大 学 に お け る 安 全 保 障 貿 易 に
大 学 に お け る 安 全 保 障 貿 易 に
係 る 自 主 管 理 の 促 進 に つ い て
係 る 自 主 管 理 の 促 進 に つ い て
1
平成2 1年12月17日
経
済
産
業
省
安全保障貿易検査官室
牧野 守邦
2
1.安全保障貿易管理の目的・背景・制度
(1) 安全保障貿易管理の目的と手段
(2) 安全保障貿易管理に係る国際的な脅威の高まり
(3) 国際的な安全保障貿易管理体制
(4) 我が国の安全保障貿易管理制度
・外国為替及び外国貿易法の一部改正
2.大学と安全保障貿易管理
(1) 大学を取り巻く環境変化
(2) 研究活動等と安全保障貿易管理
(3) 自主的な安全保障貿易管理の必要性
(4) 自主的な管理のためのガイダンス・ガイドライン
(5) 情報入手・問い合わせ窓口
目次
3
1.安全保障貿易管理の目的・背景・制度
4
<手段>
武器や軍事転用可能な物・技術が、我が国
の安全等を脅かすおそれのある国家やテ
ロリスト等、懸念活動を行うおそれのあ
る者に渡ることを防ぐための輸出等の管
理
<目的>
我が国を含む国際的な平和及び安全の維持
安全保障貿易管理の目的と手段①
注) 輸出等 : 物の輸出及び技術の提供国際情勢の
不安定化
軍事転用可能な高度な物や技術
軍事転用可能な
高度な物や技術
安全保障貿易管理の目的と手段②
注)大量破壊兵器 : 核兵器、化学兵器、生物兵器、ミサイル (核兵器等ともいう) 開発等: 開発、製造、使用又は貯蔵先
進
国
大量破壊兵器の開発等を行っ
ている国、テロリスト等
輸出管理が厳格に実
施されていない国
迂回輸出
国際的脅威
先進国を中心とした
枠組みにより管理
先進国がもっている高度な機械や技術が、大量破壊兵器等を開発している国などに
渡った場合、
国際的な脅威
となり、情勢の不安定化を招きます。 その脅威を未然に防
止するために、
先進国を中心とした枠組み
を作って貿易管理に取り組んでいます。
5
6
懸念用途
民生用途
炭素繊維
ミサイル構造
部材
ゴルフクラブ
シャフト
冷凍
凍結乾燥器
生物兵器と
なる細菌を保存
インスタント
コーヒーの製造
トリエタノー
ルアミン
化学兵器
シャンプー
工作機械
ウラン濃縮用
遠心分離機
の製造
自動車の
製造
民生汎用品の懸念用途への転用例
・民生用途として輸出した物が輸出先で懸念用途に転用されるおそれあり。
参 考
7
ノズル
(炭素 繊維複合材)ミキサー
ポンプ
ミサイル
遠心分離器(カスケード)固体推進
薬
出典 JIS B 0105工作機械
日本原燃HP ※画像は、作成者の許可を得て掲載しております。転写厳禁 遠心分離器ローター 米国NASA HP 米国エネルギー省 HP 液体燃料等圧送民生汎用品の懸念用途への転用事例
8
1.安全保障貿易管理の目的・背景・制度
(2)安全保障貿易管理に係る
国際的な脅威の高まり
テロ等の実態
¾ 米国 国家テロ対策センター (NCTC)
~2009年4月レポート~
全世界で12,000回のテロ攻撃(2008年)
死者16,000人(2008年)
¾ イラク、アフリカ、アフガニスタン及びパキスタン(ブット元首相暗殺な
ど)で多発。
インド(ムンバイ)、インドネシア(バリ島)、タイなどアジアでも発生。
¾ 日本人等の世界における活動の拡大(2008年)
海外在留邦人 100万人突破
海外旅行者 1,600万人
来日外国人
915万人
●近年の主なテロ発生地 ○「いつかどこかで起こる危機」ではなく、
「今そこにある危機」
9
10
○テロリスト等による大量破壊兵器
などの使用が現実に
○とりわけ、生物・化学兵器は、
比較的安価で製造が容易
身近に迫る国際的脅威の高まり
製造に必要な物資・機材・技術の多くが
軍民両用(デュアル・ユース)であるため、偽装も容易。
1.地下鉄サリン事件(1995/3/20)
2.米国同時多発テロ事件 (2001/9/11)
3.米国の炭疽菌事件(2001/9/27)
4.スペイン列車爆破事件(2004/3/11)
5.ロンドン地下鉄・バス爆破事件(2005/7/7)
