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平成29年版 少子化社会対策白書 概要版(PDF版)

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1

少子化をめぐる現状

1

出生数、出生率の推移

合計特殊出生率は1.45

我が国の年間の出生数は、第 1 次ベビー ブーム期には約270万人、第2次ベビーブー ム期には約210万人であったが、1975(昭和 50)年に200万人を割り込み、それ以降、毎 年減少し続けた。1984(昭和59)年には150 万人を割り込み、1991(平成3)年以降は増 加と減少を繰り返しながら、緩やかな減少傾 向となっている。 2015(平成27)年の出生数は、100万5,677 人であり、前年の100万3,539人より2,138人 増加した。1 合計特殊出生率をみると、第 1 次ベビー ブーム期には4.3を超えていたが、1950(昭 和25)年以降急激に低下した。その後、第2 次ベビーブーム期を含め、ほぼ2.1台で推移 していたが、1975年に2.0を下回ってから再 び低下傾向となった。1989(昭和64、平成 元)年にはそれまで最低であった1966(昭 和 41)年(丙午:ひのえうま)の 1.58 を下 回る1.57を記録し、さらに、2005(平成17) 年には過去最低である1.26まで落ち込んだ。 近年は微増傾向が続いており、2015年は、 1.45と前年より0.03ポイント上回った。(第 1-1-1図)

第1-1-1図

出生数及び合計特殊出生率の年次推移

5 4 3 2 1 0 2015 05 10 2000 95 90 85 80 75 70 65 60 55 50 1947 50 100 0 150 200 300 250 2.14 1.57 1.26 出   生   数 合計特殊出生率 (年) (万人) 1.58 1.45 出生数 合計特殊出生率 4.32 1989(平成元)年 合計特殊出生率 1.57 第1次ベビーブーム(1947 ~ 49(昭和 22 ~ 24)年) 1973(昭和 48)年 出生数 2,091,983 人 ひのえうま 1966(昭和 41)年 出生数 1,360,974 人 合計特殊出生率 1.58 2005(平成 17)年最低の合計特殊出生率 1.26 2015(平成 27)年 出生数 1,005,677 人 合計特殊出生率 1.45 2014(平成 26)年 最低の出生数 1,003,539 人 1949(昭和 24)年 最高の出生数 2,696,638 人 第2次ベビーブーム (1971 ~ 74(昭和 46 ~ 49)年) 資料:厚生労働省「人口動態統計」 参   考 第2章 第1章 第1章 第2章

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年齢別出生率の動向

女性の年齢別出生率を見ると、そのピーク の年齢と当該年齢の出生率は、1975(昭和 50)年は25歳で0.22、1990(平成2)年は28 歳で 0.16、2005(平成 17)年は 30 歳で 0.10 と推移し、ピークの年齢は高くなり、当該年 齢の出生率は低下したものの、2015(平成 27)年は30歳で0.11とピークの年齢の出生 率はやや上昇している。 合計特殊出生率の1970(昭和45)年以降 の低下については、例えば25歳時点の出生 率を比べてみると、1975年は0.22だったが、 2005年は0.06に大幅に下がるなど、20歳代 における出生率が低下したことが一因である と考えられる。また、近年の合計特殊出生率 の微増傾向については、例えば35歳時点の 出生率を比べてみると、2005年は0.06だっ たが、2015 年は 0.08 となるなど、30~40 歳 代の年齢別出生率の上昇を反映したものと考 えられる。(第1-1-2図)

