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シース管挿入による既設埋設管継手の耐震補強 東京大学

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第68回年次学術講演会(平成25年9月). Ⅲ‑339. シース管挿入による既設埋設管継手の耐震補強 東京大学. 学生会員. ○大坪. 正英. 東京大学. 非会員. 志村. 雅人. ~液状化土砂の流入防止~ (株)不動テトラ 非会員 東京大学. フェロー会員. 林田 敏彦 東畑 郁生. 1.はじめに 東北地方太平洋沖地震は東京湾に面する埋立地を中心に液状化現象を引き起 こし,広域に渡る埋設ライフラインの被害は,被災地の復興に際して人々の生活 に大きな支障をきたした.液状化に起因する埋設ライフライン被害は,マンホー ルや管路の浮き上がりに代表されるが,大変位に伴う埋設管継手のずれや損傷も 深刻な被害形態であり,実際に下水管における継手の損傷の被害が報告されてい る 1).その結果,図 1 に示すように液状化した土砂が継手破損部から管内に流入 図 1 埋設管継手のずれ. し,埋設管の断面が閉塞する問題がある.この対策の一つとして既設埋設管内に. シース管を挿入する工法が考えられる.シース管は従来,老朽化した埋設管の機能延命に際して用いられる場合は あったが,この効果に加え,液状化時の土砂流入による管内閉塞を防止し,流下機能の確保も可能である.この工 法は埋め戻し部の開削を一切必要とせず経済的であり,マンホールから挿入できるので施工条件による制約も小さ い点で優れた工法である.そこで本論文では、重力場における振動台実験により埋設管継手破損による被害の再現 実験を行い,シース管挿入による埋設管内の閉塞防止効果を検討した. 実験に用いた加振加速度を図 2 に示す.最大約 350Gal,周波数 10Hz であり,土槽の長手方向に約 25 秒間加振した. 図 3 に実験に用いた剛体土槽の概要と埋設管継手モデルを示す.剛体 土槽内に幅 270 cm、深さ 50 cm、奥行き 40 cm の地盤を作成した.地 盤は硅砂 7 号を用い,湿潤締固めにより相対密度 30%となるよう作成 した.地盤作成中,深さ 30cm の位置に埋設管を設置した.埋設管模型. Input acceleration (Gal). 2.実験方法 400. Peak≒350 Gal. 200. Frequency: 10Hz Sinusoidal wave. 0 -200 -400 0. 5. 15. 20. 25. 30. Time (s). には外径 6cm,見かけの比重 0.39 の塩ビ管を二本用い,土槽中央で止 水テープによりそれらを接着させた.液状化時の埋設管の浮き上がりに. 10. 図 2. 入力加振加速度. 伴いテープが剥がれ,液状化土砂の流入が起こるようにした.また管内にビデオカメラを取り付け,液状化土砂流 入の様子を撮影した. 埋設管内に挿入するシース管は外径 4.2cm、見かけの比重 0.35 の柔軟な塩ビチューブとした. 間隙流体には水を用い,間隙を二酸化炭素置換した後に底部から注水を行い,地盤中の水位は地表面とした.地盤 中の所定の位置に間隙水圧計(P33)を設置し、埋設管継手部の上下左右にも間隙水圧計(P03)を設置した.また,巻 き取り式変位計(LVDT)により土槽中央における埋設管の鉛直変位を計測した.. 図 3. 実験に用いた土槽の模式図と埋設管継手モデル. キーワード 液状化,埋設管,シース管,被害軽減 連絡先. 〒113-8656 東京都文京区本郷 7-3-1 工学部 1 号館 B39 土質・地盤研究室. ‑677‑. TEL. 03-5841-6123.

(2) 図 4 に地盤中(P33)と埋設管継手部分(P03)で計測した過剰間 隙水圧比の平均値を示す.ここで,図示した結果は計測値の移 動平均値であり,P03 に関しては埋設管浮上量による補正を行 った.図 5 に埋設管の浮き上がり時刻歴を示す.加振と共に過 剰間隙水圧比が上昇し,0.7 を超えたあたりで埋設管は浮き上 がり始めたが,シース管の有無によりその浮上速度は異なった. 無対策時(No sheath)に対してシース管を設置した場合(Sheath). Excess pore pressure ratio. 3.埋設管の浮き上がりと過剰間隙水圧比の結果. 1.0. Displacement of pipeline (mm). 土木学会第68回年次学術講演会(平成25年9月). Ⅲ‑339. 180. 管有りの方が小さくなった.加振中,埋設管継手から離れた位 置では過剰間隙水圧比が 1.0 に近い状態が維持されたが,埋設 管継手部分で計測された過剰間隙水圧比は徐々に低下した。ま た時刻 T3 に達した時に無対策の場合ではさらに大きな低減が 確認された.シース管を有するケースでも同様の結果を得たが, その低減量は無対策時に対して小さい. 4.継手損傷に伴う液状化土砂の流入とシース管の効果 図 4,5 中に示す時刻 T0~T3 における埋設管内のカメラで撮. P33 (No sheath) P33 (Sheath). 0.8. P03 (Sheath). 0.6 0.4 0.2. P03 (No sheath). 0.0. Time (s) 0. は埋設管の見かけの比重が約 1.9 倍に増加するため,その浮き 上がり速度は小さい.その結果,埋設管の残留浮上量はシース. T1 T2 T3. T0. 5. 10. 15. 20. 25. 30. 図 4 過剰間隙水圧比の時刻歴. T1 T2 T3. T0. 150. No sheath. 120. Sheath. 90 60 30 0. Time (s) 0. 5. 10. 15. 20. 25. 30. 図 5 埋設管の浮き上がり時刻歴. 影した写真を,図 6(a)無対策と(b)シース管挿入した場合のそれ ぞれに対して示す.無対策のケースでは,時刻 T1 において側 部の止水テープが剥がれ液状化土砂の流入が始まった.土砂の 流入量は開口面積が広がるに従い徐々に増加し,時刻 T2 では 断面を覆うほどの流量が確認された.管内カメラは継手から 15cm 程離れた場所に位置するが,時刻 T3 では断面の半分近く が流入した液状化土砂によって閉塞した.図 4 中の同時刻以降 では,間隙水圧比の大きな低減が確認されたことを踏まえ,こ の時刻より液状化土砂の流入量がさらに増大したと考えられ る.実験後に地盤を開削した際には,流入土砂が継手部の断面 を完全に閉塞している様子が確認された. 一方,シース管を有する場合も,時刻 T1 から T2 にかけて埋 設管継手のずれが生じ,管上方より液状化土砂の流入が開始し たことが確認された.時刻 T3 では土砂の流入量がさらに増大 し,埋設管とシース管の隙間を液状化土砂が流れる様子が見て 取れる.しかしながら,シース管内への土砂流入は防止された. 5.結論 本研究を通してシース管挿入による継手損傷時の液状化土 による管内閉塞防止効果が実証された.加えて,シース管分の 重量増大による埋設管浮上量の低減も認められた.これらは震 災後の迅速な仮復旧に貢献すると考えられる. 謝辞:本研究は国土交通省建設技術研究開発助成制度により. 援助頂いたものであり,ここに著者らの深謝の意を記す. 参考文献:1)千葉県浦安市:浦安市復興計画,7-17,2012.3. ‑678‑. (a)無対策. (b)シース管有り. 図 6 埋設管内への液状化土砂流入の様子.

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