①第三者評価機関名 ②施設名等 c ③実施調査日 ④総評
第三者評価結果の公表事項(母子生活支援施設)
名 称: 施設長氏名: 種 別: 092-821-5882 平成 26 年 2 月 14 日(金)~ 2 月 15 日(土) 定 員: 所 在 地: T E L : 公益社団法人 福岡県社会福祉士会 百道寮 母子生活支援施設 施設長 岸原 晃 45世帯 福岡県福岡市早良区百道3丁目18-8 ◇特に評価が高い点 1.母親および子どもへの支援 ●職員と利用者とのさりげない挨拶や母・子の穏やかな表情に、日頃から相互にコミュニ ケーションが図られるよう、積極的に家庭的な雰囲気づくりに努められていることがうかが えます。 2.自立支援計画・支援 ●福祉事務所からの面接記録等を参考に、入所後1か月を目安としてアセスメントシートを 用いて目標や支援方法を全職員参画のもと自立支援会議を実施し、支援方法が決定されてい ます。また、評価策定日・次回検討時期が記録され、随時見直しが行われています。 ●各着眼点に対応する記録が整備され、情報の共有や分析・検証・見直しを通して、次の自 立支援計画へとつなげられています。 ●毎日の支援の内容は日誌、引継ノート等に記録され、自立支援会議を経て個別支援計画に 反映されています。ケース記録については、個別にファイルされ、事務室とは別室の保管庫 に施錠・収納されています。また、その内容が職員各自のパソコンで確認・共有化できる ネットワークシステムが整備されています。 3.安全確保の取り組み・夜間管理 ●夜間は通常職員1名による宿直体制のほか、施設の周囲に6か所監視カメラを設置、事務 室のモニターで画像確認ができるようになっています。また、夜間は警備会社との契約によ る侵入通報装置や通報機器により安全管理体制が整備されています。 ●毎日、入所者の在室状況が在室表により一元的に管理されています。 ●小学生の子どもは毎年4月に防災センターに出向き、見学、消火訓練、避難体験等の学習 による防災意識の醸成・普及の機会が設けられています。⑤第三者評価結果に対する施設のコメント ⑥第三者評価結果(別紙) ◇改善が求められる点 1.地域支援 ●ボランティア受け入れに関するマニュアルは整備されていますが、基本姿勢が明示されて おりません。ボランティア活動は地域社会との交流を図り、入所者にとっても多様な経験を 重ねることにより、自立支援につながることが期待できますので、支援の一つの方向性とし て施設のボランティア受け入れの基本姿勢を明示されるとともに、一層の推進が求められま す。 ●地域の福祉ニーズの把握が行われておりません。また、施設の機能が地域に提供されるよ うな仕組みが講じられておりません。施設の役割として地域における福祉力の向上等への貢 献も含まれることから、福祉ニーズを把握するための積極的な取り組みが求められるととも に、施設の機能や情報を効果的に地域に提供する仕組みの構築が必要と思われます。 2.職員の資質向上 ●職員の教育・研修に関して、外部研修は個人申し込みを主体とし、施設の基本姿勢に沿っ た計画的な教育・研修計画は策定されておらず、職員の研修事蹟は記録されているものの職 員の経験や専門性を把握し、キャリアデザインに活かされたものとはなっておりません。ま た、研修受講後は復命書の作成、職員間の回覧にとどまり、伝達研修や研修結果の評価・分 析までは行われておりません。施設の長期的な計画に沿った人材育成として、職員のキャリ アデザインを見通した研修体制の構築が求められます。 今回、初めて第三者評価を受審し、様々な視点からの評価を受ける事で、施設の課題等が 明確になりました。また、母子生活支援施設に求められている事と、その役割についても再 確認する事ができ施設はもとより、職員個々についても良い機械となりました。 今後は、受審結果を真摯に受け止め、サービスの質の向上と施設の理念でもある「安心し て生活できる場」の実現を目指し、更なる努力を重ねていきたいと考えております。 