農産物等直売施設の運営等に関する
アンケート調査報告書
-運営組織と施設利用者を対象とした調査から-
平成13年2月
目 次 1 アンケート調査の目的 2 アンケート調査の概要と回答者の属性 (1) 直売所の運営等に関するアンケート調査 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 (2) いわて純情ファンクラブアンケート調査 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 3 直売所の運営等に関するアンケート調査の結果 (1) 開設状況について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 (2) 開設方法について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 (3) 営業状況について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 (4) 売上状況について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 (5) 関連事業について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 (6) 販売管理について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 (7) 運営状況について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 (8) 商品構成について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 (9) 情報化対策について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 (10) 今後の展望について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 4 いわて純情ファンクラブアンケート調査の結果 (1) 直売所利用者の行動について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 (2) 特徴のある農産物の利用状況について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23
1 アンケート調査の目的 岩 手 県 農 業 ・農 村 基 本計 画 では、「今 後 、農業生 産 を核とする多 様 なアグリビジネスを展開 し、 農業者の所得向上と農 村における就業機会 の確保を図る」としており、その具体的展開を図るた め「岩手県アグリビジネス振興方針」を策定したところです。 この基本計画のなかで、農産物を生産し販売する農産物等直売施設(以下「直売所」という。)は、 「女 性 や高 齢 者 の新 たな活 動 の拠 点 であり、また生 産 者 にとってもっとも身 近 な販 売 ルート」と位 置付けていますが、このような直売所を核とした活動はアグリビジネスの主要な取組みであるといえ ます。 さらに、このような取組みは、地域の活性化を図る観点でも重要であることから、各直売所の運営 状 況と課 題を把 握し、今後 の具体的 な支 援方策の検 討の資とするため、地 方振 興局を通じて調 査を行いました。 本報告書では、利用者サイドの意見も必要と考え、県内の「いわて純情ファンクラブ」会員を対象 にアンケート調査を実施したので、その結果も掲載しました。 なお、二 つのアンケートを実 施 するにあたっては、平 成 10年 2月 に(財 )21世 紀 村 づくり塾 が実 施した「ファームマーケット(直売所)の運営と戦略に関するアンケート調査」および、平成9年12月 に岩手県農業研究センターが実施した「新しい需要動向をさぐるためのアンケート調査」を参考に しました。 2 アンケート調査の概要と回答者の属性 (1) 直売所の運営等に関するアンケート調査 本調査は、前回調査 の平成10年7月 1日現在 で営業していた県内 の有人の直売 所261施 設とそれ以後平成12年7月現在までに新たに営業を開始した直売所を対象に実施しました。 平成12年7月までに通算で279施設が開設していましたが、このうち18施設が閉鎖している ことから、平成12年現在に、県内で営業中の有人の直売所は261施設となっています。 平成元年以前に開設した施設は47施設で全体の18%、平成元年から6年までが64施設で 25%、平成7年以降が133施設で51%となっています。 年次別開設数では平成7年がもっとも多く31施設、10年が30施設となっています(図1)。 24 23 14 8 10 20 10 16 30 25 18 28 18 14 4 2 5 2 2 0 1 1 1 0 10 20 30 40 S60前 S'60 H元年 2年 3年 4年 5年 6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年 軒 閉鎖 営業中 図1 農産物等産地直売施設の開設状況 -1-
(2) いわて純情ファンクラブアンケート調査 いわて純 情 ファンクラブは平 成 12年 6月 30日 から募 集 を開 始 した組 織 で、県 産 の農 畜 産 物を応援してくださる方々から構成されています。 12月 18日 現 在 、全 国 に559名 、県 内 では192名 の会 員 がおりますが、本 調 査 は平 成 12 年9月現在の県内会員140名を対象に実施し、95名から回答を得ました。 回 答 者 の属 性 をみると、性 別 では「女 性 」が75%、「男 性 」が23%、年 代 では「40代 」が2 5%、「50代」が15%となっています。 家族の人数では「2人」がもっとも多く30%、「3人」が26%、また、家族構成では「親と子供」 がもっとも多く54%、「夫婦だけ」が28%となっています(図2、3)。 17.9 11.6 8.4 4.2 26.3 29.5 0 25 50 2人 3人 4人 5人 6人 1人 % 図2 家族の人数(n=95) 図3 家族構成 3 直売所の運営等に関するアンケート調査の結果 (1) 開設状況について 平成12年7月現在で営 業中の261施設 のうち170施 設から有効回 答(回収率65%)を得 ました。直 売 所の運営 組織 をみると、もっとも多いのが「個人 ・グループ」で69施 設(41%)、 次いで「任意団体」が52施設(31%)となっています(表1)。 表1 運営組織別開設状況(n=170) 単位:施設、% 個 人 ・ 株 式 農事組 有 限 農 協 農協の 任 意 グループ 会 社 合法人 会 社 直 営 部 会 団 体そ の 他 回答数 構成比 69 9 3 6 8 14 52 2 40.6 5.3 1.8 3.5 4.7 8.2 30.6 1.2 さらに、運営組織の種類別に開設状況をみると、「個人・グループ」、「農事組合法人」、「農 協の部会」、「農協直営」では、平成7年以前の開設割合が高くなっています。 一方、「有限会社」、「任意団体」では、平成7年以降の開設割合が高くなっており、近年の 取組みの活発さがうかがえます(図4)。 -2- 8.4 4.2 2.1 28.4 53.7 0 20 40 60 親と子供 夫婦だけ 親と子と孫 単身世帯 その他 %
