【資料4-6】
業務実績報告書の主なポイント 1 第2 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する目標を達成 するためとるべき措置 1 家畜の視点での基盤強化のための家畜改良及び飼養管理の改善等 (1)全国的な改良の推進 〇 畜種ごとに概ね年3回、関係者との意見・情報交換を行い、積極的に指導的役割 を果たした。とくに、乳用牛についてはゲノミック評価技術による選抜精度の向上 に伴い、より少数の候補種雄牛でも十分な改良効果が得られることを示すことを通 じ、後代検定の効率化に貢献し、また、センター産種畜等の供給は各地域における 銘柄化へ寄与するなど、計画を上回る成果を得た。 (令和元年度) 畜種ごとに概ね3回、関係者との意見・情報交換を行い、積極的に指導的役割を 果たした。とくに、新たな家畜改良増殖目標の改定に当たりセンターから委員とし て参画し、新たな目標の取りまとめに貢献するなど、計画を上回る成果を得た。 (2)遺伝的能力評価の実施 〇 遺伝的能力評価を畜種ごとに年4回以上実施し、その結果及び遺伝的趨勢を公表 した。さらに、平成 29 年度からホルスタイン種の種雄牛及び経産牛について、一塩 基多型(以下「SNP」という。)を活用したゲノミック評価を開始した。以降、年々、 精度を高め、若雄牛及び若雌牛等について、ホルスタイン種は平成 30 年度から、黒 毛和種は令和元年度から、SNP 情報が得られたら直ちに遺伝的能力の情報が得られ るよう、ゲノミック評価を毎月実施し、評価結果を提供する機会を増やすなど、計 画を上回る成果を得た。 (令和元年度) 遺伝的能力評価を畜種ごとに年4回以上実施し、その結果及び遺伝的趨勢を公表 した。さらに、黒毛和種は令和元年度から、ゲノミック評価を毎月実施し、評価結 果を提供する機会を増やすなど、計画を上回る成果を得た。 〇 遺伝的能力評価手法の改善のため、畜種ごとに評価技術検討会を開催し、学識経 験者等との意見・情報交換を行いつつ、SNP 情報を活用したゲノミック評価につい て項目を増やし、精度を高めるための検討を進めた。この取組から、乳用牛の体型 形質、気質・搾乳性等について、より精度の高いゲノミック評価値を公表し、また、 豚の肢蹄の強健性の評価モデルの育種選抜に向けた検討を行うとなど、計画を上回 る成果を得た。 (令和元年度) 畜種ごとに評価技術検討会を開催し、学識経験者等との意見・情報交換を行いつ つ、ホルスタイン種における未経産牛の在群期間の評価の新たな開始、黒毛和種の 分娩難易に関するゲノミック評価を試行するなど、計画を上回る成果を得た。2 (3)種畜検査の実施 〇 のべ 21,883 頭の種畜検査を的確に実施した。また、和牛の精液・受精卵の不適切 な流通事案の発生に伴い、平成 30 年度及び令和元年度に緊急的に実施された家畜 人工授精所における和牛精液等の管理状況に関する現地調査に、家畜人工授精精液 の流通・管理に精通したセンター職員が参加することにより、限られた時間の中で 効率的に現地調査を行うことに貢献するなど、計画を上回る成果を得た。 (令和元年度) 5,497 頭の種畜検査を的確に実施した。また、家畜人工授精所における和牛精液 等の管理状況に関する現地調査に、センター職員が参加することにより、限られた 時間の中で効率的に現地調査を行うことに貢献するなど、計画を上回る成果を得た。 (4)飼養管理の改善等への取組 〇 肉用牛繁殖雌牛の増頭を支援するため、代謝プロファイルに関する技術を用いた 飼養管理講習会(12 回/4年)、受胎率向上に資する牛超音波画像診断技術講習会 (13 回/4年)、放牧講習会(8回/4年)を開催した。 (令和元年度) 飼養管理講習会(3回)、牛超音波画像診断技術講習会(3回)、放牧講習会(2 回)を開催した。なお、牛超音波画像診断技術に関する講習会において、家畜人工 授精師の利用を促すガイドラインが示されたことに伴い、新たに家畜人工授精師も 受講対象者に加えるなど、積極的に技術の普及に努めた。 〇 生乳生産基盤強化を支援するため、農場 HACCP 認証農場である岩手牧場(平成 30 年には JGAP 認証を新たに取得)における取組を踏まえた高度な農場管理技術講習 会(4回/4年)、受胎率向上に資する牛超音波画像診断技術講習会(4回/4年)を 開催した。また、搾乳ロボット等を活用した飼養管理情報の収集や、高泌乳能力牛 における搾乳ロボットの活用時の留意点等の情報発信を行うなど、計画を上回る成 果を得た。 (令和元年度) 農場管理技術講習会(1回)、牛超音波画像診断技術講習会(1回)を開催した。 なお、牛超音波画像診断技術に関する講習会において、前述の肉用牛と同様、新た に家畜人工授精師も受講対象者に加えるなど、積極的に技術の普及に努めた。また、 搾乳ロボットでの飼養に適した後継牛生産方法として育成牛の育種価情報を活用 した交配種雄牛選定の事例等の情報発信を行うなど、計画を上回る成果を得た。 〇 家畜防疫の強化等への取組として、技術セミナー等への参加による情報収集を行 うとともに、記録に基づく防疫対策の自己点検を行った上で、必要に応じ、PDCA サ イクルに基づく防疫対策の強化を図るなど計画的に防疫業務を実施した。なお、新 冠牧場におけるヨーネ病については、PDCA サイクルに基づく防疫対策の強化を図っ たものの、清浄化は進まず、令和元年度には、家畜の飼養を一時中断せざるを得な い状況になった。また取組を進める中、投与した薬剤の休薬期間が守られない事案
