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独立気孔の導入による強化磁器の軽量化

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愛総研@研究報告 第 9号 2007年

独立気孔の導入による強化磁器の軽量化

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小林雄一¥井上雅人¥戸津奈菜子

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Nanako Tozawa

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Masuda

Abstrad Lightening of high -str巴ngthporcelain body was achieved by introducing isolated pores wi由 也eaid of

released0勾rgengas企omCe02 at high temperatures. Pore volume c創1be controlled也roughthe addition of Ce02 powders to ceramic bodies follow巴d by subsequent thermal decomposition. Released0可gen gas at high temperature was trapped as small pores in body during heat回treatment合om1200 to 13500C

1.緒言 従来小中学校では,安価であるためにアルマイト製給食 用食器1)が多数使用されてきた。しかし,アルマイト製食器 は傷つきゃすく変形しやすいため,美観を損なう。また,暖 かい食材を入れると熱くて持てず I犬食し、jと言われる食 事風景が散見され,マナーの点で、問題の多い食器であっ た。硬さに優れるステンレス製食器を使用する例もあったが, 熱くて持てないことはアルマイトと大差がなく,大きな弱点と なっていた。時代と共に,メラミン,ポリプロピレン,ポリカー ボネート等の樹脂製食器が使用されるようになってきたが, 様々な社会問題から樹脂製食器は敬遠されるようになっ

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亡。 1985年,磁器原料中の石英粒子を 30%のアルミナ微粒 子で置換して微粉砕し,紬によって強度を飛躍的に高めた 高強度磁器が開発され,全国の学校や病院,保育園,幼 稚園などで、使用されるようになった明。 文部科学省による 1985年(昭和 62年)の調査によれば, 陶磁器製食器(強化磁器や高強度磁器を含む)は全国約 30,000校の公立小中学校でほとんど使用されていなかった が,徐々に採用例が増加し, 2003年(平成 15年度)の実態 調査では 9231校 (30.1%)の学校で使用されるまでに増加 した。 2005年度における東京都の調査によれば,公立小中 学校の約 70%で高強度磁器または強化磁器が使用されて おり,強化磁器または高強度磁器の普及は顕著である。 一方,原料として使用するアルミナ(正しくはαーアルミナ であるが,ここで、は単にアルミナと記す)の密度が高いので, その添加量が 30rnass%程度の強化磁器の密度は 2.8g・crn-3 を越える4)。一般の磁器の平均密度 2.4g・crn-3に比較して高 くなるので食器の重量が増加し,学校給食用食器として採 用される上で、の制約になっている。強化磁器を学校給食用 として使用するには,機械洗浄時の衝撃に耐えられる強度 が必要である。厚く作ると重くなり,重量を軽減するために 薄く作ると破損の原因となる。このため,密度が低く,薄く軽 量で,しカも高強度な磁器の開発が望まれている01) 軽量化のためには,使用するアルミナの配合量を減らす, 低密度の結晶を析出させる,気孔を導入する等の方法が検 討されている。著者らは,アルミナ強化磁器にデンプン粒子 十 愛知工業大学工学部応用化学科(豊田市)

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(株)ノリタケカンパニーリミテド を配合し,燃焼消失した後に球形の気孔を形成することに 成功している5)。またガラスバルーンとデンフロン粒子を同時 に配合し,一層の軽量化にも成功している6)。しかし,デン プン粒子は湿式成形行程で膨潤するため成型方法に制限 がある。一方,アルミナの添加量を 15%に抑え,微粒子石 英を密度の低いクリストパライトに析出ー転移させて高強度 化と低密度化を共に達成させることが可能であることも既に 報告した7,8)。この方法では密度を 2.55gcrn-3まで低くする のが限界で、あった。本研究では,さらに軽量化を図るため, アルミナを15%添加してクリストパライトを析出させた軽量強 化磁器素地中に高温加熱時に気体を放出する酸化セリウ ム C巴O2(セリア)を配合して気孔を導入する方法について 検討した。その結果強化磁器素地中に微細な気孔を導入 することに成功し,密度を2.1g・crn-3まで下げることができた ので報告する。 2.実 験 2.1 原料 カオリン質原料として蛙目粘土.ニュージーランド、カオリ ンを使用した。長石質原料として,風化花崩岩の脱鉄精製 物である大平長石SS150を使用した.石英原料として,平均 粒子径が1 μ m以下の微粒子石英を使用した.アルミナは, 住友化学(株)製のローソーダアルミナALM44(平均粒子径 が 2μmのコランダム,以後単にアルミナと呼ぶ)を使用し た. 2.2 試料調製 前報において,アルミナを配合した強化磁器の長石配合 量が15rnass%以下,アルミナ配合量が 10~20rnass%の組成 でクリストパライトが析出し, 200MPa以上の曲げ強度が得ら れることがわかった.本研究では,長石配合量を 6から 14rnass%まで、変化させ,密度の増加を抑えるためにアルミナ 添加量を 15rnass%に固定し前報同様可塑成形を可能とす るためカオリンと蛙呂粘土の配合量を合計で40rnass%と固 定した.石英はこれらのバランスから 30~40rnass% までの 配合量となった原料を合計で 700g秤量し,アルミナポット により12時間湿式粉砕混合を行った.目開き径32μmの簡 に通してからフィルタープレスにより水分約 22rnass%まで、 83

