1
論 文】 UDG :691.
22 日本 建 築 学 会 構造 系論 文 報 告 集 第 377 号・
昭和 62 年 7 月大
谷
石
を
原 料
と
し た
人 工
軽
量
骨
材
コン
ク
リ
ー
ト
に
関
す
る
研 究
・
(
第
1
報 )
正 会 員 正 会 員向
馮井
毅
*乃 謙
**1.
まえ がき 近 年,
鉄 筋コ ン クリー
ト造 建 物の高 層 化の傾 向 が一
段 と進み,
そ れ に伴い コ ンクリー
トの軽 量 化が一
層 重 視さ れ る ようになっ て き て い る。一
般にコ ン ク リー
トの軽 量 化 を図る方 法 と しては, 1) 骨 材 自体の軽 量 化 を 図る方 法 2 ) コ ン ク リー
ト中に多 量の空 気 泡 を 発 生ま たは連 行 する方 法 3) 1), 2) を併 用 する方 法 があ げら れ る。
こ のう ち,
骨材 自体の軽量化を 図 る方 法 と して は,一
般にけつ岩や粘 土 を焼 成 膨 張さ せ た人工軽 量 骨 材が用い られてい る が,
資 源 的にも豊 富な天 然 ゼ オ ライ トを原 料と する人 工 軽 量 骨 材の開 発 研 究が近 年, 中 国や 日本において進め ら れ て き ている1)−
9)。
天 然ゼオライ トをコ ン ク リー
ト用 材 料 として活 用す る 方 法と し ては,1
) 天 然ゼ オ ライトを多量に含む岩石を破 砕し, これ を高 温 焼 成す ると,
その過 程で発 生す る ガス を内封 する ことによ り軽量の焼 結 物を得ること ができ る。
これ は けつ岩や粘 土 を焼 成し て得ら れ る人工軽量骨 材 と類 似 し た もの であ り,
軽量コ ンク リー
ト用 骨材 と して用い る ことが可 能 と考え ら れ る。
2 ) 天 然ゼ オ ライト は結晶格子格 中に水を多く含有す る鉱 物であり, これを加 熱す るこ とに よ り含 有 水 分 が分 解・
発 散し, その部分 が空 隙に置 換さ れ る性質 が ある。
し た がっ てこ の特性を利用し て, まず粉末 状に し た天 然ゼ オ ライ トを500℃ 内外で加 熱 して 空 気を多量 に内 封し た組 成に してお き,
次に この よ う な状 態に し た ゼ オ ライ トをモ ル タル やコ ンク リー
トの練り混ぜ時に混 入 すると.
練り混ぜ水と接 触す る ことに より本来のゼ オライ トの組 成に戻ろ う と す る変化が生 じ,
練り混ぜ水の一
部と ゼ オ ライ ト中の 空 気との置換 作用 が生じ, 多量の空 気 泡がモ ル タル 論文 内 容の一
部は,日本 建築 学 会大会 梗 概 集,
昭 和 58年9月,
「天 然ゼ オ ライ トを 発 泡 源 と して用い た気 泡コ ンク リー
トに関す る研 究」に発 表し た。
拿 明 治 大 学 教 授・
工 博 # 中国 清 華大学 副 教 授 {昭 和61年11月10日原 稿受 理 ) 表一
1 大谷石の化 学 組 成 oo SiO2 職03re冨
0昌
債ρ 圓 ρ1
脚 L部。ss 備 考 大 谷 石 聞.
go12,
55L 聞 L920.
乾 2.
田 2.
35111.
021 の ゼ オ ラ イ ト 研,
911,
0LO2.
22.
2L14U2 13,
4 参 考文献9 け つ 岩 58.
516.
L6.
45.
22.
44.
10D.
72 7.
1 同 上 け つ 岩 61.
516.
14.
4LOL61.
963・
7215・
7 参 考文賦10 泥 岩 60.
315.
35,
14.
51.
