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テレビ電話最前線

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(1)

       

調99―Ⅵ―01

テレビ電話最前線

−テレビ電話による地域情報化に関する調査研究報告書−

平成11年7月

郵政省 郵政研究所

(2)

はじめに

本報告書は、新しい通信メディアとして期待されるテレビ電話に関する、恐らく わが国初の総括的報告書である。テレビ電話の現状と動向に関する調査はもちろ んのこと、地域レベルにおいてテレビ電話がどのように活用され、地域社会に貢 献しているかを、全国規模で詳細に調査している。それにより、テレビ電話が単 にコミュニケーションの1手段だけではなく、地域の情報化を進める有力な手段 として活用されていることが明らかにされている。

そして、テレビ電話によって形成されるさまざまな効果を先取りするために、本 報告書では、一歩踏み込んで、政策が果たすべき役割にまで言及している。その 意味において、この種の報告書にありがちな客観的事実を羅列し、あるいはデー タを分析して終わってしまうような研究とは趣を違えている。

電話が最も重要な通信手段となって以来、われわれは電話自体に新たな機能を求 め続けてきた。音声という情報のほかに、記録として残すことのできる情報を送 受信できないかという欲求がファックスを生み出した。電話機が家やオフィスに 固定されず、人に付随して移動できないだろうかという欲求が携帯電話の爆発的 な普及につながった。これらを電話における第1の波、第2の波とすれば、第3 の波は映像である。テレビ電話によって、「対話」という従来からの電話の用途の 中で、映像を扱うことが初めて可能になった。テレビ電話は新しい対話型のメデ ィアとして注目を集めているのである。

電話をかけるとき、あるいは受け取るとき、自分が誰であるか、そして相手が誰 であるかをわれわれはまず確認する。「もしもし」は「申す申す」が変形したもの だと聞いているが、それは主語である「わたしが」と目的語である「あなたに」

を確認するために発すると考えることもできる。その確認作業を、初対面以外、

不要にしてしまうのがテレビ電話である。テレビ電話の最大の特徴は、その圧倒 的な情報量である。相手が誰であるか瞬時に判断できるようになる。さらに、通 常の電話では伝わらなかった微妙なニュアンスがテレビ電話では確実に伝わる。

相手が内心では怒っているのか、具合が悪いのか、おおよその見当はテレビ電話 の画面で知ることができる。

テレビ電話の圧倒的な情報量は、通話者間のコミュニケーションを高度にするだ

けでなく、それを別の目的に活用することが可能になり、新たな用途が開けてき

(3)

落、および通信ネットワークのデジタル化高速化である。すでに現時点では、医 療や教育などをはじめ、個人レベルでは、祖父母と孫、父母と子の間といった、

もともとテレビ電話に対する潜在的需要の大きいところにテレビ電話は浸透しは じめている。本報告書の普及状況からもわかるように、徐々にではあるが確実に 利用者は増えている。そして近い将来、普及速度が驚異的に伸びるかもしれない。

なぜならば、対話型のメディアには、クリティカル・マスと呼ばれる現象があり、

ある加入率を超えると爆発的に普及するという性質を持っているからである。

顔が映るということから、テレビ電話に対して心理的な抵抗感を抱く人もおり、

普及に対して否定的な意見もあるが、かつて、ファックスの国際的な普及を予測 できなかったように、そして携帯電話が高校生にまで普及することを誰も予測で きなかったように、テレビ電話は普及しないという思い込みは、われわれに第3 の過誤をもたらすことになろう。

本報告書は、研究会メンバーの知識を結集し、事務局の多大なる労力を投入して 完成したが、残された作業は、その内容をあらゆる情報発信手段を用いて周知し、

テレビ電話の地域情報化に関する有効性を理解していただくことである。政策に よってテレビ電話の普及を促進することも重要であるが、こうした地道な努力こ そ情報化時代の行政に求められているといえよう。本報告書が、なるべく多くの 人目に触れて、テレビ電話が持っている潜在的な効果をぜひ知っていただきたい と心から願う次第である。

平成11年7月

テレビ電話による地域情報化に関する研究会        委員長 

三友 仁志

       (専修大学商学部教授)

(4)

テレビ電話による地域情報化に関する研究会

委 員 名 簿

委員長  三友 仁志  専修大学商学部教授

委員   飯泉 嘉門  郵政省通信政策局地域情報化プロジェクト推進室長      井筒 郁夫  自治省大臣官房情報政策室長

     佐藤 義孝  NTTマルチメディアビジネス開発部事業開発担当部長        (現 株式会社エヌ・ティ・ティエムイー情報流通       代表取締役副社長)

     中村 哲生  医療法人社団黎明会理事      松本 秀晴  葛尾村助役

     松本 義幸  厚生省健康政策局研究開発振興課医療技術情報推進室長      山口 哲成  三菱電機株式会社郡山製作所長

     吉川  晃  文部省生涯学習局学習情報課長

       (現 日本政府ユネスコ常駐代表部参事官)

 (五十音順 敬称略)

     勝野 成治  郵政研究所通信経済研究部長        (現 簡易保険福祉事業団総務部長)

事務局  宮沢  浩  郵政研究所通信経済研究部担当主任研究官        (現 BTコミュニケーションズ・サービス

      コンシューマーディビジョンISPセールス課長)

     高野  洋  三井情報開発株式会社総合研究所副所長      井上 憲二  三井情報開発株式会社総合研究所副主任研究員

(5)

目 次

序 章

調査研究の対象………1 調査研究の目的………2

1.テレビ電話の動向………5   1−1 テレビ電話の普及状況………5   1−2 テレビ電話の機能と用途………8

  1−3 テレビ電話の活用に関する実験・事業化の動向………12

2.テレビ電話の地域への導入効果………21

  2−1 テレビ電話の導入効果および問題点の整理………21

  2−2 先進地域におけるテレビ電話導入への取組み………35

  2−3 導入効果に関するアンケート調査結果………120

3.今後の導入促進に向けて………141

  3−1 今後の普及見通し………141

  3−2 まとめ………164

(6)

序 章

1.調査研究の対象

低価格化、小型化、一般ユーザ向けソフトウェアの普及などを背景に、一般家庭へのパ ソコンの普及率は着実に上昇してきており、経済企画庁の消費動向調査(H10.4)による と、現在パソコンの世帯普及率は

25%を上回り、4世帯に1世帯の割合でパソコンがある

状況となっている。このほか、プッシュホン、ファクシミリといった機器の世帯普及率も 上昇しており、家庭への情報通信関連機器の普及が拡大してきている。

こうした情報通信関連機器やインターネットの普及にみられるように、情報通信ネット ワークは、これまでの業務系を中心としたものから、さらに家庭レベルも取込んで、ネッ トワークの裾野が広がってきている。

地域情報化の推進には、「行政の情報化」に加えて「家庭の情報化」が重要な課題であ り、これを推進する上で情報家電の一つの柱であるパソコンの世帯普及が求められる。し かしながら、上述のようにパソコンは家庭への普及が着実に伸びているものの、他の家電 に比べて、操作が複雑すぎること、ハードウェアとソフトウェアのモデルチェンジが早く 陳腐化が著しいことなどが挙げられ、「複雑性」と「陳腐化」がパソコンの家庭への普及 拡大の大きな障壁となっている。換言すれば、家庭の情報化、さらには地域情報化を進め る上で、誰でも簡単に操作でき、かつ一般の家電と同程度のサイクルで使用できる家庭向 け情報端末の開発、普及が期待されているといえる。