最後に多岐にわたり、ご指導・ご助言をいただいたことに感謝申し上げます。ありがとう ございました。 3.中・長期的なビジョンと計画の策定 ●法人・施設の理念や基本方針は法人としては策定されていますが、法人・施設の将来構想 の取り組みや職員への周知の面からは十分であるとは認められないところがあります。ま た、年次の事業計画は事業活動として具体的内容が明示されていますが、前年度の実施状況 の把握や評価が反映されているのか明確でありません。また、数値目標が設定されていない ため、事業の達成度が確認できにくい状況にあります。施設の機能強化やサービスの質の向 上のためには、法人・施設の将来構想を明確化し、中・長期計画に位置付けたうえで年次計 画に反映させるとともに、適宜全職員参画のもと評価・見直しをされるなど、継続的な取り 組みが求められます。 4.人事管理の体制整備 ●有資格者の配置について、その必要性の認識により実際の採用に当たって取り組まれ、各 職種の専門性や役割については理解されていますが、人事管理や人事考課の面では職員から の仕事に関する意見は徴されているものの、有効な活用が図られていないところが見受けら れます。人材の能力開発、育成のうえからも計画に基づく一人一人の資質や能力の活用を図 る仕組みの構築が求められます。また、職員の意向についても十分把握するとともに、人員 体制の改善等、職員の負担軽減につながる取り組みが求められます。
(別紙)
第三者評価結果(母子生活支援施設)
1 支援
第三者 評価結果 ① 母親と子どもそれぞれの個別の課題に対応して、専門的支援を行って いる。b
1 ① 入所に当たり、母親と子どもそれぞれの生活課題・ニーズを把握し、 生活の安定に向けた支援を行っている。b
2 ② 新しい生活環境に適応できるよう、精神的な安定をもたらす支援を 行っている。b
3 第三者 評価結果 ① 母親が、安定した家庭生活を営むために必要な支援を行っている。b
4 ② 母親の子育てのニーズに対応するとともに、子どもとの適切なかかわ りができるよう支援している。b
5 ③ 母親が安定した対人関係を築くための支援を行っている。b
6 ① 健やかな子どもの育ちを保障するために、養育・保育に関する支援を 行っている。b
7 ② 子どもが自立に必要な力を身につけるために、学習や進路、悩み等へ の相談支援を行っている。b
8 ③ 子どもに安らぎと心地よさを与えられるおとなとのかかわりや、子ど もどうしのつきあいに配慮して、人と人との関係づくりについて支援 している。b
9 ④ 子どもの年齢・発達段階に応じて、性についての正しい知識を得る機 会を設け、思いやりの心を育む支援を行っている。c
10 ●福祉事務所からの面接記録等を参考に、入所後1か月を目安としてアセスメントシートを 用いて目標や支援方法を全職員参画のもと自立支援会議を実施し、支援方法が決定されてい ます。また、評価策定日・次回検討時期が記録され、随時見直しが行われています。 ●施設独自のマニュアルにより、「しおり」(母親用・子ども用に、イラスト・写真等を用 いたわかりやすいものとなっている)を用いて説明されています。(2) 入所初期の支援
(3) 母親への日常生活支援
◇改善が求められる点 ●入所者の通院介助は必要に応じて行われていますが、一人一人のニーズに応じた健康管理 面への配慮や習慣化の達成には対応に限界があり、定着化までの支援には至っておりませ ん。また、日常生活全般についての支援が行われていますが、支援が必要な全入所者のニー ズに対応できる体制はまだ十分には整備されておりません。施設として母親の自立支援に向 けて、生活の安定と負担軽減への支援体制の強化に努められるよう望みます。 ●相談は同性の職員が対応するような体制が採られていますが、性教育のプログラムやカリ キュラムは用意されておらず、個別対応の範囲にとどまっています。日頃から職員間におい ても、性教育のあり方について検討が求められます。(4) 子どもへの支援
