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親の称賛・叱責類型と平担部および山間部児童の内 的・外的統制

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(1)

奈良教育大学学術リポジトリNEAR

親の称賛・叱責類型と平担部および山間部児童の内 的・外的統制

著者 玉瀬 耕治

雑誌名 奈良教育大学教育研究所紀要

23

ページ 81‑90

発行年 1987‑03‑01

その他のタイトル Parents Types of Praise and Reproof and

Internal‑External Control of Children in Rural and Remote Mountain Regions

URL http://hdl.handle.net/10105/6626

(2)

親の称賛・叱責類型と平担部および  山間部児童の内的・外的統制*

玉 瀬 耕 治**

 (心理学教室)

要旨:平坦部の小学校2,4,6年生351名と山間部の2,4,6年生94名に親の 称賛・叱責について尋ねた。父親と母親の称賛・叱責の9類型が区別され、両 親間の組合せについては16類型が区別された。それらの中で出現頻度の高いも

のをそれぞれ3群選び、内的・外的統制得点を比較した。父親については群差 は見られず、母親については2年生で随伴的称賛群の得点が低く(より内的統 制)、父親と母親の組合せ類型では、2年生で両親とも称賛群の得点が低かった。

キーワード:称賛・叱責類型、内的・外的統制、随伴的称賛

 親の称賛と叱責によって子どもの行動が制御され、さまざまな子どもの特性が形成されていく ことは言うまでもない。親の子どもに対する称賛・叱責の与え方には、一定のパターンがあると いえる。それは、親のもっている性格や置かれている家庭の状況、家族の人間関係などによって 決定されていると考えられる。一度定着した称賛・叱責のパターンは、簡単に変わるものではな い。このような親から子どもへのかかわりの1つとしての称賛と叱責を子どもたちがどのように 受けとめているかが問題である。実際には、ほんのわずかな叱責であるにも拘らず、子どもの側 では深刻に受けとめている場合がある。また逆に、相当厳しく叱責したにも拘らず、ほとんど効 果がない場合もある。称賛についても同様のことがいえる。したがって、称賛・叱責研究におい ては、親が与える実際の称賛・叱責の量よりも、子どもが親の称賛・叱責をどのように受けとめ ているかを調べ、それが子どもの行動とどのように結びついているかを調べることが重要である。

 このような観点から、本研究では子どもからみた親の称賛・叱責の類型を調べ、それが子ども の特性の1つである内的・外的統制(intema1−eXtemal COntrOl)とどのような関係にあるか を調べることにした。先の研究(玉瀬、工986)では、親が子どもの学業成績に対して称賛・叱責 を与えるさいに、随伴的な与え方をしているか、非随伴的な与え方をしているかを問題にした。

その結果、子どもの成績に応じて称賛・叱責が与えられている場合(随伴的)の方が、成績とは 無関係に、親の機嫌で称賛・叱責が与えられている場合(非随伴的)よりも子どもの学業成績は 良かった。そこで、本研究でも随伴性の問題はさらに検討してみることにした。今回は、称賛・

*  Parents Types of Praise and Reproof and Internal−ExternaI Contro−

   of Children in Rural and Remote Momtain Regions

** Koji Tamase(D幼〃物m広ぴ^火〃。/ogツ,ルmσm〃e7∫〃ツぴ亙amcoオ4m,ルm    630,∫ψm)

(3)

叱責の調査項目を作るさいに、従来行ってきたような親の類型分け(玉瀬、ユ984)と、称賛・叱 責の随伴性が同時に調べられるようにした。親の類型は、基本的には従来と同様、RW型(称賛

・叱責型)、R N型(称賛型)、NW型(叱責型)、およびN N型(無称賛・無叱責型)の4型 が区別された。

 ところで、Rotter(1966)の内的・外的統制の考え方は、称賛・叱責の受けとめ方の問題と深 くかかわっている。彼は、強化(称賛・叱責)が運や偶然、運命などによって生じると考える傾向 のある人を外的統制型、自分の能力や努力によって生じると考える傾向のある人を内的統制型と 名づけている。すなわち、外的統制型の人は称賛・叱責を非随伴的なものと受けとめやすく、内 的統制型の人は随伴的なものと受けとめやすいといえる。実際に親から非随伴的な称賛・叱責を 受けることが多いならば、子どもはやがて外的統制型になるであろうし、随伴的な称賛・叱責を 受けることが多ければ、内的統制型になると考えることもできる。本研究では、このような称賛