5L352,
56 8」 同 上 コ ンク リー
ト中に発生す る。 こ の現象を利 用 するこ とによ り気 泡モ ルタ ま た は気 泡コ ンク リー
トを得る こと が可 能で ある。
3> 天 然ゼ オラ イ トに は セ メ ン トの水 和 反 応に よっ て 生 成 する水 酸 化カル シウム と反 応して水 和 物を生 成 する性 質がある。
こ の こと を利 用す れ ば セ メン ト助 材と しの利用が考え られ る。
筆者ら は, 以 上の諸 特 性 を有 す る天 然 ゼ オライ トにつ い てp
ンクリー
ト用 材 料 とし ての利 用に関 する研穿
を進 めて きて い る。
本研 究は, そ の一
部をなすもの で, 上記3
用 途の う ち1
)に あ げた構 造 用 軽 量コ ン クリー
ト骨材 と して の利 用の可 能 性 を把 握 する ため,
天 然 ゼ オライ ト を多量 に含有する大谷石 (栃木県 宇 都 宮市 大 谷 町 産 )を 原料に用いて, 軽 量 骨 材 製 造 過 程における膨 張・
焼 結機 構の基 礎 的 検 討 を行 うと ともに,
試 作 し た軽 量 骨 材お よ び そ れ を 用いた軽 量コ ン クリー
トの強 度 特 性 等につ い て 実験検討し た結果 を ま と め た もの である。 な お, 本 研 究は日本および中 国におい て実 施さ れ た も の で, 大谷石の化 学 組 成 等につ い て は小 野 田セ メ ン ト TGA DTA 6.
0 60 4.
B 48ぷ
:
:
£9
、.
2 、2白
e。
。
T
筥一
、.
2−
、2R ZZ.
2.
4−
・41こ
ll
:
認
_
60−
6.
0 0 10D 200 3GO 400 50G 500 700 800 9001eee 温 度 〔℃} 図一
1 大 谷石粉 末の熱分析結果8
(株
1
お よび 清 華 大 学において, 大 谷 石の膨 張 機 構,
骨 材 の製 造は清 華 大 学に おい て,
骨材の物 性 お よ びコ ン ク リー
トの性 状につ いて は清 華 大 学お よ び明治大 学に お い て実 験検討さ れ た もの で あ る。
2.
大谷石 の化学組成お よび 構 造 大 谷 石の 化 学 組成お よ び構造につ いて,
その分析結 果 お よ び形態観察結果を 示 す と 以下の と お り で あ る。
2,
1 化 学 組 成 本 実 験に 用いた 大谷 石の化 学 組 成に つ い て蛍 光X
線分 析法 (粉 末ブリ ケ ッ ト法)に よ り求め た結果を示すと, 表一
1の と お りで ある。
そ れに よ る と近 藤9)に よ る天 然 ゼオ ラ イ トの分析 結果と近似する値で あると と もに, 人 工 軽 量骨材の原料と して一
般に用い ら れてい るけつ 岩や 泥岩の化学組 成とも比較的類似した化 学 組 成で ある とい え るy )・
]o ) 。2.
2
熱 重量分 析 (TGA >および示 差 熱 分 析 (DTA
> 結果 大谷 石の 粉 末 試 料 を 用い て行っ た熱 重 量 分析 結 果お よ び示差熱 分 析 結 果を示 すと図一
1の と お りである。
ま ず,
示 差 熱分析結果をみ る と85−
100℃ 内 外に おい て 自 由 水の 急 激な発 散に起 因する放 熱 現 象による と思わ れ る変 化が み ら れ る。 また550〜
650°
C に おいて ヒー
トフロー
に弛 緩がみ ら れ る が,
これはゼオライ トの組 成 破 壊に よ る変 化を示し て い るもの と考え ら れ る。一
方, 熱 重 量分 析に よる と,
約800℃ まで結 晶 水の放 出に起 因す る と 思わ れ る重量変 化がみ られ る。
し か し,
そ れ以 上の温 度 域にお け る 重 量 は ほ ぼ恒量値を示し, 常 温 時か ら こ の状 態に達す る まで の重 量 減 少 率は 13% 程 度 とい え る。
2.
息X
線 回 折 結 果 大 谷 石粉 末 試 料 を用い て X 線回折 を行っ た結果を示す と,
図一
2の と お りである。 それ によ る と, 2.
54
,2.
74
,2.
80,
3.
18,
3.
41,
3.
58,
3.
99,
4.
65,
5.
15,
6.
00,
6.
80, 8.
00お よ び 9,
00A に近 接し た箇 所に回折 線が観 察さ れ た。 これ らの値はいずれもク リノプチロライ トの ピー
ク 写真一
1.
走 査 型 電子顕 微 鏡 に よ る 大谷石の断 面 写真 (8000倍 ) と符 号する もの であ るこ と か ら,
この実 験に用いた大 谷 石は ク リ ノプチロ ライト系ゼ オ ライトを主 鉱 物と し た岩 石で ある といえ る。
2,
4 形 態 観 察 結 果 走 査型電 子 顕微鏡を用い て大 谷 石の形 態 観 察 を行っ た 結果を 示す と 写真一
1の と おり で,
こ れ に よっ てもクリ ノプチロ ライ トが観 察で き る。一
方,
写 真一
2は光 学 顕 微鏡に よ る大谷石の断 面の観察結果 を示し たもので,
観 察 面の中に は ゼ オ ラ イ トの 他に長 石や石 英 も若 干 存 在す ること が 認 め ら れ る。 以 上の 分析 結果お よ び形態観 察 結 果より,
試 料と して 用い た大 谷石の 主 鉱物は ク1丿ノプチロ ライトであるとい え る。
ま た, アン モニ ウムイオン交 換 方 法に より求め た 大谷石中
の ゼ オ ライ ト含有 量は,
約60 %である こと が 判明 し た。
3.