(1) 支援の基本
●年3~4回、常会(入所者全員の集まり)が開催され、決まりごとの確認や学習会、入所 者同士の交流や懇親の機会が設けられています。常会の結果は記録され、支援に反映されて います。また、必要に応じてペアレントトレーニングのような学習の場が設けられています ●心理的な支援が必要な入所者への対応として、心理士3人(うち2人は嘱託)が配置され ています。 ◇特に評価が高い点 ●2棟の居住施設のうち、1棟はエレベーターが設置されています。また、緊急一時用の居 室については、以前は1室車いす対応であったものが、利用状況を勘案して、一般居室に変 更されています。建物のユニバーサルデザイン仕様が求められている現況下、エレベーター の設置等、中・長期計画の改築計画に取り入れられることを望みます。 ◇改善が求められる点 ◇特に評価が高い点第三者 評価結果 ① 母親と子どもの緊急利用に適切に対応する体制を整備している。
b
11 ② 母親と子どもの安全確保のために、DV防止法に基づく保護命令や支 援措置が必要な場合は、適切な情報提供と支援を行っている。b
12 ③ 母親と子どもの安全確保を適切に行うために、必要な体制を整備して いる。b
13 ④ 心理的ケア等を実施し、DVの影響からの回復を支援している。b
14 ① 被虐待児に対しては虐待に関する専門性を持ってかかわり、虐待体験 からの回復を支援している。b
15 ② 子どもの権利擁護を図るために、関係機関との連携を行っている。b
16 第三者評 価結果 ① 母親や子どもの家族関係の悩みや不安に対する相談・支援を行ってい る。b
17 ① 障害や精神疾患のある母親や子ども、その他の配慮が必要な母親と子 どもに対する支援を適切に行い、必要に応じて関係機関と連携してい る。b
18 ◇特に評価が高い点 第三者 評価結果 ① 日常生活への支援は、母親や子どもの主体性を尊重して行っている。b
19 ② 行事などのプログラムは、母親や子どもが参画しやすいように工夫 し、計画・実施している。b
20 ① 母親の職業能力開発や就労支援を適切に行っている。b
21 ② 就労継続が困難な母親への支援を行い、必要に応じて職場等との関係 調整を行っている。b
22 ●各行事については行事実施後に職員で見直しを行い次の行事計画に反映されていますが、 母親と子どもの意見を採り入れるような仕組みにはなっておりません。母親や子どもから意 見を聴取する機会の設定やアンケートの実施により、意見を採り入れる仕組みづくりが求め られます。(6) 子どもの虐待状況への対応
●精神的なフォローが必要な入所者の増加に伴い、嘱託医に精神科専門医を配置するととも に、服薬管理についても主治医との連携が図られています。 ●外国籍の入所者に対しては、通訳ボランティアの活用とともに、翻訳機を準備するなどの 対応が図られています。また、入所の説明にあっては、一般入所者にとってもわかりやすい 「しおり」が活用されています。 ●就労への足掛かりとして、施設独自に外部講師を招へいし、パソコン教室が2か月間開催 されています。また、必要に応じてパソコン機器の貸し出しも行われています。 ◇特に評価が高い点(7) 家族関係への支援
◇改善が求められる点 ●施設の周囲に6か所監視カメラを設置、事務室のモニターで画像確認ができるようになっ ています。また、夜間は警備会社との契約による、侵入通報装置や通報機器により安全管理 体制が整備されています。 ●児童虐待防止に関する外部研修の受講や法人内研修は行われていますが、施設での内部研 修は行われておりません。母親や子どもの状況を的確に捉え効果的な支援に結びつけるに は、職員全員が課題認識を共有できるよう施設内研修の充実が求められます。 ◇改善が求められる点(9) 主体性を尊重した日常生活