総人口と人口構造の推移

我が国の総人口は、2016(平成28)年で1 億2,693万人となっている。年少人口(0~14 歳)、生産年齢人口(15~64歳)、高齢者人 口(65 歳 以 上 ) は、 そ れ ぞ れ 1,578 万 人、 7,656万人、3,459万人となっており、総人口 に占める割合は、それぞれ12.4%、60.3%、 27.3%となっている。 国立社会保障・人口問題研究所の「日本の 将来推計人口(平成29年推計)」は、我が国 の将来の人口規模や年齢構成等の人口構造の 推移を推計している。このうち、中位推計 (出生中位・死亡中位)では、合計特殊出生 率は、実績値が1.45であった2015(平成27) 年から、2024(平成36)年の1.42、2035(平 成 47)年の 1.43 を経て、2065(平成 77)年 には1.44へ推移すると仮定している。最終年 次の合計特殊出生率の仮定を前回推計(平成 24年1月推計)と比較すると、近年の30~40 歳代における出生率上昇等を受けて、前回の 1.35(2060(平成72)年)から1.44(2065年) に上昇している。 この中位推計の結果に基づけば、総人口

第1-1-2図

女性の年齢別出生率

0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25 (出生率) (年齢) 1975 年 1990 年 2005 年 2015 年 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 2526 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 資料:国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集2017」を基に内閣府作成。

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は、2053(平成 65)年には 1 億人を割って 9,924万人となり、2065年には8,808万人にな る。前回推計結果(長期参考推計)と比較す ると、2065年時点で前回の8,135万人が今回 では8,808万人へと672万人増加している1 人口が1億人を下回る年次は前回の2048(平 成 60)年が2053 年と 5 年遅くなっており、 人口減少の速度は緩和されたものとなってい る。 年齢3区分別の人口規模及び構成の推移を みると、年少人口は、2056(平成68)年に は1,000万人を割り、2065年には898万人の 規模になるものと推計され、総人口に占める 割合は、10.2%となる。 生産年齢人口は、2056年には5,000万人を 割り、2065年には4,529万人となる。総人口 に占める割合は、2065年には51.4%となる。 高齢者人口は、2042(平成54)年に3,935 万人でピークを迎え、その後減少し、2065 年には3,381万人となる。総人口に占める割 合は、2065年には38.4%となる。 前回推計結果と比較すると、推計の前提と なる合計特殊出生率が上昇した結果、2065 年時点で、前回から生産年齢人口は約1割、 年少人口は約 2 割増加したものとなってい る2。(第1-1-3図) 1  いずれも1万人未満四捨五入。 2  平成24年推計における2065年の推計人口は、2060年以降の仮定値を一定に固定した「長期参考推計」の結果となっ ており、仮定値が各年次ごとに変動していく「基本推計」とは性質が異なることに留意が必要である。

第1-1-3図

我が国の総人口及び人口構造の推移と見通し

(万人) 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 77 (2065) 67 (2055) 57 (2045) 47 (2035) 37 (2025) 28 (2016) 22 (2010) 12 (2000) 平成 2 (1990) 55 (1980) 45 (1970) 35 (1960) 昭和 25 (1950) (年) 75 歳以上 65 ~ 74 歳 15 ~ 64 歳 0 ~ 14 歳 不詳 107 139 164 189 224 284 366 471 597 717 900 1,160 1,407 1,613 1,691 (13.3%)1,872 2,180 2,288 2,260 2,239 2,277 2,417 2,446 2,387 2,248 (25.5%) 309 338 376 434 516 602 699 776 892 1,109 1,3011,407 1,517 1,734(13.9%)1,768 1,747 1,497 1,428 1,522 1,681 1,643 1,424 1,258 1,154 1,133(12.9%) 5,017 5,517 6,047 6,744 7,212 7,581 7,883 8,251 8,590 8,716 8,622 8,409 8,103 7,629 7,656 (60.3%)7,406 7,170 6,875 6,494 5,978 5,584 5,275 5,028 4,793 4,529 (51.4%) 2,979 3,012 2,843 2,553 2,515 2,722 2,751 2,603 2,249 2,001 1,847 1,752 1,680 1,589 1,578 (12.4%)1,507 1,407 1,321 1,246 1,194 1,138 1,077 1,012 951 898 (10.2%) 00 00 00 00 00 8,411 9,008 9,430 9,921 10,467 11,19411,706 12,105 12,36112,557 12,693 12,777 12,806 55 77 44 3333 1313 2323 4848 9898 145145 12,709 12,693 12,532 12,254 11,913 11,522 11,092 10,642 10,192 9,744 9,284 8,808 実績値 推計値 総人口 (棒グラフ上数値) 資料:2015年までは総務省「国勢調査」、2016年は総務省「人口推計」(平成28年10月1日現在確定値)、 2020年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」の出生中位・ 死亡中位仮定による推計結果。 注:2016年以降の年齢階級別人口は、総務省統計局「平成27年国勢調査 年齢・国籍不詳をあん分した 人口(参考表)」による年齢不詳をあん分した人口に基づいて算出されていることから、年齢不詳は存 在しない。 参   考 第2章 第1章 第2章