こうした状況の中で、最近、誰でも気軽に使えるマルチメディア情報端末として、IS DN対応の卓上型テレビ電話が家庭への普及拡大の兆しをみせており、大きな注目を集め ている。

現在使われているテレビ電話の特性として、以下を挙げることができる。

○  誰でも簡単に操作できる

○  映像と音声による双方向リアルタイム通信が可能である

○  低価格化、小型化の流れにある

○  他の情報通信端末とのインターフェイス機能をもつ

(7)

地域情報化を推進する地域にとっては、家庭の情報化促進が大きな課題であったが、テ レビ電話は、この課題を克服する上での有効な手段の一つとして期待されている。

本調査研究では、こうした状況を踏まえ、低価格化等を背景として、特に最近、一般家 庭へテレビ電話が普及してきたことに着目し、地域における新たなコミュニケーション手 段として、21世紀初頭には普及の拡大が期待されるテレビ電話を調査対象とする。

(テレビ電話のタイプ分類と調査対象)

テレビ電話は広義には、テレビ会議システムを含む概念である。

テレビ会議システムは、通信ネットワークを介して、離れた場所にいる相手と相互に映 像を見ながら遠隔会話できるマルチメディア通信システムである。専用装置やパソコンを 用い、複数の端末を同時に利用して音声と動画を双方向で送受信するテレビ会議システム は、例えば遠隔地の会社間を結んで行われる会議や無人契約機の遠隔監視など、業務用と しての需要を主な市場としている。

一方、テレビ電話は、前述のテレビ会議システムと異なり、利用者が通常の生活等の中 で、卓上電話や携帯電話のように気軽に使えるコミュニケーション手段をコンセプトとす るもので、個人用としての需要を主な市場としている。

本調査研究では、一般家庭への普及が期待される後者のテレビ電話を調査対象とする。

また、現在利用されているテレビ電話のタイプは、以下のように分類できる。

① 卓上型テレビ電話(卓上電話にカメラ・モニター等を一体的に組合わせたもの)

② テレビ・電話・カメラを組合わせたテレビ電話(卓上電話にモニターとしてテレビ を接続したもの)

③ パソコン・カメラ等を組合わせたテレビ電話(パソコン等に遠隔対話のためのソフ トウェアを搭載したもの)

本調査研究では、原則として、一般家庭等へ今後普及拡大が期待される上記①および② を調査対象とする。

2.調査研究の目的

これまでに述べたように、双方向コミュニケーション手段であるテレビ電話は、多地点 間のテレビ会議や映像情報を付加したリアルタイムの情報交換が可能であり、地域情報化

(8)

を推進する有力な手段として注目を集めている。

本調査研究は、テレビ電話を導入している地域を対象に調査を行い、テレビ電話の地域 への導入効果を実証的に明らかにするとともに、今後の普及シナリオの検討を行い、今後 の本格的な普及に向けての課題を検討することを目的とする。

(9)

1  テレビ電話の動向

1−1  テレビ電話の普及状況

テレビ電話は、アナログ式とデジタル式に大別される。アナログ式のテレビ電話は、海 外のメーカーや国内のメーカーが参入しては、短期間で撤退するという状況にあり、現在 は、エム・シー・エムジャパン株式会社の

SV-5000Pro(標準価格:29.8

万円/台)が代 表的な機種として挙げられる。

一方、デジタル式のテレビ電話については、

1988

年から開始された

64kbps

ISDN

サ ービスである

INS

ネット

64

および

1990

年に制定された

ITU-T H.261(画像圧縮の国

際規格)により、にわかに各メーカーの開発が動き出し、

1991

年には日立製作所によって デジタル式テレビ電話の草分け的な機種である

HV-100(モニターとカメラを内蔵したコ

ンパクトなオールインワンタイプのテレビ電話)が開発された。これを契機に、国内各社 のデジタル式テレビ電話の製品化が加速し、

1997

年9月には、NTTが三菱電気株式会社 からOEMを受けるかたちで、2台1組みで

19.8

万円のデジタル式テレビ電話

Phoenix mini

を投入して、低価格が話題を集めた。

図表 1‑1ISDN対応型テレビ電話(Phoenix mini)

      

資料:NTT

(10)

 さらに最近では移動体通信の分野で、世界的な統一規格の実現を狙った

IMT-2000

(International 

Mobile  Telecommunications-2000)と呼ばれる次世代移動体通信シス

テムの標準化作業が進められており、この動きを受けて、NTT移動体通信網株式会社、

エリクソン社(スウェーデン)、ノキア社(フィンランド)等の移動体通信機器メーカー が広帯域

CDMA

方式(※CDMA:Code Division Multiple Access/符号分割多元接 続)に準拠した 携帯テレビ電話 の開発に積極的に取り組んでいる状況にある。1999 年4月には

ITU

IMT-2000

の最終的な標準化選定が行われ、早ければ国内では、IMT-

2000

のサービス開始が予定されている

2001

年ごろから、携帯テレビ電話が実用化される 可能性がある。

テレビ電話の出荷台数の状況については、各メーカーとも正確な数を公表していないた め、全体市場を正確に俯瞰することは難しいが、ISDN対応テレビ電話のNTT出荷台 数の推移をみると、前述の

Phoenix mini

が投入された

1997

年に大きな伸びを示してい る。

図表 1‑2 ISDN対応テレビ電話の出荷累積台数(NTT出荷)の推移

440

1,897

2,935 3,324

11,090

0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000

93 94 95 96 97

(年度)

(台)

       資料:NTT

注1) ISDN対応のテレビ電話を集計対象とした。

注2) ISDN対応のテレビ電話は、1993年度より出荷開始。

(11)

図表 1‑3 テレビ電話の主要企業別市場占有率(1997年)

  〈数量〉

企業名    数量(台)   比率(%)

三菱電機     5,500     84.6 日立製作所      800     12.3 エム・シー・エム・ジャパン      200    3.1 合計     6,500    100   〈金額〉

企業名   金額(百万円)   比率(%)

三菱電機      350    63.6 日立製作所      170    30.9 エム・シー・エム・ジャパン      30     5.5 合計      550    100

   資料:富士キメラ総研「’ 98 通信・放送系マルチメディアマーケティング調査総覧」

図表 1‑4 テレビ電話製品一覧(主要企業)

企業名 機種名 標準価格 備考

NTT

(三菱電機)

Phoenix mini

  12万円

(2台セットで19.8万円)

ISDN

対応

三菱電気が OEM 供 給

日立製作所

HV-31

  19.8万円

ISDN

対応

NTT

OEM

供給

(PICSEND-RⅡ)

エム・シー・エム・ジャパン

SV-5000Pro

  29.8万円 アナログ対応    資料:富士キメラ総研「 98 通信・放送系マルチメディアマーケティング調査総覧」

(12)

1−2  テレビ電話の機能と用途

 テレビ電話は、従来の電話と比較すると、音声と同時に相手側の映像をリアルタイムで 見ながら1対1で会話できるという基本機能に加えて、以下のような付加機能を備えてい る場合が多く、多機能性が一つのシステム特性となっている。

