東北工業大学 橋本 功二
エネルギー安定供給と地球温暖化防止のために
グローバル二酸化炭素リサイクル
橋本功二
熊谷直和
泉屋宏一
加藤善大
東北工業大学環境情報工学科
アタカ大機株式会社
東北工業大学 橋本 功二
0
50
100
150
200
250
300
350
400
1980
1985
1990
1995
2000
2005
一
人
当
り
の
一
次
エ
ネ
ル
ギ
消
費
量
x10
9
J
年
DOE-EIA
1人当りの一次エネルギー消費量
アメリカ人
先進国平均
日本人
旧ソ連東欧平均
世界
発展途上国平均
中国人
10.14
5.26
1.36
2.07
4.23
6.23
1.00
一
次
エ
ネ
ル
ギ
消
費
量
に
対
す
る
比
2004
年
の
発
展
途
上
国
一
人
当
り
の
東北工業大学 橋本 功二
0.6
0.8
1.0
1.2
1.4
1.6
1.8
2.0
1980
1985
1990
1995
2000
2005
一
次
エ
ネ
ル
ギ
消
費
量
増
大
率
年
世界
世界:
1990-2004の14 年間に1.2854 倍増
毎年
1.0181倍増
DOE-EIA
一次エネルギー消費量
発展途上国
先進国
旧ソ連東欧
東北工業大学 橋本 功二
0
200
400
600
800
1000
1200
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
2.5
3.0
3.5
1980 1990 2000 2010 2020 2030 2040 2050 2060
一
次
エ
ネ
ル
ギ
消
費
量
10
18J
1990
年
に
対
す
る
比
Year
天然ガス消費量
2.8222 兆 m
323.2%
石炭消費量
60.99 億トン
25.6%
ウラン
消費量
78.0 キロトン
6.2%
石油消費量
301.47億バレル
37.5%
水力
その他
7.5%
2034 年
石油涸渇
1.277 兆バレル
2042年
天然ガス涸渇
198.155兆m
32040年
ウラン涸渇
4743 キロトン
2054年
石油消費量
1.001兆トン
石油
石炭
天然ガス
U
1990-2004の14 年間に1.2854 倍増
1990年以来毎年1.0181 倍増
世界が平和で
エネルギー
産出国は
井戸が涸れる
まで
世界に供給し
続ける
場合
東北工業大学 橋本 功二
戦略的売り惜しみ
井戸の老化
エネルギー産出国 実際には
エネルギー
非産出国
生存不可能
生き残るために
供給拒否
東北工業大学 橋本 功二
0
200
400
600
800
1000
1200
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
2.5
3.0
3.5
1980 1990 2000 2010 2020 2030 2040 2050 2060
世
界
の
一
次
エ
ネ
ル
ギ
消
費
量
10
18J
1990
年
の
消
費
量
に
対
す
る
比
年
天然ガス消費量
2.8222 兆 m
323.2%
石炭消費量
60.99 億トン
25.6%
ウラン
消費量
78.0 キロトン
6.2%
石油消費量
301.47億バレル
37.5%
水力
その他
7.5%
2034 年
石油涸渇
1.277 兆バレル
2042年
天然ガス涸渇
198.155兆m
32054年
石炭涸渇
1.001兆トン
石油
U
1990-2004の14 年間に1.2854 倍増
1990年以来毎年1.0181 倍増
天然ガス
2040年
ウラン涸渇
4743 キロトン
石炭
天然ガス
石炭
太
陽
エ
ネ
ル
ギ
東北工業大学 橋本 功二
有効日射時間
日本で
1000W/m
2
の太陽光が地上に届く時間
1日 3.3時間
一戸建ての住宅で暖冷房以外の全ての
エネルギーを賄うのに必要な太陽電池の出力
10 kW=10,000W
太陽電池のエネルギー変換効率
20%(200W/m
2)
でも
南面
50m
2
の屋根必要
仙台で一戸建ての住宅の暖房を含む全ての
エネルギーを賄うのに必要な太陽電池の出力
30 〜 40kW
太陽電池の変換効率
20%でも
南面
150 〜 200m
2
の屋根必要
東北工業大学 橋本 功二東北工業大学 橋本 功二
市民生活用エネルギー
屋根上の太陽電池では
不足
産業・運輸・営業用エネルギー
市民生活用エネルギーの一部
