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少子時代の幼児の生活 と遊び

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(1)

BulletinofFacultyofEducation,NagasakiUniversity:Curriculum andTeachingNo.32(1999)89‑99

少子時代の幼児の生活 と遊び

後藤 ヨシ子 * 立花 由紀子 * 藤川 知香 '

(平成10年10月30日受理 )

Dai l yLi f eandPl a yl nEar l yChi l dhood att heAgeofLo w Bi r t hRat e

Yos hi koGOTO

,

Yuki koTACHI BANA

,

Chi kaFUJI KAWA

(Received,October30,1998)

は じめに

今 日子 どもや家庭 を取 り巻 く環境 の変化 は,核 家族の進行や 出生率 の低下 に伴 い,人間 関係 の視点か らは 「縮小化」 と 「希 薄化」が言 われ る その影響 は子 ども達 に 「多様 な価 値観 の存在 を学ぶ,我慢す ること,社会性 を培 う,人の心 の痛 み を感 じること,ひいては 創造性 や活力 を育 む こと等」, これ らは様 々な人間関係 の中で学 び とってい くもので あ る ことか らも,その機会 を減少 させ ることへ の懸念 が もたれ る1)。少子化 はゆ と りあ る世 話 や教育が期待 で きる とい うプラスの評価が考 え られる一面,子 どもの心 身の健やか な発育 発達及 び 自然 や人 との共生 に とって,子 ども時代 の体験 が長い人生 に及 ぼす意義 を考 える 時,現状 の環境 や子 どもの体験 を分析 し,人間発達の視 点か ら問題点の検討が望 まれ る。

今 回は幼児期 の生活 と遊 びの現状 と理想,親子のふれあい と満足 度 を中心に考察 を試みた。

研 究方 法

対象 は長崎市内の4̀幼稚 園 に通 う3‑ 5歳児287名 (男児147名,女 児140名 ) を もつ母 親 に,子 どもの生活 リズムや遊 びの現状 と理想,親子 の触 れ合 い と満足度 を内容 とす る質 問紙法 による調査 を実施 した 対象児 の兄弟姉妹 数の平均 は2.3人 で あ る そ の 内訳 は2 人兄弟姉妹が最 も多 く54.40/Oと半数 を占め,次いで3人以上の兄弟姉妹が34.1%,ひとりっ 子 は11.5%と1割 を占めてい る 母親 の就労状況 は常勤 ・パ ー ト ・自営 業 を含 め て16.4%

と2割弱であ る 他方専業主婦が81.2%と8割 を占めてい る 祖 父母 との同居率 は母 親 が 就労 している家庭 の方が高 く39.6%, また同居 は していな くて も 「昼 間世話 をお願 い を し ている」が20.8%見 られた。母親の就労 には祖父母 の手助 けや協 力が大 きく母親 の就 労 を 可能 に してい るこ とが伺 える

実施期 間は199610月〜11月であ る

*長崎大学教育学部家政教育講座

(2)

90 長崎大学教育学部紀要 教科教育学 NQ32(1999年)

研究結果

A.

幼児の生活 リズムー現状 と理想‑

1)平 日と休 日の起床時刻

全員が幼稚 園児であ る平 日の子 どもの一 日の始 ま りは,起 床 時刻 で は午前 6時台 が 10.8%,そ して午前7時台が最 も多 く76.7%で, この7時台 まで に87.5%が起 床 して い る これ は子 どもの通 園生活 にみあ うため と考 え られるが,他 方 8時台や 9時台 に起床

し,登 園 まで に時間的余裕 の少 ない子 どもも1割 はいる。

他方休 日では7時台 までの起床 は32.1%と平 日の半数 に も満 た な く,午前8時 台 が最 も多 く58.1%, さらに9時台 に起床す る子 ども8.4%を含 め る と,66.5%が平 日よ りも1 時間遅起 きになってい る (表1)0

表 1 起 床時刻 (%)

平 日の起床時刻 休 日の起床時刻 6時台 31(10.8)

7時台 220(76.7) 8時台 31(10.8) 9時台 1( 0.3) 無回答 4( 1.4) 287(100.0)

14( 4.9) 78(27.2) 167(58.1) 24(8.4) 4( 1.4) 287(100.0)

