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北朝鮮核問題 (2) 2007 年 9 月第 6 回六者会合第 2 セッションで 北朝鮮に対するエネルギー支援 米国がテロ支援国家リストから北朝鮮を除外する作業を開始することなどを 並行的に実施 するとの条件の下 寧辺の 5 メガワット原子炉, 使用済み核燃料再処理施設 核燃料棒製造施設の 無能力化

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•核開発の開始(1950-1992) 1974年IAEA加盟 1985年NPT加盟 1986年~ 黒鉛炉、再処理施設等を建設するなどの核 開発を開始 1992年IAEAと包括的保障措置協定締結 •第一次核危機(1993-1994) 北朝鮮が提供した情報とIAEAの査察結果との間に重大 な不一致があることが発覚し、原因究明のためのIAEA特 別査察を北朝鮮が拒否したことで、核開発疑惑が高まった。 •米朝間の合意された枠組み(1994/10~2003/1) 1994年10月に北朝鮮の黒鉛炉開発を凍結、その代替 としての軽水炉の供給等を内容とする「合意された枠組み」 に米朝が合意。 枠組み合意を受けて、1995年3月朝鮮半島エネルギー 開発機構(KEDO:The Korean Peninsula Energy Development Organization)を設立。(→ 核開発疑 惑の深刻化に伴い2003年12月に中断、2006年5月に 終了した。) 2002年10月、北朝鮮の濃縮疑惑が持ち上がると、北朝 鮮は2002年12月、核凍結解除を発表し、核施設を稼働、 建設を即時再開し、IAEAの査察官を追放した。2003年 1月10日にはNPT脱退を表明した。 •六者会合による非核化(2003-2009) 2003年、六者会合の枠組み設置、第1回会合開催。 2005年9月、第4回六者会合の第2セッションで朝鮮半 島の非核化を目標の一つとする「共同声明」を採択。「約束 対約束、行動対行動」の原則。 2005年9月、米財務省がマカオのバンコ・デルタ・アジア (BDA)を「マネーロンダリングの主要懸念先」金融機関に指 定。マカオ政府がBDAを管理下に置き、結果として、北朝鮮 関連の口座が凍結された。 これに反発した北朝鮮は、2006年7月ミサイル発射実験 を行い、2006年10月には第1回核実験を実施した。国連 安保理は、北朝鮮のミサイル発射に対しては非難決議(7月 15日)を、また、核実験に対しては制裁決議1718号(10 月14日)を、それぞれ中国、ロシアを含む全会一致で採択し た。 2007年2月、第5回六者会合第3セッションで、重油供給 などを見返りとして、寧辺核施設の稼働停止・封印などの 「初期段階措置」を始めとする核放棄プロセスを進めることに 合意。しかし、北朝鮮は凍結されたBDA資金の返還を求め 事態は停滞したが、6月に送金が完了すると「初期段階措 置」は履行された。

北朝鮮の核開発の経緯

北朝鮮核問題(1)

(2)

北朝鮮核問題(2)

