修 士 論 文
中 日の 中 等 教 育 にお ける金 融 に関 す る消 費 者 教 育 の研 究
三 重 大 学 大 学 院 教 育 学 研 究 科 修 士 課 程 教 科 教 育 専 攻 社 会 科 教 育 専 修
張 秀 捧
207M O21
提 出
: 201 0
年2
月1 5
日修 士 論 文
中 日の 中 等 教 育 にお ける金 融 に関 す る消 費 者 教 育 の研 究
三 重 大 学 大 学 院 教 育 学 研 究 科 修 士 課 程 教 科 教 育 専 攻 社 会 科 教 育 専 修
張 秀 捧
207M O21
提 出
: 201 0
年2
月1 5
日はじめに ‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑2
第一章 最近の中国における金融制度の改革と消費者経済生活の変化 ‑‑‑‑‑‑‑4
第
1
節 中国における金融制度の改革‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑4
第
2
節 中国における消費者経済生活の変化 ‑‑‑‑‑・ ‑‑‑・ ‑‑‑‑‑‑‑‑‑5
第二章 中国の学校 における経済教育の実情
第
1
節 中国における学校教育の概況1 2
第
2
節 中国の中学校、高校 における経済教育の現状 ‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑1 9
第三章 日本の金融制度の変化と学校 における消費者教育の金融関係 の内容と方法
第
1
節 日本の金融制度の変化第
2
節 社会科の教科書における金融関係の内容第
3
節 金融教育を支援する民間教材28
第 四章 中国での学校 における消費者を中心にした金融教育の構想案
‑‑‑‑42
第
1
節 日本の社会科 における金融教育の指導案第
2
節 中国の中学校 における金融教育の構想案参考文献
4 2
4 7
53 はじめに ‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑2
第一章 最近の中国における金融制度の改革と消費者経済生活の変化 ‑‑‑‑‑‑‑4
第
1
節 中国における金融制度の改革‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑4
第
2
節 中国における消費者経済生活の変化 ‑‑‑‑‑・ ‑‑‑・ ‑‑‑‑‑‑‑‑‑5
第二章 中国の学校 における経済教育の実情
第
1
節 中国における学校教育の概況1 2
第
2
節 中国の中学校、高校 における経済教育の現状 ‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑‑1 9
第三章 日本の金融制度の変化と学校 における消費者教育の金融関係 の内容と方法
第
1
節 日本の金融制度の変化第
2
節 社会科の教科書における金融関係の内容第
3
節 金融教育を支援する民間教材28
第 四章 中国での学校 における消費者を中心にした金融教育の構想案
‑‑‑‑42
第
1
節 日本の社会科 における金融教育の指導案第
2
節 中国の中学校 における金融教育の構想案参考文献
4 2
4 7
53
はじめに
1970
年代後半から、中国は「改革、開放」の政策を実行した。計画経済から市場経済‑の転換を始めてからすでに 30数年が経った。 中国経済は急速 に発展している。目覚ま しい経済成長を遂 げており、「衣、食、住 、行」(行 は交通手段)などの面が充実した国民 は、生活水準が高くなっていると共に、消費意識も変化している。
生活の充実、消費の意識 の変化 に伴って、銀行のローンを利用して住宅や 自動車を購 入し、保険 に加入し、国債や株などを持っている人が増えている。しかし、そうであればあ るほど、生活 の中で、いろいろなリスクが避 けられない。金融商 品を正しく選択し、合理 的 に利用ができなかったら、損失 がもたらされることが多くなる。また、クレジットカードの普及、
消費者金融の解禁 によって、自己破産する人も多くなる可能性が高い。それらに対応して、
金融の知識を身につけるのが重要になっている。
中国の金融教育 は学校でしか行われていない。学校 の教科書を見ると、金融の内容 は 中学 2年からである。しかし、中学の金融に関する内容はわずかしか書かれていない。中 学生 に対する金融教育は不十分であると筆者は考える。高校
1
年の教科書の中で金融 に 関する内容が詳しく書かれているが、中身を見ると、経済的基礎 的知識がない生徒 にとっ て、内容はちょっと難しい。やはり金融教育は中学生から行うのは必要だと考える。現在、日本では、生活の質を高めようとして消費を拡大し、消費者 は多くの金融商 品を 選ぶことができる。人々は金融商品の選択 と利用 に直面することになっている。また、消費 者金融などを利用して返済 困難 に陥る人も増えている。これらの問題 は社会 問題 になっ ている。
日本の金融教育は学校だけではなく、いろいろな金融機 関でも行われている。学校 の 金融教育を見ると、中学校で使っている教科書の中で、金融 に関する内容 は家計の支 出、
貯蓄の 目的、金融の役割 、銀行の役割、金融機 関の種類、日本銀行、株式、為替相場 、 国の歳入 と国の歳 出という項 目がある。高校 になるともっと詳しく深く書かれている。金融 機 関は刊行物やビデオの作成 ・配付やゲームなどの形でいろいろな金融教育を行ってい る。
中国と日本の経済現象を見ると、日本でも中国でも金融商品の正しい選択、合理 的な 利用 、借金リスク管理 の意識などを養成することが必要だと考える。日本の中学校 と比べ ると、金融教育が遅れていると筆者 は考える。
以上のような課題 に対処するために中学校でお金 について、どのような教育をしたらよ いかを検討する。