2)平 日と休 日の就寝 時刻

平 日の就寝 時刻では,午後9時台が最 も多 く63.1%,8時台 も含め9時台 までに就 寝 す る子 どもはほぼ8割 を占める しか し午後10時以降に就寝する遅寝の子 どもも16.4%いる。

他方休 日の就寝時刻 は,平 日に くらべ午後10時台以降の子 どもが23%とほぼ4人 に1 人 と増加す る起床 ・就寝 時刻 ともに平 日よ りも休 日は一時 間ほ ど 「遅寝遅起

の生活 時間 となる子 どもが増 えていることが伺 える (表2)0

表2 就津時刻 (%)

平 日の就寝時刻 休日の就寝時刻 20時台以前 4( 1.4)

20時台 41(14.3) 21時台 181(63.1) 22時台以降 47(16.4) 無回答 14( 4.8) 287(100.0)

3( 1.0) 29(10.1) 163(56.8) 66(23.0) 26( 9.1) 287(100.0)

3)幼児 の一 日の睡眠時 間

一 日の睡眠時間は 「10時間」が53.0%と過半数 を占めてい る そ して睡眠時間 と起 床 時刻並 びに就寝 時刻 との関係 をみ る と,幼稚 園児 は午後9時台 に就寝 し,7時台 に起床 す る とい う10時間睡眠が最 も多 く,幼稚 園児 の標準 の生活時 間 を示 してい る ともい える

(3)

後藤 ・立花 ・藤川 :少子時代の幼児の生活 と遊び 91

(表3)。他方起床 の よ り遅い8時台お よび9時台の幼児 は,就寝 では午後10時台以降, または睡眠時間の少 なめである 「8時 間睡眠」や 「9時間睡眠」 である傾 向があ り,幼 児 の 1割余 りに見 られ る。

表 3 ‑ 日の睡眠時間 (%)

平日の睡眠時間 理想の睡眠時間 8‑9時間 15( 5.3) 4( 1.4) 9‑10時間 73(25.4) 44(15.3) 10‑11時間 152(53.0) 179 (62.4) ll‑12時間 33(ll.5) 48(16.7) 12時 間以上 7( 2.4) 12( 4.2)

無回答 7( 2.4)

0

287(100.0) 287(100.0)

4

)生活 リズ ムの理想

現状 の子 どもの起床 ・睡眠の生活時間に対 して,「今 の ままで よい」 と答 えた母親が, 起床時刻 に対 しては,58.6%を占め,就寝 時刻 に対 しては47.7%であ った。他 方 「もっ

と早 い方が よい」 と答 えた母親 は起床時刻 に対 しては37.6%,就寝 時刻 の方 は46.7%と 半数近い。それ に対 し 「もっ と遅 い方が よい

と答 えた母親 は殆 ん どいなか った。現状 の生活時 間に対 し, もっ と早寝早起 きを望 む母親 の多い こ とが伺 える (表4)

表4 起床 ・就淳時刻 について どう思 うか (%)

起床時刻 就寝 時刻

今のままでよい 168(58.6) 137(47.7) もっと早い方がよい 108(37.6) 134(46.7) もっと遅い方がよい 0 1( 0.3) 無回答 11( 3.8) 15( 5.3) 287(100.0) 287(100.0)

母親 の考 える幼児期 の子 どもの理想 とす る睡眠時間は, 「10時 間」 が最 も多 く62.4%

である さらに 「10時間以上

を理想 と考 える母親 を含 める と83.3%にのぼる 現状 で は10時間以上の睡眠 をとっている幼児 は66.9%であ ることか ら, もっ と睡眠時 間 を多 く 望 んでい る母親が多い ことが伺 える (表3)。そのため には起床時刻 は 「今 の ま まで よ い」 とい う母親の割合 に比べ ,「もっ と就寝時刻 の早 さ」 を望 んで い る母 親 が 半 数 もい ることか ら, まず は就寝 時刻 を現状 よ りも少 しで も早 める ことが理想の睡眠時間に近づ く最 も必要 な条件 となっている とい える 他方8時間あるい は9時間 を理想 と考 える母 親 も16.7%見 られた。

B.