2007年9月第6回六者会合第2セッションで、北朝鮮 に対するエネルギー支援、米国がテロ支援国家リストか ら北朝鮮を除外する作業を開始することなどを「並行 的に実施」するとの条件の下、寧辺の5メガワット原子 炉,使用済み核燃料再処理施設、核燃料棒製造 施設の「無能力化」と「すべての核計画の完全かつ正 確な申告」を12月31日までに実施することに応じる成 果文書「共同声明の実施のための第二段階の措置」 の採択に合意した。同合意に基づき、北朝鮮は、11 月、米国の専門家グループを受け入れ、無能力化に 向けた作業が開始された。 2008年8月北朝鮮は核計画の申告書を提出。米国 はテロ支援国家指定の解除の手続きを開始した。しか し、検証メカニズムについての交渉は難航した。北朝鮮 は無能力化の中断する一方で検証について米国と協 議を行い、合意を得たことから、米国は2008年10月 北朝鮮のテロ支援国家指定の解除を実施した。 2009年4月北朝鮮はミサイル発射実験を実施。北朝 鮮を非難する国連安保理議長声明が出されると、北 朝鮮はIAEA査察官を追放し、2009年5月には第2 回核実験を実施した。これに対し国連安保理は、北 朝鮮への追加的制裁を盛り込んだ国連安保理決議 1874号(10月14日)を全会一致で採択。 •六社会合の停滞と北朝鮮の挑発行為(2009-2011) 国連安保理決議1874号以降、北朝鮮はウラン濃縮活動 に着手することを宣言していたものの、その真偽は明らかでは なかったが、2011年10月北朝鮮は、訪朝したヘッカー氏ら にウラン濃縮施設を公開、北朝鮮の軽水炉計画とウラン濃 縮施設の存在を明らかにした。 2009年以降、大青海戦(2009年10月11日)、天安沈 没事件(2010年3月26日)、延坪島砲撃事件(2010年 11月23日)と、北方限界線近傍で軍事的な衝突が発生し た。このため、六者会合の開催は困難な状況となった。 2011年末、金正日が死去すると、三男の金正恩が後継と なった。 •金正恩体制(2012-) 米国と北朝鮮は、北京で2012年2月23,24日に両国が 行った北朝鮮の核開発に関する協議の結果、北朝鮮が寧 辺のウラン濃縮活動の停止や、国際原子力機関(IAEA)の 要員復帰の受け入れ、長距離弾道ミサイル発射、核実験の 一時停止などで合意したと発表した(米朝合意)。 北朝鮮は2012年4月13日、失敗に終わったがロケット(事 実上の長距離弾道ミサイル)発射を強行した。これに対し国 連安全保障理事会はロケット発射を強く非難し、制裁を強 化する方針を示した。また北朝鮮が新たな核実験を実施す れば追加的な制裁措置を講じると警告した。

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北朝鮮核問題(3)

2012年4月17日、北朝鮮は米朝合意の破棄を表明。 北朝鮮は、4月13日に改定された北朝鮮の憲法で核保 有国と明示したことを明らかにした。 11月15~16日に日朝政府間協議が開催され、今後も 協議を継続していくことで一致した。 12月12日、北朝鮮は北朝鮮が事実上の長距離ミサイ ル「銀河3号」で人工衛星「光明星3号」を打ち上げた。 •2013年 1月22日、国連安保理は、北朝鮮による昨年12月の 長距離弾道ミサイル発射を非難し、発射に関与した北朝 鮮の宇宙開発部局や担当責任者ら6団体と4個人に資 産凍結などの制裁を科す決議第2087号を、全会一致 で採択した。 2月12日、北朝鮮は3回目の地下核実験実施を発表。 3月5日、北朝鮮は朝鮮戦争休戦協定の白紙化すると の声明を発出。 3月7日、安保理公式会合が開催され、北朝鮮による核 実験を安保理決議違反と認定し非難するとともに、制裁 の追加・強化を含む強い内容が含まれる決議第2094 号を全会一致で採択。 3月8日、北朝鮮の祖国平和統一委員会は、南北不可 侵に関する過去の合意の全面破棄を宣言。 3月30日、北朝鮮は韓国と「戦争状態」に突入するとの 特別声明を発表。 4月23日、包括的核実験禁止条約機関(CTBTO、本 部ウィーン)は23日、北朝鮮による3回目の核実験で発 生した可能性の高い放射性ガスを4月8,9日に日本の高 崎観測所(群馬県)で検出したと発表。 5月3日、開城工業団地から韓国関係者が完全撤収。 5月8日、米国は、5月7日の中国の国有大手、中国銀 行による北朝鮮の朝鮮貿易銀行の口座閉鎖の発表を受 け、歓迎の意向を示した。 7月15日、パナマが北朝鮮籍の船舶を臨検してミサイル部 品とみられる積み荷を発見したことから、国連制裁決議違 反に該当するか、今後調査が実施される予定。 9月16日、開城工業団地の運転再開 9月、衛星画像により、停止中だった5MWe黒鉛炉で、蒸 気や冷却水の放出が確認され、再稼働に向けた動きが観 察された。 12月12日、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の叔父で 、失脚した張成沢(チャン・ソンテク)氏が、「国家転覆の陰 謀行為」を働いたとして、特別軍事裁判で張氏に死刑判 決が下され即日執行された。 •2014年 2014年3月26日、北朝鮮は中距離弾道ミサイル「ノドン 」の発射実験を行った。さらに、北朝鮮外務省は30日に、 「核抑止力を強化するため新しい形態の核実験も排除し ない」とする声明を発表した。 5月26日から29日にかけ、ストックホルムで行われた日朝 外務省局長級協議では、北朝鮮が日本人拉致被害者 の「包括的かつ全面的」な再調査の実施を約束し、調査 開始時点で日本が独自に行っている制裁の一部を解除 することで合意したと発表された。ただし、協議では、北朝 鮮は、核兵器開発については放棄しないと表明したとされ る。

