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Academic year: 2021

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強震応答装置を使用した耐震マットの壁面固定の有効性について

- 実験報告書 -

株式会社フロントエンド

(2)

目 次 1. はじめに 2. 実験概要 3. 設備 3-1 使用設備 3-2 設備の特徴 3-3 兵庫県南部地震神戸海洋気象台観測波形(JMA神戸) 4. 実験イメージ 5. 耐震マット・固定金具の仕様 参考:「防犯システム」を震度7から守るための耐震マット必要面積 6. EXプライマー成分表 7. EXマット評価資料(h25.12.16化学研究評価機構高分子試験・評価センター) 参考:粘弾性体性能検証実験(2015.12.25早稲田大学曽田研究室 8. 実験結果 実験-1 自動販売機の天井部と壁(コンクリート)固定 実験-2 自動販売機の天井部と壁(クロス)固定 実験-3 自動販売機の脚部と床固定 実験-4 自立型防犯システムの天井部と壁(コンクリート)固定 実験-5 防犯システムの天井部と壁(クロス)固定 実験-6 防犯システムの脚部と床固定 9. 実験結果のまとめ

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1. はじめに 阪神淡路大震災の発生後、政府は建築基準法の改正を行い、平成12年10月に免震建築物関係公示を 交付。そして、今後30年間にわたり、駿河湾から九州沖まで延びる南海トラフで地震が起きる確立は約60 ~80%と発表しました。地震による人的被害は家屋内の家財の転倒や落下による被害が全体の45%を占 めるといわれています。 アンカーによる設備固定にはコンクリート構造物への溶接や打設をはじめ、複雑な工程が必要であり、ま た長期にわたる施工期間を要しています。従来のアンカー固定法の問題点を解決するため、長年の研究・ 開発の末に「超粘着性振動吸収耐震マット」の商品化に成功。既存の類似製品とは一線を画す強力な粘 着性と耐久性が認められた耐震マットと耐震金具を組み合わせることでさまざまな非構造物の転倒・ズレ 防止に役立つものである。 今回は自動販売機の壁1点での固定および今後、普及が予想される防犯システム(仮称)の地震対策に ついて耐震マットでの固定方法は有効か?また、現在、設置が禁止されている高層ビル階への自動販売 機設置の実現を目指すものである。 「耐震マットによる転倒・ズレ防止」のメリットは床面や壁はもちろん、対象物に一切傷をつけることなく地震 対策ができること。レイアウト変更が頻繁な生産工場の設備ラインや埃が発生しないため医療・工場等の クリーンルーム内でも採用できること、また、取付け・取外しも専門業者に頼ることなく簡単にそして確実に 地震対策ができる点が最も特徴的である。 “もしも”はいつ、おきるか分からないからこそ、いまできることを全力で追求する! “地震から国民の命・企業を守り、地震による被害を最小限に抑えるための技術開発に邁進する! 地震対策に有効であると防衛施設学会や全国メンテナンス協会等で高く評価された本製品を今回の実証 実験により更なる有効性を検証し、“地震に強い日本”に寄与できるものを提供し続けることをここに宣誓す る。 株式会社フロントエンド 代表 芦苅 裕二

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2. 実験概要 ■日 時 2016年1月5日(火)~8日(金) 4日間 ■場 所 京都大学防災研究所 強震応答・耐震構造実験室 (京都府宇治市五ケ庄) ■主 催 株式会社フロントエンド (技術責任者) 香川伸次 ・ 大森千明 ・ 高木哲也 (総 括) 山月昭宏 ・ 芦苅裕二 ■内 容 JMA神戸地震波を発生させ、耐震マット(耐震金具含む)等により各対象物を壁面を使 用して固定できるか、また、その固定法で震度6強レベルに耐えることができるか等の 実験を行った。 これは前回の実験において床面での固定は問題なく神戸波120%まで対応することが できた。しかし、床面の状況により耐震マットが使用できない場合もあり、それを解決す るため、床面を使わず壁面を使った固定ができれば大部分の設置形態で耐震マット固 定が非常に有効的な固定法となりうる。

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3-1. 使用設備 強震応答実験装置は、水平方向2軸(X, Y軸)と、上下方向(Z軸)の振動及び各軸回りの回転動(θx, θy, θz)が 同時または単独に加振可能な3次元6自由軸の振動台システム、加振実験と数値計算とが実時間で結合可能な動 的アクチュエータシステム、加振台システムと動的アクチュエータシステムに共通の油圧源装置とデータ計測解析シ ステム、振動台と動的アクチュエータを個別制御する装置、および、同時に連動させる連成応答制御装置と天井走 行クレーンにより構成されている。 振動台の概念図 全体システムの構成図 京都大学防災研究所HPより抜粋

