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中国内モンゴル自治区ウーシン旗における自然環境と社会環境に関する地理学的研究

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Academic year: 2021

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(1)中国内モンゴル自治区ウーシン族における 自然環境と社会環境に関する地理学的研究 教科・領域教育専攻    社会系コース.     M10164k       古米所. 1間題の所在. 2.研究方法.  世界の砂漠化している地域の多くが牧畜地.  まず,第1章では,研究対象地域のウーシン. 域である。牧畜地域のほとんどが乾燥地帯,半乾. 族の概要を説明しながら,なぜこの地域を選ん. 燥地帯の砂漠化しやすい地域に位置しているの. だかを明らかにする。なお,ウーシン族が位置. にもかかわらず,牧畜が何千年も持続してきた. しているオルドス地域と内モンゴル白治区の概. ことを考えれば,砂漠化の原因は牧畜経営それ. 要についても整理し,マルチ・スケールでの考. 自体というより,制度変化等に伴う牧畜地域に. 察を試みる。次に,自然環境と社会環境という. おける放牧方式の変化,制度面における放牧地. 2つ分けて検討する。第2章では,自然環境の. 利用方式の変化,所得面における経済構造の変. 変化一を考察する。まず,内モンゴルの砂漠の変. 化,地域社会における共同関係の変化等による. 化について説明した上で,ウーシン族の自然変. ものといえる。経営形態の変化が環境に影響し,. 化を説明する。. 環境の変化が放牧地を利用しての牧畜経営の変.  第3章では,社会環境の変化を考察する。こ. 化を促しているのではないだろうか。. の章では,まずはウーシン族の経済の展開過程.  内モンゴルの牧畜業に関する研究は,これま. を考察しながら,中華人民共和国建国前と建国. でも多くの研究が行なわれ,成果の蓄積がなさ. 後の発展状況をみる。次に,ウーシン旗の社会. れている。生態環境の問題に対して,自然環境の. 制度の変化を通して,建国後杜会制度の変化に. 面を中心とするアプローチを主とし,社会環境. より,牧畜業,農業,経済などの変化をみる。. の面からのアプローチもみられる。日本でも砂. 同時に,ウーシン族の社会主義的集団経済の開. 漠化を環境問題としてとりあげる研究がなされ. 始と,その後の社会主義的市場経済への移行に. ている。しかしながら,ほとんどの研究が1990. おける,もっとも大きな社会環境の変化である. 年までの時期を対象にしており,退耕還林還草. 土地制度の変化を考察する。社会環境変化につ. や西部大開発などの政策転換が本格化した. いては,さらに第4章人口,第5章農業生産,. 2000年以降の動向は,十分に明らかになってい. 第6章牧畜生産の3点に焦点をあてて,それぞ. ない。また,2000年前後より,内モンゴルでは統. れの内容を取り上げて,より詳細に検討する。. 計資料が整備され,統計資料を用いて内モンゴ.  最後に,各章の検討をもとに,全体を総括す. ルの諸問題にアプローチする研究も行われてき. るとともに,総合的な考察を行って結論を導ぎ. ているが,研究成果はまだまだ少ないといえる。. ょうに計画をする。. 一304一.

(2)  3、論文の構成. 4.結果と考察. 序論.  本研究を通じて内モンゴル自治区ウ』シン族.  第1節 問題の所在. における人口の分析により漢族流入と移住地域.  第2節 研究の胃内と方法. の拡大農業の影響を通じて,農耕によって漢族 の移住地域が拡大し,モンゴル族の割合が一番. 第1章 研究対象地域の概要. 多いウーシン族でも総人口の半数以上を漢族.  第1節内モンゴル自治区の概要.  人口増加したため,自然環境に大きな問題を.  第2節 オルドス地域の概要. もたらし,その一方でモンゴル族の定住化と離.  第3節 ウーシン旗の概要. 農を指摘した。農村人や農業人口の減少は,モ ンゴル族の牧畜業が定住化したため,農業と,. 第2章 自然環境の変化. 牧畜業から離れて,非農業人口が増えている状.  第1節内モンゴルの砂漠. 況は一因である。そして,砂漠化をもたらした.  第2節 ウーシン旗の自然環境の変化. のは牧畜業より,農業の影響の方が大きいこと を指摘した。. 第3章 社会環境の変化.  将来的な展望は,以下の3点である。.  第1節 ウーシン族の経済の展開推移. 1遊牧方式に注視することが大切である。.  第2節 ウーシン旗の社会・土地制度の変化. 2植林その土地の土壌条件、水分条件、経済 的要求などにあった植林を行うことである」。. 第4章人口の変化. 3内モンゴルの砂漠化防止対策は,中華人民共.  第1節 漢族流入による人口増加. 和国政府次第だと思われることである。もし移.  第2節 牧地開墾. 住させた漢民族を元の地域に戻させ、資源の略 奪を停止することが可能ならば、内モンゴル草. 第5章 農業生産の変化. 原は自ら回復できるのではないだろうか。伝統.  第1節内モンゴルにおける農業の概況. を守ることになると言われるように、モンゴル.  第2節 ウーシン旗における農業の影響. 族は自分の伝統文化を生かして、人類財産であ るモンゴル草原を見事に修復させることができ. 第6章 牧畜生産の変化. るだろう。.  第1節 中華人民共和国以前の牧畜経営  第2節 中華人民共和国成立後の牧畜経営の      転換. 主任指導教員   吉本 剛典.  第3節 ウーシン族における牧畜業の動向と. 指導教員     南埜  猛.      草原保護対策 結論. 一305一.

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