このような動機から、本論文では、中 日の中等教育における金融に関する消費者教育の 研究をする。
第
1
章では、1978
年から、中国の金融制度改革の歩みの過程をみる。こうした金融制度 改革と共 に、中国経済は急速 に発展しているので、消費者の経済生活も大きく変化するこはじめに
1970
年代後半から、中国は「改革、開放」の政策を実行した。計画経済から市場経済‑の転換を始めてからすでに 30数年が経った。 中国経済は急速 に発展している。目覚ま しい経済成長を遂 げており、「衣、食、住 、行」(行 は交通手段)などの面が充実した国民 は、生活水準が高くなっていると共に、消費意識も変化している。
生活の充実、消費の意識 の変化 に伴って、銀行のローンを利用して住宅や 自動車を購 入し、保険 に加入し、国債や株などを持っている人が増えている。しかし、そうであればあ るほど、生活 の中で、いろいろなリスクが避 けられない。金融商 品を正しく選択し、合理 的 に利用ができなかったら、損失 がもたらされることが多くなる。また、クレジットカードの普及、
消費者金融の解禁 によって、自己破産する人も多くなる可能性が高い。それらに対応して、
金融の知識を身につけるのが重要になっている。
中国の金融教育 は学校でしか行われていない。学校 の教科書を見ると、金融の内容 は 中学 2年からである。しかし、中学の金融に関する内容はわずかしか書かれていない。中 学生 に対する金融教育は不十分であると筆者は考える。高校
1
年の教科書の中で金融 に 関する内容が詳しく書かれているが、中身を見ると、経済的基礎 的知識がない生徒 にとっ て、内容はちょっと難しい。やはり金融教育は中学生から行うのは必要だと考える。現在、日本では、生活の質を高めようとして消費を拡大し、消費者 は多くの金融商 品を 選ぶことができる。人々は金融商品の選択 と利用 に直面することになっている。また、消費 者金融などを利用して返済 困難 に陥る人も増えている。これらの問題 は社会 問題 になっ ている。
日本の金融教育は学校だけではなく、いろいろな金融機 関でも行われている。学校 の 金融教育を見ると、中学校で使っている教科書の中で、金融 に関する内容 は家計の支 出、
貯蓄の 目的、金融の役割 、銀行の役割、金融機 関の種類、日本銀行、株式、為替相場 、 国の歳入 と国の歳 出という項 目がある。高校 になるともっと詳しく深く書かれている。金融 機 関は刊行物やビデオの作成 ・配付やゲームなどの形でいろいろな金融教育を行ってい る。
中国と日本の経済現象を見ると、日本でも中国でも金融商品の正しい選択、合理 的な 利用 、借金リスク管理 の意識などを養成することが必要だと考える。日本の中学校 と比べ ると、金融教育が遅れていると筆者 は考える。
以上のような課題 に対処するために中学校でお金 について、どのような教育をしたらよ いかを検討する。
このような動機から、本論文では、中 日の中等教育における金融に関する消費者教育の 研究をする。
第
1
章では、1978
年から、中国の金融制度改革の歩みの過程をみる。こうした金融制度 改革と共 に、中国経済は急速 に発展しているので、消費者の経済生活も大きく変化することを紹介しておく。特 に、中国の消費者 の収入、預金 、保険、年金、株式、ローンを説 明し ておきたい。
第
2
章では、中国の学校 における経済教育の実情を調べる。そのために、まず、中国の 学校教育の概況を紹介し、素質教育の内容を説 明する。そして、中学校の 「思想 晶徳」、「歴史と社会」と高校の「思想政治 経済生活
1」
の教科書を調べ、今 日の中国の金融教 育の現状を説 明する。第
3
章では、日本の金融制度の変化を調べる。そして、日本の社会科 「公民的分野」
平 成13
年版と平成17
年版を比べ、日本の金融教育はどのようになっているか把握する。そ して、日本の金融機 関が行う金融教育も調べる。第
4
章では、第3
章で調査した内容を参考にして、中国の中学校 における金融教育の 構想案を作成する。そのため、日本の社会科 における金融教育の指導案を調べる。とを紹介しておく。特 に、中国の消費者 の収入、預金 、保険、年金、株式、ローンを説 明し ておきたい。
第
2
章では、中国の学校 における経済教育の実情を調べる。そのために、まず、中国の 学校教育の概況を紹介し、素質教育の内容を説 明する。そして、中学校の 「思想 晶徳」、「歴史と社会」と高校の「思想政治 経済生活
1」
の教科書を調べ、今 日の中国の金融教 育の現状を説 明する。第
3
章では、日本の金融制度の変化を調べる。そして、日本の社会科 「公民的分野」
平 成13
年版と平成17
年版を比べ、日本の金融教育はどのようになっているか把握する。そ して、日本の金融機 関が行う金融教育も調べる。第
4
章では、第3
章で調査した内容を参考にして、中国の中学校 における金融教育の 構想案を作成する。そのため、日本の社会科 における金融教育の指導案を調べる。第一章 最近の中国における金融制度の改革と消費者経済生活の変化
第
1
節 中国における金融制度の改革1 978年頃から、中国は「
改革 ・開放」の政策を施行した。計画経済から市場経済‑の転 換を始めてから30数年の間に、中国の金融システムに大きな変化が起きた。1 978年から
現在までの中国の金融制度改革の歩みを見てみよう。1)
①突破段 階
( 7 9‑88) 。
社会主義経済で発揮された単一の銀行体系を解体し、多元化 した。中国人民銀行を中央銀行として強化し、人民銀行から国有専業銀行 (工商銀行、農 業銀行、中国銀行、建設銀行)を商業銀行として分離独立させた。②調整段 階
( 89‑93) 。
金融体制の新 旧交代 により金融秩序が混乱した。銀行に不良債 権が溜まっていた。③革新 ・深化段 階
( 9 4‑96)。
