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医生ヶ丘循環器病診連携会 尾 辻 豊 速いもので 医生ヶ丘循環器病診連携会で心エコーの実技講習会を始めて 8 年近くたちます 6 回で 1 シリーズになり 現在は第 5 シリーズが終わったところですので合計 30 回行ったことになります 私も忙しくなって 最近は 4 ヶ月に 1 回行っています 1

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 14.医局関連行事

第 24 回日本老年医学会九州地方会

 平成 26 年 3 月 8 日に当院ラマツィーニホールにて、第 24 回日本老 年医学会九州地方会を主催しました。会長が尾辻豊教授で、園田が事 務局長として学会の準備を行い、皆様のご協力の御陰で無事終了する ことが出来ました。今回は私にとって初の学会事務局担当で、しかも 分野が循環器単独ではなく老年医学という非常に広い領域での開催と なったため、色々と苦労を致しました。中でも一般演題募集では分野 も様々なためか広い呼びかけのみでは殆ど集まらず、学内(他科)や 関連施設の先生方にもご協力を仰ぎ、何とか例年並みの演題数を集め ることが出来ました。参加者も 100 名を超え、多くの先生方に産業医 大まで足を運んで頂けたのではないかと思っています。  特別講演やランチョンセミナーでは、心血管や腎臓の老化について 貴重な話を伺う事が出来、またシンポジウムでは今後来る高齢者医療のあり方、高齢者就労支援、認知 症ケア、リハビリ、ターミナルケアまで幅広いディスカッションがなされ、非常に素晴らしい内容であっ たと確信しています。また参加された皆様が、今後の医療制度の問題点やあり方を考える一つのきっか けとなったのではないかと期待しています。  最後になりますが、医局秘書の方々、医局員には多忙の中、終日学会業務のお手伝いをして頂きまし た。この場をお借りしてお礼を述べさせて頂きます。本当に有り難うございました。(文責:園田信成) 特別講演:南野 徹 先生 ランチョンセミナー:久米真司 先生 シンポジウム

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尾 辻   豊

 速いもので、医生ヶ丘循環器病診連携会で心エコーの実技講習会を始めて 8 年近くたちます。6 回で 1 シリーズになり、現在は第 5 シリーズが終わったところですので合計 30 回行ったことになります。 私も忙しくなって、最近は 4 ヶ月に 1 回行っています。1)簡単なレクチャーを 10 分程度して、2)実 際に心エコーの機械に触っていただき基本断面を描出していただく(心エコーの機械を 3 台使いますの で、一人 10~15 分程度)、3)その基本断面で得られる典型的な異常画像(例えば僧帽弁逆流、急性心 筋梗塞等)を 15 分程度で私が提示する、以上のような 3 部構成で 90~120 分程度という基本は変わり ません。金曜日の夜 7 時から産業医大の 3 階カンファレンスルームと心エコー検査室を使って行ってい ます。この勉強会を契機に心エコーを実際に始められた先生もいらっしゃいます。このようなお話を伺 うとやりがいを感じます。シリーズが終了する毎に、少しずつ新しい先生方に参加していただいていま すが、最近では近くから参加される先生が少なくなりました。かなり遠くから来られる先生もいらっ しゃるのですが、その数はそれほど増えないと思っています。そろそろお近くの先生方への取り組みは 終わりつつあるのかな?と思っているところです。興味のある先生方は是非ご参加をお願い申し上げま す。