3 を発生させてしまい、家畜保健衛生所等から指導を受け、再発防止策等のとりまと めを行った(微項目で C 評価)。なお、新冠牧場の業務については、OPU 技術等を用 いた受精卵の確保と他場との連携により遺伝資源の継承と改良速度の確保を図り つつ継続することしている。 また、衛生管理の改善等に資するノウハウ等について、情報提供を行い、これら の技術情報は、めん羊牧場における線虫対策の実践や GAP 取得チャレンジシステム 確認済牧場の増加に貢献するなど、衛生管理の向上に貢献した。 (令和元年度) 家畜防疫に関する情報収集を行うとともに、記録に基づく防疫対策の自己点検を 行うなど計画的に防疫業務を実施した。なお、新冠牧場におけるヨーネ病について は、清浄化は進まず、家畜の飼養を一時中断せざるを得ない状況になった。また取 組を進める中、投与した薬剤の休薬期間が守られない事案を発生させてしまい、家 畜保健衛生所等から指導を受け、再発防止策等のとりまとめを行った(微項目で C 評価)。 また、センターにおいて取り組むフェンス設置や消毒の動画等を提供し、CSF 対 策の動画やパンフレットとして活用されるなど、衛生管理の向上に貢献した。 ○ 馬及びめん山羊について、ニーズの高い人工授精技術や飼養管理技術に関する講 習会等を、毎年度 10 回程度、計 40 回と精力的に実施した。特に、馬やめん山羊を 対象にした、家畜人工授精に関する免許取得講習会は、センターがほぼ唯一の実施 機関であり、着実に毎年度1回開催した。講習会では、補完的な説明や技術指導を 精力的に実施して講習内容の理解度向上に取り組んだ。合計 34 名(馬:12 名、め ん羊:6名、山羊:16 名)の受講者全員が修了試験に合格し、合格率 100%を実現 (目標達成率 120%)するなど、計画を上回る成果を得た。 また、鳥獣害対策や耕作放棄地対策として期待される、めん山羊の利活用を普及 させるため、関係機関等と連携し、草地管理や飼養管理に関する技術講習会を、毎 年度2回以上、計 10 回開催した。 (令和元年度) 馬及びめん山羊についての人工授精技術や飼養管理技術に関する講習会等を、計 12 回開催し、140 名の参加を得た。元年度は、山羊の人工授精師免許取得講習会を 長野支場で開催し、実習で可能な限りの人数を受け入れ、前回(平成 28 年度)よ り2名多い計9名が受講した。山羊については、一般者の免許取得希望も多く、畜 産系履修者のように科目免除もないことから、全科目の理解を助けるため職員が一 層の支援を行った。その結果、9名全てが修了試験に合格し(合格率 100%)、計画 を上回る成果を得た。また、めん山羊利活用のための草地管理や飼養管理に関する 技術講習会を、計2回開催した。
4 2 畜産物の需給の変化に応じた優良な種畜・種きん等の生産・供給等 (1)種畜・種きん等の生産・供給 〇 ホルスタイン種について、乳量や泌乳持続性に関する遺伝的能力評価値を高める 交配を行い、センターで評価したゲノミック評価値を活用しながら、乳器、泌乳持 続性、血統等に特長を持つ候補種雄牛を年 47 頭作出し、計画どおり実施した。 (令和元年度) 新冠牧場におけるヨーネ病については防疫対策の強化を図ったものの、清浄化は 進まず、家畜の飼養を一時中断せざるを得ない状況になったため、候補種雄牛の作 出頭数は 36 頭となった(微項目で C 評価)。 〇 黒毛和種について、その基礎となる4系統群・5希少系統を活用し、増体性を特 に重視した改良に取り組むため、不飽和脂肪酸に関する遺伝子 FASN 等の遺伝子型 情報や希少系統の遺伝子保有確率による選抜を行い、遺伝的多様性の確保や増体性 等に特長を持つ候補種雄牛として目標を上回る年 37 頭作出した。 (令和元年度) センターで評価したゲノミック評価値等を活用しながら選抜を行い、遺伝的多様 性の確保や増体性等に特長を持つ候補種雄牛として目標を上回る 36 頭作出した。 〇 豚について、デュロック種については増体性、ランドレース種及び大ヨークシャ ー種については繁殖性に着目した改良に取り組み、センターで評価した育種価を活 用して選抜を行い、例えば、ランドレース種の種豚1腹当たりの育成頭数は順調に 増加(平成 28 年度には 8.7 頭から令和元年度には 10.4 頭まで増加)するなど、計 画通り改良を進めた。 (令和元年度) センターで評価した繁殖性等に関する育種価を活用して選抜を行い、例えば、ラ ンドレース種の種豚1腹当たりの育成頭数は順調に増加(平成 28 年度には 8.7 頭 から令和元年度には 10.4 頭まで増加)するなど、計画通り改良を進めた。なお、実 験用小型豚について、生体でのけい養を中止し、民間移管を完了した。 〇 鶏について、在来鶏等との交配相手となるセンター産種鶏の能力向上に取り組み、 例えば、横斑プリマスロック種(XS 系統)について、民間では取り組みがたい長期 間に渡る産卵データの収集を行い、後期産卵率の育種価(平成 26 年産鶏を起点と し、平成 30 年産鶏は 8.02%改善)は目標を上回る遺伝的能力の向上が図られるな ど、計画を上回る成果を得た。 (令和元年度) 横斑プリマスロック種(XS 系統)について、民間では取り組みがたい長期間に渡 る産卵データの収集を行い、後期産卵率の育種価(平成 26 年産鶏を起点とし、平 成 30 年産鶏は 8.02%改善)は目標を上回る遺伝的能力の向上が図られるなど、計 画を上回る成果を得た。
5 〇 農用馬について、人工授精技術を活用した効率的な繁殖を行うとともに、センタ ーが開発した農用馬のボディコンディションスコアに基づいた飼料設計技術を活 用し、繁殖馬や生産馬の適切な飼養管理を行えたことが、馬格の優れた雄馬を多く 作出した効果となって発揮され、種雄馬候補として目標を上回る年7頭を作出した。 (令和元年度) 人工授精技術を活用した効率的な繁殖を行うとともに、農用馬のボディコンディ ションスコアに基づいた飼料設計技術を活用し、繁殖馬や生産馬の適切な飼養管理 を行えたことが、馬格の優れた雄馬を多く作出した効果となって発揮され、種雄馬 候補として目標を上回る7頭を作出した。 (2)6次産業化の推進等に対応した育種素材の供給等 〇 多様な消費者のニーズに応える国産畜産物の供給を支援するため、国内での種畜 の供給体制が脆弱なめん山羊等について、育種群を維持し、生体や精液を提供する とともに、めん山羊等に関する各種会議に参画し、技術的助言、意見・情報交換を 行い、また、めん山羊の飼養農家に対する人工授精技術の講習等の飼養管理に関す る技術的支援を行い、毎年度計画どおり実施した。 (令和元年度) めん山羊等について、育種群を維持し、生体や精液を提供するとともに、各種会 議に参画し、技術的助言、意見・情報交換を行い、また、飼養農家に対する人工授 精技術の講習等の飼養管理に関する技術的支援を行い、計画どおり実施した。 (3)家畜等の多様な遺伝資源の確保・利用 〇 農研機構と連携しつつ、我が国では飼養管理を行う農場が少ない馬、めん山羊も 含め、センターならではの得意分野を活かしつつ、遺伝資源の保存を関係牧場で分 担して効率的に実施し 93 点の遺伝資源(生体、精液、受精卵)を喪失させることな く、毎年度計画どおり実施した。 (令和元年度) 遺伝資源の保存を関係牧場で分担して効率的に実施し、93 点の遺伝資源を喪失さ せることなく、計画どおり実施した。 〇 黒毛和種について、近交係数の高まりを抑制する種畜生産を行うため、多様な育 種素材を導入し、遺伝的に特徴ある優良な 900 頭規模の牛群を整備し、当該牛群を 活用し、遺伝的多様性の確保や増体性等に特長を持つ候補種雄牛として目標を上回 る年 37 頭作出した。 (令和元年度) 遺伝的に特徴ある優良な 900 頭規模の牛群を整備し、当該牛群を活用し、遺伝的 多様性の確保や増体性等に特長を持つ候補種雄牛として目標を上回る 36 頭作出し た。
6 3 飼料の視点での基盤強化のための飼料作物の種苗の生産・供給等 (1)飼料作物種苗の生産・供給 〇 飼料作物種苗の優良品種の普及により、飼料自給率の向上を図るため、OECD(経 済協力開発機構)品種証明制度に基づく要件に適合した飼料作物種苗を生産した。 また、飼料用稲の種子については、目標を上回って 33 品種 123 トンを供給すると ともに、耐倒伏性に優れ、かつサイレージの発酵品質に優れる極短穂の飼料用稲新 品種については、採種が難しいことから、遅植え栽培や低い密度の栽培により、穂 を大型化させる工夫を行いながら種子増殖に取り組み、飼料用稲の栽培農家に供給 するための十分量を確保することができた。 (令和元年度) OECD 品種証明制度に基づく要件に適合した飼料作物種苗を生産した。また、飼料 用稲の種子については、目標を上回って9品種 25 トンを供給するとともに、採種 が難しい極短穂品種については、これまでのセンターにおける増殖実績が評価され、 極短穂品種3品種の増殖を行い、飼料用稲の栽培農家に供給するための十分量を確 保することができた。 (2)飼料作物優良品種の普及支援 〇 各地で問題となっている有害雑草の防除について、牧場の草地を利用し、県関係 指導者、農協職員等を対象とした講習会や、種子検査に関する技能講習の開催要望 を踏まえ、民間種苗業者等を対象としたマメ科牧草種子の発芽検査技術に係る講習 会など目標を上回って年8回開催し、具体的な草地管理技術等が実用的に紹介され 有意義であった、種子の発芽率等に関する検査手順や詳細な判定方法についての理 解が深まった等の高い評価を受けた。 