(4)

2

婚姻・出産の状況

婚姻件数、婚姻率の推移

婚姻件数は、第1次ベビーブーム世代が25 歳前後の年齢を迎えた1970(昭和45)年か ら1974(昭和49)年にかけて年間100万組を 超え、婚姻率(人口千人当たりの婚姻件数) もおおむね10.0以上であった。その後は、婚 姻件数、婚姻率ともに低下傾向となり、1978 (昭和53)年以降2010(平成22)年までは、 年間70万組台(1987(昭和62)年のみ60万 組台)で増減を繰り返しながら推移してきた が、2011(平成23)年以降、年間60万組台 で推移しており、2015(平成 27)年は、63 万 5,156 組(対前年比 8,593 組減)と、2014 (平成26)年に続き過去最低となった。婚姻 率も 5.1 と 2014 年に続き過去最低となり、 1970年代前半と比べると半分の水準となっ ている。(第1-1-4図)

第1-1-4図

婚姻件数及び婚姻率の年次推移

婚姻件数 婚姻率 婚姻件数 婚姻率 (人 口 千対) (年) (万組) 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 16.0 18.0 40 20 0 60 80 100 120 1947 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 2000 05 10 15 1947(昭和 22)年 最高の婚姻率:12.0 1972(昭和 47)年 最高の婚姻件数 1,099,984 組 2015(平成 27)年 最低の婚姻件数 635,156 組 最低の婚姻率:5.1 12.0 5.1 資料:厚生労働省「人口動態統計」

(5)

未婚化の進行

50歳時の未婚割合1をみると、1970(昭和 45)年は、男性1.7%、女性3.3%であった。 その後、男性は一貫して上昇する一方、女性 は1990(平成2)年まで横ばいであったが、 以降上昇を続け、前回調査(2010年国勢調 査)では男性20.1%、女性10.6%、2015(平 1  45~49歳の未婚率と50~54歳の未婚率の平均。50歳時の未婚割合は生涯未婚率とも呼ばれる。 2  出生率の低下要因は、我が国では婚外出生が依然少ないため、結婚行動の変化(未婚化)と夫婦の出産行動の変化(有 配偶出生率の低下)にほぼ分解され、前者の引き下げ効果は、後者の効果に比べてはるかに大きいとの指摘がある(岩 澤・金子・佐藤(2016)を参照)。 3  具体的には、1950年代後半から1970年代前半にかけての合計特殊出生率に相当する数値2.01から2012年の1.38 までの変化量は、約90%が初婚行動の変化、約10%が夫婦の出生行動の変化で説明できるとされている(2012年の 数値の考え方を含め、岩澤(2015)、岩澤・金子・佐藤(2016)を参照)。 成27)年は男性23.4%、女性14.1%となって おり、男性は2割、女性は1割を超えている。 前回調査(2010年国勢調査)の結果に基づ いて出された推計は、これまでの未婚化、晩 婚化の流れが変わらなければ、今後も50歳 時の未婚割合の上昇が続くことを予測してい る2 3。(第1-1-5図)