(5) DV被害からの回避・回復
(8) 特別な配慮の必要な母親、子どもへの支援
(10) 就労支援
◇特に評価が高い点第三者 評価結果 ① 施設の変更又は変更による受入れを行うに当たり、継続性に配慮した 対応を行っている。
c
23 ② 母親と子どもが安定した生活を送ることができるよう、退所後の支援 を行っている。b
242 自立支援計画、記録
第三者 評価結果 ① 母親と子どもの心身の状況や、生活状況を把握するため、手順を定め てアセスメントを行い、母親と子どもの個々の課題を具体的に明示し ている。a
25 ② アセスメントに基づいて子ども一人一人の自立支援計画を策定するた めの体制を確立し、実際に機能させている。b
26 ③ 自立支援計画について、定期的に実施状況の振り返りや評価と計画の 見直しを行う手順を施設として定め、実施している。b
27 ① 母親と子ども一人一人の支援の実施状況を適切に記録している。b
28 ② 母親と子ども等に関する記録の管理について、規程を定めるなど管理 体制を確立し、適切に管理を行っている。c
29 ③ 母親と子ども等の状況等に関する情報を職員が共有するための具体的 な取組を行っている。a
30 ④ 日々の業務について支援内容を適切に記録し、支援の分析・検証や職 員間の情報共有に活用するとともに、説明責任を果たす取組を行って いる。a
31 ◇改善が求められる点 ●施設変更の移行の事例が極めて少なく、着眼点のような定めは作成されておりません。 サービスの継続性に対する配慮として、あらかじめ引き継ぎや申し送りの方法等を定めてお くことが求められます。 ◇特に評価が高い点 ◇改善が求められる点 ●個人情報保護は基幹的職員によるスーパーバイズの中でも取り上げられていますが、個人 情報保護だけを取り上げての職員研修までは行われておらず、文書回覧による全員確認方式 (各自読み終えた月日を記録)が採用されています。適切なサービス提供の体制を確保する には、職員が記録管理の方法を十分に理解し、日頃から適正な管理が行われるよう職員周知 への取り組みが求められます。(11)支援の継続性とアフターケア
(1) アセスメントの実施と自立支援計画の策定
(2) 記録の作成と適正な管理
●自立支援計画の中に、退所後を見通した部分が盛り込まれています。 ●アフターケア一覧表によりアフターケアの経過が記録されています。 ●福祉事務所からの面接記録等を参考に、入所後1か月を目安としてアセスメントシートを 用いて目標や支援方法を全職員参画のもと自立支援会議を実施し、支援方法が決定されてい ます。また、評価策定日・次回検討時期が記録され、随時見直しが行われています。 ●各着眼点に対応する記録が整備され、情報の共有や分析・検証・見直しを通して、次の自 立支援計画へとつなげられています。 ●毎日の支援の内容は日誌、引継ノート等に記録され、自立支援会議を経て個別支援計画に 反映されています。ケース記録については、個別にファイルされ、事務室とは別室の保管庫 に施錠・収納されています。また、その内容が職員各自のパソコンで確認・共有化できる ネットワークシステムが整備されています。 ◇特に評価が高い点第三者 評価結果 ① 母親と子どもを尊重した支援についての基本姿勢を明示し、職員が共 通の理解を持つための取組を行っている。
b
32 ② 社会的養護が、母親と子どもの最善の利益を目指して行われることを 職員が共通して理解し、日々の支援において実践している。b
33 ③ 母親と子どものプライバシー保護に関する規程・マニュアル等を整備 し、職員に周知するための取組を行っている。c
34 ④ 母親と子どもの思想や信教の自由を保障している。a
35 ① 母親と子どもの意向を把握する具体的な仕組みを整備し、その結果を 踏まえて、支援の内容の改善に向けた取組を行っている。c
