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第6学年 理科学習指導案

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Academic year: 2021

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第6学年 理科学習指導案

作成者 大阪市小学校教育研究会理科部 1.日 時 平成○年○月○日(○) 第○校時(○:○~○:○) 2.学 年・組 第6学年○組 (在籍○名) 3.場 所 理科室 4.単 元 名 「水溶液の性質」 5.単元目標 ○ いろいろな水溶液が金属と反応する様子を調べたり、リトマス紙などを使って3つの性 質にまとめたり、水溶液に溶けているものを調べたりする活動を通して、水溶液の性質に ついて推論する能力を育むとともに、その性質や働きについての考えをもつことができる ようにする。 6.子どもに育てる力 自然事象への 関心・意欲・ 態度 ① 金属にうすい塩酸を加えたときの様子に興味をもち、金属が変化する様子 を調べようとしている。 ② 水溶液の性質や働きを適用し、身の回りにある水溶液を見直そうとしてい る。 ③ これまでの学習をふり返りながら、自ら未知の水溶液の性質や働きを調べ、 何の水溶液かを見分けようとしている。 科学的な 思考・表現 ① 金属にうすい塩酸を加えたときの変化から推論して、うすい塩酸が金属を 質的に変化させたと考え、自分の考えを表現している。 ② 二酸化炭素が水に溶け二酸化炭素の分だけ空気の体積が減る現象について 自ら行った実験結果と照らし合わせて推論し、自分の考えを表現している。 観察・実験の 技能 ① 水溶液と金属との反応を調べ、結果を記録している。 ② リトマス紙などを使って、水溶液の性質を調べ、結果を記録している。 自然事象に ついての 知識・理解 ① 水溶液には、金属を変化させる物があることを理解している。 ② 水溶液は、酸性・中性・アルカリ性の3つの仲間に分けられることを理解 している。 ③ 水溶液には、気体が溶けている物があることを理解している。 7.単元について ① 単元観 本単元では、「水溶液には、酸性、アルカリ性及び中性のものがあること」「水溶液には、気体が 溶けているものがあること」「水溶液には、金属と触れ合うと金属を変化させるものがあること」を 学習する。塩酸や水酸化ナトリウム水溶液、炭酸水は無色透明で、視覚では水と変わりがないこと から、その水溶液が持っている性質に興味を持ちやすく、目に見えない部分を想像・考察するのに 適している。身近な金属である鉄やアルミニウムが塩酸・水酸化ナトリウム水溶液に溶けることは、 水には溶けない金属を日常生活でたくさん目にしている子どもにとって興味を持ちやすい教材とい

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える。また、酸性やアルカリ性、中性などの性質は日常生活でも目にする機会があり、生活と関係 が深い。 本単元で使用する指示薬(リトマス紙、BTB 溶液等)は、その液体が酸性かアルカリ性か中性か を色で簡単に見分けられることを知ることができる。 ② 指導内容の関連 学 年 粒子の存在 粒子の結合 粒子の保存性 粒子のもつエネルギー 第 3 学 年 第 4 学 年 第 5 学 年 第 6 学 年 ③ 子どもの実態 本学級の子どもは、理科の実験が好きで、「ものが燃えるとき」や「人や動物の体のつくりとはた らき」では、自分の予想をしっかりともち、積極的に実験に取り組む姿が見られた。また、事前の アンケート調査では、「実験・観察に進んで取り組んでいる」と答えた子どもは80%で、「実験方 法を考えることが好き」と答えた子どもは72%いた。このことからも理科の実験に興味を持ち、 意欲的に取り組んでいる子どもが多くいることがわかる。 一方で、「自分の考えをまとめることができている」48%、「自分の考えを相手に伝えることが できる」39%であった。考察の発表の場でも、一部の子どもに発言が限られている場面がみられ る。 物と重さ ・形と重さ ・体積と重さ 空気と水の性質 ・空気の圧縮 ・水の圧縮 金属、水、空気と温度 ・温度と体積の変化 ・温まり方の違い ・水の三態変化 物の溶け方 ・物が水に溶ける量の限度 ・物が水に溶ける量の変化 ・重さの保存 水溶液の性質 ・酸性、アルカリ性、中性 ・気体が溶けている水溶液 ・金属を変化させる水溶液 燃焼の仕組み ・燃焼の仕組み

