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老人福祉施設職員の福祉に対する意識

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Academic year: 2021

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老人福 祉施 設職 員の福祉 に対す る意 識

Nursing

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Staff's

Opinions

Toward

Social

Welfare

Masako

Fuj ita

To investigate nursing home staff's opinions toward social welfere, the respondents were asked to read the book titled "HUMAN SERVICE : ALBUM FOR WELL LIFE" written by this author, and to present descriptions of their impressions about the book.

All 25 staff of one nursing home excluding the chief and the vice—chief cooperated with this investigation. Sixteen care workers, 1 social worker, 1 counselor, 1 nurse,

1 secretary, 1 dietition and 4 cooks were included. The descriptions were analysed according to criteria.

Al: viewpoint as social or care worker A2: viewpoint from personal experience B : self—confidence in their own work

C : their finding of new informations by reading D : their analysis of or criticism to social condition E : expression of their own theories

Most staff express their energetic opinions of freeing closedness, building the constructive institution within community, and respecting needs of aged persons institutionalized.

Following sentence written by a care staff is symbolic of the problems presented. "Expectation what one care worker can do is so big . Must be able to love like God, have a healthy and strong body like iron, be a philosopher, be a nurse with spirit like Florence Nightingale, have knowlege about nutrition, do washing and clean-ing, all these things are expected of care staff of nursing homes for aged persons." She continues, "What we must do to take care of the aged persons institutionalized without our self—sacrifices ?"

She and some staff become aware of necessity of iterdisciplinary approach, but they know that it is difficult to change the present circumstances. Although most staff feel some contradictions.

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[1]研 究 の 背 景 と 目的 我 が 国 で は,高 齢 化 の 波 が 確 実 に 押 し寄 せ て き て い る.精 神 的,身 体 的 あ る いは 社 会 的 に援 助 が 必要 な 人 口の 比 率 が 増 加 す る とい う 確 実 な予 測 が,現 実 の もの とな る 日が 近 づ い て い る. 施 設 福 祉 と地 域 サ ー ビ スを 含 め た,総 合 的 福 祉 を構 築 して い か な け れ ぽ な らな い段 階 に す で に さ しか か って い る.福 祉 の 充 実 とは 施 設 の数 の 増 加,福 祉 従 事 者 の 人 数 の増 加 な ど 量 的 な充 実 は も ちろ ん で あ るが,サ ー ビス相 互 の 連 携 や サ ー ビス に従 事 す る ス タ ッフの 質 的 な 充 実 な く して,達 成 で き る もの で は な い. こ こ では 後 者 の 質 的 な側 面 に 焦 点 を あ て, 老 人 福 祉 施 設 「特 別養 護 老 人 ホ ー ム」 を 取 り 上 げ,そ こ で 日 々,要 介護 老 人 の ケ ア ー にあ た って い る職 員 の 福祉 に 対 す る意 識 を 研 究 し て み よ う と考 え る. 意 識 を知 る に は そ れ な りの 方 法 を 用 いな く て は な らな い.こ こで は 本 『ヒ ュー マ ソ ・サ ー ビスー ゆ た か な 人 生 の アル バ ムー 』(藤 田雅 子 著,ぶ ど う社 刊,1987年 発 行)に 対 す る読 書 感 想文 を 分 析 す る とい う方 法 を と った. 読 書 感 想文 の分 析 そ れ 自体 は 方 法 的 に 妥 当 で あ るが,自 分 の著 書 の使 用 に は 冒 険 が 伴 な う. しか し 自分 の著 書 で あれ ぽ,著 者 と して の 考 え 方 や 思 い入 れ な どを基 盤 と して,理 念 と実 践 の 融 合 を求 め て記 述 して い るの であ るか ら, 読 者 と して現 場 の職 員 が 示 す 本 の 内 容 へ の感 想 は,著 者 ヘ フ ィー ドバ ック され る反 応 であ る.そ れ を福 祉 施 設 従 事 者 の 意 識 と して 把 握 で き る ので は ない か と考 え,あ え て この方法 を 取 る こ とに した.以 上 の背 景 よ り, 本 研 究 の 目的 は,老 人福 祉 施 設 であ る 特 別 養 護 老 人 ホ ー ムの職 員 の 福 祉 に対 す る意 識 を把 握 す る こ とに あ る. [2】 研 究 方 法 研 究 方法 は,特 別養 護 老 人 ホ ー ム の職 員 に 指 定 の 書 物(藤 田雅 子 著rヒ ュ ー マ ンサ ー ビ ス』)を 読 ん で も ら い 読 書 感 想 文 を 求 め,こ れ を 分 析 し,職 員 の福 祉 に 対 す る意 識 を 把 握 す る. 1.指 定 図 書 の概 要 こ の 本は 次 の章 か ら成 っ て い るが,理 念 と 実 践 の融 合 を 目指 す ス ウ ェー デ ン ・デ ソマ ー ク ・イ ギ リス三 国 の具 体 的 事 例 を 日本 と比較 して紹 介 す る とい う形式 を 取 って い る. 序 章 心 ゆ た か な ヒ ュー マ ンサ ー ビ スへ 第1章 幸 せ な 子 ど も時 代 第2章 人 生 を見 通 した教 育 第3章 巣 立 ち の 準 備 と 自立 第4章 性 と結 婚 そ して 育 児 第5章 平 凡 とい う 日常 の 幸 せ 第6章 潤 い のあ る老 後 第7章 老 いを 自覚 した 時 第8章 老 いが 決 定 的 にな った 時 第9章 人 生 の終 末 2.調 査 対 象 の特 別 養 護 老 人 ホ ー ム の 概 要 こ の老 人福 祉 施設 は 東京 都 に 近 接 す る県 の 某 市(施 設 職 員 の学 歴,意 見 な ど プ ラ イ バ シ ー に 関す る事 項 が 含 まれ るの で 都 市 名 お よび 施 設 名 は ふ せ た)に あ る.市 の 人 口は5万8 千 人 で,65歳 以 上 の 高 齢 者 が 全 人 口に 占 め る 割 合 は13.49%で あ る が,こ の 市 に存 在 す る 唯 一 の 老 人 ホ ー ムで あ る. 地 域 に 開 か れ,高 齢 者 の ニ ー ズ を尊 重 す る ホ ー ムを 目指 し,現 施 設長 が 私 有 財 産 を 投 入 して4年 前 に開 設 され た 社 会 福 祉 法 人 の 施設 で あ る. 規 模 は 入 所 者 は50名 定 員 に対 して,施 設長 お よび 副 施 設 長 各1名 の他 に,第1表 お よび 第2表 に示 す25名 の職員 に よって構 成 され て い る.入 所 の他 に シ ョー トステ イ も実 施 して い る.

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3.調 査 対 象 者 の概 要 職 員 に 関 す る情 報 は,分 析 を 終 了 した後 に 入 手 し,本 研究 報 告 に 使用 した.第1表 か ら 第6表 に示 す よ うに,調 査 対 象 は一般 の 職 員 全 員 の25名 で あ る. 職 種 別 に み る と,寮 母16名(う ち 男 性4 名),調 理 員4名,生 活 指 導 員1名,栄 養 士 1名,看 護 婦1名,カ ウ ンセ ラ ー1名,事 務 員1名 で あ る. 年 齢 は,最 も若 い 人 で 寮 母 の21歳(男 性) か ら カ ウ ンセ ラ ーの72歳 まで50歳 の 開 きが あ るが,30歳 代 が 僅 か で あ る こ とを 除 け ば,20 歳 代 か ら50歳 代 まで 均 等 に 分 布 して い る(第 1表 ・第5表). 学 歴 は,調 理 員 の高 等 小 学 校 と中学 校 卒 業 とい うのが あ るが,そ れ 以 外 では 高 等 学 校 卒 業 が1番 多 く,次 い で 専 門 学 校,短 期 大 学 が あ り,大 学 卒 業 は2名 だ け で あ る.多 岐 に わ た る学 歴 の 人 た ち で あ る こ とが 分 か る(第1 表 ・第3表). つ ぎに 福祉 施 設 の経 験 年 数 で あ る が ,こ の 施 設 は若 い老 人 ホ ー ム で あ る の で,開 設 当初 あ る いは 直後 か ら働 い て いた 人が 半 数 を 占め て い る.他 の福 祉 施 設 も含 めた 経 験 年 数 は, 3年 か ら5年 未 満 の者 が1番 多 く10名,次 い で,3年 未満 とい うフ レ ッシxマ ソが6名, 5年 か ら10年 未 満 が5名,10年 以 上 とい うベ テ ラ ンが4名 い る(第2表 ・第4表). 4.分 析 基 準 と 結 果 の ま と め 方 3.で 述 べ た よ うに,感 想 文 を 書 い た 職 員 の 年 齢,経 験 年 数,職 種,学 歴,顔,人 柄,日 第1表 老 人 ホ ー ム職 員 概 要 番号 氏名 F(女 性)性 別 年齢 学 歴 職 種 M(男 性) 1 a F 42 短 期 大学 寮 母 2 b F 42 高 等 学校 寮 母 3 C M 24 専 門 学 校 寮 父 4 d F 53 短 期 大 学 寮 母 5 e M 23 専 門 学 校 寮 父 6 f M 21 専 門 学 校 寮 父 z g M 25 大 学 寮 父 8 h F 45 高 等 学 校 寮 母 9 i M 29 大 学 生活指導員 10 F 44 高 等 学 校 事 務 員 11 k F 45 短 期 大学 栄 養 士 12 1 F 72 高等 女学校 カ ウ ンセ ラー 13 m F 49 高 等 学 校 調 理 員 14 n r 42 高 等 学 校 調 理 員 15 0 F 52 中 学 校 調 理 員 16 P F 58 高等小学校 調 理 員 17 q F 61 看 護 婦養 成 所 看 護 婦 18 r F 23 短 期 大 学 寮 母 19 S F 59 高 等 学校 寮 母 20 t F 48 専 門 学 校 寮 母 21 u F 54 高 等 学校 寮 母 22 V F 39 専 門 学 校 寮 母 23 W F 24 高 等 学校 寮 母 24 X F 25 専 門 学 校 寮 母 25 Y F 47 高 等 学 校 寮 第2表 福祉施設従事経験年数 福祉施設勤務年数(年:月) 番号 氏名 当 ホ ー ム 他 の福祉施 設 合 計 1 a 30 9:8 12:8 2 b 3:11 0 3:11 3 C 1:9 1 33 50 4 d 13 14:7 15:TO 5 e 30 0 30 6 f 10 0 10 7 g 2:8 0 2:8 8 h 1:11 0 1:11 9 i 3:11 1:11 5:10 10 J 36 0 36 11 k 3:11 4:0 7:11 12 1 3:11 0 3:11 13 m 33 0 33 14 n i11 0 1:11 15 0 3:11 0 3:11 is P 3:11 0 3:11 17 q 1:8 15:8 17:4 18 r 31 0 31 19 S 1:8 0 1:8 20 t 2:8 10:7 13:3 21 u 33 0 33 22 V i:7 7:8 93 23 W 2:10 0 2:10 24 X 24 11 6:4 25 Y 3:11 0 3:11 一45一

