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平成29年度分担研究報告書

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Academic year: 2021

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H29

年度厚生労働科学研究費補助金  妊産婦及び乳幼児の栄養管理の支援のあり方に関する研究

厚生労働科学研究費補助金(成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業)

平成29年度分担研究報告書

妊産婦及び乳幼児の栄養管理の支援のあり方に関する研究  研究テーマ::エビデンス集積と評価の方法論的検討

研究分担者  米本直裕  京都大学医学研究科社会医学系専攻医療統計学分野  助教 

研究要旨 

乳幼児の栄養管理の支援のあり方におけるエビデンスの集積と質を評価する上で の方法論的な課題を検討する。本研究班では、エビデンスとして系統的レビュー を主に取り上げた。取り上げた系統的レビューは、ランダム化比較試験(RCT)の ものだけではなく、準実験研究、観察研究の結果も含まれていた。そこで、本分担 研究では、非ランダム化試験からのエビデンスの評価方法を検討した。また、総 合的なエビデンスの収集、評価方法についての課題を検討した。非ランダム化試 験からのエビデンスの評価については、ROBINS-I tool (Risk Of Bias In Non- randomized Studies - of Interventions)があった。ただし、研究デザインの多様性に対 応するため拡張を検討されていた。総合的なエビデンスの収集と集積、評価につ いては、Overview review, scoping review, rapid review といったレビュー方法が寄与 するものと思われた。今後の改訂においては、新たなレビュー方法を取り入れ、

エビデンスの収集、集積、評価の方法のコンセンサスを確立すべきと考える。

 

A.研究目的 

乳幼児の栄養管理の支援のあり方に おけるエビデンスの集積と質を評価す る上での方法論的課題を検討する。本研 究班では、エビデンスとして系統的レビ ューを主に取り上げた。取り上げた系統 的 レビ ューは 、ラ ンダム 化比 較試験

(RCT)のものだけではなく、準実験研 究、観察研究の結果も含まれていた。こ れらの研究の質は、RCT とは大きく異 なる。そこで、本分担研究では、非ラン ダム化試験からのエビデンスの評価方 法を検討した。また、総合的なエビデン スの収集、評価方法について検討した

 

B.研究方法 

文献データベース(Pubmed など)や インターネットの検索(Google, Google

Scholar など) を行い、非ランダム化試

験からのエビデンスの評価方法につい て調査した。該当しそうな評価方法の 著者グループに連絡をとり、聞き取り 調査を行った。また、総合的なエビデン スの収集、評価方法に関する近年の動 向、トピックを同様に調査し、乳幼児の 栄養管理の支援のあり方の改訂に寄与 するものかどうかを検討した。

(倫理面への配慮)

本研究は出版された雑誌記事のみを扱 い、個人情報は取り扱わない。

 

C.研究結果 

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年度厚生労働科学研究費補助金  妊産婦及び乳幼児の栄養管理の支援のあり方に関する研究

非ランダム化試験のエビデンス評価 方法については、 ROBINS-I tool (Risk Of Bias In Non-randomized Studies - of Interventions) があった。

1)

  ツールの詳 細は(英語)は Web サイトで公開され ている。

(https://sites.google.com/site/riskofbiast ool//welcome/home) こ の ツ ー ル は コ ク ラ ン 共 同 計 画 の 方 法 論 グ ル ー プ

(Cochrane Methods Bias)が主導で作ら れている。研究グループの代表の 1 人 である英国ブリストル大学の Higgins 教授に直接問い合わせたところ、本ツ ールは多用なデザインに十分に対応で きない問題が残っており、現在改訂作 業を行っているとのことであった。

  総合的なエビデンスの収集、評価方 法に関しては、総合的なエビデンスの 収集、評価については、 Overview review や scoping review といったレビュー方 法 が 寄 与 す る も の と 思 わ れ た 。

Overview review とはレビューのレビュ

ーであり、特定の研究疑問でなく、その 領域の全体を横断的、包括的に明らか にする方法である。方法として、系統的 レビューのレビューが行われる。 Smith らの論文

2)

では、(1) 情報源 sources, (2) 研究の選択 study selection, (3) 研究の質 評価 quality assessment, (4) 結果の提示 presentation of results, and (v) 実践へ提 言 implications for practice and research の 5 つの課題があることが示されている。

本方法に関しては、コクラン共同計画 でも進められおり、トレーニング情報 が Web で一部公開されている。

( http://training.cochrane.org/resource/o

verviews-reviews)

また、 Overview review を行う上でのガ イダンスの状況については、Pollock ら が報告している。

3)

Scoping review はその領域で新たにど んな課題があるかを評価するレビュー 方法である。

3)

短時間で系統的レビュ ーを行う方法として、 Rapid review が提 案されている。

4)

 

D.考察 

エビデンスが、非ランダム化試験か らのものである場合は、ランダム化試 験からのエビデンスとは分けて評価す べきである。非ランダム化試験のエビ デンスの評価方法については、来年度

以降に、 ROBINS-I が公表される予定で

あり、将来的に日本語化が必要である と思われる。

ガイドの改訂において、エビデンス の収集や集積は、どの範囲で、どのよう な方法で行うのか、さらにどのように その質を評価するのか、コンセンサス を確立すべきと考える。学会などから の意見において、日本医療機能評価機

構の MINDS といった診療ガイドライ

ン作成にならった方法に準拠すべきと いう意見が上がっていた。しかし、ガイ ドにおいては、診療ガイドライン作成 の方法がなじみにくい検討項目がある こと、検討項目が数多くあること、診療 ガイドラインの作成方法では、 1 つの検 討項目であっても、かなりの人や時間、

費用を要すること、などがあげられる。

確立した方法を用いて行うべきではあ

るが、リソースに見合った方法で行う

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年度厚生労働科学研究費補助金  妊産婦及び乳幼児の栄養管理の支援のあり方に関する研究

べきであり、今後は、Overview review , scoping review, rapid review などを適し た方法を活用して行うべきと考える。

  

E.結論 

  乳幼児の栄養管理の支援のあり方に おけるエビデンスの集積と質を評価す る上での方法論的な課題を検討した。非 ランダム化試験からのエビデンスの評 価ツールとして、新しい ROBINS-I の公 開が望まれる。今後の改訂においては、

新たなレビュー方法を取り入れ、エビデ ンスの収集、集積、評価の方法のコンセ ンサスを確立すべきと考える。

 

(文献) 

1) Sterne JA, at al. ROBINS-I: a tool for assessing risk of bias in non-randomised studies of interventions.

BMJ. 2016 ;355:i4919.

2) Smith V, Devane D, Begley CM, Clarke M. Methodology in conducting a systematic review of systematic reviews of healthcare interventions. BMC Med Res Methodol. 2011;11(1):15.

3) Pollock M, Fernandes RM, Becker LA, Featherstone R, Hartling L. What guidance is available for researchers conducting overviews of reviews of healthcare interventions? A scoping review and qualitative metasummary. Syst Rev.

2016;5(1):190.

4) Levac D, Colquhoun H, O'Brien KK.

Scoping studies: advancing the methodology. Implement Sci. 2010; 5: 69.

5) Khangura S, Konnyu K, Cushman R,

Grimshaw J, Moher D. Evidence summaries: the evolution of a rapid review approach. Syst Rev. 2012;1:10.

 

F.健康危険情報     なし 

 

G.研究発表   1.  論文発表    なし 

 2.  学会発表    なし 

 

H.知的財産権の出願・登録状況      なし 

 1. 特許取得  なし   2. 実用新案登録  なし   3.その他  なし 

   

              

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

   

   

 

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