図表 1‑5 テレビ電話の機能

基本機能 ○動画像と音声による1対1のリアルタイム通信 付加機能 ○多地点での同時会話

○他の映像機器、情報通信機器との接続

○ハンズフリーでの会話

○その他(画像非送信機能など)

①多地点での同時会話

多地点制御装置を介さずに直接複数の地点を接続して、遠隔地の複数の人が同時に会話 をすることができる。なお、モニター画面は、分割画面に切り替えて、それぞれの映像を 映すことができる。

②他の映像機器、情報通信機器との接続

テレビ電話は、ビデオカメラ、テレビ、ビデオテープレコーダーなどの映像機器や、パ ソコン、医療情報端末などの情報通信機器との接続により、システムの機能拡張を行うこ とができる。(例:家庭のテレビと接続することで、より大きな画面で映像を見ることが できる。/医療情報通信端末と接続することで、患者の血圧や脈拍などのデータを同時に 送信し確認することができる。/ビデオテープレコーダーと接続することで会話内容を記 録保存することができる。/蓄積した映像コンテンツをVODサービスとして提供できる。

など)

(13)

図表 1‑6 テレビ電話と映像機器、情報通信機器との接続イメージ

資料:(株)日立製作所 テレビ電話(HV-31)製品資料より

③ハンズフリーでの会話

音声と同時に動画像を使って通信を行う場合、発信者が身振り・手振りや書類等を指示 しながら相手に意志伝達をするケースも多くなる。こうしたニーズに対応して、マイク内 蔵スピーカをテレビ電話に接続し、受話器を使わずに音声通信できる機能が提供されてい る。この機能を利用すれば、1台のテレビ電話を使って、複数の人が会話に参加すること もできる。

ISDN対応のテレビ電話は、数年前までは標準価格が

60

万円以上の高価な製品しか 提供されていなかったことから、安価なテレビ会議装置といった位置づけで、利用はビジ ネス面に限定されていた。しかし、前述のように、最近になって標準価格が2台1組みで

20

万円を下回る機器が登場したことから、本格的な普及が期待されている。

(14)

図表 1‑7 テレビ電話の価格の推移

  

利用者層の裾野が広がれば、今後種々の分野で様々な利用が活発化することが推測され る。現在、実際に使われている事例に今後想定される事例を含めて、テレビ電話の活用例 を以下に示す。

資料:NTT

(15)

図表 1‑8 テレビ電話の活用例(例示)

一般生活 分野

医療分野

福祉分野

教育分野

その他の 行政分野

エンターテ イメント

分野 ビジネス

分野

・遠隔地の家族や友人との顔を見ながらの会話

・遠隔地の講師による自宅での英会話レッスン

・学習塾の自宅での一斉講座や個人指導

・画像を使った趣味の交流会 など

・在宅医療における医療相談サービス、遠隔問診

・在宅患者の病状管理(バイタルセンサーとの併用)

・遠隔リハビリテーション指導

・病院、診療所、保健所など関係機関間の相互連絡 など

・介護者や患者から医療福祉施設への相談

・高齢者からの遠隔生活相談

・手話による相談サービス

・高齢者等相互のコミュニケーション など

・遠隔地の特別講師を招いての交流授業

・本校と分校など学校間交流授業

・自宅で祖父母も参加できる遠隔授業参観 

・遠隔行政窓口サービス

・防災監視モニターからの防災関連映像の提供

・道路監視モニターからの渋滞状況の映像提供

・消防署等への緊急通報(映像付119サービス)など

・SOHO(Small Office & Home Office の略

・離れた会社間での資料等を見ながらの商談

・顧客への商品、サービス説明や問合せへの対応

・専門分野のコンサルタント業務

・映画予告などのVODサービス

・遠隔カラオケサービス

・演劇など各種イベント情報の提供 など

・ビジネスイベントの模様発信  など

・大学と公民館を結んだ遠隔生涯学習講座 など

(16)

1−3  テレビ電話の活用に関する実験・事業化の動向

 これまでに述べたように、21世紀初頭に向けてテレビ電話の普及は拡大しつつある。

こうした動きを背景として、

1990

年代半ば以降、地域情報化の有効な手段として、このシ ステムをモデル実験というかたちで導入する動きが全国の各地域でにわかに活発化してき た。いくつかの先進的な地域で公的分野等におけるテレビ電話の活用実験が試みられ、現 在では、既に実験ではなく本稼働としてシステム運用を行っている地域もみられる。

 国内で動画像と音声を使った本格的なテレビ電話のモニター実証実験が初めて行われた のは、

1994

年に開始された財団法人マルチメディア振興センターによるテレビ電話実験で ある(新世代パイロットモデル事業の実験サービスの一つとして実施)。この実験は、京 都府精華町(関西文化学術研究都市内)で行われ、約230の一般世帯にテレビ電話を設 置し、利用状況、意識変化、性能評価などの点についてモニター調査が行われ、その結果 が報告されている。

精華町で実験が開始された翌年の

1995

年5月には、淡路島の西岸に位置する兵庫県五 色町において、テレビ電話を活用した在宅療養支援・在宅ケア支援の実験が開始された。

この実験では、町営の淡路五色ケーブルテレビの

CATV

網をテレビ電話の通信網として利 用しており、地域における遠隔医療、遠隔福祉への先駆的な取組み事例として全国的な注 目を集めた。この実験システムは、現在も継続的に運用されており、テレビ電話が町内の 医師や看護婦と在宅患者等を結ぶ重要な情報ラインとして定着しつつある。

また、同年7月からは、金沢市において、

PICSEND-R

など計6社の7機種(50台)を 導入したテレビ電話実験が開始された。この実験では、後期高齢者や障害をもつ高齢者な ど外出が不自由な方を中心に対象モニターが選ばれ、大型の広角カメラを用いたテレビ会 議システムや、デジタル式テレビ電話、アナログ式テレビ電話まで様々なシステム・機種 が実験対象となった。

 以上のような先進地域における試みを参考とし、最近では

1998

年に、福島県葛尾村で 村内の全世帯(約

470

世帯)に

INS-64

のデジタル回線を整備し、大規模なテレビ電話実 証実験が開始されるなど、全国各地でテレビ電話の導入実験が着実に広がりつつある。

テレビ電話を利用した実証実験等の主な実施地域とその概要を以下に示す。

(17)

図表1 -9 テレビ電話を活用した実証実験等の実施地域

№ 導入地域 名 称 期間 分野 区分 実施主体/関係主体 利用者 支援施策 概 要

1 北海道栗山 町

在宅ケア支援シス テム実用化実験

H8.10

〜 H11.3

医療・

福祉

実験 栗山町、富士通(株)、社会福 祉協議会

高齢者(4世 帯)、ボランテ ィア等(総合福 祉センター)

メロウ・ソサエティ構 想(資源エネルギー 庁)

自治体や医療機関向け「在宅ケア支援シ ステム」の実用化実験で、高齢者宅には、

血圧、心拍などのセンサーや緊急通報装 置を装備している。センター側にはテレ ビ電話機能付きパソコンを設置。町では 平成5年度から電話による高齢者コールサー ビスを実施しており、本実験はこれをマル チメディア化したもの。

ボランティア主体の運用を行っている点 が特徴である。

2 北海道別海 町

遠隔医療推進モデ ル事業

H10.