6.北朝鮮ミサイル発射(2006/7/5、 2009/4~10月)
7.ムンバイ同時テロ(2008/11/26)
11
対日有害活動の動向
(平成21年「警察白書」第4章第5節から一部抜粋)
「 2007年(平成19年)10月に開催された第17回中国共産党全国代
表大会において胡錦涛総書記が行った政治報告の中で、軍隊の情報
化及び武器装備の自主開発の方針が明確にされており、(中略)外国に
研究者や技術者を積極的に派遣して先端科学技術の収集を図っており、
我が国にも、先端科学技術保有企業、防衛関連企業、研究機関等に研
究者、技術者、留学生等を派遣するなどして、長期間にわたって、巧妙
かつ多様な手段で情報収集活動を行っている。」
「 メドヴェージェフ大統領とプーチン首相は、2008年(平成20年)12月、
(中略) 『対外情報庁(SVR)が提供する信頼性の高い情報は、軍事面や
政治面での重要な決定をする場合において、常に重要な役割を果たし
ている』などと述べ、政策決定の過程における諜報活動の重要性を強調
した。ロシア情報機関員は、在日ロシア連邦大使館員や通商代表部員
等の身分で入国し、違法な情報収集活動を繰り返し行っており、我が国
においても、17年、18年及び20年と違法行為の摘発が続いている。」
12
1.安全保障貿易管理の目的・背景・制度
13
通常兵器
1974 印・核実験
1980 イラン・イラク戦争
1984 イラク化学兵器使用
1988
1990 東西ドイツ統一
湾岸戦争 →
後日イラクの核開発計画が明らかに
1991 ソ連崩壊
2001 9月 米国同時多発テロ事件
2003 3月 米国イラク攻撃
冷戦
米(45)以降、ソ連(49)、英(52)、仏(60)及び中(64) が核実験に成功世
界
情
勢
1970~
1980~
2000~
1949
ココム
設立
1994
ココム
解体
1977 原子力供給国会合(NSG)発足・・・核兵器
1985 オーストラリアグループ(AG)発足・・・生物・化学兵器
1987 ミサイル関連機材技術輸出規制(MTCR)開始
1990
~
大量
破
壊
兵器
キャッチオール規制導入
1991 米, 1995 EU
2002 日本
国際輸出管理レジームの経緯
北朝鮮
1993 ノドン発射 1993~1994 核開発疑惑と米朝枠組合意 1998 テポドン発射 2006 ミサイル発射・核実験 2009 ミサイル発射・核実験インド・パキスタン
1998 両国が核実験 2003 両国がミサイル発射実験 1996 ワッセナー・ アレンジメント (WA) 設立 <参考>90年代以降のアジア情勢14
NPT BWC CWCMTCR
核兵器 不拡散 条約国際的枠組
条約
国際輸出 管理 レジーム我が国の
枠 組
Nuclear Non-Proliferation Treaty ・70年発効 ・190カ国締約 核兵器関連 生物・化学兵器関連 ミサイル関連大量破壊兵器関連
通常兵器関 連 通常兵器関連 生物兵器 禁止条約 Biological Weapons Convention ・75年発効 ・163カ国締約 化学兵器 禁止条約 Chemical Weapons Convention ・97年発効 ・188カ国締約NSG
AG
WA
原子力 供給国 グループ Nuclear Suppliers Group ・77年発足 ・46カ国参加 オーストラリア ・グループ Australia Group ・85年発足 ・40カ国参加 ミサイル関連 機材・技術輸 出規制 Missile Technology Control Regime ・87年発足 ・34カ国参加 ワッセナー・ アレンジメント The Wassenaar Arrangement武器輸出
三原則
武器輸出を 原則禁止外国為替及び
外国貿易法
・輸出貿易管理令 (物) ・外国為替令 (技術) 核兵器、 生物・化学 兵 器 その ものを規 制 通常兵器や大量破壊兵器 の開発に用いられる 汎用 品 等 を 貿 易 管 理 ・96年発足 ・40カ国参加国際輸出管理レジームの概要
(09年11月現在)条約・レジーム
15
G8首脳間でもテロ対策・安全保障問題は、大きな懸案