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④ 指導観 ○ 子どもがこれまでの経験を想起し関係付けながら新たな枠組みを見いだすことができるように する。【予想・仮説の設定の場面で】 ○ 子どもが意味ある新たな枠組みを見いだすことができるようにする。【結論の導出の場面で】 本単元の学習では、実験結果をまとめる時や考え方を整理するときに、イメージ図を活用する。 文章だけでなくイメージ図を用いることで、より具体的に自分の考えを表現し、話し合いの場面で 相手に伝えることが容易になると考える。また、実験を重ねていく中で、結果が出るごとにイメー ジ図をかき、実験結果を受けて自分の認識の変化を比べられるようにする。 第1 次では、酸性雨が金属の像を変化させる現象から、金属を変化させる水溶液があるのだろう かという問題を見つけ解決していく。まず、酸性雨のような性質をもつうすい塩酸を金属に入れ、 その変化を観察する。次に、その現象を自分なりに解釈し説明するため、溶けて見えなくなった金 属の様子を想像し、イメージ図にかくようにする。 第2 次では、溶けた鉄がどうなったのかを推論した前時のイメージ図をもとに話し合い、見えな くなった鉄のゆくえを調べる計画をデザインする。計画はフローチャート化したものを板書に表し、 可視化することで実験の見通しをとらえやすくする。実験結果から、出てきた物質は元の鉄とは違 うものであることがわかる。この結果から、既習の溶解ではない溶け方をしていることに注目し、 第1次でかいたイメージ図を見直し修正する。 第3 次の指示薬を使って水溶液の性質を仲間分けする活動では、身の回りの液体も調べることを 通して、酸性・アルカリ性がどのようなものなのか、より自分の日常生活の体験と結びつけること ができるようにする。 第4 次では、炭酸水に何が溶けているかを調べる際に、まず、乾燥させても何も残らないことか ら、固体が溶けているのではないことをおさえる。その上で発生する泡に着目し、「ものの燃えると き」で学んだ気体の性質を調べる方法を用いて実験を考えさせるようにする。 まとめの第5次では、無色透明の液体4つが、うすい塩酸、うすい水酸化ナトリウム水溶液、食 塩水、炭酸水のどれであるかを調べる。これまで習った液体の性質の調べ方を用いると複数の方法 で見分けることができるので、子どもの自由な発想を尊重しながら、事前に調べる方法を吟味し、 安全に配慮した方法を導くようにする。

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8.指導計画(全13時間) 問題 ○学習活動 ・予想される子どもの活動、反応 ◎目標 授業デザインのうち、メタ認知に関わるデザインは「◆」その他は「◇」 第1次《 水溶液の性質 》 時 間 子 ど も の 学 習 活 動 評 価と 理科 学習 のデザイ ン (◆◇) 2 ○ 「水溶液」についてこれまで知っていることをふりか える。 ・ 5年生の「ものの溶け方」で水溶液について学習し たね。 ・ テレビ番組で、いろいろな種類の水溶液を見たこと があるよ。 ○ 腐食した金属像の写真を見て気付いたことを話し合 う。 ・ 表面がすごく傷んでいるね。 ・ 金属の像を変化させる酸性雨という雨があることを 聞いたことがあるよ。 ○ 金属にうすい塩酸を加えると、どのように変化するの か調べる。 ・ 鉄とアルミニウムから小さな泡が出てきたよ。 ・ 泡の量がどんどん増えていくよ。 ・ 試験管が温かくなってきたよ。 ・ 金属が溶けて塩酸に色がついた。 ○ 実験結果をまとめる。 ◎ 鉄やアルミニウムに塩酸を加えると、熱や泡を出して 溶ける。 ○ 鉄はどうなったのかをイメージ図にかき、考えを交流 する。 ◇ 食塩とミョウバンの溶け 方が、何が同じで、何が違 うのかふりかえる。 ◆ 図や絵、言葉などを活用 し、4つの視点(見つけた こ と ) ( 疑 問 に 思 っ た こ と)(どうなるだろう)(試し てみたいこと)を参考にし て、一旦自分の意見をノー トにまとめてから、短冊に 書かせる。 ◇ 酸性雨は、金属の像を変 化させる性質があることを 伝える。 関① ◇ 酸性雨のような性質をも つ水溶液として、塩酸を紹 介する。 ◇ 安全めがねをかけて実験 するように指導する。 ◆ 現象を自分なりに解釈す る方法として、イメージ図 を活用する。 ◆ イメージをもちにくい子 どもには、「塩酸」や「鉄」 をそれぞれキャラクターに 置き換えて考えるよう個別 に助言する。 金属に、うすい塩酸を加えるとどうなるだろうか。