大 谷 石の膨 張機 構3.1
発 泡 膨 張 機 構 けつ 岩や粘 土につ い て は,
1100〜
1200℃ で加 熱する こ と に よ り発 泡 膨 張す ること は周 知の こ とで, これ らの 岩石類の膨張機 構につ い ては多くの研 究が なされてきて 2θ (Cu Kα) 図一
2 大 谷石粉 末の X線回折 結果 Ω:石英 P :斜 長 石 F :長 石 写 真一
2 光 学 顕 微 鏡によ る大 谷 石の 断面写真9
い る10Lll)13) 。 これ に対し
,
大谷 石な ど天 然ゼ オ ライ トを 多 量に含む 岩石の発 泡機 構につ い て の研 究は少な い13 }。
し か し, 表一
1に も示し た よ う に大 谷 石と けつ 岩とは化 学 組 成の構 成 割合も比較的親似して お り,
し た が っ て発 泡機 構 も類 似 し た もの で あ る と考え ら れ る。 す なわ ち, 大 谷 石の場 合において も,
加 熱 することに より岩 石が適 当な粘 性 を もつ 状態に変 化し,
その 際に内 部に発 生 し た ガス は溶融 化 し た岩 石 表 面で逸 散す ること を阻 止さ れ, 内封され る た め に岩 石 全 体が発 泡 膨 張 するもの と考え ら れ る。
Riley
亅4}は,
け つ岩および粘
土の化 学 組 成につ い て 分 析 調査 を行っ た結 果,
SiOz,
Al,O
,, お よ び融 剤 成分(
CaO ,
MgO,
FeO,
Fe20s,
Na20,
K20
)量にっ い て良 好な発 泡 を生 ずる溶 融 状 態 を 示す範 囲は,
図一3
に 点線で示 す 範 囲であ るこ と を報 告してい る。
今 回の 実験 に用い た大谷 石の化 学 組成を み る と,
表一
1にも示し た よ う にsio2
:66.96
%,
Al20
,:12.55
% お よ び融剤 成 分 :9.
46
% で あ り,
こ れ を 図一3
の 中に 示 す と 良 好 な 発 泡を示す点線の範 囲内に入 る化 学 組 成であ る とい え る。
以 上の考察か ら大谷 石 に おいて も,
けつ岩や粘土 と 同 様に高温加熱す ることによ り発 泡 膨 張す る性 質を有する rm 麟,
驟製 轤 擘 欝 懿躡
織 競擁鞴
鑾
難
攤
麟
馨
鷲 靆磁 :巨麟1黷 義澱 黔 舞鷲
鞭 騨1糞…
懿ご蒹編 ;羅F
雛窰羅窒雌讃 鑼蒹鳶鸞 羹蠶罅藪靉
講 憩
讖
.