¾国連安全保障理事会決議第1540号(2004年4月)
¾G8首脳会合(ラクイラ)(2009年7月)「不拡散に関するラクイラ声明」
・大量破壊兵器の開発等を試みる非国家主体にする支援等の差し控え
・大量破壊兵器の関連物資等に対する国内管理を確立するための効果的な措置の実施
¾G8首脳会合(サンクトペテルブルグ)(2006年7月)
「不拡散に関するG8首脳声明」
¾G8首脳会合(ハイリゲンダム)(2007年6月)「不拡散に関するG8首脳声明」
¾G8首脳会合(洞爺湖)(2008年7月)「G8首脳宣言」
・北朝鮮、イランにおける課題への対処
・国連安保理決議1540号の完全な実施の重要性とともに効果的な輸出管理等の重要性を強調 等
¾国連安保理事会「拡散防止と核軍縮」に関する首脳級会議(2009年9月)
「核兵器なき世界」を目指す決議
¾G8首脳会合(グレーンイーグルズ)(2005年7月)「不拡散に関するG8首脳声明」
¾G8首脳会合(シーアイランド)(2004年6月)「不拡散に関するG8」
安全保障貿易管理をめぐる首脳レベルの合意
大量破壊兵器等の開発等を試みる非国家主体にする支援等の差し控え
大量破壊兵器等の関連物資等の調達活動等のための資金援助等を禁止
大量破壊兵器等の関連物資等に対する国内管理の確立のための効果的な
措置
計量管理
物理的防護措置
国境管理及び法執行措置
厳格な輸出管理
(輸出、通過、積換え、再輸出)
不拡散に関する対話及び協力の促進
大量破壊兵器等及び関連物資の不正取引を防止するための協力行動
国連安全保障理事会を通じた不拡散の取組
16
国連安保理決議第1540号
(04年4月28日)
16
17
1.安全保障貿易管理の目的・背景・制度
18
安全保障貿易管理制度の仕組み
貨物 役務 第48条 第25条 1~15項 16項 リスト規制 キャッチオール規制大量破壊兵器 ・武器 ・兵器の開発等に用 いられるおそれの 高いもの リスト規制以外で、 大量破壊兵器の開 発等に用いられるお それのあるもの 輸出貿易管理令 (輸出令) 外国為替令 (外為令) 1~15項 16項 法 律 政 令 別 表 第 1 別 表 全地域向けが対象 ホワイト国を除く 全地域向けが対象 規制対 象 に なるもの 規制対 象 地域等 (物) (技術) (平成14年4月導入) 外国 為替及び 外国 貿易 法 ( 外 為 法 ) 物 : 機械、部品、原材料など 技術 : 物の設計、製造、使用に関する技術 (ソフトウエアも含む) ホワイト国 : 米、加、EU諸国等の輸出管理を 厳格に実施している26カ国 国連武器禁輸国: 国連の安全保障理事会の 決議により武器の輸出が禁止されている イラク、北朝鮮、アフガニスタン等10カ国 リスト規制以外で、 通常兵器の開発 製造又は使用に 用いられるおそれ のあるもの (平成20年11月導入) 通常兵器補完的 輸出規制 16項 16項 国連武器禁輸国向け が対象 ※特定の品目について はホワイト国を除く全地 域向けが対象19
特定貨物(物)とは輸出令・別表第1に掲載されているものをいう。
輸出者は、政令で定める特定貨物(物)を特定の地域に向けて輸出しようとする
場合には、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
外為法第48条第1項
輸出令 第1条第1項
法令条文概要(物・技術)
政令で定める特定技術を特定国において提供することを目的とする取引を行
おうとする居住者若しくは非居住者又は特定技術を特定国の非居住者に提供
することを目的とする取引を行おうとする居住者は、経済産業大臣の許可を受
けなければならない。
特定技術とは、特定の種類の貨物の設計、製造又は使用に係る技術で
あり、外為令別表に掲載されているものをいう。
物
の
輸
出
技
術
の
提
供
外為法第25条第1項第1号
外為令 第17条第1項
20
物の輸出
-日本-
技術の提供
(技術データの提供、
技術支援等による。)
研修員受入れ(非居住者)船積み
工場の設備
販売
設計図
データ
技術指導
技術取引は日本国内においても発生する可能性あり!