法律が整備 され、金融法規が体系化した。95年 には「中
央銀行法」 「
商業銀行法」
「保 険法」 「
証券法」が、96年 には「
外貨管理条例」
「貸付規則」などの法規が整備された。
④ 国際金融市場 に結びつく段階
( 97‑現在 ) 。97
年7
月アジア金融危機が発生し、人民 元の為替レートをドル に固定した。その中で特 に注 目されている銀行 改革、株式 市場の改革、為替制度 改革から中国の 金融制度の変化を詳しく紹介する。
銀行改革
1 979年の金融改革の前 は、中国の金融市場 には中国人民銀行しか存在しなかった
。1 979年の金融改革以降、工商銀行、農業銀行、建設銀行、中国銀行の四大国有専業銀
行が設 立された。中国人民銀行 は中央銀行業務 に特化する銀行となった。1 98 0年代以
降不良債権 問題が発生した。不良債権 問題‑の取り組みには、2
つの段 階がある。第1段 階は、不良債権の切 り離しの問題である。不良債権を解消するために、債務の株式化と金 利規制が実施された。2004年 に中国銀行と中国建設銀行、 2005
年 には中国工商銀行、2006
年 には中国銀行と中国工商銀行が株式会社化された。金利規制では、2 00 4
年 に預 金金利の下限規制と貸 出金利 の上限規制が撤廃された。第2段 階は、外貨準備を使った 国有商業銀行‑の大規模 な資本注入である。不良債権 の切り離しと資本注入 によって、2003
年 に銀行業監督管理委員会が創設され体制が整備 された。株式市場、
市場経済化が開始されるに伴い、
1 9 90年 には上海証券取引所 、 1 991
年 には深別証券 取 引所 が設立された。その時、上場企業 はほとんど国有企業であった。 中国の株式市場 には、中国特有の制度 として、第一 に、非流通株 ・流通株の区分がある。非流通株 は、① 政府が直接保有する国家株 、② 国有企業等が保有する国内法人株で、非流通株 が全体 の約2 /3を占めている。中国の株式市場の発達を大きく妨げていた。今回の非流通株改
第一章 最近の中国における金融制度の改革と消費者経済生活の変化
第
1
節 中国における金融制度の改革1 978年頃から、中国は「
改革 ・開放」の政策を施行した。計画経済から市場経済‑の転 換を始めてから30数年の間に、中国の金融システムに大きな変化が起きた。1 978年から
現在までの中国の金融制度改革の歩みを見てみよう。1)
①突破段 階
( 7 9‑88) 。
社会主義経済で発揮された単一の銀行体系を解体し、多元化 した。中国人民銀行を中央銀行として強化し、人民銀行から国有専業銀行 (工商銀行、農 業銀行、中国銀行、建設銀行)を商業銀行として分離独立させた。②調整段 階
( 89‑93) 。
金融体制の新 旧交代 により金融秩序が混乱した。銀行に不良債 権が溜まっていた。③革新 ・深化段 階
( 9 4‑96)。
法律が整備 され、金融法規が体系化した。95年 には「中
央銀行法」 「
商業銀行法」
「保 険法」 「
証券法」が、96年 には「
外貨管理条例」
「貸付規則」などの法規が整備された。
④ 国際金融市場 に結びつく段階
( 97‑現在 ) 。97
年7
月アジア金融危機が発生し、人民 元の為替レートをドル に固定した。その中で特 に注 目されている銀行 改革、株式 市場の改革、為替制度 改革から中国の 金融制度の変化を詳しく紹介する。
銀行改革
1 979年の金融改革の前 は、中国の金融市場 には中国人民銀行しか存在しなかった
。1 979年の金融改革以降、工商銀行、農業銀行、建設銀行、中国銀行の四大国有専業銀
行が設 立された。中国人民銀行 は中央銀行業務 に特化する銀行となった。1 98 0年代以
降不良債権 問題が発生した。不良債権 問題‑の取り組みには、2
つの段 階がある。第1段 階は、不良債権の切 り離しの問題である。不良債権を解消するために、債務の株式化と金 利規制が実施された。2004年 に中国銀行と中国建設銀行、 2005
年 には中国工商銀行、2006
年 には中国銀行と中国工商銀行が株式会社化された。金利規制では、2 00 4
年 に預 金金利の下限規制と貸 出金利 の上限規制が撤廃された。第2段 階は、外貨準備を使った 国有商業銀行‑の大規模 な資本注入である。不良債権 の切り離しと資本注入 によって、2003
年 に銀行業監督管理委員会が創設され体制が整備 された。株式市場、
市場経済化が開始されるに伴い、
1 9 90年 には上海証券取引所 、 1 991
年 には深別証券 取 引所 が設立された。その時、上場企業 はほとんど国有企業であった。 中国の株式市場 には、中国特有の制度 として、第一 に、非流通株 ・流通株の区分がある。非流通株 は、① 政府が直接保有する国家株 、② 国有企業等が保有する国内法人株で、非流通株 が全体 の約2 /3を占めている。中国の株式市場の発達を大きく妨げていた。今回の非流通株改
革の重要な柱 は、次の2つの点 にある。 ①非流通株 主が流通株 主 に対して「流通権」を得 るための対価を支払う。②非流通株が徐 々に市場 に放 出されるようにするため、非流通株 の売却 について制 限期 間を設けた。第2に、臨時株主総会 における非流通株 改革案の決 定後3年間にわたり、非流通株の売却制限期 間が設けられている。
為替制度改革
中国では、
1 994年 に二重為替相場が一本化されて以降 1 0
年以上にわたって、中国元 の対ドル ・レートを一定水準 に維持する事実上の固定相場制 (1ドル ‑約8. 28元)が採用
されてきた。中国との2国問貿易赤字が大幅化している米 国などから元切り上げ‑の圧力 が高まる中で、政府 は2005
年7月、以下の内容の為替制度改革を導入した。第
1
、従来のようにドル に対してのみリンクするのではなく、「通貨バスケットを参照する 管理変動相場制」に移行する。通貨バスケットはドル、ユーロ、日本 円、韓国ウォン等から 構成される。第2、対ドル ・レートを直ちに約