36 ② 母親や子どもが、自分たちの生活全般について自主的に考える活動 (施設内の自治活動等)を推進し、施設における生活改善に向けて積 極的に取り組んでいる。b
37 ③ 施設が行う支援について事前に説明し、母親と子どもそれぞれが主体 的に選択(自己決定)できるよう支援している。b
38 ◇特に評価が高い点 第三者 評価結果 ① 母親と子ども等に対して、支援の内容を正しく理解できるような工夫 を行い、情報の提供を行っている。b
39 ② 入所時に、施設で定めた様式に基づき支援の内容や施設での約束ごと について母親と子ども等にわかりやすく説明している。b
40 ① 母親と子どもが相談したり意見を述べたい時に相談方法や相談相手を 選択できる環境を整備し、母親と子どもに伝えるための取組を行って いる。b
41 ② 苦情解決の仕組みを確立し、母親と子ども等に周知する取組を行うと ともに、苦情解決の仕組みを機能させている。c
42 ③ 母親と子ども等からの意見や苦情等に対して対応マニュアルを整備 し、迅速に対応している。b
43 ① いかなる場合においても、職員等による暴力や脅かし、人格的辱め、 心理的虐待、セクシャルハラスメントなどの不適切なかかわりが起こ らないよう権利侵害を防止している。c
44 ② いかなる場合においても、母親や子どもが、暴力や脅かし、人格を辱 めるような不適切な行為を行わないよう徹底している。b
45 ③ 子どもに対する暴力や脅かし、人格を辱めるような不適切なかかわり の防止と早期発見に取り組んでいる。b
463 権利擁護
●入所の際の「しおり」の中で、児童憲章や子どもの権利について触れられ、子どもの人権 を尊重する対応が母親や子どもにとられています。また、思想・信教の自由に関しては信仰 の自由について「しおり」で触れられ、他の入所者の生活や施設の運営に支障を生じない限 り、入所者の自由を尊重するよう職員間での申し合わせが行われています。 ●月2回の全員参加の支援会議において、職員は全入所者の状況把握のため、必ず各自の意 見を発言するとともに、意見交換の場として情報共有を図り、支援にかかる標準的な実施方 法の確認の場として活用されています。(3) 入所時の説明等
(1) 母親と子どもの尊重と最善の利益の考慮
(4) 母親や子どもが意見や苦情を述べやすい環境
◇改善が求められる点 ●入所者の支援に際しての一定の配慮とマナーが内規的に定められていますが、プライバ シー保護に関する規程やマニュアル等のものは作成されておりません。母親や子どもが施設 においてより安心して生活をするためには、プライバシー保護に関する規程・マニュアル等 を作成し、職員に周知することが求められます。 ●子どもの意向を把握する方法として学習室に意見箱が設置されていますが、母親用のもの は設置されておりません。母親用のものを用意されるとともに、母親や子どもに定期的にア ンケートを実施すること等により利用者の意向を反映する仕組みを整備することが求められ ます。(2) 母親と子どもの意向や主体性の配慮
(5) 権利侵害への対応
4 事故防止と安全対策
第三者 評価結果 ① 事故、感染症の発生時など緊急時の母親と子どもの安全確保のため に、組織として体制を整備し、機能させている。b
47 ② 災害時に対する母親と子どもの安全確保のための取組を行っている。c
48 ③ 母親と子どもの安全を脅かす事例を組織として収集し、要因分析と対 応策の検討を行い、母親と子どもの安全確保のためにリスクを把握し 対策を実施している。c
49 ④ 十分な夜間管理の体制を整備している。a