0% 25% 50% 75% 100% 個人・グループ 株式会社 農事組合法人 有限会社 農協直営 農協の部会 任意団体 その他 無記入 全体 H7以前 H7以降 無記入 図4 運営組織別の開設状況(n=170) 直売所の設置場所では、主要道路沿いがもっとも多く60%、次いで農村地区が21%となっ ています(図5)。 60.0 20.6 5.3 4.7 5.3 4.1 0 25 50 主要道路沿い 農村地区 住宅地区 商業地区 その他 無回答 % 図5 直売所の設置場所(n=170) さらに、競合店の状況をみると、「ない」という回答が45%、「ある」という回答が36%となって います。無回答は19%でした(図6)。 「ある」という回答のあった直売所での平均競合店舗数は2.3店舗でした。 競合店がある 35.9 競合店がない 45.3 無記入 18.8 図6 競合店の存在状況(n=170) -3-
売り場の面積をみると、もっとも大きいところで215坪(709.5㎡)、小さいところでは1坪(3. 3㎡)でした。回答があった148施設の平均は28.6坪(94.38㎡)となっています。 駐 車 場 の整 備 状 況をみると、もっとも多 いところで1,000台、少ないところでは2台でした。 回答があった153施設の平均は42.5台となっています。 (2) 開設方法について 回 答 があった直 売 所 のうち、開 設 する際 に補 助 事 業 を利 用 したのは42%で、半 数 以 上 は 補助事業を利用せずに開設しています。 運営組織別に補助事業の導入状況をみると、補助事業を利用した割合がもっとも高いのが 「株式会社」でした。 逆 に、補 助 事 業 を利 用 しない割 合 がもっとも高 いのが「農 事 組 合 法 人 」、「有 限 会 社 」で、 「個人・グループ」でも半数以上が補助事業を利用しないで開設しています(図7)。 さらに、平 成7年 以降 に開 業した施設での「補 助事 業を利用 しない状況 」をみると、「個 人 ・ グループ」で56%、「農協直営」で60%、「農協の部会」で57%となっており、近年は補助事 業を利用しないで開設する割合が高くなっているようです。 30.4 66.7 33.3 16.7 50.0 50.0 48.1 42.9 42.4 50.7 22.2 66.7 66.7 50.0 35.7 36.5 42.9 50.6 0% 50% 100% 個人・グループ 株式会社 農事組合法人 有限会社 農協直営 農協の部会 任意団体 その他 全体 利用した 利用しない 無記入 図7 運営組織別補助事業の利用状況(n=170) (3) 営業状況について 回答のあった直売所の営業期間では、「年間を通じて」がもっとも多く48%、「季節営業」が 37%となっています。 営業開始時間では「午前9時」がもっとも多く35%、以下「午前8時」、「午前8時30分」の順 となっています(表2)。 -4-
また、終了時間では「午後6時」がもっとも多く33%、以下「午後5時」、「午後7時」の順にな っており、実際に「9時から18時まで」の営業をしているのは18施設でした。 表2 営業開始時間と終了時間(n=170) 単位:箇所(%) 開始時間 施設数(割合) 終了時間 施設数(割合) 9時 8時 8時30分 10時 59 (34.7) 25 (14.7) 21 (12.4) 20 (11.8) 18時 17時 19時 17時30分 56 (32.9) 26 (15.3) 16 (9.4) 9 (5.3) 「利用 客の50%以上 が地 元市町 村民 」の割合を運 営組 織別 にみると、もっともが多いのが 「農事組合法人」で、「地元市町村民」の割合はすべて90%以上でした。 次に多いのが「農協直営」で75%、以下「農協の部会」、「個人・グループ」、「任意団体」の 順になっています(図8)。 このことから、これらの施設は、地元に密着した展開をしていると思われます。 また、「利用客の50%以 上が隣接市町村」の割 合が高いのが「株式会 社」と「有限会社」で、 これらの施設は集客範囲を広げる工夫をしているように思われます。 55.3 42.9 51.9 64.3 75.0 50.0 100.0 22.2 60.9 0 25 50 75 100 個人・グループ 株式会社 農事組合法人 有限会社 農協直営 農協の部会 任意団体 その他 全体 地元市町村 隣接市町村 図8 運営組織別の集客状況(n=170) 注. 50%以 上の利 用割 合 分を集 計したものである。 -5-
(4) 売上状況について 回答があった直売所の11年度の売上状況をみると、「500万円未満」の施設がもっとも多く 34%、次いで「1,000万円~5,000万円未満」が22%となっています。 さらに、それぞれの売上額別に前年度の売上額と比較すると、売上額が増加した施設の割 合がもっとも高いのは「5,000万円~1億円」で78%、次いで「1,000万円~5,000万円」が 61%、「1億円以上」では57%となっています。 逆 に、売上 額 が減少した施 設の割合 がもっとも高いのは「500万 円~1,000万円未満」で 50%となっています(表3)。 表3 産地直売所の売上状況(n=170) 単位:% 500万円 500~ 1,000~ 5,000~ 1億円 未満 1,000万 5,000万 1億円 以上 無記入 構成比 34.1 14.1 22.4 7.6 4.1 17.6 増加の施設 減少の施設 36.2 27.8 61.3 77.8 57.1 - 27.7 50.0 22.6 22.2 28.6 - 注. 「増加の施設」、「減少の施設」の数値は、売上額帯別の施設数に占める割合である。 また、運営組織別に売上状況をみると、個人・グループでは売上額「500万円未満」の割合 がもっとも高く57%となっています。 株式会社では「1,000万円~5,000万円未満」の割合がもっとも高く38%となっています。 農事組合法人及び有限会社でも「1,000万円~5,000万円未満」の割合が高くなっていま すが、農 協 直 営ではこの割 合 が低 く、「5,000万 円 ~1億 円 未 満 」、「1億円 以 上 」の割 合が 高くなっています(図9)。 0% 25% 50% 75% 100% 個人・グループ 株式会社 農事組合法人 有限会社 農協直営 農協の部会 任意団体 500万円未満 500~1000万 1000~5000 5000~1億円 1億円以上 図9 運営主体別売上額の構成(n=140) -6-
(5) 関連事業について 回答のあった直売所のうち、農産物等の直売だけを行っているのは111施設(65%)でした。 また、レストランを併設しているところは28施設(17%)、交流施設を併設しているところは13 施設(8%)、加工施設を併設しているところは11施設(7%)でした(表4)。 これを運 営 組 織 別 にみると、農 産 物 の直 売 だけを行 っている施 設 の割合 が高 いのは、「有 限会社」、「農事組合法人」、「個人・グループ」などです。 レストランを併設している割合が高いのは、「株式会社」、「農協直営」です。 しかも、「株 式会社 」や「農 協直営 」では、加工施設 や交流施 設の併設割合も高く、産地 直 売所を核にして多角的な展開を図っていると思われます。 