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合理的放射線安全確保

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Academic year: 2021

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(1)プロジェクト課題. 合理的放射線安全確保 背景・目的 一般公衆に対する放射線防護は、公衆の線量限度である 1 mSv/y(1 時間あたりの平均 値で約 0 . 1 1 μSv)よりも低い線量領域でも、人工放射性核種からの被ばく線量を合理的 に達成できる限り低くすることが原則となっており、1 mSv/y 以下の極低い線量でも様々 な防護基準の遵守が求められている。また、輸送の防護基準では、原子炉廃止措置の進展 に伴い、大型の廃棄物コンテナによる放射性廃棄物の輸送の実現が期待されている。 本課題では、測定技術や安全性評価技術の高度化を通じて、放射線安全基準を満足する 合理的な考え方や適合判断手法を提案する。. 主な成果 1.日本のバックグラウンド(BG)がんリスクに基づく人工放射性核種リスク 日本の都道府県毎の死亡率データを用い、国際放射線防護委員会(ICRP)が定義す るリスクの考え方に基づく BG がんリスク(すでに存在しているリスク)の確率分布、 ならびに公衆の線量限度に基づく人工放射性核種からの最大想定リスク分布(線量限 度をぎりぎりに遵守しようとした時の想定上のリスク分布)の評価を行った(図 1) 。 この結果、人工放射性核種からの最大想定リスク分布の 9 8 % 以上は、BG がんリスク の標準偏差 1 σに相当するリスクよりも小さいことがわかった。このことから、公衆の 線量限度を遵守できる放射線防護を実施していれば、一般公衆は、BG がんリスクのば らつきの中に埋もれてしまうほどの小さなリスクしか受けないことが明らかとなった。 2.大型の廃棄物の合理的な輸送を目指した放射能分布評価技術の開発 原子炉施設の廃止措置等に伴って発生する大型の解体廃棄物は、比放射能(放射能 濃度)が全体にわたって分布していることを示すことで、現行の放射性廃棄物の輸送 と同等に取り扱うことが可能となる。そこで、当研究所では、ステレオ撮影技術、γ 線のモンテカルロ輸送計算法、γ線測定を連続的に活用した高精度な比放射能分布評 価手法を開発してきた(図 2)。 本手法の性能を明らかにするために、まず大型模擬廃棄物と標準線源を用いて BG 計数率の推定精度を実験的に評価し、BG 計数率は± 3 0%程度以内の精度で推定でき ることを明らかにした。次に、処分容器への廃棄物収納条件、放射線測定条件および 放射能評価不確かさの関係を、充填率をパラメータとして評価した。その結果、本手 法は、充填率が比較的高い条件であっても、数回程度のγ線測定で輸送要件の確認が 可能であり、実用的な測定方法であることが示された。また、本手法を適用した際の 大型廃棄体の製作工程(処分容器への廃棄物収納工程)に与える影響は、充填率が 1 1%程度の典型的な大型廃棄体の場合で、時間増加は約 1 0%程度で済むことが示され た(表 1)[L 1 0 0 0 8]。 その他の文献 Jpn. J. Health Phys., 45( 2 ), 172−176( 2010 ) 26. 02_1原子.indd 26. 11/06/13 14:53.

