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レスキューフレーム(簡易起重機)訓練中引揚作業時、救助者、要救助者落下事故

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Academic year: 2021

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レスキューフレーム(簡易起重機)訓練中引揚作業時、救助者、要救助者落下事故

事故・ヒヤリハットの別_【事故】,負傷の程度_【軽傷】

(No.08F0063)

消防ヒヤリハットデータベース事例情報シート

【事例概要について】

【体験した事例の直接的原因について】

1.体験した事例の直接的な原因 状況判断に問題があった。 行動の意志決定に問題があった。 行動の実行に問題があった。

【体験した事例について】

1.発生日時 平成 20 年 3 月 13 日 午後 3 時頃 2.発生した当時の天候 晴 3.発生した活動現場 屋外:車庫屋上にレスキューフレームを設置 4.体験した事例の種類 回答者が、他人を負傷させた。 5.事故の程度(ヒヤリハットの場 合、仮に負傷したときの程度) 軽傷 6.どのようなことが起きたのか (起きそうになったのか) 墜落・転落 7.事例体験時の活動 演習訓練 [ 救助(通常時の訓練) ] 8.(7の活動中) どのような作業中に発生したか 低所救助訓練 9.同様の体験は、これまでにどの 程度の頻度で体験していますか。 初めて体験した。 1.事故・ヒヤリハットの別 事故 2.体験した事例の名称 レスキューフレーム(簡易起重機)訓練中引揚作業時、救助者、要救助 者落下事故 3.体験した事例の中心的要素 レスキューフレームを使用し、低所よりの引揚救助訓練を実施時におい て、動滑車の作業効率から救助者、要救助者の同時引揚を行った。その 引揚作業中救助者が地上より離れた時、レスキューフレーム基底部が約 30cm 動いたため、基底部を元の位置に戻し、ロープの弛みを直した。再 度引揚作業を開始し約 3m 救助者達を引揚げた時、レスキューフレーム 基底部が後方に約1m60cm 移動し、後部頂点が跳ね上がり、前部頂点が 約1m50cm 下方に下がった事から、救助者たちが約 1m 落下し、バスケ ット担架内に収容されていた要救助者役の隊員がバスケ 4.体験した事例の原因・理由 レスキューフレームの物理的な構造把握が出来ていなかったこと。救出 ロープを後ろに引いてしまい、救出ロープが支持点に対して角度が浅く なったこと。

(2)

事例情報シート(2008) 2 10.事例体験者の属性(回答者は当事者A) ○当事者 A 年齢[ 36 ]歳、 勤続年数[ 16 ]年、 現場経験年数[ 15 ] 年、 階級[ 消防司令補 ]、 同様の活動 [ 1年に数度 ]、 任務 [ 複数隊の隊長 ] ○当事者B 年齢[ 27 ]歳、 勤続年数[ 5 ]年、 現場経験年数[ 4 ]年、 階級[ 消防士 ]、 同様の活動 [ 過去に1,2回程 ]、 任務 [ 機関員 ] ○当事者C 年齢[ 24 ]歳、 勤続年数[ 2 ]年、 現場経験年数[ 1 ]年、 階級[ 消防士 ]、 同様の活動 [ 過去に1,2回程 ]、 任務 [ 隊員 ] その他 (当事者が4人以上の場合) 当事者 D 40 歳 21 年 20 年 消防士長 1年に数度 車長 当事者 E 38 歳 15 年 14 年 消防士長 1年に数度 機関員 当事者 F 39 歳 12 年 9 年 消防士長 1年に数度 機関員 当事者 G 35 歳 7 年 6 年 消防士 1年に数度 機関員 当事者 H 29 歳 2 年 1 年 消防士 1年に数度 隊員 11.事例発生の経過。

