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バドワイザー商標紛争の経緯と現在

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Academic year: 2021

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(1)生駒経済論叢. 第7巻 第1号2009年7月. バ ドワ イ ザ ー 商 標 紛 争 の 経 緯 と現 在. 富. 木 概要. 夫. 元. チ ェ コ ビー ル の バ ドワイ ザ ー と ア メ リカ ビー ル の バ ドワイ ザ ー は,ブ ラ ン ドの 正 統 性. を 争 って 世 界 各 地 で 商 標 権 裁 判 を 展 開 して い るが,こ の バ ドワイ ザ ー 商 標 紛 争 は,問 題 化 し て か ら百 年 を 超 え る超 長 期 の 商 標 紛 争 で あ る。 これ ほ ど長 期 化 した 原 因 に は,チ ェ コが 長 ら くオ ー ス ト リア及 び ドイ ツの 支 配 下 で ドイ ツ語 の 使 用 を 強 制 され,戦 後 解 放 され るや 今 度 は 社 会 主 義 化 され て,欧 米 市 場 を 閉 ざ され て い た と い う屈 折 した 歴 史 的 事 情 が あ る。 ブ ラ ン ド の 正 統 性 が 何 れ にあ るか の 判 断 は 各 国 で 分 か れ て い る。 本 稿 は 紛 争 の 歴 史 的 経 緯 を 概 観 し, そ の 争 点 を 日本 の 裁 判 所 の 判 決 録 に よ って 明 らか に し,さ ら に今 後 の 解 決 可 能 性 を 展 望 す る もの で あ る。. キ ー ワー ド. ビ ー ル,バ. ド ワ イ ザ ー,商. 標,地. 理 的 表 示,EU. 原 稿 受 理 日2009年4月22日. Abstract. Budweiser. trademark. disputes. of the Czech Republic in countries. been going on over a hundred. and that of the U.S. are both fighting. all over the world. years; however,. The long-running. it is coming. The reason why it has lasted so long is the special historical Republic,. which. was once under. the imperial. forced to use the German language. lic became a socialist republic.. Furthermore,. Judgments. in each country.. In this article,. dispute, confirms. the judgment. close to the last stage. conditions. of Austria,. words. beer,. Budweiser,. brand,. court concerning. geographical. Germany. are separately. reviews the historical. and. indication,. progress. decided of this. this case, and predicts. the future outcome.. Key. of the Czech. after the war, the Czech Repub-. on brand priority. the author of Japanese. control. dispute has. EU.

(2) 第7巻. 1.ビ. 1.1.商. 第1号. ー ル と商 標 問 題. 標の機能. ビー ル を ドイ ツ 語 辞 典 で 引 く と,「 麦 芽 と ホ ッ プ と酵 母 と水 を 発 酵 さ せ た も の で,炭 酸 ガ ス を 含 み,風. 味 の あ る,軽. い ア ル コ ー ル 飲 料 」 と あ る(1)。書 か れ て い る 通 り単 純 明 快 な 自. 然 食 品 で あ り,古 来 各 地 で 広 く飲 ま れ て き た 。 「ビ ー ル に は そ れ ぞ れ 故 郷 が あ る 」 と い う ド イ ツ の 諺 は そ れ を 示 した もの で あ る 。 ビ ー ル は 成 熟 市 場 商 品 で あ り寡 占 化 の 傾 向 も 強 い 。 だ か ら こ そ 零 細 な 地 ビ ー ル や ス ペ シ ャ リテ ィ ビー ル(2)に も 残 さ れ た 可 能 性 が あ る と も い え る が,そ に は 論 外 で あ り,ビ. れ らは今 の と こ ろ産 業 的. ー ル 産 業 は基 本 的 に規 模 の 経 済 を 有 す る大 メー カー の 世 界 と言 え る。. メ ー カ ー は シ ェ ア の 維 持 獲 得 の た め 広 告 宣 伝 を 年 中 行 な っ て い る 。 嗜 好 品 に は 習 慣 性,傾 向 性 が あ り,消 が,強. 費 者 の 選 択 は 固 定 しが ち だ か らで あ る 。 多 くの 需 要 者 に 選 ば れ る ブ ラ ン ド. い 自 他 商 品 識 別 力 を 持 っ た,い. わ ゆ る ス ト ロ ン グ ・ネ ー ム で あ り,そ. れ はブ ラ ン. ド ・ロ イ ヤ ル テ ィ に 支 え ら れ て ベ ス トセ ラ ー 商 品 に な る こ と が で き る 。 か く て 商 標(ト レー ドマ ー ク,ブ. ラ ン ド)(3)の管 理 が 重 要 に な っ て く る 。 名 称,文. 多 様 な 商 標 が あ る が ④,何. れ も 出 所 表 示,品. 質 保 証,自. 他 識 別,広. 字,ロ. ゴ,デ. ザ イ ンな ど. 告 宣 伝 等 の機 能 を 有 す. る。 登 録 さ れ た 商 標 は 法 的 に 保 護 さ れ る が,そ. れ を 営 業 的 に も強 力 な もの と す る に は 手 間 も. 隙 もか か る 。 そ の た あ 競 争 の 激 し い 業 界 で は,手. っ 取 り早 く類 似 標 章 を 採 用 して,購. 入者. の 錯 覚 に 乗 じて 売 り上 げ 増 を 図 る 企 業 が 出 現 す る こ と が あ る 。 模 造 した 他 社 有 名 ブ ラ ン ド. (1)DudenDeutschesUniversalwoerterbuch(2003)。 醸 造 酒 類,蒸 性 酒 類,の3つ. 日 本 の 現 行 酒 税 法 で は 酒 類 を,発. 留 酒 類 及 び 混 成 酒 類 の4つ. に 分 け,さ. ら に 前 者 を ビ ー ル と 発 泡 酒 と,そ. に 分 け る 。 こ の 「ビ ー ル 」 と は,「 麦 芽,ホ. る 物 品 を 原 料 と して 発 酵 さ せ た も の 」 を 言 う が,但. ッ プ,水. しそ の 他 の. 泡 性 酒 類, の他の発泡. 及 び麦 そ の 他 の 政 令 で 定 め. 「物 品 の 重 量 の 合 計 が 麦 芽 の 重 量. の 百 分 の 五 十 を 超 え な い も の に 限 る 」。 (2)ス. ペ シ ャ リテ ィ ビ ー ル と は,後. で あ る 。 増 山,10頁 (3)商. 標 法 第2条. 述 の ラガ ー や エ ー ル とは 違 った 原 料 や 製 法 で 作 る ビー ル の 総 称. 以下参照。. に よ れ ば,「 商 標 と は,文. 字,図. 形,記. 号 若 し くは立 体 的 形 状 若 し くは これ らの. 結 合 又 は こ れ ら と 色 彩 と の 結 合 」 で あ る 。 英 語 で はtrademark,brand,label,ド Warenzeichen,Markeが. 商 標 に 相 当 す る 。 な お ドイ ツ 語 商 標 の 意 義 に つ い て は,田. イ ツ語 で は 沢,600頁. に. 詳 しい 説 明 が あ る。 (4)国. 際 的 調 和 の 必 要 か ら 最 近 日 本 の 商 標 法 が 改 正 さ れ て,「 立 体 」商 標 に つ い て も 登 録 制 度 が 開 始. さ れ た 。 こ れ に 絡 む 紛 争 事 例 と して,2007年. に最 高 裁 で 特 許 庁 審 決 が 取 り消 され た. 商 標 事 件 」 が あ る 。 「西 日 本 新 聞 」2006年11月30日 一118(118)一. 参照。. 「ひ よ 子 立 体.

(3) バ ドワイザー商標紛争の経緯 と現在(木 元) を 自社 製 品 に貼 り付 けて 密 か に流 す こ と も跡 を 絶 た な い。 悪 意 はな くと も,自 分 で も気 づ か ぬ う ち に商 標 権 を 侵 害 して い るケ ー ス も多 い。 か くて 商 標 権 侵 害 は あ らゆ る産 業 に起 こ りう るが,ビ ー ル 産 業 も例 外 で はな い。. 1.2.ブ. ラ ン ド価 値. 例 外 で な い ど こ ろ か,ビ. ー ル は む し ろ ブ ラ ン ド効 果 の 大 き い 商 品 で あ る 。 ブ ラ ン ド価 値. ラ ンキ ン グ と い う の が あ る が,約10年 コ カ ・コ ー ラ,② ダ ッ ク,⑧ ガ ー,ビ. 前(1997年. マ ー ル ボ ロ,③IBM,④. イ ン テ ル,⑨. コ ロ ナ,⑤. ス テ ル,⑩. ソ ニ ー,⑦. バ ド ワ イ ザ ー で あ っ た(5)。コ ー ラ 飲 料,ハ. コ. ンバ ー. メ リ カ 食 品 巨 大 ブ ラ ン ドが あ る こ と が 分 か る 。 更 に 最 近 の 資 料. か ら ビー ル だ け の ラ ンキ ン グ を 求 め る と,① ン,④. 界 ラ ンキ ン グ の ベ ス トテ ン は,①. マ ク ドナ ル ド,⑤ デ ィ ズ ニ ー,⑥. ジ レ ッ ト,⑩. ー ル に お い て,ア. 度)世. ギ ネ ス,⑦. バ ド ・ラ イ ト,③ ハ イ ネ ケ ス コ ー ル,⑨. アム. ベ ッ ク等 と な っ て い る(6)。① と② は 同 じ会 社 の 商 品 ブ ラ ン ドで あ る が,こ. れ は. 寡 占 状 況 と,企. ス テ ラ ・ア ル トア,⑥. バ ドワ イ ザ ー,②. ミ ラ ー ・ラ イ ト,⑧. 業 ブ ラ ン ドと 製 品 ブ ラ ン ドが 混 在 す る ビー ル 産 業 特 有 の 事 情 を 反 映 して い. る(7)。そ し て 企 業 は こ れ ら 有 力 ブ ラ ン ドの 価 値 を,強. 力 に維 持 す る努 力 を怠 って は な らな. いの で あ る。. 2.ド. 2.1.ビ. イ ツ ビー ル の商 標 紛 争. ール の 歴 史 的 系 統. ドイ ツ ビー ル と言 う場 合 の ドイ ツ と は 「ドイ ツ語 が 話 され る地 域 」 ほ どの こ と とす る。 ビー ル の 原 始 的 形 態 は,野 生 酵 母 の 発 酵 作 用 に任 せ る 自然 発 酵 式 の ビー ル で あ るが,こ れ は今 で は殆 ど行 な わ れ て お らず,僅 か に 「ラ ン ビ ック」(8)として ベ ル ギ ー に残 って い る。 そ れ が 人 為 的 に選 別 され た 酵 母 を 添 加 す る方 式 に発 展 して きた 。 発 酵 が 完 了 す る と酵 母 は麦 汁 の 上 面 に浮 き上 が って くるの で,こ れ を 上 面 発 酵 ビー ル と も言 うが,今. (5)特. 許庁. 「工 業 所 有 権 審 議 会. 照 。 同 庁HP資. 料 に よ る が,原. (6)MillwardBrown,7劾8rα. もイ ギ リスで 愛. 特 許 法 等 の 改 正 に 関 す る 答 申 に つ い て 」(平 成10年12月14日)参 典 はFinancialWorld(1997)と. η4ZRα 痴 η&な. の こ と。. お こ の 資 料 はFinancialTimes(2008-4-21)で. 解 説. され て い る。 (7)因. み に 世 界 ラ ン キ ン グ2位. 位 は,ア. メ リ カ 第2の. タ バ コ の マ ー ル ボ ロ は フ ィ リ ッ プ モ リス 社 の,ビ. ビ ー ル メ ー カ ー,ミ. ラ ー 社 の 商 品 ブ ラ ン ドで あ る が,両. の 関 係 に あ る。 (8)ジ. ャ ク ソ ン,128頁. 以 下,木. 元,161頁. 参照。 -119(119)一. ー ル ラ ン キ ン グ7 社 は 資 本 的 に親 子.