医生ヶ丘循環器病診連携会

平成 26 年 1 月 31 日 医生ヶ丘循環器病診連携会

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竹 内 正 明

田 村 雅 仁

第 21 回 産業医科大学 循環器・腎臓病診連携会(平成 25 年 5 月 17 日) [ 症例検討 ]  1.「外来心臓リハビリテーションを継続し、運動耐容能の改善が認められた急性心筋梗塞の一例」 産業医科大学若松病院 循環器内科・腎臓内科 上野 啓通 先生  2.「薬剤性間質性腎炎におる急性腎不全でステロイドが奏功した一例」 産業医科大学病院 循環器内科、腎臓内科 久間 昭寛 先生 [ 教育講演 ]  「開心術後の外来フォローの要点」 産業医科大学病院 心臓血管外科 准教授 西村 陽介 先生 [ 特別講演 ]  「新時代の心臓リハビリテーション:エビデンスと実際」 国立循環器病センター循環器病リハビリテーション部・心臓血管内科 部長 後藤 葉一 先生  平成 25 年 5 月 17 日に千草ホテルで開催されました。症例検討では、心臓リハビリテーションの症例 の報告と間質性腎炎の症例の発表が行われ、教育講演では、当院心臓血管外科の西村先生より開心術後 の外来フォローについてお話されました。特別講演では、当院若松病院でも開始した心臓リハビリテー ションのお話について国立循環器病研究センターの後藤葉一先生に「新時代の心臓リハビリテーショ ン:エビデンスと実際」と題して講演して頂きました。心臓リハビリテーションは、最近は様々な心疾 患に関する効果、重要性がピックアップされ、医師のみならずコメディカルの関心が高まっている分野 です。それを反映して多くのコメディカルの方も参加され、立ち見がでる程の盛況ぶりでした。そんな 中、エビデンスの話から自身の施設での経験やリハビリの進め方の話まで、循環器診療における心臓リ ハビリテーションの位置づけや効果、方法について分かりやすくご講演頂きました。 永田泰史(文責:竹内正明)

産業医科大学循環器・腎臓病診連携の会

上野 啓通 先生 久間 昭寛 先生 西村 陽介 先生 後藤 葉一 先生

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第 22 回 産業医科大学 循環器・腎臓病診連携会(平成 25 年 9 月 13 日) [ 症例検討 ]  「当院におけるアジルサルタンの使用経験」 産業医科大学病院 循環器内科、腎臓内科   鍋嶋 洋裕 先生 [ 症例検討 ]  1.「J 波を有する健康な若年男性に発症した特発性心室細動の 1 例」 産業医科大学病院 循環器内科、腎臓内科 古野郁太郎 先生  2.「慢性腎臓病(CKD)に合併した慢性心不全に対する ASV(Adaptive Servo Ventilator)の効果」

産業医科大学病院 循環器内科、腎臓内科 久間 昭寛 先生 [ 教育講演 ]  「血液透析導入ガイドライン 2013」 産業医科大学病院 腎センター 部長・准教授 田村 雅仁 先生 [ 特別講演 ]  「症例から考える不整脈診療」 帝京大学医学部附属溝口病院 第四内科 教授 村川 裕二 先生  平成 25 年 9 月 13 日にホテルクラウンパレス 北九州で開催されました。症例検討では、不整 脈に関する症例の報告と慢性腎臓病患者におけ る ASV の効果に関する発表が行われ、教育講 演では、2013 年に発表された血液透析ガイド ラインに関する講演が当院腎センター田村先生 より行われました。特別講演では、不整脈に関 する数々の執筆をなされている帝京大学医学部 附属溝口病院の村川裕二教授に「症例から考え る不整脈診療」と題して講演して頂きました。内科医にとって最も身近な検査のひとつである心電図の 話から不整脈治療の話まで自ら経験した症例をふまえて分かりやすくご講演頂きました。特に心房細動 治療については抗凝固療法の重要性、種々の抗凝固薬、レートコントロール及びリズムコントロールの 使い方や考え方、アブレーションの位置づけに至る幅広く深い内容でご講演頂きました。 林篤志(文責:竹内正明) 久間 昭寛 先生 鍋嶋 洋裕 先生 古野郁太郎 先生 田村 雅仁 先生 村川 裕二 先生

