95
ラグビー競技における強化練習及び
合宿の検討
(第一報 強化練習について)三 神 憲 一
工 序 今日のラグビー競技も,他のスポーツ種目と同様,選手の大型傾向が目立 ち,形態面などにおいては,外国選手に見劣りしないまでになってきている。 しかし,競技の中でも専門的な体力,とくに機能的な面(筋力,パワー,持 久力,柔軟性)をみると,まだまだ劣勢な部分がみうけられる。 形態の大型傾向に伴い,体力の充実を目指す試みとして,ここ数年前から, 日本ラグビー協会体力養成研究班が中心となり,主に全日本候補選手(社会 人・大学・高校)を対象とした体力トレーニング・形態・機能の測定結果をベ ースにした体力トレーニング処方や計画を立案し実施しているのが各層(社会 人・大学・高校)の上位チームである。 他方,大学チームの中でピラミッドの底辺部を形成している多くのチームは どうであろうか。体力づくりトレーニングの必要性はある程度理解しているも のの,まだまだ伝承的な技術練習のウェートが大きく,継続的な測定結果をベ ースにした個人個人のトレーニング処方,計画,あるいはユニット別での方法 などについてはあまり実施されていないのが現状ではな:かろうか。 そこで今回はトレーニングの処方,計画の立案,練習についてはコンビネー ション・プレーの確立の意味からも,また本シーズンへの橋渡しという面から 1) 日本体育協会スポーツ科学委員会「日本体育協会スポーツ科学研究報告書」1979, p. 207.も重視しなければならない夏季の強化練習,合宿時の形態・運動機能,疲労の 現象,練習日程などを本学ラグビー部員を対象に,ユニヅト別(FWとBK, また項目によっては回生別・体重別)の比較において現状を把握し,練習内 容,時間,休養の旨み方,食事の回数,;期間など全体的には体力づくりトレー ニングの再認識と処方,戦法の吟味,検討,コンディションの調整,チーム・ ワーク(クラブ共通の目的・精神を持ち,心から共鳴し,協同的な行動がとれ るような方向へ),自己及び健康管理などについて検討し,今後の手がかりを 得るために実施した。今回はまず第一報として夏季強化練習を中心に以下みて いくことたする。 豆 測定項目と方法 1)対 象 本学ラグビー部員 36名 2) 測定項目
形 態→体重
運動機能→・50m走(瞬発力),3000m走(全身的持久力) その他一一)・温度,湿度 3)測定場所,期間→ 彦根市八坂グランド。 一・ S57. 8. 11n−14. 4)測定方法 体重の測定については,8月11∼14日の4日間,練習の前と後に実施した。 50m走については,初日と最終日の練習時間を利用して,1人5回実施(ス トヅプ・ウォッチ,3個使用)。 3000m走については,初日と最終日,各1回実施(ストップ・ウォッチ2個 使用)皿 結果と考察
〔1〕強化練習中における体重の変動97 ラグビー競技における強化練習及び合宿の検討 の.
n
の.m
露.O $.H O. O. 頃.H の. O.一 ゆ.m
Oeq め,n
O.m
の. O.m
の. O.t
O.σq O.eq ゆ. Bq め.K
O. @の O. BうZ一 ◎○ 。.X
N⑩.に <卜︻ O. フト O. mΦ り.苺 O.W
O.ィ
ゆ.8 ﹃8 O.H。D O,①の O. nト の. nト の. ウ。っ O. 宸チnH O. 盾チg
O. Bつ O. Bっg
め、。つり 縦 畑 O。ィ
O. 芍_ 等.自 り㏄.oっト <昏 O. I卜 O. 掾寐 O.⑩卜 頃. Iり O.oDゆ O. @⑩ O. g⑩ の.ィ
O.ィ
ゆ. 黹g の. O. 盾c 盾c O. フ雲 O. O. n卜 ゆ. O.8 ヨ罠 (bD 氏j 口 叩 マ め.O O,oっ N◎っ.O 卜寸.H ON O. B () DH 鴎.n
○. ゆ.一 O.H ゆ.O O.N O. の. ? O. モっ O㎝ の.n
O. ? の. O,一 O. pQ O.畔〇一 調.9 等.鐸 くき ゆ.のト の. () Cりト の.ィ
O.8 O.ィ
O. O.諮 O.○○ゆ ○,O卜 OO卜 O. 艪pO O. tO回 の. の. g⑩ O. 艫g の,W
O.W
O.g
の. B。 O. C〇一 望. 盾チ O. フ9 O。Q。O回 。っg.O ○う。,O囲 Qっ 盾n. Bっg
りNN 卜督.匿 くト囲 くトH ゆ. `ト のeq O,Oト Oお O.決 O. 艸@ O囚 の. o の ゆ し} L、1 ① O. nq ゆ○っ −ρ. O.ィ
め,一、Φ 鴎. cQ@
○. Cっ 戦8 ○. O.t
O.8 の. 鴎.N O.町人 っ.8 の. ? ゆ.Dっの O.$ O.z
O. {) DOト めのoO O.σっ9 0.のト の⑦① の6卜鴎
頃.W
の.ッ
ゆ.卜① O. 決黹g
司副 IM 翻 O.ィ
OりO凶 ﹄。。.。H 等.舘 <二 頃QO卜 O.ィ
O.裳 O.のO O.○○り の.oO㊤ O. gゆ の. O卜 O.ち O.O卜 O.○りト 鴎. mσっ O. 濶_ O. ’10hゆト O. 閭g 頃. 浮ツ (b。イ
:T, 口 。つ (b。 }) コ P−T ご刈 O.g
O. B○ ゆ, @ゆ O.。っ O. BっnH O.8円 8,0 oQ艨D自 QD卜、9 Dっ Bっ. m ①O.一ト ≒.。っト く旨 くトH O.一 O. 閭g O.ォ
O. Bっ O.σっ O. Oりト O.ィ
O,①卜 O. m O. mり O.ィ
O.H O.W
O.トリ O.フ
の.W
ゆ. B○ O.m
O.W
O,○○り O. m O. cっ g O. nOQ め. O. pO ゆ.①ゆ の.m
O. Bっ O.σっ O.。っ 鴎. Bq ゆo o
の uり e 円 ◇り マ ① ト 卜 OH oり り り 。・o
o
ゆo
守 く。 ト eqo
卜 露 DQ 卜 卜 ゆ. Bq ゆ.W
O. @り の. nq O. ミっg
晩ゆト O.○っ O. mり O.W
螂 H−T一 LSロ (b。 ス) 皿 “ [ ・マ Fht 出x 理 甲’x 山=T 蜥 葦 蜀 ト 製 奏 一曇ハいト 食、・ 、 1駁八駆卜 へ 入・ 口 ト 〉 ロ ト 赴\ 〉 ト 〉 [ユ lR
.x }卜 1やムいト へ ﹀ ロ co .oZ 同 rl f r’1 一 州N
N
NN
寸[oり}oりIN」N 寸 寸 寸 の・鼠 Pl(の・の ・ ↑・Z 卜・芝 H・Z uつEZ
の.旨 Z 紮 H1=IM1 〈C ・ . O ● O のlzl<1Σ ↑・ン Σ 卜 Z・囲之 ︵劇§ ハ競白砂π 皿 辱 ]・E 犀甑 ︵巡濫緊緊︶粛趨e書写ゆむ碧雲⊥・陶駆ξ無︵ご穏彦根論叢第2!9号 コ O.一 O.⑩ゆ ゆ.匿 頃,O O.総 ゆ, 閧 頃.
