にすべきで あり,RR機能の選択による長期的な予後改善効果を 証明した報告はない.しかし,臨床の現場ではRR機 能により明らかに運動耐容能改善を得る症例も経験 する.文献的にもRR機能のCRT後,CI症例への応用 により運動耐容能の改善を得たとする報告もあり11) 今後,有効性の高い症例の予測が重要になろう.慢 していた.  今回,われわれは,日常生活レベルであるATレベ ルについて着目し,安静時からのHR上昇が安静時 HRの10%未満であることもCIの 1 つと定義した.安 静時ペーシング依存症例では,ATレベルの運動で心 拍応答の不良を伴いやすく,RR機能の使用により運 動耐容能改善を得られる症例があった(図 3 ,4).ま た,上記の指標におけるCIも多数で認められ,β遮 断薬の使用は使用していない群に比べCIの悪化に関 係した.  過去の報告では,慢性心不全の患者での20〜70% にCIを認めるとの報告6)がある.CIの存在は,冠動脈 疾患7),心不全の予後不良因子であると報告され,CI はpeak V4 O2やV 4 E/V4 O2 slopeより強い死亡予測因子8) という報告もある. Rate response(RR)機能について  誌面の都合で詳細は割愛するが,PMには各社で 表 β遮断薬の有無による比較 全体(n=50) Β遮断薬群(n=35) Β遮断薬なし(n=15) 年齢,男(人数) 心不全あり 左室駆出分画率(%) 慢性心房細動 アミオダロン併用 安静HR(bpm)/ペーシング依存 AT HR(bpm)/* AT V4 O(mg/kg/分)2 AT watt peak HR(bpm) peak V4 O(mg/kg/分)2 peak watt V4 E/V4 CO2 slope peak R peak HR<0.8×最大予測HR CI index 65±10,M(44) 80% 46±14 28% 58% 67±10/48% 86±17/42% 11.4±2.02 36±16 106±25 16.4±3.50 70±30 35.2±9.81 1.15±0.08 70% 44±25 66±10,M(31) 89% 43±13 31% 66% 67±11/47% 84±15/41% 11.1±2.04 34±17 102±24 15.7±3.46 65±30 35.9±10.9 1.14±0.09 74% 40±21 63±10,M(13) 61% 53±14 20% 47% 67±10/47% 91±20/43% 11.9±1.96 42±14 114±26 17.9±3.16 80±28 33.3±6.47 1.15±0.06 60% 55±30 ns p=0.027 ns ns ns ns ns p=0.038 ns ns ns p=0.045 対象患者全体と,β遮断薬の有無で 2 群に分けて検討した.左室駆出分画率は心エコー上のSimpson法による.心肺運動負荷試験時の安静 時心拍数とそのペーシング依存率,*はその内でも嫌気性代謝閾値(AT)レベルでの心拍数が安静時心拍数から10%未満の増加率の症例割合 を示す.ATレベルのV4 O(mg/kg/分),負荷量(watt),最大負荷時の心拍数,peakV2 4 O2,負荷量(watt),V 4 E/V4 CO2 slope,最大負荷時の呼 吸商(R),最大負荷時の心拍数が年齢からの予測最大心拍数の80%未満である症例割合,CI indexは(運動時最大心拍数−安静時心拍数)/(予 測最大心拍数−安静時心拍数)×100が80%未満と診断する.β遮断薬群となしの群でStudent t testにて検定.p<0.05.