・叱責の受けとめ方と内的・外的統制の相互関係について検討する。次良丸(1980)は、内的・

外的統制を測定する15の測定尺度を紹介しているが、その中に、子ども用の尺度としてNowicki and Strick1and(1973)のものが含まれている。この尺度は40項目の質問から成っており、はい、

いいえの2件法で答えさせるものである。Nowickiらはこの尺度を用いて小学3年生から高校3 年生までの各学年における男女別の平均得点と標準偏差を示している。彼らによれば、この尺度 は学業成績とは負の相関があり(特に高学年男子)、知能とはほとんど相関がない。

 以上に述べたような親の称賛・叱責の受けとめ方と内的・外的統制の関係は、子どもがおかれ ている地域によって異なるであろうか。この問題に関する地域差の研究は、まだあまり行われて いないと思われる。本研究では平坦部の児童と2級へき地の指定を受けている山間部の児童を比 較することによって、地域差についても検討する。

方      法

調査対象  奈良県磯城郡111西町の小学校1校の2,4,6年生児童35ユ名(平坦部)、およ び同県吉野郡天川村の小学校3校の2,4,6年生児童94名が調査対象として用いられた。表1 は調査対象の内訳を示したものである。 .

表1調査対象の内訳

平 坦 部 山 間 部

2年 4年 6年  2年 4年 6年

男児 63 53 66 26 13 10 女児 54 44 71 12 18 15

合言十 117 97 137 38 31 25

調査内容  11〕称賛・叱責の調査 図1は用いられた調査用紙を示したものである。ここで、

ほめられた(叱られた)ことがある(}はい )と答えればR(W)と分類され、ない(}いい

(4)

え )と答えればNと分類される。 聞きげんがよいとき(わるいとき) 、 せいせきがよいと き(わるいとき) は随伴性の認知を調べたものであり、前者は非随伴(N C)、後者は随伴

(C)とみなされる。各項目ともいずれか一方を選択させた。

1 あなたは、おとうさんにしゅくだいや  学校のせいせきのことで、ほめられた  ことがありますか。

    はい      いいえ  (間はい とこたえた人に)

 それはどんなときですか。

  は〕おとうさんのきげんがよいとき   (2〕わたしのせいせきがよいとき 2 あなたは、おとうさんにしゅくだいや  学校のせいせきのことで、しかられた   ことがありますか。

    はい      いいえ  (}はい とこたえた人に)

 それはどんなときですか。

  11)おとうさんのきげんがわるいとき   12〕わたしのせいせきがわるいとき

3 あなたは、おかあさんにしゅくだいや  学校のせいせきのことで、ほめられた   ことがありますか。

    はい       いいえ  (間はい とこたえた人に)

 それはどんなときですか。

  11〕おかあさんのきげんがよいとき   12〕わたしのせいせきがよいとき 4 あなたは、おかあさんにしゅくだいや  学校のせいせきのことで、しかられた   ことがありますか。

    はい      いいえ  ( はい とこたえた人に)

  それはどんなときですか。

  は〕おかあさんのきげんがわるいとき   12〕わたしのせいせきがわるいとき 図1 称賛・叱責の調査用紙

 12〕内的・外的統制尺度 Nowicki and Stric旧and(1973)の尺度を次良丸睦子が翻訳したも のに若干の修正を加えて使用した。1から40の番号を印刷した用紙を配布し、調査者が項目を読 みあげて、}はい (O)または}いいえ (×)で答えさせた。得点は0点から40点までの範囲で 分布し、得点が高いほど外的統制、低いほど内的統制であることを示す。

 (3〕学業成績 ユ学期末の4教科(国語、社会、算数、理科)の平均点が用いられた。

 14〕知能検査 東大A S知能検査の知能指数が用いられた。

 実施  平坦部では称賛・叱責の調査、内的・外的統制尺度、および知能検査が昭和61年10月 に行われ、山間部では称賛・叱責の調査と内的・外的統制尺度のみが同年11則と行われた。