砂漠・海洋の
再生可能エネルギーで
東北工業大学 橋本 功二東北工業大学 橋本 功二
全人類へ電力供給に必要な砂漠の面積
1000W/m
2
の太陽光日射時間:
1日8時間
発電効率:
15%
2004年の世界の一次エネルギー消費量
471.023 x 10
15
kJ
この量の電力を作るのに必要な砂漠の面積
2.987 x 10
5
km
2
= 2,987万ha
地球の主な砂漠の面積:
1.6138x10
7
km
2
アラビア半島の主な砂漠の12.1%
世界の主な砂漠の面積の1.85%
東北工業大学 橋本 功二東北工業大学 橋本 功二
水素
海水の電気分解
砂漠の太陽電池発電の電力利用
燃焼装置がない
新エネルギーの共通の欠点
使いなれた燃料でないと
全世界では使って貰えない
輸送方法がない
東北工業大学 橋本 功二
二酸化炭素と水素からメタンができる
二酸化炭素+水素→メタン+水
CO2 + 4H2
CH4 + 2H2O
天然ガスと同じ使い慣れた燃料
メタン
東北工業大学 橋本 功二
燃焼施設
二酸化炭素
回収
二酸化炭素
メタン
太陽電池発電
二酸化炭素
と水素から
メタン製造
海水電解
水素製造
グローバル二酸化炭素リサイクル
東北工業大学 橋本 功二
グローバル二酸化炭素リサイクル
のキーマテリアルズ
海水の電気分解のための陰極
海水の電気分解のための陽極
二酸化炭素と水素からメタンを造る触媒
東北工業大学 橋本 功二東北工業大学 橋本 功二
海水 の電気分解のための陽 極
塩素を発生しな い
×
2Cl
-
→
Cl
2
+ 2e
-酸素のみを 高速 に発生
◎
2H
2
O → O
2
+ 4H
+
+ 4e
-東北工業大学 橋本 功二東北工業大学 橋本 功二
80
85
90
95
100
0
5
10
15
20
マンガン-モリブデン酸化物中の
モリブデンの%
酸
素
発
生
効
率
%
MnO
2
9-14%モリブデンは
100%酸素発生
塩
素
発
生
酸
素
発
生
Mn
1-x
Mo
x
O
2+x
0.5 M NaCl
at 30°C &1000 Am
-2
東北工業大学 橋本 功二
2H
2
O → O
2
+ 4H
+
+ 4e
-塩素を発生しない海水電解
陽極上の反応
強酸に耐える陽極
電極触媒:
Mn-基複酸化物
有効添加元素:
Mo,W, Fe, Sn
アノード室出口での
pHは約1に低下
東北工業大学 橋本 功二 SS S
90
92
94
96
98
100
0
500
1000
1500 2000
2500 3000
3500
電解時間
/ h
酸
素
発
生
効
率
%
0.5 M NaCl, pH 1
0.2 M Mn
2+
-pH -0.1, 90°C
電解条件
0.006 M Sn
4+
0.004
M Sn
4+
0.005 M Sn
4+
0.003 M Sn
4+
0.007 M Sn
4+
0.008 M Sn
4+
Mn-Mo-Sn- 複酸化物電極上での酸素発生
陽極析出条件
0.003 M Mo
6+
-x M Sn
4+
1000 A m
-2
東北工業大学 橋本 功二
0
20
40
60
80
100
100
200
300
選
択
率
%
温度
/°C
Fe-9Zr
CO
CH
4C
2H
4C
2H
6C
3H
80
20
40
60
80
100
選
択
率
%
CH
4C
2H
6Ni-40Zr
10
-8
10
-7
10
-6
10
-5
10
-4
100 150 200 250 300 350
触
媒
1m
2
1
秒
間
当
た
り
の
二
酸
化
炭
素
変
換
(モル)
温度 /℃
Ni-10Zr
Ni-40Zr
Co-15Zr
Co-45Zr
Fe-9Zr
Fe-70Zr
アモルファス合金
触媒
東北工業大学 橋本 功二
希土類元素添加:活性増大
:
0
20
40
60
80
100
50
100
150
200
250
300
350
CO
2
転
換
率
%
温度/℃
Ni-35Zr-5Sm
Ni-35Zr-5Ce
Ni-35Zr-5Y
Ni-40Zr
東北工業大学 橋本 功二
60
65
70
75
80
85
90
95
100
150
200
250
300
350
CO
2
の
転
換
率
%
温度
°C
一段リアクター 触媒
(0.4g)
二段リアクター 触媒
(0.2g + 0.2g)
触媒前駆体
アモルファス
Ni-30Zr-10Sm
合金
13.5 lg
