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集積回路における積層膜形成技術に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

集積回路における積層膜形成技術に関する研究( 内容の要旨

(Summary) )

Author(s)

井上, 恭典

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(工学) 乙第038号

Issue Date

2002-11-27

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/1710

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏名(本籍) 学 位 の 種 類 学位記号番号 学位授与年月日 専 攻 学位論文題 目 井 上 恭 典 (和歌山県) 博 士(工学) 乙 第 38 号 平成14年11月27日 電子情報システム工学専攻 集積回路における積層朕形成技術に関する研究 (Studie80nhlti-1町eredThinFillFor払tion forI鵬○訂正edCireuit8) 学位論文審査委貞 (主査) 教 授 仁 田 昌 ニ (副査) 教 授 清 水 宏 卓 教 授 安 田 直 彦

論文内容の要旨

Si集積回路は、3年で4倍というスピードで集積度が向上され、ディジタルカメラ、携帯 電話などのさまざまな電子機器の発展にとって欠くことのできない構成要素となっている。Si 集積回路の発展を支えてきた製造プロセス技術は、微細加工技術の進展とともに、様々な新 しい技術や材料が導入され、ますます複雑化する傾向にある。特に積層化される薄膜は、数 の増加だけでなく、金属、絶縁物、半導体といった膜種も増加の一途である。このような背 景のなか、集積回路の発展にとって、積層される薄膜間の相互作用を明らかにし、電気的特 性の安定と信雛の向上が重要な課題となっている。 本論文は、集積回路における薄膜の成膜技術や積層技術が、集積回路の素子特性や信頼性 に及ぼす影響を明らかにするための実験と考察を行うとともに、信頼性やデバイス性能を向 上できる積層プロセスを提案し、その効果を実験的に明らかにしたもので、6牽からなる。 序論では、Si集積回路の製造プロセス技術の進展における本研究の背景と課蕃を論じ、研 究の目的と本論文の構成について議論している。 第2章では、多層化される金属配線技術に着目し、積層配線を構成するバリアメタルやキ ャップメタルなどの各種金属薄膜を積層する際、薄膜界面での相互作用によって形成される 反応層の制御が、素子の安定化にとって重要であることについて述べている。特に、ビアコ

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第3章では、高融点金属を用いた積層配線において、各薄膜間の固相反応を有効に活用す ることで、エレクトロマイグレーション耐性などの信頼性を向上できることを示すとともに、 その製造方法について述べている。TiN汀i積層膜を、世界で初めて配線のキャップメタルに 採用することで、エレクトロマイグレーション耐性などの信頼性に優れる積層配線構造を実 現した。さらに、エレクトロマイグレーション耐性の向上原因について詳細な検討を行い、 キャップ仙界面に形成されるAl3Ti合金層が重要な役割を果たしていることを明らかにした。 このA抑層は、配線中にポイドが形成されたときの電流のバイパス層として働くだけでなく、 AIJi/AトSi-Cu界面でのAl原子のマイグレーションを抑制することで、エレクトロマイグレー ション耐性の向上に寄与していることについて論じている。 第4章では、有機SOG膜にイオンを注入することで、膜質の改善を進め、平坦度、微細

加工に有効な眉間膜プロセスを確立するとともに、低誘電率層間埠縁膜の形成技術について

述べている。イオンを注入して改質された有機SOG膜は、C-H結合が減少するが、Si-0結 合は減少しないこと、炭素が膜中に残留していることを明らかにし、プラズマ耐性や吸湿性 など、集積回路の眉間絶縁膜として優れた特性を持つことを実験的に示している。さらに、 イオン注入による有機SOG膜の改質は、膜表面の濡れ性を改善できることから、CMP (ChemicaJMechanicaJPoJishjng)技術との融合に世界で初めて成功した。、これらの技術を 集約し、0.1叫mルール相当のLSlを試作し、低誘電率化と高集積化を両立できる多層配線l プロセスを実現できることを明らかにした。 第5章では、Si基板上への単結晶絶縁膜形成時における自然酸化膜の振る舞いを明らかに し、今までにないSj/MgAJ2QJSi構造を有するSOJ形成プロセス技術について述べている。 単結晶CVD成長では成長初期の制御が重要であることを明らかにし、MgA]204成長の開始前 にSi基板表面に形成された自然酸化膜とソースガスとの反応によって、単結晶MgAl204の核 が形成される現象を積極的に活用した成膜技術を開発した。CVD成長したMgAJ204膜に1000 ∼12000Cの熱処理を加え、さらに表面層をA「を用いたイオンビームミリング法で除去する ことにより、表面層の結晶性や表面モホロジーがともに優れるMgAI20ノSi基板の形成プロセ スを構築した。さらに、単結晶絶縁膜基板上へのSiのMBE成長では、下地の膜と分子線と の相互作用を活用することで、成長温度の低温化と膜質の改善を可能とできることを明らか にした。 このように、本論文では集積回路の製造プロセスにおいて、多層に積層される薄膜間の