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北朝鮮核問題 (4)

•国連総会第3委員会(人権)は11月18日、日本や欧 州連合(EU)が提出した北朝鮮の人権侵害を非難す る決議案を賛成多数で採択した。今回は安全保障理事 会に対し、人権侵害の国際刑事裁判所(ICC)への付 託を検討するよう初めて促し、これまでで最も厳しい内容 となった。これに対し北朝鮮は、「超強硬対応戦に突入す る」との声明を発するなど強い不満を示した。また、同決議 は12月18日の国連総会でも採択された。 •2015年8月4日、非武装地帯(DMZ)の韓国側で地 雷が爆発し、韓国軍の下士官2人が負傷したことに端を 発し、北朝鮮が「準戦時状態」を宣言する等緊張が高ま ったが、8月22日から開催された南北高位級会談で合意 に達し、緊張状態は緩和された。 •2016年1月6日、北朝鮮は事前通告なしに4度目とな る核実験を実施。「初めての水爆実験が成功裏に実施さ れた」との政府声明を発表した。しかし、核爆発の規模は 過去の核実験と大差なく、水爆として成功であったかにつ いては懐疑的な見方が多い。 •2月7日には、事実上の長距離弾道ミサイルである地球 観測衛星「光明星4号」を、北朝鮮北西部・東倉里( トンチャンリ)から打ち上げた。 •北朝鮮の核実験と長距離弾頭ミサイル発射実験の実施 に対し、2月10日、韓国政府は、開城工団の稼働を全 面中断し、韓国政府が独自に対北制裁を実施することを 決定した。 •3月2日に、国連安全保障理事会は、北朝鮮の核実験 と長距離弾頭ミサイル発射実験に対する制裁決議2270 号を採択した。同決議は、北朝鮮の核兵器やミサイル開 発に必要な物資・資源を遮断するため、国連加盟国に対 し、北朝鮮への航空機・ロケット燃料の輸出や石炭、鉄 鉱石など北朝鮮産鉱物資源の輸入を禁止しするとともに 、北朝鮮を出入りする船舶の貨物の検査を強化するもの 。 •制裁決議にも拘わらず、北朝鮮は潜水艦発射ミサイル、 中距離弾道ミサイル「ムスダン」の発射実験を繰り返した。 これに対し、7月6日米国は、北朝鮮での人権侵害に責 任があるとして、金正恩(キム・ジョンウン)委員長を制 裁対象に加えた。さらに、7月8日、韓国政府は米国の最 新の迎撃ミサイルシステム「THAAD」を韓国国内に配 備することを決定するなど、圧力を強化している。 •それにも拘らず、8月24日、北朝鮮は潜水艦発射ミサイ ル実験を実施、成功させた。9月5日にも移動式発射台 から中距離弾道ミサイル 「ノドン」3発の発射実験を実施 、成功させた。 •9月9日、北朝鮮は5度目となる核実験を実施。「標準化 、規格化された核弾頭の構造と動作特性、性能と威力を 最終的に検討、確認した」との声明を発表した。 •11月30日、北朝鮮に対する制裁措置を格段に強化す る国連安保理決議第2321号が、全会一致で採択され た。