n
O. gゆ O. 盾チフ
頃.O ゆ.H
O.トゆ 運 ・マ 畷 ゆ. Bっ ゆ.。っト O.匿 O.N O. O. O.N O.菖 O.緯 ゆ.N O. O.ス
漣 望 曜 卜⑩.O 鷺。り ざ.ゆ 霧。っ.O 謡.ゆ O肖。頃 專.O 臼.鴎 菖.頃 ⑩ζ.O 8.頃 。σ@.寸 欄 瞳 轡 騨 話.H σう, Bつ 卜○っ.H 。っ. ?曹 卜. Bっ 8.H 。っ. m㊤ 寸. ミつ Oの.州 oO.U
。っ. Bっウ
纏 雪 暁 <ゆH <雲 <雪 く雪 く自 <卜円 く①H <①一 無 製 駆 O. O.Hり O.8 ゆ.g
ゆ.タ
O. Bっ O. ゆ.ィ
ゆ。 m㊤ め.O O.ィ
頃.ィ
一 黙 ム ギd
<。o詞 O. O. n⑩ O.お め,一 ゆ.W
O. pり O. O.W
O.ィ
ゆ. O.I
ゆ.8 “ 一 <も旨 O. 頃. ゆ. 頃。」
O. @頃 O. O. O. BQ ゆ. O.ネ
頃. gの 無 八 ヤ や 一 瓢・鵠 O.t
O. Bつ O.W
ゆ. の. O.W
ゆ。n
O.W
の、W
O. O. O.W
、 一 Z・↑ O. O.お O. tり O.Qq O. @頃 O.ィ
O.g
O.お ◇. mり ゆ.Qq 頃. ソっ O.ィ
一 無 八 ギN
O.図 1 一 1 ⋮ 1 一 頃.O 瞬.」
O. B○フ
頃. 頃, gの O. 盾c 敏 八 ヤ 心 eq Z・芝 一 1 一 1 t 一 ゆ.c
O. gリ ゆ.。QΦ の. ? O.W
ゆ.oつり 一 黙 八 ギN
Q員 E醤 ゆ.お O. ミつ O.一 O. O。 Bつ の,n
ゆ.ィ
O. Bq の. ? O.W
ゆ。Nり トセユハ臥蛭N
津・卜 O. ? の.ィ
晩のり 鴎.H O. t⑩ 頃. Bっn
O. O. O. Bう ゆ.g
O.ィ
頃. p⑩ へ八・くムへトN
O・ト ⋮の.。っ O.鴇 ゆ.Qつゆ の.O O.総 ゆ. 頃. O.トの の、 盾c O.レ
O.トゆ O. 盾n さ oり <・の ⋮ 一 1 一 ⋮ 一 1 1 一 一 め.n
n.トリ O.QOり 黙 八 ヤ ひ ○り 訓・の ⋮頃.H ゆ. モ走m
O,頃卜 O.g
O. O,k
O.H O. O.ゆト O. O. O.ゆト “ Qり の・旨 ヨ・。・ ﹃トゆ O.①の ゆ.ヘ
O. F瞼 ゆ.W
助.g
の.ooゆ O.W
O、m
O. @uっ O.お 、 oり 芝・呂 一 I O,㎝ ゆ. Bっウ
ゆ.頃⑩ O.一 の.W
の.W
の.n
頃. O.W
の.n
頃.ィ
O.翼つり 一 臥 八 ギ oり 図・< 1 一 1 ⋮ 一 1 1 一 1 O. O. ミq O。oΦ “ ◎り oつ C卜 O. ゆ. 閧フ の.トゆ O.目 の.トの ゆ. Bっ O,H O.トゆ O.Doの ゆ.州 ゆ,鴎ゆ O.鈷 卜 1 ’、 寸 Z・冨 O. O,Oり O. ミ4O
O.N O. @ゆ O.ィ
O.m
O.①ゆ O. g⑩ ゆ.N O.oOゆ ゆ.OO 鰍 八 ヤ 心 噂 Z・く O, Oのり Oり㊤ の. O. 戦8 O. O.W
O.W
ゆ.p
O. 晩8 i 餓 八 ギ ぐ 卜・冨 ゆ.一一 O. 黹g の. 頃.g
頃.ワ
O. Bっg
ゆ。n
頃.a
O,○っト ゆ. O. 黹g の.N卜 トヤエ八魅蛭 寸 粥 鰹 濾 細 渾 湛 澗 巡 寝 細 灘 湿 . 八潤奪/口回︵二重︶皿 郵 卜・メ 蝉蟹 (b。 ォ 皿 ロ 寸 璽︶ 皿 □ αっ (b、 })@皿 隠 ㎝ 一︵b。ぎ 皿 □ ︻ ︵灘橿瓢駆︶計算Q糊鍾ゆむ虞り心轡廿画工﹄ヤ題︵9榔 ’ラグビー競技における強化練習及び合宿の検討 99 表(3)ラグビー部員の強化練習中における体重の変化(FW・BKの平均値) 日 1 日 目 2 日 目 3 日 目 4 日 目
耀目 時
前 後 1 前 後 前 後 前 後 74 ォ ↓ 73 e B 72w K 73.5 @咲 \ \ 、、 「レA\\!! 、! ガ 73.9 @/8㍉、 ^ 、 ’ @、〇一 @72.5 ,73.3 @ 、 一 l i\ 、 噛 71 \㊧/ 71.5 71.6 1 71.G : 70 69 1 68 67 66一 65 1 64 63.4 63.7 63.3 63 ェ 62一 フ重 61 63・\▽I v 618 ./へ 1 62。311 !r62.3 \ 61.7 kg 60 _一.一._」 ii
夏季強化練習期間における体重の変動状況(ユニット別の練習前,後の平均 値)は表一(1),(2),(3>のとおりである。 FWの練習前と後の平均値からみた比較では,1日目が2.83忽,2日目は 2.26kg,3日目1.47勿,最終日!.65勿で4日間の平均で1.94勾と約2勿近い減 少がみられた。 BKの方は1日目が1、50勾,2日目が1.06惣,3日目1.37kg,最終日におい ては1.57kgと4日間の平均で!.38勿の減少がみられた。 また変動巾の最大値は1∼4日間を通して2.0∼3.5勿,最小値はO.5∼1.0 吻と,体重の重い者の方が軽い者に比べて減少の巾が大きいことを示してい る。 岡田等は体重の特徴を「人体は普通の状態であっても,体表面からたえず水 蒸気が出てくる。この外に生体は酸素を取り,炭酸ガスを排泄しているが酸素 より炭酸ガスの方が重いのでそれによっても体重の減少を来すことになる。換 言すれば1呼吸毎に体重はいくらか減少することになる。