2%切り上げ、その後 は、中国人民銀行 ( 20 06
年1月から は人民銀行 に授権 された外貨取引センター)が毎朝発表する中心レートから±0. 3%以 内
で変動する。すなわち、制度上は1ケ月で最大9%程度の切 り上げ (または切り下げ)が可 能となった。その後、通貨スワップ ・先物取引の解禁、マーケット・メーカーの導入など、為替市場 の 整備 が行われている。
以上のように金融制度改革が進められた。こうした金融制度改革と共 に、消費者の経済 生活も大きく変化した。具体的な内容は次の節で取り上げる。
第
2
節 中国における消費者経済生活の変化「改革 ・開放」政策のもとで、中国経済は急速 に発展している。目覚ましい経済成長を遂 げており、国民の収入と消費者 の投資意識も変化しており、特 に都市部の消費者を中心 に、金融商品に投資する動きが活発化している。
国民の経済生活の実体をいくつかの経済データから見てみると、以下のようである。
1、収入
1 990年 において都市部家庭の 1
人当たり年平均収入 は1 51 0. 2
元、2007年 には都市
部家庭の1
人 当たり年平均収入は1 3785
元、2007
年 には1 990
年に比べて約9
倍 に増 加した。農村部家庭の1
人 当たり年平均収入も年々増加しているが、都市部家庭の1
人 当たり年平均収入と比べると、約6
倍 に増加した。所得の格差が非常に大きく、さらに拡大 していく傾 向が見える。(中国には、都市戸籍 と農村戸籍がある。都市部の住民は都 市戸 籍を持っている。農村部の住民は農村戸籍を持っている。)具体的な様子は図1‑ 1、図1‑2のようである。
革の重要な柱 は、次の2つの点 にある。 ①非流通株 主が流通株 主 に対して「流通権」を得 るための対価を支払う。②非流通株が徐 々に市場 に放 出されるようにするため、非流通株 の売却 について制 限期 間を設けた。第2に、臨時株主総会 における非流通株 改革案の決 定後3年間にわたり、非流通株の売却制限期 間が設けられている。
為替制度改革
中国では、
1 994年 に二重為替相場が一本化されて以降 1 0
年以上にわたって、中国元 の対ドル ・レートを一定水準 に維持する事実上の固定相場制 (1ドル ‑約8. 28元)が採用
されてきた。中国との2国問貿易赤字が大幅化している米 国などから元切り上げ‑の圧力 が高まる中で、政府 は2005
年7月、以下の内容の為替制度改革を導入した。第
1
、従来のようにドル に対してのみリンクするのではなく、「通貨バスケットを参照する 管理変動相場制」に移行する。通貨バスケットはドル、ユーロ、日本 円、韓国ウォン等から 構成される。第2、対ドル ・レートを直ちに約
2%切り上げ、その後 は、中国人民銀行 ( 20 06
年1月から は人民銀行 に授権 された外貨取引センター)が毎朝発表する中心レートから±0. 3%以 内
で変動する。すなわち、制度上は1ケ月で最大9%程度の切 り上げ (または切り下げ)が可 能となった。その後、通貨スワップ ・先物取引の解禁、マーケット・メーカーの導入など、為替市場 の 整備 が行われている。
以上のように金融制度改革が進められた。こうした金融制度改革と共 に、消費者の経済 生活も大きく変化した。具体的な内容は次の節で取り上げる。
第
2
節 中国における消費者経済生活の変化「改革 ・開放」政策のもとで、中国経済は急速 に発展している。目覚ましい経済成長を遂 げており、国民の収入と消費者 の投資意識も変化しており、特 に都市部の消費者を中心 に、金融商品に投資する動きが活発化している。
国民の経済生活の実体をいくつかの経済データから見てみると、以下のようである。
1、収入
1 990年 において都市部家庭の 1
人当たり年平均収入 は1 51 0. 2
元、2007年 には都市
部家庭の1
人 当たり年平均収入は1 3785
元、2007
年 には1 990
年に比べて約9
倍 に増 加した。農村部家庭の1
人 当たり年平均収入も年々増加しているが、都市部家庭の1
人 当たり年平均収入と比べると、約6
倍 に増加した。所得の格差が非常に大きく、さらに拡大 していく傾 向が見える。(中国には、都市戸籍 と農村戸籍がある。都市部の住民は都 市戸 籍を持っている。農村部の住民は農村戸籍を持っている。)具体的な様子は図1‑ 1、図1‑2のようである。
図
1 ‑ 1
中国全 国都 市部家庭1人 当たり年平均収入
1 4 0 0 0 . 0 ー 2 0 0 0 . 0 1 0 0 0 0 . 0
1*
4 2 8 6 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 . . . . . 0 0 0 0 0
. 13785.
11759.5
∫ 104 9 3.0
9421.6 8472 .2 7702.8
′一‑r^′一
" M 542 5 .1 5 85 4 .06280.OW .U
4283 .0YOJ○.ロ
3 496 .2 ∩
1 51 0 . 2
170 0 .6 2 026.62577 .4∩ .∩ ∴ l十 廿 l l l l I l I l l l l J J
1 990 1991 1992 1993 1 994 19951 9961997 1 99 8 1 99 9 2000 20012002 2003 200 4 200 5 2006 20
0
7注
: 2008
年 中国統計 年鑑 により作成図
1‑2
中国全 国農村部家庭1人 当たり年平均収入
4 5 0 0 . 0 4 0 0 0 . 0 3 5 0 0 . 0 3 0 0 0 . 0 2 5 0 0 . 0
廿
41 4 U . 4
1 I
3 5 8 7 . 0 一●
2 9 3 6 . 4
I
… ∧ 4"m 2366.