また、地球温暖化が進む中、夏枯れし易いオーチャードグラスについて、センタ ー熊本牧場近隣の九州有明海沿岸に自生していたオーチャードグラスを母材とし て、選抜した「那改1号」が令和元年度には、センターのほ場で育種した品種とし て初めて品種登録するに至るなど、253 系統の飼料作物について地域適応性検定を 実施するとともに、結果を系統の選定及び新品種登録審査用等の資料として育成機 関に提供した。 さらに、地域適応性検定から得られたデータに併せ、都道府県が行った奨励品種 選定試験結果等のデータを収集・整理し、品種開発や普及に資するよう、都道府県、 試験研究機関及び関係団体に目標を上回る 3,019 品種の情報提供を行った。 加えて、新品種の早期普及にむけ、公共牧場等に目標を上回るのべ 269 か所の実 証展示ほを設置し、適期収穫のタイミングや品種利用者への肥培管理技術等の現地 指導を行うなど、品種特性を十分に発揮させるためのほ場管理のため協力を行った。 このように積極的な業務展開に取り組み、計画を上回る成果を得た。 (令和元年度) 草地管理に関する講習会や、発芽検査技術に係る講習会など目標を上回って 11 回開催し、参加者から高い評価を受けた。 また、センター熊本牧場近隣の九州有明海沿岸に自生していたオーチャードグラ
7 スを母材として、選抜した「那改1号」が、センターのほ場で育種した品種として 初めて品種登録するに至るなど、55 系統の飼料作物について地域適応性検定を実施 するとともに、結果を育成機関に提供した。 さらに、地域適応性検定から得られたデータに併せ、都道府県が行った奨励品種 選定試験結果等のデータを収集・整理し、目標を上回る 723 品種の情報提供を行っ たほか、公共牧場等に目標を上回るのべ 60 か所の実証展示ほを設置し、品種特性 を十分に発揮させるためのほ場管理のための協力を行った。 このように積極的な業務展開に取り組み、計画を上回る成果を得た。 (3)飼料作物の遺伝資源の保存 〇 農研機構と連携しつつ、地域性を考慮し関係牧場で分担して毎年度 420 系統の栄 養体保存に取り組み、遺伝資源を喪失させることなく、毎年度計画どおり実施した。 (令和元年度) 毎年度 420 系統の栄養体保存に取り組み、遺伝資源を喪失させることなく、計画 どおり実施した。 4 国内開発品種の利用拡大に向けた飼料作物の種苗の検査 〇 ISTA 認定検査所としての検査技術レベルの高位平準化を図るため、熟練職員によ る OJT を通じた職員の技術の高位平準化に取り組んだ。センターの検査技術レベル は、ISTA 認定検査所に課せられた技能試験において、純度分析、発芽試験、異種子 の同定等の延べ 37 の検査項目の7割を超える項目で最良の評価を得るとともに、 令和元年度には、延べ 11 の検査項目全てにおいて最良の評価(上位8%)を得るこ とができ、世界中の民間種苗会社を含め ISTA 検査所の中でもトップクラスの水準 となり、計画を上回る成果を得た。 (令和元年度) 熟練職員による OJT を通じた職員の技術の高位平準化に取り組んだ。センターの 検査技術レベルは、延べ 11 の検査項目全てにおいて最良の評価(上位8%)を得 ることができ、世界中の民間種苗会社を含め ISTA 検査所の中でもトップクラスの 水準となり、計画を上回る成果を得た。 5 調査・研究及び講習・指導 (1)調査・研究 〇 遺伝子解析分野では、ゲノム情報を活用した家畜の育種改良を効率的に進めるた め、保有する育種集団を用いて有用形質関連遺伝子などの解析を進めた。この結果、 肉用牛においては、牛肉の食味に関連するイノシン酸及びタウリン含量にそれぞれ 強い関連のある遺伝子を特定することができ、令和2年度から改良への利用を開始 するなど、計画を上回る成果を得た。 (令和元年度) 牛肉の食味に関連する遺伝子については、枝肉成績への負の影響がなく改良マー カーとしての可能性を明らかにするなど、改良利用に有益な情報を得るとともに、 イノシン酸関連遺伝子の判定方法の特許を取得するなど、計画を上回る成果を得た。
8 〇 肉質評価分野では、牛肉等の食味に関連する官能評価と理化学分析の関連性調査 を行い、新たなおいしさの指標を明らかにした。また、外国人の黒毛和牛肉に対す る嗜好性調査を行い、その結果を論文として取りまとめ、商業誌への投稿(5件) や講演等(2件)を通じて広報するとともに、国の輸出戦略に貢献するため、日本 畜産物輸出促進協議会とも緊密に情報交換を行った。また、日本農業新聞(令和2 年1月 29 日、1面)等のメディアにも大きく取り上げられた。これらの情報発信の 結果、中国市場への輸出を計画している商社や(独)日本貿易振興機構(JETRO)等 からも問い合わせがあり、情報を提供した。以上のとおり、情報発信に努め、学術 的かつ社会的にも強い関心が寄せられるなど、計画を大きく上回り、かつ顕著な成 果を得た(微項目でS評価)。 (令和元年度) 牛肉等の食味に関連する官能評価と理化学分析の関連性調査を行い、新たなおい しさの指標として、黒毛和牛肉においては、不飽和脂肪酸の酸化物が強い甘い香り に関与していること、豚においては、粗脂肪含量及び脂肪酸組成が関与しているこ とが分かった。また、外国人の黒毛和牛肉に対する嗜好性調査の結果を論文として 取りまとめ、商業誌等を通じて情報発信に努め、学術的かつ社会的にも強い関心が 寄せられるなど、計画を上回る成果を得た。 〇 繁殖技術分野では、豚の改良を効率的に進める上で有効な疾病リスクを低減した 優良種豚等の産子生産を実現するため、豚胚の移植操作の簡易化を図った非外科移 植器具を平成 29 年度に開発し特許を取得(令和元年度)した。また、一般的な豚ガ ラス化胚移植は、胚を実験室の顕微鏡下で融解し、手術室で外科移植されているが、 平成 30 年度までに実験室等の設備の無い生産現場においてもガラス化胚の融解か ら移植が可能となる非外科移植技術を確立し、高い子豚生産率(21.2%)を得た(参 考:他の論文報告では、子豚生産率は 7.1~17.3%)。併せて、技術の普及に向けた マニュアルは予定より2年早く平成 30 年度に作成し、開発移植器具の市販化と併 せて多数の機関に技術の普及が行われたことも含め、全体として、計画を大きく上 回り、かつ顕著な成果を得た(微項目でS評価)。 (令和元年度) 寒冷時(18℃以下)の豚舎内でも、市販の保冷剤を活用し、豚胚を含む融解液の 温度低下を防ぐことで、世界初となる子豚生産を実現した。また、神経質な受胚豚 への移植を可能とする簡易な保定器具を新たに作成・活用する等の工夫を重ねるこ とにより、受胎率が平成 30 年度の 50%(3/6頭)から令和元年度には 60%(3/ 5頭)に向上する等、計画を上回る成果を得た。 〇 短期肥育技術分野では、国の家畜改良増殖目標に掲げる肉用牛の肥育期間の短縮 を実現するため、8か月齢時の体重を 270 ㎏以上とする子牛の早期離乳プログラム、 出荷月齢 26 か月の枝肉重量を 480 ㎏以上とする短期肥育技術の開発を行い、短期 肥育での生産コストの低減の実証を行うなど、計画どおり実施した。
9 (令和元年度) 子牛の早期離乳プログラム及び短期肥育技術の開発を行い、短期肥育での生産コ スト低減の実証を行うなど、計画どおり実施した。 〇 放射性セシウム分野では、牧草から肉用牛への放射性セシウムの移行・吸収調査 を行った結果、牛体内の生物学的半減期は、従来の知見では 60 日程度とされていた が本調査により 30 日程度であること及び、血液に対して尿の方が筋肉中セシウム 濃度を推定する際のばらつきが小さいことが明らかとなった。また、福島県でも栽 培可能な放射性セシウム低吸収草種を探索するため、イネ科牧草8草種 15 品種を 調査した結果、原発被災地域におけるカリウム増肥の代替対策としてトールフェス クが適していることを確認した。加えて、トールフェスクの草地造成手法について、 播種時期を早めることや除草剤散布の効果的タイミング等の普及を促す有効な新 知見を得るなど、計画を上回る成果を得た。 (令和元年度) 平成 30 年度までの調査結果では放射性セシウムの生物学的半減期は 25~40 日と 幅があったが、血液・尿などのバックグランドデータを新たに取得し解析した結果、 推定値の分析精度が高まり約 30 日であることが明らかとなった。また、トールフェ スクの草地造成手法について新たな知見を得るとともに、福島県内の酪農家(1戸) での実証展示に係る草地造成指導にも取り組むなど、計画を上回る成果を得た。 (2)講習・指導 ○ 研究機関等で開発された技術を生産現場に普及するため、各種研修を実施した。 農林水産省が策定した計画に基づく中央畜産技術研修会では、毎年度 20 回以上 の講座を実施し、計 2,656 名(約 660 名/年)を受け入れた。受講生の意見・希望 等を毎年度聴取し、翌年度の研修に反映する改善を繰り返し行い、受講者の理解度 は、目標とする 80%以上の結果を得た。 都道府県、団体等からの依頼に基づく個別研修では、計 404 名を受け入れた。研 修内容の充実化等の工夫を繰り返し、受講者の理解度は平均 97%と、目標を上回る 高い結果を得た。 また、(独)国際協力機構(JICA)等からの依頼に基づく海外技術協力の研修を毎 年度実施し、この4年間で 48 か国から計 187 名を受け入れた。中でも、海外各国 の中堅行政官を対象に行う政策立案型研修(約3か月)では、カリキュラムの充実 化などに精力的に取り組み、受講者の理解度は、毎年度 100%を得るなど、目標を 大きく上回る成果となった。 (令和元年度) 中央畜産技術研修会は、計 20 回の講座を開催し、696 名を受け入れた。受講者の 理解度は、目標 80%以上を上回る 85%の結果を得た。都道府県、団体等からの依頼 に基づく個別研修では、計 90 名を受け入れた。元年度は、希望の多い高度な繁殖関 連技術の研修を可能な限り受け入れ、豚の子宮体部非外科移植など先端技術につい ても提供した。受講者の理解度は 99%と目標を上回る高い結果を得た。