11〜

H12.3

医療・

福祉

実験 別海町、町立別海病院、町 民保健センター

在宅患者(5世 帯)

医師・看護婦

(町立病院)

遠隔医療推進モデル 事業(厚生省)

別海町は行政面積が国内で最も広い町の 一つであり、本実験は、世帯密度が小さ い地域で地理的障害をテレビ電話による 診断によって克服しようとする試み。町 立病院と在宅患者宅をINS64回線で 結んで、テレビ電話やバイタルセンサー を利用した実験を実施。

3 岩手県遠野 市

マルチメディア住 宅実証事業

H10.3

〜 H10.8

福祉 実験

(継続 利用)

岩手県、遠野市 要介護者宅(2 0世帯)、支援 者宅(20世 帯、県外を含 む)

マルチメディア住宅 リモートケア実証実 験(建設省)

テレビ電話、バイタルセンサー、ファク シミリのセットを遠野市内の要介護者宅 20世帯に導入。離れて生活する要介護 者の家族等(遠野市内10世帯、岩手県 内5世帯、東京など県外5世帯)とテレ ビ電話で結び、遠隔介護、生活交流をテ ーマに実証実験を実施。

(18)

№ 導入地域 名 称 期間 分野 区分 実施主体/関係主体 利用者 支援施策 概 要 4 岩手県釜石

在宅健康管理シス テム

H9.4

〜 H12.3

医療 実験 釜石市、せいてつ記念病 院、釜石ケーブルテレビ

市民(12世 帯)

高齢者等

遠隔医療推進モデル 事業(厚生省)

バイタルデータの収集装置(愛称:うら ら)を独自に開発。うららを各家庭に設 置し、テレビ電話を組みあわせて、遠隔 医療、遠隔介護に利用。CATV網の活 用が特徴。システムの運営は病院が行っ ている。

5 山形県最上 町

遠隔医療推進モデ ル事業

H10.4

〜 H12.3

医療 実験 最上町保健センター、最上 病院、特別養護老人ホーム

看護婦、医師、

高齢者等(12 世帯)

遠隔医療推進モデル 事業(厚生省)

モニター患者の選定要件を介護者が機器 の操作ができることとし、患者の希望時 間にあわせて、保健センターの看護婦と 介護者が通信。また、隣の市の病院と連 携し(町に無い皮膚科)、実験を行って いる。

6 福島県葛尾 村

マルチメディアビ レッジ事業

H10.4

〜 H13.3

医療・

福祉、

教育、コ ミュニケーシ ョン

実験 葛尾村マルチメディアビレ ッジ推進協議会(葛尾村役 場、福島県、郡山女子大、

NTT他)

葛尾村村民宅

(全戸、約470 世帯)

自治体ネットワーク 施設整備事業(郵政 省)

遠隔医療推進モデル 事業(厚生省)

マルチメディアセンターを設置し、多地 点接続装置やVOD装置を整備するとと もに、村内の全戸にテレビ電話を配備 し、医療・福祉、教育、行政など様々な 分野での利用実験を行う。

7 茨城県里美 村

―――― H6.4

〜 H9.3

( 一 部 継続 中)

医療・福 祉

実験 (継続利 用)

里美村、村内診療所 寝たきり・一人 暮らしの高齢 者宅(18世 帯)、診療所

科学技術庁による実 験

一人暮らしの老人等と診療所をテレビ電 話(日立製作所製)で結び、3秒程度毎 に1コマの画像で遠隔介護相談等を実 施。平成8年度に実験事業が終了した後 も、2ヶ所の診療所と寝たきりの高齢者 宅3世帯がテレビ電話で接続されてお り、現在も継続利用されている。

(19)

№ 導入地域 名 称 期間 分野 区分 実施主体/関係主体 利用者 支援施策 概 要 9 千葉県松戸

テレビ電話設置事 業

H8.4

行政 本稼働 市庁舎、各支所 主に高齢者 なし 松戸市庁舎と各支所とを専用線で接続、

テレビ電話による行政相談サービス(こ れまで本庁でしかできなかった国民健康 保険や国民年金の支給申請の手続き)を 実施。支所には、テレビ電話と申請書を 写す専用カメラが設置され、市役所職員 のアドバイスを受けながら申請書に記入 できる仕組み。職員も映し出された申請 書をみて、書類への記入に不備があれば 指摘可能。

1 0

東京都世田 谷区

マルチメディア居 住者支援事業

H10.3

〜 H10.6 継続 実験 実施

福祉 実験 世田谷区(政策企画課)、

桜新町商店街組合

高齢者(8世 帯)、高齢者の 近隣のボラン ティア(8世 帯)、商店街(4 店舗)

マルチメディア居住 者支援事業(建設省)

世田谷区では国道246号線で光ファイ バー基盤整備が進められている。FTT Hの実現に向けて、その利用実験とし て、高齢者世帯、高齢者の近隣の支援者、

商店街の店舗等を結んだ実験を実施。テ レビ電話のほか、ファックス、簡易型イ ンターネットを組合わせて提供。

1 1

東京都豊島 区

在宅診療支援シス テム

H9.10

医療 本稼働 医療法人社団黎明会大塚ク リニック

在宅患者宅(5 世帯、対象は人 工呼吸器を装 着した患者や 末期癌患者)

なし(NTTの協力) テレビ電話が在宅患者宅、医師の自宅、

支援病院、調剤薬局等に導入されてお り、「在宅医療」の分野での利用が試み られている。患者宅側は、医療相談や容 体急変等の緊急時の対応などにテレビ電 話を利用できる。また、医師間のカンフ ァランスや、クリニックと調剤薬局との 連絡など様々な場面でテレビ電話が利用 されている。

(20)

№ 導入地域 名 称 期間 分野 区分 実施主体/関係主体 利用者 支援施策 概 要 1

東京都立川 市

マルチメディアを 活用した高齢者生 活支援実証実験

H10.12

〜 H11.3

福祉 実験 ケア・センターやわらぎ(非 営利民間福祉団体)、NT T

など

要介護者宅(6 世帯)、介護等 の関連機関(4 機関)

NTTによる実証実 験

要介護者宅と介護等の関連機関にフェニ ック・ミニが導入され、在宅介護の分野 でテレビ電話が活用された。NPO団体 が中心となって利用実験が行われた初め てのケースとして注目される。やわらぎ をはじめ福祉センター、医療機関等の介 護サービス関連機関相互で行われた「遠 隔ケア・カンファランス」で大きな導入 効果が確認されている。

1 3

石川県金沢 市

長寿社会のまちづ くり地域モデル実 験

H7.7

〜 H9.3

医療・

福祉

実験 金沢市(長寿福祉課)、金 沢情報長寿のまちづくり協 議会

一人暮らしの 高齢者、ボラン ティア、医師、

看護婦など(テ レビ電話50 台、内約27台 が高齢者宅)

郵政省、厚生省 高齢者宅、訪問介護ステーション、デイ サービスセンターなどをテレビ電話で結 び、寝たきりのお年寄りなどの介護支援 や遠隔家族の交流まで、対高齢者ボラン ティア活動等にテレビ電話を活用。

使用されたテレビ電話は6社の7機種。

1 4

長野県上田 市

マルチメディア在 宅介護支援モデル 事業

H8.4

〜 H11.3

福祉 実験 (本稼 働)