表4 運営組織別関連事業の取組状況 単位:軒(%) 運営組織 直売のみ レストラン 加工施設 交流施設 宿泊施設 個人・グループ(69) 株式会社(9) 農事組合法人(3) 有限会社(6) 農協直営(8) 農協の部会(14) 任意団体(52) その他(7) 無記入(2) 49 (69.6) 3 (33.3) 3 (100) 6 (100) 3 (37.5) 9 (64.3) 35 (67.3) 2 (28.6) 1 (50.0) 5 (7.2) 2 (2.9) 3 (4.3) 0 ( 0 ) 5 (55.6) 3 (33.3) 2 (22.2) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 3 (37.5) 1 (12.5) 2 (25.0) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 10 (19.2) 5 (9.6) 5 (9.6) 2 (3.8) 5 (71.4) 0 ( 0 ) 1 (14.3) 1 (14.3) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 計(170) 111(65.3) 28 (16.5) 11 (6.5) 13 (7.6) 3 (1.8) 注1. 運営 組織 欄の( )内は、開 設数 である。 2. 「直 売のみ」は、農産物 等の直 売だけを行っている施設である。 さらに、売上額別 にみると、農産物の直売だけを行っている施設の割合が高いのは、「500 万円~1,000万円未満」です(表5)。 「1億円以 上」では、レストラン、加工施設 、交流 施設を併設している割 合が高 く、全体 の魅 力アップにより施設の集客力が高くなっていると思われます。 表5 売上額別関連事業の取組状況 単位:軒(%) 売上額 直売のみ レストラン 加工施設 交流施設 宿泊施設 500万円未満(58) ~1,000万円未満(24) ~5,000万円未満(38) ~1億円未満(13) 1億円以上(7) 36 (62.1) 19 (79.2) 25 (65.8) 7 (53.8) 2 (28.6) 7(12.1) 1 (1.7) 4 (6.9) 0 ( 0 ) 1 (4.2) 1 (4.2) 0 ( 0 ) 0 ( 0 ) 8(21.1) 3 (7.9) 3 (7.9) 0 ( 0 ) 2(15.4) 1 (7.7) 2(15.4) 1 (7.7) 3(42.9) 2(28.6) 1(14.3) 0 ( 0 ) 計(140) 89 (63.6) 21(15.0) 8 (5.7) 10 (7.1) 1 (0.7) 注1. 売上 額欄の( )内 は、回答 数である。 2. 「直 売のみ」は、農産物 等の直 売だけを行っている施設である。 (6) 販売管理について 回 答のあった直 売所 のうち、レジスターを備えている施設 は46%、備えてない施 設は45% と約半数の施設ではレジスターを備えていませんでした。 -7-
レジを備えている施設のうち、施設を開設する際に補助事業を導入したところをみると、「個 人・グループ」での整備状況が低くなっています。 さらに、レジを備えている施 設 のうちPOSシステムを導入している施 設は36%、導入してい ない施設は55%となっています(表6)。 表6 レジ・POSシステムの導入状況 単位:軒(%) レジの整備状況 POSの導入状況 運営組織 整備している うち補助事業 整備していない 導入している 個人・グループ(69) 株式会社(9) 農事組合法人(3) 有限会社(6) 農協直営(8) 農協の部会(14) 任意団体(52) その他(7) 無記入(2) 19 (27.5) 8 (88.9) 2 (66.7) 2 (33.3) 6 (75.0) 2 (14.3) 34 (65.4) 4 (57.1) 1 (50.0) 6 (31.6) 5 (62.5) 1 (50.0) 1 (50.0) 4 (66.7) 2 (100) 21 (66.7) 3 (75.0) 1 (100) 43 (62.9) 0 (-) 1 (33.3) 3 (50.0) 1 (12.5) 8 (57.1) 17 (32.7) 3 (42.9) 0 (-) 2 (10.5) 6 (75.0) 1 (50.0) 0 (-) 5 (83.3) 0 (-) 13 (38.2) 1 (25.0) 0 (-) 計(170) 78 (45.9) 43 (55.1) 76 (44.7) 28 (35.9) 注1. 「うち補助事業」は、レジを整備している施設のうち、開設に補助事業を利用した施設である。 2. 「POSの導入状況」は、レジを整備している施設の内数である。 (7) 運営状況について 回 答 があった直 売所 のうち、販売 のための雇用者 がいる施設 は29%、いない施 設 は56% でした。 さらに、運営組織別に雇用状況をみると、雇用者がいる割合が高いのが株式会社、農協直 営となっています。 逆に、いない割合が高いのが農協の部会、個人・グループとなっています(図10)。 18.2 88.9 33.3 40.0 87.5 10.0 31.9 66.7 34.3 81.8 11.1 66.7 60.0 12.5 90.0 68.1 33.3 66.4 0% 50% 100% 個人・グループ 株式会社 農事組合法人 有限会社 農協直営 農協の部会 任意団体 その他 全体 いる いない 図10 運営組織別販売担当者の雇用状況(n=143) -8-
また、販売担当者の性格をみると、もっとも多いのが「主として生産者が交代で販売を担当」 で39%、次いで「主として雇用者が販売を担当」で28%となっています。 これを雇用者 がいない割合の高い農協 の部会 、個人・グループ、任 意 団体についてみると、 農 協 の部 会 、個 人 グループでは「主 として生 産 者 がそれぞれに担 当 」の割 合 が高 い傾 向 が 見られます(表7)。 表7 販売担当者の性格比較(n=170) 単位:% 販売担当者の性格 全体 農協の部会 個人・グループ 任意団体 主として雇用者が担当 主として特定の生産者が担当 主として生産者が交代で担当 主として生産者がそれぞれに担当 その他 無記入 28.2 5.9 39.4 9.4 5.3 10.0 7.1 17.4 25.0 7.1 4.3 7.7 42.9 47.8 48.1 14.3 13.0 7.7 - 7.2 5.8 28.6 10.1 5.8 注.図10は、無記入を除いた集計なので本表の数値と一致しない。 農林水産物(加工品を除く。)の購 入形態では、「委託を受けて販売」がもっとも多く48%、 「買いとって販売」が2%となっています。 運営組織別にみると、農協直営、株式会社、農事組合法人では「委託を受けて販売」が多 くなっています(図11)。 委託販売手数料では、定率で徴収しているところが67%(114施設)、定額で徴収している ところが1%(2施設)でした。 39.1 77.8 66.7 33.3 100.0 21.4 55.8 57.1 48.2 0% 50% 100% 個人・グループ 株式会社 農事組合法人 有限会社 農協直営 農協の部会 任意団体 その他 全体 委託 買取 その他 無記入 図11 運営組織別農林水産物の購入形態(n=170) 注. 漬物、豆腐、乳製品などの農畜産加工品を除く。 -9-
