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株主総会・取締役会における特別利害関係人(ー)

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株主総会・取締役会における特別利害関係人

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特別利害関係人規定と問題の所在

261一一『奈良法学会雑誌』第13巻3・4号 (2001年3月) 会議を聞いて議事を決定する場合に、議題・議案によってはその会議体の構成員としての立場と個人の利害とが対 立し、公正な議決権の行使がなされうるか懸念される状況がある。こうした場合、儀礼として議題に関係のある構成 員はその決定に参加しないという方法がある。特にその者の議決権行使によって賛否の結果が変わることを避けるこ とが、公正な議決につながる場合などは、この者の議決権行使を事前に排除することが望ましい。しかしながら、事 前に議決権を排除するということは、個人の権利を剥奪することであり、単なる懸念のみで個人の正当な権利を剥奪 することには問題があろう。そこで、こうした者の議決権行使の結果、著しく不当な決議がなされてしまった場合に は、これらの者の議決権行使を決議の取消・無効原因とすることで、決議の公正を担保するという方法も考えられる。 現行商法二四七条一項の規定は、﹁左ノ場合ニ於テハ株主、取締役又ハ監査役ハ訴ヲ以テ総会ノ決議ノ取消ヲ請求 スルコトヲ得﹂と規定し、株主総会決議取消の訴えの要件を列挙しているが、三号において、﹁決議ニ付特別ノ利害 関係ヲ有スル株主ガ議決権ヲ行使シタルコトニ因リテ著シク不当ナル決議ガ為サレタルトキ﹂として、株主総会にお

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第13巻 3・4号一一262 ける特別利害関係人の議決権行使を挙げている。 これに対し、現行商法二六

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条ノ二第二項は、取締役会の決議方法について、﹁前項ノ決議ニ付特別ノ利害関係ヲ 有スル取締役ハ決議ニ参加スルコトヲ得ズ﹂と規定する。 このように、株主総会の規定が、事後的な救済を図るものであるのに対し、取締役会の規定は、事前排除の規定と なっている。こうした全く異なる対応は、 それぞれの機関の特性を反映したものと説明できるが、当初からこうした 規定がなされてきた訳ではない。 昭和五六年の商法改正以前は、株主総会の特別利害関係人の規定も、﹁総会ノ決議ニ付特別ノ利害関係ヲ有スル者 ハ議決権ヲ行使スルコトヲ得ズ﹂(昭和五六年改正前商法二三九条五項)とする事前排除の規定であり、昭和五六年 改正前商法二六

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条ノ二第二項は、取締役会につき、この株主総会に対する規定を準用するというものであった。 この株主総会における特別利害関係人の規定が改正されることになった背景として、昭和五六年改正前商法二三九 条五項の規定が具体的な場合を挙げて、特別利害関係人の範囲を限定していない不明瞭な規定であったことから、そ ( l ) の適用に学説・判例とも混乱を来たしたことにあった。殊に事前排除の方式でありながら特別利害関係人の範囲を広 く解することに関しては、株主はもともと自己のために株式を有しており、自己の利益を図ることは許容されてしか るべきこと、株主の議決権は本質的な権利であり、資本多数決の原則からも、単に公正な議決権を期待できないとい う理由だけで、議決権を排除するのは不当であり、特別利害関係を有する株主を除いた議決権行使の結果として、少 ( 2 ) 数株主が決定権を握ることになれば資本多数決の原理を揺るがすことになるなどの多くの批判がょせられていた。し たがって、昭和五三年の商法改正試案の段階では、株主総会の特別利害関係人についても、事前の議決権排除制度を ( 3 ) 全面的に廃止するものではなく、ある程度限定列挙しようとするものであった。しかし、昭和五六年の改正に際して

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は 一八九七年ドイツ商法二五二条三項にみられたような具体的な場合を挙げて議決権排除を定めるという方式と、 当時の英米法にみられた事前に議決権行使が制限される訳ではなく、ただ、その決議が少数派株主に対する圧迫また ( 4 ) は詐害となる場合に、事後的救済が図られるという方式などが検討され、結局、後者の方式が選択されることとなっ たという経緯がある。 いろいろな状況に柔軟に対応し、大変機能的 ( 5 ) と評価できる一方、事前の議決権排除制度を全面的に廃止した点について、行き過ぎでなかったかとの批判も多い。 こうした現行の株主総会における特別利害関係人の規定については、 これらの批判の結果として、平成六年・九年の商法改正時に、自己株式の取得の場合に商法二

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四条ノ三ノ二第三項 263一一株主総会・取締役会における特別利害関係人(ー) -一 二

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粂ノ二第七項・二一

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条ノ三第三項・二一二条ノ二第四項として、特別利害関係人の議決権排除制度を限定 的に復活させている。このことからも、事後的な救済のみでは、不十分であるとの現状が窺えよう。 一方、昭和五六年改正前商法二六

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条ノ二第二項が、昭和五六年改正前商法二三九条五項を準用していることに対 しでも、株主総会と取締役会では会議体としての性質が異なり、特別利害関係の内容が異なるにもかかわらず、単純 ( 7 ) に準用することには問題があるとの批判があった。 そして、昭和五六年商法改正に際し、準用していた昭和五六年改正前商法二三九条五壌が削除されてしまったため、 新たに規定する必要が生じた際、取締役会における取締役は、株主総会における株主とは異なり、株主総会より委任 を受けて会社の経営にあたる存在であるため、自己の利益を図ることは許容されるべきものではなく、事前に特別利 害関係人の範囲を限定し、議決権行使を排除するという方法が望ましいとの意見が多く、現行の条文に落ち着いたと いう経緯がある。しかし、この現行商法二六

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条ノ二第二項は、取締役会の決議方法について、﹁前項ノ決議ニ付特 別ノ利害関係ヲ有スル取締役ハ決議ニ参加スルコトヲ得ズ﹂との規定に改めたため、この解釈は、従前と同様でよい

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第13巻3・4号一一264 の か 、 それともより強化されたものかの解釈上の問題を抱えることになる(後述)。 また、特別利害関係人の規定の原点である民法六六条の規定や、昭和五六年改正前商法二三九条五項と同趣旨の規 定を持つ破産法一七九条二項、これを準用する商法四四二条一項、同趣旨の規定を持つ消費生活協同組合法四四条と いった規定は事前排除の方式を残しているのに対し、昭和五六年改正前商法二三九条五項を準用していた商法一八