結果と考察

 称賛・叱量調査  表2は父親、表3は母親の称賛・叱責類型を示したものである。ここで、

Cは随伴、N Cは非随伴、Rは称賛、Wは叱責をあらわしている。たとえばC R−CWは、随伴 的称賛・随伴的叱責を示し、N−N CWは無称賛・非随伴的叱責を示す。これらの表で明らかな ように、父親の場合も母親の場合も頻度の高い類型は限られており、4年生と6年生ではC R一

(5)

CW(随伴的な称賛・叱責型)、C R−N(随伴的な称賛型)、N−N(無称賛・無叱責型)の 3つに集中している。2年生ではN C R−N(非随伴称賛型)がある程度あらわれているが、4 年生と6年生になるとほとんど見られなくなる。前回(玉瀬、1986)は間よくある 、間ときど

きある の2件法で強制選択させ、結果として非随伴的な称賛・叱責の出現頻度があまり多くな かったので、今回は、}ある 、0ない の2件法に変えてみた。その結果、予期に反してさら に非随伴の頻度が減少してしまった。したがって、本研究でもっとも問題にしたがった随伴群と 非随伴群の比較はあきらめざるを得なくなった。非随伴的な称賛・叱責を調べるのには、もっと わずかな量的および質的差異を検出しうる調査項目を作成する必要があるといえる。今回は、出 現頻度の高かったC R−CW群、C R−N群、およびN−N群について、内的・外的統制得点と の関係を比較することにした。

表2 父親の称賛・叱責の類型(実数)

平   坦   部    4 年    6 年

山 間 部

称賛・叱責 2 年

男女計男女計 男女計 2年  4年  6年

C R−CW *

C R一一N C W

C R−N N C R−C W N C R−N C W N C R−N N−C W N−N C W

N−N

*C:随伴的、N C:非随伴的、R:称賛、W:叱責、N:無 表3 母親の称賛・叱責の類型(実数)

     平   坦   部  2 年    4 年    6 年

男女言十男女計 男女計

山 間 部 称賛・叱責

2年  4年  6年 C R−CW *

C R−N C W C R−N N C R−C W N C R−N C W N C R−N N−C W N−N C W

N−N

*C:随伴的、N C :非随伴的、R:称賛、W 叱責、N 89

 5

24

 1  2  0 6  1  9

:無

8 1

12

1 1 4 3 2 6

16 2 7 0 0 0 0 0 0

(6)

 表4は、随伴、非随伴をこみにして、父親と母親の称賛・叱責類型を組合せた場合の出現頻度 を示したものである。この表から、どの学年でも、また地域を間わずR W−RW型、R N−R N 型、およびR N−RW型の3型が多いことがわかる。すなわち、両親ともに称賛・叱責型、また は称賛型である場合と、父親は称賛型で母親は称賛・ロヒ責型である場合が多いといえる。

表4 父親と母親の称賛・ロヒ責類型の組合せ(実数)

父一母   2 年

平   坦   部

4 年     6 年

山 間 部

2年  4年  6年

男女計男女計男女計

RW−RW*15 5

RW−R N  3  1 RW−N N  0  0 RW NW  2  1 R N−RW  4  9 RN−RN  13 25

R N−N N  5  0 R N−NW  O  1 N N−RW  3  2 N N−R N  4  5 N N−N N  5  1 N N−NW  O  O NW−RW   1  3 NW−R N  4  1 NW−N N   1  0

NW−NW  3  0

30 8 0 1 13 26 0 1 3 4

1 1 4 1

0 3

*RW:称賛・叱責型、R N:称賛型、NW:叱責型、N N:無称賛・無叱責型

 称賛・叱責類型と内的・外的統制  表5は父親に関するC R−CW群、C R−N群、および N−N群について、地域ごとに、学年別男女別に内的・外的統制得点の平均値と標準偏差を示し たものである。ここでの得点は値が大きいほど外的統制であることを示す。外的統制とは、行為 の結果(たとえば成功や失敗)を自分の能力や努力によると考えるよりも、運や偶然などの外的 要因によるとする考え方である。全体の傾向として、学年が進むにつれて得点は低くなっており、