定率で徴収しているところで、もっとも多い手数料は10%で55施設(49%)、次いで15%が 22施設(20%)、5%が10施設(9%)の順になっています。 また、もっとも高い率が30%、低い率が2%、回答があった112施設の平均が12%となって います(図12)。 なお、組織構成員以外の手数料は、構成員に比べて5~10%高く設定されています。 1 1 10 1 1 55 1 2 2 2 1 22 2 9 2 0 50 2 3 5 6 8 10 11.5 12 13 13.5 14.5 15 18 20 30 手数料率 施設 図12 手数料率の分布(n=112) 販売価格の決定(複数回答)では、「生産者個人が決める」がもっとも多く73%、次いで「組 織内で協議して決める」が18%となっています。 決 定方 法別 にみると、「生 産者 が個 人で決める」の割合 が高いのは農 協直 営、任意 団体、 「組織内の選任 の担当 者が決める」では株式会 社、「組織内で協議して決める」では農事組 合法人、農協の部会となっています(表8)。 表8 販売価格の決定方法(複数回答) 単位:% 生産者が 担当者が 組織内で 無記入 個人・グループ 株式会社 農事組合法人 有限会社 農協直営 農協の部会 任意団体 その他 69.6 4.3 21.7 7.2 77.8 22.2 11.1 - 66.7 - 33.3 - 66.7 - - 33.3 87.5 12.5 - 50.0 42.9 - 28.6 14.3 82.7 5.8 11.5 3.8 85.7 - 14.3 - 全 体 72.9 6.5 18.2 10.0 販 売 価 格 を決 定 する際 に参 考 にする価 格 (複 数 回 答 )では、「周 辺 のスーパー・小 売 店 の 価格」がもっとも多く59%、「地方の卸売市場の価格」が33%となっています。 参考にする価格別にみると、「大消費地の卸売市場の価格」を参考にする割合が高いのは 農 事 組 合 法 人 、農 協 直営 、「地 方 の卸 売 市場 の価 格 」では農 事 組 合 法人 、「周 辺 のスーパ ー・小売店の価格」では株式会社となっています(表9)。 -10-
表9 参考とする価格(複数回答) 単位:% 大消費地の 地方の市 周辺の小 市場価格 場価格 売店等 無記入 個人・グループ 株式会社 農事組合法人 有限会社 農協直営 農協の部会 任意団体 その他 4.3 30.4 59.4 17.4 - 11.1 77.8 11.1 33.3 66.7 66.7 - - 50.0 16.7 33.3 37.5 37.5 25.0 - - 21.4 42.9 50.0 3.8 38.5 63.5 9.6 - 14.3 71.4 14.3 全 体 5.9 32.9 58.8 17.6 (8) 商品構成について 平成11年度の販売分類のうちもっとも多いのが「野菜類」で77%、以下「農畜産加工品」が 65%、「花・草木類」が63%、「果物類」が62%、「野菜や花の苗」が57%となっています。 販 売 分 類と運営 組 織の関 係 をみると、米及 び野菜 では「農 協直 営 」、果物 では「農 事組 合 法人」、花・草木類では「株式会社」、野菜や花の苗では「農協直営」、農畜産物加工品及び 各種工芸品では「株式会社」の割合が高くなっています(表10)。 表10 運営組織別品揃えの状況 単位:% 米 野菜 魚介 果物 花 苗 加工 工芸 その他 個人・グループ 株式会社 農事組合法人 有限会社 農協直営 農協の部会 任意団体 その他 無記入 31.9 79.7 13.0 62.3 65.2 52.2 50.7 26.1 39.1 33.3 66.7 - 77.8 77.8 77.8 100 100 77.8 33.3 66.7 - 100 33.3 33.3 66.7 66.7 33.3 16.7 50.0 - 66.7 16.7 16.7 33.3 16.7 16.7 75.0 87.5 12.5 62.5 50.0 87.5 62.5 50.0 50.0 21.4 64.3 7.1 57.1 50.0 64.3 35.7 35.7 14.3 51.9 80.8 17.3 61.5 73.1 59.6 86.5 57.7 61.5 57.1 85.7 - 57.1 57.1 57.1 85.7 71.4 71.4 50.0 50.0 - - - - 50.0 - 50.0 全 体 40.0 77.1 11.8 62.4 62.9 56.5 64.7 43.5 47.1 また、売上 額 帯別 にみると、「500万円 未 満」の施 設では相対 的 に品 揃えが少ない傾 向 が 見られます。 「500万円~1,000万円」の施設では、果物類以外の品揃えが少ない傾向があります。 「1,000万円」以上の施設では、相対的に品揃えが充実しているように思われます。 特に、「5,000万円~1億円未満」の施設では、野菜類、農畜産加工品、工芸品が充実し ており、「1億円以上」の施設ではお米、野菜類、果物類、花・草木類、野菜や花の苗が充実 しているように思われます(表11)。 -11-
表11 売上額帯別品揃えの状況 単位:% 売上額帯 米 野菜 魚介 果物 花 苗 加工 工芸 その他 500万円未満 ~1,000万円未満 ~5,000万円未満 ~1億円未満 1億円以上 32.8 86.2 10.3 62.1 67.2 53.4 60.3 34.5 44.8 16.7 75.0 12.5 75.0 58.3 54.2 50.0 20.8 37.5 68.4 89.5 15.8 78.9 76.3 76.3 84.2 68.4 65.8 69.2 100 15.4 69.2 84.6 76.9 92.3 92.3 84.6 85.7 100 14.3 85.7 85.7 85.7 85.7 57.1 42.9 全 体 45.7 87.1 12.9 70.7 70.7 63.6 69.3 47.9 52.9 注. 表10とサンプルが異なるため、数値は一致しない。 最近、販売量を伸ばしている商品をみると、もっとも多いのが「野菜類」で、第1位となってい るところが36施設、第2位では29施設、第3位では16施設となっています。 次 に多いのが「農畜 産加 工 品 」、以 下「果物 類」、「花 ・草 木類 」、「野 菜や花 の苗」となって います(図13)。 36 22 18 11 5 5 10 29 22 14 13 3 3 14 16 23 9 15 4 15 1 0 20 40 60 80 野菜類 農畜産加工品 果物類 花・草木類 野菜や花の苗 米 その他 軒 第1位 第2位 第3位 図13 直売所における売れ筋商品(第1~3位) これらの上位4つの商品分類は、売上額1億円以上の施設で品揃えの割合が高いものです。 ちなみに、売上額の減少割合が高かった「500万円~1,000万円未満」の施設での品揃え をみると、「果物」以外は全体の平均を下回っていることが分かります。 また、農畜産加工品を販売している直売所での仕入方法では、「個人 から委託を受けて販 売している」がもっとも多く59%、次いで「直売所の運営組織で製造している」が28%、「加工 団体から委託を受けて販売している」が22%となっており、「買い取って販売している」割合は 低くなっています。 運営組織別にみると、個人・グループでは「その他(加工の委託など)」が多くなっています。 株式会社では複数の仕入方法をとる傾向が強く出ています(表12)。 -12-
表12 運営組織別農畜産加工品の仕入状況(n=110:複数回答) 単位:% 運営主体 個人からの 個人からの 加工団体か 加工団体か 運営組織で その他 委託販売 買取販売 らの委託 らの買取 製造 個人・グループ 株式会社 農事組合法人 有限会社 農協直営 農協の部会 任意団体 その他 51.4 2.9 5.7 2.9 28.6 40.0 66.7 33.3 55.6 44.4 22.2 11.1 100 - 50.0 50.0 - - 50.0 - - - 50.0 50.0 80.0 - 40.0 - 20.0 20.0 40.0 - 40.0 - 40.0 60.0 60.0 2.2 24.4 6.7 31.1 11.1 83.3 16.7 16.7 16.7 - 16.7 全体 59.1 6.4 21.8 10.0 28.2 23.6 (9) 情報化対策について 回答があった直売所のうち今後の情報化対策として考えているのは、「直売所間の提携」が もっとも多く43%、以下「インターネット等 の活用 」、「顧客のデータベース化」、「通信 販売の 拡大」、「消費者の組織化」の順になっています(図14)。 31.3 12.2 16.5 20.9 22.6 23.5 27.0 42.6 0 25 直売所間の提携 インターネット等の活用 顧客のデータベース化 通信販売の拡大 消費者の組織化 デパート等との提携 都市へのアンテナショップ その他 % 図14 直売所における情報化への対応(n=115:複数回答) 回答数が多かった「個人・グループ」と「任意団体」を比べると、「個人・グループ」では「直売 所 間 の提携 」の割 合 が高 くなっていますが、「インターネット等 の活用 」、「顧 客 のデータベー ス化」、「消費者の組織化」が低くなっています(図15)。 40.5 19.0 11.9 11.9 31.0 26.2 23.8 33.3 0 25 直売所の間の提携 インターネット等の活用 顧客のデータベース化 消費者の組織化 % 個人・グループ 任意団体 図15 「個人・グループ」と「任意団体」との情報化対策の比較 -13-