【その事例発生時の状況について】

○事故の場合 :事故が起きたのはどうしてだと思うか? ヒヤリハットの場合:ヒヤリハットで済んだのはどうしてだと思うか? 危険情報を把握、予見できなかった。資機材の操作がうまくいかなかった。指揮者が適切に指示しなかった。 他隊(員)との連携活動がうまくいかなかった。他隊(員)から適切な注意を受けられなかった。 ○心理・体調について a.あせりを感じていた ・早く、現場到着や、活動をしなければならないという“あせり”を感じていた。 いいえ ・被害拡大が消防活動を上回っており“あせり”を感じていた。 いいえ 誰(何)が なにをした その他・備考など 経過1 当事者A~I 事故発生時と同場所、同想定にてレスキューフレーム を使用した救出訓練を開始した 当事者B 救助者 当事者C 要救助者 経過2 当事者A~I 1 回目の訓練終了 危険事項なし 経過3 当事者A~I 2 回目訓練開始 当事者B 救助者 当事者C 要救助者 経過4 当事者D~I レスキューフレーム設営完了 経過5 当事者B 当事者C をバスケット担架内に収容し、自身とバスケ ット担架をリフティングキット端末のカラビナに連 結 経過6 当事者H、E 救出ロープを牽引開始 当事者A 指示 経過7 レ ス キ ュ ー フ レ ーム レスキューフレーム後方に50cm 移動 当事者A 修正を指示 経過8 当事者D、F、G レスキューフレーム修正完了(バックガイ再設定) 経過9 当事者H、E 救出ロープを再牽引開始 当事者A 指示 引揚作業困難 経過 10 当事者H、E、G 牽引困難なため当事者 G 牽引に加わり、さらに後方に 牽引開始 当事者A の指示により

(3)

・周辺の野次馬などにより“あせり”を感じていた。 いいえ b.注意力が欠如していた

・1つの事象に集中し、他の事象への注意力を欠いた。 はい

・活動終息(鎮火等)や活動内容が些細だったため注意力を欠いた。 いいえ

(4)

事例情報シート(2008) 4 c.経験・知識が不足していた。 ・活動内容が、自己の能力や技量を超えていた。 はい ・活動中に起こりうる危険について認知していなかった。 いいえ ・活動に対する経験が不足していた。 はい d.心身の不調があった ・体調が悪かった。 いいえ ・悩み事があった。 いいえ ○装備・資機材について e.資機材の故障・不具合があった。 ・装備・資機材自体に問題があった。 いいえ ・装備・資機材の使用方法が誤っていた。 はい ・装備・資機材の対処能力を超えていた。 はい ・必要とする装備・資機材がなかった。 いいえ ○活動環境について f.障害物や自然環境(雨・濃煙)によって視界がさえぎられた。 ・障害物(建物等)のため周囲の状況が見えなかった。 いいえ ・特異環境(煙、暗闇、降雨等)のため周囲の状況が見えなかった。 いいえ g.行動しにくい環境だった。 ・狭隘な場所であった。 いいえ ・暑かった(寒かった)。 いいえ ・野次馬が多かった。 いいえ ・現場周辺の地理に不案内だった。 いいえ h.足場が悪かった。 ・足元が躓いたり滑りやすかった。 いいえ ・足元の強度が不足していた。 いいえ ○指揮・管理について i.適切な指示が得られなかった(適切な指示を与えられなかった)。 ・活動指示が得られなかった。(無線が通じない等。) はい ・指示内容に誤り・偏りがあった。 はい ・指示内容が実施困難であった。(周辺環境に、隊員技量の把握に欠けた。) いいえ k.関係者間の情報伝達・役割分担が不十分だった。 ・隊員の連携が不十分だった。 はい ・隊員が不足していた。 いいえ ○その他 l.その他の理由があった。 いいえ

(5)

【事故発生後の取り組みについて】

○注意力欠如、焦り等の対策について ○装備・資機材の対策について レスキューフレームの特性を全員で研究し、その物理的な特徴(力が加わる方向と危険性)を検証し、その 結果を消防本部全体の共有フォルダに掲載し注意を促した。 ○活動環境の対策について ○指揮・情報伝達の対策について 当該事故発生係において、安全確認は指揮者のみではなく、全員で行い、危険が感じられる時は指揮者に意 見具申を積極的に行っていくよう再度確認した。