(2)

84 愛知工業大学総合技術研究所研究報告,第9号, 2007年 脱水した解腰剤としてポリアクリル酸アンモニウム 0-305 (中京油脂(株))を 1~2mL加えて水分約 30 mass%の泥紫 を作製し,目聞き径 250f1m の簡で未分散の凝集粗粒子を 除去した.真空脱泡の後, 5X10X70mmの角柱状試験片 を鋳込み成形した乾燥の後,試験片の表面をカッターナ イフで平滑にした.大気雰囲気の電気炉により室温から 10000Cまでは 3.5時間で, 10000C以上では毎分 2.50Cで昇 温し,所定の温度で1時間保持した後,炉内放冷した. 2-3 測定方法 粒度分布は,遠心沈降式粒度分布測定装置(島津製作 所製 :SA-CP3L)により測定した.かさ密度および見掛け気 孔率は水中煮沸によるアルキメデ、ス法で、測定した.焼成後 の曲げ強度は,島津製作所製オートグラフを使用し,スパン 30mmの条件で測定した.なお,本研究では焼成したままの 試験片を使用したため,試験片の平行度が不十分で,出げ 応力が均一に加わっていない可能性がある.これを補正す るため試験片と支持ロールの聞に硬度 60,厚さ 3mmのゴム 板を挟んで、測定した2)。荷重負荷速度は約 10MPa/secで あった。 3.結果と考察 3.1. セリアの加熱変化 Ceは低温では4価のイオンが安定であるが,高温では 徐々に3価へと変化する。その際,以下の式に従ってわず かに酸素を放出する。放出された酸素が焼結途中の強化 磁器素地中にトラップ。されて気孔を形成することが期待され る。 CeO

内→

CeOo 守 主O. 企 "" 2 ム 図1に,セリア粉末を所定の温度で 1時間熱処理したとき の質量減少を示す。 10000C以下ではほとんど質量変化を 示さないが, 10000C以上では温度とともに徐々に質量

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成少 が観察された。 13000Cの質量減少は 0.383%と少ないが, 1 gの C巴O2から発生する気体の酸素が占める容積は 15.4cm3 に相当する。添加量 1%によって生成する酸素が全て気孔 形成に寄与し,素地の密度を 2.6gcm-3として計算すると,素 仏40

端野晶輪選出される

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0.383%(15.4α) ー~ 0.35 , , ,e 0.30 0.313%(11.8cc)

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l'emperature / oC

Fig.1.Thennal gravimetritanalysis ofCE02powders

地 100g(体積 38.5cm3)当たり 15.4cm3の気孔を導入するこ とができる。気孔率に換算すると 28.5%に相当する。これら の計算により,セリアは気孔形成剤として十分な気体酸素を 放出することが確認できた。 3.2.セヲア添加による気孔生成 図 2 に,長石配合量が 6% から 14% までの素地 H6~H14 の熱処理後の嵩密度と見掛け気孔率を熱処理温度に対し てフ。ロットしたo11000C以上で密度の増加が観察された。一 Density Porosity Body 一-<>-ー一一....H6 ー ゼ ト 企 H8 ー 〈 ト ー *..'H10 --0-ー盈 H12 ー 」 手 ー ー す'...H14 2.6 60 2.4 ヲ a ヲ a 圃 同 固 い 副 問 。、 50 、。 ¥ b 'Uj 40 8 0 色 村 30 83 同 p . , 20