-外国-
注 意
輸出と技術提供との違い
技術指導等 メール送信居住者
非居住者
日本人の場合 ①我が国に居住する者 ②日本の在外公館に勤務する者 外国人の場合 ①我が国にある事務所に勤務する者 ②我が国に入国後6月以上経過している者 日本人の場合 ①外国にある事務所に勤務する目的で出国し外国に 滞在する者 ②2年以上外国に滞在する目的で出国し外国に滞在 する者 ③出国後外国に2年以上滞在している者 ④上記①~③に掲げる者で、一時帰国し、その滞在 期間が6月未満の者 外国人の場合 ①外国に居住する者 ②外国政府又は国際機関の公務を帯びる者 ③外交官又は領事官及びこれらの随員又は使用人 (ただし、外国において任命又は雇用された者に限る。) 法人等の場合 ①外国にある外国法人等 ②日本法人等の外国にある支店、出張所その他の 事務所 ③我が国にある外国政府の公館及び国際機関 法人等の場合 ①我が国にある日本法人等 ②外国の法人等の我が国にある支店、 出張所その他の事務所 ③日本の在外公館 その他、合衆国軍隊等及び国際連合の軍隊等 ※財務省通達「外国為替法令の解釈及び運用について(抄)」より居住者及び非居住者の判定
参 考
21
平成21 年11月1 日の外為 法改正以 前は、 居住者か ら非居住 者への提 供のみが 規制対象 であった。22
(1項に該当するものを除く) 軍需品リスト その他 14 機微な品目 汎用品 15 材料加工 カテゴリー2 6 エレクトロニクス カテゴリー3 7 コンピュータ カテゴリー4 8 通信機器 カテゴリー5 9 センサー/レーザー カテゴリー6 WA(ワッセナー・アレンジメント) 10 航法装置 カテゴリー7 11 先端材料 カテゴリー1 通常兵器関連 5 生物兵器の原料となる微生物、毒素及び製造装置 3の2 ミサイル・ロケット及び製造装置 MTCR(ミサイル関連貨物技術 輸出規制) 4 海洋関連装置 カテゴリー8 12 WA(ワッセナー・アレンジメント) 武器 1 原子力専用品 原子力用途以外にも使用できる 汎用品 NSGパート1 NSGパート2 NSG(原子力供給国会合) 大量破壊兵器関連 汎用品 2 16 13 3 項 大量破壊兵器キャッチオール規制 大量破壊兵器関連 推進装置 カテゴリー9 化学兵器の原料となる物質及び製造装置 AG(オーストラリアグループ) 規制品目 国際輸出管理レジーム我が国制度と国際輸出管理レジーム・規制品目の関係
参 考
通常兵器補完的輸出規制 H20.11.より23
輸出しようとする物が輸出令・別表第1の1~15項に
該当する場合又は提供しようとする技術が外為令・別表
の1~15項に該当する場合には、経済産業大臣の許可
が必要となる制度。
・国際的な合意に基づき、武器及び大量破壊兵器の開発等に
用いられるおそれの高いものを規制
・品名・仕様をリスト化しており、その仕様(スペック)
(※)
に該当
するものは、必ず輸出等の許可が必要
・全地域向けが対象
注) 用途、需要者にかかわらず、たとえ海外の自社工場や日系企業
への輸出でも許可が必要です。
リスト規制とは
(※)仕様(スペック)は“貨物等省令”に規定
24
許可が必要となる要件
大量破壊兵器キャッチオール規制とは、リスト規制品以外のもので
あっても、大量破壊兵器の開発等に用いられるおそれのある場合
には、経済産業大臣の許可が必要となる制度。
①大量破壊兵器キャッチオール規制とは
(1)輸出者による判断=
客観要件
・輸入先等において、大量破壊兵器の開発等に用いられるかどうか
・輸入者・需要者が大量破壊兵器の開発等を行う(行っていた)かどうか
①
用途要件
(使用目的)
②
需要者要件
(顧客)
(2)経済産業省による判断=
インフォーム要件
・経済産業省から許可を取るよう通知を受けた場合
対象地域
対象となるもの
輸出管理を厳格に実施している26カ国(ホワイト国)を除く地域
リスト規制に該当しない全品目
(ただし、食料品、木材等は除く。)
特に注意: 懸念の強い貨物例