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3-2. 装置の特徴 振動台は、複雑な構造物系に強震動が作用したときの応答を精度よく再現する装置であり、縮小模型による全体構 造物系の強震応答、実大模型による構造物および部分構造に対する加振実験が可能である。特に、加速度のみな らず、大きな速度の強震動にも対応可能であり、各軸とも正弦波連続加振時の最大速度は±50cm/sであるが、ア キュムレータを用いることによって、神戸海洋気象台で観測された1995年兵庫県南部地震の実規模波形(最大加 速度:水平818cm/s/s、鉛直332cm/s/s、最大速度:水平90cm/s、鉛直40cm/s)を3軸(X,Y,Z)同時加振において、 再現可能である。 また長周期振動実験システムと連携して活用が可能となり、長周期かつ大振幅の入力に対する 技術を確立することが可能となった。 動的アクチュエータは、単独に準静的あるいは準動的加力装置として機能することは当然であるが、2台の動的アク チュエータを連動させた実験が可能であり、さらに、連成制御装置を用いることにより、加振実験と数値計算とを実 時間で結合し、部分構造の加振実験による構造物の耐震実験が可能である。 3-3. 3次元振動台スペック 京都大学防災研究所HPより抜粋

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3-3. 兵庫県南部地震神戸海洋気象台観測波形(JMA神戸) 3軸加振実験の入力波としてJMA神戸波を用いています。下記に各成分の振幅100%時の波形を示します。なお 振動台の長辺方向に南北成分、短編方向に東西成分を入力しています。 NS(南北)成分 JMA神戸波の各加振レベルに相当する震度は以下の通りです。 7 100%~ 6強 50~100% 6弱 30~50% 5強 20~30% 震度 加振レベル EW(東西)方向 UD(上下)成分 京都大学防災研究所HPより抜粋

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自動販売機 & 防犯システム(自立型)

壁固定金具

EXプライマー+EXマット固定 EXマット固定(自販機天板)

4. 実験イメージ (横から見た図) 3軸強震応答床 加速度計 加速度計 加速度計 自動販売機 size w:1200×d:600×h:1800 500kg 防犯システム①(自立型)、②ユニット size w:700×d:500×h:1700 100kg *模型にて実験 【強震応答実験】 自動販売機 壁固定(コンクリート壁・クロス壁)、床固定(無荷重) 防犯システム 壁固定(コンクリート壁・クロス壁)、床固定(無荷重)

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5. 耐震マット・固定金具の仕様 自動販売機・防犯システム用 壁固定 金具Aセット(壁×1個) ・設計図 KB-①+KB-④ 自動販売機、防犯システム(自立型) 天板側A-1 自動販売機、防犯システム(自立型) 壁側A-2 耐震マット 100 100 100 100 耐震マット 耐震マット 耐震マット 耐震マット 耐震マット 耐震マット 耐震マット 耐震マット

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自動販売機用 床固定 金具Bセット(脚部×4個) ・設計図 AJU-1611W①+AJU-1611W②+AJU-S ・耐震マット 無荷重方式 自動販売機 アジャスタ固定金具B-1 自動販売機 アジャスタ固定金具B-2 100 120 耐震マット 耐震マット 耐震マット

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防犯システム用 床固定 金具Cセット(脚部×4個) ・設計図 AJU-1606W①+AJU-1606W②+AJU-S ・耐震マット 無荷重方式 防犯システム アジャスタ固定金具C-2 防犯システム アジャスタ固定金具C-1 耐震マット 耐震マット 耐震マット 40 150

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6. EXプライマー成分表

【EXプライマー主剤】

【EXプライマー硬化剤】

【EXプライマー 壁紙用】

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参考:粘弾性体性能検証実験(2015.12.25早稲田大学曽田研究室 報告書から一部抜粋)

試験体に対するホワイトノイズ波による加振の結果からPL法を用いて算出した等価剛性、等価減衰定数、

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8. 実験-1 自動販売機の天井部と壁(コンクリート)固定 自動販売機 (500kg)

壁固定金具

EXプライマー+EXマット固定 EXマット固定(自販機天板)

3軸強震応答床 b a 加速度 加速度 加速度 対象物 : 自動販売機(500kg) スキー板 : なし 壁 : コンクリート壁 EXプライマー(石材用)塗布 耐震金具 : 金具Aセット×1 (設計図 KB-①+KB-④) 地震波 : JMA神戸波 100% 加速度 : 下記グラフのとおり b: c: JMA神戸波 100%

JMA

神戸波

100

ズレなし=

OK

上部と下部の振動レベルが極めて少なく、内臓機器への影 響も少ないと想定される。 実験映像はこちら https://youtu.be/082WtP5X5II

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8. 実験-2 自動販売機の天井部と壁(クロス)固定 自動販売機 (500kg)

壁固定金具

EXプライマー+EXマット固定 EXマット固定(自販機天板)

3軸強震応答床 b a 加速度 加速度 加速度 対象物 : 自動販売機(500kg) スキー板 : なし 壁 : クロス紙壁 EXプライマー(クロス用)塗布 耐震金具 : 金具Aセット×1 (設計図 KB-①+KB-④) 地震波 : JMA神戸波 100% 加速度 : 下記グラフのとおり b: c: JMA神戸波 100%

JMA

神戸波

80

ズレなし=

OK

クロスが剥がれ滑ってしまっているため振動の影響は少な いですが衝撃の影響は多く受けている。 実験映像はこちら https://youtu.be/dTzdELnwBu0

