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講 義 を活 用 した学 生 支 援 の方 法

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Academic year: 2021

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(1)

講 義 を活 用 した学 生 支 援 の方 法

Thes t u d e nts u p po r t仇a tut i l i z e dal e c t u r e

弘前大学保健管理セ ンター 田名場 美 雪 佐々木 大 輔

本研 究 のね らいは,多数 の受講者 を対象 とした数回の講義 を利 用 しての有効 な学生支援 のあ り方 を検 討す るこ とで ある。講義時 に 「自己評価 チ ェ ック リス ト (梶 田,1

988) 」

に よ り,現実 自己 ・理想 自己の 評価 を求 め,内省 を 自由記述 によ り得た。結果,理想 己評価得点 と現実 自己評価得点の差 (

±l S

D以上) に着 目した ところい くつかの特徴的なパ ター ンが出現 した。講義 を学生支援 の機会 として活用す るには,

① 平均的 な結果 を示す対象者‑の説 明 を工夫す る,②理想 自己評価 の意味づ け方 に着 目す る,③ フィー ドバ ック時の配慮,が必要 と考 え られ る。

キー ワー ド :教養教育,学生支援, 自己評価 , 自由記述

1

は じめに

当大学 では教養教育 の講義 を活用 したメンタル‑ル ス教 育 を行 ってい る。 開講 当初 この講義 は保健管 理セ ンター教員 のみで開設 されていたが, ここ数年 は,臨床 心理学 の教員 とともに,いわ ゆるオ ムニバ ス形 式 で実施 して い る。 学 生 の興味 関心 の高 さを反 映 して か,例年200名 程度 の受講者 を得 てい る。

2005

年度 シラバス掲載 の授業 の概要,お よび授業の内容 と予定 を以下に示す。

授 業の概要 】 メンタル‑ル ス とは精神 的健康 を保持 ,増進 し,精神 的不健康 を予防す る 学 問であ り実践 である と言 われ ています。青年期 にあ るみ な さんは この講義 を通 じて,青年 期 の特徴や進路選択 ,心身症 な どメンタル‑ル スのために必要 な知識 を得 ることができます。

授業の内容 と予定】

5

つの内容 について各教官 が

3

回ずつ担 当 します。

1

)青年期 のJL理 ・行動 2)心身症

3)不安 と認知

4)進路選択 とメンタル‑ル ス

5)

問題解決のた めに

田名場美雪 (保健管理セ ンター) 佐 々木大輔 (保健管理セ ンター)

田上 恭子 (教 育学部) 豊嶋 秋彦 (教育学部) 柴 田 健 (教育学部)

本研 究では筆者の担 当す る講義 を取 り上 げ,多数 の受講者 を対象 とした,数 回の講義 を利用 しての有 効 な学生支援 のあ り方 を検討す る。

2

対象 と方法

本研 究の対象者 はメンタル‑ル ス関連 の教養教育受講者326名 (男子

1 58

名 ,女子

1 68

名), うち

2

年生 のみ295名 (男子

1 41

名 ,女子1

5 4

名) を分析対象 とした。

筆者 が担 当 した

3回の講義 では,アイデ ンテ ィテ ィにつ いての概説,お よび青年期 にお ける対人関係

(2)

(親,友人,恋人,所属集 団)等 を解説 した後, 「自己評価 チ ェ ック リス ト (梶 田,1

988)」

に よ り,現 実 自己 ・理想 自己の評価 を求 めた

( 48

項 目,5段階評定)

。結果 の集計お よび解釈等 の方法について説明

し,内省 を求 めた。提 出 も含 め, これ らの過程 はすべて講義時間内に実施 された。

3

自己評価チ ェ ック リス トは, 「自己のあ り方」領域お よび 「対人 関係

領域 の

2

つ の領域 か ら構成 さ れてい る尺度 であ る。 「自己のあ り方」領域 での現実 自己評価得点 は

M = 3 2. 8 ( S D

5

.79

),理想 自己評価 得点は

M=45.2 ( S D= 6 . 24

)であった。 「対人関係」領域 での現実 自己評価得点は

M= 3 2 . 8 ( S D= 6 .4 1

),理想

自己評価得点は

M= 4 6 . 5 ( S D= 6 . 4 3

) であった (

1

参照).

