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[2] 税率構造の見直し 相続税の税率構造が現行の6 段階から8 段階に変更されるとともに 最高税率が 50% から 55% に引き上げられることとなりました ただし 各法定相続人の取得金額が2 億円以下の場合の税率は と変わりありません この改正は 平成 27 年 1 月 1 日以後に相続または遺

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相続税・贈与税の改正

坂本和則

相談部 東京相談室

花野 稔

相談部 大阪相談室 平成25年度税制改正では、相続税では基礎控除の引下げや税率構造の見直しが行われる 一方で、贈与税では税率構造の見直しや、教育資金の一括贈与の非課税措置の創設など の改正が行われました。今回の改正により、これまでは相続税の負担が生じなかったケ ースであっても、今後は負担の発生が予想され、これまで以上に事前対策などが重要に なると考えられます。 今回は、相続税と贈与税について、平成25年度税制改正の内容を解説します。 2013.11.1

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1. 相続税の改正

[1]基礎控除の縮小

相続税の基礎控除の額が、以下のとおり引き下げられることとなりました。 この改正は、平成 27 年1月1日以後に相続または遺贈により取得する財産に係る相続税について適 用されます。 改正前 改正後 5,000 万円+1,000 万円×法定相続人数 3,000 万円+600 万円×法定相続人数 ■基礎控除への影響額(例) 法定相続人(法定相続人数) 改正前基礎控除額 改正後基礎控除額 増減額 配偶者+子ども1人(2人) 7,000 万円 4,200 万円 ▲2,800 万円 配偶者+子ども2人(3人) 8,000 万円 4,800 万円 ▲3,200 万円 配偶者+子ども3人(4人) 9,000 万円 5,400 万円 ▲3,600 万円

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[2]税率構造の見直し

相続税の税率構造が現行の6段階から8段階に変更されるとともに、最高税率が 50%から 55%に引 き上げられることとなりました。ただし、各法定相続人の取得金額が2億円以下の場合の税率は、改正 前と変わりありません。 この改正は、平成 27 年1月1日以後に相続または遺贈により取得する財産に係る相続税について適 用されます。 ■相続税の速算表 改正前 改正後 各法定相続人の 取得金額 税率 控除額 各法定相続人の 取得金額 税率 控除額 1,000 万円以下 10% 0 円 1,000 万円以下 10% 0 円 3,000 万円以下 15% 500,000 円 3,000 万円以下 15% 500,000 円 5,000 万円以下 20% 2,000,000 円 5,000 万円以下 20% 2,000,000 円 1億円以下 30% 7,000,000 円 1億円以下 30% 7,000,000 円 2億円以下 40% 17,000,000 円 3億円以下 40% 17,000,000 円 3億円以下 45% 27,000,000 円 6億円以下 50% 42,000,000 円 3億円超 50% 47,000,000 円 6億円超 55% 72,000,000 円

[3]未成年者控除・障害者控除の拡充

相続税の未成年者控除および障害者控除が、以下のとおり引き上げられることとなりました。 この改正は、平成 27 年1月1日以後に相続または遺贈により取得する財産に係る相続税について適 用されます。 項目 改正前 改正後 未成年者控除 6万円×20 歳に達するまでの年数 10 万円×20 歳に達するまでの年数 障害者控除 6万円(特別障害者:12 万円) ×85 歳に達するまでの年数 10 万円(特別障害者:20 万円) ×85 歳に達するまでの年数

[4]国外に居住する相続人等に対する課税の見直し(相続税・贈与税共通)

日本国内に住所を有しない個人で日本国籍を有しない人が、日本国内に住所を有する者から相続・遺 贈・贈与により財産を取得した場合の課税対象は、改正前は日本国内にある財産だけでしたが、国外財 産も課税対象とすることとなりました。

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この改正は、平成 25 年4月1日以後に相続または遺贈により取得する国外財産に係る相続税または 贈与税について適用されます。 国外に居住 日本国籍あり(注2) 国内に居住 5年以内に 国内に住所あり 左記以外 日本国籍なし 国内に居住 5年以内に 国内に住所あり 国外に居住 上記以外 注1:国籍は問わない。 注2:日本国籍と外国国籍とを併有する場合は「日本国籍あり」に含まれる。