(10) 今後の展望について 回 答 があった直 売 所 のうち品 揃 え関 係 の戦 略 について、「過 去 の取 組 み」と「今 後 の取 組 み」を比 較 すると、過 去 ・今 後 ともに「栽 培 技 術 を習 得 し、品 質 を向 上 させる」の選 択 割 合 が 高くなっており、直売所といえども高品質の商品が求められていることがうかがえます。 また、過去に比べて「今後の取組み」で選択割合が高いのは、「有機農産物を扱う」、「農産 加 工 団 体 と連 携し、品揃 えを拡 大する」などで、「市 場 から購 入 し、品揃 えを拡 大する」の選 択割合は低くなっています。(図16)。 40.6 26.5 18.8 52.4 60.6 47.6 32.4 20.0 56.5 60.6 0 25 50 品質向上技術 新作物の導入 市場からの購入 加工団体との連携 有機農産物の扱い % 過去の取組み 今後の取組み 図16 品揃え関係の戦略(n=170) さらに、今後の戦略のなかで「第1位に選択した割合(優先度)」と「支援を希望した割合(難 易度)」を比較すると、「栽培技術を習得し、品質を向上させる」は第1位にあげた割合に比べ て支援を希望した割合が低くなっています。 22.2 18.2 14.7 40.6 51.5 24.7 30.9 2.9 40.6 37.9 0 25 50 品質向上技術 新作物の導入 市場からの購入 加工団体との連携 有機農産物の扱い % 第1位に選択した割合 支援を希望した割合 図17 第1位選択割合と支援希望割合の比較(品揃え関係の戦略) 注1. 「第1位に選択した割合」とは、(第1位の選択数)/(第1~5位の選択数の計)で求めた。 2. 「支援を希望した割合」とは、(支援希望数)/(第1~5位の選択数の計)で求めた。 3. 図19、21、23についても同様である。 -14-
逆に、「農産物加工団体 と連携し、品揃えを拡大する」では、第1位にあげた割合に比べて 支援を希望した割合が高くなっています(図17)。 ここでは、「青果物の品質向上と品揃えの拡大」がキーワードになると思われます。 集客力向上関 係の戦略 では、過去・今後とも「イベントを開催して集客を図る」の選択割合 が高くなっています(図18)。 今後のその他の戦略では、「加工施設を併設し、集客力アップする」が高くなっています。 9.4 19.4 18.2 18.2 46.5 14.1 36.5 27.1 26.5 47.6 0 25 50 イベント開催 レストラン等の併設 交流施設の併設 加工施設の併設 宿泊施設の併設 % 過去の取組み 今後の取組み 図18 集客力向上関係の戦略(n=170) さらに、今後 の戦 略の第1位をみると、「イベントを開 催して集客を図る」、「レストラン等を併 設し、集客力をアップする」の選択割合が高くなっていますが、支援を希望する割合は低くな っています。 逆に、「加工施設を併設し、集客力アップする」では、第1位に選択する割合よりも支援を希 望する割合が高くなっています(図19)。 ここでは、「ハード面では、加工施設の支援」がキーワードになると思われます。 16.7 29.0 26.1 33.3 67.9 12.5 56.5 30.4 24.4 23.5 0 25 50 イベント開催 レストラン等の併設 交流施設の併設 加工施設の併設 宿泊施設の併設 % 第1位に選択した割合 支援を希望した割合 図19 第1位選択割合と支援希望割合の比較(集客力向上関係の戦略) -15-
サービス関係の今後の戦略では、「接客研修など、販売員の資質向上を図る」および「調理 方法など、商品情報を充実させる」の割合が高くなっています。 また、「直売所を増改築し、規模拡大を図る」、「アンテナショップなど、直売所の多店舗化を 進める」といった取組みも高くなっています(図20)。 40.0 39.4 21.2 15.9 23.5 47.1 48.2 20.0 20.6 32.9 0 25 50 規模の拡大 多店舗化 駐車場等の整備 販売員の資質向上 商品情報の充実 % 過去の取組み 今後の取組み 図20 サービス関係の戦略(n=170) 第1位にあげた今後の戦 略では、「直売所を増改築し、規模拡大を図る」の割合が高く、他 の戦略に比べて支援を希望する割合も高くなっています(図21)。 逆に、「アンテナショップなど、直売所 の多店 舗 化を進める」、「駐車 場の舗装などの整 備を 行う」では支援を希望した割合が高くなっており、ここでは「ハード面での支援希望が強い」こ とがキーワードになると思います。 26.3 37.8 20.6 17.1 69.6 25.0 20.7 32.4 31.4 50.0 0 25 50 規模の拡大 多店舗化 駐車場等の整備 販売員の資質向上 商品情報の充実 % 第1位に選択した割合 支援を希望した割合 図21 第1位選択割合と支援希望割合の比較(サービス関係の戦略) 運 営 関 係 の戦 略 では、「セミナー等 に出 席 し、情 報 を収 集 する」が過 去 ・今 後 ともに、選 択 割 合 が高 くなっていますが、どの戦 略とも過 去よりも今後 の取 組みを重視しているように思わ れます(図22)。 -16-
35.3 18.8 18.8 14.7 15.3 37.6 28.8 25.3 21.8 20.6 0 25 50 POSの活用 顧客管理システムの導入 経理事務のOA化 産直間のネットワーク化 情報収集活動の展開 % 過去の取組み 今後の取組み 図22 運営関係の戦略(n=170) 第 1位 にあげた今 後の戦 略では、「セミナー等に出 席し、情報を収 集する」がもっとも高 くな っていますが、支援を希望した割合は低くなっています(図23)。 逆に、「経理事務のOA化を進める」では支援を希望した割合が高く、「POSシステムの有効 利用を図る」の支援希望割合も高くことを考慮すると、ここでは「効率的なデータ処理と活用」 がキーワードになっていると思われます。 53.1 26.5 25.6 32.4 40.0 23.4 30.6 34.9 18.9 31.4 0.0 25.0 50.0 POSの活用 顧客管理システムの導入 経理事務のOA化 産直間のネットワーク化 情報収集活動の展開 % 第1位に選択した割合 支援を希望した割合 図23 第1位選択割合と支援希望割合の比較(運営関係の戦略) 続いて、売上額帯別に今後を展望のうち品揃え戦略をみると、ほとんどの戦略で「5,000万 円~1億円未満」の売上帯における取組み意欲が高くなっています。 特に、「市場から購入し、品揃えを拡大する」の選択割合は、他の売上額帯に比べて著しく 高くなっています(表13)。 逆に、「1億円以上」の売上額帯では、控えめな回答結果が出ているように思われます。 さらに、売上額帯別に各戦略の第1位選択割合(優先度)をみると、「有機農産物を扱う」で は「500万円未満」が他の売上額帯に比べて多くなっています。 -17-