1
鰍 讐髦
覊
蒹
覇 羈
繕
1
};
罵
1
躑
筆
欝灘
蘿
i
写真一
3 高温 顕微 鏡に よる大 谷 石の加 熱 温度と体 積 変 化の関 係觀
豁
鰹雛
蠶
盤
撚
1
蠶
撚
轟
纛
礁
懸
羅
ll
纖
3 撒 さeお1
鸚
酬
iili
翻
図一
3 鉱物を 加 熱 す るこ と に よ り良好 な 発 泡 が生 ずる 化 学 組成 範 囲 と大 谷 石の化 学 組 成の比 較 こと が 推定さ れ る が,
これ を実証 す る た め以下の実 験 を 行っ た。 す な わ ち, 直径 30mm , 高さ30 mm の円柱形 に切 断し た大谷 石 試料を徐々に加熱し,
加 熱温度と試 料 の体 積 変化の関係 を 高 温 顕 微 鏡で観 察 し た。
結 果は写真一3
に示す と お りであ る。
そ れに よ る と, 加熱温度が600
℃ 以下で は試料の体 積 変化は ほ と んど見ら れ ない が,700〜800
℃ に な る と ゼ オ ラ イ トの構 造が破 壊され る た め, 試料の体積収 縮が見ら れる (写真一
3(b
))。
こ の体 積 収 縮は1150
°
C
前 後ま で進 行 し,
収 縮 量は約20 % 内 外と な る (写真一
3(c))。
しか し, 加 熱温度 をさ ら に高める と次第に膨 張現象が み ら れ る よ うに な り,1265
℃ 内 外に右い て試 料の溶 融が急 激に進み, 試 料 体 表一
2 岩 石の化 学 組成と加熱時に発生する ガスとの対 照↓
lOO 1270 1190 加 熱 温 度 {℃ ) 図一
4 ガスクロマ トグ ラフに よ る大 谷石 破 砕 物の加 熱温度と発 散 成分一 10 一
100 500 工OOO 1100 1300 1500 加 熱 温 度 (℃ ) 図
一
5 ガス クロ マ ト グラ フ に よ る大 谷 石 粉 末 試 料の加 熱 温 度と 発散成 分 積の膨 張 速 度も増 大す る。 こ の場 合,
試 料の形は次 第に 球 状を 呈 す る よ うに変化 す る が,
これ は 試料 内部に発 生 す る ガス の 圧力と試 料の溶融 軟 化によ る表層 部の溶融層 の粘 性と が平 衡状態を保ち,
かつ,
溶融 化し た試料表面 の 表 面 張力の 作 用に より,
次 第に球 状に変 化 し たものと 考え ら れ る (写真一3
(f
))。 こ の状態 に お け る体 積 膨 張 は加熱開始時の2,
4
倍を示す。 さ ら に加熱温度を高め て い く と使 積 膨 張も進 行 し, 1400℃ 前 後に おい て膨 張が 最 大と なり,
そ の時の膨 張 率は約4.
5倍 を示 す。 しか し,
そ れ以上の温 度 域におい ては試 料の溶 融が進みすぎ粘 性 が低 下する た め, 発 生するガスが逸 散し, 再び体 積 収縮 を示 す 方 向に転じ,
1520℃ で溶 融・
液 化 する。
以上の高 温 顕 微 鏡に よ る観 察 結 果か ら,
大 谷 石 を加 熱 する ことに より,
発 泡 膨 張が良 好な状 態で進 行 する ため の適 正な粘性 を有 する表 層 部の溶 融 状 態 を得る温 度は,
1200−
1350℃ の範 囲にあるもの と考え ら れる。
3.
2 膨 張 源ガス につ い て 近 藤 らの研 究9 )に よる と,
ゼオライ トの発 泡 時の粘 性 はお よそ 10B−
9ポ イズ で, これを 膨 張 させ るの に必 要 な 内部の ガス の圧 力は 5−
20kg
/cmZ 程度で ある こ と が報 告さ れ ている。
大 谷 石についても発 泡 機 構が同 様である ことか らこれ らの特 性につ い て は,
それぞれ の特 性 値 範 囲 内の値 を示すもの と考え られ る。
し か し, 大 谷 石 を 加 熱 させ た場 合に発 生 するガス の種 類につ い て は必 ずしも 明 確には さ れて いない。
岩 石を加 熱して発 生 する ガス の 種 類につ い て,
爾 見1°),
吉 岡m ら の研 究を総 合し化 学 組 成 と発 生ガス との対 照 を 示 す と表一
2の よ うになる。 本 研 究では大 谷 石を加 熱し た場 合に発生 す る ガス の種 類を 解 明 す る た めに筆者の 設 計に よ る 微 小 型密 封 高温電 気 炉 にガス クロ マ ト グ ラフを連 接 し て,
試料大 谷 石の膨 張ガ スを 測 定し た。
その結 果は 図一
4お よび5
に示す と お り で あ る。
こ の実 験で は常温か ら 1500°
C
まで温 度 上 昇 さ せた場 合に発生 する ガス の 種 類を検 討 し た もの で ある が,1200− 1350
℃ の範 囲に おいて発 生す るガスは ほ と ん ど が水蒸 気で,
こ の他に若 干の CO ,も検 知さ れ た。 こ の結 果は, 近 藤 ら13 〕の研 究 結 果 と も一
部 合 致 するもの である。
4.
大 谷 石 軽 量 骨 材の性 質 4.