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第3表 職 種 と 学 歴 と の 関 連 学 歴 職 種 高等小学校 中 学 校 高 等 学 校 専 門 学 校 短 期 大学 大 学 (計) 寮 母(父) 6 s 3 1 16 生 活 指 導 員 1 i 調 理 員 i 1 2 4 栄 養 士 1 i 事 務 員 1 1 カ ウ ソ セ ラ ー 1 1 看 護 婦 1 1 (計) 1 1 io 7 4 2 25 第4表 職種 と福祉施設経験年数の関連 \ 経験年数 職種 未3年満 3年 ∼ 5年 未 満 5年 ∼ 10年 未 満 10年 以 上 寮 母(父) 生 活 指 導 員 調 理 員 栄 養 士 事 務 員 カウンセ ラー 看 護 婦 5 1 5 3 1 1 3 1 i 3 1 (計) 6 io 5 4 第5表 職種 と年齢 との関連

30^-39歳 40^-49歳 50^' 59歳 60歳 以上 寮 母(父) 7 1 5 3 生 活 指 導 員 1 調 理 員 2 2 栄 養 士 1 事 務 員 1 カ ウ ン セ ラ ー 1 看 護 婦 i (計) 8 1 9 5 2 第6表 職種 と性別 の関連 性 別 職 種 男 性 女 性 寮 母(父) 生 活 指 導 員 調 理 員 栄 養 士 事 務 員 カ ウ ン セ ラ ー 看 護 婦 4 1 12 4 1 i i 1 (計) 5 20 頃 の 勤 務 状 況,人 生 の歴 史,家 庭 等,何 一 つ 情 報 を 持 た な い で感 想 文 を 読 み 分 析 した.先 入 観 を 混 じえず 読 む とい うの が 理 由 であ る. な お 感 想 文 の提 出期 限 は,1988年3月 で あ る. 分 析 の基 準 と しては,客 観 性 を 重 視 す る と 同時 に,人 間(ひ と)を 相 手 にす る仕 事 に 従 事 して い る職 員 な の で,情 緒 的 な面 を考 慮 せ ざ る を得 な い.そ こで 次 の よ うな観 点(分 析 基 準)か ら感 想 文 を 読 んだ. 分 析 基 準 A:自 己 との 関 わ り A1:自 己 の専 門 職 との 関 わ り A2:個 人 的 体 験 と の関 わ り B:仕 事 に 対 す る 自負 ・自信 ・確信 C:読 書 か ら新 た な情 報 の発 見 D:現 在 の社 会 につ い て分 析 ・批 判 E:自 己 の理 論 の確 立 結 果 の 個 所 で 再 度 ふ れ る が,事 務 を 担 当 の Ms.」(以 下 男 性 はMr.女 性 はMs.と 表 わ す. 名 前 はa∼yの ア ル フ ァ ベ ッ トを 使 い,第1 表,第2表,第7表,そ し て 第1図 の 氏 名 欄 に 対 応 し て い る)が,感 想 文 の 中 で,期 せ ず し て 次 の よ う に 書 い て い る. 「三 ケ 国 の 実 状 を 紹 介 しな が ら,日 本 の 現 状 と だ ぶ ら せ,私 達 に 考 察 と 判 断,行 動 力 と 勇 気,情 熱 を 求 め て お られ る と思 い ます.」 そ の とお り で,分 析 の 基 準 と の 関 係 を 見 る と,実 状 の 紹 介 は 項 目C(新 た な 発 見),考 察

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と判 断 は項 目D(分 析 ・批 判),行 動 力 は 項 目 A(専 門的 関 わ り),勇 気 と情 熱 は 項 目B(仕 事 に対 す る 自負)と い うこ とに な る. 指定 書 が あ るの で,本 か ら どん な 情報 ・知 識 ・理 念 を発 見 した か とい う点(項 目C),こ れ を 基 盤 に して 現 在 の 社 会 を どの よ うに 見 る か(項 目D),そ して 自 我 を い か に 関 与 させ るか(項 目A1ま た は/そ して項 目B)と い う諸 点が 中 心 で あ る と予 想 した. しか し,中 に は 自己 の 理 論や 考 え 方 を 基 盤 に,文 章 を構 成 した 人 が あ った の で,結 果 的 に項 目Eを 付 加 した 。 もち ろ ん 根 底 に,項 目 Cが 作 用 して い る と推 測 され る. 自我 の 関与 に つ い て も,専 門 的立 場 か ら と い う よ りは 自己 の 人 生 あ るい は 人 生 観 か ら論 じた 文 章 が あ った の で,項 目A2を 入 れ た. [3]結 果:全 体 の 概 観 分 析 基 準 に したが って,各 個 人 別 に全 体 的 傾 向 をみ た のが 第7表 「読 書 感 想文 項 目別 分 析 一 覧 」 で あ る.こ の表 を見 る とお お よそ 四 つ の タ イ プ(自 我 関与 タイ プ,社 会分 析 タ イ プ,読 破 タイ プ,独 自の 世 界 タ イ プ)に 分 け られ る と考 え られ る. 第7表 を タイ プ との 関 係 も考 慮 して 図 式 化 す る と,第1図 に な る.図 の 部分 で特 に 問題 に な る のは 自我 の 関与 の 仕 方 で あ るが(項 目 A1・ 項 目B),日 頃 の意識 の持 ち 方 プ ラ ス文 章 の表 現 力 が 影 響 を及 ぼす と判 断 され る.し た が っ て 内面 的 に 素晴 ら しい もの を持 って い て も,適 確 に文 章 に表 現 され な け れ ぽ,そ れ が 読 み 手 に伝 わ らな い.逆 に 日頃 の生 活 の テ ン ポ では,見 落 と され て い る面 が 文 章 中 に発 見 され る可 能 性 もあ る. 第1図 の よ うに感 想 文 を樹 木 に例 えれ ば, 文 章 の構 成 の基 盤 す なわ ち根 っ こ の部 分(項 目Cあ るい はE)か ら,幹 が 出 て枝 が 拡 が り (項 目Dな ど),さ ら に葉 が 繁 っ て い く(項 目Aま た は 項 目B)方 向,す なわ ち論 理 の展 開 を期 待 す るわ け であ る.図 の下 に職 員 の氏 名 一 覧(ア ル フ ァベ ッ トの 小 文 字)が あ る. 各 名 前 の真 上 に 目を移 す と,個 人別 に木 の成 長 の様 子が 分 か る. 各 項 目別 に 内 容 を 分 析 し考 察 す る後 半 の 個 所 で,職 員 の掘 り下 げ た 貴 重 な意 見 をみ るが, ケ ア ーを必 要 とす る高 齢 者 と 日hす る仕 事 を して い る立 場 であ るか ら,観 察 力 や 分 析 力 に加 え て専 門 的 立 場 か らの関 わ り,仕 事 へ の 自負 心 ・自信 ・確信 な ど,自 我 が 関 与 す る方 向が 望 まれ る. 第7表 と第1図 か ら4タ イ プ の特 徴 を 見 て 第7表 読 書感想文項 目別 分析 一覧 項 目 A B C D E 番号 氏名 A1 A2 1 a 0 0 2 b O(X> O O 3 C 0 0 ◎ 4 d O(X) 0 5 e 0 0 6 f 0 O 0 7 g 0 0 8 h O(X> 0 0 9 i 0 10 」 O(X> O(X) 0 0 it k 0 0 12 1 O(X> 0 13 m O 0 14 n O(X) 0 15 0 O 0 16 P O r7 q 0 0 18 r 0 0 O 19 S 0 0 20 t O(X> 0 21 u 0 0 22 V O 0 0 23 W 0 0 24 X O 25 Y 0 0 [項 目説明] A1自 己の専門職 との関わ り A2個 人 的体験 との関わ り B仕 事へ の 自負 ・自信 ・確信 C読 書 に よる新 たな情報 の発見 D社 会 についての分析 ・批判 E自 己の理論 の確立 [記 号説明] ○:個 人別 の論点 の傾 向 ◎:個 人別 の論点 の特徴 ※:琴 線 に触れ る表現 一47一