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( 9 ) 条三項、有限会社法四一条、中小企業等協同組合法五四条は、現行商法二四七条一項の準用に切り替えるなど同種の 規定も様々な対応がみられる。 このように、特別利害関係人については、判例・学説・立法にも幾多の変遷がみられる。本稿では、こうした点に 注目し、株主総会における特別利害関係人と取締役会における特別利害関係人に対する判例・学説を整理し、若干の 立 法 論 を 試 み る 。 株主総会における特別利害関係人 1 株主総会における特別利害関係人の議決権行使排除規定の立法趣旨(昭和五六年改正前商法の立場) ロエスレル草案や旧商法時代には、 そもそも破班ある株主総会決議の効力についてすら何らの規定も置かれていな かった。わが国で初めて株主総会における特別利害関係人の議決権行使排除規定が置かれたのは、 明治三二年のこと で あ り 、 民法六六条﹁社団法人ト或社員トノ関係ニ付キ議決ヲ為ス場合ニ於テハ其社員ハ表決権ヲ有セス﹂の規定に 倣 一八九七年ドイツ商法二五二条三項の影響の下、商法二ハ一条四項に﹁総会ノ決議ニ付キ特別ノ利害関係ヲ有 スル者ハ其議決権ヲ行フコトヲ得ス﹂と規定された。昭和一三年の商法改正による昭和五六年改正前商法二三九条四 項は、﹁某﹂の文字が議決権代理行使に疑念を抱かせることなどを配慮して、これを削除し文言を整理したものの、

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それをほとんどそのまま引き継ぎ、﹁総会ノ決議ニ付特別ノ利害関係ヲ有スル者ハ議決権ヲ行使スルコトヲ得ズ﹂と 規定するものであり、昭和二五年の改正により、昭和五六年改正前商法二三九条五項とされた。こうした条文を設け た立法趣旨は、議決権は株主の自由な判断によって行使されうるが、 正当な﹁株主としての利議追求のため﹂という 限界があり、会社制度は株主が会社の営業活動を通じて他の株主とともにその経済的利得を獲得せんとするものであ る以上、株主はその議決権を行使するにあたっては、﹁株主としてではない利益﹂のために、株主としての利益に反 し、また他の株主の株主としての利益を犠牲にして、これを行使することは許きれないところ、株主が総会の決議に っき株主たる資格と関係ない純個人的利益を有する場合には、これを度外視して﹁株主としての利益﹂に基づいた議 265-一一株主総会・取締役会における特別利害関係人(ー) 決権行使を期待することは困難であると考えられることから、このような株主の議決権を事前に排除することにした ( 叩 ) のである等と説明されている。 しかし、こうした特別利害関係を有する株主の議決権を事前に排除して、株主総会の決議が行われた結果、残りの 株主によって、排除された株主の﹁株主としての利益﹂を害する著しく不当な決議がなされることもありうる。そこ で、昭和一三年の商法改正時には、 昭和五六年改正前商法二五三条を同時に設けて、﹁株主ガ第二百三十九条第五項 ノ規定ニ依リ議決権ヲ行使スルコトヲ得ザリシ場合ニ於テ決議ガ著シク不当ニシテ其ノ株主ガ議決権ヲ行使シタルト キハ之ヲ血止スルコトヲ得ベカリシモノナルニ於テハ其ノ株主ハ訴ヲ以テ決議ノ取消又ハ変更ヲ請求スルコトヲ得﹂ と定め、特別利害関係株主の議決権の排除が、著しく不当な決議の成立要因であった場合には、 その不当決議の取消 または変更の訴えを提起できるものとして、排除された株主の﹁株主としての利益﹂を保護していた。 2 昭和五六年改正前商法に関する学説の状況

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第13巻 3・4号 266 このように当時の特別利害関係人に対する議決権排除制度の趣旨は、 一般に株主が個人的立場から有する利害関係 を優先して議決権を行使する虞があることを考慮し、総会﹁決議の公正﹂を確保しようとすることにあるとされてい ( 日 ) る。しかし、この規定の仕方が抽象的なことから、その適用範囲、議決権排除制度の理論的な制度根拠、特別利害関 係を有する株主を除いた議決権行使の結果として少数株主が決定権を握ることの弊害、資本多数決の原理との兼ね合 い 等 か ら 、 その適用範囲も含め学説は多岐に分かれていた。これらを次の

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に大別するのが一般である。 (1) 特別利害関係説 ある決議が一般の株主の利害に平等には関係しないで、社団内外の関係を問わず、特定の株主にのみ特別な個人的 その特定の株主を特別利害関係人と捉える考え方である。昭和五六年商法改正前においては、 利害関係を生ずる場合、 株主の議決権排除の適用範囲をあまり広く解することには批判が多かったが、後述するように昭和五六年の商法改正 ( 日 ) 旧制度における特別利害関係人の解釈のうち、この説を妥当とする見解がみられる。昭和五六年の改正以降の 壮 友 キ ﹂ 号 、

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判決で、住専から債権処理会社への営業譲渡決議に対する判決である東京地判平成九・六・一七資料版商事二ハ一号 一 八 五 頁 は 、 昭和五六年商法改正後の現行法の立場において、﹁商法二四七条一項三号にいう﹁特別ノ利害関係﹂と は、当該株主総会決議の内容について、株主としての資格を離れた個人的な利害関係(利益又は不利益を受ける関係) ( U ) を有することをいうと解される。﹂とし、この説に立つことを明言している。 (2) 法律上の利害関係説 決議の公正維持の観点から、決議によって権利義務の得喪を生ずる者のように、法律上特別の利害関係を有する者 を特別利害関係人と捉える考、ぇ方である。利害関係の存在は、主体の同一性と決議の直接性というこ方面から限定さ れている。ここでいう同一性とは、権利義務得喪の主体と法律上の株主との一致を意味すると解するのが一般であり、

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決議それ自体が、特定の株主に対する権利義務の得喪という効果を生ずる場合に利害関係の直接性があるという。明 ( 日 山 ) 治・大正・昭和初期の判例には、この説を採るものが多い。 この学説のうちには、 より広くその者と経済上一体関係にある株主も含まれるとする見解もみられる。 昭和五六年商法改正前においては、株主の議決権排除の適用範囲をあまり広く解することには批判が多かったが、 ( 日 ) 旧制度における特別利害関係人の解釈につき、この説を妥当とする見解もある。 昭和五六年の商法改正後、 印 個 人 法 説 特別利害関係とは、特定の株主がその株主たる地位を離れて有する、 いわば会社外の個人的な利害関係を指すもの 267.一一株主総会・取締役会における特別利害関係人(ー) であると解する説である。この説が、議決権排除の対象を個人的利害関係のある株主に限定するのは、本来は個別的 な事後救済制度の方が妥当とする立法論をふま、えた解釈論として、特別利害関係の範囲を極力狭く捉、えようとの発想 による。個人法上の行為と社団法上の行為の峻別をし、後者については議決権排除の適用範囲から除外している。社 そもそも会社の利益と個人的利益の衝突がないこと、社員関係は一般の取引と異なり、 団法上の行為においては、 そ の内容が法により厳格に定型化されているため、利害関係株主が決議に参加したとしてもほとんど問題はないこと、 また多額の出資者がそれに比例して相対的に大きな発言力を有するのが株式会社の基本的な法的枠組みであって、決 議につき利害関係を持っているからといって、 ( 問 ) 会社の本質に惇ることなどを理由とする。 そのことのみで直ちに議決権を奪うのは、資本の総合体としての株式 個人法説によれば、典型的な社団法上の行為である取締役・監査役の選任・解任などの場合には、特別利害関係は ( 初 ) 問題とならなくなる。昭和五六年商法改正前の通説・判例の立場であった 0 4 4 τ 実質的な判定によるとする説(参考)

