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オットー・ウェニウス『ホラティウスのエンブレム集』とサン・フランシスコ修道院(サルヴァドール)の壁画装飾

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(1)

オットー・ウェニウス

『ホラティウスのエンブレム集』と

サン・フランシスコ修道院

(サルヴァドール)の壁画装飾

1 『ホラティウスのエンブレム集』の構成と成立過程

オットー・ウェニウス(Otto / Otho Vænius / Venius, ca. 1

6―1

9)

オランダ語名オットー・ファン・フェーン(Otto van Veen)

1)

の『クィン

トゥス・ホラティウス・フラックスのエンブレム集』

(Quinti Horatii Flacci

(2)

図1 オットー・ウェニウス『ホラティウスのエンブレム集』, アントウェルペン,1607年,タイトル・ページ。

(3)
(4)

ないが,これはおそらく,ウェニウス自身によって考案されたものであろ

5)

このエンブレムに対応する図像[図3]では,中央に見られる〈徳〉の

擬人像は右手に槍を,左手に短い剣をもち,舵をもつ〈運命〉を左足で踏

みつけている。槍,剣,舵とも,伝統的に両者に付与されてきたアトリビュ

ートである。

〈徳〉が〈運命〉に打ち勝つというモティーフは,ペトラル

カ以来の人文主義的文学においてしばしば現われている

6)

。人間の一生は

運命によって左右されるものであるが,しかし徳はそれを越えて,確固で

不動なものとしてあり続ける。この擬人像はクラウディアヌスの詩句を反

映していると言える。

また,ウェニウスの友人であり,

『ホラティウスのエンブレム集』の序

文において名前が挙げられている,人文主義者のユストゥス・リプシウス

は,1

4年刊行の『ストア派哲学への手引き』

(Manuductio ad Stoicam

(5)
(6)

ている。

しかし,ここでは擬人像が祭壇を抱えていることから,キケロが『神々

の本性について』

(De natura deorum,1,4

1,1

6)で語っているような,

むしろ「敬神」を意味しているのではないだろうか。キケロによれば,

「敬

神は神々に対する正義である」

(pietas iustitita adversus deos)

10)

(7)
(8)
(9)

術策の劇場』

(Le Theatre des bons engins)やジル・コロゼの『エカトング

ラフィー』

(Hecatongraphie)である。ネーデルランド地方でも,アント

ウェルペンの印刷業者クリストッフェル・プランテイン(フランス名クリ

ストフ・プランタン)が積極的にエンブレム集の刊行に乗り出し,1

5年

刊行のヨハネス・サンブクス『エンブレム集,および古代の貨幣集』

(10)
(11)
(12)

テン語によるモットーとホラティウスを含む幾つかの文言(詩文・散文)

そして,それらに対応する図像によって一つのエンブレムが構成されてい

る。モットーがすべてホラティウスの著作から採られているわけではなく,

それは6つほどのエンブレムに過ぎない(ed.

7,pp.

2,1

7,1

6,

4,

0,

2)

。その他には,プブリルス・シュルス

(p.

4)

,セネカ

(p.

0)

サルスティウス(p.

2)

,ソポクレス(p.

8)に拠っているが,最も多

いのは古典古代から伝えられている格言・警句であり,半分ほどを占めて

いる。そして,典拠の明瞭ではないものも多くあり,それらはウェニウス

自身(あるいは友人たち)による創作と見なすべきであろう

19)

ウェニウスが,序文で述べているような「一般にエンブレム集と呼ばれ

ている警句集」

を作成した背景には,ルドルフ・アグリコラの1

4年の

『学

習を形成することについて』

(De formandi studio)やデジデリウス・エラ

スムスの1

2年刊行の『事象と言葉の豊穣さについて』

(De copia rerum et

verborum)に収められた「範例を蒐集する方法」

(Methodus colligendi

(13)

『書簡詩』(1,17)/未詳/ルキリウス

03 「ミネルウァが自然を完成する」NATVRAM MINERVA PERFICIT.(pp.12―13.) 『カルミナ』(4,4)/『詩論』/未詳/エウリピデス/『カルミナ』(4,4) 04 「不滅の徳」VIRTVS IMMORTALIS.(pp.14―15.)

『カルミナ』(3,2)/未詳/セネカ

05 「知恵は徳の伴侶」VIRTVTI SAPIENTIA COMES.(pp.16―17.) 『書簡詩』(1,11)/未詳/『カルミナ』(1,12)/未詳/キケロ 06 「徳は中間に存する」IN MEDIO CONSISTIT VIRTVS.(pp.18―19.)

『書簡詩』(1,18)/アリストテレス/『諷刺詩』(1,1)/ユウェナリス/オウィ ディウス/エピクテトス

07 「中間を行くのが最も安全」MEDIO TVTISSIMVS IBIS.(pp.20―21.) 『諷刺詩』(1,2)/未詳/『諷刺詩』(2,2)/『詩論』/同

08 「徳は行為に存する」VIRTVS IN ACTIONE CONSISTIT.(pp.22―23.)

『カルミナ』(4,9)/未詳/クラウディアヌス/ペルシウス/『カルミナ』(4,8) /プラウトゥス

09 「徳は嫉妬の標的」VIRTVS INVIDIAE SCOPVS.(pp.24―25.)