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第1図 項 目および個人か ら見た分析卿覧 お こ う. ① 自 我 関 与 タ イ プ 自 己 と の 関 わ りを 表 現 し て い る タ イ プ. 読 書 に よ る 新 た な 発 見 が あ り(項 目C), 現 在 の 社 会 に 対 す る 適 度 な 分 析 や 批 判 を 持 ち (項 目D),し か も 自 我 が 関 与(項 目A1あ る い は 項 目B)し て い る タ イ プ で あ る. 事 務 員Ms.j(A1※ ・B※ ・C・D) 寮 母Ms.b(A1※ ・C・D) 寮 母Ms.h(A1※ ・C・D) こ れ に 近 い が,自 我 の 関 与 の 程 度 が 少 な い タ イ プ. 寮 母Mr.f(A1・C・D) 調 理 員Ms.m(A1・C) 寮 母Ms.v(A1・C・D) 新 た な 発 見(項 目Cン と関 連 づ け,仕 事 に 対 す る 自 負 ・ 自信 ・確 信(項 目B)と い う形 で,自 我 を 関 与 させ て い る タ イ プ. 寮 母Ms.d(B※ ・C) カ ウ ソ セ ラ ーMs.1(B※ ・C) 寮 母Ms.t(B※ ・C) ② 社 会 分 析 タ イ プ 新 た な 発 見(項 目C)と 現 在 の 社 会 に つ い て 分 析 ・批 判(項 目D)の 組 み 合 わ せ で,残 念 な が ら 自 我 の 関 与 が あ ま りみ られ な い. 寮 母Ms.a(C・D) 寮 母Mr.e(C・D) 寮 母Mr.g(C・D現 状 分 析 が 主) 栄 養 士Ms.k(C・D現 状 批 判 が 主) 調 理 員Ms.o(C・D) 寮 母Ms.s(C・D) 寮 母Ms.u(C・D) ③ 読 破 タ イ プ 指 定 書 を 読 む こ と に 集 中 した タ イ プ. 新 た な 発 見(項 目C)と 関 連 づ け て,専 門 的 関 わ り(A1)で は な い が,自 己 の 個 人 的 体 験(A2)を 昇 華 させ て い る の は, 調 理 員Ms.n(A2※ ・C) こ れ と類 型 は 同 じで あ る が,個 人 的 経 験 が 昇 華 さ れ る に 至 っ て い な い の は,

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看 護 婦Ms。q(A2・C) 寮 母Ms.y(A2・C) 要 旨 を ま と め る の に 努 力 した の は 調 理 員Ms.p(C) ④ 独 自 の 世 界 タ イ プ 指 定 書 に は あ ま り と らわ れ ず,独 自 の 考 え を 色 濃 く 出 した タ イ プ. 論 理 の 立 脚 点 が 自 身 の 理 論(項 目E)に あ る の は, 寮 母Mr.c(A1・D・E) 生 活 指 導 員Mr.i(E) 寮 母Ms.r(A1・D・E) 立 脚 点 が 指 定 書 で も な く,自 身 の 理 論 で も な く,意 見 を 述 べ て い る の は 寮 母Ms.w(B・D) 寮 母Ms.x(A2) [4]結 果:項 目別 の 内 容 分 析 以 下 に項 目別 に代 表 的 な表 現 を 挙 げ る. 各 文 章 の 末 尾 に 職員 の 名前(ア ル フ ァベ ッ ト小文 字)と 職 種 を 記入 した.な お文 章 中 の ****は 施 設 名 を 表 わす. 引用文 中 の()の なか の言葉 は 原文 を, よ り明確 に す るため に 追加 した. 1、 項 目A:自 己の 専 門 職 との 関 わ り ① 「末 期 の痴 呆 性 老 人 を 相 手 に 医 療 活 動 を して い る ア ンデルセ ン女 史 の 言葉,r… …彼 ら の 人 生 の 残 りを 過 ごす 場 所 に な る に ちが い な い か ら,彼 らが 可 能 な 限 り魅 力 的 に過 せ る よ うに 私 た ちは 出来 るだ け の こ とを 試 み て い る. だ か ら職 員 は 患 者 のた め に 自分 が こ こ に い る のだ と考 え な くて は な らな い.一 …』 とい う 言 葉 は,超 高齢 者 や 対 応 の難 しい お年 寄 りと 日夜 共 に生 き て い る寮 母 には 日々肝 に銘 ず べ き基 本 の言 葉 で あ る と思 い ま した.」 Ms.b寮 母 ② 「私 は,そ の 人 の終 末 に そ ば に居 られ た ら と思 う.」 「大 抵 の 施設(老 人 ホ ー ム)で は,(死 は) 病 院 で迎 え る ケ ースが 多 い と思 うが,そ の 人 が 施 設 で(死 を 迎 えた い と)言 った ら,… … … 仲 間 に(最 期 を)看 取 られ た ら と 思 う.… … 一 緒 に 生 と 死 を 受 け 止 め ら れ た ら と思 う.」 Mr.c寮 母 ③ 「集 団 生 活 を 根 底 に 置 き,そ れ が イ コ ー ル 社 会 参 加 な の だ と教 え て い る 日本 で は,個 人 の 尊 重,可 能 性 の 引 き 上 げ と い う こ とは 軽 視 さ れ て い る よ うだ.」 と い う 項 目Cを 受 け る 形 で,「 イ ギ リ ス の 雑 誌 『ソ ー シ ャ ル ワ ー ク ト ゥデ イ 』 の 中 の 『痴 呆 の 老 人 に と っ て 良 い 接 し 方 』 の6項 目は 参 考 に な っ た.こ れ か ら の 処 遇 に 役 立 て た い.」 と 述 べ,個 人 の 尊 重 と 可 能 性 の 発 見 に 努 め な け れ ぽ な ら な い 個 所 を 強 調 し て い る.Mr.f寮 母 ④ 「日 本 の 寮 母 一 人 に 寄 せ ら れ る期 待 は 大 変 に 大 き い の で す.神 の よ うな 愛,鉄 の よ う に 丈 夫 な 身 体,哲 学 者 で,有 能 な カ ウ ン セ ラ ー ,ナ イ チ ン ゲ ー ル に 見 習 う看 護 婦 魂,そ し て 栄 養 ・洗 濯 ・掃 除 に 関 し て も豊 富 な 知 識 を 持 ち,… … お 年 寄 り の 幸 せ を 保 つ た め に,職 員 が 身 体 を 削 る よ う な 思 い を し な く て も 共 に 幸 せ に 生 き て い け る よ うに す る た め に は ど う した ら よ い か.… … お 年 寄 りの 幸 せ や 満 足 を 第 一 に した 生 活 を 最 後 の 日 ま で こ の ホ ー ム で続 け る手 伝 い とは 何 を した ら 良 い の か.… … 」 Ms.h寮 母 ⑤ 「充 実 した 気 持 ち で(つ ま り)福 祉 とは 人 間 サ ー ビ ス(だ と い う気 持 ち)で,社 会 福 祉 の 職 員 と して 豊 か な 人 生 の お 手 伝 い を して い き た い.」Ms.m調 理 員 ⑥ 「日 本 と い う国 は 日本 で あ っ て,ア メ リ カ で も イ ギ リ ス で も な い の で す.… … … 我 が 老 人 ホ ー ム 『****』 な ら,与 え ら れ た 資 源 の 中 で,人 材 で,い か に サ ー ビ ス を 提 供 し て い くか な の で す.」Ms.r寮 母 ⑦ 「… 一 ソ ー ン ダ イ ス 先 生 の 言 葉 は 胸 に 残 りま す.… … 当****は 施 設 の 形 態 は 違 っ て も,ソ ー ン ダ イ ス 先 生 の お っ し ゃ る とお り で,勝 る と も 劣 る も の で は な い と思 っ て お り ま す.」Ms.j事 務 員 ⑧ 「rあ な た が 安 ら か な 死 を 迎 え る だ け で な く,死 ぬ 時 ま で 生 き ぬ く た め の お 手 伝 い を … … 』 と い う ソ ー ン ダ ー ズ 女 史 の 言 葉 が 好 .・