内的統制ができるようになることを示している。この傾向はNowicki and Strick1and(1973)と 類似している。ただし、4年生は本研究の方が得点が低く、6年生では高い傾向が見られる。称 賛・叱責類型問の差はいずれの学年においても有意ではなかった。また地域差も認められない。

 表6は、母親に関するC R−CW群、C R−N群、およびN−N群について、同様のことを示 したものである。2年生全体では3群間に有意な差が見られ(ダニ6.!4、〃=2/78、戸<.O1)、

C R−N群の得点がC R−CW郡よりも有意に低かった(t・・3,40、〃=78,P<.01)。そ の他の学年では、群間の差は認められなかった。また地域差も認められない。

(7)

表5 父親の称賛・叱責類型別内的・外的統制得点 平   坦

CR−CW* CR−N N−N

  男

 女

2年

M

∫0

M

∫D

19,9      18.4

3.7     5,3

22,7       18.2

0.5     4.1

20.4 2,7 18.0 3.2

全体 〃

  ∫D

20,4      18.3

3.5     4.5

19.4 3.2

  男

 女

4年

∫o

∫D

15,3        15.6

3.9     3,4

16,9        16.0

3.6     1.8

16.0 2,5 16.0 1.8

全体 M   ∫D

16,1        15.8

4.8     2.8

16.0 2.1

  男   女6年

M   15.5

∫D   3.2

〃   14.6

∫D   2.4

15.1 3,5 14,6 2.9

15.1 3,3 15.1 4.1

全体 〃

  ∫D

15,0        14.8

2.9     3.1

15.1 3.6

山   間

CR−CW CR−N N−N

∫D

M

8D 8D

18,3      17.9

2.3     1,9

14,3        14.2

2,1     2,7

15.1      15.3

2.6     2.1。

18.1 2,3 17.0 2.6

*C:随伴的、R:称賛、W:叱責、N:無

  表6 母親の称賛・叱責類型別内的・外的統制得点 平   坦

CR−CW* CR−N N−N

 男  女

2年

M

∫D

∫D

20,7      17.5

4.0     4,3

20,8      17.1

2.6     3.9

19.5 3.2

全体 〃

  ∫D

20,7      17.1

3.5     4.8

19.3 3.2

  男

 女

4年

〃   15.2

∫0   3.7 M   16.7

∫0   3.2

15.5 3,3 15.8 2,1

全体 〃   ∫o

16,0       15.7

3.5     2.9   男

 女

6年

M

∫D

∫o

15,4       14.6

3,4     1,5

14,0        15.4

2.4     2.8

17.0 3.1 17.7 5.4

全体 〃

  ∫o

14,8      15.3

3.1     2.6

17.2 4.1

(8)

山   間   部

CR−CW   CR−N N−N

2 年 4 年 6 年

8D

M

∫DM

80

19,4       18.3

2.5     2.O

15,7      13.3

3.3     2,0

15,3        15.4

2.1     2.6

17.6 2.1

*C:随伴的、R:称賛、W:叱責、N:無

表7は、父親と母親の称賛・叱責の組合せ類型のうち、RW−RW群、R N−RW群、および RN−RN群について内的・外的統制得点を示したものである。この表で明らかなように、2年 生全体ではRN−RN群の得点が、他の2郡よりも低くなっている(F日8.09、〃=2/66,

P<.01)。4年生、6年生については群差は認められない。また地域差も認められない。ここで 比較された3群は、いずれもR(称賛)を含んでおり、群差がないのは、そのことと関連がある

と考えられる。

表7 父親と母親の称賛・叱責類型の組合せ別内的・外的統制得点

平   坦   部

RW−RW*  RN−RW RN−RN

  男  M   21,4     8D    5.5   女  〃   22.3 2年    ∫D    O.8

21,8       18.7

3.1     4,9

21,6        16.9 2.6      3.4 全体 〃   21.6

  ∫D    4.8

21.6        1715 2.7      4.0

  男  M

    8D

  女  〃 4年    ∫D

14,5       16.9

3.4     3,6

16,9        17.0 3.8      1.5

14.9 3,0 15.3 1.6

全体 〃   15.9   ∫0    3.8

16,9        15.1 2.9      2.5   男  〃   16.2

    ∫D    3,6   女  M   14.3 6年    ∫D    2.5

15,9        15.0 4.2      1,6 14,9        15.0

3.2      3.O 全体 〃   15.3

  ∫0    3.3

15,2        15.0 3.6      2.8

山   間   部

RW−RW   RN−RW RN−RN

2 年 4 年 6 年

M

∫D

M

∫D

M

∫D

20.0

1,4 14.6 2,0 15.6 2.5

15,2 3,2 15.O 1.5

18.2 2.O 13.0 1,8 16.0 2.5

‡左:父、右:母、RW:称賛・叱責型、RN:称賛型

(9)