10 JICA 等からの依頼に基づく海外技術協力の研修では、16 か国から 32 名を受け入 れた。中でも、政策立案型研修(約3か月)では、貧困解消のため参加国が着手し やすい山羊の飼養管理について希望が高く、長野支場で山羊に関する実践的な講 習・実習を増やし、センターのリソースを活かして研修内容の充実化に努めた。受 講者の理解度は 100%を得るなど目標を大きく上回る成果となった。 6 家畜改良増殖法等に基づく検査 〇 法に基づく検査を的確に実施するため、検査員の確保のための職員に対する講習 会を実施し、検査に必要な能力等を有する職員を確保し、毎年度計画通り実施した。 (令和元年度) 検査員の確保のための職員に対する講習会を実施し、検査に必要な能力等を有す る職員を確保し、計画通り実施した。 〇 種苗法に基づく飼料作物の指定種苗検査については 4,905 点を収集し、品種表示 が不適切なもの、表示された発芽率より低いもの等、種子の品質に関する表示が不 適切な業者に対しては改善指導を行い、結果を農林水産大臣に報告し、毎年度計画 通り実施した。 なお、家畜改良増殖法に基づく立入検査の実施、カルタヘナ法に基づく立入検査 の実施については、農林水産大臣からの指示はなかった。 (令和元年度) 種苗法に基づく飼料作物の指定種苗検査については 1,317 点を収集し、表示が不 適切な業者に対しては改善指導を行い、結果を農林水産大臣に報告し、計画通り実 施した。 7 牛トレーサビリティ法に基づく事務等 (1)牛トレーサビリティ法に基づく委任事務の実施 ○ 牛トレーサビリティ法に基づき、農林水産大臣から委任された牛個体識別台帳の 作成等に関する事務を的確に実施した。法に基づき、国内で飼養される牛は個体識 別番号が記載されている耳標を装着しており、次年度に使用する耳標について毎年 耳標の規格が適正であることを確認する審査を実施している。 (令和元年度) 平成 30 年度に催告事案となった耳標の不正使用に対応するため、耳標に関する 補助事業の中で、新たな仕様に基づく耳標の実証試験に係る検討委員会が民間団体 により開催され、委員の選考、検討委員会への出席、と体の耳への装着等実証試験 への参加依頼があり、対応した。検証に積極的に取り組むとともに、センター内の 4牧場で試験耳標の装着試験等を実施し、不正使用に対応した新規耳標の仕様の取 りまとめに貢献し、計画を上回る成果を得た。 (2)利用者ニーズ等を踏まえたシステムの開発・改修等の実施 ○ 牛個体識別システム利用者の利便性を高めるため、利用者のニーズ等を踏まえた
11 中長期的なシステムの開発・改修計画を策定し、今中期目標期間中に利便性の向上 に向けたシステム改修を5件、牛個体識別台帳のサーバシステム改修等を5件実施 した。システム開発、改修等にあたっては最新版のプログラム言語を用いる等情報 セキュリティの対策の強化を行い、改修等計画に合わせてニーズ調査の対象を変更 し、利用者の利便性等が高まるよう改修を行い、計画を上回る成果を得た。 (令和元年度) 農林水産省地方農政局等の牛トレサ業務担当が農家情報等を確認するシステム の改修においては、情報セキュリティの強化と牛トレサ業務の効率化を目的として、 その利用者である農政局等の業務担当者の意見を、システム仕様の企画立案時のみ ならず、デモシステムの試行時やシステム改修の説明会など様々な機会をとらえ、 数度に渡り意見を聴取し、利便性を繰り返し高め、開発を実施した。その結果、利 用者から文字サイズのカスタマイズや修正箇所の可視化など操作性の向上や画面 表示の応答速度が速くなったことにより使い勝手が特段よくなったと高い評価を 得ており、計画を上回る成果を得た。 (3)家畜伝染性疾病の発生等に伴う緊急検索への対応 ○ 国内における家畜伝染性疾病の発生時等において、農林水産省からの緊検索の依 頼に速やかに対応するため、検索要員を確保するとともに、机上演習等を実施し、 緊急検索態勢を適切に維持した。 (令和元年度) 6名の検索要員を確保し、4月、12 月に机上演習等を実施し、緊急検索態勢を維 持した。 (4)牛個体識別に関するデータの活用推進 ○ 牛個体識別に関するデータ提供については、令和元年度末までに対前中期計画期 間の実績(1,131 件)と比較して 152%増の 1,715 件の情報提供を行った。また、国 の補助事業や都道府県の施策の検討など、様々な場面で個体識別データが利用され ている。データ提供においては、Web 環境下で利用しやすい XML 形式での情報提供 の希望が多かったが、データを XML 形式に変換するプログラムの賃貸契約上、改修 が必要な情報提供には応じられずにいた。今中期目標期間に契約相手方と協議した 結果、プログラムの著作権を譲り受けることから、様々な依頼に応えられるように なった。PRに努め、元年度に新規ユーザ 1 者と契約を行い、2年度には3者に対 しサンプルデータの提供と試験接続を行っており、今後も新規契約の増加が見込ま れ、データのより一層の有効活用が期待されるなど、計画を上回る成果が得られた。 (令和元年度) 補正予算における国の補助事業(増頭、増産事業)の増頭の根拠となるデータと して個体識別データが利用されることとなった。Web 環境下で利用しやすい XML 形 式での情報提供に応じられるよう、データを XML 形式に変換するプログラムの賃貸 契約相手方と協議し、プログラムの著作権を譲り受けることとなった。次年度から 改修が必要な対応が可能となり、新規契約の増加が見込まれ、データのより一層の