同 様 に、「栽 培技 術を習得 し、品 質を向上 させる」では「500万 円~1,000万円未満」が、 「農 産 物 加工 団 体と連携 し、品 揃えを拡 大 する」では「5,000万円~1億円未満」が、「新し い作物を栽培し、品揃えを拡大する」では「1億円以上」が多くなっています。 表13 売上額帯別品揃え関係の戦略(n=140) 単位:% 売上額帯 品質向上 技術 新作物の 導入 市場から の購入 加工団体 有機農産 との連携 物を扱う 500万円未満 (58.1) 53.4 (34.5) 50.0 ( 0 ) 17.2 (11.8) 29.3 (3439.7 343434....8888) ~1,000万円未満 (6464....358.3 6464 333) (33.3) 50.0 ( 0 ) 16.7 (20.0) 20.8 ( 0 ) 37.5 ~5,000万円未満 (46.2) 68.4 (40.7) 7171....17171 1 11 ( 0 ) 15.8 (26.7) 39.5 (18.2) 57.9 ~1億円未満 76767676....9999 69.2 38383838....55 55 5353....85353 88 8 76767676....9999 (30.0) (44.4) ( 0 ) (282828....628 66) 6 (30.0) 1億円以上 (50.0) 30.8 (6060....06038.5 60 00) 0 ( 0 ) 7.7 ( 0 ) 15.4 (25.0) 30.8 全 体 (51.8) 60.7 (39.0) 58.6 ( 0 ) 18.6 (19.6) 32.9 (23.5) 48.6 注 1. 図16とはサンプルが異なるため、数値は一致しない。 2. 下段の( )内は、第1位に選択した割合であり、考 え方は図17と同じ。以下の表も同様。 3. もっとも選択割合が高い売上額帯を下線付 き太字とした。以下の表も同様。 次 に、集 客 力 向 上 に関 する戦 略 をみると、品 揃 え戦 略 と同 様 に「5,000万 円 ~1億 円 未 満」での取組意欲が高いことが分かります。 特に、「レストラン等を併設し、集客力をアップする」の選択割合は、他の売上額帯に比べて 著しく高くなっています(表14)。 表14 売上額帯別集客力向上関係の戦略(n=140) 単位:% 売上額帯 イベント レストラン 交流施設 加工施設 宿泊施設 の開催 等の併設 の併設 の併設 の併設 500万円未満 32.8 19.0 22.4 24.1 10.3 (52.6) (545454....554 55) 5 (38.5) (28.6) ( 0 ) ~1,000万円未満 (62.5) 33.3 (50.0) 16.7 (5016.7 505050....0000) ( 0 ) 20.8 ( 0 ) 8.3 ~5,000万円未満 (7771.1 77....87777 8) 88 (16.7) 31.6 34.2 (7.7) (333355....35533....3555533 33) 33 33 (3315.8 333333....3333) ~1億円未満 767676....976 999 6161....56161 55 5 46....2464646 222 53.8 23232323....1111 (70.0) (37.5) (16.7) (14.3) ( 0 ) 1億円以上 38.5 15.4 15.4 23.1 12.9 (60.0) (50.0) (50.0) (333333....333 33) 3 (16.7) 全 体 (66.7) 49.3 (37.8) 26.4 (26.3) 27.1 (26.0) 35.7 (16.7) 12.9 注 . 図18とはサンプルが異なるため、数値は一致 しない。 さらに、売上額帯別に各戦略の第1位選択割合をみると、「イベントを開催して集客を図る」 では「1,000万円~5,000万円未満」が他の売上額帯に比べて多くなっています。 同 様に、「レストラン等を併 設し、集 客力をアップする」では「500万円 未満 」が、「交流施設 を併設し、集客力をアップする」では「500万円~1,000万円未満」が、「加工施設を併設し、 集 客力をアップする」では「1,000万円~5,000万円未満」および「1億円以上」が多くなっ ています。 -18-
サービス関係の戦略をみると、ここでも「5,000万円~1億円未満」での取組意欲が高くなっ ています(表15)。 特に、「接客研修 など、販売員の資質向上を図 る」、「調理方法 など、商 品情報を充実 させ る」といったソフト面の選択割合が高くなっています。 また、売 上 額 帯 別 に各戦 略 の第 1位 選 択 割 合をみると、「直 売 所を増改 築 し、規 模拡 大を 図る」では「1億円以上」が他の売上額帯に比べて多くなっています。 一方、「アンテナショップなど、直売所の多店舗化を進める」では、「1,000万円~5,000万 円未満」が高くなっています。 「駐 車場 の舗装 などの整備 を行 う」では「1億 円 以上 」が高 くなっており、この売 上 額帯 にお ける戦略は規模拡大がキーワードになっているように思われます。 「接客研修など、販売員の資質向上を図る」では「500万円未満」が、「調理方法など、商品 情報を充実させる」では「500万円~1,000万円未満」が高くなっています。 表15 売上額帯別サービス関係の戦略(n=140) 単位:% 売上額帯 規模の拡 直売所の 駐車場等 販売員の 商品情報 大を図る 多店舗化 の整備 資質向上 の充実 500万円未満 (81.3) 27.6 ( 0 ) 15.5 (33.3) 15.5 (4541.4 4545....845 88) 8 (18.2) 37.9 ~1,000万円未満 (50.0) 25.0 ( 0 ) 16.7 ( 0 ) 12.5 (33.3) 37.5 (5729.2 575757....1111) ~5,000万円未満 (84.6) 34.2 (2222....22223.7 22 22) 2 (11.1) 23.7 (43.5) 60.5 (19.2) 68.4 ~1億円未満 (55.6) 696969....269 222 (20.0) 3838....53838 55 5 (20.0) 38383838....555 5 (40.0) 7676....97676 99 9 (10.0) 76767676....999 9 1億円以上 (100100) 10010030.8 ( 0 ) 15.4 (5015.4 505050....0000) (40.0) 38.5 (20.0) 38.5 全 体 (75.0) 34.3 (10.3) 20.7 (21.4) 20.0 (42.3) 50.0 (21.4) 50.0 注 . 図20とはサンプルが異なるため、数値は一致 しない。 運 営関係 の戦略をみると、ここでも「5,000万円~1億円未満」での取組意欲が高くなって います(表16)。 特に、「経理事務のOA化を進める」では他の売上額帯に比べて多くなっており、また第1位 選択割合も高く、緊急性が高い対策であると思われます。 売 上 額 帯 別 に各 戦 略 の第 1位 選 択 割 合をみると、「POSシステムの有 効利 用 を図 る」では 「500万円~1,000万円未満」および「1億円以上」が高くなっています。 「顧客管理システムを導入する」では「1億円以上」、「他の直売所とのネットワークを進める」 では「500万円未満」が、「セミナー等に出席し、情報を収集する」では「1億円以上」が高くな っています。 -19-