42 4 7 5 . 62 6 2 2 . 2 [
19 26 .12 090.1LIDL .U" 'V 'U
2 1 1 0 5 0 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 . . . . . 0 0 0 0 0
1 57 7.7
1 J}41n
^ ^ " 1 M
B 7A An 9 21 .6U O U . J t
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0
7注 :2008年 中国 統 計年鑑 により作成
2、預金
収入の増加 によって、消費者の生活様式や 消費意識が大きく変化している。しかし、昔 からの消費観念 の影響を受 けて、老後生活や医療などのため、多くの人がリスクの低い貯 蓄をまだ重視している。
1 990
年から2007
年までの都市部市民の銀行預金残高は図2
のようである。2 0 07
年の 銀行預金残高は1 990年と比べて、約 2 4倍 に増加した。 2 007年末の銀行預金残高は
1 72534. 2
億 元 に達している。具体的な数字が図2
のようである。図
2
全 国都市市民の銀行預金残高180000.0 160000̲0 140000.0 120000.0
廿 100000.0 ・ 1725341
161587.3
1
41 0 5 1
.0
一一9 5 5
5
.4
1UJ51I.a
OJ2Aln丘 UVVIVIV
80000.0 60000.0
42000000000̲..000 73762.4
.… … 53407 .559621.8MJJL.千
3 8 5 2 0 8 ' V ̀ ∫■ ̀q
クgLはク.1
7‥… … 1A11759415203.521518.8 l
'言 V:六 一.[ .rl .I . l l l 】 I I l l I l l 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
注:2008年 中国統計年鑑 により作成
3
、保 険改革 開放 の進行 による急速な経 済発展と国民の生活水準の向上 に伴い、国内の保 険 業 は著しい成長を遂げた。保 険商 品の多様化も進んだ。生命保 険をみると、生命保 険は 健康保 険や傷害保険などがある。
1 996
年から2007年までの生命保 険料収入の推移 (
図3)
をみると 、1 996
年の生命保 険料の収入総額 は322
億 元、2007
年の生命保 険料の収入総額は5038億元である。2007
年の生命保 険料の収入総額 は1 996
年の約1 6
倍 に増加した。生命保 険市場 には、保 険 を購入する消費者が増えていることが見られる。図
3 1 996
から2007年までの個人生命保 険料収入の推移6000 5 000
遥
4000 3000 2000 1 000 0 5083 41 32 1L i ql 7 . 301 0 3228 [ 2 27 4
i . 1 423
, ! . 4 7ク只 872 877
3 ji 2 .v hL .‑ r l .∩ .∩ . I 一 l J l l J 1996 1 997 1 998 1 999 2000 2001 2 002 20 03 2 004 2 005 2 006 2 007
注 :
ht t p: / / w w. n l i Te S e a r C h. c o. j p/ r e po r t / r e po r t
により作成近年の 自動車保険の収入の推移 (図 4)を見ると、保 険の加入数 は年 々倍 に増加 してい る。すなわち、自動車を購入している人が年 々増加していると言える0
図
4 2003
から2007年までの 自動車保 険料収入の推移■
1600 1400 1200
i
10002008006004000 l 一l
ln
fl 一‑‑■‑745
0∂0ー 540
l ト l I
2003 2004 2005 2006 2007
注 :各 年の中国統計年鑑
損害保 険 (企業保 険、自動車保 険、責任保 険など)には、図
5
を見ると、2005
年の保 険 料収入総額 は1 229. 9
億 元、1 996
年の保 険料収入総額 は452. 5
億 元である。2005
年の 保 険料収入総額 は1996
年の2. 7
倍 に増加した。図
5 1996
から2005
年までの損害保 険料収入の推移1 400 1 200 1 000 l R 800
撃 600 400 200 0 1 229. 9
11110 I■一I * V t S t i t 1 . 4
779. 5
′ ヽ ′ ヽ ′ ヽ■ ヽ 」 一 . ∧ ⊂^11 559. 4 61 0. 1 UOQ. ∠†
452. 5 一
曽OU ヽ ′ ヽ ′ ′ ■ ∫
I I1
J I l l ▲l I l199 6 1997 1998 1999 2000 2
0 01
2002 2003 200 4 200 5注
: ht t p: / / wwws ∝. ni i . ac . j pパs i s 2 / doc ume nt s 瓜1 8r i n̲ ∫ . pd
fにより作成4
、年金社会保 険制度 は、養 老年金保 険、医療保 険、失業保 険、生育保 険と労災保 険の五つ から構成 されている。
1 997
年7
月1 6
日、「企業の労働者 ・職員の統一された基本養 老年 金保 険制度を確 立することに関する決 定」
2)法則が発 表 された。 基本養 老保 険は、老 後の基本 生活 の保 障を 目的とす る。老後の生活費 の第一 の収入源 である。保 険料 は政 府 、企業 、個人の三者 が負担している。本人納付保 険料 は本人の平均賃金の 8% である。企業納付保 険料 は企業が支払っている賃金総額の
20
% である。政府 は国家財政で基金 の不足分を補充する。2001
年から2006
年まで基本養老保 険の加入人数は図6
のようである。2001
年基本 養老保 険の加入件数 は1
億41 82
万5
千件、2006
年基本養 老保険の加入件数 は1
億87 66
万3
千件 になった。 基本養老保険の加入件数は増加しているが、全人 口と比べると、未加入の人はまだ多いとは言える。
図 6 全 国基本養老保 険の件数
1
20000.0 18000.0 16000.0
14000.0
< R
三…………;6000.4000.2000.0.≡0000 ■ ● 一…… ∧ 17487.9155067 I。JU∠.U
1qltfZ.〇 ■T■ヽ′ヽ′■ヽ′
I I
I
l l I l l
2001 2002 2003 2004 2005 2006
注 :中国国家統計局 により作成
基本養 老保険料の収入額 については、図
7
をみると、2001
年の収入額 は2489
億 元、2006
年は6309
億7
千万元である。5
年 間に約2. 5
倍 に増加 した。図
7
全 国基本養 老保 険の収入状況7000. 0 6000. 0 5000. 0 l R 4000. 0
埜 3000. 2000. 1000. 0. 0 0 0 0 ●
5093.3 に
4 2 5
8.