運動選手は一般人と比べてエネルギー消費が多いから,運動で失うだけ余分の体重の減少をまね く。また夏季炎天下における運動練習は発汗が多いため運動後の体重減少は一 ラ 層著しいが,これは適当な食事によって翌日には回復するのが普通である。」 と述べている。 きう また山岡等の報告「スポーツ選手の合宿時における消費熱量に対して摂取熱 量が十分な場合は体重の増加がみられ,また強化トレーニングにおいても消費 熱量に対して摂取熱量が上まわった場合は,むしろ体重の増加を示す。」との 関連で平均値の変動状況をみると,個人的にもユニットの平均値においても練 習後はかなりの減少がみられるものの,翌日にはほとんどの者が練習前の値 か,僅に増加を示していた。 この結果は部員個々の,この期間中における生活のリズム(食事の量,回数 睡眠,排泄等)が,日頃の生活と比べてある程度規則正しく送られたものと推 察されよう。 表一(4)は体重別における練習前,後の平均値変動の比較である。 これによるとSOkg LJ上の老が2.18匂と一一as大きく,50∼59.5勿までの最軽量 クラスが1.46々gと,ここでも体重の軽,重における差が明らかである。 表㈲ 強化練習中における体重別の変動(練習前後)(んの 1 日 目 2 日 目 3 Ei 目 4 目 目 日 数 フ重別 員 前 後 差 前 後 差 前 後 差 前 後 差 全平 フ均 フ値 80kg以上 3人 91.0 88.33 2.6791.0 88.5 2.50 92.16 90.3 1β6 91.5 90.16 1.44 75kg 4人 ∼79.9kg 76.6 74.75 1.9576.63 74.5 2.13 76.5 75.13 1.37 75.62 74.13 1.49 2.18 P.74 70kg 5入 ∼74.9kg 71.6 69.2 2.40 72.0 70.4 1.6G 72.O 70.5 1.50 72.3 70.5 L80 1.83 65kg 10入 ∼69.9k9 67.05 65.2 L85 67.11 65.33 1.78 67.19 65.87 1.22 66.94 65.19 1.75 L65 60kg 9人 ∼64.9kg 61.83 60.06 L77 62.06 60.81 1.25 62.38 60.14 1.44 62.37 60.88 1.49 1.49 50kg台 5人 58.0 56.8 1.20 58.7 57.2 1.50 58.75 57.5 1.2558.6 56.65 L95 1.46 2) 岡田三郎「スポーツと疲労」不味堂,p,84。 3) 前掲書,p.86。
ラグビー競技における強化練習及び合宿の検討 101 このように全体での練習前,後の体重差は1.4∼2.0吻とかなりの減少がみら れるものの,翌日には前日の練習前の状態かあるいは僅セこ増加している傾向が みられた。また体重の重い者は,軽い者よりもその減少巾が大きい。 以上のような観点から体重の測定はただ疲労の現象結果だけにとどめること なく,日常生活における自己の健康状態を判定する手がかりとしても,また潜 在的な疾患や過労に陥っている者の発見や適切な指示,さらには体力づくりト レーニンダの意欲的な動機づけ,自覚性,計画立案の意味からも,測定時間や 条件を一定にして継続的に測定する心掛けが大切であろう。 〔2〕 機能・運動能力(50”z走・3000m走) A) 50m走(瞬発力) ラグビー競技はその特性上から次の3つに分類される。 ① 球技的要素 ② 格技的要素 ③ 競走的要素 ゲーム中は当然これらの要素に適した走り方要求されるわけである。 表一(5)はラグビーの1試合におけるスクラム・ラインアウト・ラッ久モー ル,キック,ペナルティーの平均回数と比率(%)を示したものである。 表(5) !試合におけるスクラム,ラインアウト,ラック,モール,キック, ペナルティの平均回数と比率(%) 覧 フ レイ う←舅こ @ティームレヘル S I I kO R M K P 言1 大 掌・社会人 i回数比率 39.0 P8.4 37.7 P7.9 35.3 17.0 P6.7 8.0 60.7 Q8.7 2L5 P0.2 高 校(全国大会) 回 数
范ヲ
29.2 P83 250 P5.7 37.5 18.5 Q3.5 11.6 36.8 Q3.0 12.7 W.0 211.2 PQO P59.7 P00 高 校(地区予選) 回 委気 艨@率 3〔}.0 P9.1 32.5 24.0 Q0.7 15.3 35.2 Q2.4 16.3 P0.4 157.0 P00 中 掌 校 回 数范ヲ
27.5 Q2.8 29.0 Q4.0 15.9 P3.2 22.0 P8.2 13.5 P1.2 120.7 P00 小 学 校 iラグビースクール) 回 数范ヲ
