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Microsoft Word - 原稿【市教委指摘訂正済】

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Academic year: 2021

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夢中になって追究し,じっくり考えることができる子を育成する指導の工夫 ~読解力を育むための授業づくり~ 武生南小学校 1.はじめに 昨年度に引き続き,今年度も,国語の授業を中心に「読解力を育む」ため の研究を進めた。また,習得と活用を意識し,「考える時間」を設定して,目 標を達成する授業づくりにも努めた。 2.各学年の実践例 (1)1年生「うみのかくれんぼ」等 ①夢中になって追究するための工夫 各 単 元 の 最 後 に 調 べ た こ と を 発 表 し 合 う 場面では,話す側の一方的な活動にならない ように,聞く側も声に出して質問の言葉をか け合うような話形を設けた。意欲的な学び合 いが持続し,夢中になって課題を追究するの に効果的だった。 ②考えを深めるための工夫 「うみのかくれんぼ」では,海の中のそれぞれの生き物の,体の特徴や すみか,隠れ方などをワークシートに色分けすることで,まとめやすくな るよう工夫した。また,単元最後の発展的学習で,4つ目の生き物につい て自分で調べてワークシートにまとめる活動を設定した。その際,図書室 の参考資料がさまざまな書き方がされているためまとめづらいので,ある 程度指導者の方で絞ったり,わかりやすく書きかえて提示したりして,自 ら学ぶための支援をした。 「じどう車くらべ」では,「すごいぞ自動車 図鑑をつくろう」という言語活動を設定し, 教材を読みとるための手だてとして,車の「し ごと」と「つくり」を色分けして書くように していった。色分けをすることで,児童は「し ごと」と「つくり」を意識しやすかったよう であった。いろいろな車を読みとらせていくことで,自分の自動車図鑑を つくることへの意欲につなげていくことができた。また「じどう車くらべ」 でも,自動車図鑑の並行読書に取り組むことで,いろいろなジャンルの本 に親しむことができた。

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(2)2年生「スイミー」等 ①夢中になって追究するための工夫 物語教材では,感想を書いて伝えるという活動が目 標となっている。そこで,「お話感想の木」というもの を継続して行い,教材文や並行読書で読んだ本の感想 を書いた紙を貼って掲示していった。そのきっかけと して,「スイミー」の学習では,感想をもつための手だ てとして付箋を活用した。児童は,付箋をつけた箇所 を繰り返し読みながら,感想をまとめる際の手だてと して活用していた。 また,ワークシートを工夫したり,感想を表 す言葉を「ことばのたからばこ」として掲示し たりした。児童は,毎時間,各場面での感想を まとめ伝え合う活動をすることで,最終的に一 番伝えたい感想をまとめることができ,「お話感 想の木」に貼ることができていた。 ②考えを深めるための工夫 「しかけカードの作り方/おもちゃの作り方」では,生活科の単元と関 連させて「1年生におもちゃと説明書をプレゼントしよう」という課題の もと,相手意識をもって取り組ませた。また,学習の見通しをもたせるた め,全時間のめあてを書いたワークシートを用意し,毎時間振り返りをし た。児童の振り返りの言葉からは,「分かりやすく説明する技がわかった。」 「1年生のためにていねいに書けた。」など,何に向かって活動しているの かを意識している様子がうかがえた。説明書を書く活動では,教材文から 学んだことを「せつめいのわざ」や「せつめいすることばのたからばこ」 として掲示し,説明書を書くときの手だてとした。 また,説明の手順ごとに分かりやすく書くために, 短冊シートを用意した。児童にとって,短冊シー トに書く活動は取り組みやすかったようで,手順 を意識して説明する言葉を選びながら,分かりや すい説明書を書くことができていた。 (3)3年生「ありの行列」 ①学習の見通しをもつための工夫 段落の中で大事な言葉やトピックセンテンスを見つけさせることにより, その段落に何が書いてあるのかを理解させるようにした。段落の大事な言 葉や 文を考 え る際 に ,本文 中の どこを 根拠にし ているのか をしっか りと考 えさせることで,読解力を育成する手だてとした。そのために,以前の単元

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の「すがたをかえる大豆」では,大事な言葉や文 を引用することの前段階として,「トピックセン テンス(段落の主張を一口に,概論的に述べた文 のこと)」を探すことを課題にした。トピックセ ン テ ン スを 探 す 際 に も,本 文中 か ら根 拠 を示 す ように指導した。常に本文を根拠として内容を 正しく読み取る読解力が育成されたと考えられる。 ②考えを深めるための工夫 書く活動を大切にした一人学びに取り組み, ま ず 自 分 の 考 え を 書 く こ と で ,一 人 一 人 の 児 童の思考を深めていった。書く活動では,個人 思考の時間をしっかりと確保し自分の考えを 書かせた。このことにより,より深く考えるこ とができた。 (4)4年生「一つの花」 ①夢中になって追究するための工夫 学習の初めに,「作品(物語)を友達に紹介す る」活動を示し,並行読書への意欲をもたせた。 教科書の読み取りの先に学習の目当てがあるた め,集中して学習する様子が見られた。並行読 書をした「紙びな」「すみれ島」「地雷のない世 界へ」「おきなわ島の声」「ひろしまのピカ」な ど,どの話も戦争の状況や人々の生活ぶりを伝えるもので感想をもちやす く,作品紹介の意欲をもたせるのにも適していた。 ②考えを深めるための工夫 実際の授業では,本文中のキーワードや登場 人物の会話・行動に着目させながら,自分の考 えが本文中のどこを根拠にしているのかを明確 にするよう意識させた。そして,「一番心に残っ た文や言葉」を理由と共に書かせ,場面ごとに 紹介し合うことを継続して行った。この活動に 慣れた児童は,並行読書した作品(物語)についても「一番心に残った文 や言葉」という観点で抵抗なく紹介し合うことができた。 その結果,児童は,一人一人の感じ方や考え方が違うことに気づくだけで なく,日常生活の中であまり触れることのない平和や戦争について深く考 えることができた。