理想 己評価得点 と現実 自己評価得点の差 (

±1 SD

以上) に着 目した ところ,大 き く次の

3

つのパ ター ンが得 られた (

1

参照)。 これ らパ ター ンごとに内省 を検討 した。

パ ター ン

1

:理想 自己評価 が現実 自己評価 を著 しく上回 る

( 61

名) パ ター ン

2

:現実 自己評価 と理想 自己評価 との差が著 しく小 さい

( 43

名) パ ター ン

3

:現実 自己評価が理想 己評価 を著 しく上回 る

(8

名)

1 2

つの領域 における現実 自己評価 と理想 自己評価 について

現実 自己評価 理想 自己評価 理想 と現実 の差

自己の あ り方

M= 3 2.8 M ‑ 45.2 M ‑ ‑1 2.4 ( S D= 5.7 9

)

( S D =6 .24

)

伽 = 7 .48 )

自己の あ り方

M‑ ‑ 3 2.8 M ‑ 46.5 M= 13.8

1

)パ ター ン

1

:理想 自己評価 が現実 自己評価 を著 しく上回 る

( 61

名)

理想 自己評価 が現実 自己評価 を

1 SD

以上上回った者 は

61

名 であった。その内訳 は, 「自己のあ り方」

領域お よび 「対人 関係

領域 ともに著 しく上回る者 が

1 6

名 , 「自己のあ り方

領域 において著 しく上回

(3)

る者 が1

5

名 , 「対人 関係 」領域 において著 しく上回 る者 が30名 である。 それぞれ に典型的な内省 を次 に 示す。

① 「自己のあ り方

領域,お よび 「対人関係

領域 ともに,理想 自己評価 が現実 自己評価 を著 しく上回 る (

1 6

名)

対人関係 において理想 と現実の矛盾 とい うかすれ ちがいが現在 の私 のそれ を脅か してい る。特 に友 人 と接す る時,頭 では 「こ うしよ う十 と思っていて も実際はそれができず悩んで しま うとい うこと が よくある。理想 と現実がちがいす ぎるため,友人 と按す ることがお っ く うになって しまい,連絡 を何 日もとらなかった りとい う経験が多 くある。

今 の 自己のあ り方や対人関係 に満足で きない こ と,また,理想 が高す ぎるといった ことが考 え られ る。 自分 自身 にお きかえて考 えてみ る と, 自信 のな さや 自己否定感 は ここか らきてい るのではない か と思われ る。 ‑‑小学校時代 に友人 に無視 され た こ とや 中学校 ・高校時代の勉強面,部活 面にお ける挫折 を完全 に乗 り越 えていない ことが影響 してい る と考 え られ る0

人 よ り優れていたい とい う意識が強 く,できるだけ完壁 に したい と思 う。 しか し, 自分 に全 く自信 がな く, 自分 を卑下 し,劣等感 も強い。 「どうせ 自分 なんか ・・・」 と思 うこともある。 自信 がない か ら他人 と比べて最低限同 じ状態でいたい と思 うのか も しれない。

② 「自己のあ り方」領域 において理想 自己評価が現実 自己評価 を著 しく上回る (

1 5

名)

自分の意志のあ り方考 え方が しっか り確 立 していな く,人 にた よって生 きてきた面が強い。 ‑‑し か し,その分,人 の 目を気 に しなが ら人 とうま くつ きあっていけるよ うに見 えて も,実際の 自分 の 気持 ちは,ふ らふ らお どお どして, しっか りした意見がな くす ぐ不安 になって しま う。

人 に流 されやすい性格 は前か ら変わっていない。

③ 「対人関係

領域 において理想 自己評価 が現実 自己評価 を著 しく上回 る

( 30

名)