表16 売上額帯別運営関係の戦略(n=140) 単位:% 売上額帯 POSの 有効利用 顧客管理 システム 経理事務 他産直と OA化 ネットワーク 情報収集 セミナー等 500万円未満 (20.0) 8.6 (42.9) 12.1 (12.5) 13.8 (4327.6 4343....843 88) 8 (65.0) 34.5 ~1,000万円未満 (100100100) 10012.5 ( 0 ) 12.5 ( 0 ) 8.3 ( 0 ) 12.5 (25.0) 16.7 ~5,000万円未満 (33.3) 31.6 (36.4) 28.9 (28.6) 36.8 (14.3) 36.8 (57.9) 50.0 ~1億円未満 (37.5) 616161....561 555 (14.3) 5353....85353 88 8 (44444444....46969....26969 24) 4422 (28.6) 5353....85353 8 88 (22.2) 69....2696969 222 1億円以上 (100100) 10010015.4 (5030.8 5050....050 00) 0 (25.0) 30.8 ( 0 ) 15.4 (6623.1 666666....7777) 全 体 (43.3) 21.4 (31.3) 22.9 (27.0) 26.4 (26.2) 30.0 (52.7) 39.3 注 . 図22とはサンプルが異なるため、数値は一致 しない。 4 いわて純情ファンクラブアンケート調査の結果 (1) 直売所利用者の行動について 回答のあった県内の「いわて純情ファンクラブ」会員のうち95%が農産物直売所を利用して いました。利用状況でもっとも多いのが「数回利用したことがある」で58%、「定期的に利用し ている」は37%でした(図25)。 また、利用頻度でもっとも多いのは「年数回」で32%、次いで「月1回」が22%となっており、 「週 1回 」と「週 2回 以 上 」とを合 わせた1週 間 に1回 以 上 の利 用 頻 度 は31%となっています (図26)。 なお、利用したことがない理由でもっとも多いのは、「場所が分からない」でした。 4.2 57.9 36.8 0 50 数回利用した 定期的に利用 利用したことがない % 図24 産物直売所の利用状況(n=95) 図25 産物直売所の利用頻度(n=91) 農 産 物 直 売所 を利 用 する理 由でもっとも多いのが、「新 鮮である」で83.5%、以 下 、「比 較 的安い」が75%、「地元の商品がある」が63%となっています(図26)。 「家に近い」、「交通の便がよい」といった地理的な理由の回答割合は低くなっています。 -20- 9.9 20.9 22.0 31.9 13.2 0 25 50 年数回 月1回 週1回 月2回 週2回以上 %
22.0 13.2 13.2 9.9 7.7 83.5 74.5 62.6 47.3 0 50 新鮮である 比較的安い 地元の商品がある 品質が信用できる 駐車場が広い 家に近い 品揃いが豊富 雰囲気がよい 交通の便がよい % 利 用 する直売 所 のうちもっとも遠い店 舗まで、車での所 要時 間 でもっとも多 いのが、「30分 以上」で35%、次いで「20~30分」が26%で、20分以上が6割を超えています(図27)。 また、利 用する店舗 数では、「2~3店 舗 」がもっとも多 く35%、「3店舗 以上 」が24%となっ ており、複数店舗の利用割合が高くなっています(図28)。 14.3 12.1 5.5 35.2 26.4 0 25 30分以上 20~30分 5~10分 10~20分 5分以内 % 図27 もっとも遠い店舗までの所要時間(n=91) 図28 店舗の利用数(n=91) さらに、利 用 頻 度 と利 用 するもっとも遠 い店 舗 までの車 での所 要 時 間 をみると、「週 2回 以 上 」の方 は「20分 ~30分 以 内 」の割 合 が高 く、逆 に「週 1回」ではこの割合 が低 くなっていま す(図29)。 また、「月1回」、「年数回」といった利用頻度が低い方々では、「30分以上」の割合が高くな る傾向が見られます。 利用頻度と利用する店舗数をみると、「週2回以上」の方は「利用する店舗を決めている」の 割合が高くなっています(図30)。 「週1回」および「月2回」の方は「2~3店舗」の割合が、「月1回」および「年数回」の方は「3 店舗以上」の回答割合が高くなっています。 このことから、利用頻度 の少ない方ほど行動半径が広く、同じ直売所を利用することが少な いと思われます。 -21- 図26 直売所を利用する理由(複数回答、n=91) 24.2 35.2 29.7 0 25 2~3店舗 決めている 3店舗以上 %
0% 20% 40% 60% 80% 100% 週2回以上 週1回 月2回 月1回 年数回 5分以内 ~10分以内 ~20分以内 ~30分以内 30分以上 図29 利用頻度ともっとも遠い店舗までの所要時間との関係(n=85) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 週2回以上 週1回 月2回 月1回 年数回 決めている 2~3店舗 3店舗以上 図30 利用頻度と利用店舗数の関係(n=81) なお、1回当りの買上 金 額でもっとも多いのが、「1,000~1,500円 」で35%、次いで「500 ~1,000円」が29%となっています(図31)。 19.8 14.3 35.2 28.6 0 25 1,000~1,500円 500~1,000円 1,500円以上 500円未満 % 図31 1回当りの買上金額(n=91) -22-
利用頻度と1回当たりの買上金額との関係をみると、「週2回以上」の利用頻度の方は「500 ~1,000円未満」が、「月2回」では「1,500円以上」が、「月1回」では「1,000~1,500円 未満」が多くなっています(図32)。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 週2回以上 週1回 月2回 月1回 年数回 500円未満 ~1,000円 ~1,500円 1,500円以上 図32 利用頻度と1回当たりの買上金額との関係(n=81) (2) 特徴のある農産物の利用状況について 今 後 の直 売 所 における品 揃 えの参 考 とするために、特 徴 のある農 産 物 の利 用 状 況 をたず ねました。 米および雑穀の利用状況では、「利用したことがある」の回答割合が高いのが「ヒエなどの雑 穀」および「有機栽培の米」になっています。 また、今 後 の利用 意 向では、「ぜひ利 用したい」の回 答 割 合 が高 くなっているのが「有機 栽 培の米」、「無農薬栽培の米」および「ヒエなどの雑穀」となっています(図33~40)。 6.3 35.8 49.5 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % 9.5 60.0 20.0 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % -23- 3.2 27.4 57.9 0 0 25 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 2.1 32.6 56.8 0 0 25 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 図33 有機米の利用状況 図34 有機米の利用意向 図35 無農薬米の利用状況 図36 無農薬米の利用意向