4.5 P6.2 2.5 X.o 5.8 Q0.9 10.2 R6.7 4.0 P4.4 0.8 Q.9 27.8 P00 注)S:スクラム,LO:ラインアウト, R:ランク, M:モール, K:キノク, P:ペナルティ 4)大西鉄之祐「スポーツ作戦講座3,ラグビー」’ s昧堂,p.47参照。102 彦根論叢 第219号 これによると,プレイの回数は天候,グランドの状態,チームの作戦,試合 時間等によって変化するが,大学,社会人レベルの試合では,1試合に平均 211回起ることを示している。このことは80分ゲームの中にあらたなスタート が約24秒に1回の割合で約200回行われることを意味し,その他のプレイなど を含めると実際にはこの頻度はさらに多くなるはずである。 この資料からも,ラグビー競技においては20∼50軒置の短い距離からいろん な状態のスタート,ダッシュ,(タックルに入る姿勢を生むスワロー・ラン, タックル後の倒れた状態からの素早い姿勢,またスクラムからのフォロー,及 びパッキングアヅプに移行する横走り姿勢などからのダッシュカ)の反復によ る瞬発力を養う走痔トレーニングの重要さが伺えよう。 表一⑥は,初日と最終日に1人5回,往路は,ダッシュ(全力疾走),復路 はジョック(約25秒以内)として測定した50m走のFWの一覧表である。記録 の面からみると,初日のタイムの平均値は1回目7.08秒(SD=0.31秒,人数 17名),2回目は7.16秒(SD=0.32秒),3回目が7.13秒(SD=O.30秒), 4回目7.18秒(SD=O.30秒),そして5回目が4回目の値と同じタイムの 7.18秒(SD=0.34秒)であった。 また最終日5回の測定結果をみると,1回目は7.21秒(SD=0.33秒,人数 17名),2回目と3回目は同タイムの7.18秒(SD=0.35秒),さらに4回目と 5回目も同様で7.15秒(SD=0.26秒と0.29秒)であった。 FWにおける初日5回の測定中,最も高いタイムを出したのが1回目,同時 に個々人のベストも14人と1回目が最も多く,続いて3回目,残りは2,5,4 回目の順となっている。1回目と最も低い値がみられた4,5回目との平均値 の差は0.10秒と予想以上に減少の巾が少ない結果とな:つた。 また最終日5回の測定結果の中では1回目の値が全回数中(初登と最終日の 合計回数),最も低く,4回目と5回目のタイムが最も高い値を示すという初 日とは全く逆の結果が現われた。 表一(7)はBKにおける50m走の一覧表である。初日の測定(5回)中,1回 ケが目のタイム6.79秒(SD=O.23秒,人数14名,他は怪我)の値が最も良く,2
103 ラグビー競技における強化練習及び合宿の検討
引
寸 寸&・H 頃 め・寸 寸&∴ の・寸N
の・N 頃・曽 三寸・㏄∴ ゆあ& め・寸∴ 畔 頃あ歯 ○り 一 。り 皿回寅τ O. ソっ 。っ.n
①N.O 鷺.卜 <島 卍. m 唱ト 熔,卜 門ト O.m
。っ. 。う. m 噂.m
ぐ. m ①。 門ト O.m
O. pD ①.n
州.m
O.ト ①. 皿回ゆ ①ド 卜.n
鵠.O 鷺。卜 <馬 O.m
○っ. g 寸、m
O, m O.g
①,⑩ O.卜 寸.m
尊.m
H.m
H.m
O.m
①.卜 O.g
N.m
①. ①. 皿回寸 O. 盾n α0U
一. ソ○ ト.窒
oo 回 ト しo oつ 。 <義 一, m ⑩.卜 ⑩,卜 門ト 囲,m
○っ. ①.⑩ ④.m
ゆ,卜 0。ウ
例、m
H.m
O. 宸チ ①. O.m
①,C
αつ 皿回。っ <旨 O.m
の,卜 Φ。ト O.m
N, m 卜,り の.Φ の.m
︾.卜 の.⑩ 例.m
。っ,m
一. Bっ ①.n
H.m
αっ,C
O.g
皿目。q O. B○ 卜. の.っ.O 臼.卜 く鳶 O.m
り,卜 ④.卜 O.m
。っ.m
①.Φ 囲. m 卜.m
寸.m
O.m
O.m
O.m
O. nQ 副.m
H. 点. 一.m
周回一 ︵禽︶ ︵田潔畷︶剰鶏Oの Qq r一 塗寸・○っ∴ ?寸∴ 頃 。っ Eeq ゆ・亨○っ∴ αっ E一 eq E一 一 H の・σq∴ { 協昏∴ 刈 りあ&∴ 一 一 一 N. B。 oっ. 寸。っd 。〇 黶Dm
<無 O.m
巴ト eq.卜 H.m
O.m
oo. eq.卜 ⑩、g
Φ.m
H.m
H.m
O、m
。q. Bっ ①.I
H.m
①. 門ト 皿回・[K竺ロコ“・ O. 宸チ ①. O。っ.O 。っ 黶Dm
く嵩 O. m H. m 寸.卜 一.m
O,卜 ①.@
9っ. m の.m
卜,卜 O.g
州.m
O.m
O。 pQ Oト 圏 ①り O卜 四二寸 O. pっ ①. O。う。O 。っ 黶D m <謡 O。 g N卜 。っ,m
O.m
O,卜 卜,の Oざ ゆ.m
冒.卜 ①. 一,m
Hド O, pっ ①. e測h
①. O. 円回の O,QO αっ. eq 盾チ.n
りH.鋤 く隠 一.m
頃.卜 畔。g
O.m
一.g
QO.I
①.④ め。卜 の.卜 ①.I
囲.m
N.g
O。 nQ ①Φ 回. m 。○. ①6 切回N ①ド 卜. 誘.O <旨 O.卜 H. m 頃.m
目.m
O.卜 卜. Φ6 寸.m
ぐ.卜 ①.¢ O,﹄ O、m
①.m
①.n
O.卜 トリ σっ. 回回H ︵熱︶ ︵コR軸︶喫∈Oの運
・マ 曜越
肇
畷網 躍 掛 肇
§ 甘
癒 製 麗
一“八いト ー黛﹀卜へ碁口
−一療八邸卜へ﹀ロ
ー“︵いト 卜八口卜へ券ロ
助奏口卜 D O 一“八堅昏へ﹀ロ
oD @ .浅 同 門 用 H 州N
σq σq N ] CXJN
oり め 寸 守 寸 寸 gり D冨 の・の D.寓 ト・Z 旨.2 一・Z の・踏 。り D旨 Z・紮 く.↑ =図 <1諺 回・Z 〉囲 Dの ト・旨 譲.詩 Z・2郵
/竃
馬竃 偲綱−≧国叙ミOゆゆ酒興9岳鄭紫﹄ヤ纈︵⑩︶穏104 彦根論叢i第219号 −図qq艘ミOゆゆ念興U 丑鄭駆ξ繁 ︵卜︶ 寸.