第1-1-5図

50歳時の未婚割合の推移と将来推計

1.7 2.1 2.6 3.9 5.6 9.0 12.6 16.0 20.1 23.4 26.6 27.4 27.6 29.0 3.3 4.3 4.5 4.3 4.3 5.1 5.8 7.3 10.6 14.1 17.8 18.9 18.8 19.2 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020 2025 2030 2035 (点線は推計値) 男性 女性 (%) (年) 資料:1970年から2015年までは各年の国勢調査に基づく実績値(国立社会保障・人口問題研究所「人口統 計資料集2017」) 2020年以降は推計値(「日本の世帯数の将来推計(全国推計2013年1月推計)」)であり、2010年の 国勢調査を基に推計を行ったもの。 注:45~49歳の未婚率と50~54歳の未婚率の平均である。 参   考 第2章 第1章 第2章

(6)

晩婚化、晩産化の進行

平均初婚年齢は、長期的にみると夫、妻と もに上昇を続け、晩婚化が進行している。 2015(平成27)年で、夫が31.1歳、妻が29.4 歳となっており、30年前(1985(昭和60) 年)と比較すると、夫は2.9歳、妻は3.9歳上 昇している。前年(2014(平成26)年)と の比較では、男女とも横ばいとなっている。 また、出生時の母親の平均年齢を出生順位 別にみると、2015 年においては、第 1 子が 30.7 歳、第 2 子が 32.5 歳、第 3 子が 33.5 歳と 上昇傾向が続いており、30年前(1985年) と比較すると第 1 子では 4.0 歳、第 2 子では 3.4歳、第3子では2.1歳それぞれ上昇してい る。(第1-1-6図)

第1-1-6図

平均初婚年齢と出生順位別母の平均年齢の年次推移

平均出生時 年齢 平均初婚 年齢 第 2 子出生時の 母の平均年齢 第 1 子出生時の 母の平均年齢 1985 1990 1995 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015(年) 1975 1980 34 年齢(歳) 36 32 30 28 26 24 22 第 3 子出生時の母の平均年齢 25.7 26.4 26.7 27.0 27.5 28.0 29.1 29.2 29.4 29.5 29.7 29.9 30.1 30.3 30.4 30.6 28.0 28.7 29.1 29.5 29.8 30.4 31.0 31.2 31.4 31.6 31.7 31.8 32.0 32.1 32.3 32.4 30.3 30.6 31.4 31.8 32.0 32.3 32.6 32.8 32.9 33.0 33.1 33.2 33.2 33.3 33.4 33.4 30.7 32.5 33.5 24.7 25.2 25.5 25.9 26.3 27.0 28.0 28.2 28.3 28.5 28.6 28.8 29.0 29.2 29.3 29.4 27.0 27.8 28.2 28.4 28.5 28.8 29.8 30.0 30.1 30.2 30.4 30.5 30.7 30.8 30.9 31.1 31.1 29.4 平均初婚年齢(妻) 平均初婚年齢(夫) 資料:厚生労働省「人口動態統計」

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完結出生児数は1.94

夫婦の完結出生児数(結婚持続期間が15 ~19年の初婚どうしの夫婦の平均出生子供 数)を見ると、1970年代から2002(平成14) 年まで2.2人前後で安定的に推移していたが、 2005( 平 成 17) 年 か ら 減 少 傾 向 と な り、 2015(平成 27)年には 1.94 と、前回調査に 続き、過去最低となった。(第1-1-7図)

第1-1-7図

完結出生児数の推移

0.00 0.50 1.00 1.50 2.00 2.50 3.00 3.50 4.00 4.50 (人) 2010 2015(年) 2005 2002 1997 1992 1987 1982 1977 1972 1967 1962 1957 1952 1940 4.27 1.96 1.94 3.50 3.60 2.83 2.65 2.20 2.19 2.23 2.19 2.21 2.21 2.23 2.09 資料:国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査(夫婦調査)」(2015年) 注:対象は結婚持続期間15~19年の初婚どうしの夫婦(出生子供数不詳を除く)。横軸の年は調査を実施 した年である。 参   考 第2章 第1章 第2章

(8)

