神戸市(以下「市」という。)は、新神戸ロープウェー(以下「ロープウェー」という。)の改修・運 営および布引ハーブ園(以下「ハーブ園」という。)の運営を行う「新神戸ロープウェー再整備等事業」 (以下「本事業」という。)について、民間の資金、経営能力及び技術的能力の活用を図るため、前者 (ロープウェーの改修・運営事業)を「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法 律」(以下「PFI法」という。)に基づく事業(以下「PFI事業」という。)として、また、後者(ハ ーブ園の運営事業)を「地方自治法」及び「神戸市都市公園条例」の規定により、指定管理者制度に基 づく事業(以下「指定管理事業」という。)として実施することとし、本事業を遂行する民間事業者を 選定するために、平成 21 年4月 17 日に応募手続き等を示した募集要項等を公表し、民間事業者の募集 を行いました。 今般、市は、PFI事業における優先交渉権者及び指定管理事業における指定管理者候補者(以下、 単に「優先交渉権者」という。)を選定しましたので、PFI法第8条の規定による民間事業者の選定 に関する客観的な評価の結果とあわせて、次のとおり公表します。 平成 21 年9月 17 日 神戸市長 矢 田 立 郎
新神戸ロープウェー再整備等事業の事業者選定について 1 事業の概要 (1)事業名称 新神戸ロープウェー再整備等事業 (2)対象となる公共施設 新神戸ロープウェー(神戸市中央区北野町1丁目4番3号他) 布引ハーブ園(神戸市中央区葺合町、加納町1丁目、北野町1丁目他) (3)施設内容 新神戸ロープウェー: 単線自動循環式普通索道(傾斜長:1471.37m、高低差:330m) 駅舎(北野1丁目駅、風の丘駅、布引ハーブ園駅) 布引ハーブ園: 見本園、ラベンダー園、滝のレスト、四季の庭、香りの芝生、風の丘芝生広場、展望レスト ハウス(売店、レストラン、案内コーナー、研修室)、森のホール(集会室:多目的ホール 及び展示室)、グラスハウス(香りの温室、クラフトコーナー、喫茶コーナー、展示コーナ ー、スパイス工房、調理室(料理室)) (4)事業目的 ハーブ園は、森林の防災対策にも配慮しつつ、神戸の地理的条件を生かした観光資源として市が 整備し、平成3年 10 月にオープンした。ロープウェーは、市街地とハーブ園を結ぶ公園施設とし て財団法人神戸市都市整備公社(以下「公社」という。)が整備し、ハーブ園とともに供用開始し て、当初は年間約 200 万人の利用者があったが、近年は利用者数の減少傾向(平成 19 年度年間約 51 万人)が続いており、老朽化しつつある施設の大規模更新や効率的な運行システムの構築が求め られている状況にある。併せて、ハーブ園の魅力向上による集客力強化が求められている。(ロー プウェーの施設は、平成 21 年3月に市が公社から取得した。) 本事業は、民間事業者の優れたノウハウを活用してロープウェー施設の更新とロープウェーおよ びハーブ園事業の運営を一体的に行うことにより、財政負担の縮減や市民・観光客へのサービス向 上を図ることを目的とする。 (5)事業方式 PFI事業の事業方式は、事業者がPFI法に基づき、ロープウェー施設を設計、再整備すると ともに、運営期間にわたってロープウェーの運行及び維持管理を行うRO(Rehabilitate and Operate)方式とする。 指定管理事業の事業方式は、事業者が指定管理協定に基づき、運営期間にわたって運営及び維持 管理を行う方式とする。 ロープウェーは、神戸市都市公園条例において都市公園「布引公園」の管理許可施設として位置 づけられており、本事業を実施する特別目的会社(Special Purpose Company。以下「SPC」と略 す。)は、都市公園法第5条の許可を受けてロープウェーの管理を行うものとする。 ハーブ園は、地方自治法(昭和 22 年法律第 67 号)第 244 条の規定による公の施設であり、当該 SPCを同法第 244 条の2第3項の規定による指定管理者として指定する。 ロープウェー及びハーブ園とも、一体的に選定された同一の事業者が設立するSPCが運営する こととなるが、契約上は、ロープウェーの改修・運営事業はPFI事業としての事業契約、ハーブ 園の運営事業は指定期間全体にわたる長期協定と毎年度締結する指定管理協定に基づく各年度単 位での契約になる。両事業について契約上の位置付けは異なるが、実際の事業遂行において事業者 は一体的な経営を行うものとする。 (6)事業者の業務範囲