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:一ー一一番、 吹 台、、;‘。一一→ 可史‘ ¥ 、・ 、語、、¥ い-'-'--'-'..w...ι議ι詞 10 1.4 1.2 1000 1050 1100 1150 1200 1250 1300 1350 Heat-treatment temperature / oc Fig.2. Densification curves of bod.ies milled for 6hr. 方,長石配合量の増加と共に撤密化温度は低くなり,その 効果は顕著である。焼結・轍密化が進行するに従って見掛 け気孔は徐々に減少して気孔が消滅するか又は閉気孔に 変化する。見掛け気孔率がほとんどゼロになる温度は長石 配合量の増加と共に 13000Cから 1250まで低下した。見掛 け気孔が多い状態では気孔が相互に連結し,気孔形成剤 としてのセリアから分解生成する酸素はこの連結した気孔を 通して外部に排出されると考えられる。従って,焼結・撤密 化温度が高い素地ではセリアから生成する酸素によって気 孔を形成するには不利であると推察される。焼結・鍛密化温 度がこれらの素地の中でも低いH12および H14にセリアを 添加配合して実験を行った。 H12素地にセリア粉末を1.0%まで添加し, 13000C及び 13500Cで焼成した結果を図 3に示す。 13000Cでは,セリア 添加量が 0.5%以下の場合,かさ密度は 2.56g'cm-3のまま で,気孔は生成しなかった。一方,セリアを 1.肌%添加すると0 密度が 2.23勾g'cm一寸3まで 京 約 句 1%でで、あることから,生成した気孔は密閉気孔で,全気孔 率は約 13%であると推察された。日12素地の長石配合量が 少ないので焼結温度が高く, 13000Cまでに生成した酸素 が連結した気孔を通して試料外に排出されるために,生成 する気孔が少ないものと推察された。 13500Cでは,セリア添加量に比例して密度が低下した。 1.0%添加試料の密度は約 2.1g・cm-3まで低下したが,見掛 け気孔率も 5%まで増加した。無添加時の密度 2.56g・cm-3 との比から,全気孔率は約四%と計算された。磁器の耐久 性や外観から見掛け気孔率はほとんどゼロであることが要

(3)

独立気孔の導入による強化磁器の軽量化 求されるので,過剰な Ce02添加による気孔増加は避ける 3.0 fH山 H山 6h 2.5 ぞ丹

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10 ; Q., 85 全 て 気 孔 生 成 に 寄 与 す る 場 合 の 気 孔 率(Maximum porosity), (2)嵩密度の比から求められる全気孔率, (3)見掛 け気孔率を示す。日14素地ではセリア添加量が 0.5%以 下の場合,分解生成する酸素の多くが素地中lこトラップOさ れて気孔生成に寄与し,独立した密閉気孔として存在する。 0.5%以上添加しても気孔率約 20%以上には増加しなかっ た。 40 H14 body milled for 6hr 35 M依lmumporosl~ 30 5 0 5 、 , h 令 , B 冒 且 4f¥ 主 回 。 ﹄ @ 晶 吉 宮 司 角 田 弘 司 犀 句 J

Fig.3. Bulk densiiy and apparent porosity of H12 0

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 bodies heat-treated at 1300 and 1350oC. ‘. lition of CeO I mass% 独立気孔の導入による強化磁器の軽量化 z .~~~ ~ .~50oC O.O'i1;;:L:エココとアrつI;--U-,寸『ー」ム4ー...,J0 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 Addition of CeO /mass% Z べきであろう。 H14素地にセリア粉末を1.0%まで添加した試料の嵩密 3.0 20 H-14 milled for 6h 2.5 でn 15~

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0.2 0.4 0.6 0.8 Addition of CeO / mass%

Fig.4. Bulk density and apparent porosity ofHl:4 bodies heat圃treaiedat 1300 and 1350oC. 度と見掛け気孔率を図4に示す。H12素地と比較してセリア の少ない添加量でも生成した気孔は多いことがわかる。 13000Cでは, 0.3%の添加によって密度が 2.57gcm-3から 2.46g・cm-3まで低下し,4.5%の気孔を導入することができ た。0.5%の添加によって密度は 2.20g・cm-3まで低下し,約 14%の気孔を導入することができた。見掛け気孔率は約 1%以下で,ほとんどが密閉気孔で、あることがわかった。 H14 素地では 12500Cの熱処理で、ほとんど見掛け気孔率がゼロ にまで轍密に焼結するため, 13500Cの結果は 13000Cの結 果と概ね同様の傾向を示した。図5に, (1)発生する酸素が 10 5 1.0 一 ⑮ ー 劉 Maximun porosity calculat巴d from delivered oxygen Total porosity calculated from ~...t;,. bulk densi ty - { ) ー 臼 Apparent(open)porosity