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北朝鮮核問題 (5)

•2017年2月12日、北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、新 型の中長距離弾道ミサイル「北極星2型」の試験発射が 行われ、成功したと報じた。翌2月13日国連安保理は、 緊急会合を開き、発射を「強く非難する」とする報道声明 を全会一致で採択した。 •2月15日、北朝鮮の故金正日総書記の長男、金正男 氏がマレーシアで殺害された。 •5月には、14日に「火星12型」、21日には「北極星2型 」の中長距離弾道ミサイル発射実験を実施した。 •度重なる決議違反に対し、国連安保理は6月3日に、北 朝鮮による累次の弾道ミサイル発射等に関する決議第 2356号を全会一致で採択した。 •7月4日、北朝鮮の朝鮮中央テレビは4日、特別重大報 道で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14型」の発 射に「成功した」と報じた。さらに、7月28日に、 「火星14 型」 の2回目の発射実験を実施し、米国本土に到達す る性能を示した。 •8月5日、国連安保理は、ミサイル発射に対する新たな制 裁決議2371号を全会一致で可決した。本決議は、北 朝鮮の石炭や鉄鉱石、海産物などの輸出を禁止するもの で、北朝鮮の輸出総額の1/3を削減するもの。 •8月29日、北朝鮮は日本本土を超え太平洋上に達した 弾道ミサイル「火星12型」の発射実験を実施した。 •9月3日、北朝鮮は6度目となる核実験を実施。ICBM 用水爆の実験が成功裏に実施された」と発表した。観測 された地震波から、過去に測定された実験に比較し今回 は10倍程度の威力があったと推定される。 •9月11日、国連安保理は、北朝鮮の6回目の核実験を 受け、北朝鮮への石油輸出に上限を設けるなどした制裁 決議第2375号を全会一致で採択した。 •9月15日、北朝鮮は日本本土を超え太平洋上に達する 弾道ミサイル「火星12型」の発射実験を、再度実施した 。今回の実験では、飛行距離は3700kmに達し、8月 29日の実験より1000km伸びた。 •11月20日、米国は北朝鮮を9年ぶりにテロ支援国家に 再指定した。 •11月29日、北朝鮮は弾道ミサイル「火星15型」の発射 実験を実施した。今回の実験では、アメリカ本土を射程に 収めると推定された。 •12月23日、国連安保理は、北朝鮮への石油精製品の する国連決議2397号を全会一致で採択した。供給を 大幅に制限 •2018年1月9日、韓国と北朝鮮の閣僚級会談が開催さ れ、ピョンチャンオリンピックへの北朝鮮の参加や、朝鮮半 島の緊張を緩和するために軍の当局者会談を開くことなど で合意した。 •3月6日、韓国は特使団を平壌に送り、韓国と北朝鮮は 4月末に板門店で3回目の首脳会談を開催することで合 意した。同特使団は、金委員長からトランプ大統領への 会談の申し入れを米政府に伝達し、8日、米国政府は、 トランプ大統領が金委員長と会談することで合意したと発 表。

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北朝鮮核問題 (6)