12 有効活用が期待されるなど計画を上回る成果を得た。 8 その他センターの人材・資源を活用した外部支援 (1)緊急時における支援 ○ 緊急時における人材派遣要請に備え、各牧場等から速やかな職員の派遣が可能と なるよう緊急連絡体制を整備し、毎年2回程度、メンバーの個人携帯電話へのメー ル送信による抜き打ち訓練を行い、緊急連絡体制の実行性の確認を行った。 家畜伝染性疾病関連では、高病原性鳥インフルエンザ(H28 年 11 月、H30 年1月) やCSF(豚熱)(H30 年9月以降)の発生に際し、農林水産省からの防疫対応作業 への緊急要請を受け、特に、防疫現場で不足していた重機の取扱に熟練した職員を 中心に、延べ 178 名を派遣した。 また、自然災害関連では、農林水産省等からの要請を受け、平成 28 年度の熊本地 震や台風 10 号、平成 30 年度の7月豪雨や北海道胆振東部地震などの発生に伴い、 被害状況の現地調査や公共牧場からの退牧作業等の支援に、延べ 56 名の職員を派 遣した。 以上のとおり、緊急要請に積極的に対応し延べ 234 名を緊急派遣したほか、これ ら職員派遣等の尽力・貢献に対して農林水産大臣表彰を2度受けるなど、計画を上 回る成果が得られた。 (2)災害等からの復興の支援 ○ 熊本地震や九州北部豪雨(H29 年7月)などの発生に伴い、農林水産省などの要 請を受け、被災地へ計 162 トンの粗飼料を提供した。また、熊本地震、北海道胆振 東部地震(H30 年9月)や高病原性鳥インフルエンザ、CSFの発生に際し、農林 水産省からの指示を受け、畜産経営支援協議会が整備しセンターの各牧場で備蓄し ている発電機、動力噴霧器、消石灰などの防疫資材を発生地に速やかに提供した。 以上のとおり、センターの持てる資材を積極的に提供して、被災地支援や防疫作 業の円滑化に貢献したほか、防疫措置実施の尽力に対して農林水産大臣表彰を受け るなど、計画を上回る成果が得られた。 (3)作業の受託等 ○ 都道府県、大学、民間等から協力依頼を受け、家畜改良や育種資源の保存等に資 する材料提供(生体材料、牧草など)、調査等への職員派遣など、249 件について積 極的に協力した。 また、CSFの蔓延に鑑み、令和元年度には、センターが保有する技術を活かし て貢献できることとして、地域の優良豚等の遺伝資源保存に向けた技術提供の検討 を行い、農林水産省とも情報共有しながら、要請があった場合に可能な限り対応で きるよう備えた。 (令和元年度) (1)については、岐阜県や三重県におけるCSF発生の際、防疫現場で不足し ていた重機の取扱に熟練した職員を中心に、延べ 44 名を派遣した。派遣職員は、 現地において重機作業の効率化等に向けた助言を行うなど防疫対応作業の円滑化 に貢献した。(2)については、自然災害等の発生に応じて、粗飼料や備蓄資材を提
13 供できるよう準備を行ったが、実行には至らなかった。(3)については、外部から の依頼を受け、材料提供や調査等 55 件について協力した。 第3 業務運営の効率化に関する目標を達成するためとるべき措置 1 一般管理費等の削減 一般管理費(人件費を除く)については、毎年度対前年度比3%以上抑制するとと もに、業務経費についても、毎年度対前年度比1%以上抑制した。 2 調達の合理化 調達等合理化計画を策定・公表するとともに、契約監視委員会において競争性のな い随意契約の検証又は一般競争等について真に競争性が確保されているのか点検等 を行い、その結果を公表した。 また、競争性のない随意契約を行う場合は、契約審査委員会を開催して随意契約に よることが妥当であるかの判断を行い、合理的な調達を実施した。 3 業務運営の改善 〇 定例の部長会議、職員の採用面接、業務打ち合わせに平成 28 年度に導入したネ ット会議システムを活用し、双方向の情報共有、迅速な会議設定、出張費の節減な ど、業務の効率化に努めた。 (令和元年度) 職員のネット会議の利便性に対する認知度が高まったこともあり、過去4年間で 最も多く同システムを活用するに至ったことから、計画を上回る成果が得られた。 〇 今期には3牧場で JGAP 認証を取得見込み(岩手・奥羽取得済。令和元年度末に熊 本申請済。)であり、GAP 手法に即した業務体系を実践するとともに、外部研修会等 で積極的に牧場の取組を紹介する等 GAP の普及にも貢献しており、計画を上回る成 果が得られた。 (今期の途中(29 年度)から、単年度計画に位置付けた「GAP 手法等の活用による業務運営の 高度化」についても含めて、今期の自己評価を実施。) 第4 予算、収支計画及び資金計画 1 予算 2 収支計画 3 資金計画 一定の事業等のまとまりを単位とした予算、収支計画及び資金計画を策定すること により、各年度計画に掲げる事務事業と予算の見積もりとの対応関係を明確にすると ともに、主たる増減の要因を明らかにするために貸借対照表及び損益計算書について、 前期と当期の経年比較を実施した。