(4) 第7巻. 第1号. 好 され るの は この タイ プで エ ー ル と総 称 され る。 16世 紀 半 ば バ イ エ ル ンで,発. 酵 し尽 く した 後 は 下 面 に 沈 降 す る 酵 母 が 発 見 さ れ た 。 こ の. ビー ル は 上 面 式 の もの よ り美 味 で あ っ た が,低. 温 が 必 要 で,夏. 期 の 醸 造 はで きな か った 。. バ イ エ ル ン 国 王 は こ の 下 面 発 酵 ビ ー ル の 高 品 質 を 維 持 す る た め,原 け,冬. 期 間(9月29日. ∼4月23日)に. が 有 名 な 純 粋 醸 造 令 で,1553年 暗 所 に 保 存 さ れ,需 は,こ. 限 っ て 醸 造 を 許 可 し,夏. 料 や 製 法 に条 件 を 付. 期 は 生 産 を 禁 止 した 。 こ れ. に 出 さ れ て い る(9)。で き た ビ ー ル は,冬. は もち ろ ん 夏 も冷. 要 に 応 じて 蔵 出 し さ れ る こ と に な る 。 ラ ガ ー ビー ル(貯. 蔵 ビー ル)と. の タ イ プ の 総 称 に 他 な らな い 。 純 粋 令 の 効 果 も あ っ て バ イ エ ル ンの ビー ル は 名 声 を. 高 め て い き,こ. の ス タ イ ル の 濃 色 ラ ガ ー は,ミ. ュ ン ヘ ン タ イ プ の ビ ー ル=「. ミュ ンヘ ナ ー」. と して 普 及 して い っ た 。 19世 紀 中 頃(1842年),チ. ェ コ,ボ. ヘ ミア地 方 の ピル ゼ ン に あ る醸 造 所 が ミュ ンヘ ン式. の 製 法 を 導 入 して 生 産 した と こ ろ(1①,ミュ ンヘ ナ ー と は タ イ プ の 違 う,「 真 っ 白 な 泡 を 被 っ た 明 る い 現 珀 色 の,す. っ き り と した 切 れ の よ い ビ ー ル 」ql)がで き た 。 こ う な っ た の は 当 地. の 水 の 硬 度 が 極 端 に 低 か っ た た め で あ る が ⑫,こ プ の ビー ル=「. の 淡 色 ラ ガ ー は 歓 迎 さ れ,ピ. ピ ル ス ナ ー 」 と 称 さ れ て 急 速 に 普 及 し,現. ル ゼ ン タイ. 代 で は 世 界 的 に ビー ル と 言 え ば. ピル ス ナ ー の こ と に な っ て い る 。. 2.2.ピ. ル ス ナ ー商 標 紛 争. ピル ス ナ ー が 好 評 の う ち に 流 通 範 囲 を 広 げ て い く う ち に,何. を 以 て ピル ス ナ ー と 称 す る. の か が 問 題 化 して き た 。 「ピ ル ゼ ン で 作 ら れ た ビ ー ル 」 と 「ピ ル ゼ ン で 行 な わ れ て い る 方 式 で 作 られ た ビー ル 」 は 必 ず し も同 じで は な い か らで あ る 。 北 ドイ ツ の ハ ノ ー フ ァー の 醸 造 所 が ピル ス ナ ー と 銘 打 っ た ビー ル を 売 り 出 した 時,ピ. ル ゼ ンの 醸 造 元 は ク レー ム を つ け. た 。 そ れ を 見 た ら誰 で も ピル ゼ ン産 の ビー ル と 思 い 込 む だ ろ う か らで あ る 。 裁 判 に な っ た が,ド. イ ツ の 裁 判 所 は,ピ. す 普 通 名 称 で あ る と 審 判 して,当. (9)木. 元,130頁. ル ス ナ ー と い う の は ピル ゼ ン式 の 醸 造 方 法 を 表. 地 で の 製 造 と販 売 を 認 め た(③。 同 様 の トラ ブ ル は 各 地 で. 以 下 参 照 。 な お 純 粋 令 は数 次 に渡 って 出 され て い る。. ⑩1842年,ピ を 招 い て,当. ル ゼ ン の 市 民 ビ ー ル 醸 造 所 が,新. 設 した 工 場 にパ ッサ ウ近 郊 の 醸 造 所 か ら若 い技 師. 時 出 回 り 始 め て い た 新 タ イ プ の 淡 色 ビ ー ル の 開 発 に か か っ た も の で あ る 。 大 草,201. 頁以下参照。 (ll)村. 上 満,151頁. q2)ド. イ ツ 硬 度 で8以. 。 ジ ャ ク ソ ン,32頁. ミ ュ ン ヘ ン は15,ピ. 下 は 軟 水,8∼12は ル ゼ ン は2で. 以下参照。 中 程 度 の 硬 水,12以. あ る と 言 う 。 大 草,156頁. q3>Bild,s.96. -120(120)一. 上 が 硬 水 と さ れ る が,ケ 。. ル ン は25,.

(5) バ ドワイ ザ ー 商 標 紛 争 の 経 緯 と現 在(木 元). 起 き て い た で あ ろ う 。 こ う して い る う ち に ピル ス ナ ー と い う 呼 称 は ど ん ど ん 広 が っ て い く こ と に な る 。1859年,ピ 称 化 して お り,い. ル ゼ ン の 醸 造 元 はPilsenerを. 商 標 登 録 し た が,そ. れ は既 に普 通 名. わ ゆ る 自他 識 別 能 力 は失 わ れ て いた 。. 市 場 が 広 が れ ば 広 が る ほ ど ブ ラ ン ドの 利 用 価 値 は 大 き くな る 。19世 紀 末 に ピル ゼ ンの 醸 造 元 は,商. 号 も商 標 も ドイ ツ 語 表 記 はPilsnerUrquellに. 変 更 して,対. ス ナ ー 」 を 特 筆 大 書 し て い る ⑭(ピ ル ス ナ ー の 登 録 ス ペ ル にeは. 外 的 に 「本 家 ピル. な い,urは. 元 祖,quell. は 原 泉 を 意 味 す る)。 ピル ス ナ ー が 誕 生 した 当 時,そ が っ た 時,改. め て ピル ス ナ ー ・ブ ラ ン ドの 真 価 が 問 題 に な っ た が,そ. 拡 散 して い た だ け で な く,そ オ ー ス ト リ ア=ハ に 握 られ,ド. れ は産 地 名 で あ る と同 時 に商 品 名 で もあ った 。 市 場 が 広 の 時 に は既 に呼 称 が. の た め 定 義 も曖 昧 に な っ て い た 。 加 え て 当 時 の ボ ヘ ミ ア は,. ンガ リー 帝 国 の 支 配 下 に あ っ て,経. 済 の 実 権 は 少 数 の ドイ ツ 系 有 産 階 級. イ ツ 語 が 公 用 語 と さ れ て い た と い う 特 異 な 事 情 が あ る ⑮。 商 標 に 関 わ る 言 語. や 表 記 を 整 理 した 上 で,国. 境 を 越 え て プ ロ イ セ ン に ブ ラ ン ドの 尊 重 や 保 護 を 要 求 す る こ と. は 難 しか っ た だ ろ う 。 か くて 今 や ピル ス ナ ー,略. 称 ピル ス ⑯ は,世. 界 中 の 淡 色 ラ ガ ー ビー. ル の 代 名 詞 に 過 ぎ な くな っ て い る の で あ る(1の 。. 2.3.商. 標の稀釈化. こ の よ う な 成 り行 き は,商 る。 台 湾 で. か 稀 釈 化(dilution)と. 「大 分 県 日 田 産 」 の 包 装 紙 に 包 ま れ た ナ シ が あ っ た が,実. 「松 坂 豚 」 も あ っ た が,明 名 性 に 寄 生 し,只. q4)但. 標 の 只 乗 り(freeride)と. か言われ. は韓 国 産 で あ った 。. らか に 松 坂 牛 に あ や か る も の だ ろ う ⑱。 こ れ ら は 地 理 的 表 示 の 著. 乗 り して い る こ と に な る 。 著 名 表 示 の 只 乗 りが 繰 り返 さ れ て い る と,元. し こ れ は 輸 出 用 の ドイ ツ 語 表 示 の 話 で あ る 。 チ ェ コ 国 内 で は 表 記 が 違 っ て く る 。 チ ェ コ 語 で. 社 名 はPlzenskyPrazdrojで. あ り,商. 品 は この 表 示. 「プ ラ ズ ド ロ イ 」 で 売 ら れ て い る。 チ ェ コ ・. バ ド ワ イ ザ ー が 国 内 で は 「ブ ドバ ー 」 で 売 ら れ て い る 事 情 も 同 様 で あ る が,こ 裏 に は,か. う した 二 重 商 標 の. つ て 国 営 企 業 の 使 命 と し て 外 貨 獲 得 が 重 視 さ れ た 歴 史 が あ る 。 エ ク ハ ー ド,349ペ. ー ジ. 参照。 ⑮. ブ リ タ ニ カ,485頁,King,Chapter2,3参 ブ ラ ン ドが 国 際 的 に 躁 躍 さ れ た19世. 照 。 因 み に,ピ. ル ス ナ ー や バ ドワイ ザ ー の チ ェ コ. 紀 末 か ら20世 紀 初 期 は,不. 条 理 を 描 い た 作 家 の カ フカ が プ ラ. ハ に生 きた 時 代 と重 な る。 q6)Pilsは,本 ⑰. 場 ピ ル ス ナ ー を ドイ ツ 流 に 改 良 し た 名 称 で あ る 。 大 草,213頁. 発 祥 地 に 由 来 す る ビ ー ル の ス タ イ ル 名 と し て は,ミ ナ ー,ド. ル ト ム ン ダ ー,ア. ュ ン ヘ ナ ー,ピ. 参照。. ル ス ナ ー の 他 に,ウ. ィン. メ リカ ンな どが あ る。 ジ ャ ク ソ ン参 照 。. q8)『 読 売 新 聞 」2009年1月7日(オ 「松 坂 」,「 讃 岐 」 或 い は 「SANUKI」. ン ラ イ ン 版)。 な お 最 近 は,中. 国 の 食 品 業 者 が,「 大 分 県 」 や. 等 の 日本 の地 名 を 中 国 や 台 湾 で 商 標 登 録 す る. り」 が 問 題 化 して い る。 一121(121)一. 「商 標 乗 っ 取.