 内的・外的統制と学業および知能との相関  表8は、平坦部児童における内的・外的統制得 点と学業成績および知能とのピアソン相関係数を示したものである。この表で明らかなように、

内的・外的統制得点と学業成績との相関は、ほとんどの場合、知能との相関よりも高い傾向がう かがえる。6年生女子においては、内的・外的統制得点と学業との問に有意な負の相関が得られ ている。Nowicki and Strickland(1973)でも、本研究と同様に、内的・外的統制得点と学業 成績との間には負の相関が得られており、相関係数が有意となっているのは、4年生男子および

6年生女子においてであった。本研究の結果は、おおむねNowickiらと一致しているといえよう。

表8 内的・外的統制と学業成績および知能との相関(平坦部)

2年男   女 4年男   女 6年男   女

LC㌔学業成績

一.079 一.241 一.199 一.154

−1183

一.463**

*高得点ほど外的統制

L Cと知能      M 一 040

一.037

− 078

− 115 一、222

− 215

**P<.01

63 52 52 43 65 71

票      約

 平坦部の小学校2,4,6年生351名、および山間部の2,4,6年生94名を対象にして、彼 らが親の称賛・叱責をどのように受けとめているかを調べた。父親および母親に関して、それぞ れ9類型が区別された。父親の場合も母親の場合も、随伴的な称賛・叱責型(CR−CW)、随 伴的な称賛型(C R−N)、および無称賛・無叱責型(N−N)の3型がもっとも多かった。ま た、父親と母親の組合せでは16類型が区別されたが、両親ともに称賛・叱責型(RW−RW)ま たは称賛型(R N−R N)である場合と、父親は称賛型で母親は称賛・叱責型(R N−RW)で ある場合が多かった。これらの称賛・叱責類型と、子どもたちの内的・外的統制との関係を調べ たところ、次のような結果が得られた。父親に関しては、称賛・叱責の類型による差は見られな かった。母親に関しては、2年生でC R−N群の内的・外的統制得点がC R−CW郡よりも有意 に低かった。父親と母親の組合せに関しては、2年生でR N−R N群の内的・外的統制得点がR W−RW郡およびRN−RW郡よりも有意に低かった。内的・外的統制得点は、知能とはあまり 相関がなく、学業成績とは負の相関が見られた。この結果は従来の研究と一一致してい乱全体を 通じて、地域差はほとんど見られなかった。

引 用 文 献

次良丸睦子 1980 人格変数としての内的一外的統制型とその行動特性 筑波大学医療技術短期   大学部研究報告 1,25−36.

(10)

Nowicki,S.Jr.,&Strick1and,B.R.1973Alocusofcontrolscaleforchildren.

  ∫o舳〃。ゾCo舳〃ngo〃CZ伽。α4ρsツ。〃。馴、40,148−154.

Rotter, J.B. 1966 Generalized expectancies for internal versus external  contro1   of reinforcement.戸5yc〃。/o釦。〃〃。mogmク伽、80(1,Whole No−609)一

五瀬耕治 1984 称賛・叱責と学業成績およびその原因帰属の関係 奈良教育大学教育研究所紀   要20.93−102.

玉瀬耕冶 ユ986 称賛・叱責の随伴性認知と学業成績 奈良教育大学教育研究所紀要22,59−66.

<附記>本研究を行うにあたり、結崎小学校、天の川小学校、洞川小学校、天川西小学校のご協 力を得ました。資料の分析には、田中寛二、大谷卓治、日下麻衣子、越野史子、山本洋子の皆さ んのご協力を得ました。また、筑波大学医療技術短期大学の次良丸睦子先生には、内的・外的統 制尺度について有益なご助言をいただきました。記して厚く感謝の意を表します。

(11)

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