4 .」
●;l
● 3171. 5
′ ヽ」 ■ 一 ヽ ′ ヽ′ ヽ
上 . 一● ヽ ノ l
J l . l A l
2001 2002 2003 2004 2005 2006
注 :中国国家統計局 により作成
5
、株式1990
年 に上海 、1991
年 に深別
に証券取 引所が設立されてから十数年しか経っていな いが、中国の株式市場 はこの間に急速な発展を遂げている。2004
年末の株式投資用取 引 口座数 は、両証券取 引所合計で721 1. 4
万 口座 にのぼる。このことから、国民の株式‑の投資意欲も増大したということがわかる。取 引 口座数推移 については、図 8 のようであ る。
図 8 取 引 口座数
8000. 0 7000. 0 6000. 0
4
5000. 0 665046881. 86992. 7/ 211 フ
5801. 1
^^01つ II 1 ■ ■ ■ ■ 一 ‑ 3911. 1
□
4000. 0
択 3000. 2000. 1000. 0. 0 0 0 0 ■ ■ ■ ■ ‑ ■ ‑ ■ ‑■ ‑ JJJJ. J
∠JU′ . ∠
777. 71059. 0124Z. 3 I
3 L O . 2二 三 ).∩ .I . l I l l l l l l 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004
注 :中国証券監督管理委員 会により作成
6、住 宅 ローン
以前 は住宅を購 入するのは中国の国民 にとって人生の一 つの 目標 であり、そのために 都 市部家庭 では節約 していた。現在 では 「お金をためてから、家を買う」という観念 が変わ った。 多くの家庭が借 り入れ、分割払 いなどを利用して住宅を購入するようになった。
住宅 ローンの利用状況 は図 9のようである。
購 入方法が多様化 したことによって、
20 05
年住宅 ローンの残高は1
兆6
,00 0
億 元を 突破 した。2003
年住宅ローンの残高と比べると2
倍 に増 えた。図
9
個 人住宅ローンの残 高18000. 0 16000. 0 14000. 0 12000. 0 l R 10000. 0
華 8000ー 6000. 4000. 2000. 0. 0 0 0 0 0
. I12000. 0
^r^^ ^ O J U U .∪
T
1
l l
2003 2004 2005
注 :中国人民銀行 中国不動産金融報告 により作成
7
、クレジットカード中国のクレジットカード市場 は、
1 985
年 に中国銀 行 が第一 号として 「長城 カード」を発 行して以来 、各行が独 自のカードを発 行する形で発展してきた。「 2004
年末 には、カード発行金融機 関は1 52
行 、発 行枚数 は約8
億枚 に達する」
3) 。「 2008
年 末までに、中国国内におけるクレジットカード発行数 は1 8
億枚を突破 した。現在 国内のクレジットカード使用可能店舗 は1 1 8
万店 、利用されているPOS
端 末機械 は1 85
万台 、
ATM
はおよそ17
万台 に及 ぶ。クレジットカードが今や誰もが財布 にいれて持 ち歩 く身 近なものになったことと、全 国のインターネットとつながるATM
と、商店のPOS
端 末機 械 の普及 により、携 帯やインターネットを通じた様 々な手段 によるクレジットカード決 済が可 能 になった」4)08
、都 市部の個人金 融資 産の内訳図
1 0
をみると、中国都 市部の家計 は預金を多く保 有している。家計 の金融資産の中で 預金 は60%以上を占めている。しかし、株 式、債券 、保 険などの金融 商 品が 占める割合 が 緩や か に増加 してきている。これ は消費者 が商 品の安 全性 と流動性 のほかに、資産 の収 益性 を重視し、リスクを背負っても構 わないという投資意識 に変化 したことを反 映していると 考えられる。図
1 0
都 市部の個 人金融資 産の内訳( 2 0 01
年)ロ 預 金
■ 株 式
□ 現 金 口 国 債
■ 社 債 口 保 険
■ 出 資 金
□ 住 宅 ロー ン
■ そ の 他
注 ∴国家統計局『家庭金融資産 的分布 』により作成
以 上 が、消費者 の経 済 生活 の状 況である。人 々は貯蓄 に加 えて投資を行 っており、将 来の生活 を設計するようになった。
2009
年 に、中国政府 は、「国内外 の金 融機 関 に消費 者金 融会社 の設 立を解 禁す る」
5)と発表 した。これ によって、借金 を利 用 して投資する人 はもっと増えると予想 される一方 、多重債務者 が増加する恐れがある。したがって、消費者 の金融知識 の普及 が重要 になっている。注 :
1 )
玉置智 己、山揮光太郎 「中国の金融はこれからどうなるのか」東洋経済新報社2005 年 1 0 月
2 )
人民網h t t p: // w wl . peo pl e d a i l y. c om. c n/GB/S hi z he ng /252/7 486/7 487 /2 002022 5 /6733 36. h t m1 3 )ht t p: // www. wa s ed a. j p/p r j ‑i r c f s / pd f /i r c f s O 6 ‑00I . pd f
4 ) h t t p: //he a d l i ne s . ya hoo. c o. j p
5)
日本経済新 聞2009
年6
月26日
第二章 中国の学校 における経済教育の実情
第
1
節 中国における学校教育の概況1、学校数 と生徒数
小.中学校 ,高校 には、一般校 、実験校 、附属校等がある。実験校 、附属校 は「重点校」
と呼 ばれる。重 点校 は重点 的 に予算が投入され 、教育レベルが高く、教育環境 が優 れて いるといわれる学校である。重点校 は入学試験を実施 するなどして学 区外から優 秀な生 徒を募集 している。また富裕者層 においては、子どもを教 育水準が高い学校 に入学させ たいという思いから、多額 の費用を負担し子どもを入学 させ ているという現実がある。その 結果 、学校 間の学力や教育環境 の格差が広がっている。したがって、現在では「重点校」
と「普通校」に区分することは禁止 されている。
2007年末の小学校数 は 320, 061
校で、前年 に比べ21 , 57 8校減少した。中学校数 は 59
,1 07校で、前年 に比べ 1 , 441校減少した。同じく高校数は 1 5, 681校で、前年 に比べ 472
校減少した。表
1
学校数( 2007
年)小学校 中学校 高校
都 市部
48
,477 26
,2 44 1 3
,769
農村部271 , 584 32, 865 1, 91 2
合
計 320, 061 5 9, 1 09 1 5, 681
注 :中国統計年鑑
2 0 08
により作成2007
年 における小学校生徒数 は前年から147. 5
万人減少し1憶56 4
万人であった。 ま た、小学校入学者数 は前年から6.7
万人増加し1736. 1
万人で、入学率は99. 5%であった
。卒業者数 は前年から58.