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き です.生 き ぬ く為 の 努 力 を す る強 い 人 間 性 を持 つ には,私 た ち,私 は,老 い を 恐 れ ず, 老 いを 知 る努 力 を し続 け な け れ ぽ な らな い と 感 じま した.」 と決 意 を 述 べ な が ら,「 毎 日が お 年 寄 りのお 世 話 に駆 け 回 る 忙 しい 日 々を過 ご して い ます.こ れ が社 会 を 動 か す一 つ の 歯 車 にな り得 る の で し ょ うか.」 と い う疑 問 も 投 げ か け て い る.Ms.v寮 母 ⑨ 「デ ソ マ ー ク人 の老 後 に対 す る基 本理 念 r人 間 と して 社 会 人 と して人 生 を維 持 す る』 … … そ の 前 向 き で バ イ タ リテ ィに満 ちた 理 念 が,プ ライ エ ム のお 年 寄 りを通 して私 に安 心 感 を与}て くれ た の で す.」 と,自 身 の海 外 見 聞 を通 して 述 べ,さ ら に 「私 た ちは 常 に, 社 会 福 祉 の充 実 のた め に チ ャ レ ンジ し,確 か な方 法 論 を専 門 的 に 確 立 して いか なけ れ ぽ な らな い の です.」 と,決 意 を 表 明 し て い る. Mr.i生 活 指 導 員 2.項 目B:仕 事 や 職 場 に 対 す る 自 負 ・自信 ・確 信 ① 「人 間 に 対 す る社 会 的 サ ー ビ ス は 構 造 化 さ れ た 機 構 の 中 で 機 能 を 果 た す べ き 段 階 に き て い る 一 地 域 の ネ ッ ト ワ ー ク づ く り 一 そ の 点, 地 域 で 作 られ た 『****』 が そ れ に 近 い 施 設 な の で は な い か と ふ っ と 思 い ま した.」 Ms.d寮 母 ② 「私 も在 宅 が 無 理 に な っ た ら,こ の よ う な 施 設(****)に 入 りた い.」 Ms.1カ ウ ソ セ ラ ー ③ 「****」 の 素 晴 ら し い 面 を 原 稿 用 紙 一 枚 以 上 に ま と め,最 後 に,「 … … ヒ ュ ー マ ソ サ ー ビ ス を … … 一 つ で も 実 現 に 近 ず く(近 付 け る)為 に,****の 現 在 の 仕 事 の 中 で 精 一 杯 良 い 処 遇 を して,後 世 の 福 祉 の 繁 栄 の 基 礎 に な る よ う 努 力 で き た ら と 思 い ま す.」 と ま とめ て い る.Ms.t寮 母 3.項 目C:読 書 か らの 新 た な 発 見 (1)個 別 的 な 内容 ① きめ 細 か な サ ー ビス と 自立 を 重 視 した 老 人 ア パ ー ト (寮 母Mr.f・Ms.s・Ms,u・Ms.v・ 栄 養 士Ms.k) ② カ イ ロ ボ デ ィ ス ト と い う専 門 職 の 存 在 (寮 母Ms.b・Mr.e・Mr.f・ 栄 養 士 Ms.k) ③ 警 察 官 が 病 院 や 施 設 で 働 く と い う体 験 学 習 の 制 度 (寮 母Ms.a・ 事 務 員Ms.j・ 栄 養 士 Ms,k) ④ 自立 した 生 活 を 維 持 す る イ ヴ ・コ リ ア (寮 母Ms.b・Ms.y・ カ ウ ン セ ラ ー Ms.1) ⑤ ホ ス ピ ス の ソ ー ソ ダ イ ス 女 史 の 精 神 (事 務 員Ms.j・ 寮 母Ms.v) ⑥ ボ ラ ソ テ ィ ア の 幅 広 い 活 動 (寮 母Mr.c・Ms.s) ⑦ 福 祉 サ ー ビ ス の 充 実 と 自立 の バ ラ ン ス (生 活 指 導 員Mr.i・ 事 務 員Ms.j) ⑧ 痴 呆 性 老 人 病 院 長 の ア ン デ ル セ ソ 女 史 の 精 神(寮 母Ms.b) ⑨ 生 活 の 潤 い に つ な が る 老 人 の み だ しな み(寮 母Mr.c) ⑩ 障 害 児 シ ョ ー トス テ イ(寮 母Ms.d) ⑪ 将 来 を 見 通 した 教 育 内 容(寮 母Mr.f) ⑫ ホ ー ム ヘ ル パ ー が 多 い(寮 母Ms.s) ⑬ 豊 富 な 公 的 サ ー ビ ス と進 ん で い る 分 業 (寮 母Ms.h) ⑭ パ ー トタ イ ム の 園 児(栄 養 士Ms.k) ⑮ シ ェ ラ ー ズ 工 業 訓 練 セ ソ タ ー (栄 養 士Ms.k) ⑯ 食 事 サ ー ビ ス(栄 養 士Ms.k) ⑰ 緊 急 連 絡 用 ペ ン ダ ン ト(調 理 員Ms.m) ⑱ 障 害 者 の 子 育 て を 社 会 が 応 援 す る シ ス テ ム(調 理 員Ms.m) ② 新 た な 発 見 に 対 す る 反 応 ① 日 本 の 福 祉 サ ー ビ ス と の 差 (寮 母Mr.c*・Mr.e・Mr.f・Ms.r*・ Ms.u・Ms.v・Ms.x*・ 栄 養 士Ms.k) ② 本 の 内 容 へ の 共 感 (カ ウ ソ セ ラ ーMs.1・ 調 理 員Ms.n・

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Ms.p・ 看 護 婦Ms.q) ③ 日本 ら し い 福 祉 の 創 造 (寮 母Mr.g・Ms.h・Ms.s・ 調 理 員 Ms,o) ④ 現 状 へ の 安 堵 感 (寮 母Ms.d・Ms.t・ カ ウ ン セ ラ ー Ms.1) ⑤ 「井 の 中 の 蛙 」 あ る い は,狭 い 視 野 の 反 省 と 視 野 拡 大 の 必 要 性 (寮 母Ms.a・Ms.w*・ 事 務 員Ms.j) ⑥ 遥 か な 国 の こ と (寮 母Ms.b・ 調 理 員Ms.m) ⑦ 方 法 論 の 確 立 の 必 要 性 (生 活 指 導 員Mr.i) 全 員25名 が,① か ら⑦ の ど こ か に 入 っ て い る.な お,名 前 の 後 ろ の*印 は 感 想 文 構 成 の 基 盤 が 独 自 の 理 論 に 基 い て い る た め,い く ぶ ん 異 質 の 反 応 で あ る. (3)本 に 対 す る 印 象 ① 漠 然 と し て い た 「ゆ りか ご か ら墓 場 ま で」 と い う 言 葉 が,発 想 や 方 法 を 知 る こ と に よ り鮮 明 に な っ た. (寮 母Ms.a・ 栄 養 士Ms.k・ 看 護 婦 Ms,q) ② 「生 涯 援 助 」 が 述 べ ら れ て い る が,人 間 死 に 至 ま で の 間 に 一 度 な ら ず と も 福 祉 サ ー ビ ス を 受 け る 時 が あ る よ うに 思 う . (寮 母Mr.9) ③ 生 か ら 死 ま で の 人 聞 の 一 生 を,そ れ ぞ れ の ラ イ フ ス テ イ ジ で 充 実 し た 生 活 が 営 め る よ うな 工 夫 の い くつ か を 見 て い る. (調 理 員Ms.m) ④ ア ル バ ム を め く る よ うに 読 ん だ. (調 理 員Ms.p) ⑤ 地 域 の ネ ッ ト ワ ー ク に 注 目 (寮 母Ms.b・Ms.d) 4.項 目D:社 会 につ い て 分 析 ・批 判 (1)福 祉 理 解 へ の願 い ① 現 在 の 日本 では 福 祉 従 事 者 以外 は,障 害 者 の こ とや 老 人 ホ ー ムな どに つ い て 知 らな い のが 現 状 であ る.地 域 の 人hに 福 祉 を 知 っ て もら うのが大 きな課題 であ る.(寮 母Ms.a) ② 行 政 あ る いは 国 民 が 福祉 の 基 本 を理 解 して い な い.(寮 母Mr.e) ③ 一 般 国民 の福祉 へ の 関心 は,行 政 同様 に薄 い の では な いだ ろ うか. ④ ボ ラ ソ テ ィ ア教 育指 定 校 とい った 制 度 な ど必 要 では な く,幼 稚 園か ら大 学 ま でそ の 精 神 を理 解 させ る よ うな教 育 を 望 む.高 校 生 く らい の年 代 で,休 み を利 用 した ボ ラ ン テ ィ ア活 動 を 義 務 づ け る制 度を 設 け る と よい. ⑤ 他 人 を 思 いや る こ とは 家 庭 の しつ け 次 第 で育 ま れ る.(③ ∼ ⑤ 栄 養 士Ms.k) ⑥ 老 後 を 自分 の こ と と して,も っ と関 心 を もち,真 剣 に取 り組 み 先 進 国 に相 応 しい充 実 した 福 祉 国 家 に造 り上げ る の も,国 民 の全 て に 課 せ られ た 課題 であ る.(寮 母Ms.u) ⑦ ノ ーマ ライ ゼ ー シ ョンが 叫 ば れ て い る 現在,人 間 性(だ の),国 民 性(な ど)と い う 前 に,一 人 一 人 に暖 か い心 を も って も ら うこ とが 一 番 必 要 であ る.(寮 母Ms.w) (2)先 進 国(イ ギ リス,デ ンマ ー ク,ス ウ ェ ー デ ン)と 日本 の 比 較 ① 日本 が 豊 か に な った とは い え,歴 史 が 浅 くい ろ い ろ な 意 味 で貯 金 が で き て い な い. (寮 母Ms。h) ② デ ソ マ ー クの社 会 福 祉 に直 接 触 れ て, 日本 も 「経 済 大 国 とは 名 ば か り」 と言 わ れ な い よ うに 中味 の整 った 経 済 大 国 を 目指 して い か な け れ ぽ な らな い と感 じ ま した. (生 活 指 導 員Mr.i) ③(本 に 紹 介 され て い る)福 祉 国 家 の よ うなは っ き り した シス テ ムが あ った ら,ど ん な にか 安 らか で あ ろ うか. (カ ウ ンセ ラ ーMs.D ④ 一 見 国民 の福 祉 が充 実 した よ うに み え ます が,そ の 実態 は まだ まだ だ と思 い ます. (調 理 員Ms.o) ⑤ 日本 の福 祉 は まだ まだ 幼 稚 園(段 階) で す ね.(寮 母Ms .u) ⑥ 日本 と外 国 との差 に 空 し さを 感 じるが 精 神 的 構 造 の 違 いが,社 会 的援 助 の 仕 組 の違 51一