(参考1)40品目
・外国ユーザーリスト
(参考2)掲載の企業・組織かどうか
25
・リン酸トリブチル(TBP) ・周波数変換器 ・質量分析計又はイオン源 ・電圧又は電流の変動が少な い直流の電源装置 ・大型の真空ポンプ ・耐放射線ロボット ・放射線測定器 ・口径75mm以上のアルミニウム 管 ・高周波用のオシロスコープ及び 波形記憶装置 ・大型発電機 ・微粉末を製造できる粉砕器 ・ジャイロスコープ ・ロータリーエンコーダ ・大型トラック (トラクタ、トレーラー、ダンプを含む) ・クレーン車 ・カールフィッシャー方式の水分測定装置 ・プリプレグ製造装置 ・噴霧器を搭載するよう設計された 無人航空機(UAV) ・UAVに搭載するよう設計された 噴霧器 ・炭素繊維・ガラス繊維・アラミド繊維 ・チタン合金 ・マルエージング綱 ・しごきスピニング加工機 ・数値制御工作機械 ・アイソスタチックプレス ・フィラメントワインディング装置 ・振動試験装置 ・遠心力釣り合い試験器 ・耐食性の圧力計・圧力センサー ・TIG溶接機、電子ビーム溶接機 ・人造黒鉛 ・大型の非破壊検査装置 ・耐食性の反応器 ・耐食性のかくはん機 ・耐食性の熱交換器又は凝縮器 ・耐食性の蒸留塔又は吸収塔 ・耐食性の充てん用の機械 核兵器 へ の 転 用 懸 念 ミ サ イ ル へ の 転 用 懸 念 核・ミサイルへの転用懸念 1.これらの物の輸出又は技術の提供を行う際には、輸入先等 において大量破壊兵器の開発等の懸念用途に転用されない よう、輸出者は特に慎重な審査が必要です。 2.外国ユーザリスト掲載企業に対し、これらの物の輸出又は 技術の提供を行う場合は、リスト上の懸念区分(核兵器・化 学兵器・生物兵器・ミサイル)と、物・技術の懸念用途が一致 するか否かのチェックを行う際に活用ください。 ・密閉式の発酵槽 ・遠心分離器 ・凍結乾燥機 ・噴霧器を搭載するよう設計されたUAV ・UAVに搭載するよう設計された噴霧器 生物 兵器 へ の 転用懸 念 化学 兵器 へ の 転用懸 念大量破壊兵器の開発等に用いられるおそれの強い貨物例
参 考 1
26
外国ユーザーリスト(2009年7月改訂)
経済産業省が、大量破壊兵器の開発
等への関与が懸念される企業・組織を
掲載し公表しているリスト。
このリストに掲載されている企業等に
輸出等を行う場合には、それが大量破
壊兵器の開発等に用いられないことが
明らかな場合を除き、経済産業大臣の
許可が必要となります。
外国ユーザーリスト(抜粋)
各国別の掲載企業・組織数
(2009年7月24日版)
参 考 2
注)外国ユーザーリストは毎年改訂されますので、最新版 を入手するようにしてください。 国 名 掲載数 イスラエル 2 イラン 80 インド 26 北朝鮮 82 シリア 10 台湾 1 中国 17 パキスタン 27 アフガニスタン 2 合 計 247 No. 国名、地域名 Country or Region 企業名、組織名 Company or Organization 別名 Also Known As 懸念区分 Type of WMD 1 イスラエルIsrael Israel Military Industries (IMI) ・Israeli Military Industries
化学、ミサイル C,M 2 イスラエル
Israel
Nuclear Research Center Negev (NRCN)
核 N
3 イラン
Iran 7th of Tir
・7th of Tir Industries Complex ・Mojtamae Sanate Haftome Tir ・Sanaye Haftome Tir ・7th of Tir Industries of Isfahan/Esfahan ・7th of Tir Complex
・Esfahan/Isfahan Haftome Tir Industries
核 N
4 イラン
Iran Abzar Boresh Kaveh Co. ・BK Co.