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第2次《 水溶液と金属 》 時 間 子 ど も の 学 習 活 動 評 価 と 理 科 学 習 の デ ザ イ ン (◆◇) 3 本 時 2/3 ○ 前時で使った液体で溶けた鉄はどうなったのかを予 想し、話し合う。 ・ 泡になって、空気中に出ていったんじゃないかな。 ・ 食塩のように、目に見えないくらい小さくなって、 塩酸に溶けこんでいると思うな。 ・ 鉄が別のものに変化して、溶けこんでいるかもしれ ない。 ○ 液体に溶けた鉄の成分があるのかないのかを調べる 方法を考え、結果を推論する。 ・ 食塩を取り出した時と同じように、蒸発させれば溶 けているものを取り出せるのじゃないだろうか。 ・ 空気中に出ていったなら、蒸発させても何も残らな いよ。 ・ 蒸発させて出てきたものが鉄なら、磁石に引きつけ られるね。電気も通すはずだ。 ・ もし磁石に引きつけられなかったり電気を通さなか ったりしたら、もとの鉄とは違うものになったという ことになるね。 ○ 鉄を溶かしたうすい塩酸を蒸発させる実験を行う。 ・ 黄色い粉が出てきたよ。 ・ 鉄の粉のようにも見えるな。 ○ 出てきたものが鉄かどうかを確かめる。 ・ 磁石を近づけても、引きつけられないよ。 ・ 電気を通してみても豆電球に明かりがつかない。電 気を通さないね。 ・ もとの鉄とは違うものなんだ。 ○ 実験結果を見て、溶けた鉄はどうなったかを話し合 う。 ◎ もとの鉄とは違う性質をもつものが、液体の中にあ る。 ○ 話し合ったことをもとに、イメージ図を見直し修正す る。 ○ アルミニウムも同様であることを確認する。 ◆ 前時にかいたイメージ図 を活用し、友だちと共通し て い る こ と を 見 つ け る な ど、考えを交流し合えるよ う助言する。 ◆ 調べる計画を話し合い、 それを指導者がフローチャ ート化して板書に表し、可視 化する。 ◆ 結果をもとに、前時のイ メージ図を見直し、修正す る活動を通してメタ認知さ せ、溶解とは違う溶け方を していることを認識できる ようにする。 思① 知① うすい塩酸に溶けた鉄は、どうなったのだろうか

