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プロジェクト研究 ドイツ現代文化研究会報告(二〇一四年度)

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Academic year: 2021

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(1)共同研究プロジェクト・シンポジウム・研究会報告. プロジェクト研究. ドイツ現代文化研究会報告 (二〇一四年度) 土屋 勝彦. 視 線 (水 墨 画) へ の 憧 れ に は、 や. やステレオタイプな日本的美意識. が 看 取 さ れ る。 ア ル ト マ ン さ ん は. 気 さ く な 人 柄 で あ り、 な か な か の. 勉 強 家 で も あ り、 日 欧 の 比 較 文 化. 的な意見交換ができてよかったと. 思 う。. 己の認識世界に没入して省察す. 光 景 が 交 錯 し な が ら、 語 り 手 は 自. 氏 の 特 別 講 演 会( 客 員 教 授 ユ ー. 四月一七日 ローベルト・ユンク 展 示 と 名 大 名 誉 教 授・ 若 尾 祐 司. オーストリアの詩人ルボルミルス. 一七時五〇分. 名古屋市立大学大学院人間文化研究科 . 例 年 通 り、 場 所 は 名 古 屋 市 立 大 学 る。 身 振 り と 光 景、 省 察 が 交 錯 し. 六 月 九 日 (月 曜) 一 六 時 二 〇 分 ―. 滝子キャンパス一号館五一五号室. 国 の お 題 目 が 並 べ ら れ、 そ れ ら が. 保 障 」「 自 由 」 と い っ た 資 本 主 義. 義」「人権」「平和」「福祉」「社会. 今 回 の 朗 読 テ ク ス ト は、 未 刊 の 最 新 の 散 文 で あ る。 ま ず 「民 主 主. る日本のモチーフをめぐって. 詩人アン・コッテン:文学におけ. 時から一八時まで. 日 時 : 三 月 二 二 日 (土 曜 日) 一 六. も、 愛 の 不 在 を テ ー マ と し て、 日. 最 新 作 の『 身 震 い す る 扇 子 』 で. で あ る と し て 高 く 評 価 さ れ て い る。. て併せ持ちながら優れた言語芸術. ロニーと認識不能性をテーマとし. で あ る コ ッ テ ン さ ん の 文 学 は、 イ. と い う 声 も 聞 か れ た が、 本 来 詩 人. や物語ではないので理解しにくい. 討 論 で も、 通 常 の 筋 を 持 っ た 散 文. ン 的 な 文 学 世 界 を 展 開 し て い る。. 文が一体化した独自のポストモダ. て い く 形 式 は、 エ ッ セ イ や 詩、 散. のスカイプによる交信場面におけ. 感 の 吐 露 に 始 ま り、 韓 国 の 恋 人 と. ら生ずる語り手の生存・現実空虚. し た 小 説 で、 妻 子 と の 別 れ な ど か. 手 紙 』( 一 九 〇 七 年 ) を ヒ ン ト に. は ホ フ マ ン ス タ ー ル の 『帰 郷 者 の. 朗読作品『帰郷者』(二〇一二年). マン朗読会. 作家ペーター・ジーモン・アルト. 四 月 二 六 日 (土 曜 日) 一 六 時 よ り . と の 関 連 で 共 催). ディット・ブラントナー氏の講義. ラークルから始まるオーストリア. ル ボ ミ ル ス キ 詩 集 の 諸 批 評 で、 ト. イ ッ ク な 自 然 詩 の 要 素 も み ら れ る。. 歌や俳句を思わせるようなスト. れ た 詩 風 で、 短 詩 形 に は 日 本 の 短. ずれもペシミズムと寂寥に刻印さ. る 古 典 的 な も の に 分 か れ る が、 い. と、 ギ リ シ ャ 神 話 な ど を 素 材 と す. を省察するアフォリズム風のもの. 独 両 言 語 で 朗 読 し た。 詩 編 は 人 生. 今回はゼミ学生たちも参加したの. キさんの朗読会. (国 際 文 化 学 科 会 議 室) で あ る。. 偽善や矛盾を孕む概念であること. 本、 ウ ク ラ イ ナ、 ベ ル リ ン を 舞 台. ン ・ バ デ ィ ウ の 著 作 を 回 顧 し つ つ、. く。 ラ カ ン 派 の 現 代 哲 学 者 ア ラ. スローガンを批判的に省察してい. に図書館を出て歩きながら虚飾の. 性 の 語 り 手 が 登 場 し、 友 人 と 一 緒. テーマがイロニーに満たされて浮. 望、 美 の 理 想、 感 情 の 昇 華 な ど の. 動 し て い く。 そ こ に 性 転 換 へ の 渇. メタファーの境界領域を縦横に移. 表 現 に よ っ て、 哲 学 的 省 察 と 詩 的. に し つ つ、 遊 技 的 か つ 奔 放 な 言 語. 風の筆致でコンパクトに描かれて. 還 し、 日 記 風、 エ ッ セ イ 風、 省 察. は 京 都、 韓 国、 ザ ル ツ ブ ル ク を 往. 主 体 な き 自 然 描 写 で 終 わ る。 舞 台. 田 独 歩 を 翻 訳 す る 語 り 手 に よ る、. る 愛 へ の 傾 斜 と 離 反、 そ し て 国 木. し て い る よ う で あ る。 散 文 の ほ う. に傾くことなく独特の宗教性を宿. が ら も、 ア ン チ キ リ ス ト や 無 神 論. ではなく孤独と死をテーマとしな. て い る と お り、 い ず れ も 人 生 賛 歌. のペシミズム詩人の系譜に入れ. で、 詩 人 の 詩 編 と 散 文 の 一 部 を 日. と い う 「武 道」 の 名 前 を 持 っ た 女. が示唆される。「キ ノ カワザ」. 二人の友人ジョニーとプレツと落. は、 詩 人 の 母 親 を モ デ ル に し て お. ハ ・ ンガリー二. い る。 中 編 小 説 で 読 み や す い が、. り、 オ ー ス ト リ ア. 上 し て い く 構 造 に な っ て い る。. 日本的な主体と客体の一体化した. ち 合 い 一 緒 に 歩 い て 行 く。 二 人 の 奇 妙 な 身 振 り と 行 動、 そ れ に 街 の. 70.