対人関係 には苦手意識 をもってい るが,それか ら脱却 したい。 ます ます ギャップが大 き くな り苦手 になってい るのか もしれ ない。

なかなか人 を信 じ切れ ない ‑‑親友 と呼べる友人は今 までいなかった し, これか らも多分そ うであ ろ う。 それ は人 とい るのは楽 しいが,同時に疲れ る とい うのが大 きい。 自分が嫌いだ しかな り自己 嫌悪 に陥っては一人で沈む ことが多い。

昔か ら孤立 を恐れ るあま り,集 団が好 きではなかった どんなに優れ た人で も集 団の中で評価 されて いない と優れていない と考えていた。

現実 自己評価 と理想 自己評価 との差が著 しく高い場合 は, 「不安

「自信欠如

劣等感」がキー ワー ドとなっている。実際場面での対応 の困難 さと関連づけ られて記述 され る傾 向がある。少数 ではあるが, 対人不安傾 向を うかがわせ る記述や ,過去 におけるい じめ体験 に原因を求 める記述が このパ ター ンのみ

(4)

に集 中 していたのが印象的である。

2)パ ター ン 2 :

現実 自己評価 と理想 自己評価 との差が著 しく小 さい

( 43

名)

理想 自己評価 と現実 自己評価 との差が

1 SD

未満である者 は43名 であった。その内訳 は, 「自己のあ り 方」領域お よび 「対人関係 」領域 ともに差が著 しく小 さい者 が

1 2

名 , 「自己のあ り方」領域 において差 が著 しく小 さい者 が

1 8

名 , 「対人関係 」領域 において差 が著 しく小 さい者が13名 である。 それ ぞれ に典 型的な内省 を次に示す。

① 「自己のあ り方」領域 ・「対人関係

領域 ともに現実 自己評価 と理想 自己評価 との差が著 しく小 さい

( 1 2

名)

自分で も現在 の生活が充実 してい る と思 う。生 きて きた中で一番楽 しい と思 う。遊んでい るか ら楽 しい とかでな くて,勉強 もちゃん としてい るか ら満足 で きてい る。 ‑‑自分 自身の居場所みたいな のが確 立 されてい るために,差がなかったのだ と思 う。

現実主義 で夢 を見れ な くなってきてい るのではないか。最近の 自分で考 えて も,昔 よ りも無茶 な行 動 はせず堅実 に生 きてい るよ うに思 う。 ギャ ップが小 さければいい よ うに見 えるが,何事 に も理想 を追い続 ける人でいたい。

今以上の理想 を求 めていないか ら ・・・しか し,今 の 自分 に十分 に満足 してい るわけではな く,理 想が低い とも考 え られます。

② 「自己のあ り方

領域 において現実 自己評価 と理想 自己評価 との差が著 しく小 さい (

1 8

名)

自分に甘い点 を付 けてい る と考 え られ る。今 のままでいいのだ と向上心が低 い。だが,向上心が無 いがゆえに心理的に安定 して葛藤 がないのが よい ところである。

ある程度今の 自分 を受 け容れてい るのだ と思った。

自分 に 自信 がない反面,謙虚 な気持 ちを忘れ ない よ うに とい う信念 があるか ら,それが反映 してい るのか もしれない。

③ 「対人関係

領域 において現実 自己評価 と理想 自己評価 との差が著 しく小 さい

( 1 3

名)

2

年生 にな り友人関係や環境 に慣れてきた こ とが大 きい と思 う。実際,現在 の対人関係 には満足 し ている面がある。

自分 としてはギャ ップ もな くバ ランスが とれ てい るのでは と思ったが,改 めてそ う思 った。ふだん もそ う思 ってい る。 自分 に兄弟がいな く,親 に甘や か され頼 って生 きて きた面 をコンプ レックスの よ うに感 じ,対人関係 において気 にす る面 も多々あったが,一人 っ子 として単独で活動す ることの 多い生活 の中で 自分 自身を見つけ人格的活力 を確立 して これたのだ と思ってい る。

今の 自分にほぼ満足 している自分がいるが,このまま じゃ何か少 し足 りない と思っている自分 もいる。

(5)