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1 ○ 鉄とアルミニウムにうすい塩酸、うすい水酸化ナトリ ウム水溶液、食塩水をそれぞれ加えるとどうなるか予想 する。 ・ 水酸化ナトリウム水溶液も塩酸と同じように、鉄も アルミニウムも溶かすんじゃないかな。 ○ 鉄とアルミニウムを別々の試験管に入れ、3組用意 し、うすい塩酸、うすい水酸化ナトリウム水溶液、食塩 水をそれぞれ加え、様子を観察する。 ・ 金属の大きさや入れる水溶液の量をそろえないとい けないね。 ・ 水酸化ナトリウム水溶液は、アルミニウムをとかす けれど、鉄をとかさないんだね。 ・ 食塩水はどちらも変化がないよ。 ○ 実験結果を表にまとめる。 ◎ 水酸化ナトリウム水溶液も金属をとかすが、塩酸とは 違った性質をもっている。 ○ 家庭にある洗剤には塩酸や水酸化ナトリウム水溶液 を含むものがあり、鉄やアルミニウムの鍋をこれらの洗 剤で洗ってはいけない理由を考え、話し合う。 ○ 鉄やアルミニウムにうすい水酸化ナトリウム水溶液、 食塩水をそれぞれ加えるとどうなったかをイメージ図 にかき、交流する。 ・ 塩酸、水酸化ナトリウム水溶液、食塩水はそれぞれ性 質が違う水溶液なんだな。 ◇ 実験で条件を統一するよ うに助言する。 ◇ 水溶液の種類を変えると き、液が混ざらないように するため、ピペットの洗い 方を知らせる。 ◇ 観察の際、泡の出る様子 や温度変化などに注目する よう助言する。 技① 関② ◇ 海水による金属の腐食を 知っている子どもには、その 反応は時間をかなり要する 反応であることを伝える。 ◆ 実験をもとにわかったこ とをイメージ図にかくよう 指示する。 ◆ 前時にかいた塩酸の反応 のイメージ図を参考にする よう指示する。 ◆ 塩酸、水酸化ナトリウム 水溶液や食塩水をイメージ 図に表すことで、水溶液の 性質が3種類あることに気 付かせる。 金属をこのように変化させる液体は他にあるのだろうか。

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第3次《 水溶液の仲間分け 》 時 間 子 ど も の 学 習 活 動 評 価 と 理 科学 習 の デザイ ン (◆◇) 2 ○ 前時の学習では水溶液の性質が3種類あったことに ついて、イメージ図を活用しながらふり返る。 ○ 塩酸、水酸化ナトリウム水溶液や食塩水は外見では見 分けがつかないので、これらの水溶液を見分ける方法と して、リトマス紙を使う方法があることを知る。 ○ リトマス紙にうすい塩酸、うすい水酸化ナトリウム水 溶液、食塩水をつけて色の変化を観察し、結果を表にま とめる。 ・ ほかの水溶液ではどうだろう。 ○ どの水溶液について調べるか考える。 ・ 炭酸水、石灰水、ミョウバンの水溶液、アンモニア 水、砂糖水について調べたい。 ・ 身の回りにある水溶液(お酢や消毒液等)について も調べたいな。 ○ 自分たちの調べたい水溶液で実験し、結果をまとめ る。 ○ 実験結果を見て、どのような仲間分けができるか考 え、話し合う。 ・ 水溶液は、赤色のリトマス紙だけを青色に変えるも の、青色のリトマス紙だけを赤色に変えるもの、リト マス紙の色を変化させないものの3つに仲間分けで きるよ。 ◎ どんな水溶液も、酸性・中性・アルカリ性の3つの仲 間に分けることができる。 赤色のリトマス紙 青色のリトマス紙 うすい塩酸 変化しない 赤色に変わる うすい水酸化ナ トリウム水溶液 青色に変わる 変化しない 食塩水 変化しない 変化しない ◇ 「リトマス紙」を紹介し、 使い方を教える。 ◇ 水溶液どうしを混ぜると 有毒な気体を発生する場合 があるので、混ぜてはいけ な い こ と を 確 実 に 指 導 す る。 ◇ リトマス紙以外に、BT B溶液、万能試験紙、ムラサキキ ャベツの煮出し汁などでも調 べられることを知らせる。 技② ◆ お互いの実験結果が見ら れる環境にすることで、自 分たちの活動を見直すこと ができるようにする。 知② どんな水溶液でも仲間分けができるのだろうか。

