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Japan Advanced Institute of Science and Technology

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title 形式手法に基づくビジネスプロセスのリスクリカバリ

ー手法

Author(s) 大井, 聡史

Citation

Issue Date 2011‑03

Type Thesis or Dissertation Text version author

URL http://hdl.handle.net/10119/9613 Rights

Description Supervisor:二木厚吉, 情報科学研究科, 修士

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形式手法に基づくビジネスプロセスの リスクリカバリー手法

大井 聡史(0810008)

北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 2011年2月8日

キーワード: 形式手法に基づくビジネスプロセスのリスクリカバリー手法,大井聡史,情 報科学研究科,内部統制、形式化、リスクリカバリー.

近年、内部統制での不正や粉飾が問題になっている。その不正や粉飾の原因は、リスク と呼ばれるものにある。リスクとは、ビジネスプロセス内での非社会的なアクションを意 味する。リスクの例として、「注文書を紛失し、売上機会を喪失する」などがある。この リスクは、注文書を紛失すると言うアクションによって注文書を元に品物を出荷するなど のビジネスプロセスでの作業が止まってしまい売上機会を喪失してしう。これらのリスク が原因でいくつもの事件が起こっており、実際の事件例として、西武鉄道事件やライブド ア証券取引法違反事件等がある。この様な内部統制での事件が多発したため、J-SOX法 と呼ばれる法律が定められた。J-SOX法の内容は、企業がリスクに対して信頼性のある コントロール(社内チェック)を作成し、外部へ報告する事である。コントロールとは、

リスクを起こらないようにする回避、もしくはリスクが起こったとしてもリカバリーをす るアクションを意味する。例えば、先ほどの「注文書を紛失し、売上機会を喪失する」な どのリスクに対するコントロールは「 注文書の窓口を特定している」である。このコン トロールは、紛失した注文書のクライアントに連絡をとり、再度同じ内容の注文書を再発 行している。以上の様に、リスクやコントロールは具体的なプロセスを書くことができる が、実際には例の通り具体的に書かれておらずリスクやコントロールに対する評価基準が 曖昧である。そこで、本研究ではビジネスプロセスの形式化を行う事によって曖昧性を無 くし、形式化されたビジネスプロセスからリスクリカバリーの手法を提案する。

形式化手法にはOTS/CafeOBJ法を用いて複数のビジネスプロセスの形式化を行った。

OTS/CafeOBJ法とは代数仕様言語であるCafeOBJ言語を用いて、状態と遷移によって数 学的モデルを作成する手法である。OTS/CafeOBJ法では状態を観測することによって得 られる情報をもとにモデルの振る舞いを記述する事ができる。本研究でOTS/CafeOBJ法 を用いたのは、CafeOBJ言語は等式による証明をすることができる為である。今回、形式

Copyright c2011 by Ooi Satoshi

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化したビジネスプロセスに対するリスクリカバリーの形式的検証は行っていないが、今後、

リスクリカバリーの形式的検証を行うことによって信頼性を高める為にOTS/CafeOBJ法 を用いる。そして、本研究ではビジネスプロセスの書類や台帳などのドキュメントに着目 して形式化を行っている。なぜなら、ビジネスプロセスの作業やリスクの大部分はドキュ メントに関連しているからである。ドキュメントに着目することによってビジネスプロセ スの大部分の振る舞いが記述でき、リスクからのリカバリー性質も考察しやすいと考えた。

以上のことを踏まえて複数のビジネスプロセスをドキュメントに着目しOTS/CafeOBJ法 も用いて形式化を行った。形式化した複数のビジネスプロセスからリスクはいくつかの パターンに分類できることがわかった。リスクをパターン化することによって、リスクパ ターンに対するコントロールパターンも見つけることができた。

これらのリスクパターンに対するコントロールパターンが、その他のビジネスプロセスで も有効であるか実験を行った。実験結果として、その他のビジネスプロセスでもリスクを リスクパターンに分類することができた。分類したリスクに対するコントロールを追加す ることによってリスクがリカバリーされていると言う実験結果が得られた。今回の実験で は有効な結果が得られたが、今後はより多くのビジネスプロセスに対して実験を行いリス クリカバリーの手法の精度を上げていかなくてはならない。

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