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い に 出 て き て い る.(寮 母Ms.v) ⑦ 行 政 の あ り方,処 遇 方 法,人 々 の 福 祉 の 捕 ら}方,ど れ も こ れ も 我 が 国 に 欠 け て い る こ と ぼ か りで あ る.(寮 母Ms.x) (3)福 祉 に 対 す る人 々 の意 識 の あ り方 (3-1)老 人 福 祉 に影 響 を及 ぼす 意 識 ① 家 の 中 で生 じた 問 題 を他 人 の 手 に委 ね る のを 潔 し と しな い 国民 感 情 が あ る. ② 親 を ホ ー ムに預 け るの を 家 族 は恥 ず か しい と感 じて い る よ うに見 受 け られ る. (① ∼ ② 寮 母Ms.h) ③ 社 会 に(面 倒 を)看 て も らお うと い う 発 想 に こ ぎつ け られ な い ほ ど家 族 制 度 の影 響 が 残 って い る.(寮 母Mr.g) ④ 老 齢 化 し身 体 の老 い て い くこ とを認 め た が らず,ま して や ボ ケ る のは 他 人 事 で,自 分 は 決 して ボ ケな い と考 え る風 潮 の 中 で,社 会 と して 老後 の設 計 を 考 え る のは 難 しい. ⑤ ホ ー ムに 入 所 して くる老 人 は 自身 を生 か そ うとか,生 活 を 楽 し く し よ う とい う気 力 も殆 どな く,静 か に寝 か せ て,全 てや って, 動 きた くな い,と 言 う. ⑥ お 世 話 して い る老 人 は,精 神 的 に 自立 す る,自 我 を 守 る とい う教 育 は 受 け て お らず 大 家 族 の 中で 死 を迎 え る まで 家 族 に 見 守 られ る のが 当然 とい う社 会 で 生 き て きた. ⑦ 老 人 は 家 族 の為 を 考 え て,あ る いは 地 域 で一 人 で生 活 す る援 助 が 得 られ な いか ら, あ き らめ て老 人 ホ ー ムに 入 所 して くる.家 族 に 代わ るケ ア ーが 昔 気 質 の老 人 に 求 め られ て い る.(④ ∼ ⑦ 寮 母Ms.v) (3-2)福 祉 サ ー ビス に影 響 を 及 ぼ す潜 在 意 識 ① 集 団 生 活 を 根 底 に置 き,そ れ が イ コー ル 社 会 参 加 で あ る と教tて い る 日本 で は,個 人 の尊 重,可 能 性 の 引 き 上 げ とい うこ とは 軽 視 され て い る よ うだ.(寮 母Mr.f) ② 国民 一 人 一 人 の 権 利 を 社 会 に 対 して 要 求 す る大 胆 さが な い. ③ 信 頼 は 日本 で は親 子 の 関 係,ヨ ー ロ ッ パ で は個 人 と社 会 との 関 係 に 基 づ く. (② ∼ ③ 寮 母Mr.g) ④ 「働 か ざ る も のは 食 うべ か らず 」 の精 神 が 根 強 く残 っ て い て,労 働 力 の な い者 は 粗 末 に され る.し た が っ て 日本 の老 人 の立 場 は 弱 い.(寮 母Mr.e) ⑤ 障 害 の子 ど もを生 んだ 親 が悪 く,そ の 親 が 責任 を とる のが 当然 と,親 自身 も社会 も 考 え て しま う日本人 の意 識 が 無 くな らな い 限 り,素 晴 ら しい援 助 の仕 組 は 出 来 な い. (寮 母Ms.v) (4)福 祉 制 度 の あ り方 ① 我 が 国 に は 福 祉 施 設 あ る い は 病 院 と (自 宅 と)の 間 の 中 間 に選 択 肢 が な い こ とを 知 ら され た.(寮 母Ms.b) ② 県,市 に よ って 施設 サ ー ビ スが 違 って い る. ③ 地 域 へ の ア プ ロ ーチ が 弱 い.施 設 を 地 域 に 解 放 し,地 域 の拠 点 と し,地 域 の ネ ッ ト ワ ー クづ く りが 今後 の 課題 で あ る. (② ∼ ③ 寮 母Mr.c) ④ 福祉 や(社 会)保 障 に慣 れ(っ こ)に な らぬ よ う,持 て る能 力 を充 分 発 揮 し,自 立 で き る よ う教 育 と援 助 を実 践 す る. (事 務 員Ms.j) ⑤ 行 政 は もっ と真 剣 に 老 人 の住 宅 を考 え るべ き であ る.経 済 大 国 日本 は 年 々,福 祉 予 算 を 圧 迫 し社 会 的 弱 者(の 生 活)を 困難 に し て い る.(栄 養士Ms.k) ⑥ 老 人 保 健 施 設 の制 度 化 に よ って,要 介 護 老 人 の 対策 の レ ールが 敷 か れ た とは いx, 必 要 と され るだ け の建 築 の保 障 は な い し,そ こで の サ ー ビ スの あ り方 に も問 題 が あ る. ⑦ 地 域 福 祉,在 宅 福 祉 の 担 い手 であ る ホ ー ムヘ ル プサ ー ビ スの 早 急 な 充 実 と強 化 の必 要 性 を 感 じる.(⑥ ∼ ⑦ 寮 母Ms.s) ⑤ 施 設 の あ り方 ① 日 本 の 施 設 に は 暗 い イ メ ー ジ が つ き ま と うだ け で な く,閉 鎖 的 で あ る よ うに 思 わ れ る.例 え ぽ ボ ラ ソ テ ィア は 掃 除 が 主 で,施 設 利 用 者 と の 関 わ りが あ ま りな い.(寮 母Mr.c)