『カルミナ』(3,24)/未詳/『書簡詩』(1,1)/未詳/『カルミナ』(3,5)/ ウァレリウス・マクシムス 10 「徳の愛」AMOR VIRTVTIS.(pp.26―27.) 『書簡詩』(1,16)/『書簡詩』(2,7)/未詳/未詳/ディオゲネス・ラエルティ オス 11 「魂の隷属」ANIMI SERVITVS.(pp.29―29.) 『諷刺詩』(2,7)/『諷刺詩』(1,2)/『諷刺詩』(2,7)/ビオン/セネカ/ 『書簡詩』(1,16)

12 「魂の永続的な隷属」ANIMI SERVITVS PERPETVA.(pp.30―31.) 『諷刺詩』(2,7)/未詳/セネカ/未詳/未詳/セネカ

(14)

『書簡詩』(1,2)/未詳/プルタルコス/エウリピデス/ユウェナリス 14 「いつか始めなければならない」INCIPINDVM ALIQVANDO.(pp.34―35.) 『書簡詩』(1,2)/アウソニウス/未詳/サルスティウス/セネカ 15 「労苦の果実は栄光」FRVCTVS LABORIS GLORIA.(pp.36―37.) 『詩論』/未詳/クセノポン/サルスティウス/オウィディウス/ルカノス/プル タルコス

16 「欲望の利子,疾病,悲惨」VOLPTATVM VSVRAE, MORBI, ET MISERIAE.(pp.38― 39.)

『書簡集』(1,2)/デモクラテス/セネカ/セネカ/プラウトゥス/ユウェナリ

17 「酩酊は精神を妨げる」GRAPVLA INGENIVM OFFVSCAT.(pp.40―41.) 『諷刺詩』(2,2)/未詳/エウリピデス/テオグニス

18 「自然は最高の管理者」NATVRA MODERATRIX OPTIMA.(pp.42―43.) 『諷刺詩』(1,2)/『諷刺詩』(2,2)/同/未詳/セネカ/キケロ 19 「浄化すべき魂」ANIMVS PVRGANDVS.(pp.44―45.)

『書簡詩』(1,2)/未詳/ウァレリウス・マクシムス/未詳/『カルミナ』(3,24) 20 「哲学は人生の師」PHILOSOPHIA VITAE MAGISTRA.(pp.46―47.)

『書簡詩』(1,18)/未詳/セネカ/未詳/ソクラテス/ペルシウス 21 「ミネルウァに導かれ」MINERVA DVCE.(pp.48―49.)

『書簡詩』(1,1)/未詳/セネカ/『諷刺詩』(2,4)

22 「規律に留意する魂」DISCIPLINAE ANIMVS ATTENTVS.(pp.50―51.) 『書簡詩』(1,1)/未詳/ピュタゴラス/セネカ/同

23 「長い休息は悪徳を養う」DIVTVRNA QVIES VITIIS ALIMENTVM.(pp.52―53.) 『書簡詩』(1,2)/ヘシオドス/セネカ/プラウトゥス

24 「第一に魂に配慮すべし」HABENDA IN PRIMIS ANIMI CVRA.(pp.54―55.)

『書簡詩』(1,2)/未詳/ランプソニウス/プルタルコス/ディオゲネス・ラエ

(15)

25 「教育と習慣の模範」EDVCATIONIS ET CONSVETVDINIS TYPVS.(pp.56―57.) 『諷刺詩』(1,3)/ウァレリウス・マクシムス/キケロ/オウィディウス 26 「良心は千の証人」CONSCIENTIA MILLE TESTES.(pp.58―59.)

『書簡詩』(1,1)/未詳/ストバエウス/キケロ/オウィディウス/プラウトゥ

ス/アウソニウス

27 「誠実に,そして公然に」HONESTE ET PVBLICE.(pp.60―61.) 『書簡詩』(1,16)/ランプソニウス/未詳/リプシウス/セネカ 28 「沈黙よりも有益なものはなし」NIHIL SILENTIO VTILVS.(pp.62―63.)

『カルミナ』(3,2)/『書簡詩』(1,8)/未詳/未詳/カト/『書簡詩』(1,17) /ディオゲネス・ラエルティオス

29 「宴会は真面目さを欠く」A POCVLIS ABSINT SERIA.(pp.64―65.) 『諷刺詩』(1,2)/キケロ/メナンドロス/未詳/プルタルコス

30 「カメナエは両者を愛する」AMANT ALTERNA CAMOENAE.(pp.66―67.) 『カルミナ』(4,12)/未詳/ヘシオドス/セネカ/未詳/ウァレリウス・マクシ

ムス/未詳/『諷刺詩』(2,3)/『書簡集』(1,6)/オウィディウス 31 「ゆっくり急げ」FESTINA LENTE.(pp.68―69.)

『諷刺詩』(1,10)/ウァレリウス・マクシムス/プラウトゥス/クラウディアヌ ス

32 「騒乱のただ中で平静に」MEDIIS TRANQVILLVS IN VNDIS.(pp.70―71.) 『カルミナ』(3,3)/ストバイオス/ウェルギリウス/プルタルコス 33 「いかなる所でも完全に無垢で」INNOCENTIA VBIQVE TVTA.(pp.72―73.)

(16)

36 「権威は権威に従う」POTESTAS POTESTATI SVBIECTA.(pp.78―79.) 『カルミナ』(3,1)/セネカ/ヨセフス

37 「誰が富裕なのか,何も欲しない者である」QVIS DIVES? QVI NIL CVPIT.(pp.80― 81.)

『カルミナ』(2,2)/セネカ/『カルミナ』(3,24) 38 「知恵の自由」SAPIENTIAE LIBERTAS.(pp.82―83.)

『諷刺詩』(2,7)/エピクテトス/リプシウス/未詳/『書簡詩』(1,1)/ディ オゲネス・ラエルティオス

39 「貧困への過度の恐怖が自由を害する」NIMIVS PAVPERTATIS METVS LIBERTATI NOXIVS.(pp.84―85.)