-1
h
-1
第
1
リ
ア
ク
タ
ー
CO
2
+ 4H
2
CH
4
H
2
O
H
2
O
CH
4
CO
2
+ 4H
2
第
2
リ
ア
ク
タ
ー
CO
2
の
CH
4
への転換
東北工業大学 橋本 功二
Ni / (Zr-Sm 複酸化物)
大量生産用粉末触媒
30
40
50
60
70
80
90
100
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
CO
2
転
換
率
%
Ni 分率
Ni-(Zr
0.833
Sm
0.167
)O
1.92
(Zr/Sm=5)
アモルファス
Ni
x
Zr
0.95-x
Sm
0.05
82.6% 転換
92.3% 転換
東北工業大学 橋本 功二
東北大学金属材料研究所
1995
東北工業大学 橋本 功二
2003年
海水電解
CO
2
メタン化
4H
2
O
4H
2
+ 2O
2
CO
2
+
4H
2
CH
4
+ 2H
2
O
パイロットプラント
東北工業大学
東北工業大学 橋本 功二
アメリカ内務省
Minerals Management Service (MMS)
広報
, March 20, 2007
Outer Continental Shelf (OCS)
Alternative
Energy
and Alternate Use
Programmatic Environmental Impact Statement (EIS)
海洋波エネルギー
海流エネルギー
沖合風エネルギー
沖合太陽エネルギー
エネルギー貯蔵輸送のために水素使用
海洋再生可能エネルギー資源
東北工業大学 橋本 功二
エネルギー貯蔵輸送のために水素使用
4つ全ての代替エネルギー源
:
(
波、海流、風、太陽
)
発電可能
電解
: 4つ全ての代替エネルギー源のいずれからも
水素を製造できる最も実行可能な方法
沖合エネルギーの水素としての輸送と貯蔵
アメリカ内務省
東北工業大学 橋本 功二
脱塩海水の固体電解質電解
白金電極
大量エネルギー生産には不適
脱塩海水の高温濃厚
KOH電解質電解
洋上での安全性は保証できずグリーンテクノロジーではない
直接海水電解
海水から少量の割合の水を貰う
危険な塩素発生せず
有毒な化学薬品を洋上に持ち込まない
世界にないグリーングリーンテクノロジー
海水電気による水素製造
東北工業大学 橋本 功二東北工業大学 橋本 功二
沖合エネルギーの水素としての輸送と貯蔵
圧縮水素
パイプライン、船、タンカー
水素の透過と漏洩を防止する材料と技術の改善必要
水素脆化防止
水素液化
容器輸送、パイプライン使用不能
液化水素の使用は高価で複雑なため魅力なし
水素キャリアー
アンモニア
(片道)
液化炭化水素
(往復)
金属水素化物
(往復)
アメリカ内務省
東北工業大学 橋本 功二
アンモニア
(片道)
水素輸送と燃焼のインフラの開発と普及必要
陸上で水素を分離
合成
: 200 atm., 500°C
洋上のグリーンテクノロジーではありえず
金属水素化物
(往復)
燃焼のインフラの開発と普及必要
30年の研究後の今も大きさと重量で
水素ボンベに勝てていない
水素キャリアー
アンモニア
(片道)
液化炭化水素
(往復)
金属水素化物
(往復)
東北工業大学 橋本 功二東北工業大学 橋本 功二
水素キャリアー
液化炭化水素
(往復)
沖合の発電場所へ二酸化炭素輸送
メタン合成
:
種々の炭化水素の中で最も単純な装置で
最も安く、最も容易
メタン:
LNGとして最も有効な輸送と燃焼の
施設が存在する唯一の炭化水素
沖合エネルギーの水素としての輸送と貯蔵
最良の水素キャリアー:メタン
他の炭化水素の合成には発電場所に巨大な施設必要
東北工業大学 橋本 功二東北工業大学 橋本 功二
National Renewable Energy Laboratory Report
September 2004 NREL/MP-560-36734
Summary of Electrolytic Hydrogen Production:
最大で
年間 500 代以上の車に水素供給
再生可能エネルギーを全ての目的に使用
産業、輸送、営業、市民生活
世界の持続可能な発展のためには
輸送と燃焼のインフラが存在している燃料
メタン
水素キャリアーという思想
小規模な水素供給
陸上での輸送と燃焼のための
インフラに対する配慮なし
東北工業大学 橋本 功二東北工業大学 橋本 功二