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② ボ ラ ン テ ィ ア に 頼 らず,サ ー ビ スが で き る だ け の 人 的 確 保 が 望 ま れ る.(寮 母Ms.d) ③ 寮 母,寮 父 が 老 人 施 設 の あ ら ゆ る サ ー ビ ス を や っ て い る.(寮 母Mr.e) ④ 寮 母 一 人 に 寄 せ られ る 期 待 は 大 変 大 き い.分 業 が 進 み 職 員 一 人 の 負 担 が 少 し で も軽 く な り,お 年 寄 りの 幸 せ を 保 つ た め に,職 員 が 身 体 を 削 る よ うな 思 い を し な くて も 共 に 生 き て い くた め に は ど う し た ら よ い だ ろ うか. (寮 母Ms.h) ⑤ 現 状 で ニ ー ズ に 対 応 し て い か な け れ ば な ら な い.(寮 母Ms。r) ⑥ 施 設 を 生 活 の 場 と 考 え る な ら,児 童 施 設,障 害 者 施 設,老 人 施 設 と分 け,健 常 者 と も 分 け て よ い の だ ろ うか.(寮 母Mr.c) [5]考 察 職 員 の一 人,事 務 担 当 のMs.jが 期 せ ず し て 感 想文 の 中 で 書 い た よ うに,「 三 ケ 国 の実 状 を 紹 介 しな が ら,日 本 の現 状 とだ ぶ らせ, 読 者 に考 察 と判 断,行 動 力 と勇 気,情 熱 を 求 め て」 書 い た 本 が 『ヒ ュ ーマ ン ・サ ー ビ ス ー ゆ た か な 人 生 の アル バ ム』 で あ った.日h, 高齢 者 の 介 護 に あ た る特 別 養 護 老 人 ホ ー ムの 職 員 が こ の本 を 読 ん で,ど う反 応 す るか が 最 大 の関 心事 であ った. 提供 した,本 とい う刺激 に 対 す る読 者 の反 応 と して,老 人 福 祉 に携 わ る職 員 の福 祉 へ の意 識 を 探 究 し よ う と試 み た 結 果 が,こ の報 告 で あ る. 1.全 体 的 考 察 読 書 感 想 文 の ま とめ方 か ら見 て,い くつか の タイ プが あ る こ とが 分 か った. 読 書 に よって 新 た な 発 見 が あ り,そ の情 報 お よび そ れ ま で の経 験 を 土 台 に して,現 在 の 社 会 や 自 己 の置 か れ て い る立 場 に対 す る分 析 や 適 度 の批 判 を もち,し か も 自己 の 専 門職 と の 関 わ り,あ るいは 仕 事 へ の 自負 ・自信 ・確 信 とい った 自己 関与 が あ る第1の タ イ プが望 まれ る.こ れ らが複 合 的 に 日常 に プ ラ ス の影 響 を もた らす と予 想 で き るか ら であ る. そ の代 表 的 な感 想文 の例 を挙 げ る.45歳 の 寮 母 で,経 験 年 数 は2年 目で あ り,そ れ 以 前 は 家 庭 の主 婦 であ った(感 想 文 そ の1). 第2の 社 会 分 析 タ イ プに つ いて は,結 果 に 詳 細 に 示 した とお りであ るが,自 己 の 仕事 と の関 わ りや 満 足 ・自負 が 第1の タ イ プ の よ う には 表 現 され な いが け に,社 会 と の葛 藤 に苦 慮 して い る で あ ろ う.内 容 的 な面 は こ の後 の 考 察 で ま とめ る. 第3の タイ プは 本を読 む こ とに集 中 し,要 旨 を ま とめ た も の であ る.調 理 員2名 と看 護婦 そ れ と寮 母 が1名 と い う職 種 の 偏 りが 関心 を 引 い た. そ の な か で,本 の内 容 と個 人 的体 験 との 関 連 で 特 徴 あ る感 想 文 が 出 て い るが,そ の全 文 を 紹 介 して お こ う.42歳 の 調 理 担 当 の 女 性 で あ る(感 想 文 そ の2).福 祉 施 設 の 職 員 の福 祉 に 対 す る意 識 の把 握 とい う本 来 の 目的 とは ず れ るが,働 く女 性 の この よ うな 体 験 が文 章 化 され る とき に,総 合 的 な 福 祉(こ の 報 告 で 述 べ られ て い る)の 必 要 性 が 明 確 に な って く るか ら であ る. 第4の 自己 の世 界 を 創 造 す る タイ プは,個 性 的 に仕 事 を開 拓 して い る人hで あ ろ うが, 全 体 の流 れ の 中 で の考 察 は 難 しい の で 省 略す る. 2.内 容 的 考 察 福 祉 施 設 職 員 と い う立 場 で あ る か ら,ま ず 項 目B(仕 事 へ の 自負 ・自信 ・確信)を 見 る と,現 在 の 仕 事 そ して 職場 に対 す る誇 りが に じみ 出 て い る こ とに 気付 く.思 い 上 が りや傲 慢 さの 感 じられ な い 謙虚 な 自負心 で,清hし い 印 象 を 受 け た. 寮 母 のMs.dは 「社 会 的 サ ー ヴ ィス は構 造 化 され た機 構 の 中 で機 能 を果 た す べ き段 階 に 来 て い る一 地 域 の ネ ッ トワー クづ く り一, そ の 点,地 域 で つ くられた 『****』 が そ れ に近 い 施 設 な の で は な いか とふ っ と思 い ま し た 」 と 書 い た が,素 晴 ら しい表 現 だ と思 う.求 め て い た青 い 鳥は,気 付 いた ら手 中 に あ った とい うと こ ろだ ろ うか.「 ふ っ と思 い 53一