(6) 第7巻. 第1号. の 表 示 や 商 標 の 効 力 は稀 釈 化 して い く。 マ ス コ ミにお け る不 適 切 な 使 用 や 引 用 が 稀 釈 化 に 拍 車 を 掛 け る。 こ う して 表 示 と表 示 主 体 との 結 びつ き=自 他 識 別 力 が 弱 くな って,表 示 は 単 な る普 通 名 称 ⑲ とな って 広 ま って い く。 ピル ス ナ ー もそ う した 一 例 で あ る⑳。. 2.4.バ. ドワ イ ザ ー 商 標 紛 争. ピル ス ナ ー を 生 ん だ チ ェ コ は ビー ル 王 国 で,現 一 で あ る(以. 下 アイルラ ン ド ,ド. 産 地 で,フ.ラ. ハ の 南 西90kmに. (ピ ル ゼ ン)で. イ ツ,オ. ー ス ト リア と続 く)⑳。 中 で も ボ ヘ ミ ア 地 方 は 特. あ る の がPlzen(プ. あ る 。 ま た プ ラ ハ の 南100kmに. ジ ェ ヨ ヴ ィ チ ェ)な ル 産 地 な の で,こ. 在 で も国 別 一 人 当 り ビー ル 消 費 量 は 世 界. る 小 都 市 が あ り,ド. ル ゼ ニ ュ),ド. はCeskeBudejovice⑳(チ. イ ツ 語 で はBudweisと. こ の ビー ル はBudweiserに. ェ ス ケ ・ブ. 表 記 さ れ る。 こ こ も ビ ー. な る。. ピル ス ナ ー と 並 ん で バ ドワ イ ザ ー も有 名 だ っ た の で,似 ア メ リ カ 合 衆 国 にBudweiserブ. イ ツ 語 で 言 うPilsen. た よ う な 経 過 で19世 紀 後 半 に は. ラ ン ドが 誕 生 して い た か ら㈱,両 者 の 関 係 は 早 晩 問 題 化 す. る だ ろ う こ と は 予 想 さ れ る 。 果 して ビー ル の 国 際 的 流 通 が 盛 ん に な っ た20世 紀 に 入 っ て こ の 商 標 は 紛 争 化 した 。 しか し ピル ス ナ ー の 場 合 と 異 な っ て,バ. ドワ イ ザ ー 紛 争 の 展 開 は 両. 国 企 業 が 互 い に 正 当 性 を 主 張 す る 法 廷 闘 争 と な っ て 未 だ に 決 着 して い な い 。 百 年 戦 争 と も 自 称 す る よ う に,21世. 紀 の 今 も続 い て い る の で あ る 。 こ れ ほ ど 長 期 化 した の は な ぜ か,紛. 争 の 経 緯 を 概 観 し,そ. の 問 題 点 と 現 状 に つ い て も報 告 した い 。. 3.バ. 3.1.問. ド商 標 紛 争 の 経 緯. 題の原点. バ ド ワ イ ザ ー 商 標 問 題 の 分 か り難 さ は,Budweiserと コ 語 で な く外 国 語 の ドイ ツ 語 で あ り,そ. ⑲. 商 標 法 第3条. い うチ ェ コ ビー ル の 名 称 が チ ェ. れ が 英 語 に も な っ て い る と い う点 に 発 す る だ ろ. で,「 商 品 又 は 役 務 の 普 通 名 称 」 は 登 録 で き な い と さ れ て い る が,普. 通 名称は い. わ ゆ る 「普 通 名 詞 」 と は 必 ず し も 同 じで は な い 。 ②①. 同 様 に 稀 釈 化 の た め 紛 争 化 し た も の と し て,ミ. 商 標 紛 争,淡 (21)日. 本 の ビ ー ル 酒 造 組 合 の サ イ ト(2009年)に. ⑳Ceskeと. は. 「チ ェ コ の 」 で あ る が,実. ビ ア 地 方 に も 同 名 の 町 が あ り,こ 尾,56頁. ュ ン ヘ ン を 舞 台 と し た 黒 ビ ー ル の サ ル バ トー ル. 色 ラ ガ ー の ヘ レ ス 商 標 紛 争 が あ る 。 木 元,166頁. 質的に. よ る が,数. (23)Ogle,pp.73-76. -122(122)一. 度 の もの で あ る。. 「ボ ヘ ミア の 」 を 意 味 す る 。 チ ェ コ に は 東 の モ ラ. ち ら はMoravskeBudejoviceと. 参照。. 以下参照。 字 は2006年. 表 記 して い る 。 松 平,53頁,長.

(7) バ ドワイ ザ ー 商 標 紛 争 の 経 緯 と現 在(木 元). う ⑳。 チ ェ コ 企 業 が 本 人 証 明 や 名 称 の 先 使 用 権 を 主 張 す る の に,何. 故 に 外 国 語 を 援 用 しな. い と い けな いの か 。 チ ェ コ ス ロ バ キ ア が 成 立 した1918年 コ 語 に 戻 さ れ た は ず で あ っ た が,そ と,ド. に,支. 配 者 の 言 語 で あ っ た ドイ ツ 語 は 一 掃 さ れ チ ェ. れ ま で 余 り に も長 く公 用 語 と して 使 用 さ れ て い た こ と. イ ツ 人 に は こ の 方 が 発 音 しや す く,取. 引 や 輸 出 に は好 都 合 と い う こ とで 使 わ れ 続 け. た よ う で あ る(今 で も ドイ ツ の 地 図 はBudweis表 原 産 地 がPlzenと. 記 が 多 い)。Pilsener,Pilsnerの. 場合 は. い う こ と は 比 較 的 容 易 に 連 想 さ れ る が,BudweisとCeskeBudejovice. が 同 一 と は 考 え に くい 。Budweiserは. ドイ ツ 語 で こ そ 世 界 的 に 広 が っ た 名 称 で あ る と 言. え る。 19世 紀 にBudweiserBierを. 生 産 し て い た 会 社 は 市 内 に2つ. BudweiserBurgerbrau(バ. ド ワ イ ス 市 民 醸 造 所,現. 所,チ. ェ コ語 略 記BMP㈱)と,1895年. 社(現. バ ド ワ イ ザ ー ・バ ドバ ー 醸 造 所)で. バ ー 社 で あ っ て,前 て,ア. 者 はB. あ っ た 。1795年. 創 業 の. バ ド ワ イ ザ ー ・メ ス タ ン ス キ ー 醸 造. に 民 族 資 本 を 糾 合 して 設 立 さ れ た チ ェ コ 醸 造 株 式 会 あ る。 百 年 戦 争 を 闘 っ て い るの は 後 発 の バ ド. .B.BurgerbrauやB.B.BudweiserBierの. ブ ラ ン ドを 使 っ. メ リ カ ・バ ドワ イ ザ ー と の 紛 争 は 避 け て い る ⑳。. 現 バ ドバ ー 社 は,上. の 前 身 会 社 が 戦 後 国 有 化 さ れ た 後,そ. チ ェ コ ス ロ バ キ ア 農 業 大 臣 が 設 立 し た も の で,正 var,narodnipodnik(ブ. 意 で 現 在 も 国 有),ド. Brauereiは. 醸 造 所 の 意,Budvarは. 一 部varを. に. 式 に は チ ェ コ 語 でBudejovickyBud-. ジ ェ ヨ ビ キ ・ブ ドバ ー 公 社,以. porationの. の 承 継 会 社 と し て1967年. 下BB社,n.p.はnationalcor-. イ ツ 語 でDieBrauereiBudweiserBudvarと 地 名 の 一 部budと,醸. 言 う。. 造 所pivovar(チ. ェ コ 語)の. 合 成 し て 作 っ た 商 号 で あ る⑳ 。 承 継 会 社 も前 身 会 社 も設 立 年 次 は争 訟 相 手 の ア. ⑳Kingの. 書 名,BudweiserintoCzechsandGermansは. そ の こ とを物 語 って い る。. ㈱http://www.pivovary.info/prehled/samson/samson. _e.htm(2009-3-1)参. serBierBurgerbrau,in:http://en.wikipedia.org/wiki/も ⑳BMP社. は,社. 会 主 義 政 権 時 代 は ドイ ツ 語 ブ ラ ン ドの 使 用 を 禁 止 さ れ た が,1990年. てBudweiserブ BMPはBBと る 企 業 は3社. 照 。 ま たBudwei-. 参照。. ラ ン ドの 復 活 が 実 現 し,そ. 以 降にな っ. れ を ヨ ー ロ ッパ で 販 売 して い る。 こ う い う事 情 か ら. 営 業 権 を め ぐ っ て 対 立 関 係 に あ る よ う で あ る 。 結 局Budweiserブ. ラ ン ドを 所 有 す. と い う こ と に な る。 前 注 及 び 下 記 サ イ ト参 照 。http://www.radio。cz/en/article/. 69857(2009-3-11)○ ⑳. チ ェ コ で 醸 造 所(brewery)と 厳 密 に 言 う と,い. 言 え ばpivovarビ. 報 」 記 載 の 判 決 録 に出 て くる 日本 語 表 記 は で あ る が,資 が,両. ー ル 醸 造 所 の こ と で あ る。 社 名 の チ ェ コ 語 は. く つ か の 文 字 の 上 に 谷 型 の 小 さ な 鉤 や,ア. ク サ ン に 似 た 記 号 が 付 く。 『判 例 時. 「ブ ジ ェ ヨ ビ キ ー ・ ブ ドバ ー ・ナ ロ ドニ ・ポ ドニ ク 」. 料 に よ っ て 表 記 が 違 う 場 合 も あ る 。 チ ェ コ 語 と ドイ ツ 語 は 会 社 の サ イ トで 見 ら れ る. 語 の 対 応 関 係 を 読 み 取 る の は か な り 難 し い 。 チ ェ コ 語 は ス ラ ブ 語 の 一 種 で あ る が,そ. 雑 さ か ら習 得 が 困 難 な 言 語 の1つ ヴ ォ と い い ま す が,飲. の複. と言 わ れ て い る 。 因 み に,「 ロ シ ア 語 で は ビ ー ル の こ と を ピ ー. む … … の 古 い 形 ピ ー ヴ ァ ト と 関 係 が あ る よ う で す 。 ウ ォ トカ が 出 来 る 前 は/ 一123(123)一.

(8) 第7巻 メ リ カ 企 業 よ りず っ と 後 で,こ 一方. ,ア. の こ と も問 題 を 一 層 分 か り難 く して い る 。. メ リ カ ・バ ドワ イ ザ ー を 作 る の は,Anheuser-BuschCompanies,Inc.(ア. ハ イ ザ ー ・ブ ッ シ ュ 株 式 会 社,以 イ ス に1852年 し,そ. 第1号. 下AB社)で. あ る 。 合 衆 国 中 西 部 の ミ ズ ー リ州 セ ン トル. 創 業 の バ バ リ ア 醸 造 所 が あ っ た が,60年. に 事 業 家 ア ンハ イ ザ ー が そ れ を 取 得. の 後 マ イ ン ツ 出 身 の 娘 婿 ブ ッ シ ュ も 参 加 す るAB社. と し,ド. ル ・ラ ガ ー の 生 産 を 開 始 し た ㈱。 そ れ ま で 大 陸 産 の ビ ー ル は,多 ドイ ツ 語 な い し英 語 表 示 で 輸 出 さ れ て い た 。 会 社 は,そ の. 「王 様 の ビ ー ル. 「ビ ー ル の 王 様. バ ド ワ イ ザ ー 」 に 着 目 し て,原. イ ツ風 コ ンチ ネ ン タ. くはな いが ア メ リカ向 け に. の 中 で も ボ ヘ ミア のBudweis産. 料 に 米 を 加 え て 味 を 軽 く し,76年. バ ド ワ イ ザ ー(BudweiserKingofBeers)」. に は こ の ブ ラ ン ドを 商 標 登 録 し て い る 。 そ し て90年 Budweiserの. ン. に. の 名 称 で 売 り 出 した 。78年 代 に は 念 入 り に もTheOriginal. ラ ベ ル ま で 貼 り 付 け る に 至 っ た 。 そ し て こ れ は ベ ス トセ ラ ー 商 品 と な り,. 会 社 は マ ー ケ テ ィ ン グ が 奏 功 し て ⑳,20世. 紀 半 ば に は世 界 最 大 の ビー ル会 社 に な った の で. あ る 。 両 ブ ラ ン ドの 存 在 は お 互 い に 知 られ て い た が,19世 ビー ル は ロ ー カ ル 商 品,せ. 紀 の 間 は 問 題 に な らな か っ た 。. い ぜ い ナ シ ョナ ル 商 品 で あ り,大. 西 洋 を 越 え て 市 場 を 奪 い合 う. こ と な ど 考 え られ な か っ た か らで あ る 。 20世 紀 に な っ て,チ ABが. ェ コ 企 業 が ビー ル を ア メ リ カ 市 場 に 本 格 的 に 輸 出 し始 あ た と こ ろ,. チ ェ コ ・バ ドワ イ ザ ー を 商 標 法 違 反 で 告 訴 す る と い う事 態 が 発 生 した 。 こ こ に ア メ. リ カ の 巨 大 企 業 と チ ェ コ の ミニ 企 業 が 争 う バ ドワ イ ザ ー 商 標 戦 争 が 始 ま っ た の で あ る 。 双 方 の 主 張 は 相 容 れ な い 所 も多 く(法. 律 論 争 は 込 み 入 っ て い て,会. け を 聞 い て い る と 勝 訴 の よ う で も,よ る),筆. 方のだ. く考 え る と 敗 訴 し て い る と しか 思 え な い こ と が あ. 者 の 理 解 は 十 分 と は 言 え な い が,以. 3.2.市. 社 側 の 説 明 も,一. 下 に 経 緯 を 整 理 し よ うG① 。. 場 住 み 分 け協 定. 19世 紀 後 半 に北 米 でBudweiserを 地 や カ ナ ダ に もい た。ABは. ブ ラ ン ドと して い た の はABだ. けで は く,合 衆 国 各. 弁 護 士 を通 して 同業 者 に バ ド商 標 の 撤 収 や 買 収 を 働 きか け,. 90年 代 末 に ミラ ー に商 標 使 用 を断 念 させ た の を最 後 に,ブ ラ ン ドを 専 有 す る こ と に成 功 し \ … … ビー ル が 一 般 的 な 飲 み 物 だ った の で し ょ う」。 濱 口和 夫,102頁 ⑳ ㈲. 木 元,159頁. 参 照 。 な おAB,BB両. 。. 社 の 概 要 は夫 々 のサ イ トか ら得 られ る。. ブ ッ シ ュは 後 に 「巨大 マ ー ケ テ ィ ン グの 父 」 と呼 ば れ た 。 ライ バ ル 会 社 は 「ビー ル は 品 質 に関 係 な く宣 伝 文 句 だ けで 売 れ る,と 客 を な め て し ま い」 顧 客 を 失 った と い う。 ジ ャ ク ソ ン,234頁. ⑳. 以 下 の 説 明 は,別 記 の参 考 文 献 や 両 社 サ イ トの 内容 を整 理 した もの で あ る。BB社 求 す る と,訴 訟 に忙 し くて 一 々 対 応 で き な い,当 社 の言 い 分 はHPに あ った 。 -124(124)一. 。. に資料を請. 載 せ て あ る,と の こ とで.