11.6 33.7 44.2 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % 3.2 57.9 29.5 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % 次に有機栽培、無農薬栽培、減農薬栽培の野菜を比べると、「利用したことがある」の回答 割合が高いのが「有機栽培の野菜」となっています。 また、今 後 の利 用 意 向 では、「ぜひ利 用 したい」の回 答 割 合 が高 いのが「無 農 薬 栽 培 の野 菜」となっています(図41~46)。 7.4 77.9 10.5 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % 6.3 69.5 20.0 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % -24- 図42 有機野菜の利用意向 4.2 37.9 44.2 1.1 0 25 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 2.1 22.1 67.4 0 0 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 2.1 22.1 70.5 0 0 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 図41 有機野菜の利用状況 図43 無農薬野菜の利用状況 図44 無農薬野菜の利用意向 8.4 25.3 52.6 3.2 0 25 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 図37 減農薬米の利用状況 図38 減農薬米の利用意向 図39 雑穀の利用状況 図40 雑穀の利用意向
11.6 65.3 15.8 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % さらに、「朝採り野菜」、「泥付き野菜」および「カットされた野菜」を比べると、「利用したことが ある」の回答割合が高いのが「朝採り野菜」、「泥付き野菜」となっています(図47~52)。 また、今後の利用意向では、「ぜひ利用したい」の回答割合が高いのが「朝採り野菜」となっ ており、鮮度感が重視されているように思われます。 2.1 82.1 8.4 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % 2.1 83.2 8.4 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % 果物についても野菜と同じ傾向が見られ、「有機 栽培の果物」、「無 農薬 栽培の果物」の利 用意向が高くなっています。(図51~56)。 5.3 67.4 18.9 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % 図51 有機果物の利用状況 図52 有機果物の利用意向 -25- 5.3 23.2 61.1 0 0 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 0 10.5 82.1 0 0 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 16.8 15.8 61.1 0 0 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 図45 減農薬野菜の利用状況 図46 減農薬野菜の利用意向 図47 朝採り野菜の利用状況 図48 朝採り野菜の利用意向 4.2 21.1 67.4 0 0 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 図49 泥付き野菜の利用状況 図50 泥付き野菜の利用意向
7.4 51.6 34.7 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % 図53 無農薬果物の利用状況 図54 無農薬果物の利用意向 12.6 55.8 24.2 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % 図55 減農薬果物の利用状況 図56 減農薬果物の利用意向 山採りの山菜・きのこの利用実績は高く約9割の利用率になっています(図57~60)。 ただ、利 用 率 に比 べて今 後 も「ぜひ利 用したい」という回答 割合 が低 くなっていますので、何 らかの原因があると思われます。 例えば、山採りならではの調理方法などの情報提供が必要かと思われます。 1.1 87.4 7.4 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % 図57 山採り山菜の利用状況 図58 山採り山菜の利用意向 2.1 83.2 10.5 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % 図59 山採りきのこの利用状況 図60 山採りきのこの利用意向 手づくりの味噌、漬物、だんご類は、山 採 りの山 菜 ・きのこと同 様 に、これまでの利 用実 績 も高 く、今後の利用意向も高くなっています(図61~66)。 -26- 2.1 26.3 67.4 0 0 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 6.3 29.5 56.8 0 0 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 4.2 15.8 75.8 0 0 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 4.2 17.9 73.7 0 0 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない %
したがって、直 売所 の品揃 えの一つとして有 効な商 品と思われますが、製造 には所 要の手 続 きや表 示が必要であり、また、味 のばらつきや異 物の混入 などを指摘される分 野なので留 意が必要です。 2.1 69.5 22.1 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % 図61 手づくり味噌の利用状況 図62 手づくり味噌の利用意向 4.2 89.5 3.2 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % 図63 手づくり漬物の利用状況 図64 手づくり漬物の利用意向 0 88.4 5.3 0 50 利用したことがある 利用したことがない 知らなかった % 図65 手づくりだんごの利用状況 図66 手づくりだんごの利用意向 -27- 1.1 23.2 68.4 1.1 0 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 2.1 15.8 76.8 0 0 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない % 2.1 14.7 76.8 0 0 50 ぜひ利用したい やや利用してみたい あまり利用したくない 全く利用したくない %