1 骨 材の内 部 構 造 写 真一4
は,
大 谷 石,
けつ 岩,
粘 土および石 炭 灰 を原 料と し た軽量骨 材の断 面を走 査 型 電 子 顕 微 鏡を用い て撮 影し たもの であ る。 それによる と,
けつ 岩,
粘 土, 石 炭 灰を原料に用い た軽 量 骨 材の 内部 空 隙には,
連 続 したも のが多く見られ, 特に石 炭 灰 軽 量 骨材で は そ の傾 向が顕 著であ る。 こ のよ うな連 続 した空 隙が多く存 在す る軽 量 骨材に おい ては,
表 面か ら吸 水し た水が連 続 空 隙 を通し て骨 材 内 部にまで浸 透しや すい傾 向にある こと が うかが え る。 した がっ て, 骨 材 表 面のガラス質 化し た層の緻 密 さの程 度が同等で あれ ば,
連 続 空 隙 を 多く有す る骨 材に お ける吸 水量は,
相 対 的に大き く な る こ と が予想され る。
これに対し,
大 谷 石 を原 料に用いた軽 量 骨 材は, 他の3
:
:
1
:
蠹
・・li
:
郎i
ζ
\ 石炭灰軽口骨 材 罅 〕 o 邑’
■ 6〆
「多
祠燕
石 炭灰軽鄙 「材 ‘日本耐∠ ;
.
一 一 ・
〆 °、
ノ
膨 張けつ岩 {亅躙 /_ 一
_ .
_ ,
詒丶H
膨彊け つ岩(目本勘 大谷石 略 材 c虞作 D \ ・ 0 1 2 3Eぎ
゜ N {、,
)ユ5 図
一
6 各 種 軽 量 粗 骨 材の経 時吸水 率 20 24 写真一
4 各 種 軽 量 骨 材の断 面の拡大写 真 (150倍 )一 11 一
種 類の軽量骨材と 比較 して独 立し た空隙が多く
,
そ の た め 吸水量 も少な く な ること が一
連の骨 材 断 面の形態観 察 結 果か ら予 想さ れ る。
「
4.
2 骨 材の吸水性状 図一
6は,
4.
1の 検 討に用い た4種 類の軽量骨 材お よ び参 考と し て 日本産の人工軽量骨 材の経 時 吸 水 率を示 し たもの で ある。
そ れに よ る と,
’
骨材内部の空 隙に連 続 し た ものが 多い石炭灰,
粘土,
けつ 岩を原 料に用い た軽 量 骨材で は高 L,
i
吸水率を示し,特
に表 層 部のガラ ス質 化が 不 十 分な 石炭灰軽量骨材に おい て は格 段に高い 吸 水 率 を 示し てい る。
これに対し,
大 谷 石 軽量骨材
におい て は相 対的に み て他の軽 量 骨 材に比 較して吸 水 率は極めて小さ く,
しか も短時間で ほ ぼ定 常 値に達す る性 質が み られ た。
一
般 にプレ ソー
キング が不 十 分な軽 量 骨 材.
を用い.
た コ ンク リー
トでは運 搬,
打ち込み時 間 内に スランプ低 下が 生じ や す く,
コ ン クリー
ト打 設に支 障 をき たすこ と も あ 200 180 160 140ミ
・2・攀
・。 ・饋
.
80 60 4020 mmロ
ヒ
位 単チ
↓
PO 卜 OOH
吻
夛
’
厚
攀
影
0 0 1 2 3 4 圧密変化量 (面) 図一
7 各 種 軽量粗骨材の圧 密 変 化 量と 圧縮強度の関 係 今 回 の 実 験 結 果 500 400 003 GO2 宥 \3
靉
蝗 田 100 膨張けつ岩 (日本産1が
プ 「/
/
孅 癬 鍛 0 7日 認 日 材 令 図
一
B 各 種 軽量骨 材を用いたコ ン クリー
トの圧縮 強 度の比 較一
12
一
表一
3 コ ンク リー
ト実 験に用い た軽量 骨材の性 質 細・
粗 の 別 骨 材 種 顯 比 壷 絶 乾墨
{熔騨
材の大 き 缶ゴ 2〕 さの範 囲 〔 ) 黼 辮 (% ).
24時 間 吸水 率 (% ) 齶L
膨張 けつ岩 (非造粒 ご北京産) 1.
器 0.
7正 20−
513,
了!
7、
2F
’
[ 1 膨張粘土 (造 粒・
北京産) 1.
05o.
〔2 叡}〜
5’
」
.
.
.
一
一
.
i T−一
一
1
呻
・・一.
{
1.
3 1.
6一
一
一
一
一
粗骨 材 大谷 石軽量骨材 〔非造粒・
賦 作品 ) LO50.
62 加〜
5!
膨張けつ岩 (造粒・
日本 産 ) L230.
8215〜
5 2.
815、
3二
携 嫩 且5 参 考 」 石炭灰軽量骨材 〔造粒・
日本 産 〕 L鼬 1 1 旨 蜥「
15〜
5 4,
2 遮 8 鷁燃 且6 大谷石軽量粗骨材を破 砕したもの(試作品11.
250.
70 1 E5〜
7.