相互作用や挙動を詳しく研究し、薄膜間の相互作用を活用することなどを用いて、大幅

な特性の安定化と信頼性の改善が可能となることを示した。またこれらの多くが実用化 されている。

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論文審査結果の要旨

本論文は、集積回路における薄膜の成膜技術や積層技術が、集積回路の素子特性や信頼性 に及ぼす影響を明らかにするための実験と考察を行うとともに、信頼性やデバイス性能を向 上できる積層プロセスを提案し、その効果を実験的に明らかにしたも のである。 まず序論では、Si集積回路の製造プロセス技術の進展における本研究の背景と課題を論じ、 研究の目的と本論文の構成について議論されている。 第2章では、多層化される金属配線技術に着目し、積層配線を構成するバリアメタルやキ ャップメタルなどの各種金属薄膜を積層する際、薄膜界面での相互作用によって形成される 反応層の制御が、素子の安定化にとって重要であることについて述べている。特に、ビアコ ンタクト界面での反応層の挙動と電気的特性への影響について詳細に調査し、Al合金層上に ¶Nを直接成膜すると絶縁物であるA削が形成され、これがコンタクト抵抗の増大をもたら すことを明らかにした。さらに、¶N成膜前に¶薄膜を成膜することで、このAIN層の形成 を抑制できることを見出し、信頼性に優れ、安定した特性抗を得ることのできる配線構造を 確立した。 第3章では、高融点金属を用いた積層配線において、各薄膜間の固相反応を有効に活用す ることで、エレクトロマイグレーション耐性などの信頼性を向上できることを示すとともに、 その製造方法について述べている。¶N汀i積層膜を、世界で初めて配線のキャップメタルに 採用することで、エレクトロマイグレーション耐性などの信頼性に優れる積層配線構造を実 現した。さらに、エレクトロマイグレーション耐性の向上原因について詳細な検討を行い、 キャップ仏l界面に形成されるAl3¶合金層が重要な役割を果たしていることを明らかにした。 このAl3¶層は、配線中にポイドが形成されたときの電流のバイパス層として働くだけでなく、 AJ3T刷-Si-Cu界面でのAJ原子のマイグレーションを抑制することで、エレクトロマイグレー ション耐性の向上に寄与していることについて論じている。 第4章では、有機SOG膜にイオン注入することで、膜質の改善を進め、平坦度、微細加 工に有効な眉間膜プロセスを確立するとともに、低誘電率層間絶縁膜の形成技術について述 べている。イオンを注入して改質された有機SOG膜は、C-H結合が減少するが、Sト0結合 は減少しないこと、炭素が膜中に残留していることを明らかにし、プラズマ耐性や吸湿性な ど、集積回路の層間絶縁膜として優れた特性を持つことを実験的に示している。さらに、イ オン注入による有機SOG膜の改質は、膜表面の濡れ性を改善できることから、化学機械ポリ ッシング技術CMPとの融合に世界で初めて成功した。これらの技術を集約し、0.1軸mルー

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にSi基板表面に形成された自然酸化膜とソースガスとの反応によって、単結晶MgA1204の核 が形成される現象を積極的に活用した成膜技術を開発した。CVD成長したMgAJ204膜に1000 ∼12000Cの熱処理を加え、さらに表面層をAr+を用いたイオンビームミリング法で除去する ことにより、表面層の結晶性や表面モホロジーがともに優れるMgAl20ノSi基板の形成プロセ スを構築した。さらに、単結晶絶縁膜基板上へのSiのMB∈成長では、下地の膜と分子線と の相互作用を活用することで、成長温度の低温化と膜質の改善を可能とできることを明らか にした。 このように、本論文では集積回路の製造プロセスにおいて、多層に積層される薄膜間の 相互作用や挙動を詳しく調査し、場合によっては薄膜間の相互作用を活用することで、 大幅な特性の安定化と信頼性の改善が可能となることを示しかつこれらの研究結果のLSl への実用化が進んでいる。

最終試験結果の要旨

仁田昌二、清水宏婁、安田直彦で構成する審査委員会は、以上の結果は5編の論文に公

表されており、博士革文にまとめられた内容も十分に完成されたものであることを認め

それらの内容を最終試験(公聴会)を開催し審査した。その結果審査委員会での審議の 結果、博士として充分な内容と判断し、合格と判定した。

参照

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