(25)

8. 実験-3 自動販売機の脚部と床固定 自動販売機 (500kg)

床固定金具

3軸強震応答床 b a 加速度 加速度 対象物 : 自動販売機(500kg) スキー板 : なし 壁 : 使用せず 耐震金具 : 金具Bセット×4個 (設計図 AJU-1611W①+②+AJU-S) 地震波 : JMA神戸波 100% 加速度 : 下記グラフのとおり JMA神戸波 100%

JMA

神戸波

100

ズレなし=

OK

脚が固定されて自重があるため、振動衝撃ともに影響がす くない。 実験映像はこちら(現状のスキー板と比較) https://www.youtube.com/watch?v=cgBeMhr2Hv8

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8. 実験-4 自立型防犯システムの天井部と壁(コンクリート)固定 防犯システム (100kg)

壁固定金具

EXプライマー+EXマット固定 EXマット固定(自販機天板)

3軸強震応答床 b a 加速度 加速度 加速度 対象物 : 自立型防犯システム(100kg) スキー板 : なし 壁 : コンクリート壁 EXプライマー(石材用)塗布 耐震金具 : 金具Aセット×1 (設計図 KB-①+KB-④) 地震波 : JMA神戸波 100% 加速度 : 下記グラフのとおり JMA神戸波 100%

JMA

神戸波

100

ズレなし=

OK

上部と下部の振動レベルが極めて少なく、内臓機器への影 響も少ないと想定される。 実験映像はこちら https://youtu.be/5RSHkIiM5PE

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8. 実験-5 防犯システムの天井部と壁(クロス)固定 防犯システム (100kg)

壁固定金具

EXプライマー+EXマット固定 EXマット固定(自販機天板)

3軸強震応答床 b a 加速度 加速度 加速度 対象物 : 防犯システム(100kg) スキー板 : なし 壁 : クロス紙壁 EXプライマー(クロス用)塗布 耐震金具 : 金具Aセット×1 (設計図 KB-①+KB-④) 地震波 : JMA神戸波 100% 加速度 : 下記グラフのとおり JMA神戸波 100%

JMA

神戸波

100

ズレなし=

OK

上部と下部の振動レベルが極めて少なく、内臓機器への影 響も少ないと想定される。 実験映像はこちら https://youtu.be/2xmFJh8eHaU

(28)

8. 実験-6 防犯システムの脚部と床固定 防犯システム (100kg)

床固定金具

3軸強震応答床 b a 加速度 加速度 対象物 : 防犯システム(100kg) スキー板 : なし 壁 : 使用せず 耐震金具 : 金具Cセット×4個 (設計図 AJU-1606W①+②+AJU-S) 地震波 : JMA神戸波 100% 加速度 : 下記グラフのとおり JMA神戸波 100%

JMA

神戸波

100

ズレなし=

OK

脚が固定されて自重があるため、Z方向の振動は抑えられ ているが、機械の形状上、上部での横振動が大きい。 実験映像はこちら https://youtu.be/9HoALiSWSDM

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9. 実験結果のまとめ 【強震応答実験結果】 自動販売機 実験-1:壁(コンクリート)固定 → JMA神戸波 100%OK 実験-2:壁(クロス壁)固定 → JMA神戸波 80%OK、100%NG 実験-3:床固定(無荷重式) → JMA神戸波 100%OK 防犯システム 実験-4:壁(コンクリート)固定 → JMA神戸波 100%OK 実験-5:壁(クロス壁)固定 → JMA神戸波 100%OK 実験-6:床固定(無荷重式) → JMA神戸波 100%OK (実験-2のNG要因) コンクリート壁に貼付した家庭用壁紙の強度 水糊にて貼付後、16時間経過で実験したが壁紙自体が乾いていなかったのか、壁紙が破れや すい状況であった。(ただし、プライマー塗布後の粘着度はコンクリート壁とほぼ同様の数値) (各実験から) 各対象物の設置場所の床面がフローリング、コンクリートやタイル、ロンリウム床等であれば壁の種類に関わらず、 床固定方式で震度6強以上の耐震固定が可能である。 また、設置場所の床面がカーペット等で耐震マットが粘着できない場合は、壁面を使った固定方法も有効 であるが、クロス壁の場合は注意が必要である。その場合は耐震マットを貼付する部分のクロス地をカット し、壁の素地に対してプライマー施工するか、壁アンカーでの固定が検討される。ただし、防犯システムの固 定はその限りでない。 壁マット 他 既存スキー板 クロス カーペット 床マット/壁マット 他 床マット クロス タイル,フローリング等 屋内 アンカー -屋外 有効な施工法 壁 床 自動販売機 他 壁マット クロス カーペット 床マット/壁マット 他 床マット クロス タイル,フローリング等 屋内 アンカー -屋外 有効な施工法 壁 床 防犯システム

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10. その他

実験の動画は株式会社フロントエンド(http://front-end.jp)のホームページへ随時、UP予定。 本件に関する問合せ先 … email : [email protected] まで

参照

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