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第4次《 水溶液に溶けている物 》 時 間 子 ど も の 学 習 活 動 評 価 と 理 科 学 習 の デ ザ イ ン (◆◇) 2 ○ 食塩水には食塩が、水酸化ナトリウム水溶液には水酸 化ナトリウムが溶けていることを確認する。 ・ 食塩水には食塩が溶けていたね。 ・ これまでの実験で使った水溶液には、何かが溶けて いたよ。 ・ 炭酸水にも何かが溶けているのかな。 ○ 溶けているものを確かめるためには、どうすればよい か考える。 ・ 蒸発させてみるといいね。 ○ 炭酸水を蒸発させて、後に何が残るか調べる。 ・ 後に何も残らない。何も溶けていなかったのかな。 ○ もう一度、炭酸水を観察する。 ・ 炭酸水からは、泡が出ているよ。 ・ 泡を集めてから調べると、分かるんじゃないかな。 ○ 炭酸水に溶けている物を予想し、確かめる方法を考 え、話し合う。 ・ 炭酸水のラベルを見ると二酸化炭素と書いてあった よ。 ・ 溶けている物が二酸化炭素か酸素なら、確かめる方 法は学習したね。 ・ 石灰水と火のついた線香で確かめよう。 ○ 炭酸水から出る気体を集める方法を考え、話し合う。 ・ 酸素と同じように水槽を使おう。 ・ 炭酸水を手で温めたり、軽く振ったりすると早く集 めることができるよ。 ○ 炭酸水から出る気体を集め、溶けているものが何なの か調べる。 ・ もし二酸化炭素でなければ、火を近づけると危ない ので、まず石灰水で調べよう。 ・ 石灰水が白く濁り、炎がすぐ消えたよ。二酸化炭素 の性質と同じだ。 ◎ 炭酸水(水溶液)には二酸化炭素(気体)が溶けてい る。 ◆ 今まで学習してきたこと をふり返りながら、未知の気 体を調べる方法について、根 拠を明らかにしながら、考え ることができるよう助言す る。 知③ 炭酸水にも、何かが溶けているのだろうか。

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1 ○ 二酸化炭素を水に溶かすとどうなるか考え、話し合う。 ・ 二酸化炭素を入れた分、水かさが増えるだろう。 ・ そんな簡単には溶けないんじゃないかな。 ・ 変化しないと思う。 ○ ペットボトルに半分ほど水を入れ、ボンベの二酸化炭 素を吹き込んでからふたをし、ペットボトルをよく振 り、様子を観察する。 ・ うわあ!ペットボトルがへこんだ。 ・ ふたをあけて、水かさを調べても変化はないよ。 ・ 実験後の水溶液に石灰水を入れてみれば、二酸化炭 素が溶けているかどうかがわかるよ。 ○ 作った炭酸水を試験管に取って石灰水を入れて観察 する。 ・ 白く濁ったので、この水溶液には二酸化炭素が溶け ているんだね。つまりこの水溶液は炭酸水だ。 ◎ 二酸化炭素は、水に溶ける。 二酸化炭素の溶けた水溶液が、炭酸水である。 ◆ 観察結果を根拠にしなが ら説明するよう助言する。 思② ◇ 塩酸は塩化水素という気 体が溶けた水溶液であるこ とを知らせる。 第5次《 未知の水溶液の見分け方 》 時 間 子 ど も の 学 習 活 動 評 価と 理科 学習 のデザイ ン (◆◇) 2 ○ 未知の水溶液4種類(うすい塩酸、炭酸水、食塩水、 うすい水酸化ナトリウム水溶液)を見分ける方法を各 班で考える。 ・ まずリトマス紙を使って、酸性・中性・アルカリ性 に分けよう。 ・ 金属を入れて見分けよう。 ・ 石灰水を入れて、白く濁るものが炭酸水だよ。 ○ 考えた方法で各班で実験を行い、未知の水溶液を見分 ける。 ・ 確認のために、別の方法でも確かめてみよう。 ○ 答え合わせをし、各班の実験方法について話し合う。 ・ 先に、酸性・中性・アルカリ性に分けておくと早く ◆ これまでの学習を積極的 に活用する学習環境を設定 する。 関③ ◆ お互いの実験結果が見ら れる環境にすることで、自 分たちの活動を見直すこと ができるようにする。 ◆ 今まで学習してきたこと をふり返りながら、未知の 二酸化炭素は水に溶けるのだろうか。 4つの水溶液を見分ける方法を考えよう。