(2) 原子力技術 原子力技術 原子力技術. BGがんリスク BGがんリスク. 確 率 確 率. 0.15 0.15 公衆の線量限度 公衆の線量限度 1 mSv/y 1 mSv/y. 0.10 0.10. BGがんリスクの BGがんリスクの 1σ 人工放射性核種起源の 0.05 人工放射性核種起源の 1σ. 0.05. 最大想定線量分布 最大想定線量分布. 0.00 0.00 -6 -6 10 10. -5. -4. -3. -5 -4 -3 10 10 10 10 10 10 ICRPの定義に基づくリスク (/y) ICRPの定義に基づくリスク (/y). -2. -2 10 10. 図 1 日本のバックグラウンドがんリスクと最大の人工放射性核種リスクの比較 図 1 日本のバックグラウンドがんリスクと最大の人工放射性核種リスクの比較 図 1 日本のバックグラウンドがんリスクと最大の人工放射性核種リスクの比較 BG がんリスクの確率分布は、正規分布として取り扱うことができ、その算術平均値は 1.2×10-3-3 /y であり、標 BGがんリスクの確率分布は、正規分布として取り扱うことができ、その算術平均値は がんリスクの確率分布は、正規分布として取り扱うことができ、その算術平均値は 1.2×10 1.2 × 1 -3 0 /y/yであり、標 であり、 BG -5 /y -5 であった。公衆の線量限度である 1 mSv/y や人工放射性核種に起 準偏差の 1σに相当するリスクは 7.4×10 標準偏差の 1σに相当するリスクは 7.4 × /y であった。公衆の線量限度である 1 mSv/y や人工放射性 -5 1 /y0であった。 公衆の線量限度である 1 mSv/y や人工放射性核種に起 準偏差の 1σに相当するリスクは 7.4×10 因すると想定できる最大のリスク分布は、BG がんリスクの1σに相当するリスクよりも小さい。 核種に起因すると想定できる最大のリスク分布は、BG がんリスクの1σに相当するリスクよりも小さい。 因すると想定できる最大のリスク分布は、BG がんリスクの1σに相当するリスクよりも小さい。. 表 1 廃棄体製作工程の時間増加 表 表1 廃棄体製作工程の時間増加 1 廃棄体製作工程の時間増加 ステレオ撮影装置 ステレオ撮影装置 放射線計測装置 放射線計測装置. 模擬処分容器 模擬処分容器. 廃棄物収納作業 廃棄物収納作業 比放射能分布評価 (1.6m角の容器に収納する 比放射能分布評価 (1.6m角の容器に収納する ことを想定) ことを想定) 一回の作 収納 評価 時間の 一回の作 充填 収納 測定 評価 業の収納 時間の 作業 時間 増加割 充填 測定 業の収納 率(%) 作業 回数 時間 重量 増加割 (h) (h) 合(%) *1 率(%) 回数 重量 (ton) (h) (h) 合(%) (ton)*1 5 2.5 2 0.33 14% 5 2.5 2 0.33 14% 0.1 10 5.0 3 0.50 10% 0.1 10 5.0 3 0.50 10% 20 10.0 6 1.00 10% 20 10.0 6 1.00 10% *1 放射能レベルが高いため、遠隔操作による廃棄物収納が 放射能レベルが高いため、遠隔操作による廃棄物収納が 想定される。マニピュレータ等により把持可能な廃棄物重量を 想定される。マニピュレータ等により把持可能な廃棄物重量を 0.1ton(100kg)と想定した。 0.1ton(100kg)と想定した。. *1. 図 2 2 大型廃棄体放射能評価装置 大型廃棄体放射能評価装置 図 2 図大型廃棄体放射能評価装置 放射性廃棄物の比放射能評価においては、線源位置が不明なことによる遮へい効果の不確かさの増加から比放 放射性廃棄物の比放射能評価においては、線源位置が不明なことによる遮へい効果の不確かさの増加から比放 放射性廃棄物の比放射能評価においては、線源位置が不明なことによる遮へい効果の不確かさの増加から 射能評価精度が低下する。そのため、本手法では、ある程度の廃棄物が収納された時点でγ線測定を行うこと 射能評価精度が低下する。そのため、本手法では、ある程度の廃棄物が収納された時点でγ線測定を行うこと 比放射能評価精度が低下する。そのため、本手法では、ある程度の廃棄物が収納された時点でγ線測定を で、この不確かさを低減している。したがって、廃棄体の製作では、収納⇒測定⇒収納⇒測定…とγ線測定が 行うことで、この不確かさを低減している。したがって、廃棄体の製作では、収納⇒測定⇒収納⇒測定… で、この不確かさを低減している。したがって、廃棄体の製作では、収納⇒測定⇒収納⇒測定…とγ線測定が 行われることになるものの(回数は充填率に依存する) 、測定時間の増加が廃棄体製作工程に与える影響は小さ とγ線測定が行われることになるものの(回数は充填率に依存する) 、測定時間の増加が廃棄体製作工程 行われることになるものの(回数は充填率に依存する) 、測定時間の増加が廃棄体製作工程に与える影響は小さ い。 に与える影響は小さい。 い。. 21 21. 27. 02_1原子.indd 27. 11/06/13 14:53.

(3)

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