(9) バ ドワイ ザ ー 商 標 紛 争 の 経 緯 と現 在(木 元) た ⑳。 ABは. 米 国 商 標 権 を 根 拠 と し て,チ. ェ コ企 業2社. な っ て 両 者 の 間 で 合 意 が 成 立 し た 。 す な わ ち,チ を 表 示 す る 権 利 を 有 す る こ と が 確 認 さ れ た が,ア と と な り,そ. に 対 し て 訴 訟 を 起 こ した が,1911年 ェ コ 企 業 は 原 産 地 表 示 た るBudweiser. メ リ カ 国 内 で の 製 造 販 売 は 差 し控 え る こ. の 分 の 金 銭 的 補 償 を 得 た 。 一 方ABは. 文 字 は 外 す も の の,ヨ. に. バ ド ワ イ ザ ー ラ ベ ル か らoriginalの. ー ロ ッパ を 除 く地 域 で は ブ ラ ン ドを 使 用 す る こ と が 認 め ら れ た 勧。. つ ま り両 者 は 商 標 使 用 に 関 して,ア. メ リ カ 市 場 と ヨ ー ロ ッパ 市 場 を 住 み 分 け る こ と に した. の で あ る。 こ の 合 意 に 従 っ て 一 定 の 販 売 自 主 規 制 期 間 が 終 了 した 後,1937年 に 向 け てBudweiserBeerの ム を 付 け,再. にBBは,本. 標 章 を 合 衆 国 登 録 し よ う と した が,こ. 交 渉 に 入 っ た 。BBと. し て は,こ. れ にABが. な 譲 歩 を 余 儀 な く さ れ た 。BBは,パ BudweisやBudも ス に 占 領 さ れ,ビ. 3.3.問. 再 度 ク レー. れ ま で 通 り 「ボ ヘ ミア ・バ ド ワ イ ス 産 」 と. 原 産 地 を 断 っ て い る の だ か ら問 題 は な い は ず で あ っ た 。 しか し,第 然 と した 時 代 で あ っ た こ と も あ り,39年. 格的輸 出. に 協 定 が 結 ば れ た が,今. 二次世界大戦前夜の騒. 回 の 交 渉 で はBBが. ナ マ 以 北 の 北 米 で,Budweiserだ. 大幅. け で な く類 似 の. 使 用 して は な らな い こ とに な った 。 この 調 印 の 十 日後 にチ ェ コ はナ チ ー ル 輸 出 ど こ ろ で は な い 時 代 に 入 っ て,紛. 争 は 中 断 さ れ る ㈱。. 題の深刻化. 戦 後 チ ェコ は社 会 主 義 化 され,BBの(前. 身 の)醸 造 所 は 国有 化 さ れ た。 チ ェ コは 東 欧. 有 数 の 工 業 国 とな った が,通 商 相 手 は社 会 主 義 圏 内 が 多 か った 。 チ ェ コ ・バ ドワイ ザ ー が 広 く流 通 す る よ う にな った の は,1958年. に原 産 地 名 称 の 保 護 及 び国 際 登 録 に関 す る リス ボ. ン協 定 融 が 結 ば れ た の を 機 に,醸 造 所 が輸 出 に 向 けてBudweiserの. 国 際商 標 登 録 を 始 め. て か らで あ る。 更 に 自 由化 の 流 れ(い わ ゆ る 「プ ラハ の 春 」)に 沿 って 会 社 は改 組 され, (3DOgle,pp.107-113. ⑳. 『判 例 時 報 」,142頁. 参 照 。 合 意 文 書 は 筆 者 未 見 に つ き,ヨ. ー ロ ッパ が どの 範 囲 を 言 うの か 判 明 し. な い の は 遺 憾 で あ る 。 あ る ビ ー ル 評 論 家 の 記 事 に よ れ ば,AB所 はBurgerbrau社. のSamsonBudweiserBierに. 協 定 で あ る と い う 。http://www.epinions.com/review/Budweiser ㈱. 『判 例 時 報 』,143頁. 参 照,ま. 蔵 の 会 社 文 書 で は,1911年. つ い て の 協 定 で あ り,1939年. たBB社HP(2001年10月24日)中. 協 定 はBB社. 協定 との. _Budvar_12/(2009/1/30) のThetrademarkdisputeの. 項 に よ る 。 な お 同 サ イ トの 内 容 は 現 在 は 改 訂 さ れ て い る 。 鱒. リス ボ ン 協 定 は 国 際 的 な 保 護 を 与 え る 制 度 で あ る が,日 が,国. 内 で 与 え る べ き 保 護 を 規 定 す る,虚. 本 は 参 加 して い な い 。 これ と似 て い る. 偽 の 又 は誤 認 を 生 じさ せ る原 産 地 表 示 の 防 止 に 関 す. る マ ド リ ッ ド協 定 が あ る 。 こ れ に は 日本 も 戦 後 参 加 し て い る 。 加 入 当 時,「 た 清 涼 飲 料 水 が 問 題 化 し て,市 (2009/1/30)参. シ ャ ンパ ン」 と 称 し. 場 か ら 排 除 さ れ た こ と が あ る 。 「シ ャ ン パ ン 」 『ウ ィ キ ペ デ ィ ア 』. 照。 一125(125)一.

(10) 第7巻 承 継 会 社 と して 現BBが67年 一 方ABは. ,戦. 第1号. に設 立 され た。. 前 の 協 定 に よ っ て ヨ ー ロ ッパ でBudweiserこ. の 標 章 ま で 禁 止 さ れ た 訳 で は な く,BudやBudLight更 化 して い た 。 加 え て ヨ ー ロ ッパ 以 外 で はBudweiserが こ う した 商 品 を 投 入 した 場 合,紛. そ 使 え な い も の の,類. に はBudweiserBま. 似. で ブラ ン ド. 使 用 可 能 で あ った。 両 者 が 相 互 に. 争 が 起 き る だ ろ う こ と は 予 想 さ れ る が,グ. ロー バ ル 化 の. 進 ん だ20世 紀 末 に そ れ が 現 実 化 した の で あ る 。 1989年. に 東 欧 社 会 主 義 圏 が 崩 壊 した 。 チ ェ コ も い わ ゆ る ビ ロ ー ド革 命 に よ っ て 自 由 化 が. 進 め られ,BBの. 工 場 は(国 有 の ま ま)民 営 化 さ れ た 。 こ れ を 機 に ア メ リ カ の 巨 大 企 業AB. は ヨ ー ロ ッパ 市 場 へ の 本 格 的 進 出 の み な らず,BB社 者 の 対 立 は 深 刻 化 した 。ABはBBや. の 企 業 買 収 ま で 考 え る に 至 っ て,両. チ ェ コ 政 府 に 対 して 手 を 替 え 品 を 替 え 提 案 した が,. 結 局 買 収 交 渉 は96年 に 決 裂 し た ㈲。 こ の よ う な 経 緯 を 背 景 に,今 weiserを. も 両 者 は 相 互 に,Bud-. 連 想 さ せ る 紛 い 物 の 流 通 は 自 社 の 商 標 権 を 侵 す 不 正 行 為 で あ る と し て,訴. 訟合. 戦 を 展 開 して い る 。. 3.4.主. 要 国 にお け る状 況. 紛 争 史 を 傾 向 的 に見 る と,初 期 に はバ ドワイ ザ ー ブ ラ ン ドの 専 用 権 を 有 す るの は何 れ で あ るか の 正 当 性 が 主 た る争 点 と され,そ の 後 は一 方 が 他 方 の 名 声 に只 乗 り して 市 場 を 混 乱 させ て い る との不 正 競 争 が 問 題 視 さ れ て い た よ うで あ る⑳。 世 界 各 地 の審 決 は 区 々で,ど ち らか 一 方 が 全 面 的 勝 利 を 収 め られ な い と い う状 況 が 恒 久 化 して きて い る。 そ れ で も妥 協 の 気 配 は見 られ ず,近 年 で は両 者 の 関 心 は市 場 の 確 保 に移 って い る よ うだ 。 世 界 的 専 用 権 が 得 られ な いか らに は,市 場 の 住 み 分 け に向 か う しか な い と い う状 況 で あ る。 争 訟 は流 通 や 販 売,広 告 な ど,ま た 商 標 権 侵 害 や 不 正 競 争 な ど,様 々な レベ ル や 局 面 で 繰 り広 げ られ,百 年 を 越 え た最 近 も 「世 界 中 で ざ っ と40件 の商 標 紛 争 が訴 訟 係 属 中 で あ り, 70件 が 準 備 中で あ る」⑳(BB)と に余 るの で,2000年. ㈱Poston,別 ㈱. 言 うが,外 国 法 廷 論 争 の 内 容 を 直 に解 説 す るの は筆i者の 手. 前 後 の 新 聞 報 道 や 法 律 家 に よ る判 例 研 究 ㈱ に よ って 審 決 の 一 斑 を 紹 介. 記 サ イ ト参 照 。. 只 乗 り して い る の は 何 れ か,只 家 を 声 高 に 主 張 す る の も,ABが う か 。 「Budweiserは で は あ り え な い 。Budは. 乗 り さ れ て い る の は 何 れ か の 判 断 は 微 妙 で あ る 。BBが. と もか く と し て,Budは 我 がABの. ㈱Hamolova,2.Dagc吻'∫oη. 純 然 た る 商 標 そ の も の で あ り,出. ブ ラ ン ドで あ り,BBがBudブ. 外 だ 」,と い う ロ シ ア の 裁 判 に お け るAB側 eりBudweiserBudvarUKの. バ ド本. 市 場 で 広 め た ビ ッ グ ブ ラ ン ドの 効 能 あ れ ば こ そ の 話 で は な か ろ. の 主 張 は 一 考 に 値 す る 。Hellwig参. サ イ ト(2009)に に よ る。 -126(126)一. よ る。. 所表示 標章な ど. ラ ン ドを 申 請 す る な ど 以 て の 照。.

