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モデル指を用いた超音波触感評価の試み

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Academic year: 2021

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モデル指を用いた超音波触感評価の試み

メディカル・トライボロジー研究室 山本辰典

1.

緒言

人の触覚を代用する様々なセンサの開発が盛んに行われて いる。その中でも人指センサは、被験者本人の指を実際にセ ンサとして用い、対象物との接触を超音波で触感評価できる 技術である。

しかし、人間の肌の触感覚は、その日の健康状態や気分、

また気温や湿度などの影響も敏感に受けるため、定常で定量 的な評価は難しい。ここでは、歯科用の印象材とスライムを 用いたモデル指を試作し、定常で定量的な超音波感触評価の 可能性について検討した。

2.

実験装置及び測定方法

モデル指は、人の皮膚に相当するものを複摸型用シリコン 印象材の膜で、皮下組織に相当する部品をスライムで代用し た。シリコン膜には人間の指から型どりした指紋も転写され ている。また、爪部に相当するものとして、アクリル板を取 り付け、超音波センサはその上に設置した。モデル指は図

1

に示すように

XYZ

ステージに取り付けて用いた。

そしてまず、触感計の天板にモデル指を押しつけ、このと きのシリコン膜と皮下組織に相当するスライムの変形から生 じる、指腹エコーH

1

と爪床エコーH

2

の挙動を観測した。

次に、規則的な三角粗さを持つ粗さ面上を、一定荷重の下 で滑らせ、指腹と爪床からの反射エコーの挙動を観測した。

なおここでは、観測される反射エコーの高さ

h1

h2

を、モ デル指が非接触状態にある場合の各箇所からの反射エコー高 さ

h01,h02

で規格化したエコー高さ比

H1

=h

1/ h01

、H

2

=h

2/ h02

を用いて評価した。

3.

指腹と爪床エコーの挙動

2

はモデル指を

Z

軸方向に移動させて、特定の荷重(W

=0.3N、0.8N)で触感計天板に接触させた場合の結果であ る。荷重が負荷されると、指腹からのエコーは増加するの に対し、爪床からのエコーは減少しており、その程度は、

高荷重の方が大きい。

一方、図

3

には、触動作時のエコー比の挙動を出してあ る。指腹からのエコー比

H1

には、粗さピッチに相当する明 瞭な変動が認められるが、触動中の

H2

はほぼ一定の値を維 持している。

4.

結言

モデル指の指腹からの反射エコーは、接触面の凹凸(粗 さ)を検知する。また、爪床からの反射エコーは、そのよ うな表面の状態には影響されず、指に負荷されている垂直 荷重のみに依存して変化する。

1 実験装置概略

2 静的荷重負荷時のエコー高さ比の挙動

3 触動作時のエコー高さ比の挙動

歪ゲージ

指荷重

環状動力計

動歪計

P.C.P.C.

超音波探傷器

指紋

送信探触子

受信探触子 中継ボックス

触感計

注射筒

X移動

Z移動

P.C

0 1 2 3 4

0 1 2 3

爪床エコー比H2 指腹エコー比H1

VZ=4mm/s

0 15 0 15

測定時間t[s]

H1

W=0.3N

W=0.8N

H2

H1

H2

0.92 0.94 0.96 0.98 1

0 1 2 3

0 1 2 3 4 5

爪床エコー比H2 指腹エコー比H1

測定時間t[s]

W=0.2N VX =4mm/s

H1

H2

1mm 3mm

参照

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