『書簡詩』(1,10)/未詳/メナンドロス

40 「運命は各人を幸福にする」SORS SVA QVEMQVE BEAT.(pp.86―87.) 『カルミナ』(4,9)/未詳/セネカ 41 「農業の至福」AGRICVLTVRAE BEATITVDO.(pp.88―89.) 『エポドン』(2)/キケロ/ストバイオス 42 「吝嗇の悪」AVARITIAE MALVM.(pp.90―91.) 『カルミナ』(3,16)/キケロ/ユウェナリス 43 「精神の騒乱」MENTIS INQVIETVDO.(pp.92―93.) 『カルミナ』(2,26)/『書簡詩』(1,2)/オウィディウス/セネカ 44 「不可避の配慮」CVRAE INEVITABILES.(pp.94―95.) 『カルミナ』(2,16)/『カルミナ』(3,1)/ウェルギリウス/スタティウス 45 「嫉妬は大きな悪」GRANDE MALVM INVIDIA.(pp.96―97.)

『書簡詩』(1,2)/未詳/ソクラテス/セネカ/ヘシオドス

46 「名声の頂点は危うく」CVLMEN HONORIS LVBRICVM.(pp.98―99.) 『カルミナ』(2,10)/セネカ/『書簡詩』(2,2)

(17)

48 「何者も黄金の欲望を抑えられない」NIL AVRI CVPIDVM REFRAENAT.(pp.102― 103.)

『諷刺詩』(2,1)/プロペルティウス/『カルミナ』(3,24)/ユウェナリス『諷 刺詩』(10)

49 「金銭は善良で誠実な者から引き離す」PECVNIA A BONO ET HONESTO ABSTRA-HIT.(pp.105―105.)

『書簡詩』(1,16)/『諷刺詩』(2,3)/『諷刺詩』(1,4),セネカ/ディオゲ ネス・ラエルティオス

50)「利得とともに彷徨う」CVM FRVCTV PERGREINANDVM.(pp.106―107.) 『カルミナ』(2,16)/『書簡詩』(1,11)/セネカ

51)「苦悩は富への執着」ANXIA DIVITIARVM CVRA.(pp.108―109.) 『カルミナ』(3,1)/セネカ/デモクリトゥス

52)「酒を飲めば飲むほど水が欲せられる」QVO PLVS SVNT POTAE, PLVS SI-TIVNTVR AQUAE.(pp.110―111.)

『カルミナ』(2,2)/未詳/アリストテレス/『カルミナ』(3,24)/『書簡詩』 (1,2)/セネカ

53)「十分に恵まれている者はさらに望んではならない」QVOD SATIS EST CVI CONTINGIT, NIHIL AMPLIVS OPTET.(pp.112―113.)

『書簡詩』(1,2)/『諷刺詩』(1,1)/『カルミナ』(3,16)/『カルミナ』(3,16) /テレンティウス

54)「吝嗇家は死ぬこと以外に,正しいことは何も行 わ ず」AVARVS NISI CVM MORITVR, NIHIL RECTE FACIT.(pp.114―115.)

セネカ/『諷刺詩』(2,3)/セネカ

55)「気前のよさは友愛を養う」AMICITIAM FOVET MVNIFICENTIA.(pp.116―117.) 『諷刺詩』(1,1 1)/『諷刺詩』(2,20)/オウィディウス『ポントゥスから

の手紙』(2)

(18)

VOLVNT OMNES QVAM OPTIME.(pp.118―119.) 『諷刺詩』(1,1)/キケロ/マルティアリス

57)「金銭のさまざまな支配」VARIVM RECVNIAE DOMINIVM.(pp.120―121.) 『書簡詩』(1,10)/『書簡詩』(1,16)/未詳

58)「権力は愚行を見逃す」STVLTITIAM PATIVNTVR OPES.(pp.122―123.) 『書簡詩』(1,18)/未詳/オウィディウス/未詳/メナンドロス 59)「万物は金銭に従う」PECVNIAE ODEIVNT OMNIA.(pp.124―125.)

『諷刺詩』(2,3)/アリストパネス『プルート』/『諷刺詩』(2,5)/『カルミ ナ』(3,3)

60)「吝嗇者にいかなる道があるのか」QVID NON AVRO PERVIUM?(pp.126―127.) 『カルミナ』(3,6)/キケロ『義務について』(7,2)

61)「金銭は万物を与える」PECVNIA DONAT OMNIA.(pp.128―129.) 『書簡詩』(1,6)/エウリピデス/ユウェナリス

62)「吝嗇家は欺瞞の探求をあえてしない」AVARVS QVAESTIS FRVI NON AVDET. (pp.130―131.)

『諷刺詩』(2,3)/『諷刺詩』(1,3)

63)「相続者は顔が似ているのが常である」HERES INSTAR VVLTVRIS ESSE SOLET. (pp.132―133.)

『諷刺詩』(2,5)/プルタルコス/プラウトゥス/セネカ/ペルセウス 64)「貧困の災難」PAVPERTATIS INCOMMODA.(pp.134―135.)

『カルミナ』(3,24)/未詳/ユウェナリス

65)「私が正気なら,友がもたらす喜びに代わるものはない」NIL EGO CONTVLERIM IVCVNDO SANVS AMICO.(pp.136―137.)

『諷刺詩』(1,5)/未詳/未詳/『伝道の書』/タキトゥス 66)「友愛の秤」AMICITIAE TRVTINA.(pp.138―139.)

(19)

67)「友人の悪徳を見逃してはならない」AMICI VITIVM NE FASTIDIAS.(pp.140― 141.)