子 どもの家庭 での一 日の主 なす ご し万 一遊 び ・テ レビ視聴 ・絵本 を見 る を中心 に一 平 日と休 日の主 なす ご し方 について,図 1に示 している 平 日の午前 中は幼稚 園 にて過

(4)

9 2

長崎大学教育学部紀要 教科教育学

N Q 3 2( 1 9 9 9

年 )

ご してい るため,午後か らのす ご し方 を見 る と,室内 ・外 を含 めた遊 びの平均時間 はテ レ ビ視聴 時間の3倍 , しか し外遊 び よ りも室内遊 びで過 ごす時間の方が多い傾 向 にある テ レビの視聴 は午後 ・夕食後 を含 め る と平均視聴 時間は

1 0 4. 9

分 である。

l l l l l

室内遊び (平均88.2分)

外遊び (平均53.6分)

l

週 中

ご のし 方 後 導 のヽし̲I

方 夕食 テ レビを見る絵本を見る ((平均平均142.2.66分)分 ) 1 室内遊び (平均96.5分) 室内遊び (平均75.6分 )

l外遊び (平均62.3分 ) 外遊び (平均108.4分 ) I (平均54.5分 )

F

テ レビを見る テ レビを見る l(平均44.1分 )

絵本を見る ((平均35.平均9分 )20.

l

8分 )室内遊び 室内遊び絵本を見る (F(平均平均38.7l分 )8.4分)

(平均50.4分 )l テ レビを見る 過 後ご の テレビを見る (平均86.2分 ) l 絵本を見る (平均17.3分)

図1 1日の過 ご し方 (平均時間 )

休 日では午前 中は遊 びでは,室 内の方が長 く,午後 は外遊 びの時 間が長い。一 日の遊 び 時間は総時間では

3 6 4. 5

分 (ほほ

6

時 間),遊 び場 別では夕食後の室内遊 びを除 き昼 間の時 間のみで見 た場合 ,外遊 びで は

1 6 2

分 ,室 内遊 びは

1 6 3. 8

分 とほぼ同 じであ る。 テ レ ビの視 聴時 間は どの時間帯 に も視聴 してお り一 日の平均稔視聴 時間 は

1 7 2. 9

分 , 夕食 後 は遊 び よ

りもテ レビ視聴 の時間の方が長 い。

他方絵本 ・童話 を見 る (読み きかせ る)は午前,午後 ,夕食後 の どの時間帯 において も

2 0

分以 内 と短かい。幼児 の一 日の過 ご し方 は 「遊 び」 と 「テ レビ」が生活時間の主要 を占 め,室 内遊 び とテ レビ視聴時間 を加 える と幼児が室 内で昼 間す ごす時間がか な りの時 間 を 占めてい ることが わか る

C.

遊 びの現状 と満足度

1

)遊 びの場所 は

「室内 と外遊 び も同 じ位」 また 「室内遊 び」が

,

外遊 び」 よ りも多 く,子 どもの遊 び が室 内遊 びに傾 いて来てい ることがわか る 殊 に

1 9 8 3

年 に実施 した

1 5

年前 は外遊 びは

7

割 を占めていた ことか ら見 る と激減 していることが わか る2)。男女児別では男 児 よ りも

(5)

後藤 ・立花 ・藤川 :少子時代の幼児の生活 と遊び

女児 の方がやや室内遊 びが多いが有意 な差異 はなか った (表5)。

表5 遊 びの場所 (%)

外遊 び 同 じくらい 室内遊 び 男児 35(23.8) 59(40.1)

女児 33(23.6) 50(35.7) 全体 67(23.4) 110(38.3)

IH11日uFuEH1mu1736000343ll川H‑rlHUllU3705511

93

2

)遊 び相手 は (複数回答 )

平 日では全体 的には 「兄弟姉妹」が52.3%と最 も多 く,次 いで 「友達」 と 「母 親

が 同率 の42.5%を占める。そ して 「祖父母」 は9.8%,「ひ と り遊 び」は少な く6.6%である 他方 「父親」 は平 日では 何 ら子 どもの遊 び相手 は してい ない ことが示 されている

休 日では 「兄弟姉妹」 が平 日よ りも割合 は高 くなる (74.2%)が

,

「父親」が43.6%と 子 どもの遊 び相手 を している その分 「母親」 との遊 びや 「友達」 と遊ぶ ことが減少す る。 休 日は,兄弟姉妹 そ して父親や母親 な ど主 として家族 と過 ご し,父親 に とって も子 どもと触 れ合 う大事 な時 間 となってい る (表