[5]小規模宅地等の特例の見直し

相続税の基礎控除の引き下げや、税率構造の見直しによる負担増加などに配慮し、「小規模宅地等に ついての相続税の課税価格の計算の特例」(以下「小規模宅地等の特例」・注)について、以下のとお り見直しが行われることとなりました。 注:相続時に、被相続人の自宅の敷地であった宅地等や被相続人が事業に使用していた宅地等がある場合に、一定の要件 を充足していれば、その宅地等の相続税評価額の一定割合を減額するもの。 (1)特定居住用宅地等に係わる特例面積の拡大 特定居住用宅地等とは、相続開始の直前において被相続人等の居住の用に供されていた宅地等で、 一定の要件に該当する被相続人の親族が相続または遺贈により取得したものをいいます(その宅地等 が2つ以上ある場合は、主としてその居住の用に供していた1つの宅地等に限る)。この特定居住用 宅地等の適用面積が以下のとおり拡大されることとなりました。 この改正は、平成 27 年1月1日以後に相続または遺贈により取得する財産に係る相続税について適 用されます。 改正前 改正後 上限 240 ㎡ 上限 330 ㎡ (2)特定事業用宅地等および特定居住用宅地等の完全併用 「事業用」と「居住用」のいずれか2つ以上の宅地等について、「小規模宅地等の特例」を受けよ うとする場合、改正前は一定の算式により計算した面積まで(最大 400 ㎡)の部分に限り、限定的に 併用が認められていましたが、改正後は特例を受けようとする宅地等のすべてが「事業用」および「居 住用」である場合、それぞれの適用面積まで完全併用が認められることとなりました。 国内財産・国外財産 ともに課税 国内財産のみ課税 国内財産・国外財産 ともに課税 改正点 相続人 受贈者 被相続人 贈与者 (注1)

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この改正は、平成 27 年1月1日以後に相続または遺贈により取得する財産に係る相続税について適 用されます。 改正前 改正後 【限定併用】 ・居住用:240 ㎡ ・事業用:400 ㎡ 最大 400 ㎡ 【完全併用】 ・居住用:330 ㎡ ・事業用:400 ㎡ 最大 730 ㎡ (3)特定居住用宅地等の適用要件の緩和・柔軟化 ① 二世帯住宅に居住していた場合の取り扱い 構造上完全に区分されている二世帯住宅について、改正前は被相続人(配偶者または同居法定相続人 がいる場合に限る)の居住部分とは別の独立した部分に居住する親族は同居親族とはされませんでした が、改正後は同居しているものとして、特例が適用されることとなりました。 この改正は、平成 26 年1月1日以後に相続または遺贈により取得する財産に係る相続税について適 用されます。 ② 老人ホームに入所した場合の取り扱い 老人ホームに入居したことにより被相続人が居住しなくなった家屋の敷地について、改正前は一定の 場合を除いて特定居住用宅地等の特例を適用できませんでしたが、改正後は(a)介護が必要なために 入所したものであること、(b)入所後の家屋を貸付け等の用途に供していないこと――を要件に特例 の対象とすることとなりました。 この改正は、平成 26 年1月1日以後に相続または遺贈により取得する財産に係る相続税について適 用されます。 【「相続税の死亡保険金に係る非課税措置の縮減」について】 平成 23 年度税制改正において予定されていた「相続税の死亡保険金に係る非課税措置の縮減」は、 改正が見送られました。その後、平成 24 年8月の社会保障・税一体改革関連法成立時に、平成 25 年度税制改正で改めて検討することとされていましたが、今般の 25 年度税制改正でも改正は見送ら れ、死亡保険金の非課税限度額は、従前の「500 万円×法定相続人数」のままとなっています。

2. 贈与税の改正

[1]税率構造の見直し

相続税の税率構造の見直しと同様に、贈与税の税率構造も現行の6段階から8段階に変更されると ともに、最高税率が 50%から 55%に引き上げることとなりました。なお、若年世代への資産の早期移 転を促進する観点から、20 歳以上の人が直系尊属から贈与を受けた場合は、税率が軽減されます。