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第 23 回 産業医科大学 循環器・腎臓病診連携会(平成 26 年 2 月 14 日) [症例検討]  1.「腎生検の適応について判断を迷った糖尿病の1症例」 産業医科大学病院 循環器内科、腎臓内科 藤本陽子 先生  2.「心房頻拍と北西軸の wide QRS tachycardia を契機に診断された閉塞性肥大心筋症の1例」 産業医科大学若松病院 循環器内科・腎臓内科 中園和利 先生 [教育講演]  「脂肪酸と心血管疾患」 産業医科大学 第 2 内科学 講師 荒木 優 先生 [特別講演]  「腎臓病診療はどのように変わったか」 京都大学大学院医学研究科 腎臓内科 教授 柳田 素子 先生  第 23 回産業医科大学循環器・腎臓病診連携会が、平成 26 年 2 月 14 日にホテルクラウンパレス北九 州で開催されました。まず、藤本陽子先生、中園和利先生の 2 名が症例発表を行ないました。藤本先生 は腎生検の適応について症例を呈示しながら解説して頂きました。中園先生は心房頻拍と wide QRS ta chycardia などの心電図異常から診断された閉塞性肥大型心筋症の症例を報告されました。  次いで、「脂肪酸と心血管疾患」について、荒木優先生より教育講演を頂きました。脂肪酸と心血管 疾患との関連について、基礎から臨床まで大変分かりやすくお話して頂きました。  特別講演は京都大学腎臓内科学教授の柳田素子先生でした。柳田先生は平成 6 年京都大学医学部卒で、 大学院を御卒業後は京都大学大学院 21 世紀 COE や同キャリアパス形成ユニット、次世代研究者育成 センターなどの准教授を経て、平成 23 年に京都大学に新設された腎臓内科学の初代教授に御就任され ました。これまで腎臓の発生や再生を専門に御研究を進められており、日本腎臓学会の最高の名誉であ る大島賞も受賞されておられます。今回は「腎臓病診療はどのように変わったか」というテーマで、腎 臓の発生やそれに与える早産の影響 や、京都大学における院内発症の急性 腎障害のサーベイランスシステムの構 築、透析患者の癌治療、エリスロポエ チンの新薬開発など、基礎から日常診 療に至ることまで、最新のトピックス とともに分かりやすくお話し頂きまし た。 (文責:田村雅仁) 藤本 陽子 先生 中園 和利 先生 荒木 優 先生 柳田 素子 先生

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産業医科大学若松病院循環器・腎臓病カンファレンス

岡 﨑 昌 博

第 4 回若松循環器・腎臓病カンファレンス ( 平成 25 年 6 月 20 日 )  若松地区にてご開業の先生方と産業医科大学若松病院循環器内科・腎臓内科との学術交流の機会を設 けるために発足させた第 4 回若松循環器・腎臓病カンファレンスは平成 25 年 6 月 20 日若松区医師会館 で開催されました。症例報告は当科だけでなく、開業医の先生からの発表もお願いした結果、手島内科 医院院長の手島久文先生から症例報告をしていただくことができました。開業医の先生方から質問を募 り、それに答えるという≪Q&Aコーナー≫も継続し大変好評でした。当科からは症例 1 題を発表し、 古野先生にミニレクチャーをしていただきました。古野先生は『慢性腎臓病の外来管理について』とい うタイトルで講演をされ出席の先生方に好評でした。参加者は 17 名でした。 症例報告  1.「虚血性心筋症に合併した心不全と腎不全に輸血が奏功した 1 例」 産業医科大学若松病院 循環器内科・腎臓内科 上野 啓通 先生  2.「薬剤による心不全をおこしたと思われる症例とその後の経過」 手島内科医院  院長 手島 久文 先生 ≪Q&Aコーナー≫ ミニレクチャー  『慢性腎臓病の外来管理について』 産業医科大学若松病院 循環器内科・腎臓内科 古野 由美 先生 第 5 回若松循環器・腎臓病カンファレンス ( 平成 25 年 11 月 14 日 )  第 5 回若松循環器・腎臓病カンファレンスは平成 25 年 11 月 14 日に若松区にある旧古河鉱業若松ビ ルで開催する予定でしたが、会場を確保することが出来なかったため、やむなくリーガロイヤルホテル 小倉で開催することになりました。循環器内科と腎臓内科の症例 2 題の発表に加えて、今回は産業医科 大学第2内科学の荻ノ沢泰司先生にミニレクチャーをお願いしました。開業医の先生方から質問を募り、 それに答えるという≪Q&Aコーナー≫も継続し、大変好評でした。参加者は 12 名でした。 紹介症例の報告  1.「心室性期外収縮を契機に発見された心筋症の 1 例」 産業医科大学若松病院 循環器内科・腎臓内科 高見 浩仁 先生  2.「急激に腎障害をきたした ANCA 関連血管炎の 1 例」 産業医科大学若松病院 循環器内科・腎臓内科 古野 由美 先生 ≪Q&Aコーナー≫ ミニレクチャー  『大きく変わった心房細動診療:最新のエビデンスと臨床上のポイント』 産業医科大学 第 2 内科学 学内講師 荻ノ沢 泰司 先生

