2019.07.02 1-4 数学 B 第6章 図形と式 §2 二次曲線 2.1 円の方程式 【授業目標】 2 種類の円の方程式から、円の中心および半径を求め、作図することができる。 様々な条件を満たすような円の方程式を導くことができる。 ○ 一般に、軌跡がある図形を示す方程式の最高次の項が、x2、 y2 、xy など二次の項であるような場合、この 曲線を二次曲線と呼ぶ。 ○ 点 P(x, y) の原点 O(0, 0)からの距離 … √( x2 + y2 )
点 P(x, y) の 点 A(a, b)からの距離 … √((x-a)2 + (y-b)2)
つまり、点 A からの距離が r ( > 0, 一定)の点の軌跡は、必ず次の関係式を満たす。 √((x-a)2 + (y-b)2) = r (ただし、r > 0) (x-a)2 + (y-b)2 = r2 (x-a)2 + (y-b)2 - r2 = 0 (※) これを円の方程式と呼ぶ(陰関数として表示されている)。 (※)を展開すると、 x2 - 2ax + a2 + y2 - 2by + b2 - r2 = 0 x2 + y2 + (-2a)x + (-2b)y + (a2 + b2 - r2) = 0 であるから、円の方程式を一般に次のように書いても良い。 x2 + y2 + Ax + By + C = 0 △ 円の方程式の陽関数としての表現 y = ±√(r2 - (x-a)2) + b △ 原点を中心とした円の円周上の点 P(x, y)と、 原点からの距離 r、x 軸を基準とした偏角 の関係 ( を媒介変数とした「媒介変数表示」) y = r sin x = r cos → r を一定とし、 を 0 から 360 度 (弧度法では、0 ~ 2 ラジアン)の範囲で、 上記の関係にある点 P の軌跡を描くと円になる。右図) ※ 十進 BASIC はフリーのソフトウェアで、数値計算、グラフ描画等に使用できます。演習室 PC にもインストール済みです。 ○ アポロニウスの円 線分 AB の両端からの距離の比が任意の割合 m : n (ただし、m≠n)であるような点 P の軌跡は、 線分 AB を m:n に内分した点 C と、線分 AB を m:n に外分した点 D を直径の両端としてもつような円を描く。 この円の中心は、線分 AB を m2:n2 に外分する点となる。半径は、CD の長さの 1/2 として求める。 (したがって、作図から式を導くことが可能。) → 計算により証明する場合は、線分 AB を x 軸上におき、中点 M が原点になるように作図する(例題 2)。 → m = n のとき、この軌跡は AB の垂直二等分線になる(この直線は半径∞の円弧ともみなせる)。
本日の宿題
教科書 問1~4、
問題集 384~388、408、409
! 十進 BASIC※ のプログラム例 SET WINDOW -1.5, 1.5, -1.5, 1.5 SET axis COLOR 1DRAW axes LET R = 1
FOR theta = 0 TO 2*PI STEP 0.1 LET x = R * COS(theta) LET y = R * SIN(theta) PLOT POINTS : x, y NEXT theta
ヒント等 円の方程式 問1 (例1を参照)
(1) (x-x1)2 + (y-y1)2 - r2 = 0 に当てはめる。当てはめたままの形で OK。展開して整理しても OK。
(2)(3) 問題文の条件より、円の中心(2 点を結ぶ線分の中点)と、半径(直径の 1/2)が判る。 ※ 「2 点を通る」だけでは、円は唯一つに決めることができない。 問2 (例2を参照) (1)(2) 式を整理し、(x-x1)2 + (y-y1)2 - r2 = 0 の形に変形する。 例題1 註 3 点を通る円は、その 3 点が一直線上にある場合を除き、唯一つに決めることができる。 3 点が一直線上にある場合は、3 点を通る円を描くことができない。 → 検算の一つの方法として、(x-x1)2 + (y-y1)2 - r2 = 0 の形に式変形したのち、作図をしてみること。 指定された点を全て通っていて、中心の座標(x1, y1) が妥当であることを確認する。 → ここでは、x2 + y2 + Ax + By + C = 0 に 3 点の座標を代入することで A, B, C を求めているが、 以前に解いたように、これは三角形 PQR の外接円なので、2 辺の垂直二等分線の交点を中心とし 中心から任意の点(どれでも同じ)までの距離を半径とする円として考えても良い。 (3 点の座標から作図をする場合は、後者の考え方の方が容易である。) 問3 (1) 上に同じ。 (2) 2 点を結ぶ線分の垂直二等分線と y 軸の交点(y 切片)の位置が円の中心となる。 例題2