『諷刺詩』(1,3)/同上

68)「同じものを求め,同じものを嫌うことが,結局,堅固な友愛である」IDEM VELLE ATQVE IDEM NOLLE EA DEMVM FIRMA AMICITIA EST.(pp.142―143.) キケロ/『書簡詩』(1,18)/未詳/ウァレリウス・マクシムス

69)「家内のアルゴス,戸外の土竜」DOMI ARGVS, FORIS TALPA.(pp.144―145.)

『諷刺詩』(1,3)/未詳/テレンティウス/ペルシウス/プラトン/ディオゲネ

ス・ラエルティオス

70)「各々に自らの研鑽を」CVIQVE SVVM STVDIVM.(pp.146―147.)

『書簡詩』(1,14)/『書簡詩』(2,1)/アンピデス/ヒッパルコス/オウィディ ウス

71)「誰も自らの運命に満足しない」SVA NEMO SORTE CONTENTVS.(pp.148―149.) 『書簡詩』(1,14)/『書簡詩』(1,10)/『諷刺詩』(1,1)/同書

72)「いかなる人生においても哲 学 す る こ と が 許 さ れ る」IN QVOQVMQVE VITAE GENERE PHILOSOPHARI LICET.(pp.150―151.)

『書簡詩』(1,17)/未詳/アリストパネス/オウィディウス

73)「悪への勝利者は忍耐」VICTRIX MALORVM PATIENTIA.(pp.152―153.) 『カルミナ』(1,24)/セネカ/ピュタゴラス/エウリピデス

74)「運命は出自を変えない」FORTVNA NON MVTAT GENVS.(pp.154―155.) 『エポドン』(4)/ランプソニウス/ホラティウス/セネカ/テレンティウス 75)「ムーサたちには平穏が」A MVSIS TARANQVILLITAS.(pp.156―157.)

『カルミナ』(1,26)/オウィディウス

76)「ムーサたちに永遠が」A MVSIS AETERNITAS.(pp.158―159.) 『カルミナ』(4,8)/『カルミナ』(4,9)/オウィディウス

(20)

セネカ/『カルミナ』(2,10)/『カルミナ』(1,9)/オウィディウス 78)「老年のさまざまな財産」VARIA SENECTAE BONA.(pp.162―163.)

『詩論』/フィリッポス/オウィディウス/セネカ

79)「真の哲学とは死の瞑想である」VERA PHILOSOPHIA MORTIS EST MEDITATIO. (pp.164―165.)

『書簡詩』(1,4)/プラウトゥス/『書簡詩』(1,2)/ウァレリウス・マクシ ムス/マクシムス

80)「智者の徳は葡萄酒から離れること」EX VINO SAPIENTI VIRTVS.(pp.166―167.) 『書簡詩』(1,7)/『カルミナ』(1,18)/セネカ/『エポドン』(13)/『カルミ

ナ』(2,11)

81)「汝は時に合わせよ」TEMPERA TE TEMPORI.(pp.168―169.) 『カルミナ』(3,29)/ランプシウス/セネカ/ピンダロス/セネカ

82)「然るべく費やされた時を,智者は呼び戻さない」TEMPVS RITE IMPENSVM SAPI-ENS NON REVOCAT.(pp.170―171.)

『カルミナ』(3,29)/ランプシウス/キケロ/セネカ/未詳

83)「死の後に嫉妬は止む」POST MORTEM CESSAT INVIDIA.(pp.172―173.) 『書簡詩』(2,1)/プラトン/オウィディウス/フィロン

84)「力量を超えることを企てるな」NEQVID VLTRA VIRES CONERIS.(pp.174―175.) 『カルミナ』(3,4)/『カルミナ』(1,3)/未詳/『カルミナ』(3,4) 85)「時は変わり,またわれわれは時の中で変わる」TEMPORA MVTANTVR, ET NOS

MVTAMVR IN ILLIS.(pp.176―177.)

『カルミナ』(3,6)/ヒエロニムス/セネカ/エウリピデス

86)「宗教を蔑ろにした罰は多様である」NEGLECTAE RELIGIONIS POENA MVLTI-PLEX.(pp.178―179.)

『カルミナ』(3,6)/未詳/未詳/キケロ

(21)

ス/プロペルティウス/セネカ

88)「君主の過失を民衆が償う」PRINCIPVM DELICTA PLEBS LVIT.(pp.182―183.) 『書簡詩』(1,2)/未詳/未詳/未詳/サルスティウス/『カルミナ』(1,15) 89)「正しく生きたければ,用心せよ」TVTE, SI RECTE VIXERIS.(pp.184―185.)

『カルミナ』(2,13)/ウァレリウス・マクシムス/メナンドロス/『カルミナ』 (1,28)

90)「将来について思い煩うな」DE FVTVRIS NE SIS ANXIVS.(pp.186―187.) 『カルミナ』(3,29)/『カルミナ』(1,11)/『カルミナ』(2,11)/スタティウ

91)「時よりも速いものはあるだろうか」QVID ENIM VELOCIVS AEVO? (pp.188― 189.)

『カルミナ』(2,11)/セネカ

92)「日の下に永遠なるものなし」AETERNVM SVB SOLE NIHIL.(pp.190―191.)

『詩論』/未詳/未詳/プロペルティウス

93)「われわれは,生きている間は死を恐れない」SIC VIVAMVS, VT MORTEM NON MENTVAMVS.(pp.192―193.)

『カルミナ』(2,14)/リプシウス/セネカ/同

94)「老人は,家ではなく薪の山を建てることを考えよ」DE ROGO, NON DE DOMO EXSTRVENDA SENEX COGITET.(pp.194―195.)