上田市(健康推進課) 寝たきりや痴 呆性の高齢者 宅(約 200 世 帯)、市役所、

在宅介護支援 センター、デイ サービスセンターな ど

地域保健推進特別事 業(厚生省)

寝たきりや痴呆の高齢者を介護する家庭 と、市や民間の福祉施設をテレビ電話

(3.5秒に1コマの静止画、CASIO LT70)で結び、保健婦らが介護相談を行 うほか、市から、定期的に「お元気です かコール」をし、健康状態の確認や相談 に応じている。市では3年計画で 300 台 のテレビ電話の設置を目標としており、

(21)

№ 導入地域 名 称 期間 分野 区分 実施主体/関係主体 利用者 支援施策 概 要 1

愛知県半田 市

テレビ電話による 在宅福祉コニュニ ケーション実験

H10.1

〜 H10.3

福祉 実験 科学技術交流財団、愛知 県、半田市、愛知県立大学、

市民団体りんりん

要介護高齢者 のいる世帯(4 世帯)、市民団 体、半田市

科学技術交流財団(名 古屋市、豊田英二郎会 長)による実験

大学、市、市民団体と被介護者住宅など をテレビ電話で結び、遠隔相談、遠隔介 護支援、バリアフリーコミュニケーショ ンなどの実験を実施。

1 7

三重県熊野 市

遠隔医療推進試行 的事業

H10.

10〜

医療・

福祉

実験

(準備 中)

五郷診療所(予定)、保健 福祉センター(予定)

在宅療養患者

(詳細未定)

遠隔医療推進試行的 事業(厚生省)

健康情報端末とテレビ電話を患者宅に設 置し、診療所や保健福祉センターと接 続。健康情報端末から血圧、体温、脈拍 数等の健康情報データを送信し、この情 報と患部を写しながらの診療や相談を可 能とする(予定)。紀宝町の実験を参考 としている。

1 8

三重県紀宝 町

在宅健康相談シス テム

H9.12

医療・

福祉

実験 保健センター 高齢者世帯(一 人暮らし)

高齢者ケアデジタル ネットワーク事業(三 重県)

健康情報端末とテレビ電話を高齢者宅に 設置し、保健センターと接続。健康情報 端末から血圧、体温、脈拍数等の健康情 報データを送信し、この情報と患部を写 しながらの診療や相談を可能とする。

1 9

和歌山県、

三重県、

奈良県

フレンズネット H9.11

教育 実験

(準備 中)

和歌山、三重、奈良の各県 教育委員会が関係。三県4 校にINS64でネットワー ク構築

和歌山県立新 宮高校

三重県立木本 高等学校 奈良県立十津 川高校、同五條 高校

紀伊半島三県高等学 校ネットワーク推進 事業(各県)

三県の高等学校にテレビ電話を設置し、

交流授業を行う。紀伊半島三県の交流拡 大・活性化が目的であり、「入門吉野熊 野学」という新たな講座を設定、文化や 自然環境等をテーマに交流授業を行う。

(10年度はインフラ、講座等の準備、

11年度より本格的交流授業開始予定)

(22)

№ 導入地域 名 称 期間 分野 区分 実施主体/関係主体 利用者 支援施策 概 要 2

京都府精華 町

新世代パイロット モデル事業(TV 電話)

H6.7

〜 H8 年 度 第Ⅰ 期実 験終 了

コミュニケー ション

実験 (財)マルチメディア振興センター実験モニター

(一般家庭234 世帯)

(財)新世代通信網利 用高度化協会による 新世代パイロットモ デル事業の実証実験 の一部としてTV電 話実験を実施

一般世帯を対象に日常生活におけるテレ ビ電話の利用実験を行っている。第Ⅰ期 実験(H6〜H8)の調査結果が報告さ れており、モニターアンケート結果に基 づき利用頻度、通話時間、意識変化など が分析されている。

この実験では、対象地区内のモニター相 互間接続に加えて、地区外への接続実験

(遠隔地の親戚など)も実施。

2 1

兵庫県五色 町

在宅保健医療福祉 支援システム

H7.5

医療・

福祉

本稼働 五色町、淡路五色ケーブルテレ ビ、健康福祉総合センタ ー、町立診療所など

町立診療所(3 ヶ所)、開業医

(3ヶ所)、患 者宅(据置型5 台)、携帯単端 末12台

リーディングプロジ ェクト(自治省)

町営のCATVネットワークを活用し、

町立診療所や開業医と患者の自宅を結 び、双方向の映像伝送(テレビ電話)に よる遠隔健康診療・相談等を行ってい る。

2 2

香川県三豊 地区

遠隔医療推進モデ ル事業

H10.1

〜 H12.3

医療 実験 三豊総合病院組合、診療所

(開業医)、社会福祉協議 会、豊浜町役場

患 者 ( 20 世 帯)、医師、看 護婦、ソーシャ ルワーカー等

遠隔医療推進モデル 事業(厚生省)

総合病院による重度の患者等を対象とし た訪問診療にテレビ電話を活用。毎日、

保健婦が患者宅にテレビ電話をかけてい る。また、病院、社協、役場など関係機 関間や、患者間でテレビ電話が利用され ている。

2 3

熊本市 聾学校間における マルチメディア利 用実験

H10.4

〜 H10.7

教育 実験 熊本聾学校、筑波技術短期 大学

熊本聾学校の 中学生(13 名)、筑波技短

NTT九州支社によ るフェニックス・ミニ を活用したテレビ電

実験では、九州の聾学校14校をISD Nで結び、遠隔授業や学校間の交流に役 立てる。熊本聾学校と筑波技術短大を結

(23)

 以上に全国各地域におけるテレビ電話実験等の実施例の状況を示した。実験あるいは事 業化の分野についてみると、医療・福祉分野が圧倒的に多く、テレビ電話を利用した遠隔 医療や遠隔介護に対して大きな地域ニーズがあることが窺える。また、教育分野でも活発 に実験が行われており、テレビ電話のメリットを生かした遠隔授業や、聾学校で手話を使 った学校間交流などの事例がある。

 医療・福祉分野および教育分野以外の公的分野では、警察による地図案内、市役所によ る行政相談サービス(これまで本庁でしかできなかった国民健康保険や国民年金の支給申 請など)といった事例がある。

(国の支援政策)

 このように各地域でテレビ電話の実証実験あるいは事業化が徐々に活発化してきた背景 に、国の情報化支援施策がある。テレビ電話を活用した地域情報化に取り組んでいる地域 では、こうした国の支援策を有効に活用しているケースが多い。

テレビ電話の実証実験や事業化に際して、地域が活用できる主な国の支援施策は以下の 通りである。

(24)

図表 1‑10 国の主な支援施策(テレビ電話の実証実験・事業化関連)

省庁名 事業名 事業の概要 テレビ電話実験等

での活用地域例 厚生省 遠隔医療推進モデル事業 診療所等の医療施設等と居宅で療養してい

る患者の家庭間に、画像通信機(テレビ電話 等)の遠隔医療に必要な機器を設置し、診療 所等の診療、看護、介護指導等の充実による 機能強化を図るための試行的事業を行うこ とによって、山村、離島など医療の確保が困 難な地域を中心とし、各地域における保健医 療福祉分野の情報化を推進することを目的 とする。(補助対象:市町村。定額補助)