3

結婚をめぐる意識等

結婚に対する意識

「いずれ結婚するつもり」と考える未婚者 (18~34 歳 ) の 割 合 は、 男 性 85.7%、 女 性 89.3%であり、ここ30年間を見ても若干の低 下はあるものの、男女ともに依然として高い 水準を維持している。(第1-1-8図) また、未婚者(25~34歳)に独身でいる 理由を尋ねると、男女ともに「適当な相手に め ぐ り あ わ な い 」( 男 性:45.3%、 女 性: 51.2%)が最も多くなっている。(第 1-1-9 図)

第1-1-8図

未婚者(18~34歳)のうち「いずれ結婚するつもり」と答えた者の割合

91.8 91.8 90.090.0 85.9 85.9 87.087.0 87.087.0 86.386.3 92.9 92.9 90.290.2 89.1 89.1 88.388.3 90.090.0 89.489.4 85.7 85.7 89.389.3 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 100 未婚者(18 ~ 34 歳) 男性 女性 (%) 第 15 回調査 (2015 年 ) 第 14 回調査 (2010 年 ) 第 13 回調査 (2005 年 ) 第 12 回調査 (2002 年 ) 第 11 回調査 (1997 年 ) 第 10 回調査 (1992 年 ) 第 9 回調査 (1987 年 ) 資料:国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査(独身者調査)」(2015年)

第1-1-9図

独身でいる理由

ま だ 若 す ぎ る 各理由 を 選択 し た 未婚者 の 割合 ( % ) ま だ 必要性 を 感 じ な い 仕事 (学業) に 打 ち 込 み た い 趣味 や 娯楽 を 楽 し み た い 自由 さ や 気楽 さ を 失 い た く な い 適当 な 相手 に め ぐ り あ わ な い 異性 と う ま く つ き あ え な い 結婚資金 が 足 り な い 住居 の め ど が 立 た な い 親 や 周囲 が 同意 し な い ま だ 若 す ぎ る ま だ 必要性 を 感 じ な い 仕事 (学業) に 打 ち 込 み た い 趣味 や 娯楽 を 楽 し み た い 自由 さ や 気楽 さ を 失 い た く な い 適当 な 相手 に め ぐ り あ わ な い 異性 と う ま く つ き あ え な い 結婚資金 が 足 り な い 住居 の め ど が 立 た な い 親 や 周囲 が 同意 し な い 【男性】 【男性】 【女性】【女性】 0 10 20 30 40 50 60 0 10 20 30 40 50 60 第 15 回調査(2015 年) 第 14 回調査(2010 年) 第 13 回調査(2005 年) 第 11 回調査(1997 年) 第 12 回調査(2002 年) 第 10 回調査(1992 年) 2.7 7.2 29.1 14.3 45.3 28.5 19.4 17.9 29.5 3.8 5.1 4.8 17.8 15.8 51.2 31.2 20.4 19.1 23.9 2.4 資料:国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査(独身者調査)」(2015年) 注:対象は、25~34歳の未婚者。未婚者のうち何%の人が各項目を独身にとどまっている理由(三つま で選択可)としてあげているかを示す。グラフ上の数値は第15回調査の結果。

(9)

就労形態などによる家族形成状況の

違い

男性の就労形態別有配偶率をみると、「正 社員」では 25~29 歳で 31.7%、30~34 歳で 57.8%であり、「非典型雇用」では25~29歳 で 13.0%、30~34 歳で 23.3%であり、「正社 員」の半分以下となっている。また、「非典 型雇用のうちパート・アルバイト」では25 ~29 歳で 7.4%、30~34 歳で 13.6%であり、 「正社員」の4分の1以下となっているなど、 就労形態の違いにより配偶者のいる割合が大 きく異なっていることがうかがえる。(第 1-1-10図)