6

)0

表6 誰 と遊 んでいますか (遊 び相手 ) (複数回答 ) (%) ひとり遊び 兄弟姉妹 祖 父 母

平日 全体男児女児 117( 4.9( 6.2( 8.8) 76) 16) 758(50(52(51.3,2.4) 53) 1日 622(48(41.4(42.3.5)4)5)

0

1( 0.1( 0.3) 17) 6262(40(42(42.2.2.2)5) 29) l18( 9.7(1l( 7.2.8)1)5)

日 女児男児 15( 30( 7..4)1) 11010(63(78.6.0)9) 216(l4(16.l.4) 63) 56(47.9(40.1)1) 345(26(33.2.8)9) 9( 6.9( 6.4)1) 全体 15( 5.2) 213(74.2) 40(13.9) 125(43.6) 81(28.2) 18( 6.3)

遊 び友達 において も15年前2)とは大 きく変化 し 「近所 の子 ども達」 との遊 びか ら,「兄 弟姉妹

や 「親

との遊 びに比重が移 っている。

男女児別では,男児の方が 同年代の子 ども同士 の遊 びをす る傾 向が強い。

遊 び場所 別 にみ る と

,

「外遊 びが多い」子 どもは平 日,休 日と もに 「友 達」 が 遊 び相 手 としての割合 は高 く,他方 「室 内遊 びが多い」子 どもは 「母親」 や 「ひ と り遊 び」 の 傾向が高 く,「友達」 と遊 ぶ ことは極 めて少 な くなっている。

次 に兄弟姉妹 の有無別でみ る と, 兄 弟 姉 妹 が い る場 合 は, 遊 び相 手 は 「友 達

よ りも 「兄弟姉妹」 で遊ぶ ことが高いが,ひ と りっ子 の場合 は,誰が代 わ りに遊 び相手 に なってい るか,平 日は 「母親

や 「祖 父母」 とい った大人相手 で遊ぶ事が多 く,休 日は 祖父母 に代 わって 「父親」が,そ して 「母親」が兄弟姉妹 のい ない面 を補 っている (表

7)。

3)仲良 しの友達 は何 人い ますか

年齢別 にみ る と,3歳児 は少数例 であ るが 「2‑ 3人」が一番多 く58.8%,4歳児 で は 「4‑ 5人」 が一番多 く51.1%,5歳児 も 「4‑ 5人」が42.2%と一番多 いが

,

「6

(6)

94 長崎大学教 育学部紀要 教科教育学 NQ32(1999年 )

以上」 の友達の割合 も23.0%と年齢 に伴 い仲良 し友達の数が増加 している傾 向が見 られ た (表8)0

表7 誰 と遊 んでいますか (兄弟姉妹の有無別 ) (複数回答 ) (%) ひ とり遊 び 兄弟姉妹 祖 父 母

平日 兄雷管妹ひとりつ子 14(15(2.5.1)9 ) 14

0

9(58.7) 10172(3( 462..4)1) 1( 0.4)

0

1014(47(51.0ー5)9) 21( 8.7(21.2)3)

休日 兄雷管妹ひとりつ子 5(19( 3.5.5) 212)

0

1(83.1) 36(13(13.8.0) 12) 104(49(50.7.6) 19) 66(42(18.4.5)3) 14( 5一3( 9.5)1)

表8 仲良 しの友達 は何 人いますか (%) いない 2‑ 3 4‑5 6人以上 3

0

10(58.8) 6(35.3) 1(5.9)

4 3(2.2) 49(36.2) 69(51.1) 14(10.4) 5 1(0.7) 46(34.1) 57(42.2) 31(23.0) 全体 4(1.4) 105(36.6) 132(46.0) 46(16.0)

4

)遊 び内容

「よくしている ・時々する」の遊び内容 を表9に示 している。男女児 ともに17項 目の う ち上位3位 までは室内遊 びが占める そ して遊 び内容 には男女児 に差異が見 られている

殊 に男児 では外遊 びである 「乗 り物

「ボール遊 び」の割合 は高 く,他 方女児 で は 「お 絵書 き

「ままごと」 に高 く性差がみ られている また 「テ レビゲーム」 や 「虫取 り」

は男児 の方が好 んで遊 んでいる割合 は高いが,全体的に 「木登 り」や 「川遊 び」 は幼児 の遊 び内容 としては, とて も少 ない ことがわか る

幼児 ・児童期 の遊 びに関 して1993(平成5年 ) に実施 した調査 にお いて も3)