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文 献

1)白石裕一,白山武司,松原弘明:心血管疾患のリハビリ テーション デバイスインプラント後の心臓リハビリ テーション.循環器専門医 2011;19:283-290

2)Astrand I : Aerobic work capacity in men and women

性心不全の治療の一環としてUTRやRR機能を含め たデバイスの至適設定のみならず,心リハとの併用 により運動耐容能向上,QOL向上,予後改善を目指 していく必要がある. ○ □ △ ■ ▽ × △ △ △ △ △ △ △ △ △ △△ △ △△△△ △ △△ △ △ △ △△ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △△ △△ △△ △ △ △△ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △△ △△ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △ △ △ △△ △△ △ △ △△ △ △ △ △ △ △△ △ ×× ×× × ×× × ×× ×× ×× ×× × × × × × × ×× ×× ×× ×× ×× × × × ×× ×× ×× ×× ×× ×× × ×× × ×× ×× × × × × × × × × ×× × ×× ×× × ×× ×× ×× × ×× ×× × × × × × × × × × ×× × × × × × × × × × × ×× × × ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× × ×× × ×× ×× ×× ×× × ×× ×× × × × × × ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× × × × × × × × × × × × × × × ×× × ○ ○ ○○○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○○○○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ □ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □ □ □ □□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □□ □ □ □ □□ □ □ □ □ □ □□ □ □□ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □□ □ □ □ □□ □ □ □ □□ □ □ □ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □□ □ □□ □ □ □ □ □ □ □ □□ □ □ □ □□ □ □□ □ □ □ □□ □ □□ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □ □ □□ □ □ □□ □□ □ □ □ □□ □□□□ □ □□ □ □ □ □ □ □□ □ □ □ □ □ ○ □ ■ △ ▽ × 200 160 120 80 40 0 1.5 1.3 1.1 0.9 0.7 0.5 2000 1600 1200 800 400 0 200 160 120 80 40 0 60 48 36 24 12 0 60 48 36 24 12 0 移動平均 8 データ 時間 0 5 10 15 HR(beat/分) R V·O(mL/分)2 V·E/V·O(mL/mL)2 V·E/V·CO(mL/mL)2 LOAD(watt)

図 3  RR機能使用で運動耐容能 改善例 67歳,女性. 5 年前にASD 閉鎖術,三尖弁縫縮術,徐 脈性心房細動に対してVVI ペースメーカー植込み.安静 時VVIペーシング依存.Rate responseの有無で 3 日間の 間を空けてCPX再検. VVI 50の設定,トレッドミ ルのランプ負荷で症候限界 (Borg scale 17).運動時間 6 分12秒,最大4.47METS 到 達, 最 大 心 拍108bpm, peakV4 O2 15.6mL/kg/ 分, ATV4 O2 10.1mL/kg/分. ○ □ △ ■ ▽ × △ △ △△ △ △ △△ △ △ △ △ △ △△ △ △ △△ △△ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △△△ △ △△△ △ △ △ △ △ △ △△ △△ △△ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △ △ △△ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △ △ △ △ △ △△ △△ △ △ △ △△ △ △ △ △△ △ △ △△ △△ △ △ △△ △ △△ △ △ △△ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △△ △ △ △△ △ △ △ △ △△ △△ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △ △△ △ △ △ △ △ △ △△△ △△△ △△ △ △ △△△ △ △△△ △ △ △ △ △△△ △ △ △ △ △ △△△ △△ × × × × × × × × × × × × × × × × ×× ×× ×× × ×× ×× ×× × ×× × × × × ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× × ×× ×× ×× ×× × × × ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× × ×× ×× × ×× ×× ×× ×× ×× × ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× × ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× × × × × × × × ×× ×× ×× ×× ×× × × × ×× ×× ×× × ×× ×× ×× ×× ×× ×× ×× ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○○○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○○ ○ ○○ ○ ○○ ○ ○○ ○ ○○ ○○ ○○ ○ ○○ ○○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○○ ○○○ ○ ○○ ○ ○ ○ ○○ ○ ○ ○○○ ○ ○ ○○○ ○ ○ ○○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○○○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○○ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽▽ ▽▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ □ □ □ □ □ □ □ □ □□ □□ □ □ □□ □ □ □ □ □□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □□ □□ □ □ □□ □ □ □ □ □ □ □□ □ □ □ □ □□ □□ □ □ □ □ □ □□ □ □□ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □□ □□ □ □ □ □ □ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □ □□ □ □ □ □ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □ □ □ □ □ □ □□ □ □ □□ □□ □ □ □□ □ □ □ □□ □ □□ □ □ □ □ □ □ □□ □ □ □ □□ □ □ □□ □ □ □□ □ □□□ □ □□□ □ □ □□ □□ □ □□□ □ □ □ □ □ □ □□ □ □ ○ □ ■ △ ▽ × 200 160 120 80 40 0 1.5 1.3 1.1 0.9 0.7 0.5 2000 1600 1200 800 400 0 200 160 120 80 40 0 60 48 36 24 12 0 60 48 36 24 12 0 移動平均 8 データ 時間 0 5 10 15 HR(beat/分) R V·O(mL/分)2 V·E/V·O(mL/mL)2 V·E/V·CO(mL/mL)2 LOAD(watt)

