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無限の資源からクリーンなエネルギー源を:東京大学大学院/リ・ユンギ

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Academic year: 2021

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水素エネルギーシステム Vol.31, No.1 (2006) 若い研究者の声 ―152―

若い研究者の声

無限の資源からクリーンなエネルギー源を

東京大学大学院 博士課程後期 3 年 堂免研究室

リユンギ

近頃、環境問題およびエネルギー問題に多くの関心が 寄せられています。私もそのような問題に関心を持って いる一人であります。特に石油をめぐっての争いや石油 原価の高騰のニュースを耳にするたび、安く、無限にあ り、さらにどこの国でも手にすることができる新たなエ ネルギー源はないのかと考えていました。 その考えを持ち始めた頃から関心をもつようになっ たのが太陽光を利用した新エネルギーの生産でした。中 でも太陽光を用いて水から水素を得るプロセスはまさに 無限の資源からクリーンなエネルギー源を得ることがで きる理想そのものです。 現在、私はその理想を現実にしていく研究に取り組ん でいます。太陽光エネルギー、すなわち光エネルギーを 化学エネルギーに変換することができる材料である光触 媒の研究です。光触媒といえば二酸化チタンを思い浮か べる方が多いと思います。しかし、太陽光有効利用とい う理想に、なるべく近づくためには太陽光エネルギー分 布の約半分を占める可視光を利用する光触媒の開発がと ても重要であり、残念ながら白色の粉末である二酸化チ タンはその対象にはなりません。そこで現在、堂免研究 室では熱意に溢れるメンバー(私もその中の一人ですが) が可視光応答性光触媒の開発に取り組んでいます。可視 光応答性を示す光触媒はベースとする金属によって吸収 する光の領域が様々であり、研究室を見回すと虹を構成 するほとんどすべての色を発見することができます。し かし、可視光を吸収する化合物が必ずしも可視光応答性 の光触媒として機能するわけではなく、成功よりは失敗 の数が数十倍以上も多いのが現実です。こんな状況の中 でも自分が合成した光触媒に光を当てるだけで水が水素 と酸素に分解することがわかった時の喜びはとても大き いものでした。まだ可視光応答性光触媒は変換効率が低 いため、実用化までには至っていません。しかし、実験 に成功し、自分の理想により近くなっていくのがわかっ た時の喜びをみんなが忘れない限り、実用化の道は遠く ないと確信しています。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 次号は、「東京大学 堤研究室」研究者の声です。

光触媒を用いて水分解反応を行っている様子

参照

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