H9 年度、北海道別 海町、香川県三豊 地区など5地域

郵政省 自治体ネットワーク整備 事業

高度なネットワークを通じて、市役所、学 校、病院等の公共施設を接続し、公共分野(行 政、教育、医療、福祉等)のアプリケーショ ンの開発・導入を図るとともに、その効用を 全国的に普及することに資する施設を整備 し、もって、全国的な情報通信基盤整備の加 速を図ることを目的とする。(補助対象:都 道府県、市町村、第三セクター、公益法人、

広域連合、一部事務組合.補助率:1/4〜1/2)

葛尾村

マルチメディア街中にぎ わい創出事業

近年、商業施設の郊外展開、公益施設の郊外 移転等により中心市街地が空洞化している 状況に鑑み、情報通信の活用により、中心市 街 地 の 活 性 化 を 推 進 す る こ と を 目 的 と す る。(補助対象:都道府県、市町村、第三セ クター、公益法人 補助率:1/3〜1/2)

――――――

地域イントラネット基盤 整備事業

地 域 の 公 共 的 施 設 を イ ン タ ー ネ ッ ト で 結 び、教育、行政、医療・福祉、防災等の高度 化を図るため、インターネットの技術で築く 地域の高速ネットワーク(地域イントラネッ ト)の整備を促進することを目的とする。

(補助対象:都道府県、市町村、第三セクタ ー、公益法人 補助率:1/4〜1/2)

――――――

自治省 リーディング・プロジェ クト

21世紀に向けての重要な地域政策課題に 係る地方公共団体の先導的な地域づくりに 対する取組みを積極的に支援し、もって地域 社会の発展に資することを目的とするもの で、特性政策課題のうち、「地域情報化対策」

が地域情報分野の支援施策に該当する。(補 助対象:都道府県、市町村。地方債充当率 最 大 90%)

兵庫県五色町

(25)

2  テレビ電話の地域への導入効果

2−1  導入効果および問題点の整理

テレビ電話の地域への導入効果および問題点を明らかにするため、先進事例調査および アンケート調査を実施した。ここでは、これらの調査結果に基づき、テレビ電話の導入効 果および問題点について概要を述べる(調査結果の詳細は後述)。

2−1−1  導入効果

 テレビ電話の導入効果は以下の視点から捉えることができる。

図表 2‑1 テレビ電話の導入効果を捉える視点Ⅰ

(効果の分類)

効果の 切り口

新たなコミュニケーションスタイ ルの創出

音声のみの電話に比べて、話 す相手の範囲が広がる

利便性の向上により遠隔対話 の回数が増加する

従来の情報通信手段では実現 しなかった新たなコミュニケーション やサービスが可能となる

交流の拡大

・対話相手の拡大

・通信頻度の増加

・情報交換エリアの拡大 コミュニ

ケーショ

対面による会話がテレビ電話 に置き換えられ、移動等時間 短縮効果がある

費用削減 時間短縮

対面による会話がテレビ電話 に置き換えられ費用削減効果 がある

時間

費用

意志疎通レベルの向上

音声のみの電話に比べて、よ り詳しく相手の状況を知るこ とができる

音声のみの電話に比べて、相 手の顔を見ながら話せるので 安心感が得られる

心理

導入効果の項目と内容例

(26)

端末の普及拡大(テレビ電話のネットワークの拡大)や利用の習熟といったテレビ電話 の利用環境の違いによって、テレビ電話の導入効果は異なってくると考えられる。これら の導入効果に影響する因子は、時間の経過に伴って状況が変化するものであり、公的分野 におけるテレビ電話の導入効果は、時間の経過との関係から、以下に示すように段階的に 捉えることができる(後述の先進事例調査およびアンケート調査結果より)。

図表 2‑2 テレビ電話の導入効果を捉える視点Ⅱ

(時間の経過・普及度と発現する効果の関係/概念図)

新たなコミュニケーションスタイルの創出

費用削減

意志疎通レベルの向上 テ

レ ビ 電 話 の 普 及 度

時間

時間短縮 交流の拡大

注)今回の公的分野における調査結果より作成

一方、民間分野の場合は、テレビ電話の企業活動への導入に対して、より直接的かつ定 量的に捉えられるメリットが求められ、「費用削減」、「時間短縮」、「顧客サービスの 向上」といった効果が、初期導入の時点で期待される。

利用分野や導入目的の違いによって、期待される効果の内容は異なる。また、前述の全 ての効果が同時に現れるケースは少なく、時間の経過に伴って、効果の内容は変化してく ると考えられる。

(27)

(1) 医療・福祉分野

 調査結果から、医療・福祉分野におけるテレビ電話の導入効果について以下に述べる。

◇心理面での効果―――生活の安心を運ぶ重要なホットライン

 テレビ電話は、従来の通信手段と異なり、音声と同時に映像の送受信が可能なことから、

相手の様子を見ながら話をできる。外出の機会が少ない独居老人世帯や高齢者夫婦の世帯、

或いは、在宅患者のいる世帯などでは、テレビ電話で自宅外と通話することで、様々な場 面で大きな心理面のプラス効果がある。

(高齢者世帯における効果の例)

l 高齢者世帯とその世帯を支援する世帯をテレビ電話で結ぶことで、とりわけ独居老

人にはメンタルケアの面で大きな効果があった(遠野市ヒアリングより)。

l 高齢者世帯と支援する世帯を結んでテレビ電話によるコミュニケーションをとる

ことで高齢者にとっては、非常に安心度が高い。特に精神面のケアには効果がある

(世田谷区ヒアリングより)。

l 虚弱な要介護高齢者と医師や看護婦、福祉施設のスタッフが話をすることで、高齢

者は生活の安心感を得ることができた。寂しいという理由で高齢者から電話がある ケースもあり、孤独感の解消にテレビ電話が役立った(金沢市ヒアリングより)。

l 在宅療養している高齢者にテレビ電話システムを導入してみたが、予想以上に高齢

者側の精神的な安心感が大きいことがわかった。特に高齢者は、医師の顔が見える ということの安心感が大きい(五色町ヒアリングより)。

l 生活指導員側にとっては、テレビ電話を導入することによって、高齢者の表情がわ

かり、その日の状態をある程度把握できるため、安心感が得られる(アンケート調 査結果より)。

l 高齢者は、特に体調が多少よくないとき、安心感をより強く感じる傾向があった(世

田谷区ヒアリングより)。

l 訪問看護婦等のマンパワー不足の状況下において、患者に安心感を与えるという面

で大きな効果がある(世田谷区ヒアリングより)。

(28)

(在宅患者のいる世帯における効果の例)

l 在宅患者のいる世帯と医療機関等をテレビ電話で結ぶことで、患者や患者を介護す

る家族の不安が軽減できる。特に、在宅末期患者など病状が変化する患者や不安の 強い患者の場合、効果が大きい(三豊地区ヒアリングより)。

l

患者の介護者同士の話(お互いの悩みを話したり、介護方法の相談したり)ができ、

精神的な負担軽減につながった(三豊地区ヒアリングより)。

l 患者自身のうつ傾向が軽減した。テレビ電話の導入前と導入後を比較すると、患者

のうつ傾向の自己評価尺度が

50.2

点から

44.9

点へ

5.3

ポイント減少し、うつ傾向 が軽減された(三豊地区ヒアリングより)。

l

在宅療養患者が医師など医療スタッフと対話し、「大丈夫です。」という言葉を聞 くことで安心感が増して、従来からの電話での訴え回数が減少したケースもある

(アンケート調査結果より)。

l 在宅患者をみる介護者がいつでも気軽に医療スタッフ側にアクセスして相談する

ことが可能となる(五色町ヒアリングより)。

◇ コミュニケーション面での効果―――在宅医療支援、在宅医療相談等の実現  (従来できなかった医療・福祉サービス等が可能となった!)