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第13巻 3・4号一一268 ドイツ商法二五三条三項のように、特別利害関係人にあたる事例を限定列挙すべきだと提言する説。総会決議によ って責任解除を受けるとき、義務を免れるとき、一株主と会社との間に権利闘争をなすとき、これを廃止するときに ( 幻 ) 対象となる株主を特別利害関係人にあたるとする。妥当性と合理性のない一般的基準を作り放しにするより良心的で ( 幻 ) あるとする見方もある。 3 現行法上の特別利害関係人規定(昭和五六年商法改正後) 昭和五六年改正前空商法が株主総会における特別利害関係人の議決権行使を事前に排除する立場を採っていたのに 対 し 、 現 行 商 法 二 四 七 条 一 一 項 三 号 は 、 昭和五六年改正前商法二三九条五項を削除して、特別利害関係人の議決権行使 を 認 め た 上 で 、 その議決権行使が著しく不当な内容の決議の成立要因となった場合を新たに決議取消の申立事由とす る事後的救済制度を採った。 この取消事由は、昭和五六年改正前商法二三九条五項の議決権排除規定の文言を引き継いだ﹁決議につき特別の利 害関係を有する株主が議決権を行使したことによって決議が成立した﹂という特別利害関係の要件と、 昭和五六年改 正前商法二五三条の文言を引き継いだ﹁決議が著しく不当である﹂という不当性の要件を包含する(したがって、同 時に不当決議の取消・変更の訴に関する旧商法二五三条も削除されたてこれは、株主はもともと自己のために株式 を有しており自己の利益を図ることは許容されてしかるべきこと、従前の規定の仕方が抽象的なことから適用範囲が 明確でないこと、議決権排除制度の理論的な制度根拠も不明確であること、特別利害関係を有する株主を除いた議決 権行使の結果として少数株主が決定権を握ることになれば資本多数決の原理を揺るがすヲ﹂とになること等、 ( 幻 ) 年商法改正前商法二三九条五項に対する数多くの批判を受けての改正であった。 昭和五六

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4 著しく不当な決議の解釈(多数決濫用の場合) 旧法下では、﹁決議につき特別の利害関係を有する株主が議決権を行使したことによって決議が成立した﹂という 不当性の要件を充たした決議はそれ自体で多数決濫用の決議になるとも考えられたが、 現行法下では、特別利害関係 人の議決権は排除されておらず、特別利害関係人の議決権行使の結果として、﹁著しく不当である決議﹂が成立した ( M ) ことが、決議取消の要件である。すなわち、多数決濫用の問題に帰着する。 一般に、株主殊に大株主が自己または第三者の純個人的利益を追求して、客観的に見て著しく不公正な内容の決議 ( お ) を成立せしめ、これにより会社または少数株主の利益を侵害すること、もしくは、決議によって株主中の一部の者が 269一一株主総会・取締役会における特別利害関係人(ー) 合理的な理由なく利益を得、 それによって他の株主が不当に損害を蒙る場合、すなわち株主聞の不平等の問題であり、 例 え ば 、 不相当な額の報酬決議。合併・営業譲渡・企業結合契約・事後設立等の承認決議において、合併条件・営業 譲渡の対価・契約条件等が著しく不公正な場合。不当に高額な経費を計上し、 一部株主がそれによって利益を得なが ら 一般株主には配当を行わないか、 不当に少額の配当しかしない利益処分決議。十分な利潤を上げながら長年にわ たって配当をしない利益処分決議。 一部の株主またはその縁故者に特に有利な価格で新株を発行することを承認する 一部の株主を追放する目的で不必要に多くの端株を生じる株式併合の決議、等がこれにあたる。 つまり、社会 決 議 。 通念上の対価関係から著しく逸脱した取引によって一部株主が利得する場合および団体に参加しようとする平均人の ( お ) ( 幻 ) 予想を著しく超える志従を強要される場合等が多数決濫用にあたると解されている。 なお、昭和五三年の商法改正試案においては、決議取消の場合に﹁一部の株主が自己又はこれと特別の関係にある 第三者に特に利益を与える目的で議決権を行使した結果、会社または他の株主に著しい損害が生ずるとき。﹂という ( お ) 多数決濫用の場合の文言が含まれていたが、これが法案作成の段階で削除されたという経緯がある。そうなると﹁著

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第13巻3・4号一一270 しく不当な決議﹂ではあるが、特別利害関係がある株主の議決権行使によって成立したものではない単なる多数決濫 用の決議については、商法二四七条一項三号は適用されないことになるが、 そのような場合には、同ロマが類推適用さ れるという説が唱えられている。多数決濫用の決議を有効に扱うことはできないが、 ( m m ) 条一項三号の場合とのバランスがとれなくなるからである。 ただ無効と解すると商法二四七 ( 初 ) このように解すれば、現行の制度の中に多数決濫用の場合も含まれることになり、また、 そう解することで、事後 的救済制度の利点をより生かすことができると考える。 5 学説・判例にみる特別利害関係人の範囲(個別の事例) 株主の株主としての関係以外の事項について、直接に権利を得喪し、もしくは義務を負免することについて決議が その株主は特別利害関係人になる。特別利害関係人に該当すると考えられる典型的な事例として、会 な さ れ る 場 合 、 社の営業譲渡の決議(商法二四五条)における譲受人たる株主、会社とある株主との間の契約締結を定める決議の場 合におけるその株主などが考えられる。会社と特定の株主との間になされる訴訟行為についても同様であり、取締役 (監査役)等の責任を追及し、または責任解除を留保する決議がなされる場合、取締役等に対する訴えの提起につい ての決議がなされる場合の当該取締役等たる株主、検査役の選任における利害関係がある取締役等たる株主などもこ れ に 該 当 す る 。 以 下 わが国において、特別利害関係人にあたるか議論がなされてきた事項につき、現行法の立場から、検討を加 え て み た い 。

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取締役(監査役)等の選任における候補者となる株主(社員)