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見分けることができるね。 ・ どの班も、それぞれの水溶液の性質を利用して見分 けているね。 ◎ それぞれの水溶液の性質を利用して見分ける。 水溶液を調べる方法につい て、根拠を明らかにしなが ら、考えることができるよ う助言する。 ◇ 子どもの自由な発想を尊 重しつつ、安全に配慮した 方法を導くようにする。 9.本時の学習(第2次 第2時) (1)主 題 「塩酸に溶けた金属」 (2)目 標 うすい塩酸に入れた鉄の変化から推論し、水溶液には金属を質的に変化させるもの があることを理解する。 (3)展 開 子 ど も の 学 習 活 動 評価と理科学習のデザイン(◆◇) (前時の活動) 1 前時で使った液体で溶けた鉄はどうなったのかを予 想し、話し合う。 ・ あわになって空気中に出ていったんじゃないかな。 ・ 食塩の時と同じように、小さくなって溶けこんでい るよ。 ・ 食塩が溶ける時とは違う溶け方だったので、何か別 のものに変わったと思う。 2 溶けた鉄はどうなったか、調べる方法を考える。 ・ 食塩を取り出した時と同じように、蒸発させれば溶 けているものを取り出せると思うよ。 ・ 何も残らなければ、空気中に出て行ったんだ。 ・ 出てきたものが鉄なら、磁石にひっつくよ。 ・ 電気を通さなかったら、鉄じゃないということだね。 (本時) 3 実験方法を確認し、見通しをもつ。 ・ 蒸発皿には物質が残るのかな。 ・ 残ったものが鉄かどうかを磁石で調べて、ひきつけ られたら鉄だと言えるね。 ・ 出てきたものが電気を通すか調べて、豆電球にあか ◆ 自分のかいたイメージ図を根拠に した予想を立てるようにする。 ◆ 調べる計画を話し合い、それを指導 者がフローチャート化して板書に表 し、可視化する。 うすい塩酸に溶けた鉄はどうなったのだろうか。

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りがつかなければ鉄ではないね。 4 実験を行い、気付いた事実をワークシートに書く。 ・ においがしてきたよ。 ・ 食塩を蒸発させた時と、様子が違うなあ。 ・ パチパチはじけているよ。 ・ 黄色い粉が残ったよ。 5 実験結果及び気付いた事実を発表する。 ・ 黄色い粉が出てきた。磁石にはひきつけられなかっ たよ。 ・ においやはじける様子もちがったし、食塩水の蒸発 とは違うんだね。 6 実験結果から、考えたことを各自ワークシートにか く。 自分の考えをノートにかく。 自己の認知に対するモニタリング ↓ メタ認知を促す他者の解釈(知識) ・ 形が違うのはなぜかな。 ・ 色が変わったし、磁石にひきつけられなかった から鉄ではない。 ・ 自分が考えたイメージ図は修正しないといけな い。 ↓ 自分の考えの正当性や妥当性の検討 メタ認知 ↓ 出てきた意見を元に自分の考えをイメージ図に表現 し交流する。コントロール ・ 塩酸に鉄が食べられたんじゃないかな。 ・ 塩酸と鉄が合体した。 ・ 鉄は鉄でも、違う鉄に変わった。 自分の考えをコントロールした新しい考え ◎ もとの鉄とは違う性質をもつものが、液体の中にあ る。 7 イメージ図の修正を行い、交流する。 ◆ 自分の予想と比較しながら、実験の 様子を観察する。 ◇ 換気に気をつけ、はじけとんだもの で火傷しないよう注意を促す。 ◆ 自分の考えをかくことでモニタリ ングし、自分の考えたことと友だちが 考えたことを比較する。メタレベル (自分の考えの正当性、妥当性等)で 考え、その考えをコントロールする必 要があれば、加筆・修正することがで きる学習環境を作り、より深い意見交 換になるようにする。 ◆ 自分の考えをイメージ図に表現す ることで、自分の考えに変化があった のかを具体的にとらえられるように する。 思① 膃広䚔涒䚔劃 䚔䚔䚔宁讃

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板書デザイン うすい塩酸にとけた鉄はどうなったのだろうか。 予想 実験 蒸発させてみる 結果 何も残ら なかった。 何か物質が残った。 鉄?鉄ではない? 結論 鉄はなく なった。 鉄として ある。 鉄とは別 のものと してある。 問題 磁石 電気 塩酸にとかす うすい塩酸にとけた鉄は、元の鉄とは違う性質の ものに変化した。

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