図 4  図 3 例の 3 日後 VVIR 50の設定で同様に負 荷.症候限界(Borg scale 17).運動時間 7 分12秒,最 大4.86METS到達,最大心 拍 116bpm,peakV4 O2 17.0 mL/kg/ 分,ATV4 O2 10.2 mL/kg/分と運動時間も延 長し,peak V4 O2も改善した. 運動中の心拍数がRR機能 により上昇し,運動耐容能 改善に寄与した.

(6)

Heart J 2008 ; 29 : 1896-1902

8)Robbins M, Francis G, Pashkow FJ, et al : Ventilatory and heart rate responses to exercise : better predictors of heart failure mortality than peak oxygen consump-tion. Circulation 1999 ; 100 : 2411-2417

9)Wilkoff BL, Cook JR, Epstein AE, et al : Dual-chamber pacing or ventricular backup pacing in patients with an implantable defibrillator : the Dual Chamber and VVI Implantable Defibrillator (DAVID) Trial. JAMA 2002 ; 288 : 3115-3123

10)Nägele H, Rödiger W, Castel MA : Rate-responsive pac-ing in patients with heart failure : long-term results of a randomized study. Europace 2008 ; 10 : 1182-1188 11)Tse HF, Siu CW, Lee KL, et al : The incremental benefit

of rate-adaptive pacing on exercise performance during cardiac resynchronization therapy. J Am Coll Cardiol 2005 ; 46 : 2292-2297

with special reference to age. Acta Physiol Scand Suppl 1960 ; 49 : 1-92

3)Katritsis D, Camm AJ : Chronotropic incompetence : a proposal for definition and diagnosis. Br Heart J 1993 ; 70 : 400-402

4)Witte KK, Clark AL : Chronotropic incompetence does not contribute to submaximal exercise limitation in pa-tients with chronic heart failure. Int J Cardiol 2009 ; 134 : 342-344

5)Beaver WL, Wasserman K, Whipp BJ : A new method for detecting anaerobic threshold by gas exchange. J

Appl Physiol 1986 ; 60 : 2020-2027

6)Brubaker PH, Kitzman DW : Prevalence and manage-ment of chronotropic incompetence in heart failure. Curr

Cardiol Rep 2007 ; 9 : 229-235

7)Savonen KP, Kiviniemi V, Laukkanen JA, et al : Chrono-tropic incompetence and mortality in middle-aged men with known or suspected coronary heart disease. Eur

図 2  図 1 例のCPX推移 心拍数130bpmに達して(矢印) 急に心拍半減するとともにV4 O 2 上昇も下降に転じた.UTRの 適切な設定が重要である.
図 3  RR機能使用で運動耐容能 改善例 67歳,女性. 5 年前にASD 閉鎖術,三尖弁縫縮術,徐 脈性心房細動に対してVVI ペースメーカー植込み.安静 時VVIペーシング依存.Rate  responseの有無で 3 日間の 間を空けてCPX再検. VVI 50の設定,トレッドミ ルのランプ負荷で症候限界 (Borg scale 17).運動時間 6 分12秒,最大4.47METS 到 達, 最 大 心 拍108bpm, peakV4 O 2   15.6mL/kg/ 分, ATV4 O 2  10

参照

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