m
eq.卜 H,m
H.m
eq.卜 ︾.卜 寸.卜 一.m
N,ト N.g
纏 ・マ 曜 り.n
り.㊤ ④. 頃6 Φ. ①6 卜. ㊤. ゆ.I
ゆ.ウ
迎 ボ 畷 HN.O oっ g.n
トH.O 一cq.O oう モ〟Dn
eq ?早 DO 。o g、n
。Q .n
8.O oっpq.O 槻 曝 掛 騨 鴎①.㊤ ♂.Φ OoD.り 一αっ.り ①αっ.⑩ Φ①6 ①①6 卜。っ.り ゆQD.㊤ ①ト.り 埋 罫 曄 <三 <菖 く翻 <菖 <菖 く菖 <芝 <三 く寸H ︽菖 蝋 慣 聴 ゆ舶。っ ①。㊤ O.﹄ ①.り O.m
O.m
oっiH O.m
O。m
0.n
O.m
①.O 一 熟 A ギ 一 <.o旨 の射N 寸.m
門ト O.m
O.m
N.m
㏄ 寸.m
寸.卜 円,m
O.m
N.m
“ 一 <5卜 一 一 1 1 一 一 1 一 1 一 1 一 無 ふ ヤ 心 一 鎖・= 的幻N H.m
H.m
O.g
O.g
eq.m
の刃N 囲.m
H.m
O.m
O.m
一.m
、 同 Z.↑N
O.卜 一.m
O.m
トご ①.H
O.m
O.m
O.m
①.ウ
QO、 一 臥 ふ ギN
O・図 1 一 一 1 1 一 一 1 一 i 一 1 気 ふ ヤ 心N
Z・芝 Qq 卜. 卜. ﹃り の.I
oO.I
一 り. 卜.n
卜. Qo. め.I
⋮ 略 八 ギN
p自 E芝 寸 H。m
O、m
一.m
一.m
一.m
。っ 一.m
一。m
O.m
一.m
O.m
トセ迄八へKN
彦.↑ 寸刃N Φ.り QD.I
0. ◎○. Φ.H
①.㊤ ①.I
①. QO. 卜.@
へき︽ミトN
O・ト N剤一 O.卜 αっ. oっ. ㊤. O. eqnH O.m
O.m
①.⑩ ⑩. ①.Φ 、 ○り <・の 1 一 1 一 一 1 i 一 一 1 ⋮ 1 気 ハ ヤ 心 oり 国・の 一 一 1 1 一 i 1 1 一 1 1 1 “ σり の・旨H
一.m
O.g
O.m
O.m
①. 一 一.m
O.m
O.m
O.m
①.り 、 oり 芝・冨 [ ㊦.り 卜.り 卜.㊤ 卜.ウ
Φ. 一 卜.㊤ ①. ○○. hり Φ.④ 一 熟 八 ギ σり 冨・< 1 一 一 一 一 1 1 一 一 t 一 1 “ oり の・↑ ○り 一.m
N.g
O。卜 円.m
N.m
回 eq.g
㏄.卜 H.m
N。 m O,卜 卜∼くく恥へK 寸 Z・図 eq 。っ. り.Φ 卜6 ゆ. ⑩.H
oD.I
卜6 り.I
ゆ。Φ の.I
気 ふ ヤ 心 寸 Z・< 。っ n一 卜.り ①.Φ り.⑩ 卜.㊤ り.り oり ◎o.I
①.Φ ④. 卜.⑩ ト. 1転 ハ ギ 》 卜・︼ σり ㊤. Oo,⑩ ㊤.⑩ 卜. Qっ.ウ
。っ n固 卜.O ①.㊤ ㊤.り 卜.⑩ ゆ.り 卜曾迄八魅民 寸 旨・旨 皿回合τ 皿園頃 皿回寸 皿回。っ 皿回。q 皿回一 皿回喬客 皿回.ゆ 皿回暦 皿回。っ 皿回。q 皿回目 ︵mあ計量 畑回 蝉帽﹁皿日月罵 ︵禽︶ ︵田地晦︶珊80鳴 ︵熟︶ ︵□皐︶艘碧Oのラグビー競技における強化練習及び合宿の検討 105 回目の6.85秒(SD= O.・20)と続き,その後は3回目の6.87秒(SD=O.18 秒),5回目の6.96秒(SD=0.22秒),4回目の6.99秒(SD==O.18秒)の順 であった。 最終目の測定においては1∼3回目まで6,8秒台を保っていたが4回目の 6.91秒,5回目の6.95秒の値は初日の4∼5回目と同様,走力が中心となるB Kのタイムとしては若干物足りないものに終っていた。 また表一⑧と(9)はユニット別の平均値の変動と回生別の比較図である。この 結果からは4回生だけが平均値で6,8秒台とある程度のタイムを出している。 表(8)各回生別50m走平均値比較表 8 67咩咩 1
吸器身延誌↓磁
4 回 生[6 轡
1
2 3 4 5 3 回 生 7,001翫而
1 2 3 4 5 6,93 2 回 生 7,03 7.02 Zll 7.10 1 2 3 4 Jr 1 回 生 13 │圏麟麟騒照 27 a圏麟臨騨鰯 1 7 06 蓬7.14 罫i i巽豪
護 7,12 ”健鼎 2 3 4 5 表(9)ラクビー部員の強化練習中における50m走の変化(平均値) 1 回 目 2 回 目 3 回 目 4 回 目 5 回 目 回数 ェ定 日 時項目 初日 最終日 初日 最終日1初日 最終日 初日 最終日層 初日 最終日 一 一 6.81ρ { } 6.86、 } 砺 6.79 V.08 殉 輸 6.91蝋㌦ r 『 馬 ∼ 6.5 ォ ↓ 6。6 e B v Iく 6.7 @ 6.8 @ 6.9 @ 7.0 @ 7.1 @ 7.2 @秒 7・3 @ 7.4 @争 7.5 ●一一 U.89 @0一ρ V.21 6.85 V.16 6.87 Vユ3 町 帆 、 黶gV.18 6.96 p } V.18 6.95帽 二一r27.15 一 一 一 一■一■■ V.18 餌 白 6.99 @− V.18 四■脚融 V.15106 彦根論叢 第219号 次に2回生,3回生,1回生の順であった。3回生全体の奮起が望まれる。 以上の結果からラグビー競技の各種走法の基本となる脚筋力をつけること, また運動の基礎的要因としての瞬発力などをつけるのに翻すことのできない短 い距離(ここでは50解走)での疲労現象をみたわけであるが,予想(炎天下, 続けて5回の測定では瞬発力の特性から1∼2回目のタイムと5回目のタイム との比較では0,2∼O.3秒位の差が出現するだろう。また疲労との関連において は強化練習及び合宿においても3日∼5日頃第1回のへばりがでることから も初日と最終日のタイムとの比較ではこれも当然0.2∼0.3秒位の差が生じるだ ろう。)に反して,FW及びBKも初日5回の平均値も最終日5回の平均値も 若干の差異がみられるものの,それほど変動がみうけられない。このように記 録上問題となる疲労現象はあまりみられなかったが,記録そのものは決してほ められた値ではない。しかし現状のタイムを基に今後の処方を考えるならば, まず第1点として※個人及びポジション別の到達目標タイムを設定,それも 最初はある程度可能と思われるタイムが望ましい。タイムの設定により個人 及びポジションの意欲(やる気),意識的な練習態度を養う。第2点として は,具体的な方法,すなわち登り坂のダッシュ,タイヤを肩で引いてのダッシ き ユ,陸上でのクラウチイングスタートのダッシュなど股関節の強化と脚筋力, それに前述したような瞬発力及び筋収縮時間を向上させるようなものをおり込 むこと。第3点としては,年間のスケジュールの中で,定期的な測定の継続 と技術練習とを平行させて(とくにイン,シーズンに入ると技術練習にあまり にもウエイトをかけすぎる傾向がある。)20∼30分でも実施することが望まし いo B) 3000m走(全身的持久力) ラグビーのゲーム,約60∼80分の中で一体選手は何肋位走行しているのだろ うか。またどのポジションが最も多くダッシュしたり動いているのだろうか ?。などの点はただ興味本位だけでなく練習や運動処方(トレーニング処方) 5) 日本体育協会スポーツ科学委員会「日本体育協会スポーツ科学研究報告書」1977, p.153参照。