,

「め だ

かや子魚 をとる」,「虫取 りをす る」,「蛙 をつか まえる」,「草笛 ・笹舟 をつ くる」や 「草 や花 をつ む

等, 自然 と触れ合 う遊 び内容 は 「殆 どない ・一度 もない」 とい う割合 は高 い。 自然環境の変化や遊 び時間 ・仲 間の減少,電子 メデ ィアの普及等 によ り, 自然体験 の機会 は幼児 ・児童期 の子 ども達の感動 ・冒険 ・達成感等 の体験の中か らは存在の薄い 遊 び内容 となっている結果が得 られている。子 どもの 自然体験 の機会 を考 えるには, 自 然環境 その ものの保護 を してい くこと,同時 に子 ども達の多様 な体験 ,遊 びをどの よ う に豊かな ものに してい くか4)5)6)。子 ども時代の体験 は子 ども時代 に しか得 られ ない発 見や感動があることを重視 したい と考 える。

5)子 どもの外遊 びの時間は十分 だ と思い ますか

子 どもの外遊びの時間に対する親の満足度 について,「十分である」 と思 っている母 親 は意外 と少 な く (15.3% ), 「もっ と外 で遊 ぶ 方 が よい 」 と思 っ て い る母 親 が 多 い (56.1%) ことがわかった (表10(a))0

6

)現在 の 「遊 び場 に満足

してい ますか

(7)

後藤 ・立花 ・藤川 :少子時代の幼児の生活 と遊 び 95

遊 び場 に対す る母親 の満足 度 について,「十分満足 してい る

と答 えた母親 は

2 1 . 1

% , 5人 に1人 にす ぎない。「少 し不満」 あ るい は 「とて も不満が あ る」 と答 えた母 親 は8 割 と非常 に多 い結果がみ られた (表10(b))0

7

) どんな場所 で進 んで は しいですか

遊 び環境 の縮小 や遊 びの質的変化 の中,子 どもの遊 び場所 に対す る親 の希 望 は ,「広 く安全 な所」 とい う考 えが圧倒 的であ り,続 いて 「自然 の残 ってい る ところ」,「公 園」

とい う結果 であ った。

表9 遊 びの内容 (よ くす る ・時 々す る遊 び を含 む) (複数 回答 ) (%)

1 お もちゃ遊び (96.2) テ レビを見 る (96.6) お絵 か き (97.9) 2 テ レビを見る (95.4) お もちゃ遊 び (95.1) 絵本 をみる (97.1) 3 絵本 をみる (94.1) 絵本 をみる (91.0) お もちゃ遊 び (97.1) 4 公園(フランコ,すべり台)(90.9) 公園(プランコ,すべり台)(86.8) 公園(プランコ,すべり台)(95.0) 5 お絵か き (79.2) 乗 り物 (83.1) テ レビを見 る (94.3) 6 かけつこ (79.1) かけつこ (80.4) ままごと (90.0) 7 乗 り物 (79.1) 砂遊 び (77.8)

けつこ (78.0) 8 砂遊 び (77.6) ボール遊 び (74.3) 砂速 び (77.4) 9 お もちゃ作 り (70.5) お もちゃ作 り (71.7) 乗 り物 (75.0) 10 ボール遊 び (67.2) おにごっこ (66.7) お もちゃ作 り (69.3) ll おにごっこ (65.6) テレビゲーム (60.7) おにごっこ (64.5) 12 ままごと (62.6) お絵か き (60.7) ボール遊 び (59.6) 13 虫 とり (47.7) 虫 とり (56.9) 室内ゲーム (52.2) 14 室内ゲーム (46.3) 室内ゲーム (40.3) 虫 とり (37.9) 15 テ レビゲーム (44.3) ままごと (35.2) テ レビゲーム (27.8) 16 木登 り (20.1) 木登 り (12.0) 木登 り (19.1) 17 川遊 び (14.0) 川違 び (16.1) 川遊 び (ll.7)

10 外遊 びの時間 に対 する親 の満足度(a) 遊 び場 に対 す る親の満足度(b)