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第2内科セミナー

講義年月日:平成 25 年 7 月 29 日

講   師:Robert A. Levine 先生

演 題 名:特別セミナー

 2013 年エコー神戸に私の恩師 Robert A. Levine 先生(ボブ)を招待して講演をしていただきました。 その後に北九州に来ていただき 7 月 29 日(月)に第 2 内科でも講演をしていた だきました。ボブは私より 3 歳ぐらい年上で全米高校生 top 10 talented studen ts に選ばれたことがあり、おそらく 16 歳で高校を卒業し、ハーバードカレッジ(物 理・生物化学)を主席で卒業した正に世界の頭脳です。95 年から 97 年私がマサ チューセッツ総合病院に留学したときに指導していただきました。95 年当時は 3 次元心エコーで一世風靡していました。95 年頃の AHA では 10 author’s rule と いうのがあり、一人の著者は 10 個までしか抄録を投稿できないことになってい ました。当時も採択率は 30%ぐらいで発表が難しい学会で例えば東大循環器内科の教授は抄録を6つ 通した、誰それは 7 つ通したというようなことが噂になっていました。ボブはなんと 10 個だして 10 個 通しました。ビックリしました。おそらく当時 10 個採択される人は年に一人いるかいないかだったと 思います。その後 2 年間指導を受ける中で「こんなに優れた人が世の中にいたんだ。難しい知識を使わ ずに新しい発想が次々出てくる。論文の書き方も見事と言う以外に言葉がない。」と思いました。その 後もずっと現在まで指導していただいており、2012 年の大谷先生の論文でも方法論(どのように僧帽 弁逸脱を測定するか?)において見事な助言をいただきました。このボブに産業医大で講演していただ きました。最近の彼は生物学に心エコーを応用しており、タイトルは Echocardiography as a Window to Mitral Valve Biology というもので、心筋梗塞後の左室拡大等により僧帽弁が大きくなる、これが僧 帽弁逆流を予防しようとするが、多くは不十分となり逆流が発生する、それに役割を果たしている分子 は Marfan 症候群で中心的な役割を果たす分子である、これを治療ターゲットにすると新しい革新的な 治療ができる可能性がある、というような講演でした。多くの医局員が世界一の研究者を目の当たりに して刺激を受けたと思います。彼のところに留学したいと希望する若手が出てくるのを待っています。 (文責:尾辻 豊) 高見 浩仁 先生 古野 由美 先生 加来 京子 先生 荻ノ沢 泰司 先生 会場