•2018年4月27日、韓国の文大統領と北朝鮮の金委員 長が板門店で会談し、「朝鮮半島の平和と繁栄、統一の ための板門店宣言」に署名した。 •2018年5月24日、北朝鮮が豊渓里(プンゲリ)の核 実験施設の廃棄を実行した。 •同日、トランプ大統領は北朝鮮の誠意を欠く対応を理由 に、米朝首脳会談の中止を発表。 •2018年5月26日、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金 正恩党委員長は、板門店で首脳会談を実施。会談で金 委員長は「米朝首脳会談の成功を通して戦争と対立の 歴史を清算し、平和と繁栄のため協力する」とし、「朝鮮 半島の完全な非核化」の意思を示した。 •2018年6月12日、シンガポールにおいて、トランプ大統 領と金正恩委員長による首脳会談が行われ、共同声明 に署名した。共同声明では、相互に、緊張・敵対関係を 乗り越えた新しい米朝関係の樹立、北朝鮮の体制保証 、朝鮮半島における恒久的で強固な平和の体制の構築 及び朝鮮半島の完全な非核化という共通目標の実現に 向けて取り組む意思を確認した。 • 2018年9月19日、文大統領と北朝鮮の金委員長は、18 日と19日平壌で会談し、核兵器と核脅威の無い朝鮮半 島を目指すとした「平壌共同宣言」に署名。 • 2018年10月7日、ポンペオ米国務長官は7日、平壌を 訪問し、金委員長と会談。トランプ米大統領と金氏に よる2度目の首脳会談を早期に開催することを確認。 •首脳会談以降も、北朝鮮の非核化は進んでいない。 •事態が硬直している状況下で、北朝鮮の核能力の拡大が 進んでいることは懸念材料。

更新

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ウラン濃縮 • 寧辺の核燃料棒製造工場内に新たに建設された遠心 分離法によるウラン濃縮プラントの仕様は、2011年10 月に訪問したヘッカー氏らに対し、北朝鮮の行った説明で は以下の通り。  遠心分離機:2000機(6カスケード)  遠心分離能力:8000kgSWU/y (遠心分離機1機当たり 4kgSWU/y)  平均濃縮度:3.4%、テイル濃縮度 0.27%  外形(概算):直径 20 cm、高さ 1.82 m • ウラン濃縮計画の存在は北朝鮮自身が公表しているが、 濃縮ウランの存在は、IAEAを始め誰にも検証されていな い。 • 2013年8月、民間の衛星画像により濃縮プラントの屋 根が拡張されていることが確認された。 • 2018年7月、平壌近郊に別のウラン濃縮施設が存在し ていることを米国の専門誌「ディプロマット」が公表。 軽水炉 • 寧辺の黒鉛炉の南側の空地に建設中。発電用とされ、 完成時の熱出力は100MW、電気出力は25~30MW とされる。 • 2012年8月、民間の衛星画像では原子炉の建屋はほ ぼ完成したとみられるが、2016年9月時点でも原子炉 本体は、まだ未完成であると考えられる。

北朝鮮核問題 (7)

北朝鮮の濃縮ウラン計画の現状

5Mwe黒鉛炉(プルトニウム生産) • 2013年中旬から衛星画像により、タービン建屋からの蒸 気放出、冷却水と思われる排水の放出が確認され、再 稼働の動きがあると見られたが、2014年の夏以降は目立 った動きは報告されていなかった。 • 2015年9月15日には、北朝鮮の原子力研究院の院長 が、「寧辺の全ての核施設が、正常に稼働を始めた」と明 らかにした。 • 2016年8月19日に発出されたIAEA事務局長報告( GOV/2016/45)では、 2015年末に黒鉛炉の燃料棒 を取り出し、2016年7月までに再処理を行った可能性が あると報告された。 • 共同通信社は、2016年8月17日、北朝鮮の原子力研 究院から「黒鉛減速炉(原子炉)から取り出した使用 済核燃料を再処理した」と書面で回答があったと報じた。 • 以上のことから、再処理を行いプルトニウムの生産を行った ことは確実だと推定される。ただし、黒鉛炉の稼働は、衛 星画像等では不明な期間が多く、プルトニウム生産量の 推定は困難。 • 2018年に入り、原子炉の停止(4月)と、再処理施設 稼働の兆候(5月)が観察されており、北朝鮮は核活動 を継続しているとみられる。

(8)

北朝鮮に対し、核開発及び弾道ミサイル関連の活動の停止を求めるもの。

決議1695(2006年 7月):非難決議

決議1718(2006年10月):制裁決議(最初の核実験)

核・ミサイル関連物品

の供給及び調達の禁止

決議1874(2009年 6月):制裁決議(2回目の核実験)