外遊 びについて 連 び場 について

十分である 大体 よい

もっ と遊ぶ方が よい

ヽ′1361586125iHⅦ一しUlHHは■LUI"‖川ト川U421486日H

十分満足 している 少 し不満がある

とて も不満がある

EiiZIEi‑nul100162252(′し(l15666H

(8)

96 長崎大学教育学部紀要 教科教育学 NQ32(1999年 )

D.親子 の触 れ合 い と満足度 1) 日常生活面の世話

子 どもと日常生活面 において,母親が子 どもと一緒 に 「よ くして い る」 内容 は唯 一

「夕食 を一緒 に食べ る

が9割 を越 えている しか し 「朝食」 におい て は 「一 緒 に食べ る」 は69.0%と低下す る。 また子 どもへ よ く 「話 しかけ ・話相手 になる

こ と も77.4%

であ った。他 に6割 を越 える項 目をあげれば 「買 い物 に一緒 に出か け る」 76.0%, 「一 緒 に寝 る」62.4% 「お風 呂 に一緒 に入 る」61.7%であった。

他方父親が子 どもと一緒 に 「よくしている」 内容 は 「話 しかけ ・話相手 になる」 であ る が41.1%と4割 にす ぎない。過半数 を越 える項 目はな く,せめて3割 を越 える項 目をあげ れば 「夕食 を一緒 にたべ る」31.4%,「お風 呂に一緒 に入 る」30.0%であった。「朝 食 を一 緒 に食べる」 は26.8%と3割 にも満たない状態である。特 に父親 においては 「時 々 してい る」 という割合の方が高 くみ られる 父親の 日常生活面 における子 どもとの触れ合 いは, 父親の勤務時 間 と子 どもの生活時間 とのズ レが考 えられるが,接触は以外 と少ない (秦ll)0

表11 親子 で‑掛 こするもの は (日常生活面 ) (%)

よくする 時々 殆ど.全然しない 無記入 もつ と努力 朝食を一緒に食べる 198(69.0) 49(17.1) 29(10.1) ll( 3.8) 18( 6.3) 夕食を一緒に食べる 267(93.0) 9( 3.1) 4 ( 1.4) 7( 2.4) 3 ( 1.0) お風呂に一緒に入る 177(61.7) 81(28.2) 22( 7.6) 7( 2.4) 8( 2.8) 一緒に寝る 179(62.4) 58(20.2) 42(14.6) 8( 2.8) 5( 1.7) 買い物に一緒にでかける 218(76.0) 57(19.9) 5( 1.7) 7( 2.4) 2(0.7) 話しかけ.話相手になる 222(77.4) 55(19.2) 3 ( 1.0) 7( 2.4) 44(15.3)

よくする 時々 殆ど.全然しない 無記入 もつ と努力 朝食を一緒に食べる 77(26.8) 67(23.3) 119 (41.5) 24(8.4) 30(10.5) 夕食を一緒に食べる 90(31.4) 108(37.6) 71(24.7) 18( 6.3) 51(17.8) お風呂に一緒に入る 86(30.0) 131(45.6) 49(17.1) 21( 7.3) 34(ll.8) 一緒に寝る 64(22.3) 94(32.8) 108(37.6) 21( 7.3) 12( 4.2) 買い物に一緒にでかける 45(15.7) 131(45.6) 88(30.6) 23( 8.0) ll(3.8) 話しかけ.話相手になる 118 (41.1) 125(43.6) 26( 9.0) 18( 6.3) 43(15.0)

父親の人間性 をどの ように子 どもの心の 中に存在 させ るか重要 な課選である

「もっと努力 したい ことは」 の問いに対 し,母親 は 「話 しかけ ・話 相 手 に な る」 をあ げてい る 父親 では 「夕食 を一緒 に食べ る」,次いで 「話 しかけ ・話 相 手 に な る

そ し て 「お風 呂に一緒 に入 る

朝食 をたべ る」 をあげてい る親の生 活 時 間 の ゆ と りと意 識的 な努力の両面が必要 とい えよう。それ には個人の努力 に加 え,社会全体が ゆ と りの あ る社会 を構築 してい くこ とが 同時 に望 まれる

(9)