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大 学 院 講 議

講義年月日:平成 25 年 5 月 31 日

講   師:県立宮崎病院 循環器内科 医師 渡邉 望 先生

演 題 名:女性医師としての歩み ―自分を活かし、活かされるために―

 渡邉望先生は、宮崎医科大学卒業後、宮崎医科大学附属病院、県立宮崎病院を 経て 1999 年より川崎医科大学循環器内科助手、2003 年に同講師として勤務され ました。2006 年からは同心血管画像解析室で主に 3 次元心エコー図の研究を行い、 数々の実績を挙げられてきました。現在は、第 1 子の妊娠、出産を契機に県立宮 崎病院へ戻られ、子育てと仕事を両立してがんばっておられます。  今回は、「女性医師としての歩み 自分を活かし、活かされるために」というテー マで、学術的な事以外にご自身の経験談から女性医師としての在り方のひとつを お示しし、ご講義頂きました。渡邉望先生は若い時期から積極的に国内外の学会で発表され、その論文 は Circulation などの海外一流雑誌に数多く掲載されています。そんな中で「自分はスーパーウーマン ではありません。」というフレーズから話がはじまり、医学生時代から、研修医、大学病院勤務、産休 期間、子育てを経て今に至るご自身の苦労、努力を、その時の出会いや研究成果を含めながらお話して 頂きました。医師になりたて、あるいはなる前から女性医師としての将来をイメージし、出会いとチャ ンスを大事にして、人一倍努力されていることが分かりました。現在も子育てと仕事をこなしながら、

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講義年月日:平成 25 年 6 月 7 日

講   師:心臓画像クリニック飯田橋 院長 寺島 正浩 先生

演 題 名:心臓 CT と心臓 MRI の現状と可能性

 寺島正浩先生は、神戸大学ご出身で、米国スタンフォード大学にて 7 年半にわ たり心臓画像診断に関する研究に従事されてこられました。2009 年にマルチス ライス CT、および 1.5 テスラ MRI による国内初の循環器画像診断専門クリニッ クを東京・飯田橋に開設されております。当科の園田信成先生と同時期にスタン フォード大学に留学されていたご縁で、このたび大学院講義にお招きすることが 出来ました。  平成 25 年 4 月に産業医科大学病院に 3 テスラの MRI が新規に導入され、念願 だった心臓 MRI の撮影が可能となりました。寺島先生にも、講義の前にこの装置とシステムを見学頂き、 心臓 MRI 検査を開始するにあたっての具体的なアドバイスなども伺いました。講義では当科の医師だ けでなく、多数の放射線科技師さんにも参加いただきました。  心臓の非侵襲的評価法には、心エコー、核医学、CT、MRI などがありますが、CT と MRI は患者の 体型や肺気腫の影響を受けない、任意の撮影断面の画像が得られる、撮影者による診断能の差が少ない などの重要な利点を有しています。心臓 CT は 64 列 CT の登場により非侵襲的な冠動脈狭窄診断の手 法として広く用いられるようになり、冠動脈狭窄のみならずプラークの性状診断まで可能となってきま したが、高度の石灰化があると冠動脈狭窄の評価が困難であること、perfusion や fractional flow reser ve(FFR)を CT で評価するには時間がかかりすぎることなどの問題点があることをお話いただきま した。これに対し心臓 MRI では放射線被曝や造影剤を用いることなく任意断面の心臓シネ画像が得ら れること、弁逆流やジェットなど心腔内での血液の動きがある程度可視化されること、perfusion から 虚血心筋の診断が CT に比し容易なこと、T2 強調画像では、急性心筋梗塞などの疾患で心筋内の水分 の増加を反映して高信号を示し、心筋浮腫の評価が可能であること、ガドリニウム造影剤による遅延造 ご自身と同じように臨床現場を離れた女性医師が復帰しやすい職場作りをお手伝いしておられるとのこ とでした。講義を聴いていた女性医師はもちろん、男性医師もバイタリティー溢れる渡邉望先生の活躍 に感銘を受けていたのではないかと思います。 永田泰史(文責:竹内正明)