3
万人減少し1870. 2
万人であった。表
2
小学生数( 2007
年)都 市部 農村部 合計
生徒数 (人)
43
,1 32, 71 7 62, 507
,31 0 1 05, 6 40, 027
入学者数 (人)7, 01 4
,2 86 1 0, 3 46, 386 1 7, 360, 672
卒業者数 (人)7, 594
,2 05 ll
,1 07, 503 1 8, 701 , 708
注 :中国統計 年鑑
2 0 08
により作成中学校生徒数 は前年から
21 6. 5
万人減少し5720. 9万人であった
。 また、中学校入学 者数 は前年から59.9
万人減少し1 863. 6
万人で、生徒の入学率 は98%であった
。 卒業者 数 は1 05. 6
万人減少 し1 956. 8
万人であった。第二章 中国の学校 における経済教育の実情
第
1
節 中国における学校教育の概況1、学校数 と生徒数
小.中学校 ,高校 には、一般校 、実験校 、附属校等がある。実験校 、附属校 は「重点校」
と呼 ばれる。重 点校 は重点 的 に予算が投入され 、教育レベルが高く、教育環境 が優 れて いるといわれる学校である。重点校 は入学試験を実施 するなどして学 区外から優 秀な生 徒を募集 している。また富裕者層 においては、子どもを教 育水準が高い学校 に入学させ たいという思いから、多額 の費用を負担し子どもを入学 させ ているという現実がある。その 結果 、学校 間の学力や教育環境 の格差が広がっている。したがって、現在では「重点校」
と「普通校」に区分することは禁止 されている。
2007年末の小学校数 は 320, 061
校で、前年 に比べ21 , 57 8校減少した。中学校数 は 59
,1 07校で、前年 に比べ 1 , 441校減少した。同じく高校数は 1 5, 681校で、前年 に比べ 472
校減少した。表
1
学校数( 2007
年)小学校 中学校 高校
都 市部
48
,477 26
,2 44 1 3
,769
農村部271 , 584 32, 865 1, 91 2
合
計 320, 061 5 9, 1 09 1 5, 681
注 :中国統計年鑑
2 0 08
により作成2007
年 における小学校生徒数 は前年から147. 5
万人減少し1憶56 4
万人であった。 ま た、小学校入学者数 は前年から6.7
万人増加し1736. 1
万人で、入学率は99. 5%であった
。卒業者数 は前年から58.