後藤 ・立花 ・藤川:少子時代の幼児の生活と遊び 97

2)遊 び面

遊 び面 において,子 どもと一緒 に 「よくしている」遊 びは,母親では 「じゃれた り ・ 体で触 れ合 う遊 び

が39,4%,次いで 「テ レビを一緒 に見 る」 33.1%, 「室 内で の遊 び

を一緒 にす る」 22.3%の順 に上位3位の遊 びであるが全体的にみて母親が子 どもとよ く す る遊 びの割合 は多 くはな く

,

「時々す る」の割合 を加 える と74%を越 え る それ も室 内です ごす遊 び内容が主である 他方父親では子 どもと 「よ くしている」遊 びは,同 じ

く 「じゃれた り ・体 で触 れ合 う遊 び」が最 も高 く47.0%,次いで 「テ レビを見 る」 20.2

%,「外遊 びをす る」 19.9%が上位3位であ り,「時 々す る

割合 を加 える と6割 を こえ る遊 び内容であ る。(表12)

表12 親子 で‑掛 こするもの は (遊 び面 ) (%)

よくする 時々 殆ど.全然しない 無記入 もつと努力 外遊びを一緒にする 52(18.1) 142(49.5) 81(28.2) 12( 4.2) 77(26.8) 公 園で遊 ぶ 54 (18.8) 152(53.0) 72(25.1) 9 ( 3.1) 52(18.1) 室内遊びを一緒にする 64 (22.3) 149(51.9) 52 (18.1) 22 ( 7.7) 26( 9.1) テレビを一緒に見る 95(33.1) 133(46.3) 48 (16.7) ll( 3.8) 4( 1.4) おもちゃ作 りをする 12( 4.2) 112(39.0) 149 (51.9) 14 ( 4.9) 43(15.0) テレビゲームを一緒に 6 ( 2.1) 33(ll.5) 234 (81.5) 14 ( 4.9) 3( 1.0) じゃれたり.体で触れ合う遊び 113 (39.4) 123(42.9) 41(14.3) 10 ( 3.5) 29(10.1)

よくする 時々 殆ど.全然しない 無記入 もつと努力 外遊びを一緒にする 57(19.9) 127(44.2) 79 (27.5) 24 (8.4) 71(24.7) 公 園で遊 ぶ 39 (13.6) 128 (44ー6) 102 (35.5) 18 ( 6.3) 62(21.6) 室内遊びを‑緒にする 32(l

l .

1

)

139(48.4) 82(28.6) 34 (ll.8) 20( 7.0) テレビを一緒に見る 58 (20.2) 150(52.3) 55 (19.1) 24 ( 8.4) 5(1.7) おもちゃ作 りをする 29 (10.1) 81(28.2) 154 (53.7) 23 ( 8.0) 41(14.3) テレビゲームを一緒に 17( 5.9) 42(14.6) 205(71.4) 23( 8.0) 1( 0.3) じゃれたり.体で触れ合う遊び 135 (47.0) 104 (36.2) 32 (l

l .

1

)

16 ( 5.6) 31(10.8)

「もっ と努力 したい ことは」の問いに対 し,父親母親 ともに 「外遊 び を一緒 す る

こ とをあげてい る その内容 は 「ボール遊 び」 や 「かけっこ

等があげ られている。

3

)親が子 どもと一緒 に体 を使 って遊ぶ (運動 )時間についての満足度

「今の ままで十分」 と,現状 を肯定 しているのはわずか18.8%と2割弱,「もっ と時 間 を増や したい」 と考 えてい る親が80.5%ととて も高い ことがわか る。親子の触 れ合 いの 結果 において も,「もっと努力 したい ことは」室内遊 び よ りも外遊 び を一緒 に したい と 答 えている割合が父母共 に高い ことが示 されていた。

E.

子 どもの健康 づ くりのために最 も大事 なことは何 ですか。

1)幼児期 の子 どもの健康づ くりのために最 も大事 と思 っていることは,第 1位 に 「生 活

(10)

98 長崎大学教育学部紀要 教科教育学 NQ32(1999年)

リズム ・生活習慣」 をあげてお り,47.9%と約半数 を占める。続いて 「食生活」32.5%,

「遊 び ・運動」15.8%,そ して 「人間関係」3.1%の順である。

2

) さらに健康づ くりのために

,

「家庭生活全体 について もっ と取 り組 み たい こ とが あ り ますか」の問いに対 して,最 も多い意見 は 「家族一緒 に外で遊 びたい

「もっ と体 を動 かす遊 びをさせたい

「家族で同 じスポーツを続 けたい

「家族のふれあいを大事 に した い」 など遊 び ・運動面での取 り組みや家族の触れ合 いがあげ られていた。そ して食生活 面 については 「バ ランスの よい食事 を作 りたい」,「おやつ を与 え過 ぎない」,「偏食 をな くしたい」,生活習慣 ・生活 リズ ム面 については 「早寝 ・早起 きを定着 させ たい」,「規 則正 しい生活 を実行 させ たい