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︻ 感 想 文 そ の ー ︼ 雑 木 林 に囲 ま れ た特 別養 護 老 人 の窓 辺 に置 い た ベ ッド に横 に な っ て 、 い つも 外 を 見 て い る お 年 寄 りが い ま す 。 冬 の空 は冴 え た 青 い色 です 。 外 は か な り 風 が 吹 い て いる ら し く 、 こ づ え が 大 き く 揺 れ て いま す 。 障 子 が は め てあ る ガ ラ ス 窓 か ら は、 日 の光 が 豊 か に差 し 込 ん で 、 白 い包 布 で 覆 わ れ た布 団 が まぶ しく 光 って い ま す。 お年 寄 り は 久 し く 話 し て い ま せ ん。 大 き な咳 ぼ ら いを す る ので 彼 に声 が あ る のが 分 かり ま す 。 最 近 は 自 分 で寝 返 りを う つこ と は あ り ま せ ん 。 彼 の拘 縮 し た 大 き な 身 体 に は、 そ の 力 は無 く な っ て し ま った か の よう に み え ま す 。 そ れ で も 、 食 事 は不 自 由 な 左 手 を使 ってな ん と か自 分 で 摂 る こと が でき ます 。 一 日 に四 回 ベ ッド か ら車 椅 子 に 移 って 、 週 に 二回 お 風 呂 に入 って、 日 に 八 回 お む つ を 換 え て も ら い、 食 べ やす く 調 理 し た栄 養 の バ ラ ン ス のと れ た 食 事 と 、 適 度 に保 た れ た室 温 、 清 潔 な 衣 類 、 チ ェ ック表 に は排 泄 状 況 が 記 入 さ れ 、 日 々 の生 活 の記 録 は ケ ー スノ ー ト に綴 ら れ 、 生 き た 証 に な って い ま す。 言葉 のな い お年 寄 り の爪 を切 り な が ら 、 そ ば に座 って い ると 、 心が 話 し 始 め る よ う に 感 じ ま す 。 ﹁ わ し は外 を 眺 め る の が 大 好 き だ 。 木 の葉 が 揺 れ て風 が 渡 って いく だ ろ う 。 あ れ を 見 て いる と 、 自 分 の髪 を 分 げ て 風 が 通 って いく よう な 気 が す る ん だ よ。 ﹂ ﹁ 今 度 暖 か い 日 にお 庭 に出 てみ ま し ょう ね 。 ﹂ ﹁ いや い や、 わ し は こ こで 見 て い る こと に し よ う。 冬 の風 は身 体 に こた え る 。 ﹂ ﹁ 暖 か い 日 な ら 大 丈 夫 よ 。 ﹂ ﹁ い や い や、 車 椅 子 に座 る と 身 体 の節 々 が 痛 い ん だ よ。 ﹂ ﹁新 鮮 な空 気 は、 と っても お い し いの よ。 ﹂ ﹁あ ん た は 若 いね 。 寮 母 さ ん。 体 に力 が 溢 れ て い る 。新 鮮 な 空 気 はお いし く 、 そ よ風 は こ こ ち よく 感 じ る だ ろ う 。 でも 、 わ し に は鋭 す ぎ て 。 こう し て窓 こ し に見 な が ら 、 若 い頃 の思 い 出 に 浸 って いる のが 、 丁度 よ い ん だ よ。 ﹂ 私 は こ の仕 事 に就 い て 一 年 + ヵ 月 に な り ま す。 本 書 を 読 ん で感 じ た の は、 公 的 サ ー ビ スの 豊富 さ と 分 業 が 細 かく 進 ん で い る こ と で す。 日本 と 比 べ こ の差 はど こ にあ る の か と、 まず は 驚 か さ れ ま し た 。 理 由 の 一つ は、 日本 が 豊 か に な っ た と は い っ て も 歴 史 が 浅 く 、 い ろ い ろ な意 味 で貯 金 が で き て な い から と 思 わ れ ます 。 他 に は、 家 の中 で生 じ た問 題 を 他 人 の 手 に委 ね る こと を 潔 しと しな い、 国 民感 情 と い い ま す か 、 価 値 観 、 倫 理観 にあ る の で はな い かと 思 わ れ ま す 。 ご家 族 は親 を ホ ー ム に預 け る の を 恥 ず か し い こ と と し て感 じ て いら っし ゃ る様 子 が み ら れ る の です 。 こ の よ う な 価値 観 が 世 代 と 共 に変 化 し て いき 、 日 本 が も っ と 豊 か にな って、 公 的 サ ー ビ スが充 実 し た と し て え も 、 外 国 と は ひ と味 違 っ た も の にな る の で はな い で し ょ う か。 そ れ にし て も 日本 の寮 母 一 人 に寄 せ ら れ る期 待 は大 変 に大 き い の です 。 神 の よう な 愛 、 鉄 の よ う に丈 夫 な体 、 哲 学 者 で有 能 な カ ヴ ソ セラ ー 、 ナ イ チ ンゲ ー ルに見 習 う 看 護 婦 魂 、 そ し て 栄 養 ・ 洗 濯 ・ 掃 除 に関 し て も 豊 富 な 知 識 を も ち 、 一 朝 事 あ れ ば少 し で も早 く ホ ー ム に駆 け つけ る 。 公 的 サ ービ スの 故 に、 最 低 限 必 要 な 人数 で 最 高 の サ ー ビ スを提 供 す る に は こ のよ う な 人 が 必 要 な ので す 。 夜 勤 の緊 張 は い つ にな っても 慣 れ る こと が でき ま せ ん。 夜 間 の急 変 はあ り 得 る こと で す し 、 痴 呆 の進 ん で い る お年 寄 り は、 驚 く ほど 精 力 的 に昼 夜 の区 別 な く 行 動 さ れ ま す 。 果 た し て こ の職 場 で い つま で心 身 の健 康 を保 ち つ つ 、 働 き 続 け る こと が でき る のだ ろう かと 心 細 く 感 じ る こ とが あ り ます 。 そ れ でも 私 は、 こ の仕 事 に と ても や りが い を感 じ、 天 職 と ま で思 って い ます の で、 一 日 も 長 く 現 場 で働 い て い た い と望 ん で い ま す。 本 書 に あ る よ う に分 業 が 進 み、 職 員 一 人 の負 担 が 少 し でも 軽 く な り、 お年 寄 り の幸 せ を 保 つた め に職 員 が身 体 を削 る よう な 思 い を し なく て も、 共 に幸 せ に生 き て い け る よ う にす る に は ど う し た ら よ い か。 ま た、 お 年 寄 り が 、 外聞 で は な く、 真 に お年 寄 り の 幸 せ や満 足 を第 一にし た 生 活 を 最 後 の日 ま で こ の ホー ム で続 け る 手 伝 い と は、 何 を し た ら よ い の か 。 痛 む 腰 を さ す り な が ら 先輩 の 皆 さ ん と 考 え て いま す 。 ︻ 感 想 文 そ の 2 ︼ 本 を 読 みな が ら 、 私 が 今 ま で生 き てき た 四十 二年 間 を 振 り 返 ってみ て、 さ ま ざ ま な 壁 に ぶ つ か ってき た こと を 思 い出 しま し た。 私 の兄 姉 が 精 神 遅 滞 者 で あ る こと 、 両 親 と も 七 十 歳 を す ぎ て から 入 院 退 院 を 繰 り 返 しな が ら 、 最 期 の死 ま で私 が 見 届 け た こと 、 去 年 の十 一 月 に入 院 し て、 亡 く な った精 神 遅 滞 者 であ る兄 の こと、数 多く の困 難 にぶ つ か っ てき ま し た 。 そ の な か で 一 番 苦 し か った の は、 兄 が 病 気 に な って寝 起 き が 自 力 で でき なく な り、 食 事 も と れ な く な った時 に、 私 が 働 い て い て、 そぼ に つい て看 病 が でき な か った こ と です 。 福 祉 事 務 所 にも 幾 度 も 相 談 に行 き ま し たが 、 該 当 し な い から と進 展 せず 、 目 々 が 過 ぎ て い く ぼ か り で し た 。 保 健婦 さ ん が 三 回 、家 を訪 問 し て く れ ま し た 。 近 所 の方 にも お 願 い し て 兄 を み て も ら い ま し た 。 私 の 子 ど も達 にも頼 み ま し た。 そ し て 週 に 一 回 ホー ム ヘ ルパ ー の 方 が来 て く れ る こ と に な り ま し た 。 で も 、 そ の時 は 兄 の 病 気 はど ん ど ん 進 行 し て いて 、 入 院 す る こと にな り ま し た 。 今 、 思 い出 し て も 胸 が つま り ま す 。 自 分 も いず れ は年 を と り 、 だ れ か の世 話 を 受 け な け れ ぽ な ら な く な っ た 時 、 や はり 人 の ぬ く も り が あ る 最 期 を 迎 え た い。 本 で は、 これ から の日 本 は専 門 性 を 生 か し た 統 合 を 目 指 す 時 期 で あ る と いわ れ て いま す 。 一日も 早 く そ う な る こと を 願 って、 一 人 ひ と り が これ か ら の高 齢 化 社 会 にも っ と 目 を 向 け て、 真 剣 に考 え て い かな け れ ぽ な ら な い こと を 、 な お 一 層 強 く 考 え さ せ られ ま し た。

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ま した 」 とは現 実 味 の あ る表 現 で,距 離 を お い て 日常 を眺 め て み る必 要 性 を 感 じる.こ の 言 葉 を 言わ しめ る背 景 に,地 域 に開 か れ た老 人 ホ ー ムそ して入 所 者 の ニ ー ズを 尊 重 した施 設 福 祉 を開 拓 して い る,こ の施 設 の哲 学 が 存 在 す る こ とを 忘 れ ては な らな い. また 寮 母Ms.tは,本 の 内 容 と の関 係 で, こ の老 人 ホ ー ム の ヒュ ー マ ニ ス テ ィ ック な面 を 分 析 的 に 列 挙 し,さ らに 「****の 現 在 の 仕 事 の 中 で精 一 杯 良 い処 遇 を して,後 世 の 福 祉 の 繁 栄 の 基 礎 に な る よ う努 力 で きた ら」 と まで 述 べ て い る. 自身 が70歳 を 越 え て い る カ ウ ン セ ラ ーの Ms.1は 「私 も在 宅 が 無 理 に な った ら,こ の よ うな施 設 に入 りた い」 と書 い て い るが,自 分 が 望 む こ とを他 人 に で き る のは,現 在 の仕 事 に対 す る こ の上 な い 自負 と解 釈 して よい. 最 初 に 戻 っ て 項 目A(自 己 の 専 門 職 と の 関 わ り)を 見 て み よ う.調 理 員 のMs.mは 「福 祉 とは ヒ ュ ー マ ン ・サ ー ビ ス だ と い う気 持 ち で,社 会 福 祉 の 職 員 と して 豊 か な 人 生 の お 手 伝 い を し て い き た い 」 と述 べ て い る 言 葉 に 端 的 に 表 現 さ れ て い る と思 わ れ る が,日 常 の 仕 事 を 支Z..る 理 念 の 存 在 が 大 切 で あ る と考 え ら れ る. そ の 点,世 界 で 最 初 に ホ ス ピ ス を 開 き,現 役 で 活 動 し て い る ソ ー ン ダ イ ス 女 史(イ ギ リ ス)の 精 神 に 共 鳴 し た,事 務 員 のMs .jと 寮 母 のMs.vの ひ ら め き は 鋭 い.特 にMs.jは 「ソ ー ン ダ イ ス 先 生 の 言 葉 は 胸 に 残 り ま す. 当****は 施 設 の 形 態 は 違 っ て も,ソ ー ソ ダ イ ス 先 生 の お っ し ゃ る と お りで,勝 る と も 劣 る も の で は な い と 思 っ て い ま す 」 と 項 目B (仕 事 へ の 自 負)と も 関 連 す る 誇 りを 語 っ て い る. ま た,実 に 人 間 的 な サ ー ビ ス を 痴 呆 性 老 人 に 提 供 し て い る 病 院(デ ン マ ー ク)の 院 長 で あ る ア ン デ ル セ ン女 史 の 精 神 に 共 鳴 し た の は 寮 母 のMs.bで 「超 高 齢 者 や 対 応 の 難 し い お 年 寄 り と 日夜 共 に 生 き て い る 寮 母 に は 肝 に 銘 ず べ き 言 葉 で あ る と思 い ま した 」 と 書 い て い る. 特 別 養 護 老 人 ホ ー ムでは 終 末 看 護 と痴呆 老 人 の 介 護 は 重 要 な 部分 を 占 め るが,両 者 の あ るべ き姿 に 注 目 した 点 は,評 価 に値 す る. 他 に も適 確 な視 点 か ら,専 門 家 で あ る 自己 との 関わ りで 本 を読 み,感 想 文 を書 い て い る 人 も多 く,真 摯 に仕 事 に取 り組 ん で い る姿 が 想像 され る. 次 に読 書 か ら何 を 発 見 し,何 に 感 銘 を 受 け た か を見 てみ よ う.項 目Cに つ い て の考 察 で あ る. まず 個 別 の 内容 を 拾 って み る.き め 細 か な サ ー ビス と自立 を 重 視 した 老 人 アパ ー トに 注 目 した 人 が 一 番 多 く5名,他 に 自立 した 生 活 を維 持 す る老 女 性 イ ヴ ・コー リアに 関 す る も のが3名 あ った.老 人 の 自立 した 生 活 を 援 助 す る シ ス テ ム に多 くの 人 が 関 心 を 抱 い て い る こ とが 分 か る. カ イ ロボデ ィス ト(足 の 爪 を 切 った り,硬 くな った 足 の皮 を 治 療 す る こ とを 専 門 に す る 国 家 資 格 の職 業.日 本 の 老 人 ホ ー ムで は 寮 母 の仕 事)に 注 目 した 人 が4名 い るが,ケ アや サ ー ビ スの 分 業 が 遅 れ て い る 日本 の 現状 を再 認 識 させ られ る と推 測 され る.結 果([4]-1一 ④)で 見 た よ うに,寮 母 のMs.hが 「神 の よ うな 愛,鉄 の よ うに丈 夫 な 身体,哲 学 者 で,有 能 な カ ウ ンセ ラ ー,ナ イ チ ンゲ ール に 見 習 う看 護 婦 魂,そ して栄 養 ・洗 濯 ・掃 除 に 関 して 豊 富 な知 識 を持 ち,… …」 と書 いてい る が,こ の よ うに一 人 の寮 母 に寄 せ られ る期 待 を 誠 実 に 実践 す るのは 至 難 の技 で あ る. 警 官 が 病院 や 施 設 で働 く とい う体 験 学 習 の 制 度(イ ギ リス)に 関 心 を もった 人 が3名 い た.項 目Dの 社 会 の分 析 ・批 判 と も関 連 す る が,社 会 の意 識 の正 常 化 ノ ー マ ラ イゼ ー シ ョ ソが 福 祉 を推 進 す る最 大 の 課 題 であ るだ け に 現 実 的 な 良 い制 度 であ る と判 断 した と思 わ れ る. 新 た な発 見 に対 す る反 応 で 多 い の は,や は り 日本 の福 祉 サ ー ビス との 差 に 注 目 した もの で8名 であ った.し か し日本 ら しい 福 祉 の創 55一