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講義年月日:平成 25 年 6 月 21 日

講   師:国立循環器病研究センター

      臨床検査部臨床病理科 松山 高明 先生

演 題 名:病理学的に探る不整脈のメカニズム

 循環器内科医は心臓病理の勉強をするべきだと思い、心臓病理のすぐれた専門 家がどこかいないだろうか?と思っていました。昔は順天堂大学に岡田了三先生 が心筋の病理の発表をたくさんされていたが最近はその分野の仕事を聞かない。 多くの大学や施設で病理のスタッフはせいぜい 6 名で、全身の勉強をせねばなら ず、癌や血管の専門はいても心筋・弁膜の専門はいないのだろうと思っていまし た。しかし、ネットで国循を見てみましたら病理部に数名のスタッフがいらっ しゃって全員心臓が専門で、心筋や不整脈の病理が専門の人もいらっしゃいまし た。その中でまずは松山高明先生をお呼びしました。専門は不整脈の病理です。平成 25 年 6 月 21 日に 主に上室性不整脈の病理について講演していただきました。不整脈というのは特殊な分野で、病理が殆 ど出てきません。左脚ブロックの病理を見た記憶が殆んどありません。講演は期待どおりでした。なる ほどこれが不整脈を起こしているのか !! と唸らせる病理が次々と出てきました。自分たちの視野を広め るためにも第 2 内科にない眼を持った人を呼んで教えていただくのは大変重要なことと思います。国循 病理の先生たちにはいろいろな機会に来ていただき病気の基本を教えていただこうと思っています。 (文責:尾辻 豊) 影で心筋線維化や hibernation などの評価が可能となっていることなどをたくさんの画像を見せて頂き ながらお話いただきました。また、3 テスラ MRI 装置では血液造影剤濃度が高くなくても十分な冠動 脈コントラストが得られるため、負荷心筋血流 MRI、遅延造影 MRI に引き続いて冠動脈 MRA 撮影を 行うことができ、冠動脈狭窄診断と心筋虚血・梗塞の診断を 1 回の検査で総合的に診断する whole hea rt coronary MRA として、各種心疾患の予防・治療戦略において近い将来重要な役割を果たすものに なるという可能性についても熱く語って頂き、大変感銘を受ける内容でした。   (文責:津田有輝)

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講義年月日:平成 25 年 8 月 2 日

講   師:横浜南共済病院 循環器内科 副院長 西崎 光弘 先生

演 題 名:冠攣縮と失神

 冠攣縮性狭心症が失神発作を呈してくることは稀ではない。西崎光弘先生は、 長年横浜南赤十字病院に勤務され循環器病センター長ならびに東京医科歯科大学 の臨床教授も兼務される傍ら、臨床研究に関して JACC や Heart Rhythm 誌等 の一流紙にも多くの臨床研究を発表されている。西崎先生は、虚血性心疾患のみ ならず失神の専門家でもある。本大学院講義では、冠攣縮による失神発作を中心 に先生の豊富な症例を基に講義いただいた。 (文責:安部治彦)

講義年月日:平成 25 年 8 月 30 日

講   師:琉球大学大学院学医学研究科薬理学 教授 筒井 正人 先生

演 題 名:循環器病・腎臓病におけるNOの病因的役割

 基礎実験・研究の素晴らしさを感じてもらおうと思い、第 2 内科 OB で産業医大薬理学准教授から琉 球大学薬理学教授に就任された筒井正人先生に来ていただき NO に関する研究のお話を平成 25 年 8 月 30 日にしていただきました。筒井正人先生は相変わらず活発で、琉球大学でも大学院生と質の高い研 究を続けておられました。先生が作った 3 種類全ての NO のノックアウトマウスを琉球大学にも持って いき、血管や心筋の研究を続ける環境を作られていました。特に心筋に関しては、左室肥大がメインで 心不全を起こしており、最近問題となっている HFPEF(左室駆出率の保たれた心不全:多くは高血圧 があり腎機能が低下し、高度の肺水腫になり利尿薬ですぐに改善するが、予後はかなり悪い)に酷似し た病態を呈します。阪大の特殊な高血圧モデルが HFPEF になりますが、筒井先生の NO トリプルノッ クアウトマウスも世界で二つしかない HFPEF の動物モデルだと思います。また、この NO トリプルノッ