(11) バ ドワイ ザ ー 商 標 紛 争 の 経 緯 と現 在(木 元). す る。 ま ず ア メ リ カ 合 衆 国 でBBはBudweiserを varブ. 名 乗 る こ と は で き ず,同. ラ ン ドで 販 売 し て い る 。 に も か か わ ら ず 最 近BudweiserBeerの. ビ ー ル が メ リー ラ ン ド州 で 売 ら れ て い た が,こ はBBを. 国 際 貿 易 委 員 会(ITC)に. ラ ベ ル を貼 った. れ は 合 意 に 違 反 し て い る 。 そ れ ゆ えAB. 告訴 した。 件 の ビー ル は 領 事 館 や 国 連 本 部 な ど外 交 施. 設 向 け に 船 積 み さ れ た 特 殊 な も の で,BBが 和 解 した が,事. じ商 品 をCzech-. ほ ど 左 様 に 言 い 争 い,裁. 意 図 的 に供 給 した もの で は な い とい う こ とで 判 記 録 を 重 ね る仕 儀 とな って い る。 他 の 国 々で は. ど うだ ろ うか 。 イ ギ リ ス で は1970年 Budweiserの 年)で. 代 か ら両 者 は 裁 判 闘 争 を 続 け て き た 。 こ こ で は 両 者 共 にBud及. 名 称 を 使 用 して 良 い と の 判 決 が,高. 出 さ れ て い た が,2000年2月. 等 法 院(HighCourt)の. び. 第 一 審(1984. ロ ン ド ン の 控 訴 院(AppealCourt)は. こ れ を是 認 し. た 。 「19世 紀 の 末 に,ボ ヘ ミ ア や ミ ズ ー リ の ビ ー ル を 飲 む 人 間 が,外 国 産 ビー ル を 意 識 す る こ と な ど有 り 得 な か っ た だ ろ う 即. と 判 事 は 述 べ て い る が,こ. の よ う に双 方 に商 標 権 を 認. め た 便 宜 的 裁 定 は非 常 に珍 しい。 ス イ ス の 最 高 裁 判 所 はBudブ. ラ ン ドを 巡 る 紛 争 で,ア. 下 した 。 チ ェ コ のBudweiserと. こ で チ ェ コ ・バ ドワ イ ザ ー は 正. 年 に 渡 っ て 販 売 さ れ て き た 。 元 々 ア メ リ カ ビー ル に 好 意 的 で な い と い う. 風 土 も あ る 。2001年,ABがBudブ け ら れ,ミ. 認 め な い裁 決 を. 類 似 して い て 混 乱 を 来 す 恐 れ が あ る か らで あ る 。. ドイ ツ は チ ェ コ に と っ て 重 要 な 通 商 相 手 国 で あ る が,そ 当 に 登 録 さ れ,長. メ リ カ のBudを. ラ ン ドの ビ ー ル を 売 り 出 そ う と し た 時,ク. ュ ン ヘ ン の 裁 判 所 はBudを. 否 認 し た ㈹。 ドイ ツ ビ ー ルBitburgerの. レー ム が 付 略 称Bit. と 「著 し く紛 ら わ し い 」ω か ら で あ る 。 か く て ア メ リ カ ・バ ド ワ イ ザ ー は 許 さ れ ず,Anheuser-BuschB.の や. 名 称 で 販 売 さ れ て き た 。 しか しABが. そ れ を 広 告 宣 伝 す る 際 に,又. も. 「バ ドワ イ ザ ー 」 の せ りふ を 持 ち 出 す こ と か ら問 題 が 生 ま れ る 。 ドイ ツ に 限 らな い が,. 帽 子 やTシ. ャ ツ,小. 物 に バ ドワ イ ザ ー の ロ ゴ が 刷 り込 ま れ る ケ ー ス も多 い 。 ドイ ツ の 市 場. 及 び 登 録 商 標 を 守 る た め,BBは egBeaumontの. ドイ ツ で 告 訴 を 重 ね て い る 。. サ イ ト(2000)に. よ る。. ωhttp://de/bizyahoo.com.010705/36/lqy19.html(2001-7-13)。 ql)http://www.realbeer.com/news-001514.html(2001-7-24)。 題 に な っ た の が,2006年 問 題 で あ る 。ABは burgerは ABの. これ が 後 に 問 題 化 して世 界 的 話. に ドイ ツ で 開 催 さ れ た サ ッ カ ー ・ ワ ー ル ドカ ッ プ の ス ポ ン サ ー ・ ビ ー ル. オ フ ィ シ ャ ル ス ポ ン サ ー と し て4000万. ド ル で 独 占 権 を 取 得 し た 。 一 方Bit-. ドイ ツ チ ー ム の ス ポ ン サ ー で あ る 。 規 定 で は ス タ ジ ア ム の 中 で 販 売 さ れ る ビ ー ル は ビ ー ル に 限 ら れ る こ と に な る が,そ. realbeer.com,B鳳. 働. articles/news-002894.php.「. 侃4B麗. れ で い い の か と い う こ と が 問 題 化 した の で あ る。. 伽6'36r(2006-4-10),in:http://www.realbeer.com/news/. バ ド対 ビ ッ ト痛 み 分 け 」 『西 日本 新 聞 」2004年12月29日,参 -127(127)一. 照。.

(12) 第7巻. 第1号. ノ ル ウ ェ ー で は,BBのBudweiserとBudvarが る 。ABが. 登 録 さ れ,1992年. ノ ル ウ ェ ー へ の 輸 出 を ス タ ー トさ せ よ う と し た が,BBは. 兆 と 考 え,一 一 方 のABは,BBが. 食 指 が 動 い て,紛. ニ ア で も判 決 は チ ェ コ 企 業 に 有 利 で,独. 争 化 して い る 。 しか し ラ ト ビ ア で も リ トア. 占 輸 入 権 を 持 つ 業 者 はBBが. ア メ リ カ ・バ ドワ イ ザ ー は,Anheuser-BuschB.の. がABのBudブ. か ら訴 訟 と な っ て い た が,こ. BudweiserBudvar,BudweiserBier-Budvarに. ガ リー だ が,旧. 方 のBBに. ハ ンガ リー 特 許 商 標 局. つ い て はBudは. つ い て も否 認 し た ⑫。Budは. も ち ろ ん, 地名を表示. ェ コ の 町 と は 無 関 係 と の 判 断 で あ る 。 か つ て は 隣 り合 っ て い た ハ ン. 判 断 を 優 先 し た も の か 。 こ の 判 断 は2005年7月 判 所 で 確 認 さ れ た 鱒。 こ れ と 同 様 のAB有. に 裁 判 所 で ㈲,更. の 加 盟 に伴 う通 商 的 に2007年4月. には最高裁. 利 の 判 断 は 同 じ 頃 イ タ リア や エ ジ プ トで も 出 さ. に よ っ て ま た 裁 判 に よ っ て,何 故 こ う も判 断 が 分 か れ る の だ ろ う か 。. そ の 微 妙 な 争 点 の 一 端 を,日. 4.日. 4.1.商. こ で は2002年. 社 会 主 義 国 と して の 仲 間 意 識 よ り も,OECDやEUへ. れ て い た と い う が,国. 押 さえ て い る。 目下. ブ ラ ン ドで 販 売 さ れ て い る。. ラ ン ドを 認 め た だ け で な く,他. す る もの で は な く,チ. こ れ を市 場 蚕 食 の 前. 市 場 参 入 を 妨 害 し て い る と考 え て 法 的 抗 争 に な っ て い る 。. バ ル ト三 国 市 場 に もABは. ハ ンガ リー で は1998年. か ら販 売 さ れ て い. 本 の 裁 判 で 開 示 さ れ た 資 料 か ら覗 い て み た い ㈲。. 本 の 裁 判 に 見 る バ ド商 標 紛 争 の 現 在. 標権侵害差止等請求訴訟. バ ドワ イ ザ ー ブ ラ ン ドに 関 わ る訴 訟 は 世 界 各 地 で 繰 り広 げ られ て い る が,日 本 で は Budweiserと. 言 え ばAB社. の 登 録 商 標 で あ る。 そ の 日本 で 今 世 紀 に入 って,ABがBB. (及 び そ の 販 売 代 理 店)を 相 手 とす る訴 訟 が 初 め て裁 判 所 に持 ち 込 ま れ た。 す な わ ちBB の 生 産 した チ ェ コ ・バ ドワイ ザ ー が 販 売 代 理 店 を 通 じて 日本 に輸 入 され た こ と につ いて, そ れ は ア メ リカ ビー ルBudweiserの ABがBB等. 商 標 権 に抵 触 す る不 正 競 争 行 為 に該 当 す る と して,. に販 売 差 止 め と損 害 賠 償 を 求 め た の で あ る。 初 め て の 争 訟 だ け に種 々の 論 点. 幽ABtriumphsinHungary(2002-12-16),in:Realbeer.com. ㈱ABclaimslatestvictoryoverBudvar,http://www.just-drinks.com/article.aspx?id82387&lk-s 幽AP(lnternationalHeraldTribune),http://www.iht.com/articles/ap/2007/04/26 ㈲. 小 川 景 士,215頁. 以 下 は,商. 標 争 訟 の 遣 り 取 り を 素 人 に も 分 か る よ う に 説 明 して くれ て 参 考 に な. る 。 中 で も 「マ ー キ ュ リー 社 製 」 商 標 と 「イ タ リ ア ・マ ー キ ュ リー 社 製 ミニ カ ー 」 商 標 の 紛 争, 「ク ラ ブ 化 粧 品 」 商 標 と 「ラ ブ 化 粧 品 」 商 標 の 紛 争 は,バ 商 標 裁 判 の 微 妙 さ と深 刻 さが 分 か る。 -128(128)一. ドワ イ ザ ー 紛 争 に 通 じ る も の が あ り,.