50 ◇特に評価が高い点 ●苦情対応マニュアルや苦情解決の体制は整備されていますが、苦情の内容・解決結果の公 表までは行われておらず、実際的な対応が図られているとは見受けられません。支援内容の 質の向上を図るためには、苦情解決への積極的な取り組みが求められます。 ●就業規則に具体的に体罰の禁止や権利侵害の防止に関する規定の明示がなく、虐待防止策 のマニュアルは整備されていますが、虐待発見の通報・報告に関するマニュアルは整備され ておりません。職員による不適切なかかわりの未然防止のうえからも、職員への虐待防止の 意識の高揚のため、就業規則への明示や虐待発見の通報・報告に関するマニュアルの整備お よび職員への周知が求められます。 ◇特に評価が高い点 ◇改善が求められる点 ●地域防災マップにより災害の影響は把握されていますが、入所者に周知する等具体策が講 じられておらず、非常食等の備蓄についても進められておりません。また、消防署等の連携 は以前は進められていましたが、現在はほとんど行われておりません。直接的な災害の可能 性の多少にかかわらず、日頃から災害等に備えての整備と連携の強化が求められます。 ●施設内・周辺は巡回時(昼間、夕方)に安全確認が行われていますが、箇所ごとのチェッ ク表は用いられておりません。また、トイレ清掃後の一部の薬剤の収納管理が十分に徹底さ れておらず、ヒヤリハット事例の集積・分析についても十分に行われておりません。入所者 の直接的な安全面の確保は図られていますが、日常生活の細かな部分についても事故防止へ の対応策の策定・実行が求められます。 ●施設独自のマニュアルにより、「しおり」(母親用・子ども用に、イラスト・写真等を用 いたわかりやすいものとなっている)を用いて説明されています。 ●インターネットが学習室で利用できるようになっています(母親の入室も可)。 ●常会が年3~4回開催され、必要に応じてペアレントトレーニングのような学習の場が設 けられています。 ●夜間は通常職員1名による宿直体制のほか、施設の周囲に6か所監視カメラを設置、事務 室のモニターで画像確認ができるようになっています。また、夜間は警備会社との契約によ る、侵入通報装置や通報機器により安全管理体制が整備されています。 ●入所者を対象とした夜間避難訓練(19:00~20:00)が年1回行われています。 ●毎日、入所者の在室状況が在室表により一元的に管理されています。 ●小学生の子どもは毎年4月に防災センターに出向き、見学、消火訓練、避難体験等の学習 による防災意識の醸成・普及の機会が設けられています。 ◇改善が求められる点5 関係機関連携・地域支援
第三者 評価結果 ① 施設の役割や機能を達成するために必要となる社会資源を明確にし、 児童相談所など関係機関・団体の機能や連絡方法を体系的に明示し、 その情報を職員間で共有している。b
51 ② 児童相談所等の関係機関等との連携を適切に行い、定期的な連携の機 会を確保し、具体的な取組や事例検討を行っている。b
52 ① 母親と子どもと地域との交流を大切にし、交流を広げるための地域へ の働きかけを行っている。b
53 ② 施設が有する機能を地域に開放・提供する取組を積極的に行ってい る。c
54 ③ ボランティア受入れに対する基本姿勢を明確にし、受入れについての 体制を整備している。c
55 ① 地域の具体的な福祉ニーズを把握するための取組を積極的に行ってい る。c
56 ② 地域の福祉ニーズに基づき、施設の機能を活かして地域の子育てを支 援する事業や活動を行っている。c
576 職員の資質向上
第三者 評価結果 ① 組織として職員の教育・研修に関する基本姿勢が明示されている。c
58 ② 職員一人一人について、基本姿勢に沿った教育・研修計画が策定され 計画に基づいて具体的な取組が行われている。c
59 ③ 定期的に個別の教育・研修計画の評価・見直しを行い、次の研修計画 に反映させている。c
60 ④ スーパービジョンの体制をつくり、施設全体の支援の質を管理し、職 員の援助技術の向上を図っている。b