あらゆる武器の移転を禁止

決議2087(2013年 1月):制裁決議

資産凍結対象個人・団体の関与が疑われるすべての取引を禁止

決議2094(2013年 3月):制裁決議(3回目の核実験)

 船舶検査の義務付け、金融サービスの停止

決議2270(2016年 3月):制裁決議(4回目の核実験)

航空機・ロケット燃料の禁輸、北朝鮮に出入りする船舶の入港、航空機の離着陸の禁止、北朝鮮と

の金融取引の禁止、北朝鮮の核開発関連企業・個人等の資産凍結。

決議2321(2016年11月):制裁決議(5回目の核実験)

石炭輸出に上限を設定

、7億ドル(750万トン)

決議2371(2017年 8月):制裁決議

石炭と鉄・鉄鉱石、鉛・方鉛鉱、海産物の禁輸

決議2375(2017年 9月):制裁決議(6回目の核実験)

ガソリンや軽油など石油精製品の供給を200万バレルに制限、

繊維製品の禁輸

北朝鮮核問題:北朝鮮に対する国連安保理決議の推移

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• 「核実験」実施

北朝鮮政府は、2016年1月6日、「新たに開発した実用型水素爆弾の技術的諸言が正確であることを完全に立証し、 小型化された水素爆弾の威力を科学的に解明した。」として、同日に地下核実験を実施した旨を発表。

• 「核実験」の場所と評価

日時:2016年1月6日、午前10時30分頃。各国の観測所において、人工的な地震波を検知。 場所:過去3回の核実験と同じく、咸鏡北道吉州郡(ハムギョンプクドキルジュグン)の豊渓里(プンゲリ)付近。 地震波の分析から核実験であると思われる根拠 震動波形は北朝鮮による過去3回の核実験時と同様、初期微動(P波)は大きく、主要動(S波)が不明瞭で、気象 庁は「自然地震ではない可能性がある」ことを発表。 検知した地震波からの地震の規模:M4.82(CTBTO)、M5.1(米地質調査所)、M5.0(気象庁)。 放射性核種の検出:2月末現在、核実験に由来すると考えられる希ガスは検出されていない。 評価 : 観測された地震の規模は前回より小さく、水爆実験としては失敗だったとの見方が多い。

「核実験」への対応

安保理:3月2日に、国連安全保障理事会は、北朝鮮の核実験と長距離弾頭ミサイル発射実験に対する制裁決議 2270号を採択した。同決議は、北朝鮮の核兵器やミサイル開発に必要な物資・資源を遮断するため、国連加盟国に 対し、北朝鮮への航空機・ロケット燃料の輸出や石炭、鉄鉱石など北朝鮮産鉱物資源の輸入を禁止しするとともに、 北朝鮮を出入りする船舶の貨物の検査を強化するもの。 米国:1月18日、オバマ米大統領は、北朝鮮に対する制裁強化法案に署名し成立させた。同法案は、北朝鮮の核ま たは兵器開発計画や人権侵害に関与する者の資産を一方的に凍結するもの。 日本:北朝鮮への送金の禁止、北朝鮮との人の往来の制限、北朝鮮船舶の入港禁止等、制裁強化を行うことを決定 。1月19日の臨時閣議で閣議決定した。 韓国:開城工業団地の稼働を全面中断した。

※2016年2月7日午前9時30分(日本時間)、北朝鮮は事実上の弾道ミサイルである地球

観測衛星「光明星4号」を打ち上げた。

北朝鮮核問題:2016年1月の北朝鮮の「核実験」概要

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(10)

「核実験」実施

北朝鮮の核兵器研究所は、2016年9月9日、「戦略弾道ロケットに装着できるように標準化、規格化された核弾頭の構造 と動作特性、性能と威力を最終的に検討、確認した。」と、同日に地下核実験を実施した旨を発表。