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講義年月日:平成 25 年 9 月 27 日

講   師:九州大学大学院医学研究院循環器内科学 教授 砂川 賢治 先生

演 題 名:知って得する心不全小話

 みなさんご存知の九州大学砂川賢二先生を昨年に引き続きお呼びしました。お 忙しい先生で恐縮しましたが、医局員への大事な教育です。厚かましく、昨年の 講義の 1 ヶ月後ぐらいにメールして「来年も来ていただけないでしょうか?」と 依頼しました。それから約 1 年後の平成 25 年 9 月 27 日に講演が実現しました。 砂川先生はまったく新しい発想(例えば脊髄損傷の人で、上位神経の活動を感知 して、下位神経を人工的に刺激してやれば麻痺も改善する等)で国の大型プロ ジェクトから毎年数億円の研究費を獲得されているそうです。しかし、こちらで の大学院講義としてはもっと基礎的な心拍出量や一回拍出量の決定因子等について講演をしていただき ました。あの有名な ventriculo-arterial coupling という概念は砂川先生のアイデアでした。心血行動 態・低血圧・透析困難症等については心臓・動脈・静脈がそれぞれどのようになっているのか?を理解 しないと対処できません。特に心拍出量は静脈でかなりのところ決定されるようです(全身でどれだけ の酸素が必要となっているかにより必要心拍出量が決まり、それだけの血液を静脈が心臓に返す)。私 自身もそうですが、あたかも心臓が心拍出量を決定しているように感じています。少なくとも正常心臓 では心拍出量は心臓以外が決定しており、その中で静脈の役割は大きいです。心拍出量低下や血圧低下 症例を見たときに「この人の静脈はどのようになっているのか?」考える能力が、心拍出量低下や血圧 低下症例診療・研究には必要です。このような内容で、砂川先生には循環器の基礎ですが多くの循環器 内科医が理解していないところを丁寧に教えていただきました。第 2 内科の関連分野の研究も深みが増 すものと思います。早いもので砂川先生も 2015 年 3 月で定年です。数億円の予算を獲得する能力があ りますので、定年後も九州大学の中で特任教授となられるという噂です。実力のある人は引く手あまた です。 (文責:尾辻 豊) クアウトマウスは腎臓にも特異的な異常が出現し、脂 質代謝も異常であり、研究のテーマがまだまだたくさ んあると思います。筒井先生の講演では研究や学問に 対する情熱がほとばしり医局員に良い刺激を与えたと 思います。「空気を呼んで下さい」という感じで自分 の意見を隠そうとする若者が増えていますが、筒井先 生のように情熱を全身から湧き上らせるような研究者 が第 2 内科からも出てくることを期待しています。 (文責:尾辻 豊)

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講義年月日:平成 25 年 10 月 4 日

講   師:鳥取大学医学部病態情報内科 教授 山本 一博 先生

演 題 名:拡張不全の診断と治療

 山本一博先生は 1986 年大阪大学医学部のご卒業で、Mayo Clinic で4年間リ サーチフェローをされた後、1998 年より 13 年間大阪大学第一内科で臨床、およ び研究に従事され、2011 年 7 月より鳥取大学医学部病態情報内科学教授に着任 されました。今回は「拡張障害の診断と治療」という演題で大学院講義をして頂 きました。拡張障害による心不全は、心不全患者全体の 40%程度を占めるとさ れており、日常臨床でもよく遭遇する病態です。しかしながらその診断は難し く、また有効な治療法が見つかっていない分野です。講義では一般臨床に浸透し

ている E/A や E/e’ といった心エコー指標に関する知見に加え、ストレインや Diastolic wall stress と いった概念に至るまでわかりやすく解説くださいました。また最近の日常診療でご興味を持たれている という、心機能とカルニチンに関連したお話まで幅広い内容の講義となりました。