現実 自己評価 と理想 自己評価 との差 が著 しく小 さい場合 には, 「満足

安定

向上心のな さ

が キ ー ワー ドである。差 が小 さい ことを, 自分 自身の努力の成果 として意味づける場合 と,向上心の無 さと して意味づ ける場合 とがあるよ うだ。現実 と理想 が近い とい うことは,安定 とそれ に安住 しても良いの だろ うか とい う両価 的な感情 を引き起 こす ことも推測 され る。

3)パ ター ン 3 :現実 自己評価が理想 己評価 よ りも高い (8名)0

現実 自己評価 が理想 自己評価 をl

SD

以上上回った者 は8名 であった。典型的な内省 を以下に示す。

現在 の 自分 に満足 してい るのか,今 の 自分が頑 張 りす ぎてい るか, 自分が嫌 いなのか,考 えて も一 つの結論 に到達 しない。全 てに当てはま るか ら。対人関係 においても,現実 を考 えた時 に,無理 し てい ると思 う項 目が多々見 られたが,環境 を考 えれ ば高 くな らざるを得ない状況。

自分 にある程度 の満足はある。 ‑‑強烈な個性 とリーダー シ ップを発揮す ることがあるが,一方 で 出る杭 は打たれ るとい うこ とも‑‑個性 のそんなに強 くない,皆 と同 じよ うな人 にな りたい とい う 気持 ちを表わ してい るよ うに思 える。

目標 を予 め低 く設定 し,‑一 ドル を越 えやす くしよ うとしてい るか らか も しれ ない。 目標 に到達 し とりあえず 自分 の評価 を確立 して安心 したい と考 えている と受 け取れ る。一方で, 自信 のない 自分 を卑下す るよ うな とらえ方 をす ることで, 自分 の本 当の価値 のある姿を 自分で見 えず らくしてい る か もしれ ない。

このパ ター ンが最 も出現頻度の低 いパ ター ンである。現実 自己評価 が理想 自己評価 よ りも高い場合 に は, 「頑張 らざるを得 ない」 「普通であ りたい」がキー ワー ドとなる。現実 自己評価 が理想 自己評価 を上 回 るとい うことは手放 しで喜べ るものではない らしい。努力の成果 であると肯定的に評価す ることよ り も,必要以上の努力 を要 され る条件下にいた とみなす ことができる。

理想 己評価得点 と現実 自己評価得点の差のパ ター ンごとに内省 を検討 した ところ,次の特徴があるこ とが明 らかになった。

理想 自己評価 が現実 自己評価 を著 しく上回 る場合 には, 「不安

「自信欠如

劣等感 」がキー ワー ド となる。現実 自己評価 と理想 自己評価 との差が著 しく小 さい場合 には,「満足

安定

向上心のな さ

が,現実 自己評価 が理想 自己評価 よ りも高い場合 には, 「頑張 らざるを得 ない

普通であ りたい

がキ ー ワー ドとなる。

4

講義 を学生支援の機会 として活用す るには

1

)平均的な結果 を示す対象者‑の説明を工夫す る

今回は現実 自己評価 と理想 自己評価 との差が ±

1 SD

以上に該 当す る者 を対象 としたが,それ以外の者, つま り平均的な差 を示 した学生についての詳細 な検討 は行 っていない。内省 を概観 した ところ,理想 自 己評価 が現実 自己評価 を (平均程度 に)上回 るこ とについての意味づ け方が多様 であった。 「理想 と現 実 との差が大 きす ぎる」 ことを問題視す る内容 の記述や, 「みんな と同 じとわかって少 し安心 した

想 が現実を上回 るのは当た り前の ことである

等々,個人による受 け止め方は多様 である。

平均値や標 準偏差 の考 え方 については講義 中に説 明 したが, 自分 自身 について考 える場合 には,理想

(6)

自己評価 が現実 自己評価 を上回 ることは一般 的なこ とであ るに もかかわ らず, 「誰 にで も当てはま るよ うな一般 的な性格記述 を, 自分だけに当てはまる とみな して しま う現象 (村上2005)」,いわ ゆるバーナ ム効果が生 じてい る。