(13) バ ドワイザー商標紛争の経緯 と現在(木 元) が 提 起 され て お り,問 題 を 概 観 す るの に都 合 が い い。 しか し当 「商 標 権 侵 害 差 止 等 請 求 事 件 」 裁 判 の判 決 内 容 は,論 述 が専 門 的 で あ る こ とは も ち ろ ん,「 判 例 時 報 』 誌 に抄 録 され た 判 決 文 で も6万 字 を 越 え る膨 大 な もの で あ る。 以 下 で は経 営 史 的 観 点 か ら興 味 深 い争 点 に限 って 取 り上 げ,そ の 意 義 を 考 え て み た い。. 4.2.AB社(ア AB社 り,バ. メ リ カ ・バ ドワ イ ザ ー)の. が 生 産 す る ビ ー ルBudweiserは. 染 み が な く,発 れ,呼. 世 界 的 に 著 名 な ブ ラ ン ドで,日. ド と も 略 称 さ れ て い る 。 さ て,輸. BudejovickyBudvarは,筆. 主張. 入 さ れ たBB社. 本 で も周 知 で あ. が 生 産 した ビー ル の チ ェ コ 語 標 章. 記 体 で 二 段 書 き さ れ て い る 。 こ れ は チ ェ コ 語 で 日本 人 に は 馴. 音 も し に く い の で,日. 本 人 に は 前 半 のBudの. 部 分 だ け が強 く印 象 付 け ら. 称 さ れ,表 記 さ れ る こ と に な る 。 こ れ を ドイ ツ 語 化 し たBudweiserBudvarも. 書 体 で 二 段 書 き さ れ て い る が,い. 同 じ. ず れ も上 段 の 部 分 に 強 調 の ア ン ダ ー ラ イ ンが 引 か れ て い. て,そ. の 意 図 は 明 白 で あ る 。ABが. 百 年 以 上 前 か ら使 用 して い る 登 録 商 標Budweiserや. Budと. 誤 認 混 同 を生 じる こ とは 明 らか で あ る。. 次 に 欧 文 字 標 章BUDWEISERBUDVAR,NATIONALCORPORATIONは 横 書 き さ れ,こ. の 表 示 は 商 品 の 出 所 を 示 し て い る こ と か ら単 な る商 号(tradename)で. な く,商 標(trademark)と. は. し て 機 能 し て い る 。 後 半 は 国 営 企 業 で あ る こ と を 示 す だ け で,. 重 要 な の は 前 半 で あ る 。 上 記 と 同 じ理 由 で,前 くBudweiserで. 一列 に. あ る が,こ. れ はABの. 半 で も 重 要 な の は チ ェ コ 語Budvarを. 登 録 商 標 そ の も の で あ り,や. 除. は り類 似 して い る と. 言 え る。 厳 密 に 見 れ ば 両 者 の 標 章 は 全 く同 一 と 言 う もの で は な い 。 しか し 「ビー ル は 大 衆 向 け の 商 品 で あ り,日. 常 的 に 大 量 に 消 費 さ れ,そ. の 価 格 も低 廉 で あ っ て,小. 売 店,消. 費者 といっ. た 需 要 者 は,そ の 購 入 に 当 た っ て 慎 重 に 注 意 して 選 別 す る も の で は な い 」㈲。 従 っ てBBの 類 似 標 章 は,商. 品 の 出 所 が 同 一 で あ る と の 誤 信 だ け で な く,BBとABが. 系列関係や使用. 許 諾 関 係 な ど の 緊 密 な 営 業 上 の 関 係 が 存 す る と の 誤 信 の 恐 れ ま で 惹 き 起 こ して い る 。 そ も そ もBudweiserを を,BBは1939年. ビ ー ル の 商 標 と し て 世 界 で 最 初 に 用 い た の はABで. の 合 意 で 認 あ て い た。 そ れ を 今 にな って 類 似 標 章 で消 費 者 を 惑 わ せ るの. は 只 乗 り に も等 し い 。BBが. 日 本 市 場 に 進 出 し始 め た1995年. 当 時,既. よ っ て バ ドワ イ ザ ー の 名 称 は 著 名 に な っ て い た の だ か ら,BBは. 『判 例 時 報 」,139頁. 。 一129(129)一. にABの. 営業努力 に. 類 似 標 章 ビー ル の 製 造 販. 売 に よ っ て 不 正 な 利 益 を 得 る 目 的 を 有 して い た と 言 う べ き で あ る 。 ㈹. あ る こと.

(14) 第7巻 4.3.BB社(チ. ェ コ ・バ ドワ イ ザ ー)の. 両 者 の 争 点 は6つ ABの. ABの. 主張. あ っ た 。(1)ド イ ツ 語 標 章 ビー ル の 輸 入 にBBが. 商 標 権 をBBが. か 。(4)BBが1911年. 第1号. 侵 害 し た か ど う か 。(3)BBの と1939年. 関 与 した か ど う か 。(2). 行 為 は不 正 競 争 行 為 に該 当 す るか ど う. の 合 意 に 違 反 し て い る か ど う か 。(5)被 告BBに. 対 す る原 告. 請 求 は 権 利 の 濫 用 に 当 た ら な い か ど う か 。(6)原 告 が 被 告 に 請 求 す る 損 害 額 が 妥 当 か. ど うか 。 上 のAB側 り,全. の 主 張 は 主 と し て(2)と(3)に 関 わ っ て い る が,も. ち ろ んBB側. に も言 い 分 は あ. て に 渡 っ て 逐 一 反 論 して い る 。 こ こ で は そ の 内 容 を 紹 介 す る こ と は 省 き,両. 張 と 反 論 を 踏 ま え た 上 で 裁 判 所 が ど う 判 断 した か,上. 者の主. 記 に 関 わ る 部 分 に つ い て,「 当 裁 判 所. の 判 断 」 の 内 容 の 検 討 に 入 りた い 。. 4.4.裁. 判所の判断. 争 点 の糾 明 に先 だ って 裁 判 官 は,前 提 とな るAB,BB両. 者 の 企 業 史 的沿 革,紛. 争の経. 緯,名 称 や 標 章 の 使 用 態 様,当 該 ビー ル の 輸 入 状 況 等 の 事 実 関 係 につ いて 整 理 して い る。 バ ド商 標 紛 争 の 存 在 は,業 界 や ビー ル 愛 好 者 の 間 で は知 られ て い るが,数. ヵ国 に跨 る言 語. 事 情 や 歴 史 的 問 題 もあ って,正 確 な 情 報 は必 ず し も多 くな い。 大 概 が 派 生 的 資 料 や 孫 引 き に よ る,ビ ー ル の 泡 ほ どの 話 題 とな る に過 ぎな い。 そ れ が こ こで は両 者 が 提 出 した 社 内 資 料 に つ い て 詳 細 な 事 実 が認 定 さ れ て お り,紛 争 史 を 概 観 す る の に 貴 重 な資 料 と な って い る。 そ こ で 明 らか に さ れ た点 を い くつ か 挙 げ る と,ABはBudweiserの. 商 標 は創 業 者 ブ ッ. シ ュが 造 語 した もの と言 うが,こ の 原 告 側 主 張 は 「到 底 信 用 で きな い」 と され て い る。 ア メ リカで チ ェ コ ビー ル の 売 り上 げが 急 増 した の は禁 酒 法(1920∼33年)の とで,BBが1937年8月. にBudweiserBeerの. 廃止後の こ. 商 標 登 録 を 出願 した こ とか ら抗 争 が再 燃 し,. 両 者 が39年 に再 協 定 を 結 ぶ こ と につ な が った 。 96年 にABがBBに. 対 して株 主 に な る こ とを 申 し出 た こ とが あ った が,チ ェ コ共 和 国 の. 農 業 次 官 が 断 った 。 90年 代 半 ばか らBBは. チ ェ コ語 標 章 ビー ル を 日本 に輸 出 して いた 。BBは96年12月. 本 の 特 許 庁 に商 標 登 録 を 出願 し,2001年7月 を 申 し出た が,特 許 庁 は2002年6月,原. に登 録 され た 。 これ につ いてABは. 告ABの. に日. 無効審判. 主 張 を 排 斥 した 。 紛 争 は更 に裁 判 所 へ と. 持 ち込 まれ るが,結 論 が ど うな ろ う と控 訴 や 上 告 が 付 き物 で あ る。 こ こで は 「2003年10月. 一130(130)一.

(15) バ ドワイ ザ ー 商 標 紛 争 の 経 緯 と現 在(木 元) 15日 の 東 京 地 裁 判 決 」 に 限 定 し て 検 討 を 加 え て い る ㊨。 さ てBBの. 標 章 に は 文 字 と してBudejovicky,Budvar,Budweiser等. 文 字 群 か らABは. 殊 更 にBudの. 部 分 を 取 り上 げ て,自. が あ る が,そ. 己 の 登 録 商 標 に 類 似 して い る こ と. を 強 調 す る 。 しか し普 通 「こ れ を 見 る者 は 一 つ の 語 と 解 す る も の で あ っ て,Budの み を 分 離 し て 呼 称,観 は 何 れ もBudweisと らず,ま. してbudと. の. 部分の. 念 し な け れ ば な らな い 特 段 の 事 情 は 認 め ら れ な い 」。 し か も そ れ ら い う 都 市 の 名 称 に 由 来 す る が,こ. の こ と は大 概 の人 に は知 られ て お. い う 綴 り は 「特 定 の 意 味 を 持 つ 英 単 語 と して 知 られ て い る もの で もな. い か ら㈱,こ れ ら の 語 か ら 特 定 の 観 念 を 生 ず る と 認 め る こ と は で き 」 ず,「 原 告 の 主 張 は, 採 用 で き な い 」㈲。 但 し チ ェ コ語 標 章 と 同 じ ス タ イ ル で,BudweiserとBudvarを 標 章 に つ い て は,上. 段BudweiserがABの. 二 段 書 き し た ドイ ツ 語. 商 標 と綴 り,外. か も赤 字 で 目 立 つ よ う に 表 示 さ れ て い る の で,日. 観,呼. 称 が 一 致 す る の で,し. 本 で 登 録 済 み の 商 標 と 「類 似 す る もの と. い う べ き で あ る 」。 従 っ て 代 理 店 が こ の ドイ ツ 語 標 章 ビ ー ル を 輸 入 し販 売 す る 行 為 は, AB社. の 有 す る商 標 権 を 侵 害 す る。. 社 名 標 章 のBUDWEISERBUDVAR,NATIONALCORPORATIONは,正 英 語 訳 で あ る 。 英 語 圏 の 国 で 使 用 さ れ て お り,前 普 通 名 詞 で,前. 式社名の 半 は 会 社 名 称 で,後. 半 は企 業 形 態 を 示 す. 後 一 体 の も の と理 解 さ れ,「 自 己 の 名 称 を 普 通 に 用 い られ る 方 法 で 表 示 す る. もの と い う べ き で あ る 」⑳ か ら,ABの 語 地 名Budejovickyを. 商 標 権 の 効 力 は 及 ば な い 。 な お,先. 頭の語 はチェコ. ドイ ツ語 表 記 に 改 め た も の で あ る 。 ドイ ツ 語 地 名 は 歴 史 的 経 緯 か. ら ヨ ー ロ ッパ で は 元 の チ ェ コ 語 以 上 に 広 く知 られ て い た の で,こ. れ を 使 う こ と は不 自然 で. は な い61)。「現 在 の 国 際 的 な 商 取 引 に お い て 主 と し て 英 語 が 用 い ら れ て い る こ と に 照 ら せ ば 」,社 名 を 母 国 語 で な く英 語 で 表 記 す る こ と も,商. 標 法 に い う 「自 己 の 名 称 」 に 該 当 す. る と 解 す る の が 相 当 で あ る 。 「そ の よ う に 解 さ な い と,英. ㈲ ㈹. 語 を 母 国 語 な い し公 用 語 と す る. 本 判 決 を 紹 介 した もの と して,藤 村 眞 知 子 の 解 説 が あ る。 千 野,42頁. に よ る と,budは. 印 欧 語 の 語 根 で 「目覚 め る」 が 原 義 で あ る。 イ ン ド,中 国 を 経 て. 「仏 陀 」 とい う形 で 日本 語 に入 って い る。 ㈹. 『判 例 時 報 」,149頁 。. 6① 『判 例 時 報 」,150頁 。 商 標 法26条1項1号,商. 標 権 の 効 力 は,「 自己 の 肖像 又 は 自己 の 氏 名 若 し. くは名 称 若 し くは 著 名 な 雅 号,芸 名 若 し くは筆 名 若 し くは これ らの 著 名 な 略 称 を 普 通 に用 い られ る方 法 で 表 示 す る商 標 」 に は及 ば な い 。 6D現BB社. は戦 後 に 設 立 され た が,ド イ ツ語 時 代 のBudweiserの. 上,正 当 に継 承 して い る。 この 点 はABも. 同 様 で あ って,現AB社. あ る。 『判 例 時 報 」,150頁 。 一131(131)一. 名 称 に 関 す る権 利 を チ ェ コ法 は1919年 に設 立 され た もの で.