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取締役等の選任において、 選任の対象者たる株主は、特別利害関係人にあたるかという問題がある。そもそも民法 六六条の解釈においても、特別利害関係は、法人と社員との対立関係がある場合に生ずるものだとして、 ( 日 記 ) 選挙などの自選投票はこの制限には触れないと解している。特に候補者を定めていない場合は、全株主が対象となり、 一般に役員 株主からは取締役等を選任できないことになってしまうことから、ここに特別利害関係人の概念を持ち込むことはで きないのは当然であろう。 しかし、特定の候補者がいる場合にはどうだろうか。特定の者を選任する決議の場合には、この者は特別利害関係 にあたり、議決権を行使できないとする判例がある。すなわち、佐賀地判昭和三四・二・一九下民集一

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巻二号三二 271 株主総会・取締役会における特別利害関係人(ー) 三頁は、﹁元来商法第一一百三十九条第五項所定の特別に利害関係を有するものとは特定の者を取締役に選任する件と して議題にのせられた場合その者は特別の利害関係人となるが﹂と判示する一方、﹁一般的に﹁取締役選任之件﹂と して、議題で議事の進行に当って事実上取締役の候補者となっている株主があってもその場合は他の者に投票するこ とも可能であるから同条の特別利害関係人には当らない。﹂と判示し、特定の者を取締役に選任する場合には、この 者は特別利害関係人にあたるが、事実上の候補者の場合には、特別利害関係は問題にならないと解している。 前述の特別利害関係説の立場では、特定の候補者を対象とした信任投票の場合には、特別利害関係人にあたると解 することが一般である。 こ れ に 対 し 、 昭和五六年の商法改正前の通説といえる個人法説は、株主はもともと自己のために株式を有しており 自己の利益を図ることは許容されてしかるべきこと、特別利害関係を有する株主を除いた議決権行使の結果として少 数株主が決定権を握ることになれば資本多数決の原理を揺るがすことになることなどから、本来は、現行のように事 後的救済によるべきだとして、特別利害関係の範囲を極力狭く捉えようとの発想により、 取締役の選任については、

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第13巻 3・4号一一272 どのような場合もその候補者は、特別利害関係人にあたらないとの立場を採った。昭和五六年の商法改正以前の多く の判例もこの立場に立つ。佐賀地判に先立つ名古屋高判昭和三二・六・一七下民集八巻六号一一一一

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頁、後の大津地 決昭和三六・一一・一下民集一二巻九号二三六三頁、福岡高判昭和五

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・ 一 ・ 三

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判 時 七 九 六 号 九 六 百 九 [ 傍 論 ︺ 、 最 判昭和五三・四・一四民集三二巻三号六

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一頁[有限会社の社員総会]といった判例も、取締役選任の候補者は、事 実上の候補者であるときも、議案で候補者として指名された特定の候補者がいる場合にも、特別利害関係にあたらな い と 判 示 し て い る 。 し か し 、 現行商法二四七条一項三号の﹁特別利害関係人﹂の概念は、﹁著しく不当な決議﹂という要件にさらに絞 ( お ) その範囲を事前に狭く解する必要はないと解するのが一般である。 りをかけるものであるから、 ただ、多額の出資者がそれに比例して相対的に大きな発言力を有するのが株式会社の基本的な法的枠組みであるこ と は 、 昭和五六年の商法改正以前も以後も変わらないから、実際に、決議取消の要件である特別利害関係人の議決権 行使の結果として、﹁著しく不当である決議﹂が成立したという事例はほとんどなく、 その場合もほとんどが商法二 四七条一項・二項で救済できるケ

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スに該当することが考えられる。 取締役(監査役)等の解任決議の対象となる株主(社員) 9 “ 横浜地判昭和四

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・一一了一四民集二一巻一一号三八二頁は、﹁株主総会における決議の公正を担保するため、決議 によって特に権利の得喪を生じ若しくは義務の免除又は負担を生ずる立場にある者の知く、法律上特別の利害関係を 有する者及ぴこれと経済的に一体の関係にある者を指称する﹂と解すべきだから、解任決議の対象たる株主は特別利 害関係にあたると解して法律上の利害関係説に立つ。さらに、この判決では、﹁多数決原理は公正な手続による保障 なくしては実行を期し難く、株主たる地位と取締役たる地位とを併用している者が、自己の解任決議に公正かつ冷静

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な意見を表することは困難な事柄に属し、到底公正な決議の実現を望み得ない。かかる場合は当該取締役たる株主を 除外して、他の株主の的確な判断を求めることが決議の公正を期するゆえんであって、全企業所有者による単純な多 数決原理は、決議の公正を実現するために修正されたものというべきである。﹂とも判示している。なお、私立学校 の理事会における学長罷免決議において、当該、学長たる理事は、特別利害関係人あたり、議決権を行使しえないと ( 純 ) し た 判 決 が あ る 。 これに対し、控訴審の東京高判昭和四一・五・一七民集一二巻二号三八六頁、上告審の最判昭和四二・三・一四民 273一一株主総会・取締役会における特別利害関係人(ー) 集二一巻二号三七八頁は、社団法上の行為である取締役の解任は、選任の場合と何ら変わるものではないから、解任 ( お ) 決議の対象となる株主も当然に特別利害関係人に当らないと解している。ただし、これは改正を踏まえて、特別利害 関係人の範囲を極力狭く捉えようとした当時の通説である個人法説に立つものである。 こ れ に 対 し 、 昭和五六年商法改正後の現行商法二四七条一項三号の﹁特別利害関係人﹂の概念は、﹁著しく不当な 決議﹂という要件にさらに絞りをかけるものであるから、 その範囲を事前に狭く解する必要はないと解するのが一般 である。また、改正後のいくつかの判例で採られた特別利害関係説に立っても、解任決議の対象となる株主は、特定 の候補者がいる選任の場合と同様に、特別利害関係人にあたる。 取締役会決議における代表取締役の解任決議においては、最判昭和四四・三・二八民集二三巻三号六四五頁の判決 以時昭和五六年の改正後も一貫して、解任対象となる取締役は、特別利害関係人にあたると解してお時会議体と しての性質の違いはあるものの、株主総会においても、解任の対象となる取締役たる株主は特別利害関係人と捉える ことが事後的救済制度を採る現行法下では望ましい。 ( 叩 却 } 取締役会の議長につき、近時の判例が特別利害関係人は議長となることができないと判示するのに対し む し ろ 、