第1-1-10図

男性の就労形態別有配偶率

10.2 10.2 5.1 5.1 1.6 1.6 13.6 13.6 7.4 7.4 2.6 2.6 23.3 23.3 13.0 13.0 4.5 4.5 57.8 57.8 31.7 31.7 8.6 8.6 0 10 20 30 40 50 60 20 ~ 24 25 ~ 29 30 ~ 34 無業 非典型雇用のうちパート・アルバイト 非典型雇用 正社員 (%) (歳) 資料:労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状②―平成24年版「就業 構造基本調査」より―」(2014年) 注:就労形態分類については、「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状」における定義によ る。 「非典型雇用」は、「パート、アルバイト、労働者派遣事業所の派遣社員、契約社員・嘱託など、正社 員以外の呼称で働いている被雇用者」と定義されている。 参   考 第2章 第1章 第2章

(10)

4

出産・子育てをめぐる

意識等

出産に対する意識

夫婦にたずねた理想的な子供の数(平均理 想子供数)は1987(昭和62)年から低下傾 向にあり、2015(平成 27)年は 2.32 人と、 前回調査に続き、過去最低となった。また、 夫婦が実際に持つつもりの子供の数(平均予 定子供数)も、前回調査に続き、過去最低で ある2.01人となった。(第1-1-11図) 予定子供数が理想子供数を下回る夫婦の理 想の子供数を持たない理由としては、「子育 てや教育にお金がかかりすぎるから」(56.3%) が前回調査(60.4%)からは低下したものの 最も多く、30~34歳では8割を超えている。 次に多いのが、「高年齢で生むのはいやだか ら」(39.8%)や「欲しいけれどもできないか ら」(23.5%)であり、それぞれ前回調査から 上昇している。これらを年代別にみると、年 代が高くなるほど、その割合が高くなる傾向 がみられ、40~49歳ではそれぞれ、約5割、 約3割となっている。(第1-1-12図)

第1-1-11図

平均理想子供数と平均予定子供数の推移

理想 子供数 追加予定 子供数 予定子供数 現存 子供数 第 7 回 (1977 年) 3.0 (人) 2.0 1.0 0.0 第 8 回 (1982 年)(1987 年)第 9 回 (1992 年)第 10 回 (1997 年)第 11 回 (2002 年)第 12 回 (2005 年)第 13 回 (2010 年)第 14 回 (2015 年)第 15 回 1.71 1.77 1.78 1.84 1.86 1.93 1.88 1.85 0.36 0.34 0.35 0.30 0.32 0.32 0.32 0.32 2.42 2.48 2.56 2.53 2.64 2.67 2.62 2.61 2.07 1.68 0.33 2.32 2.01 2.11 2.13 2.16 2.18 2.23 2.20 2.17 資料:国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査(夫婦調査)」(2015年) 注:対象は妻の年齢50歳未満の初婚どうしの夫婦。予定子供数は現存子供数と追加予定子供数の和として 算出。総数には結婚持続期間不詳を含む。各調査の年は調査を実施した年である。

(11)

第1-1-12図

妻の年齢別にみた、理想の子供数を持たない理由

90.0 (%) 80.0 70.0 60.0 50.0 40.0 30.0 20.0 10.0 0.0 子育 て や 教育 に お 金 が か か り す ぎ る か ら 自分 の 仕事 (勤 め や 家業) に 差 し 支 え る か ら 家 が 狭 い か ら 高年齢 で 生 む の は い や だ か ら 欲 し い け れ ど も で き な い か ら 健康上 の 理由 か ら こ れ 以 上、 育児 の 心 理的、 肉体的負担 に 耐 え ら れ な い か ら 夫 の 家事・育児 へ の 協力 が 得 ら れ な い か ら 一 番末 の 子 が 夫 の 定年退職 ま で に 成人 し て ほ し い か ら 夫 が 望 ま な い か ら 子供 が の び の び 育 つ 社会環境 で は な い か ら 自分 や 夫婦 の 生活 を 大切 に し た い か ら 30 歳未満 30 ~ 34 歳 35 ~ 39 歳 40 ~ 49 歳 総数 56.3 (60.4) 15.2 (16.8) 11.3 (13.2) 39.8 (35.1) 23.5 (19.3) 16.4 (18.6) (17.4) 10.017.6 (10.9) (8.3)7.3 (7.4)8.1 6.0 (7.2) (5.6)5.9 (グラフ上の数値は「総数」の選択率であり、カッコ内は第 14 回調査(2010 年)の結果。) 資料:国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査(夫婦調査)」(2015年) 注:対象は予定子供数が理想子供数を下回る初婚どうしの夫婦。予定子供数が理想子供数を下回る夫婦の 割合は30.3%。 参   考 第2章 第1章 第2章