(2) リシャ神話への親和性の由来など. 沸 き 上 が る プ ロ セ ス に つ い て、 ギ. 論 で は、 詩 人 の 着 想 や イ メ ー ジ の. つ 強 い 形 象 性 が 印 象 的 で あ る。 議. も の で あ っ た。 言 葉 と リ ズ ム の 持. 一〇月一四日の報告. のものだった。」. 呼 吸 し て い た 頃 の、 小 さ な 少 年 そ. 葉 に 置 き 換 え る こ と も な く、 た だ. 感 情 を 感 情 と し て、 ど の よ う な 言. き、 そ こ に い た の は、 言 語 以 前 の、. 饒舌だったかれの声が途切れたと. よ う に。 そ う で あ っ た か ら こ そ、. 籍で南チロル出身のグルーバーさ. ん の 朗 読 会 を 行 っ た。 イ タ リ ア 国. ミナールの招待作家グルーバーさ. 一 八 時 半 ザ ビ ー ネ バー朗読会. 一 一 月 一 七 日 (月 曜) 一 六 時 半. 代 思 想 へ の 影 響」. 「 Freud の精神分析理論―フラ ンスにおける受容と変容と現. 鈴木國文. さまざまの観点から有意義な意見. 私たち研究会グループが昨秋北海. ん は、 繊 細 で 詩 的 か つ 重 厚 な 文 体. しまうのをひどく恐れているかの. 交 換 が で き た。. 道大学で行った日本独文学会での. により評価の高い作家の一人であ. あ るい は、なら な い部 分に 触れ て. 一 〇 月 一 八 日 (土 曜) 一 六 時 半 よ. シ ン ポ ジ ウ ム を ま と め た 論 集 『フ. る。 参 加 者 は 少 な か っ た が、 そ の. 重帝国の終焉から第二次大戦勃発. り ド キ ュ メ ン タ リ ー 映 画 「異 郷 の中の故郷―リービ英雄五二年ぶ. ロ イ ト の 彼 岸 』( 日 本 独 文 学 会 研. 作品に見られる歴史文化的な諸問. までの過酷な家族史を彷彿させる. りの台中再訪」上映とアフター. 究 叢 書) が 出 版 さ れ た。 構 成 は 次. 題、 つ ま り 両 大 戦 前 後 か ら 領 土 問. 今年度のオーストリア現代文学ゼ. 討論記録. ト ー ク (小 説 家 : 温 又 柔、 映 像 作 の通り:. —. 家:大川景子、 詩人・比較文学者:. 題 や 自 治 権、 ド イ ツ ・ ナ チ ズ ム と. グ ・ ルー. 管啓次郎、土屋)を行った。 本作は、. 「は じ め に」 土 屋 勝 彦 鶴田涼子. イ タ リ ア ・ フ ァ シ ズ ム、 イ タ リ ア と オ ー ス ト リ ア、 テ ロ リ ズ ム な ど、 「 世 界 の 破 れ 目 と 回 帰 す る「 身. 二〇一五年一月中旬以降に作家リ. し、 充 実 し た 朗 読 会 に な っ た。. チロルの複雑な状況について討論. 歴史的な事件に翻弄され続けた南 体」―フロイトとカフカにま. 山尾涼. イ ト と ゲ ー テ」. 「魔的なるものへの視座―フロ. 越境作家リービ英雄さんが少年時 代 を 過 ご し た 台 中 に 足 を 踏 み 入 れ、 当時の追憶がよみがえってきたと きの複雑な感情がその背中をとお して伝わってくる感動的な映画で. つ わ る ア ン ト ロ ポ ロ ギ ー」. あ っ た。 大 川 景 子 監 督 の 距 離 を 置 いた静謐な撮り方が光る場面であ. 朗 読 会 を 行 う 予 定。. ディア・ミッシュクルニクさんの 「カフカにおける虚構の死―フ. 須藤勲. る。 そ の 後 の 討 論 で は、 大 川 さ ん が 撮 影 に 関 す る 思 い 出 を、 管 啓 次. ロ イ ト の「 死 の 欲 動 」 と の 関. 郎 さ ん と 温 又 柔 さ ん に は、 リ ー ビ さんの文学への想いと作品の特質. 研 究 会 の ホ ー ム ペ ー ジ は http://www.hum.nagoya-cu. ac.jp/~tsuchiya/Germany.html で あ る。. 連 か ら」. ロ イ ト と ベ ン ヤ ミ ン」. 「集合的意識のアレゴリー―フ. 山本順子. について的確に熱く語っていただ いた。 温さんのことば:「〈異境の 中 の 故 郷〉 で、 リ ー ビ 英 雄 は よ く 喋 る。 ま る で、 言 葉 に で き な い、. 71.

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