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第13巻 3・4号 274 (後述)、株主総会の議長については、あまり議論されておらず、条文上も特別利害関係人でも議長にはなれると解 ( お ) される余地が十分にあるが、特に関鎖会社において、こうした者が、自己に不利な状況において、議事進行や議決を 妨害する可能性は、取締役会と同様に存在する。 取締役(監査役)等の報酬または賞与を定める決議におけるその支給を受ける取締役笠寸たる株主(社員) q o 取締役等の報酬額を定める決議(商法二六九条、二七九条)において、 その取締役等たる株主が特別利害関係人に ( 川 叫 ) 該当するかについて、これを会社一般の問題として該当しないとする説もあるが、報酬額の決定自体は株主としての 利益と取締役等としての個人的な利益が相反する事項であり、株主として有する利益に基づいて議決権を行使すると {HU) 一般である。取締役全員に対する報酬 はいいえないから、当該取締役等は、特別利害関係人にあたると解するのが、 ( 必 ) 全取締役が特別利害関係人になると解する。これに対し、報酬の総額が定められた後の、取 ( 日 制 ) 一般に特別利害関係は問題にならないとされる(後述)。 総額を定める場合には、 締役会における各人の配分決議においては 取締役等の地位にあったものに対して、功労金や退職慰労金を贈与することを決議する場合にも、当該役員であっ ( H H ) た株主は特別利害関係人にあたる。 一歩進んで特段の事情がない限り、こうした報酬または賞与を定める決議において、当該取締役等が決議に加わっ ( 必 ) たことのみをもって不当性が推定されるとの説もある。 (4) 計算書類の承認決議における取締役・監査役たる株主(社員) 昭和五六年改正前商法二八四条は、計算書類の承認決議の後、二年内に別段の決議がなされないときは、取締役ま ( 必 ) それらの者の責任は解除されることを規定していた。昭和五六年の商 たは監査役に不正行為があった場合を除いて、 法改正により商法二八四条の規定自体が削除されたので、 現在は計算書類の承認決議自体は問題にならない。しかし、

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計算書類の一部として利益金処分案が提出され、 その利益処分案の中に役員賞与支給案が含まれている場合には、前 述の問題を生じる。役員賞与金は計算書類の本来の内容をなすものではないので、別個に決議の対象とすることが理 { 灯 ) 想 と さ れ る 。 合併の相手方たる株主(社員) (5) 会 社 の A ι4 併 決 議 カぎ な さ れ る 場 ~、 日 一方の会社が他方の会社の株主であるときその会社は株主として議決権を行使で きるかどうかの問題がある。議決権を行使できるとする説は、 その理由として、合併は吸収合併たると新設合併たる とを問わず、組織法上の行為であり、協同関係は存在するも利益相反関係は存在しないとか、仮に合併をもって当事 27長一一株主総会・取締役会における特別利害関係人(ー) 会社聞の利益相反を生じる行為としても、合併は当事会社の合一を招来するゆえにかかる利益の対立は結局解消する ( 必 ) とする。また、個人法説の立場からは、合併は社団法上の現象で単なる取引法上の行為とは異なり、適用外の行為と ( 約 ) な る 。 一方、特別利害関係人にあたると解する説は、合併がなされるまでの段階においての決議の対象とされる合併条件 等につき非常に利害の対立するものであり、合併についての一番重要な合併条件については、営業譲渡や売買といっ

( ω )

た取引と非常によく似た面があることを指摘しており、実際において株式の割当比率等において、相手方の会社たる 株主が自己の株主としての利益ではなく、合併の相手方の利害にもとづいてその議決権を行使することが予想され、 また、そのことにより他の株主はその株主たる利益に損害を蒙ることが考えられるとしている。 この現行商法二四七条一項三号の﹁特別利害関係人﹂の概念は、﹁著しく不当な決議﹂という要件にさらに絞りを かけるものであるから、 その範囲を事前に狭く解する必要はないと解するのが一般であり、当然、昭和五六年商法改 正前は争いがあった合併の相手方たる株主も、現行商法下においては特別利害関係人に該当する。

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第13巻3・4号一一276 その者と経 さらに、合併の相手方会社の支配株主や代表取締役が株主として合併決議に参加した場合であっても、 済上一体関係にある株主であると認定されれば特別利害関係人に該当するとされる。 制営業譲渡の譲受人たる株主(社員) 昭和五六年の商法改正以前から会社の営業譲渡の決議(商法二四五条)における譲受人たる株主は、特別利害関係 人にあたるとするのが通説・判例である。営業の賃貸、経営の委任、利益共同契約、事後設立(商法二四五条)の決 議の相手方たる株主も同様であ針作しかし、営業譲渡も合併と並んで企業結合の一手段としてやはり組織法的現象で あり、議決権の形での資本による企業支配の問題であるとして、個人法説の立場から、特別利害関係を否定する学説 ( M ) も あ っ た 。 しかし、この現行商法二四七条一項三号の﹁特別利害関係人﹂の概念は、再三指適するように﹁著しく不当な決議﹂ という要件にさらに絞りをかけるものであるから、 その範囲を事前に狭く解する必要はないと解するのが一般であり、 当然、昭和五六年商法改正前は争いがあった営業譲渡の相手方たる株主も、現行商法下においては特別利害関係人に 該当するとされ、改正後の判例も営業譲渡に関する株主総会決議取消請求事件では、全て、営業譲渡の相手方たる株 主は特別利害関係人にあたることを前提にして、検討を加えている。さらに、営業譲渡の相手方会社の支配株主や代 その者と経済上一体関係にある株主であると認定されれ 表取締役が株主として当該決議に参加した場合であっても、 ば特別利害関係人に該当するとされる。 閉会社との利益相反取引に関する責任免除決議における当該取締役たる株主(社員) 商法二六六条五項により、商法二六六条一一項一号 l 三号およぴ五号の定める取締役の会社に対する責任の免除決議 は、株主全員の同意が必要になるので、特別利害関係人の議決権排除を問題にする必要はない。しかし、商法二六六

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条一項四口すが定める利益相反取引(商法二六五条) の責任免除の決議要件は、例外として、発行済株式総数の三分の 二以上の多数をもって免除できるよう緩和されており、ここに特別利害関係の問題が生じうる ( 商 法 二 六 六 条 六 項 ) 。 利益相反取引に関する免責決議については、昭和五六年の商法改正以前から、特別利害関係説、法律上の利害関係 ( 回 ) 説、個人法説のどの説をとっても要件に当てはまることもあり、特別利害関係人に該当するという説が有力である。 しかし、この場合に議決権を排除することの妥当性に疑問があるとする見解がある。この説は、 そもそも自己取引 は取締役会の承認を得た上でなされているはずであること、債務不履行の責任は代表訴訟で追及できること、免責決 ( 釘 ) 議の要件が著しく厳格であることなどをその理由に挙げている。確かに、商法二六六条一一項四号の文言は、発行済株 277.一一株主総会・取締役会における特別利害関係人(ー) 式総数の三分の二以上の多数と規定しており、これでは、極端な場合、特別利害関係人の議決権を排除した結果、 fこ った一株を持つ株主が命運を握ることもありうることになり、立法者がここから特別利害関係人の議決権を排除する ことは予定していなかったものと思われる。これに対し、もともと他の責任免除の要件は、株主全員の同意とされて おり、責任免除という行為の性質を考えれば、これは当然のことであると解することもできる。この点に関する裁判 所の判断が待たれる事項である。 (8) 特定の株主を対象とする新株発行決議におけるその対象たる株主 特定の者に対して、第三者割当方式をもって、特に有利な価格で新株を発行する際には、株主総会の特別決議が要 求されているが ( 商 法 二 八