(16) 第7巻 企 業 の み を,不 BBは. 第1号. 当 に 優 遇 す る 結 果 と な る 」励。. 商 品 に チ ェ コ語 表 記 の 標 章 も 付 け て お り,取. 同 す る 恐 れ は な い と 考 え られ る 。 当 のAB自 ラガ ー 」 や. 「No.1ア. 総 合 す れ ば,チ. 引 者 が こ れ を ア メ リカ 会 社 製 品 と 混. 身 が 自 社 製 品 を 「ザ ・グ レー ト ・ア メ リ カ ン. メ リ カ ン ビ ー ル 」 な ど と広 告 宣 伝 し て い る の で あ る 。 「以 上 の 事 情 を. ェ コ 語 標 章 ビー ル … … に 対 して,原. 告 が 商 標 権 に 基 づ く権 利 を 行 使 す る こ. と は 権 利 の 濫 用 に 該 当 す る も の と し て 許 さ れ な い と い う べ き で あ る 」⑬。 す な わ ちBBの 商 標 権 侵 害 は 成 立 しな い と い う こ と に な る 。 不 正 競 争 の 存 否 に つ い て は ど う か 。BBの 始 した90年 代 初 期 に は,AB社 られ る 」。 次 にBudの. 販 売 代 理 店 が ドイ ツ 語 標 章 ビ ー ル の 輸 入 を 開. の 「Budweiserの. 名 称 は … … 著 名 に な っ て い た もの と 認 め. 名 称 に つ い て も,「 一一 般 消 費 者 の 間 に 広 く認 識 さ れ て い た も の と 認. め られ る 。 しか し… … 著 名 で あ っ た と ま で は 認 め る こ と が で き な い 」。 ま た カ タ カ ナ の 「バ ドの 名 称 が … … 広 く認 識 さ れ て い る と 認 め る に は 足 りな い 」。 社 名 の 標 章 は,「 自 己 の 氏 名 を 不 正 な 目的 で な く使 用 す る も の と い うべ き で あ る か ら,不 正 競 争 防 止 法 上 の 請 求 は 及 ば な い 」。 「地 名 な い し人 名 を 含 む 名 称 が 他 の 企 業 の 名 称 と して 使 用 さ れ る 可 能 性 が あ る こ と は 当 然 に 予 測 す べ き もの で あ る 」融。 よ っ て 本 件 で は,ABの BBに. 対 す る 請 求 は 棄 却 さ れ,販. 売 代 理 店 に対 す る請 求 は一 部 認 容 され た 。. 5.紛. 5.1.国. 争解決の可能性. 際的解決の可能性. 日本 市 場 にお け る争 点 を 判 決 文 に よ って 紹 介 した が,こ れ と類 似 の 法 廷 闘 争 が 世 界 各 地 で 延 々 と繰 り広 げ られ て い る と い う こ とだ ろ う。 バ ド商 標 が 紛 争 化 した の は前 世 紀 の 初 め で あ った が,BB社. 自身 の 説 明 に よ れ ば,最 近 「2000年か ら2007年 の 間 に,AB社. に起 き た訴 訟 や 行 政 手 続 き の 内111件 が最 終 的 に決 着 した。 内訳 は 当社 の80勝5引. 励. も う1つ. の チ ェ コ ・バ ド ワ イ ザ ー を 販 売 し て い るBMP社. 働. き分 け. メ リカ 向 け輸 出 品 の名 称 を. 「チ ェ コ の 町Budweisか. ら来 たB.B.Burgerbrau」. はrCeskeBudejoviceと. い う言 葉 を 発 音 で き る ア メ リ カ 人 は 殆 ど い な い か ら」 で あ る と い う 。 前. 出 サ イ ト(http://www.radio。cz/en/article/69857)参 ㈹. は,ア. と し て い る が,余. との 間. 『判 例 時 報 」,151頁. 照。. い う 名 の 村 が あ り(ジ. こ が40年 程 前 か ら地 名 を 冠 し た ワ イ ン を 生 産 し て い る が,こ. パ ー ニ ュ 地 方 の 業 者 と ト ラ ブ ル に な っ て い る と 言 う の で あ る 。JETRO『 第1号,「Champagneを. 使 うの. 。. 珍 し い ケ ー ス が あ る 。 ス イ ス にChampagneと 50km?),こ. 儀 な くBudweisを. 巡 るEUと. ス イ ス と の 争 い,つ -132(132)一. ュネ ー ブ の 南 西. れ が フ ラ ンス の シ ャ ン 欧 州 知 的 財 産 ニ ュー ス」. い に第 一 審 欧 州 裁 判 所 へ 」 参 照 。.

(17) バ ドワイザー商標紛争の経緯 と現在(木 元) で あ る」㈲(と い う こ とは26敗 とい う こ とに な る)。 特 許 権 や 商 標 権 は国 毎 に登 録 す るの が 原 則 で あ る。1つ の 特 許 権 が 世 界 中で 通 用 す る世 界 特 許 や 国 際 特 許 と い うの はな い。 「国 際特 許 」を標 榜 す る例 を見 る こ とが あ る が,そ れ は 俗 称 また 自称 で あ って,国 際 登 録 出願 制 度 を 使 って 多 くの 国 に 出願 な い し登 録 して い る と い う ほ どの こ とだ ろ う。 従 って 紛 争 が 起 きた 場 合 も,そ の 国 毎 に解 決 せ ね ばな らな い。 し か しそ れ は如 何 に も効 率 の 悪 い こ とで あ る。 もっ と高 次 の 解 決 策 はな いの か,と. は誰 し も. 思 う こ とだ ろ う。 最 近 にな って 幾 らか 新 しい動 きが 見 られ る よ うで あ る。 上 に見 た 日本 の 判 例 も問 題 の 本 源 に まで 遡 って 判 断 して お り,紛 争 史 に1つ の 事 例 を 加 え る もの で あ る。 またBBの チ ェ コ もそ うで あ るが,そ れ まで 異 質 で あ っ た 旧社 会 主 義 国 がEUに て㊤ ⑤,ま す ます 法 規 や 制 度 の 調 和(ハ. 本国. 加 盟 す る よ う にな っ. ー モ ナ イ ゼ ー シ ョン)が 問 題 に な り,商 標 法 や 行 政. の 広 域 的 な 運 用 が 要 請 され て い るか らで あ る。. 5.2.欧. 州 人 権 裁 判 所 にお け る審 決. ポル トガ ル 国 内 で はABのBudweiser商. 標 が 最 終 的 に使 用 禁 止 と な っ た こ とが,2007. 年 に報 道 さ れ た 。 こ こ に 至 る ま で,ポ ル トガ ル に お け るバ ド紛 争 の歴 史 も長 い。1981年 にABが. 同 国 に商 標 登 録 を 出願 した 時,そ れ 以 前 にBBが. 原 産 地 表 示 と してBudweiser. を 登 録 して いた 。 そ こで 例 に よ って 紛 争 化 した が,結 局ABの 最 高 裁 か ら も斥 け られ た。ABは. こ の裁 定 を不 服 と して,2001年. 言 い分 は特 許 商 標 庁 か ら も 欧 州 人 権 裁 判 所 に提 訴 し. た6㌔ 欧 州 人 権 裁 判 所(ECHR)は,欧. 州 評 議 会(CouncilofEurope)で1950年. た 欧 州 人 権 条 約 囎 の 実 効 性 を 担 保 す るた め に,59年. に調 印 され. フ ラ ンス北 東 部 の ス トラ ブー ル に設 置. され た人 権 救 済 機 関 で あ る。 主 と して 自 由権 に 関 して,加 盟 国 国家 に よ る人 権 侵 害 事 件 を,そ れ も当 事 国 内 で 最 終 審 を 終 え た 事 件 を 扱 う。 従 って 被 告 は加 盟 国 国 家 で あ る。 事 件 は小 法 廷(裁 判 官7人)又 ㈹BBの. サ イ ト(2008)に. 勝12敗5引. に チ ェ コ,キ. 訴 が 増 え て い る こ とに な る。. プ ロ ス,エ. ラ ン ド,ス. ロ ヴ ァ キ ア,ス. 現 在 は27ヵ. 国 で あ る。. ⑳Newman,別. 審 理 され る。 全 て の 加 盟 国 と個 人 が 裁 判 所. よ る。 イ ギ リ ス 支 社 サ イ トの 数 字 で は 前 年 ま で(2000∼2006年)で69. き 分 け と あ る か ら,BB敗. 6③2004年. ㈹. は大 法 廷(17人)で. ス トニ ア,ハ. ン ガ リ ー,ラ. ロ ヴ ェ ニ ア が 加 盟 し,2007年. トヴ ィ ア,リ. に ブ ル ガ リア,ル. トア ニ ア,マ. ル タ,ポ. ー. ー マ ニ ア が 加 盟 し て,. 記 サ イ トに よ る。. 正 式 名 称 は,TheConventionfortheProtectionofHumanRightsandFundamentalFreedoms,人. 権 と 基 本 的 自 由 の 保 護 の た め の 条 約,で. で あ る が,一. あ る。 な お 日本 は 欧 州 評 議 会 の オ ブザ ー バ ー 国. 例 に 死 刑 制 度 を 存 置 し て い る こ と も あ っ て,オ -133(133)一. ブザ ー バ ー 資 格 を 問 わ れ て い る。.

(18) 第7巻. 第1号. に直 接 申 し立 て る こ とが 可 能 で あ り,ま た 加 盟 国 は判 決 に従 う義 務 が あ る と され て い るの で,こ れ が ヨー ロ ッパ の 人 権 状 況 に与 え た 影 響 は甚 大 な もの が あ る㈲。 この 裁 判 で は2005年10月 に小 法 廷 で,ABの. 訴 え が斥 け られ た が,な お もABは. 不 服 と して 大 法 廷 に上 訴 して い た。 そ れ が'07年1月. に,15対2の. 多 数 決 で再 度ABの. え が棄 却 さ れ た㈹。 ポ ル トガ ル 最 高 裁 の 判 断 が 再 確 認 さ れ た わ け で,こ ABの. これ を. こ に26年 振 り に. 敗 訴 が確 定 した訳 で あ る。 これ は 国境 を越 え た広 域 的観 点 か らの解 決 法 と言 え る⑥)。. 5.3.欧. 州共同体商標. 欧 州 共 同 体(EC)の. 域 内 市 場 全 体 を カ バ ー す る も の と し て 共 同 体 商 標(Community. TradeMark,CTM)の (OHIM)㈹. 制 度 が あ り,そ. の 出 願 登 録 を 扱 う機 関 が 欧 州 共 同 体 商 標 意 匠 庁. で あ る。. 2000年4月. にAB社. はBud及. が 公 報 に 掲 載 さ れ た が,そ. びBudweiserブ. ラ ン ドのCTM出. れ に 対 し てBB社. 願 を 行 な い,翌 年 こ れ. は 異 議 を 申 し 立 て た 。BBが. 既 に ヨ ー ロ ッパ. 各 国 で 登 録 し て い る 商 標 と 同 一 な い し 類 似 だ か ら で あ る 。 裁 判 で は2004年6月,ま Budweiserに. つ い て の 判 断 が 示 さ れ,両. ブ ラ ン ドは 類 似 し,特. は 混 同 の 恐 れ が 生 じ る と い う こ と で,ABの 年6月. に,Tシ. にBudブ. て,ABが. ー ス トリアで. 共 同 体 商 標 登 録 は 拒 絶 さ れ た ㈹。 しか し2007. ラ ン ドに つ い て は,2008年12月,ABの. 登 録 は拒 絶 さ れ た。. 国 を 包 括 す る 共 同 体 商 標 が 成 立 しな か っ た と い う こ と で あ っ. 各 国 個 別 に 出願 す る こ と は可 能 で あ る。 実 際 同社 は 国 毎 に 出 願 す る こ と にな る. だ ろ う し,こ. れ ま で に もそ う して き た 。 前 に 各 国 の 判 例 を 紹 介 した と こ ろ で,ハ. で はABのBudブ. ラ ン ドの 登 録 が 認 め られ た こ と を 述 べ た が,こ. る 。 そ の 結 果,現. 在 欧 州 連 合(EU)に. ま で が 既 にABに. 対 し てBud或. 「欧 州 人 権 裁,再. ㈹AP,2007年1月16日. 審 命 じ る,揺. ンガ リー. れ は そ う した 一 例 で あ. は27ヵ 国 が 加 盟 し て い る が,こ. い はBudweiserの. い る の で あ る 。 そ れ に し て もOHIM内. ㈹. に ドイ ツ,オ. ず. ャ ツ や バ ー ベ キ ュ ー ソ ー ス の 広 告 に 使 用 す る 商 標 登 録 は 認 め ら れ た ㈹。 次. しか し登 録 の 拒 絶 は,27ヵ. ㈲. 訴. の う ち 実 に23ヵ 国. 呼称 を 国 内 で 使 用 す る権 利 を認 め て. 部 に お い て さ え 判 断 が 分 か れ る と い う の は,地. ら ぐベ ル ギ ー 陪 審 制 」 「朝 日 新 聞 」2009年2月21日,参. 理. 照。. 配 信 記 事,http://www.lait.jp/index.php?itemid-262。. 但 し 裁 定 に 従 う か ど う か は,各. 国 政 府 の 判 断 に任 され て い る。 従 わ ず に無 視 を 決 め 込 む 例 もあ. る。 ㈱OfficeforHarmonizationintheInternalMarket(TradeMarksandDesigns),域 お け る 調 和 の た め の 官 庁(商 ㈹JETRO,第3号,「. 標 及 び 意 匠),が. 内市場 に. 正 式 名 称 で あ る。. 米 国 バ ドワ イ ザ ー 社,共. 同 体 商 標 登 録,異. 議 申 し立 て に よ り拒 絶 さ れ る 」. 7頁 。 ㈹. 以 下 はInternationalHeraldTribune(2007年6月12日),別 -134(134)一. 記 サ イ ト参 照 。.