表⑩ ラグビー競技における強化練習及び合宿の検討 試合中における全走行距離について(m) 107 ポジション 所属別
こ
査チ 調 問 時 合 黶f円 {1) 前半 後半 言十 (2) 前半 後半 計 {3) 半半十 前後言 {n.) 前半 後半計 (5) 半半ナ 前後二.P {6) (7) {8)姦計轟轟鮮
{9) 前半 後半 計 (10) 前半 後半 計 {11) 半半十 前後言 (12) 半半十 前後言 (13> 前半 後半 計 (1の 半半戸 前後言 (15) 前半 後半 計禦凝、奮け群
外国チームNZ
学生 選抜 80分 2151 2304 4455 2836 321e 6046 2943 2844 5787 2917 340! 631i 8 2eyr21 3311 6032 3207 E453 6660 2862 2805 5667 3373 3334 6707 2784 2903 5687 3552 3789 734正 2288 2886 5174 3030 311S 61−48 2636 2943 5579 4125 3279 7404 28:t6 2913 5739NZ
カンタ ベリー 70分 2178 2832 50/0 2396 2721 51ユ7 2353 2916 5269 2407 3324 5731 2298 2724 5022 2643 3122 5765 2389 2797 5186 2346 2916 5262 2678 296e 5638 2632 2753 5385 2377 2537 4914 2186 2sog 499ty 2517 2910 5427 1529 2071 3. 600 1625 1939 3564 大学チーム 早大 70分 2591 2427 50/8 2594 2823 5417 2501 2752 5253 2461 2686 r)147 :,982 3241 6223 2790 2730 5520 1655 1740 3395 281i 3000 Jr8!i 2659 2911 5570 2259 2128 4387 2942 2673 5615 2499 2727 520L6 2/31 2403 4534 26/6 3091 5707 2427 2307 4734 法大 70分 2887 3032 5919 2097 3516 Jr613 2779 2857 5636 2795 2978 5723 2687 2916 5603 2841 3297 6138 2001 2119 4120 2898 3114 6012 2812 3e46 5858 3089 3264 6353 2391 2697 5e88 2735 2972 57D7 2739 2991 5730 2628 2916 5544 2718 2907 5625 同大 70分 2691 2721 5412 2499 2347 5046 2843 284Jr 5688 2825 3ell 5836 2426 2531 4957 3240 3450 6690 2383 2069 4452 1844 1555 3399 2712 2784 5496 2764 2418 5]82 2781 2857 5638 3142 3ユ76 6318 2853 2523 5376 3381 3504 6885 2442 2361 4803 関学 70分 2568 2375 494L3 2270 2679 4949 2463 2742 5205 2169 3014 5ユ83 2642 2813 5455 2850 2961 5811 1433 23!3 3746 2295 2730 5025 2510 2912 5422 2491 2863 5354 2357 2268 4625 2983 3352 6335 2205, 2655 4860 2077 2765 4842 2079 2577 4656 社会人チーム 朝生 横河 高校チーム 60分 2151 /701 3852 2454 !806 4260 2202 1866 4068 2437 2224 4661 2321 2439 4760 2361 2502 4863 2120 1921 4e41 ?.3!9 2211 453e 2040 2e64 4104 2431 2064 4495 2024 2141 4165 1950 1989 3939 2586 2289 4875 2363 2050 4413 1830 1553 3383 保善高 60分 50分 2139 2037 4ユ76 2L63 1845 4008 2166 1888 4054 2290 2027 4317 2316 2326 4642 6 0 7 2 6 2 2 2 2 ∩0 9 4 0 1 0 2 8 9] 門’ 1 8 3 7 りO ワ醒 8 ﹂ 2 3 3 8 1 0 2 0 4 2268 196Qth 4236 2480 2199 4679 2579 21/9 4698 1942 2123 4065 17!3 1659 3372 2892 2392 5284 1778 2038 3816 1616 1511 3127 2089 !896 3985 1808 !838 3646 1926 2036 30.62 1870 1664 3534 2016 2175 4191 2248 2352 4600 1857 1740 3597 2277 1935 4?!2 1549 1726 327」r 1995 1980 3975 6 60 0 2 つ⊃ 4 2 2 9 ワ’ ∩乙 4 2238 201e 4248 1881 2304 4185 1893 2118 4011 京王高 50分 1278 1405 2683 1671 2022 369.3 1845 1841 3686 1830 i.83.9 3669 1587 1481 306S 2142 25:t3 4665, 2567 262Jr 5192 1845 2G67 3912. lb41 1908 3549 1418 1422 2840 1573 1604 3177 IT68 2059 3827 1925 1734 3660 2429 2403 4832 2005 2079 4084108 彦根論叢 第219号 の計画立案には欠すことのできない重要なポイントでもある。これについて谷 村等の調査によれば「社会人,大学,高校で各選手の全走行距離すなわち, パスを受ける場合や相手を抜いたりする時のダッシュー,またフォロー,及び バヅキングアップのための横走りやジグザグ走,ポイントからポイントへ遅れ た場合のジョギングに似た様な走り方などを平均すると表一⑩のごとく,5 ∼7伽にも及んでいることがわかる。またポジション的にダヅシュ 一一の多いの はFWではフランカー, Na 8, BKではスタンド,オフが最も多く続いてフル ラ バック,センターの順になっている。」と指摘している。ラグビー競技では, 表(11)強化練習中における3000m走FW・BK.一覧表 3000m走BK 3000m走FW
