基礎理科の紹介
著者 斉藤 浩, 鈴木 臻
雑誌名 静岡地学
巻 24
ページ 37‑39
発行年 1973‑06‑03
出版者 静岡県地学会
URL http://doi.org/10.14945/00025778
斉 藤 、d..'主{口
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鈴 木
藤本木では,本年度第 l学年より学年進行で,新学習指導要領に基づき授業が実施されて行くこと となったO その準備のため,昨年度は多少の検討を行なったのであるが,過日,この新学習指導要領の うち,特に基礎理科の内容,性格などについて投稿の要議があったので,ここにその特徴を述べてみた いと忠、うO
従来の を方自えて,
では,物理,化学,生物についてA.Bいずれかの選択であり,さらにそれに地 では理科全科目が必修となっており,総じて全分野を学ばせる方針であった。
の改訂で,理科に る科自は物理1,物理五,化学1,化学TI,生物 1,生物五,地学1,地学TI, のいずれも 8単位と基礎理科の
s
単設となっており,履習させる単位数の合計が8単位の場合には,礎理科を援{惨させることが望ましいと学習指導要領第3款 lの(2)にうたわれているO したがって今回の 改訂によって,生徒の選択しない科詰が当然、生じてくる。それは,目覚ましい進展をみせる科学に対応
して行くことは事実上甑難であり,それに対処するためには,むしろ科学の進歩に適応できる能力 わせる必要があるとの考えからであるO 特 に 基 礎 盟 科 は 上 記 の 目 的 に そ っ て 設 け ら れ た 新 し い 科 自 な の で、その特徴をここに挙げてみたいと思うO
1 . 性 格
1. 総合的な立場に立つ自然の見方や考え方を重視し,各教科関の境界領域の学問の進歩に対処するO
さらに,環境保全の問題にも触れ,生命尊重を基底とした自然観を養成するO
2. 科 学 の 進 歩 に 対 応 で き る 情 報 処 理 の 能 力 と 創 造 的 な 能 力 を 育 成 す る た め , 実 験 @ 観 察 を と お し て 科 の方法を習得させるO
3. 多様化する教育課程の中で,基礎理科は自然科学に対する片寄りのない見方をし科自の中で育成す るO
II. 話 標
1. 探究の過程を重視し,科学の方法を宮得させるO 2. 自然科学のいくつかの基本概念を理解させるO
3. 自然の事象に輿味@関心をもたせるO
III. 内容とその取り扱い
1.光
光の速さ,光の波動性,スベクトル
太陽系の中の地球,およびその地球上に起こるさまざまな自然現象を取り扱う手掛りのーっとして,
*
静岡市立高等学校 * 本 静関県立清水南高等学校‑37‑
光の本性を理解させるO
2. コ ニ ネ ル ギ
太陽光とエネルギー,運動とエネノレギ 変化とエネノレギ,エネルギ一変換と利用
から地球に到達する光のL ネルギーの変換を追跡するなどによって,エネルギーのいろいろな すがたやその変換,保存について理解させるO
3. 物 質 の 構 成
X線の結晶,間体,液体,気体,気体分子運動,原子と
エネノレギ エネルギーを ,化学
物 質 は 自 然 の させるO
4. 物 質 の 皮 応 、 化学結合,酸化と
自然界を構成する
な を演じているが9 そ について微視的 にたって理解
の相互作用を扱い, とエネルギーの出入りの関連において 大 ﹂ せるO
5. 万有引力と
の法則,
自然、界の物体の運動を安配している させるO
6. 地 球 の
について
iカタ
させること, の構成およびその拡がり
の の とそのはたらさ, の ,地球を る
人類の生活の場である地球の について明らかにするとともに,それ している tJ;1干し1
しあっていること させるO
7. 牛 命 と 物
生物体の構成,生物体内の
生 物 体 の 物 質 構 成 や 生 物 体 内 の の
の調節,牛命の
などを明らかにし,さらに の蒔続件など生物の特徴を
8. 進 化
地 球 の 進 化 , 生 物 の 進 化 地 球 も 生 物 も 時 の 経 過 と と も に
させるO
るものであること,それをいろいろ り させるO
以上のように9 基 礎 理 科 は 「 光 と 物 質JI地 球 と 生 物Jを主柱とし,それら1 基本的な関係をもっ「物 とエネルギーJI時 間 と 空 間 j の概念によって構成され,探究の過程をたどらせつつ総合的なまとま りをもたせようとしているO また,比較的少ない単位数で広く自然科学的な立場から問題を見出し,物 化生地それぞれの特徴的な科学の方法を習得させるため,指導事項を適切に選定してもよくなっているO
さらに,地域,能力,適性に応じて弾力的な展開ができるよう配慮されているO したがって,
は理科系へ進 ま』 として物化生地の I, n:と進めばよいわけであるが,場合によっては
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産接物化生地のJIへつなぐこともできる。ただしこ すること な教科であち,
いるO また,理科系へ準まなし 徒には,これが最終的な岳
ましいとされて みで終る しているO そして に扱うということは程度
を工夫して誰にでも の低い内替を取ち扱うという意味ではなく,質の高い科学の内容を顕序,
できるように取り扱うことを留意事項としているのであるO
以上,基礎理科の特徴を挙げてみたのであるが高校側では,かつての 師簡に残っており,やや内替の取り扱い方も低く中途半端になりやすいものと
,一般社会の概念が教 えられがちの上,
内容が物化生地の全分野におよび教師の立場からみて指導上の菌難も予撰されるO 加えて大学において も単独の受験科目として認めるかどうかの懸念もあって,各全司制高等学校とも教育諜樫への組み込み をためらっているのが現状であるO 基 礎 理 科 は 新 し い 科 目 と し て , そ の 特 徴 は 述 の よ う に 内 容 の 配 列 @ にあるのであり,その取り扱いには地学を主軸に展開する方法もあるO 多くの期待が寄せられてい るもこの基礎理科を多少の問題点があっても克殺し,その自的を遂げるべく立派に成長させたいもので あるO なお,詳細は文部省 (1972)高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 解 説 理 科 婦 東京書籍。 木下治雄編
(1971)改訂高等学校学習指導要領の展開 理科編 明治菌蓄をご覧いただきたい。
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