3
万人減少し1870. 2
万人であった。表
2
小学生数( 2007
年)都 市部 農村部 合計
生徒数 (人)
43
,1 32, 71 7 62, 507
,31 0 1 05, 6 40, 027
入学者数 (人)7, 01 4
,2 86 1 0, 3 46, 386 1 7, 360, 672
卒業者数 (人)7, 594
,2 05 ll
,1 07, 503 1 8, 701 , 708
注 :中国統計 年鑑
2 0 08
により作成中学校生徒数 は前年から
21 6. 5
万人減少し5720. 9万人であった
。 また、中学校入学 者数 は前年から59.9
万人減少し1 863. 6
万人で、生徒の入学率 は98%であった
。 卒業者 数 は1 05. 6
万人減少 し1 956. 8
万人であった。表
3
中学生数( 2007
年 )都 市部 農村 部 合計
生徒数 (人)
34, 775 , 81 4 22, 433, 178 57, 208, 992
入学者 数 (人)ll , 498, 21 4 7, 139, 285 1 8, 637, 499
卒業者 数 (人)ll, 262, 270 8, 306 , 1 58 1 9, 568, 428
注 :中国統 計年鑑
2008
により作成高校 生徒数 は前年から
7. 9
万人減少し2522. 4
万人であった。 また、高校入学者数 は 前年から31
万人減少し840. 2
万人で、生徒 の入 学率 は66%
であった。 卒業者数 は61. 2
万人増加 し788. 3
万人であった。表
4
高校 生数( 2007
年)都 市部 農 村部 合 計
生徒 数 (人)
23, 1 30, 726 2, 093 , 282 25 , 224, 008
入学者 数 (人)7, 703 , 11 4 698, 530 8, 401 , 644
卒業者 数 (人)7, 21 6 , 241 666, 902 7, 883, 1 43
注 :中国統計 年鑑
2008
により作成2
、学期中国の小 ・中学校 、高校では、2学期制 が採用 されている。
9
月 に入学式 が行われ、7
月 に 卒業式 が行 われる。天津 市の例
第
1
学期2008
年9
月1
日〜2009
年1
月1 4
日 冬季休 暇2009
年1
月1 5
日〜 2009
年2
月11
日 第2学期2009
年2
月1 2
日〜 2009
年7
月9
日 夏季休 暇2009
年7
月1 0
日〜 2009
年8
月31
日3
、学科小学校段 階では、低 学年 は、品徳 と生活 、語 文 (国語 )、数学 、体 育、音楽、美術を学習 し、中 ・高学 年 は、品徳 と社会 、国語 、数学 、科 学 、外 国語 、総合 実践活動 、体育、音楽、
美術 を学 習している。
中学校段 階では、思想 政 治 、国語 、数 学 、外 国語、物 理 、化 学 、生物 、歴 史 、地理 、体 育、音楽、美術 、総合 実践活動を学習している。
13
教科 はすべて必修である。高校 段 階では、思想 政 治 、国語 、数学 、外 国語 、物理 、化 学 、生物 、歴史 、情報 技 術 、 体 育 、音 楽 、美 術 、総合実践活動を学習している。高校 の教科 は必修 科 目と選択科 目で 構成 されている。
表
3
中学生数( 2007
年 )都 市部 農村 部 合計
生徒数 (人)
34, 775 , 81 4 22, 433, 178 57, 208, 992
入学者 数 (人)ll , 498, 21 4 7, 139, 285 1 8, 637, 499
卒業者 数 (人)ll, 262, 270 8, 306 , 1 58 1 9, 568, 428
注 :中国統 計年鑑
2008
により作成高校 生徒数 は前年から
7. 9
万人減少し2522. 4
万人であった。 また、高校入学者数 は 前年から31
万人減少し840. 2
万人で、生徒 の入 学率 は66%
であった。 卒業者数 は61. 2
万人増加 し788. 3
万人であった。表
4
高校 生数( 2007
年)都 市部 農 村部 合 計
生徒 数 (人)
23, 1 30, 726 2, 093 , 282 25 , 224, 008
入学者 数 (人)7, 703 , 11 4 698, 530 8, 401 , 644
卒業者 数 (人)7, 21 6 , 241 666, 902 7, 883, 1 43
注 :中国統計 年鑑
2008
により作成2
、学期中国の小 ・中学校 、高校では、2学期制 が採用 されている。
9
月 に入学式 が行われ、7
月 に 卒業式 が行 われる。天津 市の例
第
1
学期2008
年9
月1
日〜2009
年1
月1 4
日 冬季休 暇2009
年1
月1 5
日〜 2009
年2
月11
日 第2学期2009
年2
月1 2
日〜 2009
年7
月9
日 夏季休 暇2009
年7
月1 0
日〜 2009
年8
月31
日3
、学科小学校段 階では、低 学年 は、品徳 と生活 、語 文 (国語 )、数学 、体 育、音楽、美術を学習 し、中 ・高学 年 は、品徳 と社会 、国語 、数学 、科 学 、外 国語 、総合 実践活動 、体育、音楽、
美術 を学 習している。
中学校段 階では、思想 政 治 、国語 、数 学 、外 国語、物 理 、化 学 、生物 、歴 史 、地理 、体 育、音楽、美術 、総合 実践活動を学習している。
13
教科 はすべて必修である。高校 段 階では、思想 政 治 、国語 、数学 、外 国語 、物理 、化 学 、生物 、歴史 、情報 技 術 、 体 育 、音 楽 、美 術 、総合実践活動を学習している。高校 の教科 は必修 科 目と選択科 目で 構成 されている。
4
、中国教 育体系年 単
勝 卑
一rJ4つ]っ一00ノつ一ー
‑ 〟 1 6
15 14 13 1ヱ ll 10 9 8 7 65 4
■t
.つ つ
1
liljIrg
[=日日=判廟凸口一也
注 :中国年鑑
2007 356
頁義務 教育 ‑
1 9 8 6
年 、中国は『義務教育法』の実施を開始し、小 ・中学生 に学費免 除の9
年制 義務 教 育を行うと定めた02000
年まで全国で基本 的に実施する計画となっているo初等教育 ‑小学校 は、
7歳入学 、 6年制であるo現在 、多くの地域では小学校 5年制、
中学校 を 4年 とする制度があるo
中等教育 ‑初級 中学 (中学校 3‑4年)、普通教育を行う高級 中学 (高校 3年)、職業 教育を行う中等 専 門学校 (4年)、技工学校 (技術労働者学校 3年)、職業高級 中学 (2‑
3年)がある。
1 4 4
、中国教 育体系年 単
勝 卑
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15 14 13 1ヱ ll 10 9 8 7 65 4
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1
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注 :中国年鑑
2007 356
頁義務 教育 ‑
1 9 8 6
年 、中国は『義務教育法』の実施を開始し、小 ・中学生 に学費免 除の9
年制 義務 教 育を行うと定めた02000
年まで全国で基本 的に実施する計画となっているo初等教育 ‑小学校 は、
7歳入学 、 6年制であるo現在 、多くの地域では小学校 5年制、
中学校 を 4年 とする制度があるo
中等教育 ‑初級 中学 (中学校 3‑4年)、普通教育を行う高級 中学 (高校 3年)、職業 教育を行う中等 専 門学校 (4年)、技工学校 (技術労働者学校 3年)、職業高級 中学 (2‑
3年)がある。