事業者は、以下の業務を遂行する。 ①ロープウェーの改修・運営事業 ア 調査業務 a 現行施設調査 b 各種測量 c 地質調査等 d その他事前調査を実施する上で必要な業務 イ 設計業務 a 基本設計・実施設計業務 b 上記設計業務に伴う市、その他関係機関との調整業務 c 市への設計図書の提出 d その他必要な業務 ウ 改修業務 a 改修工事業務 b 改修工事の実施に伴う市、その他関係機関との調整業務 c その他必要な業務 エ 工事監理業務 a 設計図書と工事内容の整合性の確認及び諸検査(出来高検査を含む)の実施 b 設計調整、設計変更に対する、市及び設計者、工事施工者との調整業務 c 工事監理の実施に伴う、市、その他関係機関との調整業務 d その他必要な業務 オ ロープウェー運行業務 a 従前事業者からの引継ぎ業務 b 道路管理者との交差協議等 c 民地利用に関する協議 d 運転・監視業務 e 営業業務 f 企画業務 g 次期事業者への引継ぎ業務 カ ロープウェー点検及び整備業務 a 点検及び整備業務 b 駅舎の維持管理業務 ②ハーブ園の運営事業 ア 営業・企画等業務 a 従前事業者からの引継ぎ業務 b 営業業務 c 企画業務 d 次期事業者への引継ぎ業務 イ 維持管理業務 a 植物管理業務 b 施設管理業務 (7)事業期間 本事業の事業期間は、事業契約締結日(平成 21 年 12 月を予定)から平成 38 年3月 31 日までと する。 各業務の実施期間は以下のとおりである。
①ロープウェーの改修(調査・設計・改修・工事監理)期間: 事業契約締結日(平成 21 年 12 月を予定)から平成 23 年3月までとする。 現場における改修工事は、平成 22 年4月以降に行うものとし、運行に関する諸手続きも含めて 平成 23 年3月 31 日までに完了するものとする。また、改修後のロープウェーの運行は、平成 23 年4月1日までに開始するものとする。 ②ロープウェー及びハーブ園の運営期間: 平成 22 年4月から平成 38 年3月まで(16 年間)とする。 2 事業者選定の経緯及び審査方法等 (1)事業者選定の経緯 事業者選定の経緯は以下の通りである。 日 程 内 容 平成 20 年 12 月 10 日 第1回新神戸ロープウェー再整備等事業者審査委員会開催 12 月 15 日 実施方針の公表 12 月 19 日 実施方針の説明会 12 月 15 日~12 月 25 日 実施方針に関する質問・意見の受付 平成 21 年 1月 21 日 実施方針に関する質問への回答の公表 実施方針に関する補足説明の公表 1月 30 日 特定事業の選定及び公表 要求水準書(骨子案)の公表 1月 30 日~2月 10 日 要求水準書(骨子案)に関する質問・意見の受付 2月 28 日 要求水準書(骨子案)に関する質問への回答の公表 3月 18 日 第2回新神戸ロープウェー再整備等事業者審査委員会開催 4月 17 日 募集要項等の公表 4月 24 日 募集要項等の説明会 4月 24 日 現地見学会の開催 4月 17 日~5月 7 日 募集要項等に関する質問・意見の受付 5月 27 日 募集要項等に関する質問への回答の公表 5月 28 日~6月1日 募集要項等に関する質問への回答に対する再質問の受付 6月8日 募集要項等に関する質問への回答に対する再質問への回答 の公表 6月 10 日 参加表明書及び資格審査申請書類の受付 6月 19 日 第3回新神戸ロープウェー再整備等事業者審査委員会開催 6月 26 日 資格確認結果の通知 7月 27 日~28 日 提案書類の受付 8月 10 日 第4回新神戸ロープウェー再整備等事業者審査委員会開催 8月 27 日 第5回新神戸ロープウェー再整備等事業者審査委員会開催 9月 17 日 優先交渉権者及び指定管理者候補者の選定及び公表 (2)事業者選定の方法 ①選定方法及び審査方式 事業者の選定に当たっては、提案価格のほか、本事業における各業務の実施に関する提案内容、 市の要求水準との適合性並びに資金計画及びリスク分担を含む事業計画の妥当性・確実性等の各面 から総合的に評価する公募型プロポーザル方式を採用した。 ②審査委員会の設置