核 N 5 イラン
Iran
Aerospace Industries Organization (AIO)
・Sazemane Sanaye Hava and Faza (SSHF)
・Bazargani Hava and Faza
ミサイル M 6 イラン
Iran AMA Industrial Co.
核 N 7 イラン
Iran Amirkabir University of Technology
ミサイル、核 M,N
8 イラン Iran
Ammunition and Metallurgy Industries Group (AMIG)
・Ammunition Industries Group ・Ammunition and Metallurgy Industry Group
・Sanaye Mohematsazi ・Ammunition Group ・Ammunition and Metallurgy Industries
核 N
27
②通常兵器補完的輸出規制とは
H20.11.より国連武器禁輸国
非ホワイト国
(国連武器禁輸国除く)リスト規制に該当しない全品目
(但し、食料品、木材等は除く)
対象となるもの
対象地域
許可が必要となる要件
(1)輸出者による判断 輸入先等において、通常兵器の 開発等に用いられるかどうか(用途要件のみ)
(2)経済産業省による判断インフォーム要件
インフォーム要件
経済産業省から許可を取る よう通知を受けた場合 経済産業省から許可を取るよう通知を受けた場合客観要件
通常兵器の開発等に用いられる
おそれの強い貨物
32品目
客観要件なし
通常兵器補完的輸出規制とは、リスト規制品以外のものであっても、
通常兵器の開発、製造又は使用に用いられるおそれのある場合には、
経済産業大臣の許可が必要となる制度。
注)国連武器禁輸国・地域 アフガニスタン、コンゴ民主共和国、コートジボワール、イラク、レバノン、リベリア、北 朝鮮、シエラレオネ、ソマリア、スーダン(計10カ国・地域) 注)通常兵器:核兵器等を除く輸出令別表第1の1項に該当する貨物28
通常兵器の開発等に用いられるおそれの強い貨物
1.ニッケル合金又はチタン合金 2.作動油として使用することができる液体であって、りん 酸とクレゾールとのエステル、りん酸トリス(ジメチル 3.有機繊維、炭素繊維又は無機繊維 4.軸受又はその部分品 5.工作機械その他の装置であって、次に掲げるもの又 はその部分品 1)数値制御を行うことができる工作機械 2)鏡面仕上げを行うことができる工作機械(数値制御を行うことができ るものを除く。) 3)測定装置(工作機械であって、測定装置として使用することができる ものを含む。) 6.二次セル 7.波形記憶装置 8.電子部品実装ロボット 9.電子計算機又はその部分品 10.伝送通信装置又はその部分品 11.フェーズドアレーアンテナ 12.通信妨害装置又はその部分品 13.電波その他の電磁波を発信することなく、電波その他 の電磁波の干渉を観測することにより位置を探知 することができる装置 14.光検出器若しくはその冷却器若しくは部分品又は光検 出器を用いた装置 15.センサー用の光ファイバー 16.レーザー発振器又はその部分品 17.磁力計、水中電場センサー若しくは磁場勾配計又はこ れらの部分品 18.重力計 19.レーダー又はその部分品 20.加速度計又はその部分品 21.ジャイロスコープ又はその部分品 22.慣性航法装置その他の慣性力を利用する装置又はこ れらの部分品 23.ジャイロ天測航法装置、天体若しくは人工衛星の自動 追跡により位置若しくは針路を測定することができ る装置、衛星航法システムからの電波受信装置若 しくはその部分品又は航空機用の高度計 24.水中用のカメラ又はその附属装置 25.大気から遮断された状態で使用することができる動力 装置 26.開放回路式の自給式潜水用具又はその部分品 27.ガスタービンエンジン又はその部分品 28.ロケット推進装置又はその部分品 29. (27)若しくは(28)に掲げるものの製造用の装置又は その部分品 30.航空機又はその部分品 31.ロケット若しくは航空機の開発若しくは試験に用いるこ とができる振動試験装置、風洞、環境試験装置又 はこれらの部分品 32.フラッシュ放電型のエックス線装置29
