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職業大での勤務を振り返って(PDF)

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Academic year: 2021

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(1)巻頭言 職業大での勤務を振り返って 岡山労働局長. 谷中. 善典. 私は職業能力開発総合大学校(職業大)の副校長として 2013 年 4 月から2年間勤務した。大学校のような教育(訓練) 機関は初めてであり,何もわからないまま着任したが,今振り返ると,相模原キャンパスから,小平キャンパスに移転・ 統合したまさにその直後だった。大変な時期にもかかわらず,教職員の皆様には,あたたかく迎えていただき,その後も, 職業訓練をより良いものにしていこうという教職員の方々の熱意,また多数の若い学生が機械を前にして真剣に実習に 取り組む姿を見ながら,充実した 2 年間を過ごすことができた。改めてこの場をお借りして深く感謝申し上げたい。 着任して間もなく,労働政策審議会の議事録等の過去の資料を読んでみたが,2005 年に設置された政府の「行政減量・ 効率化有識者会議」からはじまり,2010 年の「事業仕分け」に至るまで,職業大の存続にかかわる危機の時期だったこと が分かった。キャンパスの統合をはじめ,学生定員の削減,高卒4年制の長期課程の廃止,工科系大学卒業者,実務経験 者等を対象とした指導員養成訓練の新設等開設以来最大の改革をこの間に行ってきた職業大,関係者の皆様のご労苦に は想像を超えるものがあったに違いなく,本当に頭の下がる思いである。 しかし,この間の議論を通じて,雇用のセーフティネット,ものづくり産業の人材育成等において,公共職業訓練の重 要性が政府内で再認識されたといえる。この危機を乗り越え,2012 年度には新たに学士号の取得できる高卒 4 年制の総 合課程が設置され,修士号の取得が可能な職業能力開発研究学域が 2016 年度から開設されるなど,充実が図られた。現 在,指導員の確保が重要な課題となっており,高校生,大学生,指導員を目指す者にとって,職業大がさらに魅力のある 大学校になってほしいというのが切なる願いである。今後も,訓練内容の充実,学生が受講しやすい環境の整備,研究機 能の強化等着実に進めていっていただきたい。次に,私見となるが,今後の期待について述べさせていただきたい。 現在,私は岡山労働局に勤務しているが,最大の課題は,「働き方改革」である。その大きな柱は,労働時間の上限規 制等の労働時間規制の見直しと,正社員と非正規社員間の不合理な待遇格差の是正である。今回の「働き方改革」にも表 れているが,日本の高度経済成長期に確立された,長期雇用慣行等の日本型雇用慣行が,産業構造の変化,技術革新,グ ローバル化の進展,家族形態の変容等により揺らぎを見せている。それに伴い,企業内教育訓練を中心としたこれまでの 人材育成システムも大きく変わっていく可能性がある。特に, 「働き方改革実行計画」では, 「働く方一人ひとりが,より 良い将来の展望を持ち得るようにする」ことを目指している。働く形態に関わりなく,自分の将来のキャリアについて展 望が持てるようにするという点においては,公共職業訓練の出番ではないだろうか。 職業大は,全国のポリテクカレッジ,ポリテクセンター,都道府県の職業訓練施設の指導員の養成,研修を一手に引き 受け,公共職業訓練の全国的なネットワークを築いている。また,これまでの長期にわたる職業訓練に関するノウハウを 基盤にして, 「技能科学」,訓練技法・就職支援等の研究を着実に進めている。ぜひ,これらの強みを活かして,今後の人 材育成システムの変化の中で,職業大が先導的な役割を果たしていくことを大いに期待したい。.

(2)

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