この こ とは心理検査 あるいは,す っか り市民権 を得た よ うに見 える心理ゲーム ・心理 クイズの解釈 に 通 じてい るよ う思 える。 フィー ドバ ックされ た結果 がパー ソナ リテ ィ検査 の手続 きか ら引き出 されてい ると想定す るために,それが普遍的に妥 当であるかあるいは とるに足 らない ものであるかにかかわ らず, 被検者 がその結果 を真実 と認 めて しま うのである (細江 ら,1

992)

2)理想 自己評価 の意味づけ方 に着 目す る

また,理想 自己評価 の高 さにただただ驚 く,あるいは平均的である と知 って安心す る, とい うことに 終わるのではな く, さらに 自己理解 を促す ことが可能であると考 える。そのひ とつ に,対象者一人一人 に とっての理想 自己の意味を検討 して もらうとい う工夫である。水間

( 2005)は次のよ うに述べている。

自らが 「こ うあ りたい」 と思 っている理想 自己であっても,実際 には社会の規範や他者 か ら与 え られて い る価値 に よって影響 を受 けてい る。 よって何 かその理想 自己の源泉 にあるのかを考 えるよ りも,その 個人がその理想 自己をいかなるもの として意味づ けてい るか,す なわち,自分 自身がそ うな りたい と思っ ているのか,あるいは,他者や 自分 を とりま く社会 の要請 によってそ うなるべ きである と思 ってい るの か, とい うことが よ り重要 になって くるであろ う。それに よって,その理想 自己の表象が個人の 自己意 識 においていかなる役割 を果たすかが異なって くる と思われ るか らである。

3)

フィー ドバ ック時の配慮

今回は平均値や標準偏差 を手がか りに して対象者 に解釈 して もらうとい うところに留まった。 これ は 普遍性 に関わ る解釈 である。今後は,意味づ け方 には個別性 があるとい うことを強調 してみたい。その ための資料 として,内省記述が有効 であると考 える。 自分たち と類似 の環境 にある他者 が 自らを どのよ うに意味づ けてい るのか といった情報 は, 自分 自身 を検討す る際 に参照す るには恰好の ものになるであ ろ う。 ただ し, この ことは,厳密 には内省記述 の主体の同意 を得 て成立す ることである。 したがって, 使用す ることを授業の資料 として明示 し同意 を得 ることができれ ば,内省記述 をフィー ドバ ックす るの みな らず,次の年度 の受講者 に対 して も参考資料 として提示す ることが可能 となる。

講義形式で 自己理解 を促進す るには,具体的で身近な解釈例 を紹介 しなが ら, さま ざまな解釈 の可能 性 を提示す ることが有益であろ う。 また, この ことによ り, 自己理解 のみな らず,他者理解 の促進 も可 能 になると思われ る。

4)

さい ごに

講義 とい う機会 を利用 して学生 とい う人間を育て る といって も,実際大人数 の教室では,そ もそ も学 生 との関係 が成立 しに くい場合がある。大人数 を収容す る階段教室では,教卓のマイ クの前 に立つ教員 と,動 かない机 と椅子 に座 ってい る学生 との,物理的距離 は大 きい。少人数の講義 とは異 な り,お互い の気配 を感 じ取 ることが難 ■しい。 しか し,難 しいのであって不可能ではない と考 える。大人数 の講義だ か らこそ可能なこともあるのか もしれ ない。講義 を通 して教員 と学生の人間関係 を軸 として,学生の 自 己理解 ・他者理解 を促進す る方法を探 りたい。

(7)

引 用 文 献

梶 田叡 ‑ 1 9 8 8 自己意識 の心理学 東京大学出版会

細江達郎監訳 1 9 9 2 しろ うと理論 北大路書房 : Fu mh a m ,

A

.F.1 9 8 8La y也e o r i e s , Pe r g a mo nPr e s s 村上宣寛 2005 「 心理テス ト」 は ウソで した。 日経 BP 社

水 間玲子 2005 自己形成過程 に関す る理論的考察 :梶 田叡一編 自己意識研 究の現在 2 ナカニシャ出版

参照

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