外為法に基づく輸出等の許可
規制に該当する物の輸出や技術の提供をする際には、
事前に許可を取得する必要があります。
(1)リスト規制に該当するか否かを確認
(2)リスト規制に該当しない場合には、以下に該当するか否かを確認
①大量破壊兵器
キャッチオール規制
(
→用途や需要者に懸念があるか否か)
②通常兵器補完的輸出規制
(→用途に懸念があるか否か)
¾ 上記(1)又は(2)に該当する場合には、必要な書類を用意して窓口(経
済産業本省又は経済産業局・通商事務所)に許可申請を行ってください。
¾ 上記(1)又は(2)のいずれにも該当しない場合には、許可申請は不要で
す。
※許可の申請方法は、以下の3つの方法があります。
①窓口への書類持参
②窓口あてに郵送
③電子申請
30
個別許可
一般包括許可
特定包括許可
特別返品等包括許可
継続的な取引関係を有する同一の相手方への 特定の物・技術の取引について一括して許可 本邦において使用するために輸入された輸出令 別表第1の1項に該当する物(武器)又はその物 に内蔵された外為令別表の1項に該当する技術 (プログラム)であって、不具合による返品、修理 又は異品のためのみに輸出する物や技術につ いて一括して許可原則、国際輸出管理レジーム参加国を仕向地として行う当該
レジームで規制された物・技術(機微品目を除く)の取引を一
括して許可
リスト規制に該当する物の輸出や技術の提供は、原則として
個別案件ごとに許可
複数回の許可 取得実績 (※) 「包括許可」の取得に当たっては、 ①輸出管理社内規程(CP)の整備・届出 ②その確実な実施(チェックリストの提出) ③適格説明会への参加 が許可取得の必要条件となっています。許可の種類
特定子会社包括許可
申請者等との資本関係 50%超株式を所有していて、残りの株式所有者 がいずれも日本企業であるなど、資本関係を有 する最終需要者又は輸入者への特定の物・技術 の取引について一括して許可31
規制対象となる物・技術を、許可を取らずに輸出・提供して
しまうと、法律に基づき、罰せられる場合があります。
※実際に懸念用途に用いられた場合、企業のみならず日本に対するダメージは、計り知れません。
・企業イメージの悪化
・社会的制裁
・株主代表訴訟
等
公
表
・ 10年以下の懲役
・ 1000万円以下の罰金
(対象の物・技術の価格の5倍がそれぞれの
金額を超える場合はその価格の5倍以下の
罰金)
刑事罰
経済産業省からの
違反企業に対する警告
・ 3年以内の、物の輸出・技術の提供の
禁止
行政制裁
最大
違法輸出に対する罰則
32
報道された事案の概要②
有限会社T社が、核兵器などの製造にも使用できる磁気測定装置(キャッチオール規制対
象貨物)を東南アジアを経由して不正に北朝鮮に輸出しようとした疑いで、平成21年2月、警
察の捜査を受けた。
報道された事案の概要④
株式会社H社の社員らが、工作機械の輸出に関し性能を低く偽り、経済産業省の許可を得
ず輸出した疑いで、平成21年3月、逮捕された。
報道された事案の概要①
株式会社M社が、ミサイルの運搬にも使用できる大型タンクローリー(キャッチオール規制対
象貨物)2台を、韓国向けを装って許可を受けずに北朝鮮に向けて輸出した疑いで、平成21
年5月、同社社長が逮捕された。
☆ グループ1
報道された事案の概要③
株式会社N社が、平成15年夏頃、台湾向けに輸出した真空ポンプが北朝鮮に再輸出され、
北朝鮮の核関連施設で使用されたことに関し、平成20年8月、厳正な輸出管理と再発防止
対策を求める旨の警告を経済産業省から受けた。
☆ グループ2
報道された事案の概要⑤
株式会社S社が、長年にわたり工作機械のデータを改ざん・偽造して輸出していたことに関
し、平成20年10月、厳正な輸出管理と再発防止対策を求める旨の警告を経済産業省から
受けた。
報道された最近の事例
外国為替及び外国貿易法の一部改正について
仲介貿易規制の見直し
①仲介貿易取引の規制対象範囲を、貨物の売買に関するもの から、貨物の売買、貸借又は贈与に関するものに拡大。 ②武器及び大量破壊兵器等に関連する技術の仲介行為につ いて、新たに規制対象。輸出者等遵守基準