「目的 を持 った毎 日を過 ごす」 ことを,家族全体 で取 り 組み充実 させたい考 えを示 していた。

3)他方 「地域社会 にたい して もっと取 り組 んでほ しい ことや注文 したい ことは」の問い にたい して,「子 どもたちが十分遊べ る広場 を確保 してほ しい, または増や してほ しい」

「公 園な どの整備 をきちん としてほ しい」等,かっての原 っぱに代 わ る安全 で広 い遊 び 場 の確保, また 「幼児のマ ラソン大会,山登 りなど,参加 しやす く興味のある催 し物 を 企画 してほ しい」,「自然の中でのイベ ン トがあってほ しい」 な ど,遊 び広場や地域活動 の企画 ・充実 を求める声があげ られた。 また この他 に も 「道路 と歩道橋等の段差や故障 に,子 どもに対す る配慮みせてほ しい」 とい う意見, さらに 「子 どもの手本 となること を地域 の人々に自覚 してほ しい」 な ど,周 りの大人のモ ラルにたいす る意見 もあげ られ ている

おわ りに

少子化のなか遊 び環境 は 「外遊 び」や 「友達遊 び

の減少,電子 メデ ィアの普及等 に伴 い,子 どもの体験 も質的量的に変化 している 子 どもの心身の発達や健康 に とって,現状 の幼児の生活 リズムや遊 びに満足す る母親 は意外 と少 ない。少子の子育てに時間やエネル ギーをゆ と りを もって注 ぐことがで きるとい う思いの一面 ,子 ど もの生 活 時 間 ・生活 内容 において もっ と早寝や早起 きを望み, もっと親子で外遊 びを増や したい と考 えている, ま た親 自身の努力が 日常生活面 において 「食事 をいつ も一緒 にす ること

や 「話 しかけ ・話 相手 になる

な ど,育児の基本的なことの見つめ直 しが浮 き彫 りになっている現状 の子 どもの生活や遊 びの実際 と希望のあいだのズ レは,親の認識 と行動 をどう統合 させ てい く か とい うことで もある。 また母親 一父親 一子 どもの関係のバ ランスを考 える時,殊 に父親 の子 どもとの触れ合いや育児参加 には,個人の意識 的な努力のみでな く,社会全体が ゆ と

りある時間を構築 してい くことの必要性があるそ して 日々の育児行動 は,親の人生観や 人間存在のあ り方 に対す る考 え方等,大事 な価値観 を子 どもに伝 える,いわゆる次世代の 子 どもへ文化 を伝達 していることの 自覚 をもっ こと,それは親のみでな く保育や教育 に携 わる人々や 自然環境の保護や子 ども環境 のあ り方 を考 える地域行政上 において も同 じ視点 を持つ ことが望 まれる子 ども時代の現在 を豊かに心 身の発達充実 を図ることが将来の各 ライフステージにおける遊 び心や 自己実現,情緒の安定 を一層充実 させ ることにつなが る ことの意義 を人間発達の視点か ら大事 に受け とめたい と考 える。

(11)

後藤 ・立花 ・藤川 :少子時代の幼児の生活 と遊 び 99

文 献

1)厚生大 臣の懇談会 :これか らの家庭 と子育て に関す る懇談会報告書 1990

2)後藤 ヨシ子 :親の養育意識 に関す る研究(1)長崎大学教育学部教科教育学研 究報告(6),126‑134, 1983

3)後藤 ヨシ子 :現代 っ子の遊 び体験 未発表

4)須藤 敏明 :現代 っ子の遊 び と生活 青木書店 1992

5)正木 健雄 :遊 びの不足が生 む体のおか しさ 児童心理 49(13),56161,1995

6)高階 玲治 :変化 の激 しい これか らの社会 に 「生 きる力」 とは何か 「総合的 な学習の実践」教育 開発研 究所 10‑13,1997

参照

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