61 ◇特に評価が高い点 ◇改善が求められる点 ●ボランティア受け入れに関するマニュアルは整備されていますが、基本姿勢が明示されて おりません。ボランティア活動は地域社会との交流を図り、入所者にとっても多様な経験を 重ねることにより、自立支援につながることが期待できますので、支援の一つの方向性とし て施設のボランティア受け入れの基本姿勢を明示されるとともに、一層の推進が求められま す。 ●地域の福祉ニーズの把握が行われておりません。また、施設の機能が地域に提供されるよ うな仕組みが講じられておりません。施設の役割として地域における福祉力の向上等への貢 献も含まれることから、福祉ニーズを把握するための積極的な取り組みが求められるととも に、施設の機能や情報を効果的に地域に提供する仕組みの構築が必要と思われます。 ◇改善が求められる点 ◇特に評価が高い点(3) 地域支援
●職員の教育・研修に関して、外部研修は個人申し込みを主体とし、基本姿勢に沿った計画 的な教育・研修計画は策定されておらず、職員の研修事蹟は記録されているものの職員の経 験や専門性を把握し、キャリアデザインに活かされたものとはなっておりません。また、研 修受講後は復命書の作成、職員間の回覧にとどまり、伝達研修や研修結果の評価・分析まで は行われておりません。施設の長期的な計画に沿った人材育成として、職員のキャリアデザ インを見通した研修制度の構築が求められます。(2) 地域社会への参加、交流の促進
(1) 関係機関との連携
●必要に応じて施設の心理担当職員が職員のコンサルテーションにかかわっています。ま た、精神科嘱託医との協力体制もとられています。 ●要保護児童対策地域協議会に法人の事務局長がメンバーとして参画し、情報は本施設にも 共有されています。 ●施設の地域コミュニティスペースや学習室を町内の会合等に開放されています。また、地 域の子どもたちがコミュニティスペースを遊びに利用しています。 ●職員が町内のソフトボールやバレーボールのメンバーとして活動されています。 ●職員が区社会福祉協議会の評議員や校区人尊協の委員に就任されています。 ●入所者が町内の清掃作業や資源ごみ回収などに参加されています。7 施設運営
第三者 評価結果 ① 法人や施設の運営理念を明文化し、法人と施設の使命や役割が反映さ れている。b
62 ② 法人や施設の運営理念に基づき、適切な内容の基本方針が明文化され ている。b
63 ③ 運営理念や基本方針を職員に配布するとともに、十分な理解を促すた めの取組を行っている。c
64 ④ 運営理念や基本方針を母親と子ども等に配布するとともに、十分な理 解を促すための取組を行っている。c
65 ① 施設の運営理念や基本方針の実現に向けた施設の中・長期計画が策定 されている。c
66 ② 各年度の事業計画は、中・長期計画の内容を反映して策定されてい る。c
67 ③ 事業計画を、職員等の参画のもとで策定されるとともに、実施状況の 把握や評価・見直しが組織的に行われている。c
68 ④ 事業計画を職員に配布するとともに、十分な理解を促すための取組を 行っている。c
69 ⑤ 事業計画を母親と子ども等に配布するとともに、十分な理解を促すた めの取組を行っている。c
70 第三者 評価結果 ① 施設長は、自らの役割と責任を職員に対して明らかにし、専門性に裏 打ちされた信念と組織内での信頼をもとにリーダーシップを発揮して いる。b
71 ② 施設長自ら、遵守すべき法令等を正しく理解するための取組を行い、 組織全体をリードしている。c
72 ③ 施設長は、支援の質の向上に意欲を持ち、組織としての取組に十分な 指導力を発揮している。b
73 ④ 施設長は、経営や業務の効率化と改善に向けた取組に十分な指導力を 発揮している。b
74 ① 施設運営をとりまく環境を的確に把握するための取組を行っている。c
75 ② 運営状況を分析して課題を発見するとともに、改善に向けた取組を 行っている。b
76 ③ 外部監査(外部の専門家による監査)を実施し、その結果に基づいた 運営改善が実施されている。b
77(3) 施設長の責任とリーダーシップ