「核実験」の場所と評価

日時:2016年9月9日、午前9時30分頃。各国の観測所において、人工的な地震波を検知。 場所:過去4回の核実験と同じく、咸鏡北道吉州郡(ハムギョンプクドキルジュグン)の豊渓里(プンゲリ)付近。 地震波の分析から核実験であると思われる根拠 ① 震動波形は北朝鮮による過去4回の核実験時と同様、初期微動(P波)は大きく、主要動(S波)が不明瞭で、 気象庁は「自然地震ではない可能性がある」ことを発表。 検知した地震波からの地震の規模: M5.1(CTBTO)、M5.3(米地質調査所)、M5.3(気象庁)。 放射性核種の検出 :11月末現在、核実験に由来すると考えられる希ガスは検出されていない。 評価 : 核実験の規模はこれまでと大差ないが、北朝鮮は、今回の核実験の目的の一つを「標準化、規格化された核弾頭 の性能と威力の確認」としており、核実験を繰り返すことにより、核兵器の実用化を北朝鮮が着実に進め、自信を深めている ことが伺われる。

「核実験」への対応

安保理:2016年11月30日、国連安全保障理事会は、北朝鮮への制裁を強化する国連安保理決議第2321号を全 会一致で採択した。同国の重要な外貨収入源である石炭輸出に上限を設け、年間約4億ドル(もしくは750万トン) に制限する。 米国:第三国の金融機関を経由した送金などを禁止する新たな規制を盛り込んだ追加制裁を実施。 日本:2016年12月2日、安倍首相は「拉致、核、ミサイル問題を包括的に解決するため、米韓両国と協調の上、さらなる 独自措置を行う」と表明。

北朝鮮核問題:2016年9月の北朝鮮の「核実験」概要

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「核実験」実施

北朝鮮は、2017年9月3日、「大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水素爆弾の実験を成功裏に断行した」と発表。

「核実験」の場所と評価

日時:2017年9月3日、午後0時29分頃。各国の観測所において、人工的な地震波を検知。 場所:過去5回の核実験と同じく、咸鏡北道吉州郡(ハムギョンプクドキルジュグン)の豊渓里(プンゲリ)付近。 地震波の分析から核実験であると思われる根拠: 震動波形は北朝鮮による過去5回の核実験時と同様、初期微動(P波)は大きく、主要動(S波)が不明瞭で、気 象庁は「自然地震ではない可能性がある」ことを発表。 検知した地震波からの地震の規模: M6.07(CTBTO)、M6.3(米地質調査所)、M6.1(気象庁)。 放射性核種の検出 :10月末現在、核実験に由来すると考えられる希ガスは検出されていない。 評価 : 北朝鮮は、大陸間弾道ミサイル(ICBM)用水爆の実験を行ったと発表した。今回の核実験の規模は、前 回の10倍以上と推定され、核融合反応を利用した威力の増加に成功したと考えられ、北朝鮮の技術が着実に進歩してい ることが現れた実験であった。

「核実験」への対応

安保理:2017年9月12日、国連安全保障理事会は、北朝鮮への制裁を強化する国連安保理決議第2375号を全 会一致で採択した。同制裁では、北朝鮮の主要な輸入品である石油の輸入に上限を設けるとともに、主要な輸出品であ る繊維製品の輸出を禁止する。 米国:北朝鮮の核・ミサイル開発に絡み、北朝鮮の8銀行と中国、ロシア、リビア、アラブ首長国連邦(UAE)で活動 する北朝鮮人ら銀行関係者26人を制裁対象に指定。米国内の資産が凍結され、米国人との取引が禁止される。 日本:2017年9月20日、安倍首相は国連総会の一般討論演説で、安保理決議の完全な履行の重要性を訴えるなど 、北朝鮮への制裁の完全な履行を加盟国への呼びかけを行った。 中国:中国の王毅外相は、国連総会の一般討論演説で北朝鮮の核・ミサイル開発を非難すると同時に対話の必要性を 訴えた。

北朝鮮核問題:2017年9月の北朝鮮の「核実験」概要

参照

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