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(5)5年生「日常を十七音で」 ①学習の見通しをもつための工夫 創作活動に抵抗がある児童の負担を軽減するために,まず,「俳句イメー ジシート」を使用した。自分の選んだ季語を,色・形・におい・様子・例 え・経験など様々な視点からイメージを膨らませ広げさせた。そして,最 初の俳句を作った。続いて「俳句パワーアップシート」を使ってその俳句 の表現に工夫を加えていった。さらに,言葉を選ぶ,言葉の順序を変える など工夫できることを考え,書き足したり修正したりした。このように, 自分の作品の変容が一目でわかる「俳句イメージシート」を使い,俳句作 りの手順を明確にさせたことで,全員が創作に集中することができた。 ②考えを深めるための工夫 各自が俳句作りに取り組んだ後,三人グルー プで助言し合う時間をもった。助詞の選択など 悩んでいるポイントを話したり,俳句がまとま らない児童に他の二人がアドバイスしたり,よ りよい作品になるように助言し合う様子が見ら れた。一人で考えていても思うような表現が出 てこなかったり,しっくりこなかったりするものであるが,友達と交流す るこ とで閃 き ,それ が俳 句 作り に生かさ れていた。 授業の振 り返り にも, 「友達がいい言葉を出してくれてよかった。」という感想があったように, グループ活動の良さが上手く作品作りにつなが った。17文字の中にどの言葉を入れるのか, 1文字変えるだけでも意味が変わってくるとい う俳句の難しさでもあり面白さでもあるところ にどの子も夢中になって浸っていた授業であっ た。 (6)6年生「時計の時間と心の時間」 ①学習の見通しをもつための工夫 児童が学習目標を理解した上で学習が進め られるよう,単元の第1次には学習全体の流 れを説明した。大まかな学習の見通しをもた せることで,各時においてどの段階の学習を しているかを把握でき,学習意欲が高まり安 心して授業に臨むことができると考えた。また,毎時間その時間の学習の めあてや学習活動の流れを掲示しておくことによっても同様の効果が得ら れると考え実践した。

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②考えを深めるための工夫 本単元では,単に筆者の考えを読み取った後,自分の経験と照らし合わ せ,筆者の考えと共感できるか否かを話し合った。日頃は教科書に書かれ ていることは全て正しいと思っている児童に,本単元を通して筆者が述べ る根拠やものの見方と自分の経験や考えとをすり合わせて考える批評的な 読み方があることを指導した。児童は,まず個人読みでじっくりと考え, その後グループで交流した。筆者の事例に共 感できたり,納得できなかったりした点につ いて確かめ合うことで,自分との相違点を認 識できた。最後に全体で整理し,教師の体験 談などを聞くことで,さらに多様な考え方を 受け入れていた。 3.おわりに 児童の読解力が弱いという昨年度までの結果から,今年度も「読解力を育 む授業づくり」として,国語を中心に研究に取り組んだ。 他の教科でも同じだが,教師が単元の見通しをもち,本時(毎時間)の学 習課題を児童に明確に示したり,児童にじっくり考えさせることを意識して 授業をしたりしたことの成果は大きい。その単元で,児童に身につけさせた い力を明確にし,読みを深め,児童が考えたくなるような教材や授業の流れ, 発問の工夫を研究した。児童に考えさせる時間を設定し,その中で自分の変 容を意識させるための工夫も見られた。その結果,児童に粘り強く読み取ろ うとする姿やじっくり考える姿がみられるようになってきた。また,文章か ら大切な情報を選び出したり,自分の考えをもってまとめたりする力もつい てきた。 国語は,「読・書・算」というスキル的な要素を重視した力はもとより,書 かれた内容を「理解し,自分の考えをまとめる」力が求められる。さらには, その力を,「発信する,表現する」というところまで追究することも必要であ る。 そこで,来年度も引き続き,国語の授業を中心に研究を進めてはどうかと 考える。今年度までは,「読解力を育む」ことを中心に研究を進めてきたが, 来年度は「書く力を育む」ことに力を入れてもよいかもしれない。国語力を 育て,その力を算数や他教科の思考力・判断力・表現力の礎とする。さらに, 思考力・判断力・表現力を育てることで,伝え合い,ともに高め合う子ども の育成につなげていきたい。

参照

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