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5.4m 安全マット→ レスキューフレーム 1.6m 基底部が移動した距離 煙道→ バックガイ支持点 ディッセンダ-位置

事 故 状 況 概 要 断 面 図 

引き方向 約10m 誘導ロープ 1.5m 約15m

(7)

○負傷事例:レスキューフレーム(簡易起重機)訓練中引揚作業時、救助者、要救助者落下事故 (08F0063) (同様の体験は、初めて体験した。) ・発生日時 :平成20年3月13日 午後3時頃 隊員A 隊員B(救助者) 隊員C(要救助者) 隊員D 隊員E 隊員F 隊員G 隊員H 複数隊の隊長/消防 司令補 ・年齢 36 歳 ・勤続 16 年 ・現場 15 年 ・同様の活動:1年に 数度 機関員/消防士 ・年齢 27 歳 ・勤続 5 年 ・現場 4 年 ・同様の活動:過去に 1、2回程 隊員/消防士 ・年齢 24 歳 ・勤続 2 年 ・現場 1 年 ・同様の活動:過去に 1、2回程 車長/消防士長 ・年齢 40 歳 ・勤続 21 年 ・現場 20 年 ・同様の活動:1年に 数度 機関員/消防士長 ・年齢 38 歳 ・勤続 15 年 ・現場 14 年 ・同様の活動:1年に 数度 機関員/消防士長 ・年齢 39 歳 ・勤続 12 年 ・現場 9 年 ・同様の活動:1年に 数度 機関員/消防士 ・年齢 35 歳 ・勤続 7 年 ・現場 6 年 ・同様の活動:1年に 数度 隊員/消防士 ・年齢 29 歳 ・勤続 2 年 ・現場 1 年 ・同様の活動:1年に 数度 低所よりの引揚救助 訓練 隊員B救助者 隊員C要救助者 危険事項なし 隊員B救助者 隊員C要救助者 隊員Cをバスケット担 架内に収容 バスケット担架内に収 容される 自身とバスケット担架 をリフティングキット端 末のカラビナに連結 救出ロープを牽引す るよう指示 救出ロープを牽引開始 救出ロープを牽引開始 レスキューフレーム後 方に50cm移動 レスキューフレーム基 底部、約30cm移動 基底部を元の位置に 戻し、ロープの弛みを 直すよう指示 レスキューフレーム修 正完了(バックガイ再設 定) 救出ロープ再牽引指 示 救出ロープを再牽引開 始するも、引揚作業困 難 救出ロープを再牽引開 始するも、引揚作業困 難 Gに牽引に加わるよう 指示 牽引困難なため当事 者G牽引に加わり、さ らに後方に牽引開始 レスキューフレーム後 方に1m60cm移動し前 方に転倒 確保ロープにて停止。 頭部をバスケット担架にて打ちつけ負傷 ◎ヒヤリハットで済んだのはどうしてだと思うか? ○直接的な原因:状況判断に問題があった。行動の意志決定に問題があった。行動の実行に問題があった。 ・危険情報を把握、予見できた。 ・資機材の操作がうまくいった。 ・指揮者が適切に指示した。 ・他隊(員)との連携活動がうまくいった。 ・他隊(員)から適切な注意を受けた。 ◎ヒヤリハットが起きた背後要因 (心理・体調について) ・1つの事象に集中し、他の事象への注意力を欠いた。 ・活動内容が、自己の能力や技量を超えていた。 ・活動に対する経験が不足していた。 (装備、資機材について) ・装備・資機材の使用方法が誤っていた。 ・装備・資機材の対処能力を超えていた。 (指揮・管理について) ・活動指示が得られなかった。(無線が通じない等。) ・指示内容に誤り・偏りがあった。 ・隊員の連携が不十分だった。 備考 現場の状況 事故発生時と同場所、同想定にてレスキューフレームを使用した救出訓練を開始した 1回目の訓練終了 約1m落下 レスキューフレーム修正完了(バックガイ再設定) 牽引困難なため当事者G牽引に加わり、さらに 後方に牽引開始 経 過 2回目訓練開始 レスキューフレーム設営完了

参照

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