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閉経期女性の骨密度測定法の差異による骨量評価についての研究―DXA法と超音波法の比較―

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Academic year: 2021

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16 第43巻 日本公衛誌 第1号 平成8年1月15日

閉経期女性の骨密度測定法の差異による

骨量評価についての研究

―DXA法と超音波法の比較―

鈴木

隆雄

楠本

彩乃

永井

晴美

吉田

英世

渡辺修一郎

熊谷

天野

秀紀

柴田

 健康な閉経期女性に対し,二重エネルギーX線吸収法(DXA法)による骨密度の測定と超音波(US) 法による踵骨部分の骨強度を測定した。さらに,年齢や体格,握力,閉経状況などの調査や足部の計測も行 い,これらとDXA法とUS法という2つの異なった骨量評価の方法による測定値との関係にどのような差 異が認められるかを分析した。  分析対象者は東京都多摩地区および小金井市に居住する44歳∼65歳(平均55.3歳)の健康女性170人であ る。DXA法では第2∼第4腰椎前後方向(AP),大腿骨近位部3ヵ所の合計4ヵ所の骨密度(BMD)を測 定し,US法では踵骨部分を測定し伝導速度(SOS)と減衰係数(BUA)の2つの測定値を得た。  1. 閉経期におけるDXA法およびUS法と年齢との関連をみると,年齢との相関係数ではSOSを除い て,すべての測定値で有意な関連を示した。  2. 閉経状況(未閉経群,閉経後0-6年未満群および閉経後6年以上群の3群)に関しては,DXA法の すべてのBMDとUS法のBUAでは3群間での測定値に有意な差を認めたが,SOSでは有意差は認められ なかった。  3. 年齢および身体計測値と骨量評価法との関連では,やはりSOSを除き,すべての測定値で年齢とは 負の,体重とは正の有意な相関を示していた。また握力についてはいずれの測定値とも正の強い相関を示し ていた。足部計測値との関連では,特にUS法のBUAが多数の足部計測値と強い有意な相関を示してい た。  4. DXA法とUS法の測定値相互の関連については,全測定値間で正の強い相関をしていたが,特に SOSを除くすべての組み合わせでは,有意水準0.1%レベル以下での有意な相関を示していた。  5. 各測定値を従属変数とし,年齢やおもな身体計測値を独立変数とした時の重回帰分析では,SOSを 除くすべての測定値で年齢が負の有意な関連を示した。また多くの測定値では,体重またはBMIが正の有 意な関連を示していた。BUAでは足面積が正の有意な関連として残った。各測定値に対するこれら有意な 因子の組み合わせをみると,DXA法とUS法(特にSOS)ではかなり異なった組み合わせが得られた。  以上の結果は,現在広く利用されX線被曝がないなどの利点も多いと考えられるUS法は,必ずしも DXA法で評価する骨量およびその変動とは同一の評価をしているとは考えづらく,現時点では骨量測定へ の利用,特に危険因子の解析には慎重な対応が必要と考えられた。

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参照

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