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造 を 挙 げ た 人 が4名,さ らに,項 目B(仕 事 へ の 自負 ・自信 ・確 信)と も関 連 す るが,自 分 達 も相 当 の こ とを や って い る のだ とい う確 認 に よる安 堵 感 を 示 した 人 が3名 いた のは 輝 か しい結 果 で あ る. 最 後 に項 目D(社 会 につ いて の分 析 ・批判) で あ るが,こ れ に 紙 面 を 多 く割 い た 人 が 目立 った.そ れ だ け に 一 個 人 の 社 会 福 祉 従 事 者 の 努 力 で は,解 決 が 困 難 な問 題 が 山積 して い る とい う解 釈 が 成 り立 つ.考 察 の必 要 もな いほ ど,適 確 か つ 厳 正 に社 会 を 見 つ め て い る.傾 向を 列 挙 して お こ う. (1)福 祉 理 解 の願 い は,特 に寮 母 のMs.w の 「人 間性 だ の 国民 性 な ど とい う前 に,暖 か い心 を も って も ら うこ とが一 番 必 要」 とい う 指摘 に 端 的 に 示 され て い る. (2)外 国 と の 比 較 に つ い て は,調 理 員 の Ms.oの 「一 見 国 民 の福 祉 は 充 実 した よ うに 見 え て も,そ の実 態 は まだ であ る」 とい う言 葉 が 印象 的 で あ る.金 あ ま りの 日本 な ど とい う昨 今 の表 現 か らほ ど遠 い福 祉 の現 実 を認 識 し,国 家 の経 済 にみ あ った 福 祉 が 達 成 され な け れ ぽ な らな い 点 を 明記 し,Ms.oの 指 摘 を 大 切 に した い. (3)意 識 の 問題 は,寮 母 のMs.hとMr.g が 老 人 福 祉 に 影 響 を 及 ぼ す 意 識 と し て 「家 族 」 に つ い て 分 析 し て い る が,こ れ に 寮 母 のMs.vが 指 摘 し て い る ④ ∼ ⑦ を 関 連 づ け る と,我 が 国 が 抱Z..る 老 人 福 祉 に 対 す る 意 識 と家 族 制 度 との関 連 が 浮 きぽ りに され て く る.寮 母 のMs.vの 観 察 力 と分 析 力 に10年 近 くの キ ャ リア を感 じる. (4)福 祉 制 度 の あ り方 は,現 行 の 制 度や 統 計 との 関係 で 綿 密 に 見 て い く必 要 が あ るの で, 結 果 の よ うな 意 見 が 出た とい う事 実 を 押 え て お くの に と どめ て お く. ⑤ 施 設 の あ り方 につ い て は,① と② は ボ ラ ソ テ ィアの 活 動 に関 わ る 内容 で,今 後 の課 題 であ る. ③ ∼ ⑤ は 寮 母(寮 父)が 処 理 せ ね ぽ な らな い仕 事 の 多 さ と繁雑 さ,責 任 の 重 さを 物語 っ て い る, 3.ま と め 今 年 は,社 会 福 祉 士 お よび介 護 福 祉 士 が 制 度 化 され た 最 初 の年 であ る.資 格 を 義 務 付 け る の も福 祉 関 係従 事 者 の資 質 の 向上 へ の ひ と つ の手 段 で あ ろ うが,現 に福 祉 の現 場 で働 く ス タ ッフの 研 修 の機 会 や 施 設 問 の交 流 も忘 れ て は な らな い. 現在 の 我 が 国 の 施設 の あ り方 は,そ の施 設 の 牽 引 力 で あ り,リ ーダ ーで あ る 施 設長 の 考 え に 左 右 され る面 が 強 い.協 力 頂 い た 特 別 老 人 ホ ー ムの 職 員 の 読 書 感 想 文 を 分 析 して 感 じ た のは,閉 鎖 性 を 破 り,地 域 に 密 着 した 施 設 づ く り と入 所 者 の ニ ー ズを 尊 重 した ケ アに 対 す る エ ネ ル ギ ー であ る. 「分 業 が 進 み,職 員 一 人 の負 担 が 少 しで も 軽 くな り,お 年 寄 りの幸 せ を 保 つ た め に,職 員 が 身 を 削 る よ うな思 いを しな く と も,共 に 幸 せ に生 き て い け る よ うに す るに は ど う し た ら よいか 」(結 果[4]-1一 ④ お よび感 想 文 そ の1参 照)い う大 き な課 題 が あ る.一 般 に 入所 者 に 良 い ケ ア ーを して い る 日本 の 施設 は 職 員 の 労 働が き つ い とい わ れ て い る. ノ ー マ ラ イ ゼ ー シ ョソの 原 理 を 重 視 した ケ ア ーや 施 設 運 営 を しよ うとす れ ぽ,社 会 につ い て の分 析 ・批 判 で示 した よ うに(結 果[4] -4) ,社 会 との 葛 藤 に苦 しまな け れ ぽ な ら な い とい う現 状 が あ る. 我 が 国が 真 の福 祉 国家 と して成 長 す るに は 福 祉 先 進 国 の 福 祉 サ ー ビス との共 通 点 と差 を 考 え る こ とは 必 要 で あ る,同 時 に,職 員 か ら 指 摘 が あ った よ うに,日 本 ら しい 福 祉 の創 造 を 目指 し,現 在 実 践 して い る ケ ア ーや サ ー ビ ス の素 晴 ら しい点 を 再 認 識 して,自 負 心 を も っ て 日hの 介 護 に あた る こ との大 切 さが 明確 に され た.実 際 に福 祉 を創 造 す る の は現 場 の 職 員 で あ る.福 祉 従事 者 の こ の よ うな 声 を 大 切 に した, 私 の 冒 険 に お 付 き合 い 頂 い た特 別 養 護 老 人 ホ ー ム の職 員 の 皆 様,昼 夜 を とお して 多 忙 を きわ め る

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仕 事 の合 間 に,時 間 を割 い て拙 著 を読 み,感 想 文 を書 くの は 大 変 で あ った と想 像 し ます.実 際 に 介 護 に あた って お られ る寮 母 さ ん を は じめ,全 ての 職 員 の方 が感 想 文 を提 出 して下 さ っ た こ とに 感 激 し ま した.職 種 も年 齢 も,そ して 学歴 も多 岐 に わ た って い る方hの 文 章 は,そ れ が そ の ま ま貴 重 な 資 料 で あ る と思 い ます.そ れ に 分 析 と考 察 を加 え させ て 頂 け た こ とを有 難 く思 って い ます. 57一

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