19.
1 細骨材 参 考 膨張けつ
岩 (造粒・
日本産 11.
θDL145〜
7,
4h5,
8 携螺 15 表一
4 試 料コ ン ク リー
トの調 合比お よ び単 位 容 積 重量、
粗骨材種顛 W/C (%) 目標ス ラ ンプ {ω 単 呻 骨1
犠
げ
i
単{鵬
量騙 琴
i
儲
両
酬
酬
癩 膨温けつ岩 弱 1册 1弱,
2 1.
001.
ooI1,
蹴 1,
田 〕ヨ1.
妍 L 膨張粘土 徊 3±1 ・6騒1“.
・;
Lo・ 1.
00 ・鮨 ll・
5筋」
1・
42・ 大谷石 軽量 覗 16野 “・
4」 1・
oo1.
00L 1.
518!1.
400 る が,大谷 石を原料と し て焼 成し た人工軽 量 骨 材 (以 下, 大 谷石軽 量骨材という)の よ うに吸 水 率が小さ く,
かつ 定常値に達す る時間 が短くて よい 骨 材は,
・
コ ン ク リー
ト 用 骨材と し て極め て良好な性質を有してい るといえる。
4.
3 骨材強さ大谷石
,
けつ 岩, 粘 土を
原 料と した 3種 類の軽 量骨材 お よ び参 考と して 日本産 人工軽量 骨材につ い て,BS
812 (Mechanical properties
,
aggregate valuesfQr
im.
pact crushing 10 per cent
fines
,
abrasion and polished stone )法 を 準 用し て骨 材の圧 密 変 形量 と 圧縮強 度の関 係を求め た。 結 果は図一
7に示 す と おりである。
そ れに よ る と,
大 谷 石 軽量骨 材は膨 張けつ 岩や膨 張 粘 土 骨 材に 比べ同一
荷 重に対す る圧 密 変 形 量が少な く, こ の ことか ら 骨材強度も3
種類の軽量骨 材のな かで は最 も高い とい え る。
こ の よ うに大谷 石 軽 量 骨 材が高い強 度 を示す理 由 と し て は, この骨 材に おい ては内 部に独 立 し た空 隙が多 い こと, 表 面の ガラス質部分 が緻 密で,
かつ 硬 質であ る こと などがあ げら れ る。
こ の実 験で は骨 材の含 水状態 を気乾状態に し た場合と 飽 水 状 態に し た場 合につ い て検 討 を行っ た が, 飽 水 状 態 の骨材に おい て は気 乾 状 態の骨 材に比 較して 20−
30% の強 度 低下 を 示 し た。
砂 利, 砕 石 な どの普 通 骨 材におい て は 吸 水 率 が 低い こと か ら通常の場合,
骨 材 強 度に及ぼ す含 水 率の影 響は少ないといえ る。
本実験でみ ら れ る よ うに含 水 率と骨 材 強 度の関 係が顕 著に み られ る の は,
軽薮
黶
・ 呶 義 騨爨轆 賊 写 真一
S 各種軽量骨材を用いたコ ン クリー
トの骨 材とモ ル タル部分の界面の拡 大写真 (300倍) 牧 骨 材の特 性といえる。
コ ン ク リー
トの圧 縮 強 度 試 験に 用い ら れ る供 試 体の養 生 方 法とし て は,一
般に標 準 養 生 (20±3℃ 水 中 )が採 用 され ることが多いが, こ の よ う な方 法 を用い た場 合は,
軽 量コ ンク リー
トに おい て は見 掛上の骨 材 強 度が相 当量低 下す る性 質が ある ことか ら,
気 乾 状 態 に あるコ ンクリー
トに対 する見 掛 上の強 度 低 下 は,
普 通コ ンク リー
ト より大きい こと が予 想さ れ る。
そ の た め,
コ ン ク リー
ト構 造 物などに用い ら れ る構 造 体コ ンク リー
トの強 度 管 理を標 準 養 生 供 試 体 また は現 場 水 中 養 生 供 試 体を用い て行 う場 合は,
軽 量コ ン クリー
トでは 普 通コ ン クリー
トに比べ , 安 全 側で管 理がな さ れ る こと に な るとい え る。5.