(12)

女性の出産前後の就業継続

女性の出産前後の就業をめぐる状況をみる と、第1子を出産した有配偶女性で、第1子 の出産前に就業していた女性のうち、出産後 に就業を継続した女性の割合は、これまで4 割前後で推移してきたが、2010(平成22) 年から2014(平成26)年に第1子を出産した 女性では、53.1%へと大幅に上昇した。また、 第1子を出産した女性で、第1子の出産前に 就業していた女性のうち、育児休業を利用し て就業を継続した女性の割合は、上昇してき ており、2010 年から 2014 年に第 1 子を出産 し た 女 性 で は、39.2% と な っ て い る。( 第 1-1-13図) 「正規の職員」と「パート・派遣」に分け て就業継続の割合をみると、「正規の職員」 は69.1%であるのに対し、「パート・派遣」 は25.2%となっている(国立社会保障・人口 問題研究所「第15回出生動向基本調査(夫 婦調査)」(2015(平成27)年))。

第1-1-13図

第1子出生年別にみた、第1子出産前後の妻の就業変化

5.7 8.1 11.2 15.3 19.4 28.3 18.4 16.3 13.0 12.2 9.5 10.0 37.3 37.7 39.3 40.3 42.9 33.9 35.5 34.6 32.8 28.4 24.0 23.6 3.1 3.4 3.8 3.8 4.1 4.2 出産前有職 72.2(100)% 出産後 就業継続率 24.1(39.2)% 育児休業利用28.3(39.2)% 出産前有職 61.4(100)% 出産後 就業継続率 38.3(53.1)% 育児休業利用 5.7(9.2)% 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 (%) (年) 1985 ~ 89 1990 ~ 94 1995 ~ 99 2000 ~ 04 2005 ~ 09 2010 ~ 14 就業継続(育児休業利用) 就業継続(育児休業利用なし) 出産退職 妊娠前から無職 その他・不詳 資料:国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査(夫婦調査)」(2015年) 注:対象は第1子が1歳以上15歳未満の初婚どうしの夫婦の妻(年齢50歳未満)。図中の( )内の数値 は出産前に就業していた妻に対する割合。

(13)

男性の家事・育児時間

夫の休日の家事・育児時間と第2子以降の 出生状況をみると、両者には正の関係性がみ られる。(第1-1-14図) 男性が子育てや家事に費やす時間をみる と、6歳未満の子供を持つ夫の家事関連時間 は1日当たり67分となっており、先進国中最 低の水準にとどまっている。(第1-1-15図)

第1-1-14図

夫の休日の家事・育児時間別にみた、第2子以降の出生の状況

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 6 時間以上 4時間以上6時間未満 2時間以上4時間未満 2 時間未満 家事・育児時間なし 総数 (%) 87.1 79.7 59.2 32.8 10.0 出生あり 60.4 12.9 20.3 40.8 67.2 90.0 出生なし 39.6 資料:厚生労働省「第14回21世紀成年者縦断調査(平成14年成年者)」(2015年) 注:1.集計対象は、①または②に該当し、かつ③に該当する同居夫婦である。ただし、妻の「出生前データ」が得られていない夫婦は除く。 ①第1回調査から第14回調査まで双方から回答を得られている夫婦 ②第1回調査時に独身で第13回調査までの間に結婚し、結婚後第14回調査まで双方から回答を得られている夫婦 ③出生前調査時に子ども1人以上ありの夫婦 2.家事・育児時間は、「出生あり」は出生前調査時の、「出生なし」は第13回調査時の状況である。 3.13年間で2人以上出生ありの場合は、末子について計上している。 4.「総数」には、家事・育児時間不詳を含む。