測定項目
*シ軽ポシシ。ン 1回目(秒) 2回目㈲ 氏轟。拘。撃項目 1回目(秒) 2回目醐 Y・Y 4 スタンドオフ 696 717 M・N 4 No. 8 807 818 K・Y 4 セ ン タ 一 732 一 Y・M 4 ロ ッ ク 694 736 A・N 4 ウ イ ン グ 751 一 Y・T 4 フランカー 795 821 K・N 4 スクラムハーフ 746 805 S・K 4 プロップ 818 846 T・S 3 〃 一 一 N・1 3 〃 880 908 A・1( 3 セ ン タ 一 854 845 A・H 3 ロ ッ ク 850 826 K・M 3 〃 756 787 M。K 2 プロップ 820 835 Y・S 3 〃 } 922 T・A 2 フランカー 777 784 S・H 3 ウ イ ン グ 一 } Y・N 2 ク 800 827 S・A 3 〃 『 686 Y・S 2 ロ ツ ク 810 833 T・0 2 フルバンク 745 822 H・S 2 フランカー 783 805 T・W 2 スタンドオフ 766 804 N・1 2 〃 731 749 M・B 2 セ ン タ 一 『 一 M・Y 1 〃 857 862 M・N 2 ウ イ ン グ 一 『 N・T 1 〃 895 931 K・0 2 セ ン タ 一 747 789 1く・u 1 ロ ッ ク 894 931 T・N 1 〃 850 866 S・S 1 フ ッカー 1041 1096 H・H ! ウ イ ン グ 793 826 K・S 1 フランカー 一 870 Yu・A 1 〃 770 806 Yo・A 1 セ ン タ 一 777 805 測 定 数 13人 13入 測 定 数 16人 17人 平 均 値 767.92 806.15 平 均 値 828.25 851.65 標 準 偏 差 43.97 59.31 標 準 偏 差 78.75 83.13 最 大 値 696 686 最 大 値 694 736 最 小 値 854 922 最 ノ」、 i直〔 1041 1096 6)大西鉄之祐「スポーツ作戦講座,ラグビー」不昧堂,p.50。ラグビー一競技における強化練習及び合宿の検討 109 やはり最後までスピードの劣えない持久力の養成が,Go forward(前へ出よ), Support(お互に支援しあえ), Continuity(前二者を遂行して継続的に戦え), Pressure(相手に圧力をかけ,相手の圧力をものともするな)などの基本理念 を支えるきわめて重要な要素であると考えられる。 ちなみに,1979年7,月,下平高原で実施された全日本候補選手の体力測定結 果3000ヤードの記録を参考のため挙げてみるとFWの平均値が約694秒, BK の平均値が約707秒であった。この記録から300自走を推測するとFWが725∼ 735秒,BKが735∼745秒位のものと考えられる。 FWのタイムがBKのタイ ムよりも優れているのは,すでにトップ,レベルのFWのトレーニング処方と してクロスカントリーやジョギング,インターバルトレーニンや8000m走など 1) 全身的持久力を向上させるようなトレーニング内容を実施している結果であろ う。 表一(11),(12),(13)は強化練習中における初日と最終日の,3000m走(ユニッ1・ 別)のタイムと比較図である。 FW全体での初日の平均タイムは828.25秒(SD=78.75秒,人数16名)で, 表(12>3000m走ユニット及び回生別比較表 ユニノト b Ill咳 1F W2 !
BK 14回生
2 1 2 13同生2 12回生2 11回生2 680∼699秒 1入 1入 1人 2人 700∼719秒 1 1 ユ人1 」 1人 720∼739秒 ・入’ E人t・人 1人 1人 1入 740∼759秒 ほ人属入 ll 2人 1人 2人 1人 1760∼779秒 1人 i 3人 2人 2人 1,繭臥玖﹂ 噛一 1入 2人い人 1人 1人 2人 1人 iこ・。・〕∼819秒4人 2人 4人1 2人 2入 1 3入 2人 2人 820∼839秒 1人 5入 2人 1人 1人 4人 1人 .840∼859秒 2入 1人 2入 1人i, 1人12人 1 1人 2入 1860∼879秒 2人 1州 1 3人 ,880∼899秒 3入 1[ 1人 2人 900∼919秒 1人5 i 1人 [唖者.E 塾上3人 「P人1 1人 3人 7) 日本ラグビーフットボール協会編「実践ラグビーQ&A」大修館,p.200。110 彦根論叢第219号 表㈲ 各回生別3GOOm”1比較表(平均値)
秒→
700 750 800 soro 900 ゆ初日・最終日 754 4回生 計40秒 x 790 26秒 ノ sros初日
最終日 3回生 829 勿 775 2回生x
20秒 805 859 灘撒灘雛 1回生x
29秒 蹴雛初日
最終日初日
最終日初日
最終日4回生
3回生
2回生
1回生
最終日が851.65(SD ・83.13秒,人数17名)と,初日との比較では約23秒の 低下を示していた。 またBK:の初日の平均タイムは769,92秒(SD・=43.97秒,人数13名),これ はFWの初日のタイムと比べると約60秒も上回っている。ただ最終日の平均タ イム806.15秒(SD= 59.31秒,人数13名)は,初日との比較においてFWの 最終日との平均値と同様,約38秒置の低下を示した。またBKの平均タイムに 比べFWの平均タイムが極端に低い値であった。ラグビー競技における強化練習及び合宿の検討 111 回生別の比較においては50m走の結果と同様4回生の754秒が最高で続いて 2回生,3回生,1回生の順となっていた。しかし,4,2,1回生が初日の平 均タイムと比べ最終日の平均タイムが低下している中で,3回生(平均タイム そのものはかなり低いが)だけが26秒もの上昇を示したことは注目されよう。 ポジシ。ン的にはFWのプロヅプ,ロック陣の平均タイムがきわめて低いこ とが判明された。 