『カルミナ』(2,18)/未詳

95)「死によって万物は消失する」MORTE LINQVENDA OMNIA.(pp.196―197.) 『カルミナ』(2,14)/オウィディウス/セネカ

96)「冥府への共通の道」COMMVNIS AD LETVM VIA.(pp.198―199.) 『カルミナ』(3,14)/オウィディウス/セネカ/未詳

97)「冥府への不意の力」IMPROVISA LETHI VIS.(pp.200―201.)

(22)

98)「死の確実さ」MORTIS CERTITVDO.(pp.202―208.) 『カルミナ』(2,3)/『カルミナ』(3,1)

99)「一つの死が万象を止める」CVNCTOS MORS VNA MANET.(pp.209―210.) 『カルミナ』(1,4)/『カルミナ』(2,18)/ランプソニウス/メナンドロス 100)「時は飛び,呼び戻せず」VOLAT IRREVOCABILE TEMPVS.(pp.210―211.)

『カルミナ』(4,7)/セネカ/ウェルギリウス

101)「人間は影と風以外のものにあらず」NIL ALIVD AC VMBRA ATQVE FLATVS EST HOMO.(pp.212―213.)

ソポクレス/『カルミナ』(4,7)/『カルミナ』(1,4)/ピンダロス/ランプ ソニウス

102)「無情な宿命」INEXORABILE FATVM.(pp.214―215.) 『カルミナ』(4,7)/カトウッルス/ウェルギリウス

(23)
(24)
(25)
(26)
(27)

合致していると言いうる。

(28)
(29)
(30)
(31)
(32)
(33)

示す王冠,月桂冠,権標,硬貨が載っている。権標(fasces)とは束桿と

も呼ばれ,斧を心棒にして枝鞭を束ね,赤い革紐で縛ったもので,古代ロ

ーマの高官の職標であった(斬首刑と鞭打ち刑の執行権を意味する)

(34)
(35)
(36)
(37)

また翻案されて2

5版以上がヨーロッパ中で刊行されたのである

28)

まず,1

2年にアントウェルペンで,ラテン語・スペイン語・オランダ

語・イタリア語・フランス語の5各語版が刊行された[図1

5]

29)

。全体と

して1

7年版を踏襲しているが,ラテン語のテクストに付加や改変や削除

が見られる。図版は1

7年版と同一である。続いて,ラテン語・フランス

語・イタリア語・オランダ語版が1

8年とブリュッセルで刊行され,翌年

に再版されている

30)

。また,ラテン語・ドイツ語・フランス語・オランダ

語版が1

4年にアムステルダムで刊行され,この版では図版の下にモット

ーがオランダ語で記され,オランダ語の詩文が載せられている

31)

各国語版に触れると,1

6年にパリで,シュール・ドゥ・ゴンベルヴィ

ユ(マラン・ル・ロワ)の『品行の教え,ストア派の哲学に基づく』

(La

doctrine des moeurs tiree de la philosophie des Stoiques)が刊行されている

32)

(38)

これは『ホラティウスのエンブレム集』に拠って,フランスの詩人・小説

家のマラン・ル・ロワ,シュール・ドゥ・ゴンベルヴィユ(Marin le Roy,

Sieur de Gomberville)が編纂したもので,103のエンブレムの各々につい

て,左側のページはウェニウスのラテン語テクストを利用したフランス語

による解説が,右側のページにはフランス語のタイトル,図像,フランス

語の詩文が掲載されている。ただし,エンブレムの順序は新たに並び変え

られ,1部・2部に構成されている。また,図版は1

7年版が利用されて

いが,左右が反転している。

[図1

6]

。同書は1

1年,1

3年,1

4年,1

年,1

8年とパリで版を重ねている

33)

一方,1

2年にブリュッセルで,

『人生の道徳劇場』

(Le Theatre moral

(39)

ある

34)

。また,1

5年になって,ハーグにおいて『人生のスペクタクル,

すなわち知恵の教訓』

(Le Spectacle de la Vie Humaine: ou Lecons de sagesse,

exprimees)が刊行されている

35)

スペイン語版は1

9年にブリュッセルでフランソワ・フロッペンによっ

て刊行され,

『古代人と現代人の全哲学の道徳的劇場』

(Teatro moral de toda

la Philsophia de los antiguos y modernos)と題されている

36)

。この書物では,

左側のページにスペイン語による解説,その下にラテン語のモットーと詩

文,スペイン語の詩文,右側にはスペイン語によるモットー,図像,そし

てスペイン語の詩句が配されている[図1

7]

。ただし,エンブレムは新し

く配列されており,ラテン語の詩文も変えられている。

また,この書物にはエピクテトスの『エンキリディオン』やギリシアの

道徳論『ケベスの表』が付加されているが,興味深いことに,1

3年刊行

の巻には英語版『ホラティウスのエンブレム集――オットー・ウェニウス

の1

0の銅版画によって図解された』

(Emblems from Horace illustrated by

one hundred engravings on steel from O. Vaenius)が収められている

37)

。こ

(40)

のスペイン語版は1

2年にフランソワ・フロッペンによって再版されたが,

そのタイトルは『人生の道徳劇場――1

0のエンブレムにおいて』

(Theatro

de la vida humana, en cien emblemas)と変えられている

38)

。同版は1

年,1

3年にアントウェルペンで再版されている。

ドイツ語版はツェーゼン・フィリップ(Zesen Philipp)の『ホラティウ

スの道徳学,すなわちホラティウスの道徳的な教え』

(Moralia Horatiana:

Das ist die Horatziche Sitten-Lehre)として,1

6年にアムステルダムで刊

行されている

39)

。オランダ語版は,アントニ・ヤンツェン・ファン・テル・

グース(Anthoni Janszen van Ter Goes)の名義で,

『ホラティウス・フラッ

クスから採られたエンブレム集』

(Zinnebeelden Getrokken uit Horatius

Flac-cus)として,1

3年にアムステルダムで刊行され

40)