Fig.5. Effect of CeO 2 addition on porosity of heat-treated bodies. 3.3. 微構造 H14素地焼成体の微構造写真を図6に示す。13000C焼 成された無添加試料では,数μ m以下の小さい気孔が観 察されるものの,十分に焼結し,轍密であることがわかる。 13500Cで焼成された試料で、は気孔が幾分大きくなってはし、 るものの最大で5 μ m程度で、あるO セリアを添加して 13000Cで熱処理した試料の微構造写 真を図 7 に示す。セリアを 0.3%添加した試料では直径が 5~ 20μmの気孔が多数生成していることがわかる。隣接する 気孔同士は互いに独立しており,連結する様子は見られな い。実際,図4の見掛け気孔率はほとんどゼロを示しており, ほとんどが閉気孔である。セリアを0.5%添加した試料では気 孔の数が急激に増加し,明らかに大きくなった。隣接する大 きな気孔は一部連結していることがわかる。嵩密度が急激 に低下(図4から)している結果とよく一致している。一方,気 孔が連結しているにもかかわらず見掛け気孔率は 1%程度 である。 セリアを添加して 13500Cで熱処理した試料の電子顕微 鏡写真を図8に示す。セリアを 0.3%添加した試料では, 13000Cと比較して気孔はさらに大きくなり,丸みを帯びてい る。微細な気孔は独立しているが,隣接する大きな気孔は 連結している。セリアを 0.5%添加した試料では気孔がさらに 大きく成長していることがわかる。気孔表面はほとんど丸み を帯びており,内部に向かって連結している様子がわかる。

(4)

86 愛知工業大学総合技術研究所研究報告,第9号, 2007年 Fig.6. Photograpns of undoped bodies

H14

neat-treated at 1300oC. 13000C-1h 13000C-lh Fig.7. Photographs of CeOrdoped bodies

H14

heat-treated at 13000C 13000Cの場合と同様に見掛け気孔率は 1%程度であること から,内部の気孔同士は連結しているが熱処理したままの 試料表面に形成される轍密層によって水の侵入が抑えられ ていると考えられる。 3.4.曲 げ

5

金さ セラミックスの3点曲げ強さは,試験片の寸法から次の式 で求められる。 Fig.8. Photographs of CeOrdop邑d bodies H14 heat-treated at 1350oC. L 2 t

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一 W 1 J 一 ウ ん 一 一

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1

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ここで,CF曲げ強さ,戸負荷される荷重,L=スパン長さ, F試験片の幅,t=試験片の厚さである。曲げ強さは荷重と 試料寸法のみに依って計算され,重さに関する因子は入っ ていない。ここで,同一質量Mと同一面積(幅 wX長さL)を 有し,密度ρ,厚さ tが異なる二種類の板状磁器試験片の 曲げ強さσを比較すると,次式を得るo

M =

ρ

1

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.w.L =

ρ

2

.

t

2

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w.

L

(2) したがって,試験片の厚さと密度は反比例する。 t2 ρ1 t1 ρ2 (3) 曲げ強さの比又は破壊力口重の比は,

(

3

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式を

(

1

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に代入 して, 4 A 一 ︽ phL

一 円

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一 一 7 L 一 2 2 7 L 一 2 1

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一 町

一 川

つ ︼ 一 ウ 釘 一 F 二 一 勺 ム 一 一

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コ 凡 2 円-2 (5) ';=~.(_Qy

=

r~ ~σ1 P2" ~ ρ1 を得る。密度の異なる磁器が破壊する際の荷重の比は(5) 式で示され,荷重は曲げ強さを密度の二乗で、割った値に比 例する。従って,密度が異なる磁器の曲げ応力下における

(5)

87 独 立 気 孔 の 導 入 に よ る 強 化 磁 器 の 軽 量 化 密度が 2.1gcm-3以下の試料ではその差が顕著で,破断面 から水を吸収していると推察された。との結果は,球形気孔 が内部で連結してし活様子が電子顕微鏡で観察されている こととよく一致した。 間 同

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叫 ¥ 訟 岡 田 口 o - u 当 口 問 15,0 r ¥ t 由

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13500C ./ 13000C ρ J As hcat-treated , : 13500C ...()_ 一~..-胃..[J-寸,.. -0.0Iふ.0-'制'''OI岡山.,,@::::千四・・ケ ~qoPUç 10 0.00 0.20 0.40 0.60 0.80 l.00 l.20 Addition口fCeO/% 2 ラ 3.0 2.0 A U l 2.5 1.5 0.5 強さを比較するには,曲げ強さのみでは不十分である。金 属材料は引っ張りモードで破断するため,ジュラルミン,超 ジュラルミンなど航空機に使用される金属材料の軽さを含 めた強度の比較には,強度を密度で (ωS開p巴Cα1伍ficstrength)が一般に引用される。 曲げ強さを密度の二乗で、割った値を換算強度CReduced strength)と定義し,現在市販されている一般階器について, 横軸に密度,縦軸に曲げ強さを取り図9に示す。一般の磁 器(無紬)の密度は 2.30~2 .45g'cm 九曲げ強さは 50~ 80MPa で\換算強度として概ね 10~15 である。一方, H14 組成の6時間粉砕試料では,セリア無添加では密度が2.55, 曲げ強さが 130MPa,換算強度として約20で、あった。セリア の添加により密度が2.3g'cm-3まで低下したとき,換算強度 が約17で¥一般磁器より幾分高い値を得た。セリアをさらに 添加した試料では,密度が2.1 g・cm-3まで低下したが強度 の低下が著しいために換算強度は15以下で、あった。 250 換算強度 30 6時間粉砕