提案内容等の審査に関しては、幅広い専門的見地からの意見を参考とするために、学識経験者等 により構成される「新神戸ロープウェー再整備等事業者審査委員会」(平成 20 年 12 月 10 日設置、 以下「審査委員会」という。)を設置した。審査委員会は、以下の7名の委員により構成された。 <新神戸ロープウェー再整備等事業者審査委員会> 委員長 中瀬 勲 兵庫県立大学大学院緑環境景観マネジメント研究科教授、 兵庫県立人と自然の博物館副館長 委 員 喜多 秀行 神戸大学大学院工学研究科市民工学専攻教授 委 員 貴多野 乃武次 神戸山手大学客員教授 委 員 大内 ますみ 三宮法律事務所弁護士 委 員 岡村 修 公認会計士、税理士 委 員 三木 孝 神戸市企画調整局企画調整部長(平成21 年4月1日より) (前任の樋口 浩一・神戸市企画調整局調査室長から市の組織改正により交代) 委 員 佐々木 繁 神戸市建設局公園砂防部長 (3)審査の経緯 ①資格審査 平成 21 年6月 10 日に参加表明書及び資格審査申請書類の受付を行ったところ、以下に示す1グ ループより書類の提出を受け、審査委員会において募集要項に記載の「応募者の備えるべき参加資 格要件」を満たしていることを確認し、平成 21 年6月 26 日付で応募者にプロポーザル参加資格確 認通知書を通知した。 応募グループ名 日本ケーブルグループ 代表企業 日本ケーブル(株) 構成企業 NCリゾートマネージメント(株) (株)びわ湖バレイ 阪神園芸(株) 協力企業 (株)トーマス (株)竹中土木 (株)オオバ ※ なお、協力企業のうち(株)トーマスは、提案書提出時において協力企業ではなくなった。 ②提案審査 平成 21 年7月 28 日に日本ケーブルグループより提案書の提出を受け、審査委員会において事業 者選定基準に基づき、以下のとおり審査を行った。 ア 見積価格の確認 提案書提出を受け付けた時点において、応募者が提示するロープウェーの改修に係る市負担 分の見積価格が予定価格を超過していないことを確認した。 イ 基礎審査 提案内容が要求水準を満たしているかの基本的な確認を行った結果、要求水準の明らかな未 達が認められなかったため、要求水準を達成しているものと評価した。 ウ 提案審査(加点評価) 事業者選定基準に示す審査項目に基づいて、提案内容の審査を行った。提案内容の審査に当 たっては、要求水準を超える提案内容に対して加点評価を行い、「内容点」として点数化した。 エ 定量的評価(価格の評価) 応募者が提示する、ロープウェーの改修に係る費用総額(初期投資額)のうちの市負担価格、 及び、ハーブ園に関する各年度(16 年間分)の市負担予定価格(指定管理料-利用料金目標収 入額)の平均値に基づいて、「価格点」として点数化した。 オ 総合評価
審査委員会は、予め公表している事業者選定基準に従い、提案書に基づく提案審査の得点(内 容点)と定量的評価に基づく得点(価格点)を合わせて総合評価を行った結果、平成 21 年9 月 14 日に日本ケーブルグループを優先交渉権者として選定した旨の報告を市に行った。 なお、審査委員会による審査の内容は別添「新神戸ロープウェー再整備等事業審査講評」の とおりである。 3 優先交渉権者の選定 市は、審査委員会の報告を受け、日本ケーブルグループを優先交渉権者として選定した。 4 PFI事業における財政支出の削減効果 優先交渉権者に選定された事業者の提案に基づき、本事業のうちのPFI事業(ロープウェーの 改修・運営事業)を実施する場合の市の財政支出について、市が直接実施する場合の財政支出と比 較したところ、事業期間全体で約 46%の削減が期待できる。 ①従来方式における市の財政支出 791 百万円 ②PFI方式における市の財政支出 427 百万円 ③PFI方式の導入による市の財政支出の削減効果(①-②) 364 百万円 (注釈) 金額はいずれも、現在価値に換算した額である。