 テレビ電話の実験に先進的に取り組んでいる全国の各地域を俯瞰すると、在宅医療支援、

在宅介護を実験テーマとして取り上げた例が圧倒的に多く、これらのアプリケーションへ の期待の高さが窺える。従来の情報通信手段では実現できなかったことがテレビ電話を活 用することで可能となり、在宅医療支援や在宅医療相談を支援するシステムとしてテレビ 電話は有効である。

(在宅医療支援、在宅医療相談等における効果の例)

l 病状観察や「床ずれ」の観察など、医療業務の支援的な利用が可能であった。特に

床ずれの観察や介護者への指導には効果がある(世田谷区ヒアリングより)。

l

介護指導に役立った。血圧の変動が大きい患者に対して、内服管理をすることがで きた。また、痴呆で怒ったり、ちぐはぐなことをしたりする場合に、テレビ電話を 通して言い含めたりすることができた(世田谷区ヒアリングより)。

(29)

ングより)。

l 例えば高齢者の場合、音声電話で何を聞いても「しんどいです。」と応えるだけで

状況が読み取れないことも多いが、テレビ電話を使えば、言葉だけでなく、表情や 体の動きなどから、実際の状況を医師等が読み取ることができる(五色町ヒアリン グより)。

l 聴力が弱い高齢者に対して、電話では聞きづらいところを画像で伝えることができ

た(遠野市ヒアリングより)。

l 視力の弱い方の自宅内をテレビ電話で見て、身の回りのものが「もう少し右にあ

る」というような指示を行うことにも利用できた(五色町ヒアリングより)。

l

在宅患者を訪問する際、事前に患者の状態が確認できるため、訪問診療や訪問介護 の準備が的確に行えた。また、緊急往診の際の対応、支持、準備が的確に行えた(三 豊地区ヒアリングより)。

l 病院と開業医との間で、状態変化等の対応が的確に相談できるようになった(三豊

地区ヒアリングより)。

l

作業療法士が在宅患者宅等を訪問する際に使用する材料や、患者が希望している物 の大きさや形状など、音声電話では把握困難だったことが、テレビ電話を利用する ことで把握しやすくなった(アンケート調査結果より)。

l 歯科医師が利用するケースで、児童、幼児が保護者同伴できない場合(学校での診

療など)に映像を使って、保護者との合意形成をするのに役立ったアンケート調査 結果より)。

◇ コミュニケーション面での効果―――交流の拡大

テレビ電話の利用頻度については、実験地域でバラツキがあるが、利用者側が積極的に テレビ電話を活用した地域では、テレビ電話による交流の拡大が実証されている。より対 面に近い情報交換が可能となることから、例えば体が不自由で自宅にいることが多い人な ど、外出が制約される人にとっては、交流の拡大に大きな効果がある。

また、音声のみの電話と異なり、表情などを見ながら会話できるので、会話の内容が広 がるといった効果もある。

(交流の拡大への効果の例)

l 特に機能障害をもつ高齢者など外出が自由に行えない高齢者にとっては、テレビ電

(30)

話が有効なコミュニケーション手段となることが実証された(金沢市ヒアリングよ り)。

l ボランティアからの声掛けや生涯学習(趣味の遠隔講習)など、高齢者の交流機会

の拡大に有効である(金沢市ヒアリングより)。

l

遠い場所に住んでいると、なかなか訪問できないが、画像があると会っているとき と同じような親近感を持った会話ができる(アンケート調査結果より)。

l 音声のみの会話だと、事務的な会話が多くなってしまうが、画像があると表情がわ

かり、様々な会話ができる(アンケート調査結果より)。

◇ 時間短縮効果―――時間短縮効果をサービス向上等に活かす

遠隔医療相談での利用や距離の離れた施設間での遠隔会議など、従来は、対面による会 話でないと対応できなかったケースが、テレビ電話の会話に置き換えられることで、時間 短縮効果が生まれる。行政面積が広い自治体で施設が分散立地している場合や、過疎地域 で自宅が福祉施設や医療機関から離れているなど、テレビ電話の発信者と受信者の距離が 遠いほど時間短縮効果が大きく現れる。また、訪問診療など、リピート性の高いサービス において活用する場合も同様である。

今回のアンケート調査結果をみると、回答のあった医療・福祉関係者の約3割が「時間 短縮効果があった」としている。

このように医療・福祉分野のサービス面において、テレビ電話の導入による時間短縮効 果があるが、これについては、安易に医療・福祉スタッフのマンパワーの削減に置き換え るのではなく、例えば、患者宅への訪問回数を軽減することなくテレビ電話による訪問回 数を増加させるなど、あくまで既存サービスの向上を図るという流れの中で考えていくべ きであるとする意見が大勢であった。

(時間短縮効果の例)

l 訪問診療については、実際には相談のみで済む場合もあり、こうした場合はテレビ

電話を導入することで時間短縮効果を得ることができる(五色町ヒアリング)。

l 在宅患者等にとっては状態を診てもらいたい時にリアルタイムで診てもらうこと

ができ、医療側も即応できる。「あとから診療」では対応が遅れ、再訪問が必要な

(31)

画像を見ながら行えた(三豊地区ヒアリング)。

l 医療・福祉関係者にとっては、高齢者の健康状態などを細めに確認できるため、テ

レビ電話によって、早い対応を行うことができる(金沢市ヒアリングより)。

l 広い行政面積を有しており、距離の離れたデイサービスセンター間で打合せなどを

効率的に行うことができた(遠野市ヒアリングより)。

l ホームヘルパーにとっては、医師、保健婦、ケースワーカーなど関係者との情報交

換にテレビ電話を活用することで、時間のロスがなく、最新の情報を入手すること が可能となる(アンケート調査結果より)。

(時間短縮効果に対する考え方)

l テレビ電話システムが容易にマンパワーの代用に流れるべきではないと考える(五

色町ヒアリング)。

l テレビ電話は、あくまで既存サービスを向上させる目的で導入している。例えば、

ボランティアで近所の人々が患者に声を掛けているものをテレビ電話に置換する ということは、コミュニティをつぶすことにもなりかねない。あくまで「対面」が 原則である(五色町ヒアリングより)。

◇ 間接的効果―――医療・福祉における連携体制の強化

テレビ電話を利用することで情報交換を密に行うようになり、結果として、連携体制が 強化されるという効果がある。

(間接的効果の例/連携体制の強化)

l テレビ電話を活用したネットワーク上の連絡を密にすることで、家庭、医師、看護

婦、ホームヘルパーなど患者の支援関係者の相互の連携が強化された(五色町ヒア リングより)。

l テレビ電話で定期連絡することにより、連携がより緊密に行えた。また、月2回行

っている「在宅ケア専門委員会」を縮小した会議が毎日行えるようになり、医療・

保健・福祉の連携に効果が上がった(三豊地区ヒアリングより)。

l

保健・医療・福祉の一体化が求められているがこれを推進するネットワークとして テレビ電話が有効であることが実証された(遠野市ヒアリングより)。

(32)