大 谷 石 軽 量 骨 材 を用い たコ ンクリー
トの性 質 大 谷 石の化 学 組 成,
発 泡 機 構お よ び焼 成 膨 張さ せ た骨 材につ いて基 礎 的 検 討 を行っ た結 果,
コ ン ク リー
ト用 骨 材と しての適性を有す る見 通し が得ら れ たこと から,
そ れ を実
証す る た め,
すで に実 用 化さ れて い る膨 張けつ 岩 お よ び膨 張粘土を用い たコ ンク リー
トと比 較 検 討 を行っ た。 5,
1 使 用 材 料 骨 材は,
表一
3に示す ように,
市 販 軽 量 粗 骨 材2種 類,
試作 大谷 石軽量粗骨材お よ び大 谷 石 軽 量 細 骨 材 を用い た。 こ れ ら骨 材の一
般 物 性は同 表に示す とお り である。
ま た,
セ メ ン トは中 国 河 北 省 宣 化 地 区 産の普 通 ボル トラ ン ド セ メン トで 中国 国 家 規 格GB −
175−
77 (NormalPartland
Cement,
Pozzolanic
Cement,
Portland BlastFurnace
Slag
Cement
> に 規 定 す る 強 度 区 分425kg
/cmZ の もの を用い た。
5.
2 コ ン ク リー
トの調 合,
成 形,
養生 方 法 表一
4に示す よ うに, 粗骨材の種 類の異な る3
種 類の 試 料コン ク リー
トを作 製し た。
各コ ンク リー
トの調 合は, 相 互の強 度 比 較が しや すい よ うに単 位セ メ ン ト量,
単 位 水量お よ び水セ メン ト比を一
定と し た。
供 試 体は一
辺 が 10cm の鉄 製 型 枠 を 用い て成 形 し, 湿潤 状 態で 24時間 養 生し た のち脱 型 し,
そ の後,
試 験 材 令まで標 準 養 生 を 行っ た。
5.
3
実験結果 概 要 粗 骨 材に大谷 石 軽量骨 材を用いたコ ン ク リ
ー
トの絶 乾 時 単 位 容 積 重 量は,
表一
4に示 す よ うに 1400kg /m3 で,
3種 類の試 料コ ンク リー
トの 中で は最 も 小さい値であっ た。
しか し,
骨材比 重のや や 高い膨張けつ 岩を用い た コ ン ク リー
トに おいて も1
457kg
/m3 で あ り,
その 差は極 めて小さいといえ る。 図一
8は,
材 令 7月お よ び28 日 にお け る3種 類の軽 量 コンク リー
トの圧縮 強 度を比 較 し たもの で あ る。 そ れ に よ る と,
膨 張けつ 岩や膨 張粘土を用いたコ ンク リー
ト の材 令28 日圧縮 強 度が278 お よ び253kg/cmz を示し た の に対し大 谷 石 軽 量 骨 材 を用い たコ ン クリー
トで は 375kg
/cm2 を示し,30−
40% も の高い値で あっ た。
こ の よ うに大 谷 石 軽量骨 材を用いたコ ン クリー
トに おい て高い,
強 度が得ら れ た理 由と して は,
前 項で述べ たよ うに骨 材 自体の強 度が高いこ と,
写真一5
に示すコ ンク リー
ト断 面の拡 大 写真に見ら れ る よ うに膨張けつ 岩や膨 張 粘土 を 用い たコ ンク リー
トで は,
ペー
ス トと骨 材の 界 面に ク ラッ ク が観察さ れ る と と も にコ ンク リー
ト断 面に もク ラックの 見ら れ る もの も あっ た。
これに対 し大谷 石 軽量 骨材を用い たコ ンク リー
トにおい て は その ような クラッ ク は見ら れず,
コ ンク リー
ト組成の一
体性が良好であ る こ と が,
高い強 度 発 現に寄 与して いる もの と考えられる。
こ の よ う に大 谷 石 軽量骨 材を用い たコ ン クリー
トにおい て 骨材とペー
ス トの一
体性が良 好で あ る 理由と して は大 谷 石 中に含ま れ る ゼ オ ラ イ トがセ メ ン トの 水 和 反 応に よっ て生 成する水 酸 化カルシ ウム と反 応して硬 化 体を生 成す る性 質 を有す ること も一
つ の理由と し て考え ら れ る。
ま た,
今回の実験に用い た 膨 張 けつ 岩 お よ び 膨張 粘 土骨材が北 京市の工場に おい て量産体制の も とに生産さ れ て い る もの である の に対し, 大 谷石軽 量骨材は清 華 大 学の実 験 用 キル ンで焼 成し た試 作骨材で あ り,
慎 重に焼 成さ れた こと も高い コ ン ク リー
ト強 度が得ら れ た理 由の一
つ と して考え ら れ る 。 な お,
こ の大谷 石軽量 骨材を 用い た コン ク リー
トを日 本 産 人工軽量 骨材を 用い たコ ン ク リー
トと 比 較 す る と,
一 13 一
図
一8
に み ら れ る よ うに同 等 もし くは若 干 低い強 度を示 し ているが,
供試体の形状等を考慮する と,
日本 産 人工 軽量骨材を用い たコ ンクリー
トよりもやや低い強度を示 すもの と考え ら れ る。6
.