Fig.ll. Density and porosity ofheat-treaied specimens

4. 結 論 クリストパライトを析出させた軽量強化磁器にセリアを添 加して熱処理し,微細な気孔を素地中に導入することに成 功した。熱処理時にセリアから分解生成するわずかな気体 の酸素が焼結過程で微細な気孔としてトラップ。されたもので ある。見掛け気孔率をほとんど、ゼロのまま嵩密度を約2.1g・ cm3まで下げることができた。気孔率は約 18%まで導入で きたが, 15%を超えると気孔が連結して吸水性を持つように なったO 25 20 15 iI1IH14-13WC . .. H14-13WC o Commercial porcelain 200 伺

150 民 ω h

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100 周 晶 50 2.8 2.6 1.8 2.0 2.2 2.4 BullζdensityI g cm,J 1.6

1.4 参考文献 1小林雄一,“食器用強化磁器ー学校給食食器を中心とし てーヘセラミックス, 32, [12,]993-996(1997) 2 小林雄一,大平修,大橋康男,加藤悦朗,“アルミナ強 化磁器素地の強度とワイブノレ分布ヘ窯業協会誌コ 95, [9] 887-92 (1987) 3 小林雄一,大平修,大橋康男,加藤悦朗,“高強度磁器 素地の曲げ強度に及ぼす施紬の効果ヘ日本セラミック ス協会学術論文誌,98,[5] 504-09 (1990) 4小林雄一,大平修,大橋康男,加藤悦朗,“アルミナ長 石 カ オ リ ン 系 儲 器 素 地 の 轍 密 化 J正中Pα飢κn,10帥0,[同勾]755 拍43-4特9(ο19卯92勾) 5 小林雄一,加藤悦朗,“気孔制御によるアルミナ強化磁 器の軽量化",J Ceram. SCJc. Japα'n, 106ヲ [9],938制941 (1998) 6公開特許公報e特 願 2001-1996641高強度の軽量多孔 質磁器及びその製造方法J(特許出願公開番号特開 2003-12384)

7. Y KobayashiヲO.Ohira and H. Isoyama,“クリストパライト

の生成がアルミナ強化磁器の強度に及ぼす影響ぺ l Ceral1l.Soc. Japan, 111, [2] 122-125 (2003)

8. Yuichi KOBAYASffi, Mitsunori YAMAD人 Mikio NAKAY品1,AOsamu OHIRA and Hirofumi ISOY品1,A

"Strength and Thermal Shock Resistance of

Alumina-Strengthened Porcelain Containing Cristobalite", J Ceral1l.Soc. 1<中an,H1, [12], pp.872-877 (2003) Fig.9. Relation beiween bending strength and bul density of sintered bodies H14 milled for 6h. 曲げ強さを改良するため, H14の粉砕時間を長くした試 料についての結果を図10に示す。セリア無添加時の強度 は幾分高くなった。セリア添加試料についてもばらつきが大 きいものの,いずれの試料も強度がわずかに増加した。密 度を加味した強度として優れた結果は,密度が 2.09gcm-3, 曲げ強さが80.3MPaを示した試料で,換算強度は18.4であ ったO 50 換算強度 30 25 20 9時間粉砕 I!IH14-13000C . .. H14-13500C 250

3150 土 コ 者100 凶 1.8 2.0 2.2 2.4 DensityI Io'kgm←3 Fig.l0. Relation between bending strength and bulk density of sintcred bodies H14 milled for 9h. 曲げ強さを測定した後の試験片を使用してアルキメデス 法により密度と気孔率を測定した結果,一部の試料の見掛 け気孔率が異なる結果が得られた。この結果を図11に示す。 2.8 2.6 1.6 0 1.4

Fig . 4 .  Bulk d e n s i t y  and apparent p o r o s i t y  ofH l : 4  b o d i e s  h e a t圃 t r e a i e da t  1300 and 1350o C

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