14 4 収支の均衡 運営費交付金については、着実に収益化を行うとともに、自己収入については、見 込額を定期的に把握し、収入予算の欠損リスクの防止に努めるなどにより収支の均衡 を図った。 5 業務運営の効率化を反映した予算の策定と遵守 独立行政法人会計基準の改訂等により、運営費交付金の会計処理として、業務達成 基準による収益化単位の業務を、一定の事業のまとまりで細分化し、これらの業務ご とに予算と実績を管理する体制を構築した。 6 自己収入の確保 事務及び事業の実施に伴い発生する畜産物等の販売、受託研究等の外部研究資金の 獲得、受益者負担の適正化等により自己収入の確保に努め、予算額に対して増加した 自己収入は、中期目標に定められた事業を確実に実施するとともに、センターの体質 強化につながる取組に充当した。 7 保有資産の処分 各牧場からの報告により、保有の必要性を見直し、将来の利用見込み等について検討 し、保有の必要性が認められないものについては、不要財産として除却処分を行った。 第9 その他業務運営に関する事項 1 ガバナンスの強化 〇 定期的な役員会・役員意見交換会及び場長会議を開催し、業務運営に関する重 要事項の審議及び進捗状況並びに懸案事項についての議論を行った。 〇 四半期ごとに業務進捗状況を取りまとめ、役員等によるモニタリングを実施し、 業務の進行管理を行った。 〇 外部有識者を交えた業務検討会を開催し、業務運営に係る課題を検討し、改善 に取り組んだ。 〇 第三者委員による内部統制委員会を開催し、コンプライアンス推進計画、職員 調査の取組の実施、法令順守教育の実施状況等について報告・審議し、各場に必 要な対策の指示を行った。 〇 全職員を対象としたeラーニングによる法令順守教育を実施した。 〇 リスク管理委員会を開催し、リスクの把握・分析・評価を行い、対応計画の見 直しを行った。 2 人材の確保・育成 職務経験等に応じて実施する管理・事務関係研修において、29 年度から3年目職員 研修、30 年度から係長養成研修(中堅職員研修との隔年実施)を新たに実施したほか、 30 年度には、獣医系職員向けに派遣型研修等に係る基本方針を定め、体系的な養成プ
15 ログラムを構築し、計画的な派遣研修を実施することにより、業務に必要な能力の向 上を図った。 また、職員の採用については、これまで行ってきた職種(事務職・技術専門職)に 加え、技術職(獣医を含む)の採用においても 29 年度から独自採用を開始し、必要な 人材の確保を図った。 3 情報公開等の推進 公開が義務づけられている情報について、ホームページ等を通じて適切に情報公 開を行った。また、個人情報の取り扱いについて、新規採用者への研修、外部研修 に担当者を参加させるなど、個人情報に係る意識の向上を図った。 4 情報セキュリティ対策の強化 〇 「独立行政法人家畜改良センターにおける情報セキュリティ対策規程」の改正 及び新たな規則類を制定した。新たな規則につきましては、職員周知を図ったう えで施行した。なお、規則類の制定については、外部機関のセキュリティ監査に より対応が不十分であると指摘を受けたため、農林水産省からの指導により、工 程表による進行管理を行い、制定した。 〇 本所で実施する研修等においてセキュリティ教育を行うとともに、全職員を対 象とした標的型攻撃メールに対する訓練を行った。 〇 外部専門家の意見を踏まえ、アクセス制限の見直し、推測困難なパスワードの 設定、バックアップの時間変更などを実施した。 5 環境対策・安全管理の推進 〇 安全衛生委員会を毎月開催し、労働災害発生状況、作業環境の確保の指示・確 認及び労働災害実例を用いた類似事故の発生防止の周知徹底を行った。 〇 新規採用者、配置換職員及び首席総括班長等に対する安全衛生教育を実施する とともに、各牧場・支場へ担当者を派遣し、作業実施状況の点検等の安全教育を 実施した。 〇 作業環境測定、化学物質リスクアセスメント及びストレスチェックを実施した。 6 施設・設備の整備に関する計画 業務実施上の必要性及び既存施設・設備の老朽化等を勘案して、施設・設備の計 画的な整備・改修を行った。 7 積立金の処分に関する事項 前期中期目標期間中に自己収入財源で取得し、当期中期目標期間に繰り越した 有形固定資産の減価償却に要する費用等に充当した。