,同書はまた,

『品行

の教師』

(Leermeester der Zeden)というタイトルでも刊行されている

41)

イタリア語版は1

7年にフィレンツェで,

『ホラティウス・フラックス

のエンブレム集』

(Emblemi de Orazio Flacco)

として刊行され

42)

,また,

年にはロンドンで,英語版の『道徳の教え,すなわち人生の所見――スト

ア派哲学に則して』

(The Doctirne of Morality or Vieuw of Human Life,

ac-cording to the Stoick Philosophy)が刊行されている。

(41)
(42)
(43)
(44)

わち,

〈徳〉はユピテルの鷲に乗って飛び去り,地上では,一人は大地に

ひれ伏し,一人は天を仰いで,自らの行いを後悔しているのである。サン・

フランシスコ修道院の回廊においては,

〈徳〉を嘲る者たちは,すべて全

身像で描かれており,右側では一人の子どもが描き加えられている。後景

に目を向けると,

『ホラティウスのエンブレム集』では,峻厳な丘が見え

るが,回廊では大きな川が描かれ,その向こうに山並みと城砦のような大

きな建造物が描かれている。

サン・フランシスコ修道院の回廊の典拠については,ラテン語版,ある

いは多国語版の『ホラティウスのエンブレム集』ではなく,スペイン語版

の『古代人と現代人の全哲学の道徳的劇場』

(1

9年刊)

,あるいは『人生

の道徳劇場――1

0のエンブレムにおいて』

(1

2年)であると考えられる。

というのは,二つの場面において,モットーが後者のスペイン語版から採

られているからである。すなわち,回廊で

「徳は悪徳を避けること」

(Vitium

fugere virtus erat)というモットーに対応する図像は,ラテン語・多国語

版においては第5番「徳は知恵の伴侶」というモットーに帰されている。

また,

「民族の凌駕しえぬ協和」

(Concordia populi insuperabilis)という

モットーに対応する図像は,第3

1番「ゆっくり急げ」というモットーに帰

されている。

さて,回廊に描かれた3

7のエンブレムは次のとおりである。モットーに

続けて,1

7年のラテン語版の暫時的番号(上述)

,スペイン語版(1

年/1

2年)のページ番号,そして,回廊のすべてのエンブレムの図版を

収録している Silvanisio Pinheiro, Azulejos do convento de S. Francisco de

Bahia,

Salvador: Livraria Turista,1951のページ番号を記している

46)

教会を背にした壁面(西面)

(45)
(46)
(47)
(48)

的な論考において,ヴェストシュタインは,回廊の壁画装飾を通して,

「イ

コノグラフィーの点で,フランシスコ会士たちはウェニウスの新ストア主

義を彼ら自身のイデオロギー的必要性に適合させた,そして,デザインの

点で,諸イメージは,ブラジルの宗教的経験という文脈の中で,パフォー

マンス的機能を獲得した」

48)

と結論づけた。しかし,彼の議論は必ずしも

十全なものとは言えず,多くが今後の課題として残されている。

1)オットー・ウェニウスの生涯と作品については以下を参照。Justus Müller Hofstede, Otto van Veen, der Lehrer de P.P. Rubens, Freiburg im Bresgau(PhD Diss.), 1959; Idem, “Zum Werke des Otto van Veen, 1590―1600,” Bulletin des Musée Royaux des Beaux-Arts Brussels, 3―4(1957), pp.127―174; Carl van de Verde, “Veen, Otto van,” in Dictionary of Art, New York: Grove, 1996, vo.32, pp.114―116; Karel Porteman, “Intro-ducion,” to Otto Vaenius, Amorum Emblemata, Aldershot: Scolar Press, 1996, pp.1―20; Karl Porteman, “Veen Otto (Octavio), van, ook V(a)enius, tekenaan, schilder en Schrigver,” in National Biografische Woordenboek, Brussel: KVAB, 2011, pp.1060―1087; Otto Vaenius and his Emblem Books, ed. by Simon McKeown, Glasogow: Glasgow Em-blem Studies, 2012. オットー・ウェニウス/ダニエル・ヘインシウス『愛のエンブレ ム集』(伊藤博明訳,ありな書房,2009年)「解題」。

2)Cf. Maurits Sabbe, “Les ‘Emblemata Horatiana’ d’Otto Venius,” De Gulden Passer / Le compass d’or, 13(1935)[=Sabbe], p.3; Mario Praz: Studies in Seventeenth-Century Imagery, Second Edition considerably increased(1964), Roma: Edizioni di Storia e Letteratura, 1975[=Praz], p.523 ; John Landwehr, French, Italian, Spanish, and Por-tuguese Books of Devices and Emblems 1534―1827: A Bibliography, Utrecht − Leiden: Haentjens Dekker & Gumbert, 1976[=Landwehr I], n.732; John Landwehr, Emblem and Fable Books Printed in the Low Countries 1452―1813: A Bibliography, Utrecht: HES Publishers, 1988[=Landwehr II], n.817; Alison Adams, Stephen Rawles and Ali-son Saunders, A Bibliography of French Emblem Books of the Sixteenth and Seventeenth Centuries, 2 voll., Genève: Droz, 1999―2002[=BibFEB],F592.