貨物や技術の輸出等を業として行う者は、経済産業 大臣が定めた輸出者等遵守基準に従い、輸出等を行 わなければならない。 【遵守基準で定める内容】 ① 輸出管理の責任者を明確にすること。 ② 関係法令の遵守を指導すること。 ③ 安全保障上機微な特定重要貨物(リスト規制品)等 の輸出等を業として行う者は、その他の適切な輸出管 理を実施すること。 ※平成22年4月1日施行 ■ 不正な手段による許可取得に対する罰則の新設 ■ 法人の時効を自然人と併せる規定の導入その他の改正・罰則強化等
■ 無許可輸出・取引に係る罰則水準の引上げ 現行の 5年以下の懲役 から、最大 に 200万円以下の罰金 10年以下の懲役 1000万円以下の罰金 グローバル化や情報化の進展、不正輸出事案の増加など、安全保障 貿易管理を巡る情勢の変化を受け、技術取引規制の見直しと、罰則強 化等の措置を講ずる所要の改正を行う。 公布 : 平成21年4月30日 施行 : 平成21年11月1日(一部を除く) 技術を国外で提供するために持 ち出す者は、技術を国外に持ち出 す前に、いずれかの許可を受けな ければならない。 改正前は、居住者から非居住者 に対して技術提供を行う場合が規 制対象。 改正後は、これに加えて、誰か ら誰に対する提供であっても、外 国に向けて技術を提供する場合 は規制対象となる。 また、技術を提供するために国 外に技術を持ち出すこと自体が新 たに規制対象となる。 Point! 国内にいる非居住者が、外国に 向けて技術を提供する場合は、許 可を受けなければならない。 Point!技術取引規制の見直し
誰で も 取引の許可国 境
提供 誰で も 誰で も 提供 持ち出しの許可 USBメモリ等の持ち出し 電子メールの送信 居住 者 非居 者 提供 取引の許可 ※ 経済産業大臣は、基準に従い指導や助言、違反があった際には勧告・ 命令を行うことができる(命令に違反した場合のみ罰則の対象となる)。33
誰で
も
取引の許可
国 境
提供誰で
も
誰で
も
提供持ち出しの許可
USBメモリ等の持ち出し 電子メールの送信居住
者
非居
者
提供 取引の許可現行の技術取引規制が、不正な技術流出を防止する観点から、十分に実効性ある規制となって
いないことについて改正を行い、脱法行為防止のため、技術取引の規制対象範囲を広げるほか、
国外で技術提供を行うための技術の持ち出し行為自体を補完的に規制とします。今後、技術を国
外提供するために持ち出す際は、取引自体の許可を受けるか、あるいは持ち出しの許可を受ける
か、いずれかの許可が必要となります。
技術の取引自体(注1)につ いて許可を取っていない場合 のみ、別途持ち出しの許可 (注2)を受ける義務が発生。 国外に技術を持ち出す際は、 いずれかの許可を取得する ことが必要となる。 規制の抜け穴をふさぐため、 国内非居住者による技術 の国外提供や、国外居住 者に対する技術の提供に ついても新たに規制対象範 囲に。注1
注2
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技術取引規制の見直し
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① 輸出等を行う貨物等がリスト規制品に該当するか否か を確認する責任者を定めること。 ② 輸出等の業務に従事する者に対し、最新の法令の 周知、その他関係法令の規定を遵守させるための 必要な指導を行うこと。 ① 輸出等を行う貨物等がリスト規制品に該当するか否か を確認する責任者を定めること。 ② 輸出等の業務に従事する者に対し、最新の法令の 周知、その他関係法令の規定を遵守させるための 必要な指導を行うこと。 Ⅰ 輸出等を行うに当たって遵守する基準 Ⅰ 輸出等を行うに当たって遵守する基準 ※ 経済産業大臣は、基準に従い指導や助言、違反があった際には 勧告・命令を行うことができる(命令に違反した場合のみ罰則の対 象となる)。 Ⅱ リスト規制品の輸出等を行うに当たって遵守する基準 Ⅱ リスト規制品の輸出等を行うに当たって遵守する基準