AP:BP = 2:1 を満たす点は、(AP>0, BP>0 が題意から明らかなので)AP2:BP2 = 22:12 を満たす点と等価である
ものとしてよい(「両辺を 2 乗して整理をすると」と同じ意味)。 整理により出てくる式の形が円の方程式になっている。 問4 点 P の座標を (x, y) と置き、問題文の条件で与えられる式を整理する。結果として、いずれも円なので、 (x-x1)2 + (y-y1)2 - r2 = 0 の形に整理し「式を示す」か、中心座標および半径を示し「の(ような特徴の)円である」と表現する。 問題集 384 (1), 408 (x-x1)2 + (y-y1)2 - r2 = 0 に当てはめる。 (2) 中心が分かっていて、円周上の 1 点が分かっているので、半径が求まる。 (3) 直径の中央が円の中心である。また、半径も求まる。 385 (x-x1)2 + (y-y1)2 - r2 = 0 の形に式変形する。作図も指示されている。 386, 409 教科書例題1を参照。式から求める場合は、x2 + y2 + Ax + By + C = 0 に 3 点の座標を代入する。 387, 388 点 P の座標を (x, y) と置き、問題文の条件で与えられる式を整理する。 △ 円の性質 ・ 円周角(∠APB)は、中心角(∠AOB)の 1/2 になる。 → 中心角が 2∠R である(AOB が一直線上、つまり AB が直径)のとき、任意の円周角は ∠R ・ 円周上の任意の点 P における接線は、半径 OP に直交する。(この条件で、すでに接線の式が書ける。) 三角形の外接円 : 頂点からの距離の等しい点(線分の垂直二等分線の交点)を中心にもつ。 三角形の内接円 : 各辺からの距離の等しい点(線と点の距離の公式が利用できる)を中心にもつ。 (角の二等分線の交点になっている。三角形の各辺は、円の接線であり半径に直交。)
(補足)軌跡 locus について 「ある条件を満たしながら動く点 P の描く図形」を点 P の軌跡という。 「ある条件を満たしながら移動する点の集合として得られる図形」を、その条件を満たす点の軌跡という。 「ある条件を満たす点の集合がつくる図形」を、そのような点の軌跡という。 ※ 移動すると表現するかどうかは、イメージのしやすさの問題。 線上(という領域内)を、少しずつ変化しながら移動する点の集合 線(という点の集合でできた図形)を構成するすべての点の集合 この時、 → その条件を満たす点は例外なく、すべてその図形の上にある。 → その図形上のすべての点は、例外なくその条件を満たす。 図形上の任意の点 P(x,y)が満たす関係を式で表わしたものを、この軌跡の方程式という。 → P1(x1,y1)、P2(x2,y2)、P3(x3,y3)、… ∈ P(x,y) は、すべてのこの図形上の点であり、 これらの点の集合として図形が出来上がっている。 具体例 「原点からの距離が一定で、d に等しい」という条件を満たす点を P(x,y) とすると、… → 作図としては、コンパスを用いて描いた円が点 P の軌跡である。 → この円周上の一つの点 P1(x1,y1) は、必ず x12 + y12 = d2 という関係式が成り立つ。 また、偶然 x1 = y2 という関係式を満たすかもしれない(y = x という直線上にある点の場合)。 しかし別の点 P2(x2, y2) では、x22 + y22 = d2 という関係式が成り立つが、x2 ≠ y2 かもしれない。 … たとえば x1 = y1 = 5/√2, (x2, y2) = (3, 4), (x3, y3) = (4, 3) , (x4, y4) = (√5, 2√5) など。 → 円周上の一つの点 P1(x1, y1) が必ず満たす x12 + y12 = d2 という関係は、 円周上の任意の(つまり、すべての中のどれでも好きな)点 P(x, y) で成り立つ。 そのため、一般化して x2 + y2 = d2 と書いてよい。これが軌跡である円の方程式である。 → ある条件下の任意の点 P(x, y) で必ず成り立つはずの式を書けば、これがその軌跡の方程式である。 似たような意味をもつ英単語 → locus 場所、位置、幾何学の軌跡 用例 a locus of action …(物理の)作用点
the locus of a ray of light in a photograph 写真に写った光の軌跡 trace 人や物が通った跡。形跡、痕跡。
trajectory 弾道、彗星などの軌道
orbit 天体などの軌道、行動したり影響を及ぼす範囲