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この改正は、平成 27 年1月1日以後に贈与により取得する財産に係る贈与税について適用されます。 ■贈与税の速算表 改正前 改正後 一般の贈与の場合 20 歳以上の者が直系尊属から 贈与を受けた場合(軽減税率) 基準控除後の 課税価格 税率 控除額 基準控除後の 課税価格 税率 控除額 基準控除後の 課税価格 税率 控除額 200 万円以下 10% 0 円 200 万円以下 10% 0 円 200 万円以下 10% 0 円 300 万円以下 15% 10 万円 300 万円以下 15% 10 万円 400 万円以下 15% 10 万円 400 万円以下 20% 25 万円 400 万円以下 20% 25 万円 600 万円以下 20% 30 万円 600 万円以下 30% 65 万円 600 万円以下 30% 65 万円 1,000 万円以下 30% 90 万円 1,000 万円以下 40% 125 万円 1,000 万円以下 40% 125万円 1,500 万円以下 40% 190万円 1,500 万円以下 45% 175万円 3,000 万円以下 45% 265万円 3,000 万円以下 50% 250万円 4,500 万円以下 50% 415万円 1,000 万円超 50% 225 万円 3,000 万円超 55% 400万円 4,500 万円超 55% 640万円

[2]相続時精算課税制度の適用対象者の見直し

相続時精算課税制度についても、若年世代への資産の早期移転を促進する観点から、贈与者の要件 が緩和されるとともに、受贈者の範囲も拡大されることとなりました。 この改正は、平成 27 年1月1日以後に贈与により取得する財産に係る贈与税について適用されます。 改正前 改正後 贈与者:65 歳以上の親 受贈者:20 歳以上の子(推定相続人) 贈与者:60 歳以上の親または祖父母 受贈者:20 歳以上の子(推定相続人)および孫 注:年齢はいずれも、贈与の年の1月1日現在のもの。

[3]教育資金の一括贈与に係る非課税措置の創設

祖父母世代から孫などの世代へ金融資産の移転を促し、将来必要となる教育資金を早期に確保するこ とにより、子育て世代の「将来の教育費への不安」を和らげることを目的に、「教育資金の一括贈与に 係る贈与税の非課税措置」が創設されました。 この非課税措置は、平成 25 年4月1日から平成 27 年 12 月 31 日までの間の贈与について適用されます。

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贈与者 曾祖父母、祖父母、父母など(受贈者の直系尊属) 受贈者 子、孫、ひ孫など(贈与者の 30 歳未満の直系卑属) 取扱金融機関 信託銀行等の信託会社、銀行等、証券会社 贈与の対象となる 資産 教育資金に充てるための金銭等 ①学校等に直接支払われる金銭等 ・入学金、授業料、入園料、保育料、施設設備費、入学(園)試験の検定料などの学校 教育に伴って必要な費用 ②学校等以外の者に支払われる金銭等のうち一定のもの ・教育、スポーツ、文化芸術活動に関する役務の提供や指導を行う人に支払う 対価、施設使用料など 非課税限度額 受贈者1人につき 1,500 万円(学校以外の者に支払われる金銭等は 500 万円が上限) 申告 取扱金融機関経由で「教育資金非課税申告書」を提出 なお、受贈者が 30 歳に達した場合、贈与資金に残額があるときは、30 歳に達した年にその残額の 贈与があったとものとして、贈与税が課税されますので注意が必要です。 【事業承継税制の見直しについて】 中小企業の経営の円滑な承継を税制面から支援するため、平成 21 年度税制改正で「非上場株式等に 係る相続税・贈与税の納税猶予制度」が創設されました。この制度は中小企業の後継者が現経営者 から会社の株式を承継する際に相続税および贈与税について、一定の納税猶予をするものですが、 中小企業に対する例外的な措置であるため、その適用要件が厳しく、利用件数も低迷していました。 そこで今回、制度の利用を促すために、以下の見直しが行われました。 ●経済産業大臣の「事前確認」の廃止(平成25年4月~) ⇒ 突然、現経営者が亡くなった場合にも制度の活用が可能に ●後継者の親族間承継要件の廃止(平成27年1月~) ⇒ 親族に限らず優秀な番頭さんも経営者に ●雇用確保要件の緩和(平成27年1月~) ⇒ 毎年の景気変動にも配慮 ●先代経営者の役員退任要件(贈与税)の緩和(平成27年1月~) ⇒ 先代経営者の知見・信用力も活用可能に ●納税猶予の打ち切りに係る利子税の負担軽減(平成27年1月~) ⇒ 利子税への不安を軽減 内容は2013年7月31日時点の情報に基づいて作成されたものです。 本情報は、法律、会計、税務等の一般的な説明です。個別具体的な法律上、会計上、税務上等の判断や対策などについては専門家(弁 護士、公認会計士、税理士等)にご相談ください。また、本情報の全部または一部を無断で複写(コピー)することは著作権法上での例外 を除き、禁じられています。

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