(49)

Wallraf-Richrtz-Jahrbuch, 55(1994), pp.115―126; Margit Thøfner, “Making a Chimera: Invention, Col-laboration and the Production of Otto Vaenius’s Emblemata Horatiana,” in Emblems of the Low Countiries: A Book Historical Perspective, eds. by Alison Adams and Marleen von der Weij, Glasgow: Glasgow Emblem Studies, 2003, pp.17―44; Tina Montone, “Horatius emblematicus: genio e tecnica negli emblem filosofibi del maestro Olandese Otto van Veen(Vaenius),” in Il concetto di libertà nel Rinascimento, a cura di L. Secchi Tarugi, Firenze: Franco Casati Editore, 2008, pp.589―606; Roland Mayer, “Vivere se-cundum Horatiana: Otto Vaenius’ Emblemata horatiana,” in Perceptions of Horace: A Roman Poet and his Readers, eds. By L.B.T. Houghton and M. Wyke, Cambridge: Cambridge University Press, 2009, pp.200―219; Marc van der Poel, “Venius’ Em-blemata Horatiana: Material Fragment of a Classical Poet,” in Neo-Latin Philology: Old Tradition, New Approaches, ed. by Marc van der Poel, Leuven: Leuven University Press, 2014, pp.131―164; Nathalei de Brézé, “Les implications politique d’Otto Vaenius dans les Pays-Bas, in Acta Conventus Neo-Latino Monasteriensis: Proceedings of the Fif-teenth International Congress of Neo-Latin Studies (Münster 2012), general eds. by Astrid Steiner-Weber and Karl A.E. Enenkel, Leiden − Boston: Brill, 2015, pp.134―149; Karl A.E. Enenkel, “The Transmission of Knowledge via Pictorial Figurations: Vaenius’ Emblemata Horatiana(1607)as a Manual of Ethics,” in Idem, The Invention of the Emblem Book and the Transmission of Knowledge, ca.1510―1610, Leiden − Boston: Brill, 2019, pp.365―438.

4)Cf. Gerads-Nilissen, op.cit, pp.53―54. 5)Cf. Ibid., p.30.

6)Cf. Klaus Heitman, Fortuna und Virtus: Eine Studie zu Petrarucus Lebenswinsheit, Köln: Böhlau, 1958; Gottfried Kirchner, Fortuna im Dichtung und Emblematica des Barock: Tradition und Bedeutungswandel eines Motivs, Stuttgart: Metzler, 1970; Virtus und fortuna: Zur deutschen Literatur zwischen 1400 und 1720, hrsg. Von Joseph P. Strelka und Jörg Jungmayr, Berun − New York: P. Lang, 1983.

7)Justus Lipsius, Manuduction ad Stoicorum Philophiam libri tres, Antwerpen, 1604, 1, 1, 18. Cf. Gerards-Nelissen, op.cit., p.33; De Brézé, op.cit., p.139. リプシウスとネーデ ルランドの画家たちの関係については以下を参照。Mark Morford, Stoics and Neosto-ics: Rubens and the Circle of Lipsius, Princeton, NJ: Princeton University Press, 1991. 8)Bardassare Casteglione, Il cortegiano, 4, 18. イタリア語原文との対訳本は以下であ

るが,訳語は変更している。カスティリオーネ『宮廷人』(清水純一・岩倉具忠・天

野恵訳,東海大学出版会,1987年,649ページ)。Cf. Gerards-Nelissen, op.cit., pp.31― 32.

9)同上訳,651ページ。

(50)

太郎訳,「キケロー選集」11,岩波書店,2000年,80ページ)。

1)Justus Lipsius, Politica: Six Books of Politics or Political Instruction, edited with Translation and Introduction by Jan Waszink, Assen: Royal Van Gorcum, 2004, p.320. 12)Cf. Felice Stampfle, Netherlandish Drawings of the Fifteenth and Sixteenth Centuries

and Flemish Drawings of the Seventeenth and Eighteenth Centuries in the Pierpont Mor-gan Library, New York: The Pierpont Morgan Library − Princeton, N.J.: Princeton Uni-versity Press, 1991, pp.65―99.

3)Cf. Brézé, op.cit., p.135(Paris, Bibiliothèque nationale de France, inv. Cc. 92, f.t.2); Stampfle, op. cit., Fig.82(Staatliche Graphische Sammlung, München).

4)Emblemata Horatiana, p.6. 15)アンドレア・アルチャーティ『エンブレム集』(伊藤博明訳,ありな書房,2000年)。 16)エンブレムについて邦語で読むことのできる基本書は以下のとおりである。マリ オ・プラーツ『綺想主義研究――バロックのエンブレム類典』(伊藤博明訳,ありな 書房,1998年),アルブレヒト・シェーネ『エンブレムとバロック演劇』(岡部仁・小 野真紀子訳,ありな書房,2002年),カール・J・ヘルトゲン『英国におけるエンブレ ム伝統――ルネサンス視覚文化の一面』(松田美作子・川井万里子訳,慶應義塾大学 出版会,2005年),ピーター・M・デイリー監修『エンブレムの宇宙――西欧図像学 の誕生と発展と精華』(伊藤博明監訳,ありな書房,2013年),伊藤博明『綺想の表象 学――エンブレムへの招待』(ありな書房,2007年)。 17)Cf. Enenkel, op.cit., pp.367―368.

18)Sabbe, p.3; Praz, p.523; Landwehr I, n.733; Landwehr II, n.818, 819; BibFEB, F592. 19)Cf. Van der Poel, op.cit., pp.135―137, 141.

20)Cf. Gerards-Nelissen, p.22. 21)Cf. Ennenkel, op.cit., p.369. 22)Cf. Thøfner, op.cit., p.17. 23)Emblemata Horatiana, 1607, pp.6―7. 24)この中で6番目と7番目のエンブレムについては,すでに伊藤『表象の綺想学』(393― 399ページ)で採り上げている。 25) アリストテレス『ニコマコス倫理学』(神崎繁訳,「アリストテレス全集」15,岩 波書店,2014年,78―82ページ)。 26)ホラポッロ『ヒエリグリフ集』(伊藤博明訳,ありな書房,2019年,11ページ)。 27)ウェニウス『愛のエンブレム集』(前掲訳,22ページ;同「注釈」,171ページ)を 参照。

8)それらの刊行の経緯はきわめて複雑である。Cf. Sabbe, op.cit., pp.4―14; Van der Poel, op.cit., pp.142―149.