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条ノ二第二項てある株主が自己や第三者に、会社や他の株主の犠牲において、 必要以 上に低い価格で新株を発行させる個人的動機が存する場合がある。こうした場合には、この者は、特別利害関係人に ( 見 ) あたると解することができる。 (9) 検査役の選任における利害関係のある株主(社員)

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第13巻3・4号一一278 検査役の選任が強制されない場合の検査役選任決議においては、利害関係のある発起人・取締役・監査役・清算人 たる株主は、特別利害関係人にあたる。旧法下においては、少数株主に少数株主権以上の権限を与えることになると ( 臼 ) の批判があったが、事後的救済措置を採る現行法下では問題にならない。もとより人物を問題にしている訳ではない の で 、 必要常置の機関である監査役の選任同様、検査役の検査が強制される場合は問題とならない。 ( 1 ) 北沢正啓・会社法[第六版︺三三八 1 三 三 九 頁 。 ( 2 ) 大森忠夫﹁議決権﹂株式会社法講座三巻九 O 八頁、竜田節﹁株主の議決権の排除﹂法学論叢六四巻三号四三頁以下、田中耕 太郎﹁合併決議に於ける当事会社議決権の排除﹂商法学特殊問題上二五七頁 1 三 O 九頁、大隅健一郎﹁いわゆる株主の 共益権について﹂会社法の諸問題[増補版]一一七 1 一一九頁、清水新﹁議決権を停止される特別利害関係者﹂商事四五号二 頁 以 下 。 ( 3 ) ﹁株式会社の機関に関する改正試案﹂第て四、 a 、 ハ 、 商 事 八 二 四 号 九 頁 。 ( 4 ) 一八九七年ドイツ商法二五二条三項は、株主は、山その者の責任解除・義務の免除問その者と会社との法律行為印その 者と会社との聞の訴訟の提起もしくは終結、について議決権を行使しえないものとする議決権排除の場合を限定列挙するもの であった。その後ドイツでは、柔軟性に欠けるという批判から、一九三七年ドイツ株式法一一四条五項においては、削の部分 を削除し統合した条文を採用した。さらに一九六五年西ドイツ株式法(﹀宮山

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g R 4 0 町 ・ 由 同 申 品 目 ) 一 三 六 条 一 一 項 は 、 一 九 三一七年法の規定を承継したものであるが、﹁何人も、自己が免責されるか否か、ある義務を免除されるか否かまたは会社がそ の者に対し請求権を行使すべきか否かにつき決議が為されるときは、自己のためまたは他人のため議決権を行使することはで きない。これにより議決権が行使できない株式については、他人によって行使されることもできない。﹂とする内容のもので あった。同時に一九七条二項は、﹁株主が議決権行使により、自己または第三者のために、故意に会社またはその株主の損害 において、会社と関係なき特別利益の取得を企図し、かつ決議がこの目的を助成するのものである﹂場合を決議取消事由とな すことを認め、事後的救済方式も同時に採用している。

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279-一一株主総会・取締役会における特別利害関係人(ー) なお、当時の各国の立法例については、大森﹁株主総会における特別利害関係者の議決権排除﹂

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比較法的考察民商三五 巻六号二ハ頁以下、菱田政宏﹁特別利害関係人議決権行使排除﹂商経法論集 X11[ 神奈川大学]九六頁以下、龍田・前掲五 一頁以下、経済団体連合会理財部編・会祉法改正と各国法制比較││ム法務省改正試案を中心に││一二九頁に詳しい。 英米法については、武市春男・イギリス会社法三九二頁、小町谷操三・イギリス会社法概説二二一 1 二 二 二 頁 、 回 同 ︼ 戸 田 ロ 巴 ロ P 。 ロ ( U O ﹃ UO 円由民 O ロ P H 室 町 ・ ℃ 喝 ・ 怠 ゲ 怠 N 一 の 0 4 ﹃叩 F H M ユ ロ n目立 8 0 同 冨 o a m 円 ロ の O B 冨 ロ 可 戸 担 当 ・ 呂 田 由 ・ 同 省 ・ 印 ω ω ・ 日 目 N ・なおイギリス会社法 一 九 四 八 年 法 附 表 A 八 四 条 参 照 。 ( 5 ) 岩原紳作・新版注釈会社法 ( 5 ) 三 二 六 i 三二七頁、出口正義﹁株主の議決権制限の法理﹂上智法学論集一九巻一号一四四 頁、福岡博之﹁議長等・特別利害関係﹂金判五七二号四六頁、神田秀樹﹁資本多数決と株主隠の利害調整 ( 5 ・ 完 ) ﹂ 法 協 九 九 巻 二 号 二 八 七 頁 以 下 。 ( 6 ) 閉鎖会社の場合、自己株式の取得方法は相対取引によることとなるため、結果的に特定の株主からのみ株式を取得すること になる。その他の株主は、その保有株式を売却する機会を得ないため、株式譲渡機会の確保、対価の有利性という観点から、 株主平等の原則に抵触する虞があること等を理由として、取得の相手方株主の議決権を事前に排除している。 ( 7 ) 戸塚登﹁取締役の解任決議と特別利害関係﹂法時四 O 巻 三 号 一 O 四 頁 以 下 。 { 8 ) これらを類推適用する判例もある

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夫決昭和九・二・一 O 大審院民事判例集一三巻二号ゴ面頁・大決昭和二了二・一 ニ 法 律 新 聞 四 一 O 九号一一頁は、和議債権者集会において、破産法を類推適用している。 ( 9 ) 昭和五六年改正前商法二三九条五項を準用する規定として、他にも昭和五六年改正前商法三三九条一項などがあった。 (叩)菱閏・注釈会社法 ( 4 ) 増補版七九頁以下、大森・前掲九 O 七頁以下、加美和照﹁会社合併決議の相手会社と特別利害関係 営業譲渡決議の相手会社株主と特別利害関係﹂ジュリスト昭和四六年度重要判例解説六五頁。 (日)これに対し、会社の利益を保護するためのもの、多数決基礎の欠知、除斥法理、自己契約法理などの説も唱えられている (後述)。詳しくは、竜田・前掲七三頁以下、菱田・前掲商経法論集九三頁以下参照。 (ロ)関連吉・株主の権利と義務二三頁以下、田中誠二﹁株主の議決権に就て﹂法協四三巻八号三四頁以下、名古屋高金沢支判昭 和二九・一一・二二下民集五巻一一号一九 O 二頁[株主総会における取締役の報酬・賞与の決定]、佐賀地判昭和三四・二・ 一 九 下 民 集 一 O 巻二号三二三頁[株主総会における取締役の選任]等。