(19) バ ドワイ ザ ー 商 標 紛 争 の 経 緯 と現 在(木 元). 的 表 示 や 原 産 地 呼 称 の 問 題 の 難 しさを 現 わ して い る。. 5.4.地. 理 的 表 示 と原 産 地 名 称. 地 理 的 表 示(geographicalindication,GI)と 原 産 地 の 特 性 に 由 来 す る 場 合 に,そ. は,あ. る農 産 物 商 品 の 高 品 質,高. の 原 産 地 を 特 定 す る 表 示 で あ り,登. 評価が. 録 され た名 称 は. PGIと. し てEUの. 法 律 で 保 護 さ れ る。BayerischesBierやDortmunderBierな. PGIで. あ る 。 そ れ らの 中 で も 特 に 原 産 地 の 自 然 的 ・人 工 的 要 因 と の 結 び つ き が 強 い も の は. 原 産 地 呼 称 保 護(ProtectedDesignationofOrigin,PDO)の. ど は. 対 象 と さ れ る ㈲。. 例 え ばパ ル メザ ンチー ズ と い うの は北 イ タ リアの パ ル マ 地 方 で 生 産 され る特 殊 製 法 チー ズ を 言 い,こ. れ はPDOに. 登 録 さ れ て い る。 し か る に ドイ ツ 国 内 で は そ う で な い チ ー ズ が. 「パ ル メ ザ ン」 の 名 称 で 販 売 さ れ て い る が,ド. イ ツ 政 府 が,パ. ズ と 類 似 した チ ー ズ の 総 称 で 一 般 名 称 で あ る,と 州 司 法 裁 判 所(ECJ)に. 反 論 す る の で,欧. 産 地,製. 近 年 ア メ リ カ,チ. 法,品 リ,オ. 登 録 され た. 「パ ル メ ザ ン」 を 名 乗 る こ と が で き る と した(2008年)㈹. ワ イ ン保 護 政 策 の 歴 史 は 古 い 。 特 別 にEUワ. で な く,原. 州 委 員 会 は ドイ ツ を 欧. 提 訴 し た 。 裁 判 所 は 委 員 会 の 言 い 分 を 認 め,PDOに. イ タ リア産 チー ズだ けが EUの. ル メ ザ ン はパ ル マ産 の チ ー. 質,等. イ ン法 を 制 定 し て,地. 。. 理的表示だ け. 級 等 に つ い て 詳 細 か つ 厳 格 に 運 用 さ れ て い た ㈹。 しか し. ー ス トラ リ ア 等 の 新 大 陸 ワ イ ンの 生 産 が 増 え,競. ヨ ー ロ ッパ ワ イ ンが 不 利 に な る こ と か ら,EUワ. 争 局 面 にお いて. イ ン の 競 争 力 を 高 め る た め,製. 法 や ラベ. ル 表 示 の 規 制 の 改 正 が 望 まれ て いた 。 そ こで 欧 州 委 員 会 は地 理 的 表 示 及 び ラベ ル 表 示 を 簡 略 化 した(2008年)。 な お,ワ. イ ン は ビー ル と 並 ぶ ポ ピ ュ ラ ー な 世 界 的 飲 料 で あ る が,同. じ原 産 地 表 示 で も,. そ の 持 つ 意 味 は 違 う よ う に 思 わ れ る 。 「シ ャ トー も の 」 と い う言 葉 が あ る く ら い,ワ イ ンの 出 来 は ブ ドウ の 採 れ る 畑 に よ る と こ ろ が 大 き い と さ れ る 。 シ ャ トー と は,フ. ㈹JETRO,第27号,「EUに. ラ ンスの ボル. お け る ワイ ンの地 理 的表 示 制 度 の改 正 」 参照 。 な お 日本 で最 近2006. 年 か ら ス ター ト した 地 域 団 体 商 標 制 度,い わ ゆ る地 域 ブ ラ ン ドも似 た 趣 旨の もの で あ る。 登 録 さ れ て い るの は,比 内 地 鶏,小. 田原 蒲 鉾,松 阪 肉,鴨 川 納 涼 床,宇 治 茶,博 多 織. 大 分 麦 焼 酎,関. あ じ,長 崎 カ ステ ラ,琉 球 泡 盛 等 々で あ る。 安 田龍 平 参 照 。 ㈹JETRO,第25号,「. 欧 州 司 法 裁 判 所,パ ル メザ ンチ ー ズ にイ タ リア の 原 産 地 呼 称 保 護 認 め る判. 決」参照。 ㈲JETRO,第27号,12頁. 以 下 参 照 。 有 力 な フ ラ ン スや ドイ ツ は,EUワ. イ ン法 とは別 に,独 自 に. ワイ ン法 を 制 定 して い た の で,こ れ らの 関 係 も問 題 で あ った 。 古 賀 守,171頁 頁 以 下 参 照 。 ラ ベ ル の 見 方 につ い て は 『世 界 の 名 酒 辞 典」,212,335頁 ト リー が 「赤 玉 ポー トワイ ン」 を 発 売 した の は1907年,ポ 玉 スイ ー トワ イ ン」 に変 更 した の は1973年 で あ った 。 一135(135)一. 以 下,古 賀 守,221. 参 照 。 因 み に 日本 の サ ン. ル トガ ル 政 府 か らの 抗 議 で 名 称 を 「赤.

(20) 第7巻 ドー 地 方 で ワ イ ンを 醸 造,貯. 第1号. 蔵 す る 施 設 を 備 え た ブ ドウ 園 の こ と で,こ. 名 が そ の ま ま ワ イ ン名 と な る 。 従 っ て 高 級 ワ イ ンの ラ ベ ル に は,ワ 名)と. 元 詰 め ・瓶 詰 め 業 者 名 及 び 住 所 の ほ か,原. ウ 園 名,ブ. ドウ 品 種,ブ. ドウ の 収 穫 年 次,辛. イ ン名 称(ワ. 産 地 呼 称 名 称(市. 口 度,格. 付 け,容. の 場 合 は シ ャ トー. 町 村 名+畑. 量,ア. イ ナ リー 名),ブ. ル コ ー ル 度 数,公. ド 的. 検 査 合 格 番 号 等 々が 表 示 され る。 しか し ビ ー ル の ラ ベ ル で は こ こ ま で 要 求 さ れ な い 。 世 界 一 著 名 なABの. バ ドワ イ ザ ー. の 原 料 が バ ドワ イ ス 産 で あ る か ど う か は 問 題 に な らな い 。 ワ イ ン に 比 べ て ビー ル は,そ した 事 情 に 影 響 さ れ る こ と が 少 な く,今. う. や 農 産 物 と い う よ り も工 業 製 品 化 が 進 ん で い る か. らだ ろ う 。 そ して 商 標 の 持 つ 意 味 や 価 値 もそ れ な り に 変 化 して い る の で あ る 。. 5.5.グ. ロ ー バ ル 化 と バ ド紛 争. 国 際 的 な 商 標 紛 争 は,上 望 ま し い が,バ. に見 た よ うな 国 際 的 な 機 関 に よ って 調 和 的 に解 決 され る こ とが. ド紛 争 に 関 し て は 両 者 に 和 解 す る気 が な く,紛 争 が 「ビ ジ ネ ス の 一 部 」㈱ と. 化 した 観 が あ っ て 長 引 い て き た 。 しか し近 年 に な っ て 別 の 方 向 か らの 解 決 の 可 能 性 が 取 り 沙 汰 さ れ る よ う に な っ て き た 。 そ れ は ビ ー ル 業 界 に 吹 き 荒 れ て い る 国 際 的 なM&Aの. 動. きで あ る。 2008年11月. に,ベ. ル ギ ー の ル ー バ ン に 本 社 の あ る イ ン ベ ブ 社 がAB社. 最 大 の ビ ー ル 会 社Anheuser-BuschInBevが に,AB側 が,結. を 買 収 し て,世. 界. 誕 生 した ㊨9。当 初 イ ン ベ ブ か ら の 買 収 提 案. は 評 価 額 が 低 す ぎ る と し て 拒 絶 し た 。 そ こ で イ ン ベ ブ は 敵 対 的 買 収 策 に 転 じた 局 株 価 に ブ ラ ン ド価 値 額 を 上 積 み す る こ と で 妥 結 した もの で あ る 。. イ ンベ ブ 自 体 が 数 年 前 に イ ン タ ー ブ ル ー 社 と ブ ラ ジ ル の ア ム ベ ブ 社 が 経 営 統 合 して 生 ま れ た 会 社 で あ り,ア. ム ベ ブ は そ の 数 年 前 に 企 業 合 併 で 誕 生 し た 会 社 と い う よ う に,M&A. を 展 開 して い る 国 際 企 業 で あ る 。 前 述 の ミ ュ ンヘ ンの シ ュ パ ー テ ン社 も2005年 ブ ル ー に 買 収 さ れ て,ベ 新生. 「ABInBev」. にイ ンター. ル ギ ー 資 本 が ドイ ツ 最 大 手 に な る と い う 事 態 に な っ て い た ㈹。. は,消. 費 財 企 業 と して は 世 界 最 大5社. の1つ. と な り,世. 界30ヵ 国 に. 12万 人 を 雇 用 す る 総 合 力 を 発 揮 し て,「 ベ タ ー な 世 界 の ベ ス トな ビ ー ル 会 社 に な る と い う. ㈹. 商 標 紛 争 は 「我 々 の 仕 事 で あ る 。 厄 介 だ が,慣 (AP),in:CJonline参. ㈲. 『日 経 産 業 新 聞 」2008年11月20日,参. ⑳. 「ド イ ツ ビ ー ル の 老 舗 月16日,参. れ て い る 」,と はBB役. 員 の 言 葉 で あ る 。Janicek. 照。 照。. 外 資 にの まれ る. ベ ル ギ ー 企 業 が 国 内 最 大 手 に 」 「朝 日 新 聞 」2003年10. 照。 -136(136)一.

参照

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