全体的には瞬発力(50m走)のタイムが初日と最終日の比較ではそれほど問 題となる変動がみられなかったのに比べ,全身的持久力(3000m走)の測定結 果においては,FW, BK:ともに約20∼40秒の低下がみられた。さらに記録面 及び疲労の直観的判定(顔貌,眼,眉間,顔,筋肉など)においても顔色がす ぐれず,艶がなくなり,目じりがさがり,協調能力の低下から疲労特有のあご を出して前かがみの姿勢で走るといういわゆる第1次ステールネス(長期合宿 のような場合にあらわれる疲労で,3∼5日頃にみられる第1回のへぼり)の 徴候が10名位の部員にみられた。 以上の結果より,全身的持久力(300伽走)の運動処方としては,まず第1 点として,※50m走と同様,歳入及びポジションごとの目標タイムを設定す る。第2点としては練習と切り離して可能な時間に3廟∼8勧を月に2回程度 測定する。第3点としては具体的な方法として,インターバル,レペティショ ン,持続,混合トレーニングなどの中から1∼2の方法をピック,アップして きう 有酸素的及び無酸素的持久力などを養うといういわゆる,生理的機能のスタミ ナの向上も大切であるが,それ以上に必要なのは,3∼8 km fsどの持久走を行 う場合,途中で苦痛感や疲労感が起る。それは運動を中止するか,弱めようと 感じる状態(発汗し,喉が炎症を起し,気分が悪くなり,いらいらする)であ る。このような場面でいかに苦痛に耐え,自己に打ち克つかということが聞題 となる。それにはこのような「場」の体験を多くし,克己・意志の集中,動機 づけなどによる心理的なスタミナをも養うことが必要であると考える。 8) 岡田三郎「スポーツと疲労」不昧堂,p.32参照。 9) 松井秀治著「スポーツとスタミナ」大修館,p.211。
112 彦根論叢第219号 IV 練習日程と内容の検討 表一(14は夏季強化練習の日程と内容の一覧表である。この日程と内容につい ては,冬季のプレ,シーズンにおける体力づくりトレーニング,春季の練習及 びゲーム(主に定期戦の結果)における反省点をピック,アップしてこの表を 作成した。 まず日程的な面では,前述した体重の変動では練習の前,後では全体で約2 Kgの減少がみられるものの翌日にはそれと同様の値か僅かに増加する傾向がみ られた点や,50m走における初日と最終日の比較からも明らかな様に,疲労困 憲の者やタイムのバラツキがそれほど大きくなかった点,さらにはFWプレ ー,BKプレー,サインプレーなどを総合したコンビネーションプレー一一の確立 という点などを考慮すれば,後2∼3日,すなわち1週間程度の;期間が望まし いものと思われるQ 内容的な面については6月末から8月初めまで自主的な:トレーニングに切り 換えたため,とくに怪我の予防や防止,それと柔軟性の保持という観点から, 春から継続しているストレッチングを時間をかけて充分実施させた。しかしな がら結果的には初日の軽いコンタクトプレー(モール,ラックの形成)におい てBK中心に怪我人がでてしまった。また軽い肉離れを起したり,足がつる状 態の者も2∼3細みられた。これは自主的な練習やトレーニング不足だけにか たづけられる問題でなく,もう一度自主的トレーニング期間の意義を基本的な ところがら再確認する必要があると痛感した。それと初日と最終日に50厚歯と 3000m走の2種目を測定したわけであるが,2時聞位の練習内には少しハード な内容であろう。したがって3000m走は別の時間帯を設定して実施する方が望 ましいQ 休息の面では練習開始後,1時問を経過したところで10分程度を挾むことに より,水分の補給が可能になり,生体の回復や意欲,気分の切り換え,また最 終日の3000m走以外過労状態に陥る者がほとんど出現しなかったことなどを考 慮すると健康管理の面からも,炎天下の夏季強化練習では,できるだけ休息を
ラグビー競技における強化練習及び合宿の検討 113 s一 騒く騒瓢 くロ ハ敏エL 八 C、 ヤ 「1ト、 ウ 1 ル・’・ 量矧i亟欄 ・禦く辱諏 Eギー勾ヤハ鳳 E回外ヘミ ※氏露e争やA i争や八e鑓紹) ヲ口八≦」・忌一 r・λ町、トムー 霞8製e藁i製
W
↑W頸興雪
※1トやAト心ム @ トムー@ 「
ヲ中一会「・ムー ヲ1ドヘトムー 怐mA二」・涛一 @ .S阿ハトムー 霞8艘e蒸個W
D
禔ヒ蜜トムー i津トムー ・n八短舜一 fパmAトムー 卜雫ロート奏トeローK盤罎いM帳醤。い咋e。一K e鯉離o緊く笹弾塩断∼9φ禦創唱明年匝瓢駆ξ懇糾圖
さ{項 廷 頓 (トく園田〉 テ劇ei同製ゆ ※ヤペn一ミ @灸・、Ωヤふh @一ミ価ゆ E和塾へ @転券,汎蝋 @ (n誓) E1トMい無 @ 実妖 @ (9終) ・匡≧トムー iN躯国 @1トやA陣ム) ワ。口q冨トムー i1トや八鰍岳や) ε欄ei莚製ゆ(】く頃回) 貫雪 瓢 羅8M ︸ゴ 藻8 ← ミ蛭・hロ《八 E申一ミ @鹸怒駆魏 怩窒P八転へ・ム o @ トムー ・音〉へ @黙㌧λ嫉 @ @粁) 臼八しい鳳 @ 《貿 @ (自終) ・片きへ @転碁,汎吐 @ (Mk) セ卜煽い敏 @ 《K @ (oO粁) 癖券“駆瓢 細皿や貿∴ムへ申戸〆・墨盗・韓=蕊 Nトふ勾置 繕製@憂
葦曲憂製 暮器 嵩 [旦 σq ロー 舶う棟ъ] 尋爵 ま8琴8
ま磐 ぢ羽 ま総8蛤
ま震 鑓遡 蝿{堅 弱遡 騨{遡 薙{怒 魑遡 騨{怒 唄{遮114 彦根論叢第219号 挾むことに心掛けることが大切であろう。 以上,本稿では強化練習中における形態及び運動機能の測定結果の検討と その処方練習内容の検討を試みたわけであるが,強化練習そのものの目的は技 術的には,春の練習やゲームにおいて,チームのプレーを実験し,反省し,吟 味し,さらに再組織されたものを,チームのコンビネーションプレー,あるい は作戦,戦法としてある程度目安をつけ,それを夏合宿(ゲーム中心)・本シ ーズンへと橋渡しをしなければならないきわめて重要な期間であり,今日のラ グビー競技においては,体力づくりトレーニングそのものが技術練習の一環と する傾向にあるこの時期こそ20∼50m走でのいろんな姿勢からのスタート・ダ ッシュで瞬発力を養い,70∼80分のゲームが終了するまでスピードの衰えない スタミナ,いわゆる全身的持久力の心身両面の養成が急務である。 最後に教育的な配慮としては,日常の練習では監督もコーチも技術面や戦略 についての指導を行うが,実際.のゲームではそれらをうまく組み立て実行する のは選手である。ラグビーの興味は70∼80分のゲームを自分達の判断でもって ゲームをつくるということであろう。そのためには日常の練習場面でも,部員 同志が吟味し,反省し,自由にゲームづくりの可能な環境をつくり出してやる 方向づけが大切であろう。