結 論 大谷石お よ び大谷 石 を焼 成 膨 張 させ た軽 量 骨 材な ら び にそ れ を用いたコンク リー
トにつ い て基 礎 的 検 討 を行っ た結 果 をま と め る と,
大要 以 下の よ うに な る。
1
) 今 回の実 験に用いた大 谷 石は,X
線 回 折,
顕 微 鏡 観 察な ど に よ り ク リ ノプチロ ライ ト系ゼ オ ライ トを約 60%含有す る岩石であ るこ と を明らかに し た。 2) こ の 大 谷 石を破 砕 して,
1200−
1350 ℃ で加 熱 す ることによ り軟 化す る と と も に表層 部が溶 融 化し,
内 部に発 生す るガス に よっ て球 状に膨張し,
絶 乾 比重 1.
05
程 度の良 好な軽 量 骨 材を得ること がで き る。3
) 大 谷 石 軽量骨材は表層 部の ガ ラス質が緻 密で, し か も骨材中の空 隙が独 立 し た ものが多い こと か ら,
けつ 岩 や 粘 土 を原 料と し た軽 量 骨 材に比 較して吸 水 率が小さ く,
かつ 骨 材 自体の強 度 も高い特 性を有 する。 4 ) 大 谷 石 軽 量 骨材を用い たコ ン クリー
トは,
骨 材と ペー
ス トの界 面 付 着が良 好であること な どか ら,
膨 張け つ 岩 や 膨 張 粘 土を用いたコ ンクリー
トに比 較して高い圧 縮 強 度がみ られ,
参 考に示し た 日本 産 人工軽 量 骨 材を用 い た コ ン ク リー
トと比 較 し て も,
ほ ぼ近 似 し た強 度を示 して いること か ら,
強度特性に おい ても す ぐ れて いる と いえる。 5) 大 谷石を は じ め天 然ゼオライ トを 含む岩 石は,
日 本におい て は極めて広い地 域に分 布してお り,
ま た,
中 国におい て も多くの地域に存在し て い る こと.
か ら,
そ の 有 効 利 用の検 討は有 意 義なこ と と考えられ る。 本 報 告で は構 造 用 軽 量コ ン ク リー
ト骨材と して の利 用の可 能 性に つ い て検 討し たが,
中 国に お け る市 販人 工軽量骨 材と 比 較して同 等 以上の性 能を有 し,
かつ,
日本 産 人工軽 量 骨 材と比 較して も近 似 し た性 能を有す る骨材であ ること を 明らかに し た。この よ う なこ と か ら,
大 谷 石をコ ンク リー
ト用 軽 量 骨 材 資 源と して活 用す るこ と は,
有 効な利 用の一
つ と考え ら れ る。
謝 辞 本研究の実 施に当た り ま し て は, 清 華 大 学 郭王順 氏,
王 瑞 氏,
明 治 大 学 菊 池 雅 史 氏,
清 水 建 設株 式 会 社江原恭 二氏,
小 野 田セメ ン ト株 式 会 社 内 川 浩 氏,
宇 智田俊一
郎 氏に多大の ご協力 を頂き ま し た。
こ こ にその こと を 記14
一
し,
厚く謝 意を表 し ま す。 参考文献1) Frederieca Mumption l Commercial Utiiization of Natu
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トの 性 質に関す る検 討 〔その 1},
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昭 和61.
8−
16> 向 井 毅ほ か :石炭 灰 系 軽 量 骨 材を用い たコ ン ク リー
ト の基 礎 的 性質に関す る検討 (そ の 1),
日本 建 築 学 会 大会 梗 概集,
昭和61.
8SYNOPSIS
UDC:691.22
'
THE
PROPERTIES
OF
ARTIFICIAL
LIGHTWEIGHT
AGGREGATE
AND
CONCRETE
WITH
EXPANDED
ZEOLITE
ROCK
by Dr.TAKESHI MUKAI, Piofessor, Meiji Univ, and
FENG NAI-orAN,AssociateProfessor of TsinghuaUniv.
,
Members of A.I.J.
'
This
paper presentsthe research en the expanding characteristic of zeoiite rock(Ohya-Roek)
and thefun-demental
propertiesof aggregate and concrete with expanded zeolite rock as a structural lightweightconcrete.We
received afew
beneficial
conclusions inthisinvestigation.(
1
)
We
could produce a new type of artificiallighweight
aggregate thatis
made of zeolite'rock
crushed and