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第13巻3・4号一一280 (日)高烏正夫・新版会社法一五一 l 一五二頁、服部栄三・会社法通論第二版一 O 六 i 一 O 七 頁 。 ( 日 比 ) 拙 稿 ﹁ 株 主 総 会 決 議 に 係 る 特 別 利 害 関 係 人 の 意 義 ﹂ 判 タ 一 O 四 八 号 一 七 一 頁 以 下 参 照 。 (日)松本桑治・日本会社法論二六 O 夏以下、河村鉄也・株主総会の研究一七九頁。 ( M ) 東京地判昭和八・七・一七法律新聞三五八七号一三頁以下[取締役の解任]、東京地判大正一五・五・二一法律新報八五号 二五頁[取締役・監査役に対する功労金の支給]、松山地判年月日不明法律新聞七九八号(明治四五年)二四頁・二五頁[計 算 書 類 の 承 認 ] 等 。 (げ)松田二郎・会社法概論一四 O 頁、横浜地判昭和四 0 ・ゴ了一四民集一二巻二号三八二頁[取締役の解任決議の対象となる 株主について特別利害関係人と認定した事例。後掲最判昭和四二・コ了一四の一審]。 (問)喜多了祐﹁株主総会における特別利害関係理論の再構成﹂商事九一九号二八頁。 { m M ) 田中(耕)・前掲書二五七頁 1 三 O 九頁、大隅・前掲書一一八 1 一 一 九 頁 、 竜 田 ・ 前 掲 六 八 頁 。 (却}名古屋高判昭和三二・六・一七下民集八巻六号一一二 O 頁、大津地決昭和三六・九・二五下民集一一一巻九号二三六三頁、東 京高判昭和四一・五・一七民集一二巻二号三八六頁、最判昭和四二・三・一四民集一二巻二号三七八頁等。 (幻)烏賀陽然良・商法研究第二巻二二回頁、松本・前掲書二六一 1 二 六 二 頁 注 五 。 (幻)竜田・前掲七二 1 七 三 頁 。 ( お ) 北 沢 ・ 前 掲 室 亘 二 三 八 i 三三九頁、竜田・前掲八四頁以下。 ( M ) 菱自﹁株主総会の決議の成立と採決手続を経ることの要否、営業譲渡会社の株主が譲渡会社の代表取締役である場合といわ ゆる特別利害関係﹂判時五 O 七号=二頁[判例評論恥一一 O ] 、南保勝美﹁商法二四七条一項三号について﹂法律論叢五九 巻四号一二七頁。これに対し、現行の規定が多数決濫用の場合を包摂しうるかは疑問であるとの指摘がある H 北沢・前掲書 三 三 九 頁 。 (お)小島孝・注釈会社法 ( 4 ) 増 補 版 二 三 一 頁 。 (お)岩原・前掲書三二四 i 三 二 五 頁 。 (幻)東京地判平成四・三・二六金判九一四号コ二頁は、譲渡会社の発行済株式総数の六八・二四%を有する株主の全額出資子会 社への営業譲渡決議が、特別利害関係人の議決権行使により著しく不当になされたものであるとの原告の主張を、当該営業譲

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281一一株主総会・取締役会における特別利害関係人(ー) 渡は専門家による客観的な経済価値の評価に基づいてなされたものであり不合理な点はなかったとして排斥した事例である。 (お)﹁株式会社の機関に関する改正試案﹂第一、四、 a 、ハ、商事八二四号九頁。安井威興﹁特別利害関係株主の議決権行使と 不当決議﹂法学研究六 O 巻二一号一二八頁以下。 ( m m ) 喜多・前掲二七頁、今井宏・株主総会の理論二ハ七 1 一六八頁、この説に依れば、﹁経済上一体﹂といえないようなケ l ス 、 例えばある株主が好意を寄せる株主に、不当に利益を享受させるといったようなケ l ス ま で フ ォ ロ ー ' で き る 。 反対、安井・前掲二一九頁。 (初)安井・前掲二二六頁参照。 株主聞の内部的な利害関係であっても、民法一条コ一項に該当するような場合や公序良俗に反する決議・株主平等違反の決議 など強行法や定款に違反した場合は当然無効になると解する説もある。田中(誠)・三全訂会社法詳論上五四六頁、松田・前 掲 書 二 OO 頁 。 安井・前掲二二八頁注(初)、田中(誠)・前掲書五四四頁注 ( 4 ) は、決議無効や不存在のケ l スが合まれる可能性もある とする。一方、南保・前掲一二四頁は、無理に含む必要はないとする。 決議取消事由と決議無効事由のバランスの問題については、喜多・前掲二七頁以下参照。 なお、当該会社の株主であり営業譲渡の相手方の株主でもある者による議決権行使の結果、当該会社に甚だ不利益な営業譲 渡決議が行われたとされる株主総会決議の取消請求事件につき、公序良俗違反であり無効なものであると認定して、当該株主 総会決議の取消を認めている事例として、山口地下関支判昭和三九・一・二二下民集一五巻一号二四頁がある。 (幻)烏賀陽・前掲書二二六頁、松本・前掲書二六一頁、河村・前掲書一八三頁、大森・前掲九 O 九頁、これらは、一八九七年ド イツ商法二五二条三項の限定列挙の事例とほぼ一致する。名古屋高判昭和四二・一一・二 O 高民集二 O 巻六号五三二頁は、会 社の解散により、借地の返還を受ける株主を特別利害関係人と認定している。 (泣)鳩山秀夫・[増訂改版]日本民法総論二 O 一 頁 、 我 妻 、 栄 ・ [ 新 訂 ] 民 法 総 則 一 七 九 頁 。 (お)田中(誠)・前掲書五四六頁、北沢・三三九頁、安井・前掲二一二頁、喜多・前掲二八頁。 (鎚)名古屋地判昭和三四・

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七 判 時 一 二 O 号六頁、名古屋地判昭和三四・一一・三 O 下 民 集 一 O 巻一一号二五三六頁。 (お)同旨、福岡高判昭和五 0 ・ 一 ・ コ 一 O 判 時 七 九 六 号 九 六 頁 [ 傍 論 ] 。