●法人・施設の理念や基本方針は法人としては策定されていますが、法人・施設の将来構想 の取り組みや職員への周知の面からは十分であるとは認められないところがあります。ま た、年次の事業計画は事業活動として具体的内容が明示されていますが、前年度の実施状況 の把握や評価が反映されているのか明確でありません。また、数値目標が設定されていない ため、事業の達成度が確認できにくい状況にあります。施設の機能強化やサービスの質の向 上のためには、法人・施設の将来構想を明確化し、中・長期計画に位置付けたうえで年次計 画に反映させるとともに、適宜全職員参画のもと評価・見直しをされるなど、継続的な取り 組みが求められます。 ◇改善が求められる点(1) 運営理念、基本方針の確立と周知
(4) 経営状況の把握
(2) 中・長期的なビジョンと計画の策定
第三者 評価結果 ① 施設が目標とする支援の質を確保するため、必要な人材や人員体制に 関する具体的なプランが確立しており、それに基づいた人事管理が実 施されている。
c
78 ② 客観的な基準に基づき、定期的な人事考課が行われている。c
79 ③ 職員の就業状況や意向を定期的に把握し、必要があれば改善に取り組 む仕組みが構築されている。c
80 ④ 職員処遇の充実を図るため、福利厚生や健康を維持するための取組を 積極的に行っている。b
81 ① 実習生の受入れと育成について、基本的な姿勢を明確にした体制を整 備し、効果的なプログラムを用意する等積極的な取組をしている。c
82 ◇特に評価が高い点 ◇改善が求められる点 ●施設長は、遵守すべき法令等のリスト化や職員に対して法令等を周知する取り組みは行われており ません。法令遵守は施設として施設を運営していくための社会的責務として必須であり、正しい理解に 向けた取り組みが求められます。 ●施設長は実施する支援の質の現状について評価・分析を行っていますが、定期的なものではありま せん。支援の質の課題を把握し改善に向けた取り組みには、サービスの定期的な評価・分析が求めら れます。 ●監査法人(公認会計士)による財務監査が平成24年度から行われています(平成25年5月29日 付「独立監査人の監査報告書」により確認)。これを契機に外部監査の結果を施設運営の健全性の維 持、透明性の確保につなげられるよう、継続的な取り組みを期待します。(6) 実習生の受入れ
●有資格者の配置について、その必要性の認識により実際の採用に当たって取り組まれ、各 職種の専門性や役割については理解されていますが、人事管理や人事考課の面では職員から の仕事に関する意見は徴されているものの、有効な活用が図られていないところが見受けら れます。人材の能力開発、育成のうえからも計画に基づく一人一人の資質や能力の活用を図 る仕組みの構築が求められます。また、職員の意向についても十分把握するとともに、人員 体制の改善等、職員の負担軽減につながる取り組みが求められます。 ●実習生受け入れのマニュアルは整備されていますが、受け入れに関する意義・方針が明確 にされておらず、学校との覚書等の中に受け入れに当たっての実習における責任体制が明確 でないものがあります。実習の効果をより高めるためには、実習受け入れに対する意義や方 針を明確にされ全職員の理解のもと実習担当職員のモチベーションの高揚を図ることも重要 かと思われます。また、実習受け入れに際しては、学校や実習生との無用なトラブル回避の ためにも、実習に関する責任の所在を覚書等で明確にされておくことが求められます。 ◇改善が求められる点(5) 人事管理の体制整備
●職場環境の配慮や勤務表の組み方に職員が休暇を取りやすいような工夫が見られ、年休の 取得日数も1人平均約12日となっています。 ●法人のホームページで行政監査の結果や施設の財務状況(貸借対照表、資金収支計算書 等)が公表されています。第三者 評価結果 ① 支援について標準的な実施方法を文書化し、職員が共通の認識を持っ て支援を行っている。