(51)

0)Quinti Horatii Flacci Embelmata. Cf. Praz, p.523; Landwehr II, n.822, 823.

1)Othonius Vaeni Emblemata Horatiana. Cf. Praz, p.523, Landwehr I, n.741; Landwehr II, n.824; John Landwehr, German Emblem Books 1531―1888: A bibliography, Utrecht − Leiden: Haentijens Dekker & Gumbert, 1972[=Landwehr III], n.607; BibFEB, F.605.

32)Cf. Sabbe, pp.4―5; Praz, pp.402―403; Landwehr I, n.476; BibFEB, F.272.

33)Cf. Praz, p.402―403; Landwehr I, n.477, n.478, ; BibFeB, F.273, F274, F275, F.276, 34)Cf. Sabbe, p.7; Praz, p.524: Landwehr I, n.479; BibFEB, F.601.

35)Cf. Sabbe, pp.7―8; Praz, p.524; Landwehr I, n.742. 36)Cf. Sabbe, pp.5―7; Praz, p.524; Landwehr I, n.736. 37)Cf. British Library, General Reference Collection 28. g. 11. 38)Cf. Sabbe, p.12; Praz, p.524; Landwehr I, n.737.

39)Cf. Praz, p.524; Landwehr III, n.605.

40)Cf. Sabbe, p.11; Praz, p.523; Landwehr I, n.740; Landwehr II, n.383. 41)Cf. Sabbe, pp.12―13; Praz, p.523.

42)Cf. Sabbe, p.14; Praz, p.524; Landwehr I, n.743.

43)Cf. Peter van der Coelen, “Emblemata Sacra? Biblical Picture Books and Emblem Literature,” in The Emblem Tradition and the Low Countries, eds. by John Manning, Karel Porteman and Marc van Vaeck, Turnhout: Brepols, 1999, p.266.

4)Cf. Michael Bath, “Alxander Serton’s Painted Gallery,” in Albion’s Classicism: The Visual Arts in Britain, 1550―1660, ed. by L. Gent, New Haven: Yale University Press, 1995, pp.78―108; Idem, “Vaenius abroad: English and Scottish Reception of The Em-blemata Horatiana,” in Anglo-Dutch Relations in the Field of the Emblem, ed. by Bart Westerweel, Leiden − New York − Köln: Brill, 1997, pp.87―106; Idem, Renaissance Decorative Painting in Scotland, Edinburgh: National Museums of Scotland Publishing, 2003, pp.79―103.

(52)

Portugal e Espanha na época dos Descobrimentos, ed, Pedro Dias, Coimbra: Minerva, 1987, pp.381―406; Pedro Moacir Maia, Os cinco sentidos, os trabalhos dos mese e as quatro parte do mundo em painéis de azulejos no Convento de S. Francisco em Salvador, Bahia, Brasília: Senado Federal, 1990; Maria Helena de Teves Consta Ureña Prieto, “Horácio no Brasil,” in Miscelânea de estudos linguíscos, filológicos e litterários in memo-riam Celso Cunha, Rio de Janeiro: Nova Fronteia, 1995, pp.677―698; Alexandre Nobre Pais, “O Theatro Moral de la Vida Humana no Convento de Sãn Francisco Bahia,” Oceanos, 36/37(Oct. 1998 / Mar. 1999), pp.100―124; Thijs Weststeijn, “Otto Vaenius’ Emblemata Horatianaand the azulejos in the monastry of Sãn Francisco da Bahía,” De zeventiende eew, 21(2005),pp.128―145; Fr. Hugo Fragoso, Um teatro mitológico ou um sermão em Azulejos? Claustro do Convento do São Francisco, Salvador-Bahia-Brasio: Paulo Afono Fonte viva, 2006; Maria Alexandra Trindade Gago da Câmara, “Portu-guese Baroque Art in Colonial Brazil: the Heritage of 18th-Century Azulejos,” in Europe and the World in European Histrography, Pisa: Editioni Plus – Pisa University Press, 2006, pp.267―280; José Miguel Morales Folgueira, “Mitología, emblemática y esotecismo en el claustro franciscano de San Salvador de Bahía, Barasil”, in Literatura Hispanoamericana del Siglo XX. Literatura y Ciudad, ed. Jorge Bergua Cavero and Guadalupe Fernández Ariza, Málaga: Universidad de Málaga, 2011, pp.77―104. 46)エンブレムの順序と,モットーのトランスクリプションは Weststeijn, op.cit., p.134

に拠る。

47)サン・フランシスコ修道院の参事会室の内部は,1732年にアウクスブルクで刊行さ れた,アウグスト・カシミル・レデル(August Casimir Redel,1656―1705)のエン ブレム・ブック『マリアの讃辞』(ELOGIA MARIANA)に基づく数点の絵画が飾ら れている。Cf. Rubem Amaral Jr.,“Emblemática mariana no convento de São Francisco de Salvador, Bahia, e seus modelos europeus”, in Imagen y Cultura. La interpretación de las imágenes como Historia cultural, ed. Rafael García Mahíques y Vincent Francesco Zuriaga Senento, Valencia: Generalitat Valenciana, 2008, vol.1, pp.203―216. 48)Cf. Weststeijn, op.cit., p.145.

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