第1-1-15図

6歳未満の子供を持つ夫婦の家事・育児関連時間(1日当たり・国際比較)

1:07 0:39 2:53 1:09 2:46 1:00 2:30 0:40 3:00 0:59 3:21 1:07 3:12 1:13 0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 日本 アメリカ イギリス フランス ドイツ スウェーデン ノルウェー (時間) 7:41 3:22 5:39 2:29 6:09 2:22 5:49 1:57 6:11 2:18 5:29 2:10 5:26 2:17 0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 5:00 6:00 7:00 8:00 9:00 家事・育児関連時間 うち育児の時間 (妻) (夫)

(備考)1.Eurostat “How Europeans Spend Their Time Everyday Life of Women and Men”(2004)、Bureau of Labor Statistics of the U.S. “American Time Use Survey”(2015)及び総務省「社会生活基本調査」(2011(平成23)年)より作成。

2.日本の数値は、「夫婦と子供の世帯」に限定した夫と妻の1日当たりの「家事」、「介護・看護」、「育児」及び「買い物」の合計時 間(週全体)である。 参   考 第2章 第1章 第2章

(14)

5

国際比較

諸外国の合計特殊出生率の推移

諸外国(フランス、スウェーデン、アメリ カ、イギリス、ドイツ、イタリア)の合計特 殊出生率の推移をみると、1960年代までは、 全ての国で2.0以上の水準であった。その後、 1970(昭和45)年から1980(昭和55)年頃 にかけて、全体として低下傾向となったが、 その背景には、子供の養育コストの増大、結 婚・出産に対する価値観の変化、避妊の普及 等があったと指摘されている1。1990(平成 2)年頃からは、合計特殊出生率が回復する 国もみられるようになってきている。(第 1-1-16図2 1  van de Kaa(1987)、阿藤(1997)を参照。 2  第1-1-16図の合計特殊出生率1.50(朱書きの線)の説明を含め、トピックス「諸外国の年齢別出生率」を参照。

第1-1-16図

諸外国の合計特殊出生率の動き(欧米)

スウェーデン ドイツアメリカ イギリス イタリア フランス日本 フランス 日本 アメリカ ドイツ イギリス イタリア スウェーデン (年) 0.00 0.50 1.00 1.50 2.00 2.50 3.00 3.50 4.00 2010 2015 2005 2000 1995 1990 1985 1980 1975 1970 1965 1960 1955 1950 国・地域 年次 合計特殊出生率 日 本 2015 年 アメリカ 2015 年 フランス 2015 年 スウェーデン 2015 年 イギリス 2015 年 イタリア 2015 年 ドイツ 2015 年 合計特殊出生率 1.50 1.35 1.80 1.85 1.92 1.84 1.45

資料:1959年まではUnited Nations “Demographic Yearbook”等、1960年以降はOECD Family database (2017年5月更新版)及び厚生労働省「人口動態統計」を基に内閣府作成。

(15)

第1部 第1章について 岩澤美帆・金子隆一・佐藤龍三郎(2016)「ポスト人口転換期の出生動向」、佐藤隆三郎・金子 隆一編著「ポスト人口転換期の日本」原書房、人口学ライブラリー17 岩澤美帆(2015)「少子化をもたらした未婚化および夫婦の変化」、高橋重郷・大淵寛編著「人 口減少と少子化対策」原書房、人口学ライブラリー16

van de Kaa(1987)“Europe’s Second Demographic Transition”, Population Bulletin, Vol.42, No. 1

阿藤誠(1997)「日本の超少産化現象と価値観変動仮説」人口問題研究53(1) 人口学研究会編(2010)「現代人口辞典」原書房

阿藤誠(2011)「超少子化の背景と政策対応」、阿藤誠・西岡八郎・津谷典子・福田亘孝編「少 子化時代の家族変容 パートナーシップと出生行動」東京大学出版会

参照

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