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第13巻3・4号一一ー282 (お)東京地判昭和四五・三・一回金融法務事情五九七号三二頁は、取婦役会決議における代表取締役の解任決議において、解任 対象の取締役は特別利害関係人にあたると解している。 (幻)東京地判昭和五六・九・二二判タ四六二号二ハ四頁、東京地判昭和六三・八・二三金融商事判例八二ハ号一八頁、東京地判 平成二・四・二 O 判タ七六五号二二三頁、福岡地判平成五・九・三 O 判時一五 O 三号一四二頁、名古屋地判平成九・六・一入 金 融 商 事 判 例 一 O こ 七 号 二 一 頁 。 (お)東京地判平成二・四・二 O 判タ七六五号二二三頁、福岡地判平成五・九・三 O 判時一五 O 三号一四二頁、東京地判平成七・ 九 -二 O 判タ九二四号二七一頁、東京高判平成八・二・八資料版商事法務一五一号一四二頁。 (お)議案が議長たる個人に特別の利害関係がある事項といえども、その地位において議決権を行使しない限り、議長はその地位 を回避するを要しないとした判例に、東京地判昭和二八・九・二判タ三三号三五頁がある。 (川叫)烏賀陽・前掲書二二五頁、喜多川篤典・株式会社の法理一五 O 頁 。 ( 姐 } 大 森 ・ 前 掲 九 一 O 頁、関・株主総会論二ニ四頁、東京地判昭和四八・二・二ハ判タ二九一号二三二頁。 (必)菱田・前掲商経法論集一一 O 頁、藤原俊雄﹁いわゆる特別利害関係人の範囲﹂静岡大学法経研究三九巻一号三二八頁。 (必)北沢・前掲書三九 01 三九一頁、名古屋高金沢支判昭和二九・一一・二二下民集五巻一一号一九 O 二頁、反対、藤原・前掲 三 二 八 1 三二九頁、田中(誠)・前掲書五七二 l 五 七 三 頁 。 ( H H ) 河村・前掲書一九 O 頁、菱田・前掲商経法論集一一 O 頁 、 反 対 、 烏 賀 陽 二 二 五 頁 。 ( 必 ) 藤 原 ・ 前 掲 三 二 八 頁 。 (必)計算書類の承認決議における取締役・監査役たる株主が特別利害関係人にあたるとした判例に大阪地判五三・三・二九金融 商事判例五五七号二五頁、東京地判昭和二八・三・九下民集四巻三号三六八頁などがある。 (釘)菱田・前掲商経法論集一一 O 頁 。 (必)田中(耕)・前掲書二九 O 頁以下、反対、平尾賢三郎﹁会社合併承認のための株主総会において株主たる当該合併の相手方 当事会社は特別利害関係人に当るか、その他﹂金判二八五号二頁以下、大森・前掲九一 O 頁 。 ( 川 叩 ) 竜 田 ・ 前 掲 六 三 頁 、 喜 多 川 ・ 前 掲 書 一 五 一 頁 。 (印)菱田﹁会社合併の相手方と特別利害関係、営業譲渡の相手方会社の株主と特別利害関係﹂判時六四 O 号一四三頁[判例評論

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283一一株主総会・取j締役会における特別利害関係人(ー) 一五二号]、高烏﹁合併承認決議における相手会社、営業譲渡決議における相子会社と特別利害関係﹂下級審商事判例研究 [昭和四五年│昭和四九年]一七一頁以下。 (日)今井・前掲書一六七頁、南保・前掲=二頁。 (臼)最判昭和四二・三・一四民集一ご巻二号三七八頁(傍論)、浦和地判昭和五六・八・二二判タ五四五号一五五頁。 (臼)菱田・前掲商経法論集一 O 九 頁 。 (UA) 竜田・前掲六三頁 1 六 四 頁 。 (日)南保・前掲二一一一員、なお、昭和五六年改正前に、営業を譲渡する会社の株主であって譲受会社の代表取締役である者の特 別利害関係を積極的に肯定した判例として、神戸地姫路支判昭和三八・一一・一一一民集一二巻六号一六七七頁、否定した判例 として最判昭和四二・七・二五前掲民集一六六九頁︹前記姫路支判の上告審︺リただし、この判決に対しては、批判が多い。 矢沢惇﹁株主総会の決議の成立と採決手続を経ることの要否 │11 営業譲渡会社の株主が営業譲受会社の代表取締役である場合 における特別利害関係の存否 l l A 呂業譲渡の承認決議において譲受人以外の条件等を代表取締役に一任する決議の効力﹂法協 八五巻八号五五夏以下、菱田前掲判時五 O 七号一一九頁以下、奈良次郎﹁一株主総会の決議の成立と採決手続を経ることの 要否二営業を譲渡する会社の株主が譲受会社の代表取締役である場合と営業譲渡の議案についてのいわゆる特別利害関係 人﹂法曹時報一九巻一 O 号一五六頁以下、久保欣哉﹁一、株主総会の決議の成立と採決手続を経ることの要否二、営業を譲 渡する会社の株主が譲受会社の代表取締役である場合と営業譲渡の議案についてのいわゆる特別利害関係人﹂金判八二号二頁 以下、特に二 O 頁 。 なお、昭和五六年改正後の判例として、営業譲渡の譲受人が譲渡会社の株主たる会社の子会社である場合に、この者の特別 利害関係を否定した判例として東京高判昭和四六・三・二五高民集二四巻一号七一一員。破綻した住専から処理機構への営業譲 渡決議に関し、住専の母体行と住専とは、経済上一体と一言えないとして特別利害関係にあたらない上、他の株主が著しく不合 理な損害を被ることはないとして原告の主張を排斥した事例である最判平成一 0 ・一一了八資料版商事一七八号七五頁・原審 リ東京高判平成九・二了二五資料版商事一六六号二ハ六頁・第一審 U 東京地判平成九・六・一七資料版商事二ハ一号一八 五頁[伺一事件 ] H H 拙 稿 ・ 判 タ 一 O 四八号一七一頁以下参照。営業譲渡に関する株主総会決議が特別利害関係人の議決権行使 により著しく不当になされたとの主張が、営業の経済的価値の評価が専門家の鑑定によりなされ、著しく不合理な点はなかっ

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第13巻3・4号一一284 たとして排斥された事例である東京地判平成四・三・二六金判九一四号三一頁がある。 (日)出口・前掲二二九 1 一 四 O 頁、安井・前掲一二七 i 一二八頁、藤原・前掲三二七 i 三 二 八 頁 。 (幻)竜田・前掲六一頁。 (日)今井・前掲書一六七頁。 (印)竜閏・前掲六一頁。 (以下、株主総会・取締役会における特別利害関係人(二)へ続く)

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