(2) 教育分野

前項では医療・福祉分野におけるテレビ電話の導入効果について整理した。以下では、

これまでの調査結果から、教育分野における導入効果について述べる。

◇ 心理面での効果―――通学できない児童・生徒の不安感の解消

学校から離れて病院で一定期間生活を送る児童生徒などにとっては、テレビ電話で学校 と自分が結ばれることで、授業を学校の児童生徒と一体的に受けることができるばかりで なく、精神面で大きな支援効果がある。また、事前にテレビ電話による遠隔授業で慣らし 授業を行ってから、学校に復帰するといった使用も効果的である。

(通学できない児童・生徒にとっての効果の例)

l 児童・生徒が入院中に学校(多くの児童・生徒との共同生活)から離れてしまうこ

とから生じる心理的な不安感(特に、退院してすぐに学校での生活にとけ込めるか という不安感)を取り除くことに大きく寄与している(越谷市ヒアリングより)。

l 同学年との交流により、集団で学ぶことの楽しさを感じ取り、「自分も早く元気に

なって、元のクラスに戻りたい」という気持ちになれる(アンケート調査結果より)。

l 大阪や札幌の院内学級とテレビ電話で交流し、同じ院内学級の児童生徒同士で励ま

し会うことができた(アンケート調査結果より)。

l

退院して学校に戻るとき、いきなり多人数の中に入る前に、テレビ電話を通して一 段階前の経験ができることにより、復帰の際の抵抗感が緩和される(アンケート調 査結果より)。

◇ コミュニケーション面での効果―――遠隔授業等新しい教育のかたちの実現

小学校や中学校では、インターネットを活用した学習や電子メールによる学校間交流な ど教育の情報化が最近急速に進みつつある。パソコンによる教育の情報化に加えて、テレ ビ電話を利用することで、情報化教育の幅が広がる。テレビ電話の導入により、従来はで きなかった、遠隔地の社会人講師や専門分野の講師などを招いた遠隔授業など、新しい教 育のかたちが実現できる。

(遠隔授業等における効果の例)

(33)

通して実感でき、地域について学ぶという目的の達成にテレビ電話が大きく貢献し た(アンケート調査結果より)。

l 遠隔地の外国人教師による英会話の授業が可能となった。生徒たちの関心が高い

(葛尾村ヒアリングより)。

l

学内に茶道を指導できる教員がおらず茶道部がなかったが、テレビ電話を導入する ことで、他校の茶道部との交流が可能となり、茶道に興味をもっていた多くの生徒 が指導を受けることができるようになった(アンケート調査結果より)。

l テレビ電話を理科の授業に導入した。院内学級で実施が難しい実験や観察を、本校

での実験・観察を画像を通してリアルタイムに経験を共有し、理解を深めることに 役立った(アンケート調査結果より)。

l 放課後、病棟での個別学習や試験前の質問等についても、教科担当の教員にテレビ

電話を通じて、質問したり個別指導を受けることが可能となった(アンケート調査 結果より)。

l 聴覚に障害をもつ児童・生徒にとって、遠隔地との情報のやり取りは、文章による

ものか、他人を仲介とする方法に限られていた。しかし、テレビ電話を利用すると、

直接、手指言語を用いて会話できるので、大変大きな意義がある(アンケート調査 結果より)。

l テレビ電話を使った遠隔授業により、学校外の先生の授業が受けることが可能とな

り、児童生徒への専門的な指導ができた。また、遠隔地の教員間のコミュニケーシ ョンにより、指導力の向上にも役立った(アンケート調査結果より)。

l 手話と口話が同時に使用できるので、双方向のコミュニケーションが円滑にでき、

聴覚障害のある児童生徒間の情報交換に役立った(アンケート調査結果より)。

◇ コミュニケーション面での効果―――学校間交流の拡大

テレビ電話を活用することで、映像を通して、遠隔地の児童生徒や教員との交流が教室 に居ながらにして実現できる。山間部や島嶼に位置する学校など地理的条件に恵まれない ケースや聴覚障害の児童生徒の通う聾学校では、特にテレビ電話の導入が学校間交流の機 会拡大に大きく寄与する。

従来の音声電話や電子メールが、用件を伝えるという目的性が高い通信手段であったの に対し、テレビ電話の場合は会話に発展性があり、交流内容の広がりにも大きな効果があ

(34)

る。

(学校間交流における効果の例)

l テレビ電話の利用はパソコンに比べて非常に簡単であり、生徒たちの関心が高く、

遠隔地の聾学校の生徒間のコミュニケーションが活発になった。また、聾学校以外 の中学校との交流も行い、交流の幅が広がった(熊本市ヒアリングより)。

l 遠隔地の聾学校の生徒たちとの交流にテレビ電話が役立った。すべてリアルタイム

で相手の表情がわかるのでよかった。交流校と手話歌を一緒に歌えたのが感動的だ った(アンケート調査結果より)。

l これまで学校間の交流は、電子メールでの交流が主であったが、テレビ電話を併用

することで交流内容の幅が広がった(葛尾村ヒアリングより)。

l 学校が山間部に位置するため、生徒の多くは他校の生徒と接触する機会がなかった

が、テレビ電話の導入により、他校の生徒と話が出来たり、他校の様子を知ること ができて良かった(アンケート調査結果より)。

l 他校との交流が少ない児童たちに交流のよさを味あわせることができた(アンケー

ト調査結果より)。

l 院内学級の実態や教育上の課題について、本校と分教場間の相互理解が深まり、児

童生徒、教員ともに本校と分教場の間の関係が密接になった(アンケート調査結果 より)。

l なかなか会えずにいる遠方の友達と交流を図れるので、子供たちにとっては大変よ

かった(アンケート調査結果より)。

l 村内には小学校と中学校がそれぞれ1校あるのみで、子供たちは20人程度の同じ

クラスで進級するため、児童・生徒の交流の機会が限定される。しかし、テレビ電 話を使って村外の学校との交流が可能となった。物怖じしない子供に成長すること が期待される(葛尾村ヒアリングより)。

◇ 時間短縮効果

今回の調査では、大きな時間短縮効果のあった例を抽出することはできなかったが、聾

図表 1 -9  テレビ電話を活用した実証実験等の実施地域 № 導入地域 名 称 期間 分野 区分 実施主体/関係主体 利用者 支援施策 概 要 1 北海道栗山 町 在宅ケア支援システム実用化実験 H8.10〜 H11.3 医療・福祉 実験 栗山町、富士通(株)、社会福祉協議会 高齢者(4世帯)、ボランティア等(総合福 祉センター) メロウ・ソサエティ構想(資源エネルギー庁) 自治体や医療機関向け「在宅ケア支援シ ステム」の実用化実験で、高齢者宅には、血圧、心拍などのセンサーや緊急通報装置を装備している。セ
図表 2 ‑52 テレビ電話利用による実証実験等の事例ヒアリング調査・まとめ 調査地域 名 称 期間 分野 実験等の概要 導入効果 問題点・今後の期待 北海道別海町 遠隔医療推進 モデル事業 H10

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    HP:http://www.isico.or.jp/isico/fund/shienmenu 着想・発端 調査・計画 事業実施 定着・拡大 相談 融資 助成 その他. ス テ ッ プ メ