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講義年月日:平成 25 年 10 月 11 日

講   師:神戸大学大学院医学研究科内科学講座循環器内科学分野

准教授 新家 俊郎 先生

演 題 名:侵襲的画像診断を用いた冠動脈疾患の病態解明と治療

 平成 25 年 10 月 11 日に神戸大学の新家俊郎先生に大学院講義を 行って頂きました。神戸大学は、特に血管内超音波(IVUS)や光 干渉断層法(OCT)といった画像診断が盛んな大学です。  特に OCT に関しては、2005 年から世界に先駆けて使用を開始し、 これまで数多くの臨床データを世に送り出してきました。また、同 時に全国規模で行われる OCT を使った多施設共同研究のコアラボ としても重要な役割を果たしています。  今回の講義のテーマは、このような侵襲的な画像診断を用いた冠 動脈疾患の病態の解明と治療についてでしたが、IVUS や OCT に 関する最新の知見や神戸大学で現在行われている臨床研究について わかりやすく解説して頂きました。  特に印象深かった内容は、糖尿病と冠動脈プラークの関連についての研究です。連続グルコースモニ タリングシステムによる血糖変動データと VH-IVUS を用いた冠動脈プラークの組織性状解析によっ て、血糖変動の冠動脈プラークの脆弱性への関与を明らかにしたものでした。我々のグループにおいて も様々な臨床パラメータと冠動脈プラークの組織性状との関連をみる研究を行っており、このような新 家先生の研究デザインは我々の研究にとって非常に参考になると同時に、神戸大学においてもこのよう な研究が着々と進んでいることに触れ、非常にモチベーションの上がる内容でした。  講義の最後には、日本屈指のカテーテル研究のコアラボである立場から多施設共同研究の重要性にも 触れ、日本全体として臨床データを世界に発信していくことの意義やその為に大学が担う役割など、先 生のこれまでの経験から、研究者としてもつべき大切な視点についてもお話して頂きました。今後世界 へとデータを発信していこうとする我々にとって非常に研究者マインドを刺激される講義でありまし た。 (文責:樫山国宣)

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講義年月日:平成 25 年 10 月 18 日

講   師:九州大学大学院 医学研究院 病態機能内科学 講師 升谷耕介先生

演 題 名:臨床医が行う腎病理診断

講義年月日:平成 25 年 11 月 1 日

講   師:大阪府立急性期・総合医療センター 副院長 

心臓血管センター長 福並 正剛 先生

演 題 名:心房遅延電位

 九州大学の升谷耕介先生をお招きし大学院講義が行われま した。  升谷先生は福岡県立東筑高校を御卒業後、九州大学医学部 に御入学されました。平成 6 年に御卒業後は九州大学医学部 第 2 内科に御入局され、腎臓研究室に配属となりました。腎 病理についての研究が御専門で、平成 22 年にはピッツバー グ大学病理学移植病理部門に御留学されています。腎病理を 中心に顕著な業績をこれまでに多数あげておられます。御帰国後は平成 24 年 9 月に現職である九州大 学病院腎・高血圧・脳血管内科助教に御就任され、同年 12 月からは講師に昇進されておられます。今 回は腎病理の基礎から応用まで、症例を呈示しながら幅広く御教示頂きました。腎臓専門医の立場から 腎病理を見る際に必要な注意点を学ぶことができました。 (文責:田村雅仁)  不整脈大学院生が現在行っている研究に心房細動を予知・予測する手段として P 波遅延電位がある。 福並先生はこの領域の世界的パイオニアである。世界で最初に心房細動の予知に本検査法が有用である ことを報告し、その後も種々の疾患と心房細動に P 波遅延電位の有用性を Circulation 誌はじめ一流紙 に数多く発表されている。不整脈大学院生が行っているデータ(心房ペーシング時の P 波遅延電位と 心房細動との関係)に関する適切な助言も得ることができた。講義終了後も親身に大学院生のデータに 対してご指導いただいた。福並先生は大阪大学循環器内科出身で今後不整脈大学院生とも共同研究を進 めて行くことになった。 (文責:安部治彦)

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内科合同クリニカルカンファレンス

第 422 回内科合同クリニカルカンファレンス       平成 25 年 7 月 16 日   IgA 腎症の最新の治療 産業医科大学病院 循環器内科、腎臓内科 長谷川恵美 先生 宮本  哲 先生 第 427 回内科合同クリニカルカンファレンス       平成 26 年 1 月 21 日   意識消失発作 産業医科大学病院 循環器内科、腎臓内科 林  克英 先生 河野 律子 先生 長谷川恵美 先生 林  克英 先生 河野 律子 先生 宮本  哲 先生

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医 局 関 連 行 事 写 真 集

************** 平成 25 年 7 月 第 2 内科同門会 **************

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参照

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